ipiユーザーガイド (2015年1月) この度はipi製品をご愛顧いただきまして

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iPiユーザーガイド (2015年1月) この度はiPi製品をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。まずはじめに以下をお読みいただき、インストールを行ってく ださい。またソフトの使用に関しまして、ご不明点などございましたら弊社ユーザーサポート([email protected])までお問い合わ せくだいませ。また、当製品はソフトウェア製品につき、バージョンアップの際に新機能の追加やユーザーインターフェースの改良な どで、当ユーザーガイド記載の写真や機能と異なる部分が出てくる場合もございます。最新のユーザーガイドは英文のみとなりますが、 オンライン版(http://docs.ipisoft.com/Main_Page)でもご確認いただけますので合わせてご活用くださいませ。 iPi Soft国内総代理店 ゼロシーセブン株式会社 サポート窓口:[email protected](平日9:00~18:00) 製品について iPi Motion Captureは、市販のUSBカメラやKinectなどのデプスセンサーを使用した簡易モーションキャプチャソフトです。以下の ソフトウェアから成り立ちます。 iPi RECORDER (詳細:http://docs.ipisoft.com/iPi_Recorder) 各種カメラからの映像を記録するためのフリーソフトです。PS Eyeカメラ、各種デプスセンサーに対応します。 またPlayStation MoveやWii Remoteを使用して手首やプロップの動作を記録することも可能です。 iPi MOCAP STUDIO (詳細:http://docs.ipisoft.com/iPi_Mocap_Studio) iPi RECORDERで記録した映像を解析/編集し、モーションデータを作成&エクスポートします。(FBX, BVH, Collada, DMX, SMD形式対応)Pro版/Basic版/Express版の3バージョンあり、1年間または3ヶ月のサブス クリプションライセンスのご販売により提供いたします。(使用期限30日の無償トライアル版もございます) iPi BIOMECH ADD-ON (詳細:http://docs.ipisoft.com/iPi_Biomech_Add-on) 動作解析をするためのプラグインライセンス(有償)です。 iPi MOCAP STUDIO内で起動し、各部セグメント データのグラフ表示や数値データの出力などが行えます。(研究分野向け) ライセンスポリシー ライセンスの種類について iPi Mocap StudioとiPi Biomech Add-onはサブスクリプションベースのライセンスになります。 iPi Recorderはフリーソフトになります。 ライセンスのアクティベーションについて オンラインアクティベーション方式を採用しています。(iPi Mocap StudioとiPi Biomech Add-on) iPi Mocap Studioのアクティベーションディアクティベーションはソフトを起動した状態で、以下のメニューから行えます。 Help > Manage Licenses > Main iPi Biomech Add-onのアクティベーションディアクティベーションはソフトを起動した状態で、以下のメニューから行えます。 Help > Manage Licenses > Biomech ソフトのインストール後は、ライセンスのアクティベーションを要求されますので、別途Emailにてご案内させていただいたライセ ンスキーの入力を行ってください。(数字のゼロ「0」と英文字のオー「O」などお間違えのないようにご入力ください) サブスクリプションの有効期限は、初回にアクティベーションをされた日から1年間(または3ヶ月)となります ライセンスの使用期限が切れると、新たにのライセンス入力を求められます。 iPiを使用するPCを変更される場合は、必ず上記の方法でライセンスのディアクティベーションを行ってから、ソフトをアンインス トールし、新しいPCにて再度アクティベーションを行ってください。ライセンス情報がiPi Soft社のサーバに残ったままの状態で ソフトのアンインストールを行われると、ユーザー様ご自身でのライセンス移行ができなくなります。(その際には、弊社サポー トまでお問い合わせください) お使いのPCにインターネット接続環境がない場合、オフラインでのアクティベーションも可能です。別途お問い合わせください。 ライセンスポリシーについて(iPi Mocap StudioとiPi Biomech Add-on)

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Page 1: iPiユーザーガイド (2015年1月) この度はiPi製品をご愛顧いただきまして

iPiユーザーガイド (2015年1月)

 この度はiPi製品をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。まずはじめに以下をお読みいただき、インストールを行ってください。またソフトの使用に関しまして、ご不明点などございましたら弊社ユーザーサポート([email protected])までお問い合わせくだいませ。また、当製品はソフトウェア製品につき、バージョンアップの際に新機能の追加やユーザーインターフェースの改良などで、当ユーザーガイド記載の写真や機能と異なる部分が出てくる場合もございます。最新のユーザーガイドは英文のみとなりますが、オンライン版(http://docs.ipisoft.com/Main_Page)でもご確認いただけますので合わせてご活用くださいませ。

iPi Soft国内総代理店 ゼロシーセブン株式会社 サポート窓口:[email protected](平日9:00~18:00)

製品について iPi Motion Captureは、市販のUSBカメラやKinectなどのデプスセンサーを使用した簡易モーションキャプチャソフトです。以下のソフトウェアから成り立ちます。

iPi RECORDER (詳細:http://docs.ipisoft.com/iPi_Recorder) 各種カメラからの映像を記録するためのフリーソフトです。PS Eyeカメラ、各種デプスセンサーに対応します。

