ictsc6 ちょっとだけ数学の話
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昨日の偉い人の言葉
● 型がなくてもプログラムは動く。動くのに型を書くのは冗長。DRYに反する。
● 静的型付けはバグを減らす、って言うけど、みんなバグは書きませんよね?
● そもそもテストも書きたくない。
自己紹介
名前: 佐々木 健
所属: DMM.comラボインフラ統括本部→技術企画本部ツチノコ企画室
お仕事:ブログ書いてます。イベントに顔を出してます。冬にJANOG39のホストをします。
http://tsuchinoko.dmmlabs.com/
JANOG39 Meeting
日時: 2017年1月18日(水)〜20日(金)
場所: 石川県金沢市 (6年ぶり2回目)
本会議: 金沢市文化ホール
懇親会: ホテル金沢
ホスト: DMM.comラボ
世の中の危険な集団
● カルト
– https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%88
● セクト
– https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%AF%E3%83%88
● ブラック企業
– https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E4%BC%81%E6%A5%AD
数学とは?
● 数学– https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B0%E5%A
D%A6
● 「数学は、量、構造、変化、空間といったものを対象として、いくつかの仮定から始めて、決められた演繹的推論を進めることで得られる体系を研究する学問」
ユークリッド幾何学
● ユークリッド幾何学– https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A
6%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%89%E5%B9%BE%E4%BD%95%E5%AD%A6
● エウクレイデス(紀元前3世紀)はその成果を『原論』の1〜4巻において体系化した。
– 1.まず点や線などの基礎的な概念に対する定義を与える
– 2.次に一連の公理を述べ、公理系を確立する
– 3.そしてそれらの上に500あまりの定理を証明する。
ユークリッド原論● ユークリッド原論
– https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%89%E5%8E%9F%E8%AB%96
● 5つの公準– 任意の一点から他の一点に対して直線を引くこと– 有限の直線を連続的にまっすぐ延長すること– 任意の中心と半径で円を描くこと– すべての直角は互いに等しいこと– 直線が2直線と交わるとき、同じ側の内角の和が2直角より小さい場合、その2直線が限りなく延長されたとき、内角の和が2直角より小さい側で交わる。(=平行線は交じわらない)(※平行線公準)
平行線は交じわらない??
● 地球の経線は赤道上では平行。● 北極、南極では交じわる。● 地表では、ユークリッド幾何学は成りたたない!!
Wikimedia:Mollweide_projection_of_world_with_grid
非ユークリッド幾何学
● 非ユークリッド幾何学
– https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%9E%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%89%E5%B9%BE%E4%BD%95%E5%AD%A6
● 非ユークリッド幾何学(ひユークリッドきかがく、non-Euclidean geometry)は、ユークリッド幾何学の平行線公準が成り立たないとして成立する幾何学の総称。
● 平行線公準が成り立たないとしても幾何学としては成立する。
数学基礎論
● 数学基礎論– https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B0
%E5%AD%A6%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E8%AB%96
● 厳密な論理によって構成される数学は、発展するに従って自分自身をも厳格に定義する方向へと進み、多くの数学者・論理学者がその夢に心血を注いだ。
昔の人は考えた
● 最初の命題が違っていると、結論も違ってくる。● そもそも最初の命題は正しいものなのか?
● とりあえず命題全体で矛盾がなければ正しいって言えるんじゃない?
20世紀初頭に否定された
ゲーデルの不完全性定理
● ゲーデルの不完全性定理– https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82
%B2%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%AE%E4%B8%8D%E5%AE%8C%E5%85%A8%E6%80%A7%E5%AE%9A%E7%90%86
● 第1不完全性定理 – 自然数論を含む帰納的公理化可能な理論が、ω無矛盾
であれば、証明も反証もできない命題が存在する。● 第2不完全性定理
– 自然数論を含む帰納的公理化可能な理論が、無矛盾であれば、自身の無矛盾性を証明できない。
つまりどういうことか?
● ブラック企業の中に馴染んで、ブラック企業内のルールで考えていると、ブラックかどうかはわからなくなる。
● あやしい宗教にハマって、あやしい宗教のルールで考えていると、あやしいかどうかはわからなくなる。
● あやしい団体活動にハマって、そこでの理念だけで考えていると、あやしいかどうかはわからなくなる。
何か変だ?、と思ったら
一歩引いた目線で考えよう
こういうことはなくしたい
Wikimedia:Bundesarchiv_Bild_101I-680-8285A-08,_Budapest,_Festnahme_von_Juden
Wikimedia:Choeungek2.JPG
Wikimedia:Belgian_Soldier_Memorial
Wikimedia:Atomic_cloud_over_Hiroshima
数学基礎論が産み出したもの(wikipediaから抜粋)
また、数学を人間の精神活動から離れて、形式主義的にかつ有限の立場から検証しなおすことにより、計算機科学の基礎と発展に大きく寄与した。たとえば、今まで自明なものとして受け入れられていた多くの数論的関数を有限の立場から考察することにより、アルゴリズムの研究に直接の影響を与えた。現在、プログラミングは初等教育にも取り入れられるほど一般的になっているが、プログラミング言語で必ず登場するデータ型の形式的宣言や論理構造、関数の概念は遠くは数学基礎論に由来する。ゆえに、数学基礎論で活躍したフォン・ノイマンやチューリングが後に計算機科学において先駆的な役割を果たしたのも、偶然ではない。そのような意味で数学基礎論は単なる机上の空論ではなく、むしろコンピュータをインフラの一つとする現代社会の形成に多大な影響を与えたといえる。
数学基礎論からわかることの例
● AI(人工知能)の限界
– AIは与えられた知識から結論を出すことはできる。
– 結論が正しいかどうかは、持っている知識による。
– AIは自分自身が正しいかどうかは判断はできない。
数学は役に立つのか?
● 勉強しておくと役に立つこともあるよ。
● 数学の研究は世の中のニーズより50年〜200年ほど進んでいる。
● 50年〜200年前の研究されていたことが今役に立ってたりする。– たとえば関数型言語界隈で話題になっている「圏論」は
19世紀はじめにガロアによって開拓された概念
数学は面白いのか?
● 数学の分野はたくさんある。自分が面白いと思う分野は絶対ある– 数学すべてがガリガリ計算をするものじゃない
– 頭の体操、どちらかというと娯楽的なものが多い
– 数学は心を自由にしてくれる
● 19世紀頃までの数学であれば良書は沢山ある
● 数学者は未来人なので言動がとても面白いぞ