【液晶ﾊﾟﾈﾙ】三星､蘇州での7.5g液晶ﾊﾟﾈﾙ生産ﾗｲﾝ建...
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2011 年 5 月号
718 号 5 月 2日
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】三星､蘇州での 7.5G 液晶ﾊﾟﾈﾙ生産ﾗｲﾝ建設を来月開始
2011-4-26 中国半導体産業協会
大型液晶パネル世界最大手の三星電子 LCD 事業部総裁の張元基氏は 21 日、北京にて中国
内地の蘇州に 7.5 世代液晶パネル生産ライン建設を速ければ来月にも開始する見通しを
明らかにした。
業界関係者は、中国内地の液晶テレビ市場成長減速を受けて、中国内地に高世代の液晶
パネル生産ラインの建設を計画していた友達（AUO）、奇美電子（CIC）、三星、LGD、シャ
ープが投資を延期する動きを取っている中、三星電子が蘇州での 7.5 世代液晶パネル生
産ラインの建設を進めることに、低迷する大型液晶パネル価格の上昇をさらに難しくす
るものと強い懸念を表している。一方、LGD は、広州での 8.5 世代液晶パネル生産ライ
ン建設計画を一時凍結しており、年内の着工は考えていないこと、今年通年の設備投資
額も下方修正済みであることを明らかにしている。
また、シャープも、南京での第 10 世代液晶パネル生産ライン建設計画を延期していると
同時に、液晶テレビ需要が減退し液晶パネル価格の上昇も期待できないことに加え、円
高定着が業績にも大きな影響を与えていることから、日本国内の生産体制の一段の見直
しに着手していることが伝えられている。その 1つとして、現在大型パネルを生産して
いる亀山第2工場の一部生産ラインをスマートフォン及びタブレットPC用の中小型パネ
ル生産ラインに転換する計画を進めているという。
DisplaySearch 副総裁の謝勤益氏は、中国内地の今年の液晶パネルの需要が予想を下回
っていることから、今後 8ヶ月以内に韓国又は台湾の大手液晶パネルメーカーが中国内
地で高世代液晶パネル生産ラインを稼働させる可能性はほぼ無くなったとしている。ま
た、IDC リサーチマネージャーの徐美雯氏も、中国内地の液晶テレビ市場は近年高成長
を続けてきたが、今年に入って成長に陰りが見られる、中国地場の液晶パネルメーカー
が相次いで高世代液晶パネル生産ラインを増設していることから、韓国及び台湾の液晶
パネルメーカーが中国内地に計画通りに高世代の液晶パネル生産ラインを建設すれば、
中国内地の液晶パネル市場は確実に供給過剰の状態に陥ると警鐘を鳴らしている。
【ﾓﾆﾀ】南京中電熊猫､冠捷と合弁で液晶ﾓﾆﾀ用ﾓｼﾞｭｰﾙ工場を建設
2011-4-27 台湾工商時報、南京日報
中国国有の大型 IT 企業グループである中国電子信息産業集団（CEC）傘下の南京中電熊
猫（CEC Panda）は、世界最大のモニタ OEM メーカーである冠捷科技（TPV）と資本金 4000
万米ドルで合弁企業を設立し、総額 9800 万米ドルを投じて液晶モニタ用モジュール及び
最終組み立て工場を建設することを明らかにした。年産能力は、モジュール 700 万台、
完成品 300 万台、年間売上高 70 億元を見込んでいるという。
南京中電熊猫は、既に第 6世代液晶パネル生産ラインを稼働させていることから、川下
の液晶モニタ組み立て事業を持つことで、高い収益性を確保することが可能になるとし
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ている。南京中電熊猫の第6世代生産ラインの月産能力はガラス基板ベースで4.5万枚。
【ﾉｰﾄ PC】仁宝､今年のﾉｰﾄ PC 出荷 5500 万台から 1割強下方修正
DIGITIMES 27-4-2011
ノートパソコン ODM 世界第 2位の仁宝（Compal）は、4月 26 日に開催した投資家向け説
明会で、今年のノート PC 出荷量予想を 5500 万台から 4800 万台に大幅に下方修正するこ
とを明らかにした。
仁宝の今年 1-3 月のノートパソコン出荷量は 1040 万台にとどまっており、タブレット型
パソコンの台頭に伴うノートパソコン販売不調が ODM メーカーの業績も直撃している。
また、同社最大のユーザーで業績悪化が原因で経営トップの退陣にまで発展した宏碁
（Acer）の不調も仁宝の業績に大きな影を落としている。
仁宝は、ノートパソコン事業とは対照的に、タブレット PC 及び液晶テレビの出荷量は前
年比大幅に増加する見通しで、タブレット PC は 380 万台、液晶テレビは 800 万台を見込
んでいるという。
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】洋華､1Q売上高 25%減 静電容量式へのｼﾌﾄさらに急ぐ
DIGITIMES 27-4-2011
世界最大の抵抗膜式タッチパネルメーカーである洋華（Young Fast Optoelectronics）
は、タブレット型パソコン向けで急増している静電容量式タッチパネル事業へのシフト
の遅れにより、今年 1-3 月の売上高が 35.8 億 NTD で、昨年 10-12 月比 25％減、税後利
益も 2.8 億 NTD で同 15.5％減、粗利率も 5ポイント低下の 16％となったことを明らかに
した。
静電容量式タッチパネルの売上高は売上高全体の 55％を占めるまでになっているが、依
然としてスマートフォン及びタブレット型パソコン最大手のアップルからの受注には成
功しておらず、売上高の 75％は LG 電子、三星電子、宏達（HTC）向けが占めている。
洋華は今年 6月までに小型タッチパネルの月産能力を現在の 1200 万枚から 1500 万枚に
拡張、今年年末までに 2000 万枚まで拡張するとともに、中型タッチパネルの月産能力も
今年年末までに 50 万枚まで拡張する計画を明らかにしている。
【ﾃﾞｼﾞｶﾒ】台湾 2Q ﾃﾞｼﾞｶﾒ出荷量 1400 万台超 佳能/華晶 8割出荷
DIGITIMES Research 27-4-2011
台湾系メーカーの今年 4-6 月のデジタルカメラ出荷量は 1400 万台を超え、今年 1-3 月比
25％となるものの、前年同期比では 1.4％減となる見通し。
このうち、デジタルカメラ ODM の 2 大メーカーである佳能企業（Ability Enterprise）、
華晶科技（Altek）の出荷量シェアは合わせて 83％に達する見通し。両社は主に富士フ
ィルム、ニコン、イーストマンコダック、ソニー、三星電子向けに ODM 生産を行ってい
る。
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【太陽電池】太陽電池製造設備の売上高、4割増の 152 億米ﾄﾞﾙ超
2011-04-27 Solarbuzz
2010 年はドイツで補助金カット前の駆け込み需要があり、世界の太陽電池製造設備の売
上高は前年比 139％という高い伸びを記録したが、太陽電池メーカーは 2011 年について
も市場を楽観視しており、生産能力の拡張を積極的に進めており、太陽電池市場調査機
関 Solarbuzz は最新の PV Equipment Quarterly Report で、太陽電池製造設備メーカー
の2011年の売上高合計は前年比41％増の152億米ドルに達する見通しを明らかにした。
同レポートによると、2011 年の太陽電池メーカーの設備投資は、シリコン太陽電池メー
カーの設備投資が前年比 31％増、薄膜太陽電池メーカーの設備投資は前年比 71％増と予
測。薄膜太陽電池メーカーの設備投資のうち、アモルファス薄膜技術及び CIGS 技術の投
資が全体の 78％を占めるとしている。
また、主要メーカーの今年年末までの生産拡張目標は、晶澳（JA Solar）が 3ギガワッ
ト、天合（Trina Solar）が 1.9 ギガワット、新日光（Neo Solar Power）が 1.8 ギガワ
ット、晶科（Jinko Solar）が 1.5 ギガワットとなっている。2010 年に新設されたシリ
コン太陽電池生産ラインの売上高は 36 億米ドルであるが、そのうち中国内地メーカー及
び台湾メーカーのシェアは 82％に達した。一時低調だった非シリコンのアモルファス薄
膜太陽電池生産ラインへの投資も新たな盛り上がりを見せており、2011 年初めから 2012
年初めまでに 65 件の薄膜太陽電池の生産拡張が計画されている。今後 1年間で薄膜太陽
電池メーカーの総生産能力は従来比 70％増の 4.8 ギガワットに達する見通し。
Solarbuzz シニアアナリストの Finlay Colville 氏は、今年の太陽電池の製造装置需要
について、太陽電池メーカーの新工場建設ラッシュの恩恵により、Applied Materials、
Centrotherm、GT Solar 、Meyer Burger 等の大手製造装置メーカーの手元にはそれぞれ
10 億米ドル以上の受注があり、今年上期については好調が続くとしている。ただ、欧州
の主要国が太陽光発電に対する補助金を削減し始めていることから、2011 年通年の太陽
電池市場は 12％の伸びにとどまる見通しで、今年後半にも太陽電池メーカーの生産拡張
のペースは減速すると見られている。来年以降は供給の過剰感はさらに鮮明になると見
られている。2011 年 1-3 月の太陽電池メーカーの設備投資は 37 億米ドルに達したが、
4-6 月にはピークアウトし、来年にかけて設備投資は大幅に抑制される可能性が大きい。
一方、高効率製品の開発は、次世代の製造設備の開発ニーズを生み出しており、ドイツ
の Q-Cells は今年下期に 1.1 ギガワットの従来型太陽電池生産ラインの両面受光式
（Front- and Rear-side）太陽電池生産ラインへの転換を完成させることを明らかにし
ている。2012 年 1-3 月までに高効率シリコン太陽電池生産ラインが全体の 3割以上を占
めると見られている。半導体設備メーカーの Varian Semiconductor Equipment
Associates が開発したイオン注入製造装置への期待も大きい。
太陽電池製造設備メーカーは、太陽電池メーカーの今後の生産拡張計画を見極めたいと
しており、2012 年については慎重な見方を崩していない。
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【ＬＥＤ】中国内地/台湾の主要 LED 表面実装ﾒｰｶｰの生産能力状況
2011-4-28 中国半導体産業協会
LED の SMD（表面実装）製品は、高輝度、低コスト、高速生産といったメリットがあり、
台湾最大の LED 実装メーカーである億光電子（Everlight）の SMD 月産能力は、LGD、三
星、瑞軒（Amtran）等向け LED テレビ用バックライト出荷が急増していることから、年
内にも 10 億個から 20 億個に拡張される見通し。また、億光電子に次ぐ LED バックライ
ト実装メーカーである東貝光電（Unity Opto）も、年内に SMD 月産能力を 4 億個を 6-8
億個に拡張する計画を進めている。
一方、中国内地最大の LED 実装メーカーである国星光電（NationStar Opto）の SMD 月産
能力は 億個、中国内地における市場シェアは 30％
LED の実装を行っている。内地市場シェア 2位の九
洲光電（Jiuzhou Opto）の SMD 月産能力は 1 億個
前後、主に照明用 LED 実装を行っている。同シェア 3 位の瑞豊光電（Refond Opto）の
SMD 月産能力は 5千万個前後で、主に携帯電話、PDA キーボード/スイッチ、中型バック
ライト、カーオーディオ、メーター指示板用 LED の実装を行っている。
九洲光電：www.scjz-led
2 前後、主に携帯電話及び家電用青色
.com/ 瑞豊光電：www.refond.com/
【ＬＥＤ】水晶光電、6.6 億元を調達 薄膜/ｻﾌｧｲｱ基板事業に投資
晶光電科技股份有限公司
【ＰＣＢ】米MFLEX、成都に中国3つ目の現地法人設立 来年1月稼働
基板メーカー、MFELX GROUP は、四川省成都市輸出加工区に中
国西部地域 R&D センターを建設することも明らかにした。
鳳凰網 2011-4-28
中国浙江省の水
（Crystal-Optech）は 27 日、6.59 億元の資金調
達を行い、精密光学薄膜メーカーの星星集団の 27.
ファイア基板事業に投資することを明らかにした。
64％の持分を取得するほか、LED 用サ
PCB 中国網 2011-4-26
米国の大手プリント配線
国内地で 3つ目となる現地法人、成都維順柔性電路板有限公司を設立したことを明らか
にした。総投資額は 1.2 億米ドル、3期に分けて建設、1期の投資額は 3000 万米ドルで、
来年 1月に稼働予定。主に多層フレキシブル及びリジッド PCBの生産を行い、欧米のソ
ニーエリクソン、アップル、モトローラ向けに輸出する。来年の輸出額は 1.5 億米ドル
を超える見通し。1期稼働後に従業員は約 2千人、全ての事業が稼働すれば、従業員は 1
万人を超えるとしている。
また、3年以内に成都市に中
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【ＰＣＢ】健鼎、無錫でHDI、浙江で従来型の生産を拡張 湖北に新工場
2011-4-27 台湾経済日報
世界有数のプリント配線基板（PCB）メーカーである健鼎（Tripod）は、昨年通年の連結
業績を発表し、連結売上高が 430.16 億 NTD で前年比 28.7％増、税後純利益が 50.18 億
NTD で 58.36％増と過去最高の業績となったことを明らかにした。
また、タブレット型パソコン、スマートフォン用のビルドアップ基板の需要が依然旺盛
であること、また従来型 PCB 事業についても液晶パネル、ノートパソコン、DRAM モジュ
ール向けが安定して推移していることから、今年の設備投資を 30 億 NTD 以上、江蘇省無
錫工場のビルドアップ生産能力を拡張するほか、浙江省の PCB 工場に液晶パネル用 PCB
生産ラインを新設、湖北省仙桃市には新工場を建設することを明らかにした。
【受動部品】永箔科技､岳陽市にｱﾙﾐ電解ｷｬﾊﾟｼﾀ用陰極箔工場建設
中国電子部品産業協会 2011-4-28
中国地場の受動部品原材料メーカーである湖南永箔科技有限公司は、8 千万元を投じて
湖南省岳陽市雲溪工業園に年産 8400 万平方メートルのアルミ電解キャパシタ用陰極箔
生産工場を建設することを明らかにした。
【生産統計】中国 1Q ﾉｰﾄ PC 輸出額の伸び減速 携帯電話は回復
2011-4-26 中国半導体産業協会
中国の電子情報製品の今年1-3月の輸出入総額は2492億米ドルで前年同期比20.4％増、
そのうち、輸出が 1432 億米ドルで同 20.5％増、輸入は 1060 億米ドルで同 20.4％増と
20％を超える高い伸びを記録した。また、直近の 3月の輸出は 552 億米ドルで同 17.7％
増、増加率は前月比 5.7 ポイント上昇、輸入は 401 億米ドルで同 15.8％増、増加率は前
月比 10.3 ポイント上昇した。
製品別に見ると、2011 年 1-3 月のパソコンの輸出額は 479 億米ドルで同 5.9％増、その
うち 3月の輸出は同 9.1％増と伸びが大幅に鈍化した。1-3 月のノートパソコンの輸出額
も 203 億米ドルで同 3.5％増、デスクトップの輸出額は 12 億米ドルで同 27.7％減となっ
た。
一方、通信設備の輸出は大幅な増加となった。2011 年 1-3 月の通信設備の輸出額は 275
億米ドルで同 45.6％増、増加率は昨年同期比 28.6 ポイント上昇した。そのうち、携帯
電話の輸出額は 129 億米ドルで同 48.0％増、移動通信基地局の輸出額が 11 億米ドルで
同 18.6％増だった。
同期の電子部品の輸出は、素子及びデバイスの輸出はそれぞれ 191 億米ドル、179 億米
ドルで、前年比増加率はそれぞれ 22.5％増、32.1％増と高水準を示した。そのうち、集
積回路の輸出は 74 億米ドルで同 12.3％増、液晶パネルの輸出は 67 億米ドルで同 18.6％
増だった。
1-3 月の輸出を仕向地別に見ると、米国向けが 262 億米ドルで同 18.6％増、そのうちパ
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ソコン、家電、通信設備の輸出額はそれぞれ 135 億米ドル、47 億米ドル、38 億米ドルで、
前年同期比 12.8％増、10.5％増、51.3％増だった。
一方、欧州向け輸出は低迷、フランスへの輸出が前年同期比 22.3％減となったほか、オ
ランダ、ドイツへの輸出もそれぞれ前年同期比 9.2％増、2.6％増にとどまった。
719 号 5 月 4日
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】深圳天馬親会社､日本の NEC 小型液晶ﾊﾟﾈﾙ事業を取得
2011-5-3 中国半導体産業協会
中国地場最大の中小型液晶パネルメーカーである深圳天馬微電子の親会社、中航国際
(AVIC)は、日本の NEC の中小型液晶パネル事業の 70％の持分を獲得、経営権を取得した
ことを明らかにした。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】深紡集団､偏光板事業が好調 近く新生産ﾗｲﾝを稼働
2011-4-29 長江証券
傘下に液晶パネル用偏光板メーカーである盛波光電を持つ深
紡集団（Shenzhen Textile）は、偏光板事業が好調であるこ
とから、昨年の売上高が 6.37 億元で前年比 30.68％増、粗利
率は 17.25％を達成したことを明らかにした。
また、今後も成長が期待できる偏光板事業に経営資源を集中す
業からの撤退を進め、液晶パネル用偏光板専門メーカーとなる計画も明らかにした。そ
の一環として、近く新生産ラインを稼働させることも明らかにした。
るため、服装、不動産事
【ﾀﾌﾞﾚｯﾄ】iPad 類似品の大量出荷で部材逼迫 出荷目標実現が困難
DM メーカーによると、大手ノートパソコンメーカーの iPad 類似
は緩和されてくると予
する ST マイクロエレクトロニクス及び
の影響を受けて出荷スケジュールを大幅に見直す必要に迫
DIGITIMES 29-4-2011
台湾のノートパソコン O
品の大量出荷により、メモリチップ、ジャイロスコープ、キャパシタ、レジスタ、カバ
ーガラス、BT レジンといったタブレット PC 向け部材の需給が逼迫しており、相当数の
タブレット PC 製品の出荷が大幅に遅れる状況になっている。
市場関係者は当初、日本の震災に伴う部材供給不足は 5月初めに
想していたが、事態は予想以上に深刻であることが判明、部材の品薄状態は 6月近くま
で続く見通しであることが明らかになった。
タブレット PC 向けにジャイロスコープを供給
AKM、ハイエンドのキャパシタ及びレジスタを供給する日系メーカー、IC 基板用 BT レジ
ンを供給する日系化学品メーカーは何れも生産が需要に追いつかない状況になっている
ことを明らかにしている。
ブランドメーカーも部材逼迫
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られており、三星電子の Galaxy Tab、華碩（Asustek）の Eee Pad Transfomer、モトロ
ーラの Xoom の出荷量は何れも出荷量目標を下回る状態になっている。各社とも今年年初
に立てたタブレット PC の出荷目標を下方修正することを明らかにしている。
【ﾉｰﾄ PC】HP/宏碁､1Q ﾉｰﾄ PC 市場ｼｪｱ低下 ﾃﾞﾙ/三星はｼｪｱ上昇
C の調査によると、ノートパソコン世界市場シェア首位と 2位の
ン世界市場シェアは、昨年 10-12 月を上回ったのは、
コン世界市場シェアを低下させた要因について、
カ市場におけ
ック機種、Aspire One の販売不調が響き、米国市場のノ
に伸ば10-12
DIGITIMES 29-4-2011
大手 IT 市場調査機関 ID
ヒューレットパッカード(HP)、宏碁の今年 1-3 月のノートパソコン世界市場シェアはそ
れぞれ昨年 10-12 月の 20.2％、14.9％から 18.5％、14.8％に低下、HP 及び宏碁の 1-3
月のノートパソコン出荷台数は昨年10-12月比330万台減少したことが明らかになった。
両社のほか、同調査によると、ソニー、富士通も今年 1-3 月のノートパソコン世界市場
シェアが前四半期を下回った。
一方、今年 1-3 月のノートパソコ
デル、三星、東芝、聯想（Lenovo）、華碩（Asustek）、アップルで、中でもデル、三星、