またPlayStation MoveやWii Remoteを使用して手首やプロップの動作を記録することも可能です。

iPi MOCAP STUDIO (詳細:http://docs.ipisoft.com/iPi_Mocap_Studio) iPi RECORDERで記録した映像を解析/編集し、モーションデータを作成&エクスポートします。(FBX, BVH,

Collada, DMX, SMD形式対応)Pro版/Basic版/Express版の3バージョンあり、1年間または3ヶ月のサブス クリプションライセンスのご販売により提供いたします。(使用期限30日の無償トライアル版もございます)

iPi BIOMECH ADD-ON (詳細:http://docs.ipisoft.com/iPi_Biomech_Add-on) 動作解析をするためのプラグインライセンス(有償)です。 iPi MOCAP STUDIO内で起動し、各部セグメント データのグラフ表示や数値データの出力などが行えます。(研究分野向け)

ライセンスポリシー ライセンスの種類について

iPi Mocap StudioとiPi Biomech Add-onはサブスクリプションベースのライセンスになります。 iPi Recorderはフリーソフトになります。

ライセンスのアクティベーションについて オンラインアクティベーション方式を採用しています。(iPi Mocap StudioとiPi Biomech Add-on) iPi Mocap Studioのアクティベーションとディアクティベーションはソフトを起動した状態で、以下のメニューから行えます。 Help > Manage Licenses > Main iPi Biomech Add-onのアクティベーションとディアクティベーションはソフトを起動した状態で、以下のメニューから行えます。 Help > Manage Licenses > Biomech ソフトのインストール後は、ライセンスのアクティベーションを要求されますので、別途Emailにてご案内させていただいたライセンスキーの入力を行ってください。(数字のゼロ「0」と英文字のオー「O」などお間違えのないようにご入力ください) サブスクリプションの有効期限は、初回にアクティベーションをされた日から1年間(または3ヶ月)となります ライセンスの使用期限が切れると、新たにのライセンス入力を求められます。 iPiを使用するPCを変更される場合は、必ず上記の方法でライセンスのディアクティベーションを行ってから、ソフトをアンインストールし、新しいPCにて再度アクティベーションを行ってください。ライセンス情報がiPi Soft社のサーバに残ったままの状態でソフトのアンインストールを行われると、ユーザー様ご自身でのライセンス移行ができなくなります。(その際には、弊社サポートまでお問い合わせください) お使いのPCにインターネット接続環境がない場合、オフラインでのアクティベーションも可能です。別途お問い合わせください。

ライセンスポリシーについて(iPi Mocap StudioとiPi Biomech Add-on)

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他人や他社へのライセンス譲渡は認められていません。また一つのライセンスは1台のコンピュータにのみ使用の権利が付与されています。もし複数のコンピュータでの使用をご検討の際には、ボリュームディスカウントにてライセンスをお求めいただけます。

iPi Biomech Add-onはオプション販売となります。iPi Biomech Add-onライセンスなしでもiPi Mocap Studioをお使いいただけます。 無償のトライアル版は、30日限定にてご使用いただけます。コンピュータの時間を変更したり、異なるe-mailアドレスにて継続使用されることはライセンス規約違反となりますのでご注意ください。 ライセンス規約違反が発覚した場合、以後のライセンスキーの使用禁止となりますのでご注意ください。 詳細は、ソフトのインストール時に表示されるiPi Studio EULA(End-User License Agreement)にてご確認下さい。

ライセンスポリシーについて(iPi Recorder) iPi Recorderはフリーソフトとなります。 詳細は、ソフトのインストール時に表示されるiPi Studio EULA(End-User License Agreement)にてご確認下さい。

最新版iPi3での新機能について(iPi1, iPi2からお使いのユーザー様へ)

最新版iPi3では、Microsoft Kinect2センサーへの対応や、腕部分のトラッキング精度の改良、よりシンプルになったキャリブレーション工程など、数々の新機能の搭載やワークフローの改善がなされています。主なハイライトは以下の通りです。

新機能/改良点 Kinect2 の対応(要Kinect Adapter for Windows) 腕と足部分のトラッキング精度の向上 キャリブレーションの改善 より視覚的に分かりやすいユーザーインターフェースの搭載 iPi Videoファイルの編集 より正確になった重心(Center of Mass)位置の計算

今後のロードマップ 分散レコーディング(2015年1月実装済) 最大12台までのカメラ対応 トラッキングスピードの改良 選択した手足のクリーンアップ アクターモデルの調整 3人同時計測

※詳細は、http://ipisoft.com/store/version-3-0/にてご確認下さい。

- セットアップ構成1(with 複数台USBカメラ編)

USBカメラ複数台(最低3台以上)でお使いの場合は、Sony PS3 Eyeカメラの使用を推奨いたします。最大60fps(毎秒60コマ)の動画撮影に対応し、レンズも通常/ワイドと可変が可能です。またソフトのインストール時に専用のドライバもインストールされます。 その他のWebカムやDirectShow五感のUSBカメラ、またFireWireカメラなどもご使用いただけますが推奨しておりません。PS3 Eyeカメラで最低3台から最大8台でのご使用が最もパワフルなトラッキング精度を誇り、7m x 7mのような広いキャプチャーエリアで複雑な動きのトラッキングにも対応します。

