h-Ⅱロケット5号機による通信放送技術衛星 …0.001 0.01 0.1 1 0 2040 6080100...

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図-16 シングルイベントノイズによる発振

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図-16 シングルイベントノイズによる発振

SBE-TWTA-1,2、MMC-TWTAのHVテレメトリがONとならない。

TWTA高圧電力系(HV ONコマンドを含む)の異常

他のテレメトリから、実際にはHV ON状態に機器のステータスが変化しており、TWTA高圧電力系(HV ONコマンドを含む)の異常ではない。

テレメトリコマンド入出力回路

設計と大きく異なる要素は無く、衝撃等の機械環境により部品の異常が生じた可能性は低い。

熱環境による機器の異常

接続ハーネスの短絡または断線

放射線環境による機器の異常

機器の遭遇した熱環境は計画と大きく異なっているが、異常を生じた機器は動作温度範囲内に維持されており、熱環境が原因で異常となった可能性は低い。

SBE-TWTAとMMC-TWTAのテレメトリモニタ点は異なるパネルに搭載されており接続ハーネスのルートが異なることから接続ハーネスの短絡や断線の可能性は無い。

3件について、それぞれ異なる複数のコマンド配信およびテレメトリ編集機器を使用しており、コマンド配信およびテレメトリ編集機器の異常の可能性は無い。

コマンド配信およびテレメトリ編集機器の異常

異なる地上局で工学値変換前のデータが異常を示しており、地上受信局、地上伝送系や地上データ処理の異常では無い。

地上系の異常

<項目> <確認結果>

×

×

×

×

○:原因の可能性が高い。△:原因の可能性がある。×:原因でない。

機械環境(衝撃)による部品の異常

KRN-TWTA-AのLV、CMDRX-A、S-TR-BTXがON出来ない。

テレメトリ表示の異常 他のテレメトリから、実際に機器の状態が変化しておらず、テレメトリ表示の異常ではない。

テレメトリコマンド入出力回路

設計と大きく異なる要素は無く、衝撃等の機械環境により部品の異常が生じた可能性は低い。

熱環境による機器の異常

接続ハーネスの短絡または断線

放射線環境による機器の異常

機器の遭遇した熱環境は計画と大きく異なっているが、異常を生じた機器は動作温度範囲内に維持されており、熱環境が原因で異常となった可能性は低い。

異常発生時点のトータルドーズ量は設計前提よりも小さいが、バンアレン帯通過により静止軌道上よりも多くの陽子を被爆している。陽子照射によりテレメトリコマンド入出力回路に使用しているフォトカプラの電流伝達比が低下するため原因と考えられる。

KRN-TWTA-Aでは異なる接続ハーネスを使用した異なるコマンドも効かないことなど接続ハーネスの短絡や断線の可能性は無い。

3件について、それぞれ異なる複数のコマンド配信およびテレメトリ編集機器を使用しており、コマンド配信およびテレメトリ編集機器の異常の可能性は無い。

コマンド配信およびテレメトリ編集機器の異常

コマンドの受信数を示すテレメトリが増加しており、地上伝送系・地上送信局の異常では無い。

地上系の異常

×

×

×

×

機械環境(衝撃)による部品の異常

異常発生時点のトータルドーズ量は設計前提よりも小さいが、バンアレン帯通過により静止軌道上よりも多くの陽子を被爆している。陽子照射によりテレメトリコマンド入出力回路に使用しているフォトカプラの電流伝達比が低下するため原因と考えられる。

SBE-TWTA:高度衛星放送機器進行波管増幅器MMC-TWTA:高度移動体衛星通信機器         ミリ波帯進行波管増幅器

KRN-TWTA:衛星間通信機器Ka帯リターン系中継器進行波管増幅器CMDRX:Ka帯コマンド受信機S-TR:S帯送受信機

図-17 テレメトリ・コマンド異常に関するFTA

59

図-18 フォトカプラの構成

LED フォトトランジスタ アルミナ基板

シリコン樹脂

光LED フォトトランジスタ

図-19 蓄積線量の比較

(mm) Al dencity

Dose-Depth Curve Al depth conversion (1998/2/21-y/m/d)

(RA

D)

Sphere modelAE8 MAXAP8 MAXSolpro 99%

Shield Depth

1998/6/19

1998/7/311998/10/311999/01/311999/04/30

Geosynchronous orbit3 years duration

Tot

al D

ose

本グラフの将来のTotal Doseについては、最終投入軌道で解析しているが、軌道上でωが移動してゆくことにより、本図よりも増加することが予想される。

最終投入軌道a =15483.894e =0.5575732i =30.02221Ω=258.874ω=85.114M=354.961

epock =1998/05/29 18:28:29.8(UT)

0.1 1 10 100

102

103

104

105

106

107

静止軌道の値(破線)を

機器設計に使用.