アップルのシェア上昇幅は大きい。
業界関係者は、HP、宏碁がノートパソ
IDC は、両社の売上高において大きな比率を占める欧州のノートパソコン市場が低迷し
ていることが最大の要因としており、両社は消費を喚起するため、相当の値下げを行っ
てきたにもかかわらず、その効果が十分に出ていないと指摘している。
また、HP は欧州以外の市場でも販売が低調となっており、中東及びアフリ
るシェアは昨年 10-12 月の 22.1％から 21.5％に低下、米国市場でのシェアも同 28.6％
から 24.5％に低下している。
宏碁も、米国市場でのネットブ
ートパソコン市場でのシェアを昨年 7-9 月の 13.8％、昨年 10-12 月の 11.1％から今年
1-3 月に 10.5％にダウンしている。
トップ 10 ブランドのうち、出荷を大幅 昨年 月 今年 1-3 月
HP 20.2％ 18.5％
宏碁 しているのは、アップル、三星で、特にアッ
プルは MacBook シリーズの値下げ戦略が功を
奏して、今年 1-3 月のノートパソコン市場シ
ェアは 5.7％に達している。このほか、デル、
東芝、聯想、華碩は米国市場で好調、デルは
中国市場で 1-3 月に 12％のシェアを達成して
いる。聯想は依然として中国市場で圧倒的シ
ェアを保有しており、世界市場シェアでも東
芝と肩を並べている。IDC がまとめた今年 1-3
月の主要ノートPCブランド世界市場シェアは
右表の通り。
14.9％ 14.8％
デル 11.2％ 12.1％
東芝 9.7％ 9.9％
聯想 9.6％ 9.9％
華碩 8.4％ 8.7％
三星 5.6％ 6.5％
アップル 5.3％ 5.7％
ソニー 4.7％ 3.8％
富士通 1.5％ 1.5％
その他 8.9％ 8.5％
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【ﾉｰﾄ PC】宏碁､今年1Q売上高1278億 NTDで昨年4Q比14.3%減
2011-4-29 Digitimes
ノートパソコン世界第 2 位の宏碁（Acer）は、大藩花在庫調整の影響により、今年 1-3
月の連結売上高が 1277.9 億 NTD で昨年 10-12 月比 14.3％減、営業利益は 19.29 億 NTD
で同 56.1％減、税後利益は 11.85 億 NTD で同 69.6％減と、大幅な減収減益となったこと
を明らかにした。今年 4-6 月の売上高についても、例年 4-6 月が 1-3 月比 5％前後減と
なることから、今年も例年並みの減少となる見通しを示している。
宏碁は、今後スマートフォン及びタブレット型パソコンの開発に注力することから、収
益力は改善してくるとしているが、タブレット型パソコン事業に対する出遅れ感は強く、
業績回復には依然時間がかかるとの見方が強い。
【ﾃﾞｼﾞｶﾒ】華晶､今年 2千万台超のﾃﾞｼﾞｶﾒ出荷 医療機器等にも注力
DIGITIMES 29-4-2011
世界第2位のデジタルカメラODMメーカーである華晶（Altek）董事長のAlex Hsia氏は、
今年のデジタルカメラの出荷台数が 2000 万台を超える見通しを明らかにした。また、今
年 4-6 月の連結売上高については、既に獲得している受注から判断して、1-3 月比 20％
増は確保できる見通しを明らかにした。
同氏は、今年のデジタルカメラの世界需要は 1.2 億台に達するとしているものの、この
数量を達成するには、ミドルレンジ機種市場がスマートフォンとの激しい競争で大きな
成長が期待できないため、エントリ機種及び一眼レフ機種の 2つの市場の成長が必須条
件となると指摘している。
また、デジタルカメラ市場の成長に陰りが出ている中、ビデオカメラ、車載電子、医療
機器といった新分野への参入も進めており、医療機器分野では既に血糖値測定器の開発
に成功、今年 7-9 月から出荷を開始することを明らかにした。
【ＰＣＢ】志超科技、四川省遂寧市に3億米ﾄﾞﾙ投じPCB生産基地建設
2011-4-29 PCB 信息網
液晶パネル用プリント配線基板大手の志超科技（TPT）は 4月 20 日、四川省遂寧市の創
新工業園に 5年間で総額 3億米ドルを投じて、年産 400 万平方メートルの液晶パネル用
及びノートパソコン用プリント配線基板生産基地を建設することで、同市と正式に契約
を締結したことを明らかにした。
全ての事業が完成すれば、年間売上高は 6億米ドル以上に達する見込み。新たに創出す
る雇用も 1万 5千人に達するとしている。
【ＰＣＢ】北京凱迪思、武漢市新洲に 5億元投じ PCB 生産基地を建設
2011-4-28 中国 PCB 産業協会
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中国国内最大の車載プリント基板メーカーである北京凱迪思電路板有限公司（KDS）は 4
月 23 日、中国湖北省武漢市新洲区の陽邏開発区に 5億元を投じて、年産 60 万平方メー
トルの車載プリント基板生産基地を建設することで、新洲区政府と契約を締結したこと
を明らかにした。今年 8月に建設を開始、来年初めには稼働させる計画。
北京凱迪思電路板：www.kds.com.cn/
720 号 5 月 6日
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】友達､昆山龍飛光電に 7.96 億米ﾄﾞﾙの資本参加を実施
2011-5-5 中国半導体産業協会
大型液晶パネル世界第 3位の友達光電（AUO）は、中国内地の大手液晶パネルメーカーで
ある昆山龍飛（IVO）に対して 7.96 億米ドル(約 52 億元)の資本参加を実施することを明
らかにした。
世界の大型液晶パネル 2大メーカー、三星電子、LG Display が、それぞれ蘇州、広州で
高世代液晶パネル生産ラインの建設認可を取得しており、そのうち三星が先日、来月か
ら建設を開始することを明らかにしたことから、友達は龍飛光電への資本参加を急いだ
と見られている。
【偏光板】深紡､今年 10月に偏光板 2期稼働 量・質ともに国内最大
2011-5-3 北京首証
中国地場最大の液晶パネル用偏光板メーカーである深紡集団は、中国国内で高世代の液
晶パネル生産ラインが相次いで建設されていることから液晶パネル用偏光板の需要が急
増しているとして、昨年 1月に 8億元を投じた第 1期拡張ラインを稼働させたのに続い
て、現在、総額 10 億元を投じて第 2期の建設を進めており、第 2期が稼働すれば、量・
質ともに中国国内最大の偏光板メーカーとなることを明らかにした。
既に稼働している第 1期の昨年の年間売上高は 18.8 億元、純利益は 1.22 億元に達して
いる。また、今年 10 月には第 2期を稼働できる見通しで、2本の第 5世代液晶パネル生
産ラインを有し、有力株主でもある深圳市政府系の深超科技（Shenchao）等に製品を供
給する計画。
偏光板は、液晶パネルの三大コア原材料の 1つで、液晶パネルコストの 10％前後である
が、液晶パネルの面積が大きくなるほど、偏光板の液晶パネル生産コスト全体に占める
比率は高くなるという。中国内地での偏光板生産は、コスト面で優位性があることから、
韓国及び台湾の偏光板メーカーが生産拠点の中国内地へのシフトを進めており、中国国
内の液晶パネルメーカーは偏光板を国内で調達することが可能になっている。中国国内
の液晶パネル用偏光板需要は今後 3-5 年で年間 5000 万平方メートル、市場規模は 100
億元以上に達すると見られている。
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【偏光板】南洋科技､韓国ﾊﾟｰﾄﾅｰと合弁で光学薄膜/偏光板事業参入
2011-4-29 中華液晶網
中国浙江省の薄膜メーカーである南洋科技股份有限公
司は昨年末に、韓国の個人パートナーと共同で 300 万米
ドルを出資し光学フィルムを生産する合弁企業を設立
することで覚書を締結、今年 4月 28 日には浙江省台州経
生産企業を設立することで正式に契約を締結した。
済開発区に共同で光学フィルム
合弁企業の仮称は浙江信洋光電材料有限公司、登録資本は 300 万米ドルとされている。
南洋科技が 70％、韓国の個人パートナーが 30％を出資、主に光学フィルム、偏光板の開
発、生産、販売を行う計画。
合弁企業の設立手続き完了後に 6千万元を投じて年産 630 万平方メートルの光学薄膜精
密コーティング生産ラインの建設に着手する予定で、稼働すれば、年間売上高は4億2800
万元に達する見込み。南洋科技：www.nykj.cc
【ﾀﾌﾞﾚｯﾄ】ｱﾏｿﾞﾝ､ﾀﾌﾞﾚｯﾄ PC 事業に参入 ｱｯｾﾝﾌﾞﾘを広達に発注
2011-5-3 台湾工商時報
台湾の部品メーカーによると、アマゾンがタブレットパソコン事業に参入する計画で、
パネルは Kindle 電子書籍リーダーで既に提携している元太（Prime View）から FFS
（Fringe Field Switching：広視野角）電子ペーパーを調達するほか、アッセンブリ ODM
をノートパソコン ODM 最大手の広達（Quanta）が獲得したことも明らかになった。
アマゾンが広達に発注したタブレット PC の数量は月間 80 万台に上り、広達は今年 7-9
月から出荷を開始する予定。今年のアップル iPad 以外のタブレット型パソコン市場規模
は 1500-2000 万台と見られており、アマゾンはこのうち 2割のシェアを狙っているとい
う。
なお、アマゾンのタブレット型パソコンは当初、三星がアッセンブリ ODM を受注すると
見られていたが、最終獲得者は広達となった。市場関係者は、広達はアマゾンのタブレ
ット PC の ODM 獲得により今年の売上高が 240-300 億 NTD 増となると予想している。
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】華美科技､高画質の光学式ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙで中国国内最大に
2011-5-3 yesky
中国福州市の光学方式タッチパネルメーカー、華美科技
（Huamei Technology）は、光学方式の高透過率を活用す
ることにより鮮明な画像を実現することに成功、中国国内最大の光学方式タッチパネル
メーカーとなっている。
なお、光学方式タッチパネル分野で躍進著しいニュージーランド NextWindow 社は、2009
年の売上高が 2008 年の 6倍に急増しており、アジアに置いているタッチパネル生産能力
を従来比 2倍に拡張する計画を進めている。NextWindow 社の急成長は、マルチタッチパ
10
2011 年 5 月号
ネル対応の Windows 7 普及に伴ってタッチパネル型パソコン市場が急成長しているため
で、主要ユーザーには HP、DELL、NEC、SONY、MEDION 等が名を連ねている。主に OEM/ODM
による供給を行っており、最大で 120 インチのタッチパネルが生産できる技術を有して
いる。華美科技：www.huameiinfo.com/
【ＬＥＤ】廣鎵/隆達、LED価格下落で1Q赤字に転落 鼎元は黒字確保
DIGITIMES 3-5-2011
台湾の大手 LED チップメーカー、廣鎵光電（Huga Optotech）、隆達電子（Lextar
Electronics）は、LED 価格が予想以上に下落した影響を受けて、今年 1-3 月の業績が赤
字になったことを明らかにした。中でも、液晶パネル大手の友達光電（AUO）傘下の隆達
電子は 1-3 月の売上高が前年同期比 3割増の 17 億 NTD に達したにもかかわらず、赤字決
算となった。
一方、同業の鼎元（Tyntek）は、青色 LED エピタキシャルウエハ事業参入し収益性が改
善していることが功を奏して、黒字を維持した。
【ﾃﾞｼﾞｶﾒ】ﾃﾞｼﾞｶﾒ ODM ﾒｰｶｰ､ﾊﾟﾈﾙ調達難で 2Q の目標達成は困難に
DIGITIMES 3-5-2011
佳能（Ability）、華晶（Altek）、鴻海（Foxconn）、亜洲（Asia Optical）等の台湾のデ
ジタルカメラ ODM メーカーは、小型パネルメーカーがアップル iPhone/iPad 向けタッチ
パネルの生産を優先しており、小型パネルの安定調達が困難になっていることから、今
年 4-6 月のデジタルカメラ出荷量が、当初予想を下回る可能性が高いことを明らかにし
た。
パネルの供給不足に加え、日本からの CCD イメージセンサ等の供給が 311 大震災の影響
で不安定になっており、4-6 月の出荷が計画通りに進展していない、もう 1 つの大きな
要因になっていることを明らかにしている。ただ、震災の影響については、6 月までに
解消される見通しとしている。一方、アップル iPhone/iPad ブームに伴う小型パネル供
給不足の影響は今後も長期にわたり続くと分析している。
なお、今年通年のデジタルカメラ出荷量については、iPhone 等のスマートフォン市場の
成長の影響はあるものの、前年を下回ることはないとの見方を示している。
また、デジタルカメラのブランドシェア首位の三星電子が、複数の機種を外注生産に切
り替え、その殆どを台湾メーカーに発注するとの観測が出ていたが、結果は外注生産す
る機種は一部のニッチ製品に過ぎないことが明らかになった。
【電池】斯米克､長園科技と技術提携 ﾘﾝ酸鉄ﾘﾁｳﾑ電池事業に参入
和訊 2011-5-3
中国上海市の複合企業である斯米克集団（Cimic）は 3 日、
4800 万元を出資し鋰曜能源科技有限公司を設立すると同時
11
2011 年 5 月号
に、台湾のリチウム電池用正極材料メーカーである長園科技実業股份有限公司（CAEC）
と戦略的技術パートナーシップを締結することを明らかにした。
新たに設立する鋰曜能源は、主に高性能リン酸鉄リチウム電池及びその応用製品の開発、
設計、生産、販売を行い、総投資額は 1.2 億元、3年後には稼働し、年間 8000 万アンペ
アアワー相当の製品を生産、年間売上高は 4億元に達する見込み。
また、1.8 億元を投じて生産能力を拡張する計画も検討しており、実行されれば、総年
産能力は 2億アンペアアワー、年間売上高は 10 億元に達する見込み。
上海斯米克：www.cimic.com/ 長園科技：www.caec.com.tw/
【半導体】創芯､長沙に 3億米ﾄﾞﾙを投じ 6 ｲﾝﾁ半導体生産基地建設
湖南日報 2011-5-3
中国湖南省長沙市の半導体ファウンドリ、創芯集成電路有限公司は、長沙市の経済技術
開発区で 6インチの半導体生産ラインの建設を正式に開始したことを明らかにした。
総投資額は 3億米ドル、稼働後の年間売上高は 20 億元、関連産業の投資額は 200 億元に
達する見通し。
721 号 5 月 9日
【携帯電話】夏朗、重慶で年産 500万台の携帯電話生産基地を稼働
中国電子報 2011-5-6
中国上海市の携帯電話メーカー、夏朗通訊（Namo、旧夏新
電子上海）は、中国内陸部の中核都市、重慶に建設してい
た生産基地１期を正式に稼働させたことを明らかにした。総
の投資額は 3億元、年産能力は 500 万台、第 2期の投資額は 2億元で、SMT 生産ライン、
携帯電話用メインボード、プラスチック筐体、筐体コーティング生産ラインを建設する
としている。全ての事業が稼働すれば、年間生産高は 20 億元に達する見込み。
また、夏朗通訊は、上海
投資額は 5億元、うち 1期
R&D センターに続く第 2の R&D センターを重慶に建設すること
【ｽﾏﾎ】宏達､1Q ｽﾏｰﾄﾌｫﾝ販売量が前年比 3倍の 970 万台に急増
）は、今年 1-3 月の業績を発表し、売上高は 1041.6 億
も明らかにした。夏朗通訊：www.namo.com.cn/
2011-5-6 中国半導体産業協会
スマートフォン大手の宏達（HTC
NTD、営業利益は 148.3 億 NTDで、どちらも過去最高を達成したことを明らかにした。
また、同期のスマートフォン販売量が前年同期比 197％増の 970 万台に達したこと、1-3
月の粗益率が 29.3％、純利益率は 15.8％に上昇したことも明らかにした。さらに、宏達
CEO の周永明氏は、ブランド力を高めるため、1000 名を新規採用し、技術開発部門を拡
張する計画も明らかにした。
12
2011 年 5 月号
今年 4-6 月の見通しについては、スマートフォンの販売量は 1100-1150 万台。売上高は
【ﾀﾌﾞﾚｯﾄ】友達､ﾀﾌﾞﾚｯﾄﾊﾟﾈﾙ出荷開始 iPad以外市場で5割ｼｪｱ狙う
3 位の友達光電（AUO）は、10 インチのタブレット PC 用パネルの
ライチェーンには参入できていないものの、
の IPS パネルサプライヤ資格を獲
ネルを出荷、これまでア
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】川宝､IPO で資金調達 ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ露光装置事業に投下
装置メーカーである川宝科技(Chime
期比 6.87％増、粗利率は
ネル用露光装置
ル用露光装置のほか、ビルドアップ基板用高効率全自動曝光装
【電子書籍】揚州市､5年で世界最大の電子書籍ﾘｰﾀﾞｰ産業基地建設
は、2015 年までに世界最大の電子書籍リーダー産業基地を建設す
前年同期比 97％増の 1200 億 NTDを目指している。
DIGITIMES 6-5-2011
大型液晶パネル世界第
大量出荷を開始したことを明らかにした。
友達光電は、依然としてアップル iPad のサプ
iPad 以外のタブレット PC 用パネル市場で 50％シェアを狙うことが伝えられている。今
年のタブレット PC 出荷量が 6千万台に達するとした場合、そのうち 3500-4000 万台はア
ップルiPad、残り2000-2500万台はアップル以外のブランドが占めると予想されており、
友達がアップル iPad 以外のタブレット PC 用パネル市場で 50％シェアを獲得するには、
1000 万枚以上を出荷することが必要になってくる。
一方、同業世界第 4位の奇美電子(CIC)は、既に iPad
得しており、今月中に出荷を開始することが決まっている。
なお、三星電子は今年 1-3 月に 400 万枚の iPad 用 9.7 インチパ
ップル iPad 最大の液晶パネルサプライヤだった LG Display(LGD)も同期の出荷量 320 万
枚を上回り、LGD に代わってアップル iPad 最大の液晶パネルサプライヤとなったことが
伝えられている。
2011-5-5 中国半導体産業協会
台湾のプリント配線基板用露光
Ball Tech)は、今年 7-9 月に株式を公開し、調達資金をタッチパネル用
露光装置事業に投じることを明らかにした。
同社の今年 1-3 月の売上高は 2.38億 NTD、昨年同 35.38％、税
後利益は 4838 万元で同 17.79％減となっている。同社は昨年、タッチパ
事業に参入、抵抗膜式タッチパネル最大手の洋華（Young Fast）等に製品を供給してい
る。
川宝科技は、タッチパネ
置の開発にも注力しており、この 2製品を車の両輪として業績を伸ばしていく計画を明
らかにしている。川宝科技：www.cbtech.com.tw
2011-5-5 PCB 中国網
中国江蘇省揚州市政府
る計画の一環として、世界最大の電子書籍リーダー用電子ペーパーメーカーである元太
13
2011 年 5 月号
（Prime View）傘下の後工程モジュールメーカーである川奇光電、上海の電子書籍リー
ダーメーカーである易狄欧（Edo-Tech）、中国国内最大の電子書籍リーダーメーカーであ
る漢王（Hanvon）を揚州経済技術開発区に誘致している。中でも、川奇光電を傘下に置
く元太は、電子ペーパー世界出荷量シェアが 90％を超えるメーカーで、電子書籍リーダ
ー産業基地建設の中核企業となっている。
【太陽電池】超林､滁州市来安で多結晶ｼﾘｺﾝ太陽電池生産ﾗｲﾝ稼働
メーカー、超林太陽能科技有限公司は、安徽省滁州市来安県の経
、蕪湖市でも世界有数の太陽電池産業基地建設が進められている。
【太陽電池】通威､3-5年で 100億元投じ多結晶ｼﾘｺﾝ生産能力拡張
威集団董事長の劉漢元氏は、今後 3-5 年で 100 億元前
インゴット、ウエハ、電池セル、モジュールの少量生産を始
祥股份の経営権を間接的に取得することを通じて、多結晶シリコンの年
内最大の多結晶シリコンメーカーである保利協鑫（GCL-Poly）は、今年・
について、通威集団は、現在の生産コストは 1キロ
しい状況にある
トの太陽電池産業基地を建設して
中電網 2011-5-5
中国安徽省の太陽電池
済開発区で 1本目の多結晶シリコン太陽電池セル生産ラインを正式に稼働させたことを
明らかにした。
安徽省は、合肥市