<必要なハードウェア> 3台から8台のPS Eyeカメラ USB延長ケーブル(10m以上の場合はブースター付きのものが望ましい) 三脚(必要に応じて) フラッシュライト(Mini Magliteを推奨) PC (対応OS: Windows7または8, DirectX11互換のビデオカード、最低2つ以上のUSB2.0または3.0コントローラー)

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<対応するソフトウェア> iPi ProまたはiPi Basic

※セットアップとクイックスタートガイドは、別途Desktop Mocap iPi2日本語マニュアルの「第6章 Multi WEB Camera MOCAP」セクションをご参照ください。

セットアップ構成2(with 複数台デプスセンサー編)

デプスセンサー複数台でお使いの場合は、Microsoft Kinect1またはKinect2センサー、もしくはASUS Xtionセンサー、PrimeSense Carmineをご利用いただけます。USBカメラ複数台のセットアップより簡便に使え、デプスセンサー1台のセットアップでは難しい360度のターンなど、より幅広い動きのトラッキングにも対応します。

<必要なハードウェア> デプスセンサー2台(同モデルを推奨) キャリブレーションボード(60cm x 84cm前後の長方形サイズ:曲がらない硬さのベニア板など:色、材質は問わず PC (対応OS: Windows7または8, DirectX11互換のビデオカード、2つのUSB3.0コントローラー)※Kinect2ではPC複数台必要,またWindows8のみ対応

<対応済みデプスセンサー>

KInect2: Kinect for Xbox One & Kinect Adapter for Windows

Kinect1: Kinect for Windows (現在メーカー販売終了品)

ASUS Xtion Live

ASUS Xtion

PrimeSense Carmine 1.08

※各デプスセンサーの比較チャートは、http://docs.ipisoft.com/Depth_Sensors_Comparisonを参照ください。

【重要】Kinect2を使用する場合は、Microsoft Kinect SDK 2の仕様により、1台のPCに対して1台のKinect2しか接続できませんのでご注意ください。2台での計測の際には、2台のPCにそれぞれ接続し、後述の分散レコーディング機能をお使い頂く形となります。

<対応するソフトウェア> iPi ProまたはiPi Basic

※セットアップとクイックスタートガイドは、別途Desktop Mocap iPi2日本語マニュアルの「第5章 Dual KINECT/Xtion MOCAP」セクションをご参照ください。

セットアップ構成3(with シングルデプスセンサー編)

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デプスセンサー1台でお使いいただける最もシンプルで簡単なセットアップ。キャリブレーション不要で即座に記録&解析が可能ですが、前方方向のみの動きにしか対応していない為、360度ターンなどの動きの解析には不向きです。はじめてモーションキャプチャを始める方や、シンプルなジェスチャーや所作のトラッキングを行うには最適です。

<必要なハードウェア> デプスセンサー1台(上述モデルのうちどれか) PC (対応OS: Windows7または8, DirectX11互換のビデオカード)※Kinect2ではWindows8のみ対応

<対応するソフトウェア> iPi ProまたはiPi BasicまたはiPi Express

※セットアップとクイックスタートガイドは、別途Desktop Mocap iPi2日本語マニュアルの「第4章 Single KINECT/Xtion MOCAP」セクションをご参照ください。

ソフトのインストール

1. iPi Recorderをインストールする

インストールする前に、全てのカメラをコンピュータから取り外してください。 最新版のiPi Recorderを次のリンクよりダウンロードします。http://files.ipisoft.com/iPiRecorderSetup.exe 管理者権限よりインストーラーを起動すると、以下のダイアログが表示されます。

1. お使いのカメラに応じて必要なコンポーネントにチェックを入れます。 2. 詳細は、画面に表示のリンクよりご確認いただけます。 3. Installボタンを押してインストールを開始します。

【重要】デプスセンサーを使う場合、一つのUSBコントローラーに対し1台のセンサーを接続してください。2台のセンサーを接続すると、データ転送のバンド幅が足りなくなります。PS Eyeカメラを使う場合は、一つのUSBコントローラーに対し2台までのカメラを接続してください。同様の理由でフレームレート60fps、640x480解像度のデータ転送が行えなくなります。お使いのPCのUSBコントローラー数については、コントロールパネル>デバイスマネージャーにてご確認いただけます。

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備考: もし既にインストールされているコンポーネントがある場合は、チェックボックスが無効になり、ALREADY INSTALLEDのラベルが表示されます。各コンポーネントは次のリンクより、後からでも自由にインストールできます。

Microsoft .NET Framework 4.5.1 :: Client Webインストーラー:http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=40773 Standaloneインストーラー:http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=40779

Playstation3 Eye Webcam :: WinUSB Drivers Registration 64bit OS: http://files.ipisoft.com/drivers/PlayStation3_Eye_iPi-x64.msi 32bit OS: http://files.ipisoft.com/drivers/PlayStation3_Eye_iPi-x86.msi

