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© OECD/IEA 2017
エネルギー世界が転機を迎える
新たなOutlookの背景にある、世界のエネルギーにおける4大変化: 米国は石油・ガスにおける世界のリーダーへと向かっていることが明白に
太陽光発電 は多くの国で最も安価な電源になりつつある
中国の“青空を再び”に向けた新たな動きがエネルギー面での役割を書き換える
冷房や電気自動車、デジタル化により、未来は電化しつある
こうした変化により、価格が手頃で持続可能なエネルギーに向けた明るい展望が拓かれる一方、エネルギー安全保障に対するアプローチの再評価が必要となっている
エネルギーがたどる道筋は多いが、政府や産業が変化の兆しの読み取りを誤れば、思わぬ危険も存在する
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
© OECD/IEA 2017
中国のエネルギー増は鈍化し、インドがリードする
エネルギー需要の変化、2016-40 (原油換算百万トン)
インド 1 005 420
東南アジア
中国 790
米国-30 日本 -50
欧州 -200
270 中央・南アメリカ
485
アフリカ
135 ユーラシア
480 中東
各国が果たす役割の変化に伴い、世界のエネルギーを理解する旧来の手法は、価値を失いつつある:中東は主要なエネルギー消費者、米国は主要な輸出者に急速になりつつある
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
© OECD/IEA 2017
国が世界のエネルギー市場を動かす中で、世界も動く 世界のエネルギー需要の変化(燃料別)
0
500
1 000
1 500
2 000
2 500
- 500 1990-2016 2016-40
6
12
18
24
30
1990-2016 2016-40
400
800
1 200
1 600
2 000
1990-2016 2016-40
400
800
1 200
1 600
2 000
1990-2016 2016-40 1990-2016 2016-40
その他 中国
中国が世界のエネルギー市場を動かす中で、世界も動く
石炭 (石炭換算100万トン)
原油 (100万バレル/日)
ガス (10億立米)
低炭素エネルギー (原油換算100万トン)
低炭素エネルギーと天然ガスが世界のエネルギー需要増の85%を満たす: 中国の新たな経済モデルとクリーンなエネルギー構成への転換が世界の傾向を推し進める
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
© OECD/IEA 2017
世界のエネルギー構成の中では太陽光が先を行く
世界における電力容量の変化(年平均)
20 40 60 80 100 120 140 160 GW
2010-2016
2017-2040
太陽光 風力
太陽光 風力 その他
その他
再生可能エネルギー
原子力
ガス
石炭
再生可能エネルギー
原子力
ガス
石炭
中国、インド、米国が太陽光の変化を牽引し、欧州が陸上、海上風力をリードする:太陽光、風力のシェアの拡大により、需要と供給を一致させるための柔軟性が一層必要となる
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
© OECD/IEA 2017
再生可能エネルギーが主流に
2040年までに追加される電力容量に占める再生可能エネルギーの割合(地域別、新政策シナリオ)
世界の新規電力容量投資の3分の2は再エネに向けられ、2040年に世界の発電量の40%が再エネとなる
20% 40% 60% 80%
中東
東南アジア
アフリカ
インド
米国
日本
中南米
韓国
中国
EU 風力
太陽光
バイオマス
水力
その他再エネ
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
© OECD/IEA 2017
電化する未来
発電量(地域別)
インドには2040年までに今日のEUに相当する発電量が加わり、中国には今日の米国と等しい発電量が加わる
2 000 4 000 6 000 8 000 10 000 TWh
2016 2040までの増加分
電力需要増(要因別)
中東
アフリカ
東南アジア
欧州
インド
米国
中国
日本
産業用モーター
冷房
大型家電
接続された 小型家電
電気自動車
その他
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
© OECD/IEA 2017
電気自動車は増加するが、原油需要も依然として増加
電気自動車台数
100
200
300
2016 2025 2040
百万
台
その他
米国
インド
EU
中国
乗用車
その他部門
原油需要の変化
4
8
12
16
石油化学
航空・海運
トラック
百万バレル/日
- 4 2016-2040
0
日本
電気自動車は乗用車向けエネルギー利用の転換を助け、世界の石油需要の増加のペースを鈍化させる:しかしながら、トラック、航空、海運、石油化学向け需要により石油需要は増加を続ける