2011-5-6 中国半導体産業協会
中国の大手飼料メーカーである通
後を投じて、多結晶シリコン生産能力を現在の 1千トン前後から 3-5 万トンまで拡張す
ることを明らかにした。
通威集団は、既にシリコン
めていたが、今般正式に大規模投資を行い、本格的に太陽電池産業に参入することを明
らかにした。
通威集団は、永
産能力を現在の 1千トンから、今年年末までに 4千トン、来年末までに 1万トンに拡張
する計画。
一方、中国国
来年に計 177 億香港ドルを投じて多結晶シリコン及びシリコンウエハの生産能力を拡張
する計画を明らかにしており、今年年末までに多結晶シリコン年産能力は 4.6 万トン以
上に達する見通しとなっている。
なお、多結晶シリコン事業の収益性
当たり 20-30 米ドルで、国際的に見ても高い競争力を発揮しているものの、多結晶シリ
コンの価格が下落基調にあり、今後収益が徐々に圧迫されることが予想され、生産規模
の拡大による生産コストのさらなる削減が必要との見方をしている。
現在、太陽電池セルメーカー及びモジュールメーカーは、利益確保が難
が、多結晶シリコン材料メーカーは依然高い収益を確保できる市況下にある。太陽電池
市場調査機関 Solarzoom.com によると、今年 4月末の長期契約ベースの多結晶シリコン
価格は 1キロ当たり 50-60 米ドルで推移している。
通威集団は、既に四川省成都に年産能力 200 メガワッ
いるが、5 年以内に同基地の年産能力を 2000-3000 メガワットまで拡張する計画も明ら
14
2011 年 5 月号
かにしている。
通威集団の太陽電池事業は、2009 年末まで太陽電池事業を行う永祥股份の 50％の持分を
【ＰＣＢ】東莞五株電子､8億元を投じたﾋﾞﾙﾄﾞｱｯﾌﾟ基板生産ﾗｲﾝを稼働
ント配線基板メーカー、五株電路集団は、傘下の東莞五株電子科
【ＰＣＢ】瀚宇博徳、原材料高騰/ﾉｰﾄ PC 市場低調で 1Q赤字に転落
コン用プリント配線基板メーカーである瀚宇博徳(Hannstar
落の要因として、原材料の高騰
NTDで、昨年同期比 19.3％増、粗利
【ＰＣＢ】米 TTM、1Q 売上高前年比 2.5 倍 ﾀﾌﾞﾚｯﾄ/ｽﾏﾎ向けが好調
ト配線基板メーカーである美維集団（Meadville）を昨年買収した米
億米ドル、TTM の CEO、Kent
保有していたが、多結晶シリコン価格変動リスクが大きいことから、2010 年初めに一部
持分を他社に売却し、太陽電池事業から撤退した経緯があり、今回の再参入は価格変動
リスクを最小限に抑える大規模投資を前提にしたものとなっている。
2011-5-6 東莞日報
中国広東省の大手プリ
技有限公司が 8億元余りを投じて建設したビルドアップ基板生産ラインを正式に稼働さ
せたことを明らかにした。10 億元を超える年間生産高を見込んでいる。
2011-5-5 PCB 中国網
世界最大のノートパソ
Board)は、今年1-3月の純利益が1.04億NTDの赤字となったことを明らかにした。一方、
傘下のプリント基板アッセンブリメーカーである精成科技(GBM)の同期の純利益は、昨年
同期比 96.2％増の 1.78 億 NTD となったとしている。
市場予想に反して赤字決算となった瀚宇博徳は、赤字転
を挙げており、その対応策として既に製品価格の 5-10％引き上げを実施済みとしている。
ただ、市場関係者は、同社の今年 1-3 月の連結売上高は 50.04 億 NTDで昨年同期比 5.1％
減となっており、赤字転落は単に原材料価格の高騰によるものでなく、ノートパソコン
市場の低調が影響していることがうかがえる。
一方、精成科技の今年 1-3 月の連結売上高は 96 億
率も 6.85％で昨年同期の 6.73％を上回った。ただ、昨年 10-12 月比では、春節休暇で稼
働日が少なかったため、若干の減少となった。また、中国内地の人件費上昇、原材料高
騰の影響により、粗利率も昨年 10-12 月に比べ悪化した。なお、精成科技の主力製品は、
パソコン、車載、テレビ、ハードディスク用プリント基板のアッセンブリで、売上高全
体の 7割を占めている。
2011-5-6 funddj
香港系の大手プリン
国の大手プリント基板メーカー、TTM Technologies は 5 日、今年 1-3 月の業績を発表し、
売上高が前年同期比 148％増、昨年 10-12 月比 8％減の 3.428 億米ドル、粗利率が昨年同
期の 19.5％から 23.9％に上昇したことを明らかにした。
4-6 月の見通しについては、売上高が 1-3 月比 5％増の 3.6
15
2011 年 5 月号
Alder 氏は、北米向けが安定しているほか、アジア・パシフィックでのタブレット型パ
ソコン、スマートフォン向け PCB が好調としている。
【ＰＣＢ】欣興、1Q純利益 12億 NTD 70 億 NTD を投じ HDI 生産拡張
配線基板（PCB）メーカー、欣興電子(Unimicron)は、今年 1-3 月
から、年内に 70
【半導体】風華高科、2億元投じ MLCC 生産/半導体実装能力を拡張
ーである風華高科（Fenghua）は、1億元を投じて小型
ぞれ 6 千万
2 号 5 月 11日
億元投じﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ拡張/CCL 技術改造を実施
配線基板（PCB）メーカーである超声電子（Goworld）は、8.5
、CCL 及びタッチパネルを新た
容量式タッチパネル事業に参入、受注が堅調に
（Huawei）等の中
2011-5-6 PCB 中国網
世界第 2位のプリント
の業績を発表し、売上高が 152.76 億 NTD、税後利益が 11.9 億 NTD だったこと、今年 4-6
月の売上高が 1-3 月とほぼ同水準にとどまる見通しを明らかにした。
また、スマートフォン及びタブレット PC 向け需要が高まっていること
億 NTD を投じて IC 搭載基板及びビルドアップ基板（HDI）生産能力を拡張することを明
らかにした。
2011-5-6 中国半導体産業協会
中国広東省の大手受動部品メーカ
積層セラミックキャパシタ 0201 MLCC の月産能力を 10億個拡張すること、また同じく 1
億元を投じて半導体実装能力を月間 1億個拡張することを明らかにした。
0201 MLCC の生産能力拡張、半導体実装能力拡張により、年間売上高がそれ
元、1.2億元増加するとしている。
72
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】超声､8.5
PCB 制造網 2011-5-10
中国地場の大手プリント
億元の資金調達を行い、タッチパネルの生産拡張、ハイレンジ銅箔張り積層板（CCL）生
産ラインの技術改造を実施することを明らかにした。
超声電子は、本業である PCB 事業が安定収益を上げる中
な中核事業として育成する計画を進めており、川上と川下に中核事業を持つことで垂直
統合効果が期待できるとしている。
超声電子は昨年、9 千万元を投じて静電
伸び、2010 年 7 月にはフル稼働を実現している。今回の拡張では、6億元を投じて新た
な生産ラインを建設、2012 年 10 月には試験生産を開始し、2013 年 1 月には本格稼働さ
せる計画。フル稼働に達すれば、年間 6000 万枚前後の小型の静電容量式タッチパネルを
生産することができ、中国内地の大手タッチパネルメーカーである莱宝高科（Laibao）
の現有生産能力、南玻の拡張完了後の生産能力に並ぶことになる。
既に確保しているユーザーは、主に中興（ZTE）、天宇（Tianyu）、華為
16
2011 年 5 月号
国内地の大手携帯電話メーカーで、新設される静電容量式タッチパネル生産ライン全て
がフル稼働すれば、年間売上高は現在比 4割以上増の 14 億元、純利益は現在比 3割以上
増の 2億元に達する見通し。また、小型タッチパネル市場のマーケットリスクを最小限
に抑えるため、タブレット PC 用中型タッチパネルの生産も視野に入れていることを明ら
かにしている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】京東方､6G生産ﾗｲﾝ稼働率100% 年内1千万枚を出荷
ーである京東方（BOE）は、中国内地で初めての高世代
先日、昨年通年の最終損失が 20 億元を超えたこと、今年 1-3 月も 6.75 億元の
の月産能力をガラス基板 10 万枚に拡
37 インチ以下のモニタ用液晶パネルを生産
【ﾓﾆﾀ】冠捷､成都に 9千万米ﾄﾞﾙ投じ聯想向け液晶ﾓﾆﾀ工場を建設
TPV Technology）は、中国四川省成都
想（Lenovo）向け液晶モニタを生産する計画で、年間
の液晶モニタ出荷量全体の 6割を占める聯想向け液
2011-5-9 中国半導体産業協会
中国内地最大の液晶パネルメーカ
液晶パネル生産ラインである安徽省合肥市の第 6 世代液晶パネル生産ラインが計画を 3
ヶ月前倒しして月間生産量が月産能力であるガラス基板 9万枚に達したことを明らかに
した。
京東方は
損失を計上したことを明らかにしており、合肥の第 6世代生産ラインがフル稼働となっ
たことは資金繰り緩和に寄与するとしている。
同社は、今年年末までに合肥の第 6世代生産ライン
張する計画で、今年通年の各種大型液晶パネル生産量は 1000 万枚に達する見通し。中国
国内の市場調査機関である申万研究所は、京東方は今年 9月に北京の 8.5 世代生産ライ
ンも稼働させることから、今後はスケールメリットが期待でき、1-2 年で赤字から脱却
できる可能性もあると分析している。
京東方の合肥の第 6世代生産ラインは、主に
しており、これまで 32 インチ以上の液晶パネルの全量を海外からの輸入に依存してきた
中国地場の液晶テレビブランドメーカーは、37 インチ以下の液晶パネルであれば、京東
方からの調達が可能となっている。さらに、今年 9月には京東方が北京の 8.5 世代生産
ラインを稼働させるため、中国地場の液晶テレビメーカーは 55 インチまでの液晶パネル
であれば、中国国内メーカーからの調達が可能になる。
Chengdu Business Daily、DIGITIMES 9-5-2011
世界最大の液晶モニタ ODM メーカーである冠捷（
市に 9000 万米ドルを投じて敷地面積 5.8 ヘクタールの工場を建設、来年 10-12 月には稼
働させることを明らかにした。
冠捷は成都工場で初年度は主に聯
出荷量は 120 万台を超えるとしている。また、生産能力を徐々に拡張していき、生産す
る製品も液晶テレビ、オールインワン PC、液晶パネルモジュール及び関連部品に拡大し
ていくことも明らかにしている。
また、成都工場が将来的には、同社
晶モニタの主力工場になり、同社の液晶モニタ出荷量全体の 1割強を占めるとの見通し
17
2011 年 5 月号
も示している。また、聯想のほか、宏碁（Acer）、フィリップス向け液晶モニタも一部生
産することになるとしている。
【太陽電池】中百麗、江蘇省塩城市に CIGS 薄膜太陽電池工場を建設
千万米ドルを出資し中国江蘇省塩城市に設立した中百麗能源
【ｽﾏﾎ】ｱｯﾌﾟﾙ､1Q のｽﾏｰﾄﾌｫﾝ世界市場ｼｪｱ 18.7％ ﾉｷｱは 24％
新調査によると、今年 1-3 月のアップルの世界スマートフォン市
急増す
昨年 10-12 月の 14.5％
【ＣＣＬ】珠海全宝､高放熱性ｱﾙﾐ基板事業が好調 経営資源を集中
銅箔張り積層板（CCL）メーカーである全宝電子は、熱伝導率が
力製品は、アルミ基板 CCL 製品 T-111、T-112、T-113、ステンレス基板 CCL
索比太陽能網 2011-5-10
香港農源企業有限公司が 5
科技は、塩城市の射陽経済開発区に 9800 万米ドルを投じ、CIGS 薄膜太陽電池生産ライ
ンの建設を正式に開始した。2012 年 2 月完成、稼働予定、年産能力は 60 メガワット。
2011-5-6 PCB 中国網
市場調査機関 IDC の最
場シェアは昨年 10-12 月の 16.1％から 18.7％に上昇、ノキアの同シェアは昨年 10-12
月の 28％から 24.3％に低下したので、両社のシェア差が 5％余りに縮まった。
IDC は、1-3 月の世界スマートフォン出荷量は 1 億台、前年同期比約 80％増と、
る趨勢が続いているとしている。IDC シニアアナリストの Ramon Llamas 氏は、スマート
フォンは、ミドルクラス、ロークラスの携帯電話市場でも急増し始めており、価格も従
来型携帯電話に劣らない低水準を実現していると指摘する。
IDC によると、1-3 月の世界市場シェア 3 位は RIM で、シェアは
から 14％に低下、一方、グーグル Android モバイルの普及に伴って、三星及び宏達（HTC）
の世界市場シェアは上昇しており、三星 Galaxy スマートフォンの今年 1-3 月のスマート
フォン市場シェアは昨年 10-12 月の 9.6％から 10.8％に上昇、宏達スマートフォンの世
界市場シェアは昨年 10-12 月の 8.5％から 8.9％に上昇した。
2011-5-6 PCB 網城
中国広東省珠海市の
1.8-3.0W/m.k、最高耐熱温度 320℃の LED 照明用プリント配線基板、厚膜ハイブリッド
集積回路、電源回路、ソリッド継電器用のアルミ基板 CCL 製品の売上が伸びており、5
月に蘇州で開催された電子部品見本市でも同製品の受注に経営資源を集中する戦略を取
っている。
全宝電子の主
製品 T-411、銅基板式 CCL 製品 T-511。CCL 製品は、導電層、絶縁層、金属基板層の 3つ
の部分から構成されるが、導電層は銅箔を樹脂処理することで製造、絶縁層はガラスフ
ァイバ層もしくはエポキシ樹脂層で製造、金属基板層はアルミ板、鉄板、ステンレス板、
銅板の何れかで製造されている。このうち、金属基板層にアルミ基板を使用しているア
ルミ基板 CCL、銅基板を使用している銅基板 CCL シリーズ製品は、高い放熱性、容積の
18
2011 年 5 月号
安定性、工作機械による加工性、電磁波の遮断性に加え、コストパフォーマンスが高い
ことから、LED 照明回路、厚膜ハイブリッド集積回路、電源回路、ソリッド継電器など
幅広い分野に応用されている。一方、ステンレス基板 CCL 製品は、その最大の特長が汎
用 CCL の性能を維持しながら、耐酸性・アルカリ性が強く、主に海底用照明回路及び劣
悪環境下の照明回路に利用されている。
全宝電子が使用しているアルミ基板、銅箔、エポキシ樹脂の殆どは海外原材料メーカー
、金属基板 CCL のデメリットとして、中国政府が PCB 用金属基板の技術標
【ＣＣＬ】台光､ﾀﾌﾞﾚｯﾄ/ｽﾏﾎ用ﾊﾛｹﾞﾝﾌﾘｰ基板が売上高の 6割占める
層板(CCL)メーカー、台光電子材料（EMC）及び聯茂電子（ITEQ）
は昨年同期比20％増の37.59億 NTDで過去最高
、足もとの稼働率は 100％で推移している、そのうち中国華東工場の受
ゲンフリー高価格 CCL
から輸入したもので、熱伝導率は 1.8～3.0W/m.k、最高耐熱温度は 320℃を確保している
ことから、上記の応用領域のほか、自動車、レーザープリンタ用モータ、ドライブ、パ
ソコン、通信設備、電源、音響、電力、医療設備等にも応用されている。同社はこれま
で製品の全量を海外のパナソニック、オスラム、フィリップス等に輸出してきたが、こ
こ数年は中国国内の華南地域及び華東地域での販売にも力を入れており、国内販売が売
上高全体の 4割を占めるまでになってきたという。国内販売の主要ユーザーは、格力、
美的、海信などの中国地場の大手家電メーカーで、省電力ニーズが高まる中、アルミ基
板 CCL 需要は確実に増えてきており、同時に技術的要求もこれまで以上に高くなってい
るという。
一方、同社は
準を定めていないことであると指摘する。米国の材料試験協会(ASTM)は、1995 年に固体
絶縁材料の熱伝導性標準試験方法 ASTM D5470-1995 を制定しており、中国以外の国・地
域の殆どは米国 ASTM の熱伝導性標準試験方法を採用し、それぞれの金属基板の放熱性を
検証している。中国国内だけが、依然として ASTM D5470 に対応する検査設備を導入して
おらず、中国独自の PCB 用金属基板の放熱性標準を策定していないという。
2011-5-6 PCB 中国網
台湾の 2大銅箔張り積
は、タブレット PC、スマートフォン用ビルドアップ基板及びハロゲンフリー基板の需要
が旺盛であることから、今年 1-3 月の業績がどちらも過去最高水準で推移、株価も過去
5年間で最高値水準で推移している。
台光電子材料の今年1-3月の連結売上高
を達成したが、近く製品価格の引き上げを実施することから、4-6 月の台光電子材料の
連結売上高は 1-3 月を上回ることがほぼ確実となっている。また、7-9 月についても、
需要期に入ることから、4-6 月を上回る見通しとなっている。なお、1-3 月の税後利益は
2.52 億 NTD。
台光電子材料は
注状況が最も良好で、現在建設している昆山市光電園区の月産能力 30 万枚の新工場が早
ければ今年 10 月には生産を開始することを明らかにしている。
台光電子材料にとって、タブレット PC 及びスマートフォン用ハロ
は総売上高の 6割を占める主力製品となっているが、新たに高放熱性アルミ基板もユー
ザーの認証を獲得し、正式に出荷を開始しており、今年の売上高は前年比 3割前後の伸
19
2011 年 5 月号
びが期待できる見込み。
【半導体】聯発、今年 4月売上高が3月比小幅減 新製品の出荷順調
ップの 7 割を生産する聯発科技（Mediatek）は 9 日、4
、新たに開発したチップ
出荷量は既に200万個に達しており、
【電池】広西象州県､日産向け EV ﾊﾞｯﾃﾘ用 EMD 後工程ﾗｲﾝを稼働
賓市象州県政府は、年産 1.5 万トンの電気
日産自動車の電気自動車バッ
3 号 5 月 13日
上期 50-80%増益予想
容量式タッチパネルメーカーでアップルのサプライヤでもある莱宝
2011-5-9 中国半導体産業協会
中国製 White-box 携帯電話用チ
月の連結売上高が 76.2 億 NTDで、3月比では 2.35％の小幅減にとどまったことを明らか
にした。ただ、昨年同期比では 36.77％減、1-4 月の連結売上高も 274.89 億 NTDで昨年
同期比 38.55％減となっている。
4-6 月の売上高見通しについては
6252 製品を 5月から大量出荷を開始したことから、1-3 月比
5-12％増、粗利率は 1-3 月比横ばいの 45-47％に達するとの
見通しを示している。
聯発は、6252製品の累計
出荷先は金立（Gionee）、康佳（Konka）、朗易通（Leatek）、
鋭嘉科（Lagentek）、経緯科技（Ginwave）、龍旗（Longcheer）、
天瓏（Tinno）など、殆どが中国地場の大手ブランドメーカー
及び携帯電話設計企業としている。今月には 6252 チップを搭
載した携帯電話が大量に販売を開始する見通しであるほか、東
ドメーカーも 6252 チップを採用することを決めており、今後出荷量は右肩上がりが期待
できるとしている。また、出遅れているスマートフォン用チップについても、2.75G チ
ップの累計出荷量は10万個余り、3.5Gチップも今年7-9月には量産を開始する予定で、
今年通年のスマートフォン用チップの出荷量は 1000 万個に達する見通しを明らかにし
ている。
南アジアの複数のブラン
広西新聞網 2011-5-10
中国広西チワン族自治区来
自動車バッテリ用 EMD（電解二酸化マンガン）後工程生産ラインを竣
工、稼働させたことを明らかにした。
同生産ラインが生産する EMD は、日本の
テリ指定専用材料とされており、年間 1.2 億元の売上高を見込んでい
る。
72
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】莱宝､宸鴻向けﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ好調
2011-5-10 鳳凰網
中国地場の大手静電
20
2011 年 5 月号
高科技（Laibao）は、4.3-10.4 インチの中小型タッチパネルを主力製品としているが、
アップル iPhone/iPad のタッチパネルモジュールの主力サプライヤである宸鴻科技
(TPK)が小型静電容量式タッチパネルの約 8割を莱宝高科から調達しており、宸鴻科技の
躍進に連動して業績を伸ばしている。
莱宝高科技の昨年の売上高は前年比 80.17％増、純利益は 155.35％増を記録、今年 1-3
は、新たに 2.5 億元を投じて年産能力 400 万枚の中大型静電容量式タ
ンターネット技術が発達する中、スマートフォンとパソコン
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】友達､昆山の龍飛光電に 8.5G 液晶ﾊﾟﾈﾙ生産ﾗｲﾝ導入