(Windows8のみ)Microdoft Kinect2 :: MS Kinect SDK2.0 http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=44561

(Windows7, 8) Microsoft Kinect :: MS Kinect SDK1.8 http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=40278

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2. iPi Mocap Studioをインストールする

インストールする前に、全てのカメラをコンピュータから取り外してください。 最新版のiPi Mocap Studioを次のリンクよりダウンロードします。http://files.ipisoft.com/iPiMocapStudioSetup.exe 管理者権限よりインストーラーを起動すると、以下のダイアログが表示されます。

全てのコンポーネントにチェックが入っているのを確認し、Installボタンを押します。 もし、Microsoft .NET Framework 4.5.1 がインストールされていなければ、下記のリンクよりダウンロードしてインス トールします。http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=40779

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I accept the terms in the License Agreementにチェックを入れて、Installボタンをクリックします。インストール終了後は、以下のダイアログが表示され、ソフトをすぐに起動できます。

上図のライセンスウィザードが表示されますので、トライアル版で使用する場合はStart 30-days Free Trial Period、 アクティベーションして正規使用する場合はEnter License Keyをクリックします。

iPi Recorderユーザーガイド

目次 1.概要

- 1.1 画面操作 2.Recorder

- 2.1.Cameras - 2.2 Setup - 2.3 Background - 2.4 Record - 2.5 Camera Statistics

3. Player 4. Converter 5. Tools

1.概要

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iPi Recorderは, Video Recording, Video Playback, Video Conversionの主に3つのセクションにより構成されています。これらセクションの切り替えは、ウィンドウ上部のラベルをクリックして切り替えます。また画面右上にはその他の機能にアクセスするToolsラベルがあります。

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1.1 画面操作 カメラ映像が表示されているところで、マウスオーバーさせると画面の表示切り替えが可能です。 2. Recorder 2.1 Cameras

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PCに接続されているカメラが表示されます。この中で使用したいカメラを選択し、SETUPに進んでください。尚、PS Eyeカメラとデ

プスセンサーは同時に使用することはできませんのでご注意ください。接続しているにもかかわらず表示されていないカメラがあれば、REFRESHボタンを押してください。

2.2 Setup セットアップステージでは、レコーディング前に以下のカメラの一般的な設定を個別に行えます。

デプスセンサーをお使いの場合は、RGB/Depthなどビデオの表示の切り替え  PS Eyeをお使いの場合は、Gain/Exposure/明るさ/コントラストなどの設定

2.3 Background

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レコーディングを開始する前に、アクターが映っていない状態で背景の定義が必要です。このときビデオには動くものが映っていないことが重要になります。カメラのアングルなどを決定したら、Evaluateボタンを押して背景を定義します。この操作は数秒で完了です。

2.4 Record データの保存先を指定し、映像の圧縮オプションを選択したら、STARTボタンを押してレコーディングが開始されます。アクターはカメラに全身が映る位置に移動し、Tポーズののちモーションテイクを収録します。終わったらSTOPボタンを押して終了です。またお使いのコンピュータスペック(CPU性能とハードディスク容量)によって、以下の圧縮オプションが選択可能です。以下はデプスセンサーを使う場合の選択オプションです。

None : 映像は非圧縮にて保存されます。CPUへの負荷は少ない代わりにストレージ容量は大きくなります。

Background subtraction : ロスレス互換の圧縮モードです。圧縮レシオは2~10で設定可能です。CPU不可とソトレージ容量のバランスのとれた形です。

JPEG(only for color) CPUに負荷がかかる代わりに、ストレージ容量は一番少なくてすみます。圧縮レシオは100以上で設定可能です。ただし圧縮しすぎると映像のクオリティが落ちてしまいますので、トラッキング時にエラーが多く起きる可能性もありますのでご注意ください。

Delay Startについて この機能は、STARTボタンを押してから設定した秒数後にレコーディングを始める機能です。タイマー機能としてお使いいただけますので、一人で操作&アクターをする場合などにご活用ください。

レコーディングが終了すると、Recent recordsのところで、収録したビデオの確認が可能です。

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2.5 Camera statistics 各カメライメージの下側で、フレームドロップ数や不良フレーム数の映像のクオリティを確認できます。多少のフレームドロップは問題ではありません。クオリティが低いと判断された場合、statisticsは赤字で表示されます。もし結果が悪いようであれば、USBポートを変えていただくか追加のUSBカードなどでお試しください。また選択したフレームレートよりも極端にフレームドロップ数が多い場合はカメラの不良も考えられます。またRecorder tabを押した直後はカメライメージを読み直すため一時的にフレームドロップは落ちますが、数秒後には安定します。

3. Player Playerメニューは、よくある他のビデオプレーヤーと同様、シンプルなユーザーインターフェースです。記録した映像を通常再生したり、一コマづつ早送り/巻戻ししたり、また背景を隠した状態で映像の確認ができます。

Cameras in a rowスライダー:スクリーンレイアウトを最適化します。 背景を隠す:アクションのチェックがしやすくなります。 Can drop frames : OFFの場合は全てのフレームを表示します。ONにするとフレームドロップした箇所を飛ばして表示します。