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
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25
30
35
シェールにより米国は石油・ガスにおける明らかなリーダー となる
米国における石油、ガス生産量
米国はすでにガスの純輸出国に転換しつつあり、燃費の向上や燃料転換にも助けられ、 2020年代には石油の純輸出国にもなる
5
10
15
20
1980 1990 2000 2010 2020 2030 2040
原油
換算
百万
バレル/
日
シェールオイル
シェールガス
その他非在来型
在来型石油、ガス
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
© OECD/IEA 2017
世界のガス取引
39% がLNG
12,300 億立米(2040年)
59% がLNG
LNGが世界におけるガスの新秩序を先導する
7,060 億立米 (2016年)
成長するアジア諸国、日本、韓国で必要とされるガス輸入の多くはLNGが供給し、米国からの輸出がより柔軟で、流動性が高い世界市場に向けた変化を加速する
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
© OECD/IEA 2017
豪州 ロシア、カスピ海 諸国
中東
その他
アフリカ
米国、 カナダ
豪州 中東
その他
アフリカ 米国、カナダ
ガス輸出国
12,300 億立米(2040年)
7,060 億立米 (2016年)
ロシア、カスピ海 諸国
LNGが世界におけるガスの新秩序を先導する
成長するアジア諸国、日本、韓国で必要とされるガス輸入の多くはLNGが供給し、米国からの輸出がより柔軟で、流動性が高い世界市場に向けた変化を加速する
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
© OECD/IEA 2017
7,060 億立米 (2016年)
Global gas trade
成長するアジア諸国、日本、韓国で必要とされるガス輸入の多くはLNGが供給し、米国からの輸出がより柔軟で、流動性が高い世界市場に向けた変化を加速する
Gas exporters ガス輸入国
39% shipped by LNG
12,300 億立米 (2040年)
59% shipped by LNG
Australia Russia & Caspian
Middle East
Other
Africa
US & Canada
Australia Russia & Caspian
Middle East Other
Africa US & Canada
アジア 37%
欧州 52%
その他
アジア 60%
欧州 35%
その他
LNGが世界におけるガスの新秩序を先導する IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
© OECD/IEA 2017
10
20
30
40
2000 2010 2020 2030 2040
Gt
エネルギーと持続可能な開発に向けた新たな戦略
持続可能な開発シナリオでは、二酸化炭素の排出はパリ協定の目的に沿って減少するとともに、大気汚染への取組みやあらゆる人へのエネルギーアクセスの達成も実現される
新政策シナリオ
持続可能な開発シナリオ
世界のCO2 排出量(シナリオ別)
Sustainable Development
Scenario
気候変動への対応
万人へのエネルギーアクセスの提供
大気の質の改善
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
© OECD/IEA 2017
より持続可能な世界に向けた強力な政策
580bcm 増加するガス需要
2倍 今日より効率的
3 250GW 世界の太陽光発電容量
875 百万台の 電気自動車
持続可能な開発シナリオの実現には、2040年までに必要となる投資を15%増やすだけでよく、エネルギー供給に必要な投資の3分の2が発電と送配電網に向けられる
持続可能な開発シナリオ(2040年)
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載
© OECD/IEA 2017
結語
米国の石油・ガスブームが既存の秩序を揺るがし、市場、貿易の流れ、投資とエネ
ルギー安全保障に大きな影響を与える
天然ガスは多様な側面を有するために需要が伸びる地位にあるが、価格の急激な上
昇やメタンの漏出を巡る不確実性への対処が必要
中国は引き続き世界のトレンドを形成するが、“エネルギー革命“によりクリーンエネ
ルギーのコストが広範囲に減少するため、その方法は新しい
持続可能なエネルギーに向けた我々の戦略は、気候変動についての協調した対応が、
万人へのエネルギーアクセスと大気の質に関する世界の目標の達成と整合的だとい
うことを示している
世界の多くのエネルギーシステムにとって、未来は、電化とデジタル化にあり、こ
れが新たな機会をもたらすが、政策担当者が対処すべきリスクも存在する
IEEJ:2017年12月掲載 禁無断転載