第 3位の友達光電（AUO）は、台湾当局が今年 3月に台湾域内液晶パ
関係者は、友達光電が昨年提出した申請を撤回し、新たに 8.5 世代液晶パネル
、2012 年末に
世代生産ライン建
月の売上高も 2.94 億元で前年同期比 30.56％増、純利益は約 1.26 億元で同 103.37％増
を記録している。また、今年上期の純利益が前年同期比 50-80％増となる見通しを明ら
かにしている。
また、莱宝高科技
ッチパネル生産ラインの建設を進めており、来年 10-12 月には完成、稼働させる計画と
なっている。完成すれば、莱宝高科の中大型静電容量式タッチパネル年産能力は 800 万
枚に達することになる。
3G、Wi-Fi 等のモバイルイ
の垣根は無くなろうとしており、その代表的存在として中型静電容量式タッチパネルを
採用したタブレット型パソコンが急速に市場を拡大しており、宸鴻科技、莱宝高科技と
いった関連メーカーがその恩恵に余すことなく受けている。
2011-5-9 聯合報
大型液晶パネル世界
ネルメーカーの中国内地への投資に対する「台湾域内で稼働している最新生産ラインの
1 世代前の生産ラインのみを建設できる」とする、いわゆる N-1 規制を緩和したことか
ら、5 月 4 日に台湾当局投資審査会に対して、改めて中国内地の昆山市政府傘下の龍飛
光電（IVO）に 7.96 億米ドル（約 220 億 NTD）を投じて、8.5 世代液晶パネルを建設する
申請を行ったことが明らかになった。友達光電は昨年、投資審査会に認可申請をした際
には、投資規制に基づき 7.5 世代液晶パネル生産ラインを建設することで申請を行って
いた。
台湾当局
生産ライン建設の申請を行い、総投資額は昨年提出時の 12 億米ドルに比べ 4億米ドル少
ない約 8億米ドルとなっていること、友達が龍飛光電に対する過半数の持分を取得する
ことはないものの、経営主導権は保証されていることを明らかにした。
申請によると、友達光電が資本参加する龍飛光電の 8.5 世代生産ラインは
は量産を開始する計画で、友達光電は約 1000 億 NTD の総投資額のうち、約 220 億 NTD
を負担し、8.5 世代生産ラインの応分の生産能力を確保する模様。
友達光電が急きょ当初の 7.5 世代生産ライン建設計画を見直し、8.5
設に切り替えたのは、中国地場の京東方（BOE）、華星（China Star）が年内に 8.5 世代
生産ラインを稼働、韓国の三星電子が来月に蘇州で 7.5 世代生産ラインの建設を開始し
ようとしていることがあると見られている。ただ、友達光電が、台湾当局から中国内地
での 8.5 世代生産ライン建設認可を獲得できたとしても、中国内地政府から同じ 8.5 世
21
2011 年 5 月号
代生産ラインの認可を取得できるかは未知数と見られている。
【ﾉｰﾄ PC】広達､HP失注で 4月売上高が前月比20%減､前年比6%減
最大手の広達（Quanta Computer）は、今年 3月の出荷量が当初
10％増の1440万台を見込んでいる今年4-6月の出荷量見通しについても、
【電子紙】緯創､ｽﾏﾎ/ﾀﾌﾞﾚｯﾄ事業強化でﾌﾚｷ電子ﾍﾟｰﾊﾟｰ端末投入
3 位の緯創（Wistron）は、ス
シブル電子ペーパー技術は、2009 年末から電子書籍リーダーへの応用が注目され、
書籍リー
フレキシブル電子書籍リーダーは、従
DIGITIMES 10-5-2011
ノートパソコン ODM 世界
予想を大幅に上回る 570 万台に達した反動、及びノート PC 出荷価格の下落などにより、
今年 4月の連結売上高が 915.1 億 NTD(約 32 億米ドル)で、前月比 20.1％減、前年同期比
5.67％減となったことを明らかにした。同月の出荷量も前月比 19.3％減の 460 万台にと
どまった。
今年1-3月比
3月の出荷が予想を超えたことから、今のところ下方修正は考えていないとしているが、
市場関係者は、広達の 4月の出荷量大幅減少は、市況要因は小さく、ヒューレットパッ
カード（HP）の ODM を同業の鴻海（Foxconn）に奪われたことが主な要因となっていると
見ており、今後、出荷量を回復できるかは、アップル及び華碩向け出荷量次第としてい
る。広達副総裁の CC Leung 氏も先日、今年のノートパソコンの出荷量は前年比 5-10％
増程度にとどまることから、ノートパソコン以外の製品事業を拡張し、売上高全体に占
める比率を 30％まで引き上げる必要があるとの見方をしている。なお、広達の連結粗利
率は、昨年 10-12 月の 2.8％から、今年 1-3 月に 3.6％に上昇している。
2011-5-10 台湾経済日報
ノートパソコン ODM 世界第
マートフォン及びタブレットPCのODM事業を強化する一
環で、2009 年 10 月に買収したオランダの電子ペーパー
メーカーであるPolymer Visionがフレキシブル電子ペー
パーを搭載した電子書籍リーダーReadius（右写真）を市場
た。
フレキ
に投入することを明らかにし
E-Ink を傘下に収め世界最大の電子ペーパーメーカーとなった元太（Prime View）が積
極的に投資を行っていた分野で、緯創も 2009 年 10 月に 1200 万ユーロ（約 5.8 億 NTD）
を投じて Polymer Vision を買収、電子ペーパー事業に本格参入している。
その後、2010 年のアップルのタブレット型パソコン iPad の登場により、電子
ダー市場の成長は減速したことから、フレキシブル電子ペーパーへの注目は薄れ、投資
も延期されることが多くなったという。
今般 Polymer Vision が発表した 5インチ Readius
来のモノクロからフルカラーに進化、さらに、パネル部分を縮めると、携帯電話として
も使用可能、パネルをフルで展開すると、折りたたみ可能なタブレット型パソコンとし
ても使用できる仕様となっている。緯創は、同製品を来年初めにも量産を開始、市場に
22
2011 年 5 月号
投入したいとしている。
なお、緯創の今年 4月の連結売上高は 487.82 億 NTDで、前月比 11.32％減となったもの
【ﾀﾌﾞﾚｯﾄ】可成/嘉聯益/宸鴻､宏達のﾀﾌﾞﾚｯﾄ予約好調で業績に期待
が近く市場で販売開始するタブレット PC、Flyer が予
関によると、アップルのタブレット PC、iPad 2 の直近の米国市場シェアは
ソフトウェアの
り、関連部品メーカー
【太陽電池】漢元､徐州で年産 100MW太陽電池生産ﾗｲﾝの建設開始
電池メーカー、漢元新能源有限公司は 8日、同市の経済技術開
に達し、世
【太陽電池】普新､1.5 万ﾄﾝ多結晶ｼﾘｺﾝ､500MW薄膜電池基地建設
エネルギー企業、普新誠達能源科
の、前年同期比では 10.83％増を確保、4月の売上高は前月を下回ったが、目標範囲内で
あり、4-6 月全体の業績は 1-3 月比 2桁の伸びは期待できるとしている。
台湾経済日報 2011.05.10
スマートフォン大手の宏達（HTC）
約注文が殺到していることから、今年は 200 万台以上の世界出荷が見込める見通しで、
関連部品メーカーである筐体の可成（Catcher）、フレキ基板の嘉聯益（Career）、タッチ
パネルモジュールの宸鴻（TPK）がその恩恵を受けて業績をさらに伸ばすことが予想され
ている。
市場調査機
82％に低下、第 1 世代 iPad 発売時の 90％を超えるシェアから 8 ポイント低下、他社ブ
ランド製品が徐々にシェアを上げていることが明らかになっている。
iPad により世界中に普及したタブレット PC は、そのハードウェア及び
規格がノート PC よりもスマートフォンに近いことから、技術的にはノート PC メーカー
よりもスマートフォンメーカーに一日の長があり、スマートフォン大手の RIM の
PlayBook は発売 1ヶ月余りで数十万台の売上を達成している。
タブレット PC 市場は、今年は 5000 万台市場になると見られてお
への恩恵は大きい。
2011-5-10 索比太陽能
中国江蘇省徐州市の太陽
発区に 25 億元を投じて、年産 100 メガワットの太陽電池生産基地の建設を開始した。
多結晶シリコン太陽電池セルのほか、アモルファス薄膜太陽電池セルも生産する計画。
年産 10 メガワットの多結晶シリコン太陽電池セルは今年 12 月稼働予定。
全ての事業が完成しフル稼働すれば、太陽電池セルの年間出荷量は 4.56 億枚
界最大の太陽電池生産国である中国国内でも有数の太陽電池生産基地となる。
索比太陽能網 2011-5-12
中国新疆ウイグル自治区の新
技有限公司は、同自治区五家渠市にドイツ SCHMID 社から多結
晶シリコンの新製法を導入し、年産 1.5 万トンの多結晶シリコ
ン生産ライン、及び年産 500 メガワットの薄膜太陽電池生産ラ
23
2011 年 5 月号
インの建設を開始した。総投資額は 105 億元。3年以内に完成。
【太陽電池】漢能､1年余りで計 1千億元超の太陽電池生産事業発表
である漢能集団は、中国江蘇
投資額 220 億元で
、昨年初めから現在までに太陽電池事業への投資
ー転換効率が低
【ＰＣＢ】建栄、粗利率低下で減益 日東紡との提携で高価格品強化
用ガラスファイバ大手の建栄工業(Baotek)は、1-3 月の売上高
2011-5-12 中国半導体産業協会
中国民営の新エネルギー開発企業
省徐州市邳州（ひしゅう）（右地図）に 150 億元を投じて新た
な太陽電池生産基地の建設を開始したが、同社の太陽電池関連
投資額が累計で1000億元を超えていることが明らかになった。
漢能集団がわずか 1 年余りで太陽電池関連投資額が 1000 億元
を超えたことについて、業界からは、漢能集団の投資が全て実
行されることになれば、同社の太陽電池年産能力は 5ギガワッ
トに達することになる、現在太陽電池出荷量が世界 1位の無錫
ワットを大幅に上回る規模となる、諸々の点で投資リスクが大きいと指摘されている。
漢能集団は昨年 1月に広東省河源市に 210 億元を投じて年産 1ギガワットの太陽電池生
尚徳の年産能力 1.8 ギガ
産基地を建設することを発表、その後の 10 ヶ月間に、黑龍江省双鴨山市、四川省双流市、
江蘇省武進市、海南省それぞれで薄膜太陽電池生産基地を建設する計画を発表、それぞ
れの投資額は 210 億元、210 億元、120 億元、175 億元、年産能力はいずれも 1ギガワッ
トとされている。これら 5つの事業の総投資額は 900 億元に上る。
さらに、昨年 11 月には山東省徳州市政府と提携し、徳州市禹城区に総
太陽光発電プラントを建設する計画を発表、そのうち 1期の発電能力は 0.5 ギガワット
に達する。そして、今回着工した邳州の太陽電池生産基地の投資額は 148 億元で、年産
能力は 1ギガワットとなっている。
漢能集団の公式ウェブサイトによると
額は計 1400 億元、全てが完成すれば、年産能力は 6.5 ギガワットに達する見通し。同社
は、今年年末までに年産能力 2ギガワット相当分の生産ラインを完成させるとしている
が、2ギガワットの年産能力でも、世界の太陽電池生産シェアは 10％に達する規模であ
り、業界からは市況悪化を懸念する声が出ている。さらに、3 年以内に漢能集団が計画
している全ての生産基地がフル稼働すれば、年産量は 7ギガワットに達する見通しで、
世界の太陽電池市場の需給バランスが崩れることも予想されている。
さらに、漢能集団が進めているアモルファス薄膜太陽電池は、エネルギ
く、多結晶シリコン価格の低下により、太陽電池に対する価格優位性も薄れており、一
度は薄膜太陽電池事業に参入した無錫尚徳が 4億元の損失を出してアモルファス薄膜太
陽電池の生産を止めたことからも、アモルファス薄膜太陽電池事業が難しさがうかがえ
る。
2011-5-10 PCB 中国網
プリント配線基板（PCB）
24
2011 年 5 月号
は前年同期比 38.66％増の 3.8 億 NTD に達したものの、粗利率の低下により、税後利益
が 177 万 NTD にとどまったことを明らかにした。ただ、今年は日本の日東紡との技術提
携により、ハイエンド高価格製品の生産能力が増強されることから、年末にかけて業績
は回復していくとしている。建栄工業の昨年の売上高は前年比 78％増の 11.8 億 NTD を
達成している。
一方、同業の富喬工業（Fulltech）は、今年 1-3 月の業績が過去最高となったことを明
24 号 5 月 16日
液晶ﾊﾟﾈﾙ】鴻海､重慶にHP向けﾉｰﾄ PC液晶ﾊﾟﾈﾙﾓｼﾞｭｰﾙ工場建設
Foxconn）は、ノートパソコンの ODM 事業を拡大する一環として、
年までに重慶に HP 向け中国内陸部最大のノートパ
るノートパソコン ODM 工場については、2 年以内
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】華映､今年 4月の中小型液晶ﾊﾟﾈﾙ出荷量が世界首位に
の在庫調整の影響を受けて、中小型液晶パネル世界首位の奇
の 4月の中小型パネル出荷量は 2955 万枚、3月比で 21.5％の大幅な減少と振る
震災
らかにした。
7
【
2011-5-12 第五頻道
EMS 世界最大手の鴻海（
ノートパソコンブランド世界最大手のヒューレットパッカード（HP）と提携し、重慶に
ノートパソコン用液晶パネルモジュール工場を建設することが明らかになった。年産能
力は 1千万台、年間生産高は 25 億米ドルに達する計画で、既に建設を開始しており、今
年 9月に稼働させる予定。3年以内に年産能力を 1000 万台に拡張し、HP のノートパソコ
ン ODM 独占を狙っているという。
鴻海は 2009 年に HP と提携し、2012
ソコン生産基地を建設することを発表しており、今回明らかになった液晶パネルモジュ
ール生産事業は、その HP 向け 17-21 インチのノートパソコン用液晶パネルモジュールを
組み立てるというもの。鴻海の重慶での戦略は、液晶パネルモジュールにとどまらず、
重要部品についても基本的に重慶で生産する計画で、実現すれば、重慶市は中国内地随
一の電子機器生産センターとなる。
既に月産能力が 35-40 万台に達してい
に年産能力を 2000 万台、従業員数を 10 万人に拡張するとしている。
台湾経済日報 2011.05.12
日本の震災の影響、季節性
美電子（CIC）は、今年 4 月の中小型パネル出荷量が前月比 21.5％減となったことを明
らかにしたのに対し、同業の華映（CPT）は同出荷量を前月比 16.8％増としたことから、
中小型液晶パネル出荷量で、奇美電子を抜いて、中小型液晶パネル出荷量世界首位とな
った。
奇美電子
わず、中小型液晶パネルメーカーの出荷量首位の座を華映に渡すこととなった。
奇美電子 MD 事業部副総経理の許庭禎氏は、東日本に生産拠点を持つ部品メーカーが
の影響で通常通りの生産が難しくなっており、多くのブランドメーカーが製品を完成品
25
2011 年 5 月号
として出荷できない状態に陥っている、中小型液晶パネルモジュールを通常通り発注で
きない状況になっていると指摘する。
許庭禎氏はまた、奇美電子の中小型パネルの大部分がモジュールの形でブランドメーカ
中小型
4 月の中小型液晶パネル出荷量は 3254
【ﾀﾌﾞﾚｯﾄ】長城電脳､18億元の融資を実施 ﾀﾌﾞﾚｯﾄ PC 事業に参入
ーカーである長城電脳（Great Wall）は、18 億元を超える融
なる中、長城電脳はタブレット PC 事業に参入す
【ｽﾏﾎ】宏達､1Q ｽﾏﾎ出荷量の前四半期比増加率で RIM を上回る
よると、スマートフォン大手の宏達（HTC）は、今年 1-3 月
ーに出荷していることから、ブランドメーカー及び中国内地の White-box メーカー向け
液晶パネル用セルを主力とする華映と単純な業績比較はできないと指摘する。
一方、中小型液晶パネル専門メーカーへの転換を進めている華映は、今年 4月の
液晶パネル出荷量が前月比 16.8％増の 4157 万枚に達し、震災の影響で出荷が落ち込ん
だ奇美電子の出荷量を上回ることとなった。
また、同業の彩晶（Hannstar Display）の今年
万枚で、3月比 14.7％減となったものの、10 インチの中型液晶パネルの出荷比率が上昇
したことから、出荷量は 3月を下回ったが、売上高は 3月比増となったとしている。
中小型液晶パネル業界関係者は、日本の震災の影響がブランドメーカーの部品在庫が切
れた 4月に集中した、中でも、震災の被害が大きい関東・東北地方が半導体産業の集積
地であることから、IC チップの調達が非常に困難になっていると分析する。また、今後
の見通しについては、タブレット型パソコン用中型液晶パネルの出荷を増やしている彩
晶を除き、奇美電子、友達光電（AUO）、華映の 5-6 月の売上高は 4月同様、低調に推移
すると予想している。
2011-5-12 毎日経済新聞
中国地場の大手パソコンメ
資を行い、モニタ ODM 世界最大手の冠捷（TPV）に対する持分を引き上げること、タブレ
ット PC、クラウドコンピューティングを含む複数の資産を取得することを発表した。
長城電脳は今年 4月中旬から下旬にかけて、出資先である冠捷科技（TPV）がフィリップ
スと提携したこと、長城電脳本体が桑達、帝碩微電と 3社間のパートナーシップを締結
したこと、IBM（中国）有限公司とクラウドコンピューティング等の分野で提携したこと
を相次いで発表していたが、今般、新たに 11 億元余りを投じて冠捷科技の 10.74％の株
式を取得し、冠捷科技に対する持分を 35.06％に引き上げることを明らかにした。2010
年の冠捷科技の純利益は 1.69 億米ドルで、1米ドルを 6.5 元で人民現に換算すると、冠
捷科技の純利益は 11 億元に達する。
また、アップル iPad が爆発的ヒットと
ることを決め、2000 万元で製造設備を導入、2000 万元でエンジニアチームを獲得、2000
万元で技術開発を行うことを明らかにした。第 1期として、年産能力 36 万台の生産ライ
ンを構築する計画だという。
台湾経済日報 2011.05.12
HIS iSuppli の最新の調査に
26
2011 年 5 月号
のスマートフォン出荷量の前四半期比増加率が 6.2％に達し、5大ブランド中、RIM の同
4.2％を上回り、アップルの同 15％に次ぐ 2位となった。
iSuppli は、アップルが出荷量を大幅に伸ばす状況に変化はないものの、従来型携帯電
部品を供給している大立光電（Largan）、晶技（TXC）、
ップル iPhone/iPad の優勢は変わらないものの、RIM
iSuppli は、アップルが今年 1-3 月にスマートフォン市場シェアを大幅に伸ばし
【ＬＥＤ】晶電/璨圓､LED ﾊﾞｯｸﾗｲﾄ TV 出荷鈍化で今年の業績に暗雲
が低調となる中、LED バックライトの需要にも陰りが出てお
晶テレビ用パネル出荷量は
ネルメ
引き下げているのは、液晶テレビの販売が
ルでも、冷陰極管（CCFL）バックライトを採用
話及びスマートフォンでシェア首位の座にあるノキアのスマートフォン出荷量が前四半
期比 14.5％減となったことから、アップルが年内にもスマートフォン市場でシェア首位
になる可能性があるとしている。
また、アップル及び宏達両社に対して
宸鴻（TPK）、嘉聯益（Career）も、業績を爆発的に伸ばしており、今年 1-3 月の売上高
が何れも過去最高となっている。
市場関係者は、今後についても、ア
及び宏達が投入したタブレット PC の販売が好調であることから、スマートフォン/タブ
レット市場においては、アップル、RIM、三星、宏達の四局体制が出来つつあるとしてい
る。
また、
たことについては、アップルが iPhone CDMA 機種に力を入れたこと、米国通信大手の
Verizon との提携が実現したことなどが奏効していると分析している。特に Verizon と
の提携は、Verizon の主力ユーザーであるモトローラ、三星、LG にとっては大きな脅威
となるとしている。
台湾経済日報 2011.05.12
世界的に液晶テレビの販売
り、晶電（Epistar）、璨圓（Forepi）、億光（Everlight）、東貝（Unity Opto）といった
LED チップ大手の業績、株価にも同様の陰りが出ている。
DisplaySearch の統計によると、今年 1-3 月の世界の LED 液
1640 万枚で、昨年 10-12 月の 1660 万枚に比べ小幅ながら減少したものの、テレビ用バ
ックライトの LED 普及率は、昨年 10-12 月の 29％から 33％に上昇している。
DisplaySearch 副総裁の謝勤益氏は、三星、LGD、友達、奇美などの世界の液晶パ
ーカーは、何れも今年の LED テレビ用液晶パネルの出荷目標を引き下げていることから、
今年通年の世界のテレビ用液晶パネルにおけるLED浸透率を当初見通しの53％から47％