4. Converter Converter機能は、以前のバージョンのiPi(iPi1)で収録したビデオを最新のiPi Mocap Studioで処理するために、コンバートする機能です。iPi2以降でお使いのユーザー様はこの機能は不要です。

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5. Tools toolsメニューでは、iPi Recorderのバージョンが確認でき、幾つかの機能にアクセスできます。 CHECK FOR UPDATE : インターネットに接続してある状態でこのボタンを押すと、最新版のiPi Recorderの確認ができます。最新版があった場合、自動でアップデートします。再度iPi Recorderを起動すると最新版に更新されます。 SHOW TRACE : ソフトの起動中、診断メッセージが表示されます。予期せぬ動作が起きた場合など、この診断レポートを保存してサポートまでお送りいただくことで、問題を解決できる場合もあります。

iPi Mocap Studioユーザーガイド

目次 1. with 複数台USBカメラ編 2. with 複数台デプスセンサー編 3. with シングルデプスセンサー編

1. with 複数台USBカメラ編

iPi Recorderシステム要件 コンピューター(デスクトップまたはラップトップPC)

CPU: x86互換(Intel Pentium 4またはそれ以上、AMD Athlonまたはそれ以上、2GHz)デュアルまたはクアッドコア推奨 OS: WIndows7, 8, 8.1(32bitまたは64bit) USB: 最低2つのUSB2.0またはUSB3.0コントローラー ExpressCardまたはeSATAスロット(ラップトップPCの場合)

→必須ではありませんが、USBコントローラーを拡張し、多くのカメラを接続できるため、強く推奨します。 ストレージ:書き込み速度の速いHDDまたはSSDまたはRAID →4カメラ@60fps, 640x480解像度の場合、約70.4MByte/sec以上の書き込み速度 →6カメラ@60fps, 640x480解像度の場合、約105.6MByte/sec以上の書き込み速度 →8カメラ@60fps, 640x480解像度の場合、約140.8MByte/sec以上の書き込み速度

注意:書き込み速度の遅いストレージを使用の場合、解像度を320x240に落としたり、フレームレートを落とすなどで対応    できます。またビデオを圧縮モードで使用することも可能ですが、CPUにより負荷がかかります。

3~8台のSony PlayStation Eye for PS3カメラ →詳しくはhttp://docs.ipisoft.com/Cameras_and_Accessories#Camerasを参照ください 4~12本のUSB2.0延長ケーブル(カメラの台数および撮影範囲のエリアにもよる) 三脚またはそれに近いカメラ固定具 キャリブレーション用のMIni Maglite(またはフラッシュライト)

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空間最小必要スペース:4m × 4m

iPi Mocap Studioシステム要件 コンピューター(デスクトップまたはラップトップPC)

CPU: x86互換(Intel Pentium 4またはそれ以上、AMD Athlonまたはそれ以上、2GHz)デュアルまたはクアッドコア推奨 OS: WIndows7, 8, 8.1(32bitまたは64bit) ビデオカード:DirectX 11互換のゲーミングクラスのグラフィックカード DirectX 10互換のグラフィックカードも対応(DirectComputeをサポートしている場合) 注意:NVIDIA QUadroやATI FireGLなどのプロフェッショナルGPUはコスト・パフォーマンスにおいてさほど恩恵を引き出せないので推奨していません。これらのプロフェッショナルGPUはOpenGLレンダリングには有効ですが、iPiでは32bit浮動少数演算を必要としますが、これらGPUのイメージクオリティは不要です。ベストパフォーマンスにはNVIDIA GeForceやATI

RadeonシリーズのGPUを推奨します。 お手持ちのPCのパフォーマンスを知るには、GPU-zやCPU-zなどでお調べ頂くのも有効です。

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複数台のPS Eyeカメラで撮影する

必要な空間 複数台のUSBカメラで撮影する場合、最低4m x 4mの空間スペースが必要です。解像度640 x 480の場合、キャプチャーエリア(撮影可能エリア)は最大7m x 7mまで可能です。ランニングやダンス等ダイナミックな動きの収録には広めにエリアを確保して下さい。

空間の背景色 PS Eyeカメラで撮影する場合、アクターと背景色のコントラストが高いのが理想です。したがって明るめの背景色(例えば明るい色の壁紙や明るい色の床)が望ましいです。また空間内(アクターの背後など)にタンスなどのオブジェクトがあっても構いませんが、アクターと同系色のものはNGです。背景をグリーンやブルーのカーテンなどで覆うのも改善策の一つですが、上記の環境であれば特にそのようなものを使う必要もありません。

照明環境 ベストなパフォーマンスのためには、複数の照明で部屋を均一の明るさにしてある状態が理想です。一般的なオフィス環境の照明であれば問題はありません。ご自宅の環境でやや暗い場合は、追加の照明器具などをご使用ください。また太陽光の下では正しくシステムが動作しません。日中に窓から太陽光が差し込むような部屋では、カーテンなどで遮ってください。