蓄積線量(Gy.(シリコン換算

))

アルミニウム換算シールド厚

静止衛星軌道3年後

105

104

103

102

10

1

61

図-20 プロトン照射量の比較

プロトン量比較(>E)

1.E+06

1.E+07

1.E+08

1.E+09

1.E+10

1.E+11

1.E+12

1.E+13

1.E+14

1.E+15

1.E+16

1.E-01 1.E+00 1.E+01 1.E+02 1.E+03

ENERGY(MeV)

フラックス

(個/c㎡

)

H10.6/E H10.11/E 静止軌道 H11.3/E H11.9/E

エネルギー(MeV)

0.001

0.01

0.1

1

0 20 40 60 80 100

トータルドーズ (krad(Si))

CTR

図-21 プロトンとガンマ線によるフォトカプラCTR劣化特性の比較

(プロトン照射量を蓄積線量に換算し対比させた)

ガンマ線による

トータルドーズ(蓄積線量)

試験結果

プロトンによる

照射試験結果

1×1010個/cm2

3×109個/cm2

3×1010個/cm2

1×1011個/cm2

3×1011個/cm2電流

伝達

比(CTR)

蓄積線量(Gy(シリコン換算))

200 400 6000 800 1000

0.0

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

0.6

0.7

0.8

0.9

1.0

0.1 1 10 100

ドライブ電流(mA)

CTR

初期データ

H10.6/E

H10.11/E

H11.3/E

H11.9/E

使用条件

図-22 COMETSでのフォトカプラ劣化予測

予測CTR

(設計値)

図-23 スラスタ配置

65

図-24 1Nスラスタの構成

図-26 フィードチューブ部

太陽方向

地球方向

太陽捕捉モード

Z軸

X軸

Z軸

X軸

地球捕捉モード

-X軸を常に太陽方向に指向

+Z軸を常に地球方向に指向北極

南極

図-25 太陽補足モードと地球補足モード

67

図-27 統合型推進系系統図

CV:逆止弁

FDVS,FDVM,

FDVSH,FDVL:注排弁

FLT:フィルタ

FM:流量計

LVL,LVS:遮断弁

PRSH,PRS,PRSC:圧力セン

PYVS,PYVL:パイロ弁

REG:調圧弁

AKE:アポジエンジン

68

表-6 COMETSの2液式統合型推進系主要諸元

項目 設計 軌道上確認結果

燃料 ヒドラジン(N2H4)

酸化剤 四酸化二窒素(NTO)

推力 約1687.5±23.7N

1693.6N(第1回噴射)

1682.5N(第2回噴射)

1682.1N(第3回噴射)

1685.5N(第4回噴射)

1685.1N(第5回噴射)

1653.9N(第6回噴射)

1631.1N(第7回噴射)

比推力 約320.2秒以上

321.8秒(第1回噴射)

322.0秒(第2回噴射)

322.0秒(第3回噴射)

321.9秒(第4回噴射)

321.8秒(第5回噴射)

321.4秒(第6回噴射)

321.1秒(第7回噴射)

噴射回数 2回 7回

図-29 衛星軌道変換用推進系の性能比較

310

312

314

316

318

320

322

0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800

推力(N)

比推力(秒) N2H4/NTO

N2H4/MON-3

ETS-VI/COMETS

DRTS(開発中)

ROYAL ORDNANCE社(ASTRA1B他、多数)

KAISER MARQOARDT社(INTELSATVI他、多数)

打上時期COMETS  :1998.2ETS-VI   :1994.8ASTRA1B :1991.3INTELSATVI:1989.10

71

表-7 COMETSの展開収納型フレキシブル太陽電池パドルの主要諸元

項目 設計 軌道上確認結果

翼数 2翼

概略寸法

(長さ:1翼あたり)

長さ:約13.8m

幅:約2.9m

発生電力

(2翼)

6170W以上

(軌道上初期)

5230W以上

(静止軌道3年後夏至)

約6500W

(軌道上初期)

(注)

軌道上展開・収納回数 展開3回、収納2回 展開8回、収納7回

太陽電池セル ガリウム砒素

(注):軌道が異なるため、軌道上劣化を含めた比較は困難である。

図-30  COMETS太陽電池パドル改修内容

73

表-8 フレキシブルパドル及び再収納可能な太陽電池パドルの国際的な実績

                        ( )内は開発機関、打上時期

フレキシブルパドル(注1) リジッドパドル

再収納機能有 SAFE(NASA,1984)

HUBBLE(NASA,1990.4)

SFU((注2),1995.3)

COMETS(宇宙開発事業団,1998.2)

国際宇宙ステーション(2001~2003予定)

EURECA

(ESA,1992.7)

再収納機能無 OLYMPUS(ESA,1989.7)

MILSTAR(DOD,1994.2)

ADEOS(宇宙開発事業団,1996.8)

ADEOS-Ⅱ(宇宙開発事業団,2000.11予定)

EOS-PM(NASA,2000.12予定)

省略

(注1):展開方式は、HUBBLEはロールアウト型、それ以外は折り畳み型

(注2):新エネルギー・産業技術総合開発機構/(財)無人宇宙実験システム研究開

発機構

21GHz帯200W級進行波管増幅器形状

図-31 21GHz帯200W級進行波管増幅器

進行波管

電源部

高周波出力 高周波入力

75

表-9 COMETSの21GHz帯200W級進行波管増幅器の主要諸元

項目 設計 軌道上確認結果

出力中心周波数 20.7GHz 20.7GHz

信号伝送帯域 120MHz 120MHz

送信電力 2段階切り替え可能

(高出力時) 200W

(低出力時)  63W

(高出力時) 200W

(低出力時)  63W

図-32 衛星搭載用進行波管増幅器の国際比較

0

50

100

150

200

250

10 20 30 40 50 60 70

周波数(GHz)

出力(W)

国産海外

COMETS 21GHz帯200W級進行波管増幅器

COMETS 43GHz帯20W級進行波管増幅器

HUGHES(カタログ)

HUGHES(カタログ)

AEG(カタログ)

ACTS(NASA)

THOMSON(カタログ)

HUGHES(カタログ)

COMETS

ADEOSETS-VI

N-STAR

CS-3

打上時期COMETS:1998.2ADEOS :1996.8N-STAR:1995.8ETS-VI :1994.8ACTS  :1993.9CS-3  :1988.2