に下方修正することを明らかにしている。
大手各社がテレビ用 LED パネルの出荷目標を
低調であることに加え、LED バックライトテレビ価格下落がブランドメーカーのコスト
抑制の速度を上回る速度で進んだことから、ブランドメーカーの収益が悪化した要因が
無視できない。特に新たな生産ラインを稼働させている液晶パネルメーカーは、安定し
た収益を確保するため、価格が相対的に安定している冷陰極管（CCFL）バックライトを
採用するケースも増えているという。
また、出荷が増えている 3D テレビ用パネ
するメーカーが増えていることも、LED チップの需要鈍化の一因となっている。
27
2011 年 5 月号
【筐体】鴻準、任天堂 3DS 販売低調で 4月売上高が前月比 3割減に
onn）傘下の電子機器筐体メーカーでアップルの主力金属筐
めで、アップル iPad/iPhone の旺盛
9.49％増だった。
【ＰＣＢ】楠梓電子、中国昆山市の子会社売上高前年比 10％増見込む
メーカーである楠梓電子（WUS）は、中国昆山市の子会社の今年
の一部生産ラインを新工場に移転する作業に伴って、今年の売上高の伸び
ついては、現在は 2-16 層製品による収益が全体の 6割、18-54 層製品の収
【ＰＣＢ】依利安達、原材料/人件費上昇で 1Q純利益前年比 12％減
カー、建滔（Kingboard）傘下の中国内地のプリント配線基板（PCB）
台湾経済日報 2011.05.12
EMS 最大手の鴻海集団（Foxc
体サプライヤである鴻準（Foxconn Technology）は、今年 4 月の連結売上高が前月比 3
割減の 111 億 NTD となったことを明らかにした。
ただ、これは任天堂の 3DS の販売が低調であったた
な需要が続いていることからに、高収益の金属筐体事業が業績をけん引、今年通年の売
上高が前年比減となることはないとしている。
鴻準の今年 1-4 月の連結売上高は 471.06 億 NTD で、昨年同期比
DIGITIMES 13-5-2011
台湾の大手プリント基板
の売上高が前年比 10％増の 33 億元を見込んでいることを明らかにした。また、来年完
了する現工場の移転、新工場の稼働により、生産能力は現在比 50％拡張することも明ら
かにした。
ただ、現工場
は 10％前後にとどまる見通し。工場移転については、昆山市政府からの都市計画に基づ
く要請を受けて実行するものとしている。昆山市政府からの移転補償、先般の IPO によ
り調達した 20 億元の現金資産があるため、工場移転及び新工場建設は順調に進展してい
るという。
製品ラインに
益が残り 4割を占めているが、今年はスマートフォン及びタブレット PC 向けで急増して
いるビルドアップ基板の生産を開始することから、収益の 1割がビルドアップ基板製品
で獲得できる見通し。
2011-5-13 PCB 網城
香港の大手化学品メー
メーカー、依利安達（Elec & Eltek）は、今年 1-3 月の売上高が 1.47 億米ドルで、前年
同期比 8.7％増、昨年 10-12 月比 0.6％減とまずまずだったが、純利益は原材料価格の高
騰及び人件費の上昇により、前年同期比 12.1％減の 1587 万米ドルとなったことを明ら
かにした。粗利益も、前年同期比 8.2％減の 2730 万米ドル、粗利率は前年同期の 21.9％
から 18.5％に低下した。
28
2011 年 5 月号
【ＰＣＢ】強凌電子、PCB生産事業に参入 年間7億元の売上高目指す
2011-5-13 PCB 網城
米国の照明メーカー、TCP の中国法人、江蘇省鎮江市の強凌電子は、今年新たにプリン
ト配線基板生産事業に参入、年間生産高 7億元を目指すことを明らかにした。
強凌電子は、上海及び鎮江に生産工場を持ち、主に各種省エネ照明、インダクタを生産
している。
【半導体】武漢新芯､中国国内最大のﾊｲﾚﾝｼﾞ半導体ﾁｯﾌﾟ生産基地に
2011-5-13 中国半導体産業協会
中国湖北省、武漢市、東湖開発区政府が共同出資し設立した武漢新芯は、中国中西部初
の 12 インチ半導体チップ生産ラインであり、2008 年 9 月に世界シェア 4 位の中国最大
の半導体ファウンドリである中芯国際に運営管理を委託する形態でスタートしたが、赤
字経営が続いていたことから、武漢市政府が中芯国際に出資を要請、昨年 10 月末に中芯
国際の出資が決定し、先日正式契約を締結していた。
中芯国際総裁兼 CEO の王寧国氏は、今後 3̶5 年以内に 45 億米ドルの投資を行う計画で、
第 1 期として今年及び来年に 10 億米ドルを投じて、40̶65 ナノ技術による 12 インチメ
モリチップ生産ラインを建設することを明らかにしている。今年年末までに、月産能力
は 9000 枚から 2 万枚に拡張、2014 年初めには月産能力は 4.5-5 万枚に達する計画で、
武漢新芯は中国国内最大のハイレンジチップ生産基地となる見通し。
中芯国際（SMIC）は 12 日、武漢新芯に対し 10 億米ドルの資本参加を行い、武漢新芯の
66.66％の株式及び経営主導権を獲得したこと、武漢新芯が中芯国際のSpansion向けNOR
フラッシュメモリ ODM の重要な 65 ナノ生産基地となることを明らかにしている。
【受動部品】華新、今年の受動部品の受注前年比18-20%の伸び予想
DIGITIMES 13-5-2011
台湾の大手受動部品メーカーである華新科技（Walsin Technology）総裁の TL Tsai 氏は、
スマートフォン及びタブレット型パソコン需要にけん引されて、今年の受動部品の受注
が前年比 18-20％増の 4500-4600 万個を見込んでいることを明らかにした。
同氏は、パソコン領域でのタッチパネル普及に伴って、DDR3 DRAM チップの需要が拡大
しているほか、USB 2.0 から USB 3.0 へのシフトで 0201 サイズの受動部品需要が増えて
いるとしているとしている。
一方、台湾ドル高に伴う為替差損の増大、中国内地工場の人件費上昇が収益を圧迫して
いる。
725 号 5 月 18日
29
2011 年 5 月号
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】旭硝子､ 圳昆山に続いて深 に 8.5G ｶﾞﾗｽ基板工場を建設
2011-5-16 中国半導体産業協会
液晶パネル用ガラス基板大手の旭硝子は、中国内地の液晶パネル需要の拡大、大手液晶
パネルメーカーの中国内地での前工程生産ラインの建設ラッシュを踏まえて、江蘇省昆
山市に続いて、広東省深圳市に中国内地 2つ目の液晶パネル用 8.5 世代ガラス基板工場
を建設することを明らかにした。2012 年夏に量産を開始、中国内地の大手液晶テレビメ
ーカーである TCL が深圳市政府と共同で出資し設立した液晶パネルメーカーである華星
光電（China Star）向けに製品を供給する。
旭硝子は現在、主に日本、台湾、韓国の生産拠点から中国内地市場にガラス基板を供給
しているが、京東方(BOE)、華星、LGD、友達（AUO）が現在中国内地で建設中の 8.5 世代
液晶パネル生産ラインが稼働すると、中国内地のガラス基板需要はこれまでの数倍の規
模に急拡大することから、昆山市に 8.5 世代ガラス基板工場を建設することを決め、2011
年下期から量産を開始する計画を発表。
その一方で、当初華星光電の半数の持分を保有していた深圳市政府系の深超科技が 15％
の持分を 15 億元で韓国の三星電子に売却したことから、華星光電が三星電子の液晶パネ
ル ODM メーカーとなったこと、また TCL が 1 億米ドルで三星電子が蘇州に建設する 7.5
世代液晶パネル生産企業の 10％の持分を取得したことから、三星電子の蘇州 7.5 世代工
場が TCL の重要な液晶パネル調達先となったことを受けて、三星電子の主力ガラス基板
サプライヤである旭硝子は、中国 2つ目のガラス基板工場を深圳に建設することを決め
たという。
【携帯電話】聯発､内地市場低調で5月出荷量前月比1割以上減予想
2011-5-16 中国半導体産業協会
中国内地の White-box 携帯電話チップの 7割以上を生産する台湾の聯発科技（Mediatek）
は、中国内地の携帯電話市場が低調であることから、今年 5月の携帯電話チップ出荷量
が前月比 1割以上減少するとの業績下方修正を明らかにした。
聯発科技は、今年の主力製品である 2G 携帯電話チップ MT6252 の出荷が順調に伸びてい
るものの、中国内地の携帯電話チップ市場が 5-6 月に季節性の閑散期に入ること、ユー
ザーが例年以上に発注に消極的であることから、5 月の出荷量については目標を達成で
きない可能性が大きいと分析している。
また、携帯電話チップ業界関係者は、ユーザーが発注に慎重になっているのは、聯発、
展訊（Spreadtrum）、晨星（MStar）等の大手メーカーが 6月に新製品を大量出荷するこ
とから市況の下落局面を予想しており、発注を手控える動きが広がっていると分析して
いる。
聯発は先回の業績発表で、4-6 月の売上高が 1-3 月比 5-12％増の 209-223 億 NTD と予想
していたが、5 月の売上高が 4 月の売上高 76.22 億 NTD に比べ 1 割以上の減少になるこ
とから、市場では同社の 4-6 月の実績は目標の下限である 210 億 NTD を達成できるかど
うかが焦点になるとしている。
30
2011 年 5 月号
【液晶ﾓﾆﾀ】瑞軒､LG との関係拡大 中国内地市場での製造販売強化
台湾経済日報 2011.05.15
液晶テレビ OEM 大手の瑞軒（Amtran）董事會は、韓国の LG グループとの協力関係を拡大
し、中国内地市場向け製造販売を強化する一環で、20 億 NTD の資金調達を行う決定を行
ったことを明らかにした。
瑞軒傘下の北米市場液晶テレビブランド Vizio は、米国市場で三星電子を抜いてシェア
首位のブランドとなっており、今年は日系ブランド JVC との提携が開始することから、
同市場での三星とのシェア差はさらに拡大すると見られている。
また、高価格のスマート TV などの新機種投入も控えていることから、同社の今年の液晶
テレビ出荷量は 700 万台に達すると見られている。そのうち、液晶モニタの出荷量は 500
万台、連結売上高は 1000 億 NTD に達すると見られている。
瑞軒は他社よりも早く LED バックライト液晶テレビへのシフトを開始、LED チップ大手
の璨圓光電（Forepi）の中国揚州市の合弁、璨揚光電に出資したほか、LED 実装大手の
億光電子（Everlight）、韓国 LGD と中国呉江市の合弁に出資し、低コストで LED バック
ライトを調達できる体制を構築していたことが、北米の LED 液晶テレビ市場で躍進でき
た大きな要因となっている。
【ﾊﾟｿｺﾝ】宏碁､収益性改善の一環としてﾄﾖﾀのﾌﾞﾗﾝﾄﾞ分割を積極導入
台湾経済日報 2011.05.15
ノートパソコン世界シェア第 2 位の宏碁（Acer）は、3 回に上った業績の下方修正と経
営陣の刷新に伴って収益性の改善に着手しており、その一環としてブランド戦略を見直
し、日本のトヨタが取ったブランド分割方式も積極的に取り入れることを明らかにした。
宏碁董事長の王振堂氏は、傘下の Acer、eMachines、Gateway、Packard Bell からなる 4
大ブランドの統合分割を視野に入れており、アップルの Mac/iPhone/iPad に対抗できる
ブランド力を創出することが必要だとしている。同氏は、ランチ前 CEO が進めてきたよ
うな売上高至上主義とは決別し、高収益を確保できる新製品の開拓に注力することを明
らかにしている。
宏碁のこれまでのブランド戦略は、旗艦ブランドである Acer が新技術開発を担当、
Gateway 及び Packard Bell はアップルに類似するトレンド製品開発を担当、eMachines
は低価格及びエントリ市場開拓を担当とされてきた。
宏碁は、スケールメリット及び共同購買メリットを追求する戦略の一環で、Gateway、
Packard Bell 等の世界的ブランドの買収を進めてきたが、現場では当初期待していたよ
うなスケールメリット及び共同購買メリットが十分に獲得できていない、規模のみが大
きくなり、逆効果との声も出ていたという。
宏碁の現経営陣は、こうした声も踏まえて、ブランドの統合・分割を検討しており、そ
のための参考事例として、歴史が長い自動車業界に学ぶのが良策と考え、ブランド分割
で成功しているトヨタなどの自動車メーカーに学ぶことが必要になるとの見方を示して
31
2011 年 5 月号
いる。
【ﾉｰﾄ PC】宏碁/三星､ｸﾞｰｸﾞﾙ Chrome を OS としたﾉｰﾄﾊﾟｿｺﾝを発表
DIGITIMES 13-5-2011
ノートパソコン大手の宏碁（Acer）及び三星電子は、グーグル Chrome を OS としたノー
トパソコン Chromebook のオンライン販売を米国、英国、フランス、ドイツ、オランダ、
スペイン、イタリアで開始したことを明らかにした。
宏碁は Chromebook の生産をノートパソコン ODM 最大手の広達（Quanta）に委託、三星は
自社の蘇州工場で Chromebook を生産しているという。宏碁の Chromebook は 11.6 インチ
パネル、三星の同機種は 12.1 インチパネルを搭載しており、両機種ともインテルのデュ
アルコア Atom プロセッサを採用している。また、宏碁は近く 10.1 インチパネルの
Chromebook 機種を投入することも明らかにしている。
グーグルは、Chromebook を小売流通チャンネルを通じて販売するほか、一般企業及び教
育機関に対しても Chromebook 機種の採用を積極的に勧めていくことも明らかにしてい
る。
【太陽電池】ﾌﾚｸﾄﾛﾆｸｽﾏﾚｰｼｱ工場､MEMC から太陽電池材料受注
2011-5-13 台北精実新聞
太陽電池用シリコンウエハ大手の米国 MEMC は、傘下の子会社 Sun Edison を通じて、EMS
世界第 2 位のフレクトロニクス(Flextronics)のマレーシア Port of Tanjung Pelepas
（PTP)にあるクリーン技術スーパー工場（Clean Tech Supersite)に年間 270 メガワット
の MEMC ブランド太陽電池用シリコンウエハを ODM 発注したことを明らかにした。
フレクトロニクス総裁 EC Sykes 氏は、MEMC からのシリコンウエハ受注により、フレク
トロニクスがアジア地域最大の EMS メーカーになる可能性があるとしている。
フレクトロニクスは近年、太陽電池事業への投資を積極的に行っており、MEMC のほか、
Enphase Energy、Q-Cells、eSolar からも ODM 生産を受注している。
【太陽電池】保利協鑫､1Q の多結晶ｼﾘｺﾝ生産量が前年比 90%増
2011-5-13 索比太陽能
世界第 3位、中国最大の多結晶シリコンメーカーである保利協鑫（GCL-Poly）は、今年
1-3 月の多結晶シリコン生産量が 5927 トンに達し、前年同期比 90.5％増、昨年 10-12
月比 3％増となったこと、同期に生産された多結晶シリコンのうち、914 公トンは他社に
販売されたこと、販売量は前年同期比 64.8％減、昨年 10-12 月比 46.49％減だったこと
を明らかにした。
同社は、昨年 1-3 月にシリコンウエハの自社生産を開始しており、他社に販売した多結
晶シリコンを除く多結晶シリコンは、自社生産に使用されるとしている。他社販売の平
均出荷価格は、1キロ当たり 62.2 米ドル、前年同期比では 12.2 米ドル、24.4％の上昇、
32
2011 年 5 月号
昨年 10-12 月比では 2.1 米ドル、3.49％の上昇としている。
また、今年 1-3 月のシリコンウエハ生産量及び販売量はそれぞれ 953 メガワット相当、
959 メガワット相当で、それぞれ昨年 10-12 月比 20.9％増、21.7％増、シリコンウエハ
の平均出荷価格は 1ワット当たり 0.76 米ドル、昨年 10-12 月比 0.06 米ドル下落したと
いう。なお、シリコンウエハ年産能力は、今年年末までに 6.5 ギガワットに拡張される
計画で、太陽電池メーカーとの長期契約済みのシリコンウエハ供給量は 55 ギガワットに
達しているという。多結晶シリコンの年産能力については、今年年末までに 4.6 万トン、
来年 6月末には 6.5 万トンに達する見通し。
【太陽電池】ｾﾝﾄﾛｻｰﾑ､1Q新規受注は前年比187%増の 2.2 億ﾕｰﾛ
2011-5-13 索比太陽能
世界第 2 位の太陽電池生産設備メーカーであるセントロサーム（Centrotherm
Photovoltaics AG）は 10 日、今年 1-3 月の業績を発表して、新規受注が 2.24 億ユーロ
で、昨年同期の 7800 万ユーロに比べ 187.8％増となったことを明らかにした。
また、受注好調を背景に、今年通年の売上高が 6.9-7.1 億ユーロに達する見通しも明ら
かにした。Thomson Reuters 調査によると、同社の今年の売上高予想は 7.03 億ユーロ、
受注好調の発表後の Centrotherm の株価は 5％以上上昇している。
Centrotherm 董事長兼 CEO の Robert M. Hartung 氏は、太陽光発電などの再生可能エネ
ルギーは、原子力依存からの脱却に寄与するもので、今後も高い成長が期待できる、特
に今年1-3月の売上高の84％を占めたアジア地区需要には大きな期待が持てるとしてい
る。
Bloomberg New Energy Finance レポートによると、世界最大の太陽電池メーカーである
晶澳(JA Solar)、同第 2位の尚徳(Suntech Power)等の中国内地の太陽電池メーカーの今
年の生産拡張計画は少なくとも前年比3割増の9.5ギガワットに達すると見られている。
また、今年の世界の太陽電池据付総量も、最大で前年比 5割増に達するとも予測されて
いる。
Centrotherm の 10 日発表によると、同社の今年 1-3 月の売上高は前年同期比 64.2％増の
1.893 億ユーロ、純利益は同 84.9％増の 1220 万ユーロとなっており、Thomson Reuters
のアナリスト予想 1.53 億ユーロを大幅に上回るものとなった。
【太陽電池】協鑫集団、江蘇銀行から期間3年、100億元の融資獲得
2011-5-13 索比太陽能
世界第 3位の中国最大の多結晶シリコンメーカーである保利協鑫を傘下に持つ協鑫集団
は、中国江蘇省の江蘇銀行と正式に契約を締結、3 年間に総額 100 億元相当の人民元融
資を獲得できることが明らかになった。
協鑫集団は徐州に 1000 億元規模の世界一流の太陽電池産業基地を建設する計画を進め
ており、今回の江蘇銀行からの融資獲得もその一環で行われている。
33
2011 年 5 月号
【ＰＣＢ】ﾌﾚｷﾒｰｶｰ 2010 年売上高上位 23社ﾗﾝｷﾝｸﾞ 元盛ﾗﾝｸｲﾝ
2011-5-13 中国半導体産業協会
中国地場の IT 市場調査機関、水清木華は、最新の研究報告で、世界のフレキシブル基板
メーカー2010 年売上高上位 23 社ランキング（下表）を発表するとともに、2010 年のフ
レキシブル基板（FPCB）産業が、スマートフォン及びタブレットパソコンの市場拡大の
恩恵により、市場規模が前年比 13％増の 87 億米ドルに達したと分析している。
（注）収入：売上高、百万美元：百万米ドル、FAT：Foxconn Advanced Technology
726 号 5 月 20日
【ｽﾏﾎ】携帯電話 ODM、ｽﾏｰﾄﾌｫﾝの台頭で成長鈍化・頭打ちに直面
2011-05-13 維庫電子市場網
IT 市場調査機関 IHS iSuppli 研究によると、スマートフォン市場の急成長により、世界
の携帯電話市場におけるODM専門メーカーの成長が大きく減速しており、今後3-4年間、
これら携帯電話ODM専門メーカーの携帯電話世界生産シェアは30％以下で推移するとの
見通しを明らかにした。
幅広い電子機器の受託生産を行う EMS を含む ODM 専門メーカー群の携帯電話世界生産シ
ェアは、2005 年には一度は 31％まで上昇したものの、2009 年には 25.2％まで低下、2008
年の 27％を 2 ポイント近く下回った（下グラフ）。iSuppli は、2014 年には ODM 専門メ
ーカーの同出荷シェアは 27.9％に回復すると予測しているが、2009 年比では 1ポイント
弱の上昇にとどまるとしている。
こうした低成長見通しは、携帯電
話 ODM 専門メーカーにとって、大
きな足かせとなっており、事業拡
張への投資を難しくしていると
ともに、コスト削減が主要なミッ
ションとなっていると指摘する。