アクターの服装 基本アクターは黒っぽいタイトな格好(女性の場合スカートはNG)が精度の高いモーション検出に有効です。腕の動きをわかりやすく検出するために、暗めの長袖Tシャツの上に、異なる色の半袖Tシャツを着ていただくのも有効です。またズボンはブルーのタイトなジーンズなどが理想です。いずれも色の差分化がとりやすく、手足の動きがわかりやすいシルエットのものが最適です。また靴はブラックが理想です。

レコーディングプロセス レコーディングにはiPi Recorderを使用します。前述の通り、複数台のPS Eyeカメラか、シングルまたは複数台のデプスセンサーが対応しています。iPi Recorderはスタンドアロンのソフトウェアで、パワフルなグラフィックカードは不要です。可搬性に便利なラップトップPCなどでも大丈夫です。フリーソフトなので、何台のPCにインストールしていただいても構いません。

フレームレート お使いの環境で最大限のサンプリングレートで使用するのをお勧めします。フレームレートが高ければ高いほど、モーションブラー(手足のガタツキ)を低減することができ、詳細な動きをキャプチャーできます。 PS Eyeカメラの場合は最大で60fpsとなります。(実際のカメラスペックでは120fpsも可能ですが、この製品の特性上では60fps以上のフレームレートにはノイズが多く発生するのでiPiでは機能を60fpsまでに制限しています。) また、30fps以下のフレームレートはモーションキャプチャにはお勧めできません。(市販のWEBカメラなどは15fpsだったりするものもあるので推奨しておりません)

参考スペック -カメラ台数/解像度/フレームレートとCPUの関係 以下は使用するカメラの環境と推奨するCPUの参考スペック値になります。ご参考ください。

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カメラ4台@320x240, 60fps :デュアルコアCPU カメラ4台@640x480, 60fps :クアッドコアCPU推奨、デュアルコアCPUの場合は低フレームレート、低圧縮ビデオで対応 カメラ6台@640x480, 60fps :クアッドコアCPU 2.0GHz以上、追加のUSBコントローラー

USBコントローラーについて IntelまたはAMDデュアルコア以上のCPUとNVIDIAのチップセットを搭載した最近のPCでは、2つのハイスピードUSB(USB2.0)コントローラーをオンボードに搭載しています。従って640x480/60fpsのカメラ設定でも4台のカメラを十分に使用できますが、追加のUSBコントローラーを増設しない場合は、640x480/40fpsの設定であればカメラ6台でご使用いただけます。

スペースのセットアップ カメラ3台でのセットアップでは、以下のような半円形でカメラを設置するのをお勧めします。

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カメラ4台でのセットアップでは、部屋のスペースに応じて半円形または円形でセットアップしてください。また精度を向上させるテクニックとして、1台のカメラのみ高い位置(3mなど)に設置するのをお勧めします。

Page 19: iPiユーザーガイド (2015年1月) この度はiPi製品をご愛顧いただきまして

カメラ5台以上でのセットアップでは、部屋のスペースに応じて円形または半円形でセットアップしてください。また精度を向上させるテクニックとして1台または2台のカメラを高い位置(3mなど)に設置するのをお勧めします。

カメラのセットアップ カメラは三脚または固定具に取り付け、必要に応じてUSB延長ケーブルを用いてPCに接続します。

PS Eyeカメラを三脚に取り付ける場合は、裏側にネジ穴がないため、テープで止めるなどの工夫が必要です。また、PS Eyeにはレンズをワイドモードに切り替えも可能です。

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キャリブレーション キャリブレーションは、映像から3次元空間におけるカメラポジションとオリエンテーションを正確にコンピューティングするためのプロセスで、マルチカメラのセットアップに必要となります。 注意:キャリブレーションが終わったら、カメラを動かさないようご注意ください。

高フレームレートの重要性 キャリブレーション用の映像記録も、アクション用の映像記録と同様のカメラ設定で、高いフレームレート(60fps)と高い解像度(640x480)で行うことが重要です。これが異なると内部スケーリングアルゴリズムの問題でディストーションが生じ、トラッキングデータのクオリティが落ちてしまいます。

フラッシュライト キャリブレーションには、Mini Magliteのキャップを外してお使いください。Mini Magliteがない場合は、下図のような家電量販店などで取り扱っている一般的なものでも構いません。

また、Sony Moveモーションコントローラーの白い明かりでも代用できます。

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Step1: iPi Recorderをキャリブレーションモードで動作する

iPi Recorderを起動し、下図のウィンドウでDarkeningモードにします。

または、Exposureを適度に小さな値にしても大丈夫です。(DirectShow互換のWebカメラの場合)

これらの設定は、キャリブレーション中のモーションブラーを低減するために重要となります。

【重要】キャリブレーション中は部屋の電気は消さないでください。電気を消してもキャリブレーションには有効ではありません。

Step2: キャリブレーションビデオを記録する

準備ができたらレコーディングボタンを押します。マーカーをゆっくりと動かし、撮影エリア全体をまんべんなく動かします。このときなるべく多くのカメラにフラッシュライトが映るように、体の向きに注意しながら行ってください。次のリンンクあるiPiビデオチュートリアルなどもご参考ください。http://zeroc7.jp/products/products/desktop-mocap-ipi-2-3.html

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まんべんなく動かしたら、最後に4~5箇所、地面にマーカーを当てます。撮影エリアの四隅と中央部分などが良いでしょう。

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Step3: レコーディングを終了し、キャリブレーションビデオを確認する レコーディングが終了したら、ビデオを確認します。以下の点で問題ないかご確認下さい。 著しいモーションブラーが出ていないか?(マーカーの画像が円形スポットではなく、楕円または発光ラインの様に見えていないか ほとんどの軌跡(全てのレコーディングに対して80%~90%)マーカーがカメラに映っているか?

Step4: カメラ高さを測ってメモをする 後ほど必要になってきますので、1台目のカメラの高さ(接地面からカメラレンズの中心まで)を測ってメモしてください。

Step5: iPi Mocap Studioでキャリブレーションビデオを解析する この作業は、iPi Recorderでアクション用のビデオも記録した後で行っていただいても構いません。ただしキャリブレーション工程がうまくいっているかどうかを先に確認しておくのも有効なため、Step5にて解説します。以下の手順でキャリブレーションビデオを解析できます。

iPi Studioを起動し、Fast calibration check にチェックを入れます。(1) File > New Projectをクリックして新しいキャリブレーションプロジェクトを作成します。(2)

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プロジェクトウィザードが表示されますので、Project TypeでCalibration projectにチェックを入れNextに進みます。 Calibration parametersでは、使用しているカメラタイプを選択します。PS Eyeカメラ以外のUSBカメラをお使いの場合は、FOVを角度で設定します。PS Eyeカメラ(またはLogitech QuickCam 9000)を選択した場合、FOVはデフォルトの75.0度のままにします。

解析させたいビデオの箇所(始点と終点)を選択します。通常始点はフラッシュマーカーを点灯させた箇所を、終点はフラッシュマーカーでキャリブレーションを終了した箇所を選択します。(3) Calibrateボタンを押してキャリブレーション作業を実行します。(4)

Step6: キャリブレーションクオリティをチェックします 解析が終わると、以下のようにキャリブレーション結果が表示されます。 画面右にPerfect(緑)または、Good(黄)が出ていれば次の工程に移れます。

もしFailed(赤)が表示されていたら、正しくキャリブレーションが行われていないので、Step2の作業を再度行ってください。

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Step7: 地表面(アクターが立っていた基本面)を確認します 地表面は自動で検出されます。このポイントは黄色の点で3Dビューアー内に表示されています。 グラウンドポイントの点が、地表面の付近に正しく出ているかご確認下さい。 もし適切でない位置にグラウンドポイントが出ている場合、以下の方法で手動で再設定可能です。 各グラウンドポイントをクリックし、’Mark as ground’ボタンをクリックします。 グラウンドポイントの解除は、同じくポイントをクリックし、’Unmark ground’ボタンをクリックします。

【需要】地表面の定義が正しくなされていないと、フットトラッキングやカメラの設置高さなどが正しく計算されません。

Step8: カメラ高さを確認して、シーンスケールを設定します。 Step4で測っておいたカメラ1(Camera#1)の高さ(実測値)とソフトウェアが判別したカメラ高さに大きな誤差がないか確認し、スケールを使って正確な高さに合わせます。その後、Sceneタブに移動し、’Save Scene’ボタンを押して保存します。これでキャリブレーション・シーンファイルが作成されました。

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アクターのパフォーマンスをレコーディングする(iPi Recorder) 撮影の手順は以下の通りです。

撮影エリアに入る T-ポーズを1秒ほどする Rec & アクション開始

T-ポースについて iPi Mocap Studioでキャプチャーの解析をする際、ソフトに搭載されている3Dモデルの基本姿勢がT-ポーズになっているため、最初の1フレーム目を合わせやすくするためにもアクションはT-ポーズから始めるのが理想です。また手のひらについてはモデルのオリエンテーションでは手のひらが下向きになっているので、関連付けを正しく行うために、手のひらは下に向けた状態でT-ポーズを行ってください。 下図は正しくない初期ポーズになります。

      手のひらが正面を向いている T-ポーズでない

アクションテイクは念のため数テイク取っておくことをお勧めいたします。またファイル名は覚えやすいように、”シーン名_ライン名_テイク番号”などで管理をするのが良いでしょう。

複数台のPS Eyeカメラで撮影したビデオでキャプチャー解析する iPi Mocap Studioを起動する Newボタン(Ctrl + N)を押して新規プロジェクトを作成します  先ほどレコーディングしたアクションビデオを選択します Project Typeで’Action project’にチェック雨を入れてNextを押します