リーマンショック以来、世界経済
34
2011 年 5 月号
は数十年に一度の大幅な後退局面を経験、2009 年は携帯電話の需要が過去初めて前年を
下回るという経験もしている。そのため、一部の携帯電話ブランドメーカーは、自社設
備の稼働率を引き上げるため、一部の外注生産していた製品を自社生産に切り替える動
きが広がった。世界最大手の携帯電話ブランドメーカー、ノキアのほか、同 2位の三星
電子も自社生産比率を引き上げているといわれている。
また、これまで外注生産比率がノキアおよび三星電子に比べ高かったモトローラ、ソニ
ーエリクソンは、収益性改善のため、ODM メーカーに生産委託してきた低収益製品を削
減する動きも出ているという。
こうした動きは何れも、ODM 専門メーカーの出荷量を減少させる要因となっており、IHS
Suppliは、携帯電話ODM専門メーカーを取り巻く環境は厳しさを増していると指摘する。
さらに、2010 年に世界経済が回復してくる過程で、携帯電話市場でもう一つの変化が進
展、スマートフォンが携帯電話市場の成長をけん引役として台頭してきたことが、従来
型の携帯電話 ODM 専門メーカーをさらに苦しめる要因となっている。ODM 専門メーカー
は、2005 年当時には設計から生産に至るまでを短期間で行うコスト競争力を武器にした
戦略を取ってきたが、スマートフォンブランドメーカーにとっては、そうした従来型 ODM
専門メーカーの手法は魅力ないものとされた。
スマートフォンブランドメーカーは、品質の確保、部品調達の効率化のため、スマート
フォンの設計及び生産を自社で行う傾向が強く、現在、スマートフォンの ODM に対応で
きる ODM 専門メーカーはごく少数だという。これまでスマートフォンの設計から生産ま
でを一貫して代行できる唯一のスマートフォン ODM 専門メーカーといわれた台湾の宏達
(HTC)も、今では世界有数のスマートフォン自社ブランドメーカーとなっている。
アップル、RIM 等の自社ブランドスマートフォンメーカーは、今のところ活用している
ODM メーカーは EMS メーカーのみで、両社の EMS パートナーはここ数年、何れも売上高
を大幅に伸ばしているという。アップル、RIM といった設計分野で強みを持つメーカー
は、EMS パートナーを簡単に切り替えることはないものの、RIM のスマートフォン出荷量
は、iPhone、Android スマートフォンとの競争激化により伸び悩み始めており、RIM の主
力 ODM パートナーである EMS 世界第 2位のフレクトロニクス（Flextronics）には大きな
痛手となっている。
富士康（Foxconn）、華宝通訊（Compal）、華冠通訊（Arima）等の ODM 専門メーカーは、
スマートフォンの開発能力を引き上げることで、ブランドメーカーにワンストップで
Android スマートフォンを受託生産できる能力を持たなければ、出荷量頭打ち、低収益
の状況を打破することが出来ない。
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】宸鴻､友達傘下のﾀｯﾁｾﾝｻ生産の達虹の 20%株式取得
2011-5-19 台湾聯合報
中小型静電容量式タッチパネル大手の宸鴻（TPK）は、大型液晶パネル世界第 3位の友達
（AUO）から友達傘下のタッチセンサメーカーである達虹の 20％の株式を取得したこと
を明らかにした。
宸鴻は、友達傘下の達虹に資本参加することで、静電容量式タッチセンサ市場シェアを
35
2011 年 5 月号
30％まで引き上げるとともに、液晶パネル大手の友達との協力関係も強め、タッチパネ
ル事業で勢力を急拡大させている EMS 最大手の鴻海にも対抗できる勢力を確保したいと
している。
【有機 EL】智晶､昨年 4Qの PM有機 EL 出荷量で世界ｼｪｱ首位に
2011-5-17 台湾経済日報
ディスプレイ市場調査機関 Display Search 統計
によると、台湾の有機 EL パネルメーカーである
智晶光電（Wise Chip）の昨年 10-12 月のパッシブマトリックス（PM）有機 EL パネル出
荷量、昨年通年の PM 有機 EL パネル出荷量が、日本の TDK 及び Pioneer を抜いて世界首
位となったことが明らかになった。
智晶光電は、2005 年 11 月設立の PM 有機 EL パネルメーカーで、既に 5 インチを超える
サイズの PM 有機 EL パネルの開発に成功している。昨年の売上高は 10億 NTD、出荷量は
前年比 50％以上増の 1600 万枚に達している。
液晶パネルに比べ、PM 有機 EL パネルは、軽量で薄型、省電力、バックライト不要、屋
外でも画像鮮明、死角がない、動作速度が速い、アスペクト比が 1万対 1といった優位
性があり、既に携帯電話のサブパネルや MP3 等のディスプレイパネルにも応用されてい
る。また、複数の大手スマートフォンブランドメーカーと新製品の開発を共同で進めて
おり、スマートフォンへの応用も期待されている。智晶光電：www.wisechip.com.tw/
【ﾊﾟｿｺﾝ】ﾉｰﾄ PC 大手､iPad ﾌﾞｰﾑで 25%近い値下げで在庫整理
2011-5-17 台湾工商時報
アップル iPad ブームが続く中、電子書籍リーダー、ネットブック、従来型のノートパソ
コンの販売に大きな影響が出ている。ノートパソコン大手の HP、宏碁（Acer）は、ノー
トパソコンの販売価格を 25％近く引き下げて、在庫整理に力を入れているほか、中堅の
ブランドメーカーや White-box メーカーも販売の冷え込みに苦しんでいるという。
市場調査機関 IDC 資料によると、iPad ブームの影響で、HP、宏碁の世界ノートパソコン
市場シェアは、それぞれ昨年 10-12 月の 20.2％、14.9％から、今年 1-3 月には 18.5％、
14.8％に低下、特に iPad の販売が好調な欧米市場で販売が伸び悩んでいるという。その
ため、販売の重点を、欧米市場から新興市場に移し在庫整理を急いでいることを明らか
にしている。
中国山東省の青島日報によると、広州の複数のパソコン専門店で HP、宏碁が大幅値下げ
を行っており、宏基の 4743G ノートパソコンは、3週間前には 5600 元以上で販売してい
たが、現在の販売価格は 4300 元になっているという。
ノートパソコンブランド世界第 5位の華碩（Asus）も、今年に入ってライバルメーカー
の値下げが加速している、中堅ブランド、White-box 製品でも価格破壊が進んでいるこ
とを明らかにしている。
業界関係者は、中堅ブランド、White-box ノートパソコンは大手ブランドとの製品価格
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2011 年 5 月号
差を収益源としていることから、大手製品の値下げは中堅及び White-box メーカーに大
きな打撃となると指摘する。
【ＰＣＢ】志超科技、宇環科技と共同で 1700 万米ﾄﾞﾙ投じ重慶に工場
2011-5-18 中国 PCB 産業協会
ノートパソコン用プリント基板（PCB）最大手の瀚宇博徳（Hannstar Board）傘下の精成
科技（GBM）が中国重慶市に進出することを発表したのに続いて、液晶パネル用 PCB 大手
の志超科技(TPT)が傘下のフレキ基板メーカーである宇環科技(Yeuhwan)と共同で 1700
万米ドルを出資し、重慶と成都の中間に位置する四川省遂寧市に PCB 生産企業を設立す
ることを明らかにした。
5 つの工場を建設し、年産能力は 600 万平方フィートに達する見込み。主に四川省に進
出する奇美電子(CIC)向けに製品を供給する計画。
志超科技は、既に中国華南の広東省中山、華東の蘇州に工場を有しており、同グループ
の統盟電子(Yang An)も無錫に工場を有している。一方、宇環科技が、中国内地に生産拠
点を有していないことから、1700 万米ドルの出資のうち、宇環科技が過半の 900 万米ド
ルを出資し、宇環科技の生産拠点として活用するとしている。
【ＰＣＢ】方正達電子、湖南省岳陽の PCB生産工場年間生産高8億元
PCB 中国網 2011-5-17
中国深圳市の LED 照明用プリント配線基板（PCB）メーカーである方
正達電子（Fengzhengda）は、中国湖南省岳陽市平江工業園内に方正
達電子第 2期の建設を急ぐことを明らかにした。年内稼働を見込んで
いる。
なお、昨年初めに稼働した第 1期の年産能力は 150 万平方メートル、年間生産高は 8億
元に達し、LED 応用製品用 PCB の中国国内市場シェアは 50％以上に達しているという。
方正達電子：www.fzdpcb.com/
【ＰＣＢ】台湾ﾋﾞﾙﾄﾞｱｯﾌﾟ基板ﾒｰｶｰ､生産拡張後も当面需給逼迫は続く
2011/5/18 PCB 信息網
台湾の大手プリント配線基板メーカーは、日本のパナソニックが台湾でエニレイヤー構
造ビルドアップ基板（ALIVH）の生産能力を拡張することを明らかにしたことについて、
スマートフォン、タブレット型パソコン市場は予想を上回る速度
で成長しており、今後数年、ビルドアップ基板の需給逼迫は続く
との見通しを示している。
アップルの iPhone ブームからビルドアップ基板の需要が急増し
たが、iPad の投入に伴って、さらに段数が多いエニレイヤービル
ドアップ基板の需要が高まっており、大手プリント基板メーカー
37
2011 年 5 月号
の投資ラッシュが起きている。
現在、ビルドアップ基板の生産能力を持っている台湾のプリント基板メーカーは、華通
（Compeq）、楠梓電子（WUS）、燿華電子（Unitech）、金像電子（Gold Circuit）、欣興電
子（Unimicron）、瀚宇博徳（Hannstar Board）、柏承科技（Plotech）、定穎電子（DYnamic）、
南亜電路板（Nan Ya）は何れのメーカーも生産能力の拡張を急いでいるが、拡張が 100％
完成しても、今年下期の需要に 100％対応できないとしている（台湾大手 PCB メーカー6
社のビルドアップ基板月産能力：右表）。
【半導体】金像電子、常熟工場に 1億米ドル投じ PCB 生産能力拡張
PCB 制造網 2011-5-18
ノートパソコン用プリント基板世界第 2位の金像電子（Gold Circuit）は、中国江蘇省
常熟市の子会社、常熟金像電子有限公司に 9980 万米ドルを投じて第 2工場の拡張を行う
ことを明らかにした。主にフレキシブルビルドアップ基板を生産する計画。
【半導体】茂徳､重慶市の 8 ｲﾝﾁ工場を清算 台湾域内に資源集中
2011-5-18 中国半導体産業協会
台湾の大手 DRAM メーカーである茂徳科技（ProMOS）は、経営資源を台湾本社に集中する
ため、中国重慶市の子会社、重慶渝徳科技股份有限公司を清算する董事会決議を行った
ことを明らかにした。台湾の半導体メーカーの中国内地進出は、台積電（TSMC）の上海
松江工場が順調に進展しているものの、力晶（Powerchip）、茂徳の中国内陸部への投資
はどちらも順調に進んでいない。
重慶渝徳科技は、茂徳の 100％出資の子会社であり、台積電の上海松江工場の 8 インチ
半導体生産ラインに続く、台湾当局 2つ目の中国内地での 8インチ半導体投資案件とし
て出資額 3.65 億米ドルでスタートしたが、現在の月産能力はシリコンウエハ換算 1万枚
近くにとどまり、業績が黒字転換することも難しい状況が続いているという。黒字転換
には月産能力を 2-3 万枚に拡張する必要があるが、同社は経営資源を台湾域内に集中す
る選択を行ったという。
茂徳の台湾中科12インチ工場の月産能力は6万枚、そのうち1.5万枚はエルピーダDDR3
製品の ODM、残り 4.5 万枚は標準型の DDR2、DDR1 製品を生産しているが、業績改善のた
め、エルピーダからの ODM 数量拡大を狙うほか、小型液晶パネルドライバ IC チップの量
産を今年 10-12 月から開始する計画。
727 号 5 月 23日
【ＥＭＳ】ﾌﾚｸﾄﾛﾆｸｽ､粗利率低下のﾉｰﾄﾊﾟｿｺﾝ ODM事業から撤退
DIGITIMES 20-5-2011
EMS 世界第 2位のフレクトロニクス（Flextronics）CEO の Mike McNamara 氏は、粗利率
38
2011 年 5 月号
が低下していることを理由に、来年以降、ノートパソコン ODM 事業から撤退することを
明らかにした。同氏によると、ノートパソコン ODM 事業の粗利率は、2 年前の参入当時
の 3％から 1.5％に低下しており、同社高収益が見込める急成長しているタブレット型パ
ソコン及びスマートフォン ODM 事業に注力するという。
また、同社の主力ユーザーであるヒューレットパッカード（HP）が来年以降のフレクト
ロニクスへの ODM を大幅に削減することも、フレクトロニクスがノートパソコン ODM 事
業から撤退するに至った大きな要因と見られている。
フレクトロニクスは当初、ノートパソコンの生産能力を月間 200 万台まで拡張する計画
だったが、HP からの月間受注量がここ数ヶ月、40-50 万台にとどまっていた。また、HP
以外のブランドメーカー開拓にも進展が見られなかったという。
一方、ノートパソコン ODM 大手の広達（Quanta）、緯創（Wistron）は、フレクトロニク
ス撤退の恩恵を受けて、HP からの受注が増えると見られている。
フレクトロニクスのノートパソコン ODM 事業撤退について、EMS 最大手の鴻海（Foxconn）
は、粗利率の低下には戦略と生産の弛まない調整で対応可能であり、ノートパソコン ODM
事業から撤退する考えがないことを明らかにしている。
【ＥＭＳ】鴻海の成都工場爆発事故、iPad 2 出荷への影響は限定的
台湾経済日報 2011.05.21
世界最大の EMS メーカーである鴻海集団（Foxconn）傘下の富士康成都工場で 20 日、爆
発事故が発生したことが明らかになった。
市場関係者は、爆発事故が発生したのがアップル iPad 2 の組立ラインがあるエリアであ
るものの、iPad 2 組立の太宗は依然中国華南地域で行われていることから、影響は限定
的としている。
【ﾉｰﾄ PC】富士通､台湾ﾒｰｶｰへの外注を拡大 広達に最大の恩恵
2011-5-19 台湾経済日報
日本のノートパソコン大手の富士通は 18 日、日本製造のビジネス用ノートパソコン 4
機種を発表すると同時に、台湾メーカーへの外注比率を引き上げることを明らかにした。
その中で、今年 7-9 月に投入する 7インチタブレット型パソコンを台湾メーカーに外注
することを決め、ノートパソコン ODM 最大手の広達（Quanta）等の ODM 専門メーカーが
恩恵を受けることが明らかになった。
富士通は、これまで台湾富士通に委譲してきたノートパソコンの外注権限を本社に戻し
ており、本社から台湾ODM専門メーカーに直接ノートパソコンODM発注を行うとともに、
発注量を拡大している。
現在、富士通のノートパソコンの半数は、台湾のノートパソコン ODM 大手の広達、緯創
（Wistron）、英業達（Inventec）が ODM 生産しており、富士通の日本国内でのノートパ
ソコン販売台数は NEC を抜き、日本国内最大のノートパソコンブランドメーカーとなっ
ている。
39
2011 年 5 月号
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】鴻海､年末までに保護ｶﾞﾗｽ生産能力を現在比 5倍に
台湾経済日報 2011.05.20
世界最大の EMS、鴻海（Foxconn）は、傘下の ITO ガラスメーカーであ
る正達光電（G-Tech Opto）の保護ガラス生産能力を、現在の月産 60
万枚（10.1 インチ換算）から、年末までに 300 万枚に拡張、アップル
向け静電容量式タッチパネルを独占している宸鴻光電（TPK）に挑戦する体制固めを進展
させる。
正達光電は、保護ガラス、ITO ガラスの需要が急増する中、今年 4 月の売上高が前月比
20％増、前年同月比 3.12 倍の 5.7 億 NTD、過去最高を更新しているが、大手ブランドメ
ーカーのタブレットパソコン機種投入ラッシュに伴って、今年 4-6 月の売上高は 3月比
20-30％増の 15-16 億 NTD に達する見通しとなっている。
正達副総裁の黄敏書氏は、今年の設備投資を前年比 5倍の 50 億 NTD に拡大、主に保護ガ
ラスの生産拡張に充てることを明らかにしている。強化ガラスの生産拡張を行わない理
由については、タッチパネルは保護ガラス 1枚とタッチセンサガラス 1枚を貼り合わせ
る方式に向かって技術革新が進展しており、強化ガラスの需要には不確定要因が増して
ているためとしている。
【ｶﾒﾗ】大立/玉晶､ｶﾝﾀﾂの認証遅延で iPhone 5 ｶﾒﾗﾓｼﾞｭｰﾙ独占
2011-5-19 台湾時報資訊
台湾の大手カメラモジュールメーカーである大立光電（Largan）及び玉晶光電（Genius）
は、アップル iPhone 5 の 800 万画素カメラモジュールの供給を計画していたシャープ傘
下のカンタツ（Kantatsu）が、311 震災の影響でアップルへのカメラモジュールサンプ
ル送付及び認証取得手続きが遅延していることから、iPhone 5 用カメラモジュールをほ
ぼ独占する可能性が高まっている。中でも、玉晶光電は、ホワイト iPhone 4 及び iPad 2
の販売が好調であることから、今年 4月の連結売上高が 7.7 億 NTD、4-6 月の連結売上高
は21億NTDの過去最高水準を達成、4-6月の純利益は1-3月比1.5倍となる見通しだが、
iPhone 5 が投入される 7-9 月の業績は 4-6 月をさらに超えることが確実だという。
今年 1月、アップルが、大立光電に続く第 2のアップル iPhone 5 用 800 万画素カメラモ
ジュールのサプライヤを探していることが伝えられ、カンタツがその有力候補と見られ
ていた。ただ、311 大震災の影響でカンタツの認証取得手続きが遅延、一方、玉晶光電
は 4月末に順調に認証を取得、大立光電に続く第 2の iPhone 5 用カメラモジュールサプ
ライヤとなっている。
【ＰＣＢ】ﾊﾟﾅｿﾆｯｸ/耀華、宏達の出荷急増でﾋﾞﾙﾄﾞｱｯﾌﾟ基板生産拡張
2011-5-19 精実新聞
世界第 4位のスマートフォンメーカーである宏達（HTC）は、今年 1-3 月の出荷量が 970
40
2011 年 5 月号
万台に達したことから、今年の出荷量が前年比 2倍の 6000 万台に達する見通しとなって
いる。こうした宏達の出荷急増を背景に、同社のプリント基板（PCB）を供給している主
力サプライヤであるパナソニック及び耀華（Unitech）、欣興（Unimicron）は何れも台湾
でのビルドアップ基板の生産能力の大幅拡張を急いでおり、耀華は今年 10-12 月に宜蘭
利澤工業園区に建設している新工場を稼働、ビルドアップ基板大手の欣興（Unimicron）
も生産能力の大幅拡張を加速している。
日本のパナソニックも先日、台湾に 100 億円を投じて、桃園大園に月産 300 万台分の新
工場を建設するほか、現有の中和工場の生産能力も現在比 2倍の 300 万台分に拡張する
ことを発表している。現有の月間出荷量は携帯電話にして約 150 万台分であるので、生
産能力を一気に 6倍に拡張することになる。
ビルドアップ基板の最大の利点は、電気メッキプロセスが必要なく、製造コストを大幅
に削減できるほか、従来型 PCB では欠かせなかった大量の工業用水も不要となること。
パナソニックは、10 年前からビルドアップ基板の特許技術を保有しているため、台湾メ
ーカーはその特許技術使用に当たって膨大な権利金支払い義務が発生している。
【太陽電池】新光、多結晶ｼﾘｺﾝ過当競争/参入規制で経営状況悪化
2011-5-20 中国半導体産業協会
中国四川省のエネルギー会社、川投能源(Sichuan
Chuantou Energy)副董事長兼総経理の趙勝徳氏は、2010
年度の株主総会の席上、子会社である新光硅業の長期投資
に伴う評価損引当の予算比 1.2 億元増額について、多結晶シリコンの過当競争及び中国
中央政府の多結晶シリコン産業参入規制によるもので、新光硅業の一部事業が頓挫、経
営状態が悪化していることを明らかにした。
資産評価会社である華衡評估の査定によると、2010 年 12 月 31 日時点の新光硅業の株主
資産価値は 12.1 億元、持分比率ベースで川投能源の保有価値は 4.7 億元となり、前年末
日の帳簿価値 6.4 億元との差額が 1.7 億元、2010 年初めの予算で長期投資に伴う評価損
引当として 5000 万元を計上しているので、予算比 1.2 億元増の評価損引当となった。
新光硅業の今年の多結晶シリコン出荷量は 1039 トン、売上高は 4.6 億元を見込んでいる
が、多結晶シリコン価格が年初比 40％近く下落していることから、純利益は 173 万元に
とどまる見通し。新光硅業：www.xgsic.com/
【太陽電池】富士康､山西省大同の太陽電池多結晶ｼﾘｺﾝ事業に参画
2011-5-20 東方早報
中国山西省大同市政府は、山西省出資の郭台銘（Terry Gou）氏が率いる世界最大の EMS
企業である鴻海（Foxconn）、世界有数の太陽電池メーカーである英利緑色能源（Yingli）、
山西大同煤鉱集団が参画する総額 500 億元を超える多結晶シリコン生産事業を誘致した
ことを明らかにした。
41
2011 年 5 月号
年産規模は 1ギガワット相当、約 2.7 万トンとしている。そのうち、第 1期の投資額は
266 億元で年産 6000 トン、また 2億米ドルを投じて年産 200 メガワット相当の多結晶シ
リコン太陽電池生産ラインも建設するとしている。
中国はいまや世界の半数の太陽電池モジュールを生産する国であり、中国国内には保利
協鑫（GCL-Poly）、天威保変、賽維 LDK 等の世界有数の多結晶シリコンメーカーがひしめ
ている。中でも、世界第 3位、中国最大の多結晶シリコンメーカーとなっている保利協
鑫は年内に年産能力を 6万トン以上に拡張する計画を進めている。
【太陽電池】上海市金山区、国家級太陽電池産業基地を正式稼働
2011-5-20 中国半導体産業協会
中国上海市政府は、金山区楓涇鎮に 6億元を投じて建設されていた国家級新エネルギー
産業基地が正式に稼働したことを発表した。
金山区楓涇鎮は、南は浙江省嘉興市に隣接しており、上海の西南門とも言われた地区。
【電池】大連麗昌､花園口のﾘﾁｳﾑｲｵﾝ電池電極材料 1期を稼働
半島晨報 2011-5-19
中国大連市のリチウム電池用材料メーカーである麗昌新材
料有限公司は、花園口経済技術開発区に建設していた動力用
リチウムイオン電池用電極材料 1期の完成、正式に稼働を発
表したことを明らかにした。計 6本の電極材料生産ラインを建設、年間売上高 15 億元を
見込んでいる。
また、第 2期では、8つの電極材料生産工場、1本の LED 生産ラインを今後 2年以内に建
設、全て完成後の年間生産高は 40 億元に達する見通しで、世界有数のリチウムイオン電
池材料産業基地になる。大連麗昌新材料：www.greentech-materials.com/
【電池】立鼎動力､ﾘﾁｳﾑ電池ｾﾊﾟﾚｰﾀ材料生産工場 1期の建設開始
武進網 2011-5-19
中国江蘇省常州市のリチウム電池用材料メーカー、立鼎動力鋰電池隔膜材料有限公司は、
常州市武進区に建設していた年産 4000 万平方メートルのリチウム電池セパレータ材料
生産工場 1期の建設を開始したことを明らかにした。
同社は第2期として年産6000万平方メートルのリチウムイオン電池用セパレータ生産ラ
インを建設、年産能力を 1億平方メートルにする計画。
728 号 5 月 25日
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】TCL､三星電子の蘇州 7.5 世代液晶ﾊﾟﾈﾙ事業に参画
42
2011 年 5 月号
2011-5-18 中国半導体産業協会
世界最大の大型液晶パネルメーカーである三星電子は、中国北京市で蘇州工業園区国有
資産控股発展有限公司、TCL 集団有限公司と合弁で、蘇州工業園区に 7.5 世代液晶パネ
ル生産ラインを建設することで合意、4月 21 日正式に契約を調印し、既に同園区に蘇州
三星電子液晶顕示科技有限公司を設立したことを明らかにした。
蘇州三星電子液晶顕示科技有限公司の登録資本は10億米ドル、投資総額は30億米ドル、
三星電子の持分は 60％、日常業務及び管理に責任を持ち、残り 40％の持分のうち、蘇州
工業園区国有資産控股発展有限公司が 30％、TCL 集団有限公司が 10％保有する。
三星電子は、蘇州工業園区、TCL と共同で生産工場建設の認可取得作業などを進めてお
り、今月中に建設を開始できるとしている。
三星電子が蘇州に建設する 7.5 世代液晶パネル生産ラインは、縦 1950 ミリ、横 2250 ミ
リのガラス基板を月間 10 万枚生産、主に 40 インチ、42 インチ、46 インチ液晶パネルに
切断し出荷するというもので、1 年半後の完成、稼働を予定している。三星電子は、蘇
州に既に液晶モジュール（LCM）生産工場を有していることから、今回の前工程の液晶パ
ネル生産工場の建設により、三星電子は中国内地に全ての液晶パネル生産工程を持つこ
とになる。
三星電子 LCD 事業部長の張元基氏は、今回の投資は蘇州市共産党委員会書記の馬明龍氏、
TCL 集団董事長の李東生氏の支援、援助により順調に進展していることを明らかにして
いる。
また、三星電子は、中国華南地区のユーザーへの 32 インチ及び 55 インチ液晶パネル供
給を確保するため、TCL 集団が深圳市政府と進めている華星光電（China Star）の 8.5
世代液晶パネル生産事業に参画、15％の持分を取得することも明らかにしている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】4 月の液晶ﾊﾟﾈﾙ世界出荷量､ﾀﾌﾞﾚｯﾄ用以外は前月比減
2011-5-19 中国半導体産業協会
台湾の IT 市場調査機関、集邦科技(Trend Force)傘下の液晶パネル研究部 Wits View は、
今年 4月の液晶パネル出荷調査報告を発表し、今年 4月の世界の大型液晶パネルの出荷
量は 5634 万枚で、今年 3月比 2.1％減となったことを明らかにした。
Wits View は、4-6 月が伝統的に閑散期に当たるため、世界的に端末機市場の需要が減退
することから、4 月の世界の大型液晶パネル出荷量が前月を下回る結果になった、大手
ブランドメーカー及び大手 ODM メーカーの 4月の生産状況は平均で 3月に比べ 1割前後
減少していると分析している。
用途別に見ると、中国内地の労働節連休期間中の液晶テレビ販売は昨年同期並みを維持
したものの、世界全体では液晶テレビ販売は低調で、世界の液晶テレビ用パネルの出荷
量は 3 月比 3.9％減の 1637 万枚になった。液晶モニタ用パネルの世界出荷量も 1688 万
枚で前月比 5.5％減、ノートパソコ
ン用パネルの世界出荷量は 1470 万
枚で同 4.3％減となっている。
一方、アップルの iPad ブームが続
43
2011 年 5 月号
く中、大手ブランドメーカーが自社ブランドのタブレット型パソコンを相次いで市場に
投入しており、タブレット型パソコン用パネルの出荷は伸び続けており、4 月のタブレ
ットPC用液晶パネルの出荷量は前月比17.4％増、出荷量は497万枚まで上昇している。
一方、ネットブックの出荷は、タブレット型パソコンの登場により減少、大手ブランド
メーカーはネットブックの出荷目標を相次いで下方修正しているものの、中国の
White-box ネットブックメーカーが相次いでタブレット型パソコンの生産を開始してい
ることで相殺されており、ネットブック向け液晶パネルの 4 月の出荷量は 340 万枚、3
月比 11.5％増となった。今年 4月の世界の液晶パネル出荷量の用途別内訳（単位：千枚）
は右表の通りとなっている。
大手液晶パネルメーカーの今年 1-3 月の業績を見ると、マクロ環境の悪化、液晶パネル
価格の下落などにより、最大手の三星電子の液晶パネル事業部がリーマンショック以降
では初めて赤字となったほか、LG Display も 2 四半期連続の赤字を計上している。また、
韓国メーカーに続く業界 3位の友達（AUO）、業界 4位の奇美（CIC）ほか、華映（CPT）、
彩晶（Hannstar）等の大手液晶パネルメーカーも赤字決算となっている。
こうした赤字経営の中、各社の資金繰りが悪化しており、稼働率の引き上げ、生産コス
トの削減などの収益性を上げるための方法を模索する動きも活発化している。また、LED、
3D、タッチパネルモジュール等の高付加価值製品を開拓する動きも広がっている。
【ﾀﾌﾞﾚｯﾄ】ｲﾝﾃﾙ､月末にﾊﾟｰﾄﾅと共同で十数機種のﾀﾌﾞﾚｯﾄ PC 投入
2011-5-20 中国半導体産業協会
パソコン用マイクロプロセッサ最大手のインテルは、パートナーである複数のパソコン
ブランドメーカーと共同で、インテル Atom プロセッサ搭載の十数機種のタブレット型パ
ソコンを今月末までに投入する計画で、モバイル領域でスタンダードとなっている ARM
プロセッサへの反撃を本格的に開始することを明らかにした。
その一環で、インテルは 5月 31 日に台北で開催される Computex で、複数の PC ブランド
パートナ一と共同でタブレット型パソコンを発表する計画で、中でも華碩電脳（Asus）
の Eee Pad Transformer タブレット型パソコンが注目されている。
インテルは、タブレット PC 用に開発した新型 Atom プロセッサで、チップの消費電力を
大幅に削減できるとしており、インテルアジアパシフィック地区総経理は、今年年末ま
でに 35 機種以上のインテル Atom プロセッサ搭載のタブレット型パソコンが市場に投入
されることを明らかにしている。
【ＬＥＤ】2010 年中国内地 LED ﾁｯﾌﾟﾒｰｶｰ売上高上位 10社ﾗﾝｷﾝｸﾞ
2011-05-23 高工 LED
44
2011 年 5 月号
中国内地の LED チップ産業は、2009 年まで
の数年にわたる 10％以下の低成長の時期を
経て、漸く生産ラインが爆発的に稼働する
段階に入り、昨年の生産高は前年比 2 倍の
40 億元に達した。
また、中国内地の LED チップメーカーのう
ち、2010 年の売上高上位 10 社の合計売上高
は 27 億元で、依然として同年の中国内地の
LED ップ産業全体の生産高の7割近くを占
めている。
チ
2010 年の中国内地の売上高上位 10 社の LED チップメーカー売上高ランキングは上表の
通りで、上位10社の売上高は1億元以上、上位7社の売上高は2億元以上に達している。
そのうち、中国内地の LED チップ産業をリードし続けている厦門三安（Sanan）の昨年の
売上高は 5.9 億元に達しており、来年 6月には安徽省蕪湖市に 107 台の MOCVD を装備し
た新工場が稼働する予定。また、2012 年前半までに、さらに 100 台の MOCVD を新たに導
入する計画で、三安の MOCVD トータル保有台数は 235 台に達する見通し。また、三安光
電は新たに導入する MOCVD を何れも処理枚数 45 枚以上の高速タイプにする計画で、全て
が稼働すれば、生産能力は世界第 4位、台湾最大の晶元光電（Epistar）に匹敵する規模
に達する見通し。
一方、杭州士蘭明芯（Silan Azure）は、LED ディスプレイ用チップで圧倒的シェアを有
していることから、総合売上高ランキングでも 2 位に
浮上。武漢華灿光電（HC Semitek）も LED ディスプレ
イで杭州士蘭明芯に次ぐ売上高を上げていることから、
総合売上高順位を 2009 年の 7 位から 3 位に上げている。MOCVD 保有台数も 2010 年年初
のわずか 3台から、現在の 9台に増やしている。
また、ランキングが 4位から 8位の浪潮華光（Inspur）、厦門乾照（Changelight）、上海
藍光（Epilight）、大連路美（Lumei）、深圳奥倫徳（Orient）の売上高はほぼ同水準にあ
り、実力的にも拮抗している。浪潮華光は今後2-3年でMOCVDの保有台数を60台に拡張、
中国最大の赤黄色LEDチップメーカーである厦門乾照の売上高は2.5億元に達している。
LED 照明用チップを主力とする上海藍光は、ここ数年の赤字経営からようやく脱却、売
上高を大幅に伸ばした。MOCVD の現有台数は現在 20 台だが、安徽省合肥市に建設してい
る新工場に 50 台の MOCVD を導入する計画。大連路美、深圳奥倫徳（Orient）の昨年の売
上高は小幅な伸びにとどまったが、今年は両社とも生産拡張により売上高の拡大を予想
している。中でも、エピタキシャルウエハを主力とする深圳奥倫徳は現在、赤色 LED チ
ップ MOCVD の新規導入を行っており、赤色 LED チップの品質は台湾光磊に次ぐ水準に達
する見通し。
ランキング 9位の江門真明麗（Neo Neon）は、MOCVD 保有台数を 2009 年の 5台から昨年
は 19 台に拡張する計画。また、主に中大型 LED チップを主力とするランキング 10 位の
武漢迪源は売上高を 2倍に増やし、初めての売上高 1億元倶楽部入りを果たした。
2011 年の中国内地 LED チップ産業について展望すると、協鑫光電（GCL-Poly）、徳豪潤
45
2011 年 5 月号
達（Elec Tech）、揚州璨揚、杭州亜威朗（Invenlux）、湘能華磊（Hualei Opto）、清華同
方などの売上高上位 10 位圏外のメーカーが今後売上高を伸ばしてくることが予想され
ている。また、台湾の LED チップメーカーの中国内地への生産移転に伴って、2012 年に
は中国内地の LED チップ生産高は 100 億元を突破することが予想されている。
【ＬＥＤ】2011 年の液晶 TV パネルの LED 出荷比率、低下する見通し
2011-5-23 中国半導体産業協会
ディスプレイ市場調査機関 DisplaySearch の最新調査によると、今年 1-3 月の世界の液
晶テレビ用 LED パネル出荷量は 1640 万枚で、昨年 10-12 月に比べ 1％減、液晶テレビ用
パネル全体における LED 浸透率は 33％で同 4ポイント上昇した。
ただ、在庫の積み上げ、LED 液晶テレビの販売価格急落により、液晶パネルメーカーが
LED バックライトパネルの出荷量を引き下げており、代わりに 3D パネルの出荷量を引き
上げる動きが広がっていることから、DisplaySearch は今年下期の世界の液晶テレビパ
ネルの LED 浸透率は 12 ポイント以上低下し 38％にとどまると予想している。
【ﾊﾞｯﾃﾘ】滬甬電力､ﾘﾝ酸鉄ﾘﾁｳﾑ電池ｸﾞﾗﾌｪﾝ複合正極材料を生産
中国化工報 2011-5-23
中国科学院寧波材料技術工程研究所動力リチウム電池技術研究チームは、リン酸鉄リチ
ウム電池用中核材料であるグラフェン複合正極材料の開発に成功したことから、同技術
を寧波滬甬電力器材股份有限公司に移転し、同社と共同で、年産 1千トンのリン酸鉄リ
チウム正極材料生産ラインを建設することを明らかにした。第 1期の年産能力は 300 ト
ン、2012 年に完成、稼働する。
【生産統計】中国の電子情報製造業主要製品今年 1-4月生産量
中国工業情報化省サイト
単位 1-4 月累計 昨年同期 増減％
携帯電話 億台 3.34 2.91 14.5
交換機 万回線 912.2 741.3 23.1
移動通信基地設備 万ﾁｬﾈﾙ 2026.9 1591.9 27.3
電話機 万台 4022.2 3906.5 3
ファックス 万台 51.4 51.4 0
カラーテレビ 万台 3187.8 3313.5 -3.8
うち：CRT 万台 425.9 774.4 -45
液晶テレビ 万台 2347.3 2281.3 2.9
プラズマテレビ 万台 82.8 46.9 76.6
パソコン 万台 9084.1 7268.0 25.0
46
2011 年 5 月号
うち：ノート 万台 6774.4 5825.5 16.3
サーバ 万台 85.9 62.4 37.7
プリンタ 万台 1795.3 1763.1 1.8
液晶モニタ 万台 4791.9 4259.9 12.5
カラーブラウン管 万台 315.8 661.6 -52.3
半導体分立部品 億個 1077 926 16.3
集積回路 億個 261.0 197.5 32.1
デジタルカメラ 万台 2423.4 2463.6 -1.6
LED 億個 222 178 24.6
729 号 5 月 27日
【携帯電話】White-box端末機ﾒｰｶｰ、ﾌﾞﾗﾝﾄﾞﾒｰｶｰ低価格戦略で衰退
2011/5/24 賽迪網
世界第 5位の携帯電話ブランドメーカーとなった中興（ZTE）などの大手携帯電話ブラン
ドメーカーが低価格戦略を強化する中、これまで急成長してきた中国国内の White-box
携帯電話メーカーが生産する White-box 端末機の壊れやすいといった低品質が改めて認
識され、消費者の White-box 離れが加速していることが明らかになった。
また、スマートフォンの普及に伴って、これまで高価格だったブランドのスマートフォ
ン価格も下落し続けており、White-box 携帯電話が生き残れる市場空間が急速に縮小し
ているという。三星、モトローラ、ノキア等の多くのブランドメーカーが、今年 5月初
めの労働節期間中に 100 元を超える大幅な値下げを行い、100-200 元で購入できるブラ
ンド製品が出てきたことも、White-box 製品の販売が伸びない大きな要因となっている。
White-box 携帯電話メーカーの衰退について、中国国内の IT 市場に詳しい孫昌旭氏は、
中国国内及び海外の通信産業が 3G から 4G への過渡期にあって、4G への大規模投資を控
えるとともに、3G への投資拡大も敬遠する傾向が強まっており、通信インフラ投資が大
幅に減速している、中興などの中国地場の大手通信設备メーカーが、売上拡大の新たな
戦略として、端末機事業に力を入れていることも大きな要因と分析している。
孫昌旭氏は、中興、TCL が売上高拡大のコア事業として端末機事業を位置づけ始めてお
り、インド、インドネシア、アフリカ、南米、東欧、東南アジアなどの新興国市場の開
拓をこれまで以上に積極的に行っている、新興国市場向けに出荷を伸ばしてきた
White-box メーカーには大きなプレッシャになっていると指摘する。
また、3G 端末機の需要が海外市場で急成長してきたことも、White-box 端末機の衰退を
加速させていると指摘する。2G 端末機においては、中興、華為（Huawei）はコスト面で
White-box メーカーに対抗することが難しかったが、3G 端末機ではコスト面での劣勢は
存在しないという。
【携帯電話】世界の携帯電話ﾊﾟﾈﾙ売上高､今年は前年比 47％増予想
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2011 年 5 月号
2011-5-24 中国半導体産業協会
大手 IT 市場調査機関 DisplaySearch によると、2010 年の世界の携帯電話パネル出荷量
は 16 億枚で前年比 10.8％増、売上高は 128 億米ドルで前年比 10.4％増となった。また、
主に新興市場の需要の伸びにより、2010 年の携帯電話パネル平均価格は 7.9 米ドルを維
持、スマートフォンの普及に伴って、ハイスペック携帯電話パネルの需要が増加してい
るとしている。
DisplaySearch の最新の携帯電話出荷に関するクォータリレポートによると、世界の携
帯電話パネルは、LTPS 低温ポリシリコン TFT パネル、有機 EL パネル等の高解像度パネ
ルの需要が旺盛で、2011 年の売上高は前年比 47％増の 188 億米ドル、2012 年には売上
高は 220 億米ドルに達すると予測している。
DisplaySearch アナリストは、移動電話市場は新興市場の需要とスマートフォンの普及
により持続的成長が予想され、それに伴って携帯電話パネルの需要もサイズの大型化、
解像度の高度化といったハイスペック化が進展している、2011 年の世界の携帯電話パネ
ル出荷量は前年比 12％増の 18 億枚に達すると予測している。
また、解像度の高度化に伴って、2011 年の世界の携帯電話用有機 EL パネルの出荷量は
前年比 191％増の 1.28 億枚、2012 年には 2億枚に達すると予測。金額ベースでは、2011
年の携帯電話用有機 EL パネルの出荷額は 40 億米ドル、2012 年には 64 億米ドルに達す
ると予測している。
低温ポリシリコン LTPS 製造の液晶パネルについても、スマートフォン用パネルの大型化
に伴って需要が拡大しているものの、生産能力が限られているため、2010 年の世界の携
帯電話用 LTPS 液晶パネル出荷量は 3.16 億枚で、携帯電話用パネル全体の 19.5％、2008
年の出荷量 3.2 億枚、2009 年の出荷量 2.98 億枚に比べ横ばい状態となっている。ただ、
LTPS 液晶パネルのニーズは依然強いことから、LTPS 液晶パネルの生産拡張を行うメーカ
ーが今後増えてくることも予想されると分析している。
【太陽電池】尚徳、1Q純利益が前年比 54%増 出荷量は同 63%増
2011-5-26 中国半導体産業協会
世界第 2位の太陽電池メーカーである中国尚徳電力は、今年 1-3 月の純利益が前年同期
比 54％増の 3190 万米ドル、出荷量が同 63％増となったことを発表した。
【ＰＣＢ】名幸電子、宮城・福島 2工場の生産能力を中国武漢に移転
2011-5-24 PCB 信息網
日本の名幸電子は、武漢開発区工場第 2期新型プリント基板生産拡張のため、3000 万米
ドルの増資を実施するとともに、8000 万米ドルを投じて新型プリント基板生産拡張を開
始したことを明らかにした。
また、名幸（武漢）有限公司総経理助理の仲青華氏は、日本の 311 大震災及び福島原発
事故の影響で生産に大きな影響が出ている宫城工場、福島工場の生産能力を中国に移転、
そのうち 8割を武漢工場に移転することを明らかにした。
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2011 年 5 月号
【ＰＣＢ】大昌微線、2億円で PCB 製造の大昌電子 9.57%持分を取得
PCB 制造網 2011-5-24
中国広東省恵州市のプリント配線基板メーカー、華鋒微電子を傘下に置く大昌微線集団
（Daisho Microline）は、日本の大陽工業から中堅プリント基板メーカーで大昌微線集
団の株主でもある大昌電子の 9.57％の持分を 2億円で取得、大昌電子との協力関係を拡
大することを明らかにした。
大昌電子は主に自動車モジュール用高精密プリント基板、ビルドアップ基板、半導体搭
載基板を生産していることから、大昌微線集団はこれらの生産技術の獲得を狙っている。
【ＰＣＢ】景碩、豊富な原材料在庫を梃子にｲﾝﾃﾙから FC/CSP 初受注
2011-5-24 PCB 中国網
半導体 IC チップ搭載プリント基板大手の景碩(Kinsus)は、日本の 311 大震災の影響でプ
リント基板の主要原材料である BT 樹脂の調達が困難になっていたが、既に生産がほぼ
100％復旧したことから、クアルコム等の大手通信チップメーカーからの受注が戻ってい
るほか、アップル、インテルからの新規受注も獲得していることを明らかにした。
市場関係者によると、インテルが、リスク分散の一環で、これまで日本の半導体 IC チッ
プ搭載基板メーカーに集中発注していたチップセット用フリップチップ（FC）及びチッ
プサイズパッケージ（CSP）を初めて台湾の景碩に発注した、景碩の今年下期の月間注売
上高が 4000-5000 万 NTD 増加する見通しだという。景碩がインテルから IC チップ搭載基
板を初受注したことから、同社の株価は大幅に上げているという。
インテルは South North Bridge チップセットを 1 つのチップに統合してから、徐々に
FC 実装の採用を開始、今年発表した Cougar Point チップセットについても、当初はサ
イズが小さ過ぎるという理由で FC 実装は採用していなかったが、今回 FC 実装を採用す
ることを決めた。
インテルは、これまで台湾のプリント基板（PCB）メーカーには主にプラスチックボール
グリッドアレー（PBGA）実装製品を発注し、FC 基板を発注することは殆どなかったが、
今回は景碩に FC CSP 基板を発注することを決めたのは、景碩の技術力を高く評価してい
ること以上に、日本の 311 震災後の原材料不足の中、景碩の原材料の在庫水準が同業メ
ーカーの中でも高く、原材料が枯渇するリスクが最も低いと判断されたことが影響して
いると見られている。
また、景碩が、スマートフォン用 IC 基板の重要なサプライヤであること、特にスマート
フォン用チップ最大手のクアルコムの調達量全体の 35-40％を占めていること、さらに
アップル iPhone 5 及び iPad 2 の Base Band 及び AP IC 基板のサプライヤでもあること
から、今年の業績への期待が膨らんでいる。
【ＰＣＢ】ｵﾙﾎﾞﾃｯｸ、蘇州に研修/物流機能を持った販社を正式開業
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2011 年 5 月号
2011/5/26 PCB 信息網
プリント基板（PCB）検査装置大手のイスラエルのオルボテックは、中国蘇州の新会社を
正式に開業したことを明らかにした。新会社は、製品の販売を行うほか、敷地内に研修
センター、物流センターを具備している。
【半導体】茂徳、1億元で重慶子会社・渝徳を中航航空電子に売却
2011-5-24 中国半導体産業協会
台湾の大手半導体メモリメーカーである茂徳（ProMOS）は 5月 23 日、1億元で重慶の子
会社、渝徳科技を、半導体産業への参入を計画している中航航空電子系統有限公司に売
却したことを明らかにした。
茂徳が今回売却した資産は主に渝徳科技の 8インチ半導体製造設備であり、渝徳科技の
土地及び工場は重慶市政府が所有しているため、売却の対象にはなっていないとしてい
る。
茂徳は、台湾地区第 2位のメモリチップメーカーで、台湾地区の半導体メーカーとして
は、台積電（TSMC）に次いで中国内陸部への進出が認可された企業でもある。ただ、渝
徳科技は過去 3 年間赤字決算が続いており、損失はそれぞれ 3.45 億 NTD、17.6 億 NTD、
17.34 億 NTD と拡大傾向にある。
重慶市政府は 2007 年に中国の西部シリコンバレー建設構想を打ち出し、3年間で最低で
も 3 本の 12 インチ半導体生産ラインを建設することを発表したが、1 本の 12 インチ半
導体生産ラインも実現できず、改めて世界有数のノートパソコン生産基地を建設する構
想を打ち出し、HP、富士康（Foxconn）、宏基（Acer）、華碩（Asus）等の大手ノートパソ
コンメーカーの誘致に成功している。
中航航空電子は、中国航空工業集団の子会社で、傘下に 18 の企業及び研究所を有し、主
にレーダー、光探査、大気観測、飛行制御、照明等のシステム製品及び基礎部品の開発、
製造を行っている。
【半導体】展訊､聯発の製品に対抗する 4枚挿し対応低価格ﾁｯﾌﾟ投入
2011-5-24 中国半導体産業協会
中国国内の携帯電話用チップ市場で急速にシェアを伸ばしている上海の展訊通信
（Spreadtrum）は、2 種類の低価格のマルチメディア携帯電話用チップ SC6610/SC6620
を発表した。同製品は、SIM カード 2枚挿し、3枚挿し、4枚挿し携帯電話に対応してい
ることから、展訊の最大のライバルである聯発科技（Mediatek）にとっては大きなプレ
ッシャとなる。
展訊通信の今年 1-3 月の売上高は 1.371 億米ドルで、前年同期比 163.0％増、昨年 10-12
月比 8.3％増、純利益は 2750 万米ドルで、昨年同期比 4倍となっている。一方、聯発科
技（Mediatek）の今年 1-3 月の売上高は 198.67 億 NTD で前年同期比 39.3％減、純利益
は 30.65 億 NTD で昨年同期比 72.3％減と対照的な業績となっている。
展訊通信有限公司董事長兼 CEO の李力游氏は、今回投入したチップは高集積設計を採用、
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2011 年 5 月号
中国国内及び海外の新興市場で需要が伸びている GSM/GPRS マルチメディア携帯電話製
品のコストダウンのニーズに応える製品としている。
業界関係者は、展訊が今回発表した 2種類のチップは、聯発科技の総出荷量の 3割を占
める戦略製品 MT6252 チップと同一の市場をターゲットとしたもので、聯発科技の業績へ
の影響は必至と見ている。
【半導体】中国南車股份､中国初の 8 ｲﾝﾁ IGBT ﾁｯﾌﾟ生産ﾗｲﾝ着工
2011-5-26 中国半導体産業協会
中国鉄道省傘下の中国最大の鉄道車両メーカーで
ある中国南車股份有限公司（CSR）は 25 日、中国
湖南省株洲市で中国国内初となる 8 インチ技術に
よる大容量パワー半導体 IGBT 生産ラインの建設を正式に開始したことを明らかにした。
大容量パワー半導体 IGBT は、鉄道交通、航空宇宙、船舶、スマートグリッド、電力、リ
チウム電池自動車などに幅広く利用されており、業界ではパワー制御装置の CPU と称さ
れ、省電力には欠かせない存在となっている。
中国南車股份有限公司の株洲における大容量 IGBT 生産基地の総投資額は 14 億元、2013
年に正式稼働予定。完成すれば、年間 12 万枚の 8インチ IGBT チップ、100 万個の IGBT
モジュールを生産することができ、年間生産高は 20 億元を超える見通し。
現在、中国国内には IGBT モジュールの設計から、製造、実装検査までを一貫して行うこ
とができる企業はなく、中国国内で必要な IGBT モジュールはほぼ全量を海外メーカーか
ら調達しているという。
また、中国南車股份有限公司は、8インチ IGBT チップ生産ラインに加えて、異なる 9つ
の産業に対応した IGBT モジュール生産ラインをそれぞれ建設することも明らかにして
いる。製品は 600 ボルトから 6500 ボルトまでに対応しており、鉄道、電気自動車、風力
発電、太陽光発電、スマートグリッド、高圧変電、動力伝動などの幅広い需要に対応す
るものだという。
中国南車股份有限公司は、株洲市の大容量パワー半導体 IGBT 生産基地の建設を通じて、
2015年までの新5ヵ年計画で大容量パワー半導体モジュール世界三強入りを目指すとし
ている。中国南車股份有限公司：www.csrgc.com.cn/
730 号 5 月 30日
【ﾀﾌﾞﾚｯﾄ】宏達､6月からﾀﾌﾞﾚｯﾄ型ﾊﾟｿｺﾝ Puccini の量産開始
DIGITIMES 26-5-2011
スマートフォン大手の宏達（HTC）は、10.1 インチのタブレット型パソコンであるプッ
チーニ（Puccini）の今年 6月の量産開始に向けてテストが最終的段階に入ったことを明
らかにした。
同タブレット型パソコンは、クアルコムの MSM8660 1.5 ギガヘルツプロセッサ搭載、
51
2011 年 5 月号
Android 3.0.1 プラットフォーム採用、抵抗膜式と静電容量式の両方に対応するタッチ
パネル搭載しており、タッチペン機能も持っているという。
宏達は、プッチーニ用 10.1 インチのタッチパネルを、友達光電（AUO）及び勝華科技
（Wintek）から調達することを決めている。既に欧州で販売を開始している 7インチの
タッチパネルを搭載した Flyer タブレット型パソコンのタッチパネルは、友達光電傘下
の達虹（Cando）及び勝華（Wintek）から調達している。
なお、友達光電は、傘下の達虹の 19.9％の株式を静電容量式タッチパネル大手の宸鴻光
電（TPK）に売却してから、タッチセンサ及びタッチモジュール事業を集約統合している
ことが伝えられている。
【ﾉｰﾄ PC】英業達､HP から来年分企業向けﾉｰﾄ PC 1100 万台を受注
DIGITIMES 25-5-2011
ノートパソコン ODM 大手の英業達（Inventec）は、ノートパソコンブランド最大手のヒ
ューレットパッカード（HP）から来年分の企業向けノートパソコン 30-33 機種、合計
1100-1200 万台を受注したことを明らかにした。
英業達は、HP の主要ノートパソコン ODM パートナーであり、今年 1-4 月の英業達の HP
向けノートパソコン出荷量は英業達のノートパソコン総出荷量の 18-24％を占めている。
一方、英業達のライバルメーカーである鴻海（Foxconn）も HP 向けが全体の 15-19％を
占めている。
一方、英業達は、収益性改善のため、高収益が期待できる企業向けノートパソコンの ODM
事業に注力しているほか、タブレット型パソコン及び電子書籍リーダー等の新型製品の
ODM 事業にも注力している。なお、英業達は、HP のほか、Apple、Dell、Toshiba、Barnes
& Noble にもノートパソコンを ODM 出荷している。
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】介面/洋華､ﾌｨﾙﾑﾀｲﾌﾟの静電容量式ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ受注急増
DIGITIMES 26-5-2011
台湾の大手タッチパネルメーカーである介面（J Touch）及び洋華（Young Fast）は、フ
ィルムタイプの静電容量式タッチパネルの受注が急増していることから、今年下期の売
上高が大幅に増加するとの見通しを明らかにした。
宏碁（Acer）、華碩（Asus）がフィルムタイプの静電容量式タッチパネルを搭載したタブ
レット型パソコンを近く市場に投入することが、両社の業績を押し上げる大きな要因と
なっている。
介面は、スマートフォン大手の宏達（HTC）、RIM、ViewSonic 等に既にフィルムタイプの
静電容量式タッチパネルを供給しているが、宏碁、華碩からタブレット PC 用タッチパネ
ルを受注したことで売上高が大幅に上昇する見通し。
一方、洋華は、抵抗膜式タッチパネルに依存してきたことが業績の足を引っ張っており、
粗利益率がここ 1年下落し続けていたが、タブレット型パソコン向けフィルムタイプ静
電容量式タッチパネルの受注拡大により収益が改善する見通しを示している。
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2011 年 5 月号
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】介面､Galaxy Tab 2 効果で 2Q売上高 1Q比 40%増予想
台湾経済日報 2011.05.27
三星は Galaxy Tab 2 の 6 月発売に向けて、5 月から正式に Galaxy Tab 2 用タッチパネ
ルの発注を開始しており、台湾系で唯一 Galaxy Tab 2 のタッチパネルを受注している介
面（J Touch）の売上高が今月から大幅に上昇する見通しとなっている。
業界関係者は、Galaxy Tab 2 には 10.1 インチと 8.9 インチの 2機種があり、介面は 10.1
インチのタッチパネルを独占受注しているという。また、介面はタッチセンサからタッ
チモジュールまで全ての生産を受注していることから、介面の 4-6 月の売上高は 1-3 月
比 40％以上の伸びが期待できるという。一方、8.9 インチのタッチパネルについては、
介面はタッチセンサのみを供給することとなっており、タッチモジュールについては韓
国メーカーが供給することになるという。介面は、三星 Galaxy Tab 2 のほか、華碩/宏
碁のタブレット用タッチパネルの受注している。
一方、アップル iPad 2 用タッチセンサを供給しているタッチセンサ大手の和鑫（Sintek）
は、アマゾンが月間 80 万台を投入する予定のタブレット PC のタッチセンサを受注する
など、攻勢を強めている。アップル iPad 2 用タッチセンサについては、同業他社が受注
獲得を狙っているが、和鑫の歩留まりの高さ、第 5世代生産ラインの生産能力が同業他
社を上回っていることから、今後も和鑫の優位性は変わらないと見られている。
【携帯電話】中国工業情報化省、中国 3G市場が前倒しで成長加速期
2011-5-26 enet.com
中国工業情報化省の統計によると、今年 1-4 月の中国全土の移動電話新規契約は 4139
万人で、総数は 9 億人を突破した。そのうち、3G ユーザー新規契約は 2052 万人で、総
数は 6757 万人に達した。
中国移動（China Mobile）の発表によると、中国独自 3G 標準である TD-SCDMA 市場の発
展は著しく、4 月末現在の TD-SCDMA ユーザー数は 2938 万人に達している。昨年末時点
で TD-SCDMA ユーザーは 2070 万人、中国国内の 3G ユーザー全体の 44％を占めている。
わずか 4ヶ月で、ユーザー数が 1000 万人近く増えたことになる。
専門家は、中国国内の 3G 市場がこの速度で発展していくと、今年年末には TD ユーザー
は当初目標である 5000 万人を大幅前倒しで達成することになると予測している。
【太陽電池】 鑫保利協 、太陽電池市場に底打ち傾向 下期徐々に回復
台湾経済日報 2011.05.27
世界第 3位、中国最大の太陽電池用多結晶シリコンメーカーである保利協鑫（GCL-Poly）
総裁の朱共山氏は 26 日、中国江蘇省塩城市長とともに台湾を訪問した際、欧州の太陽光
発電に対する補助金カットに伴う太陽電池市場の冷え込みに言及して、今回の冷え込み
は短期的なものであって、太陽電池市場そのもののピークアウトではないとした上で、
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2011 年 5 月号
市況には底打ち傾向が既に出ている、市況は下期に徐々に回復、来年には成長軌道に入
るとの見方を示した。台湾地区については、台湾の華立企業（Wahlee）等との協力関係
を拡大することで、新たな商機を開拓していくことを明らかにした。
保利協鑫は、茂迪（Motech）、旺能（Delsolar）等の台湾の太陽電池メーカーに多結晶シ
リコンを供給しており、華立企業は台湾地区におけるソールエージェントとなっている。
【ＰＣＢ】台湾の大手 PCB 関連ﾒｰｶｰ､中国中西部への移転を加速
2011-5-27 電子時報
プリント配線基板（PCB）大手の健鼎（Tripod）、PCB の主要
原材料である銅箔張り積層板（CCL）大手の聯茂（ITEQ）が湖
北省仙桃市（右地図）に中国中西部の開発拠点を建設、ノー
トパソコン用 PCB 最大手の瀚宇博徳（Hannstar Board）及び
精成科技（GBM）を傘下に持つ華新集団、半導体実装検査最大
手の日月光（ASE）は重慶に工場を建設、液晶パネル用 PCB 大
手の志超（TPT）は重慶と成都の中間に位置する遂寧市に工場
を建設、さらに PCB 大手の欣興（Unimicron）が湖南省湘潭に進出と、大手 PCB 関連メー
カーの中国中西部へのシフトが加速している。その一方で、中堅 PCB メーカーの中国中
西部への投資は進んでおらず、大手 PCB メーカーと中堅 PCB メーカーのコスト競争力に
大きな開きが出始めている。
世界最大の EMS メーカーである富士康（Foxconn）が、iPad の生産基地を深圳から四川
省成都及び山西省太原に移転、3000 万台のプリンタ及びデスクトップ型パソコンの生産
基地を中国沿海部から湖北省武漢に移転、iPhone の生産基地を河南省鄭州に移転するこ
とを明らかにしているほか、ヒューレットパッカード（HP）の重慶進出に伴って重慶に
ノートパソコン ODM 基地を建設しているほか、ノートパソコン ODM 産業では、HP のパー
トナーである広達（Quanta）及び英業達（Inventec）が重慶、デル（Dell）のパートナ
ーである仁宝（Compal）はデルの成都進出に伴って成都に工場建設を決めているなど、
中国中西部でプリント基板の需要が急増しており、台湾系の大手 PCB メーカーの随伴進
出が増える状況となっている。
その一方で、プリント配線基板製造に要する原材料・部品が 150 種類と多岐にわたるこ
とから、それら原材料・部品メーカー全てが中国内陸部に随伴進出することは難しく、
主だった原材料・部品メーカーの進出が揃い、一定規模のサプライチェーンが中国中西
部に構築されるまでには 3年以上の時間がかかると見られている。
【ＰＣＢ】台湾上場 PCB ﾒｰｶｰ今年 3月の売上高一覧
台湾 TPCA 集計
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2011 年 5 月号
フレキシブル基板メーカー
売上高上位 11 社の今年 3月までの月次売上高推移
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2011 年 5 月号
【電池】天斉鋰業､5千万元投じ年産 4千ﾄﾝ水酸化ﾘﾁｳﾑﾌﾟﾗﾝﾄ建設
鳳凰網 2011-5-27
中国国内最大のリチウム電池用炭酸リチウム
メーカーである四川天斉鋰業（Sichuan Tianqi
Lithium）は 27 日、5180 万元の資金調達を行い、年産 4000 トンのリチウム電池用水酸
化リチウム生産プラントを建設することを明らかにした。工期は 8ヶ月、2012 年 3 月正
式稼働予定。フル稼働後の年間売上高は 1.27 億元に達する見込み。
水酸化リチウムは、天斉鋰業にとって、炭酸リチウムに次ぐ主力製品となっており、傘
下の雅安華匯鋰業が主に水酸化リチウム製品の開発、生産を行っている。天斉鋰業の現
在の水酸化リチウム年産能力は 1500 トン、新プラントが完成すれば、年産能力は 5500
トンに達することになる。天斉 www.likunda-china.com/
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