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キャリブレーションビデオ(拡張子.iPiCalib)またはシーンファイル(拡張子.iPiScene)データをロードします タイムラインのRegion of Interest (ROI)を画面下部のシーケンス上で選択します(解析させたい場所の始点と終点を合わせます:このとき始点はT-ポーズの場所になります) T-ポーズのフレームに戻り、画面左上にある’Move/Rotate’コントローラーを使って各カメラ映像(使用したカメラの台数分Cam1~Cam4など上部に表示されています)に対して、実際のアクターとiPi Mocap Studioに内臓の3Dモデルの位置と向きを合わせます。おおよそで構いませんので、映像とモデルを重ね合わせてください  ’Actor’タブにて’Refit Pose’ボタンを押し、キャラクターの身長とプロポーションを実際のアクターのものと合わせます  ‘Analyze Actor Colors’ボタンを押して、モデルのカラーを合わせます。カラーはソフト側で自動取得します。この作業は1台のカメラ映像で合わせるだけで構いません タイムラインのROIの始点に移動します  Trackingタブにある‘Refit Pose’ボタンを押して、アクターとモデルの一コマ目の姿勢を合わせます。  ‘Track Forward’ボタンを押して、トラッキングを開始します

【備考】解析済みのデータはモーションキャプチャープロジェクトファイルとして保存が可能です。演算を終わらせたものは保存しておくとよいでしょう。

手動クリーンアップ いったんトラッキング演算が終了したら、必要に応じてトラッキングエラーが起きた箇所を部分的に再度演算させ(編集)手直しします。

トラッキングエラーは主に以下のような場合に発生します。 オクルージョン(カメラでとらえきれていない部分)のモーションや、アクション中の各部の隠れた場所(腕を組むなど)が発生したとき とても早いモーション

トラッキングが正しく行われなかった場所のフレームを手直しするには、通常’Backward Tracking’ボタンを使用してください トラッキングエラーが起きた場所から再生を始め、再度トラッキングが正常にできている場所で一時停止します。 トラッキングが外れているセグメント(腕や足など)の骨をSelectボタンで選択し、IKボタンで角度や向きを合わせます。場合によってはRotateやMoveボタンも活用してください。 Trajectory Filteringボタンのチェックを外してください。 Refit Poseボタンを押してアクターとモデルのポーズを合わせます。 Track Backwardボタンを押すと、タイムラインのシーケンスを逆再生しながらトラッキングが自動で行われます。

トラッキングが正しく行われている箇所まできたら、再度Track Backwardボタンを押して演算を停止します。 これらの作業を繰り返して手動編集を行います。 ただし、どうしても3台以上のカメラで追いきれていないセグメントのトラッキング等はこの作業でも直りきらない場合もあります。

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自動クリーンアップ この作業はポストプロセッシング処理になるため、手動クリーンアップをした後で行ってください。主に以下の自動処理を行います。

1.トラッキングの修正 2.ジッターノイズ除去 3.軌跡フィルタリング

トラッキングの修正について

プライマリ・トラッキングが終了したら、Refine ForwardまたはBackwardを使って僅かなトラッキングエラーの修復やポーズのマッチングを修正します。この処理は自動ですが、プライマリトラッキングよりもやや時間がかかりますので、テストテイクなど、短時間で作成したい場合などにはお勧めいたしません。(考え方としては、動画の一コマづずRefit Poseをしていくようなものになります)またポーズの予想値を演算させるものではなく、各フレーム毎のポーズに基づいた演算処理になります。

ジッターノイズ除去について ジッター除去は、パワフルなポストプロセッシング処理機能です。こちらも手動クリーンアップが終わった後に行ってください。 アニメーションのエクスポート前に常に行うことをお勧めいたします。 この処理は、各フレーム間(最大50フレームまで)をまたいでスムーシングを行います。スムーシングをしたいコマ数を選択します。 デフォルトのJitter Removalは1(コマ)になっています。スライダーバーにて調整

可能です。あまり大きな値にすると、滑っているような動きになりますのでご注意ください。また、体の各部(腕や足など)に個別にJItter Removalのレベルを調整できますので、モーションブラーの大きな箇所を必要に応じてレベル調整してください。 この作業はトラッキングされた内部バックアップを元に行いますので、何度でも行え、オリジナルデータに対してのとりながら何度でも行えます。例えば2回この作業を行った場合でも、1回目に行った作業に対して上書きするものではありません。(1回目のRunは無効になります)

軌跡フィルタリングについて Trajectory Filteringは一般的なデジタル信号フィルタになります。Jitter Removalの後に残ったマイナーノイズを低減するのに役に立ちます。 この作業は短時間で済みます。オンザフライで選択しているROIに適用されます。 Trajectory Filterのデフォルト設定値は1です。通常はデフォルト設定値のままでよいです。 Trajectory Filterは異なるあたりでジッターノイズ除去をした各セグメント同士を繋ぎ合わせるのに有効です。

アニメーションのエクスポート File > Export Animation メニューから、RIOで選択したモーションデータをエクスポートします。任意の箇所のみエクスポートする場合は、テイクを右クリックして、ポップアップメニューからExport Animationを選択してください。

デフォルトのiPiキャラクターリグについて iPi Mocap Studioのデフォルトでのスケルトンモデルはマーカーレスモーションキャプチャに最適化されています。このため、お手持ちのキャラクターリグにマッチしてないかもしれません。T-ポーズのスケルトンモデルでは全てのジョイントの回転角が0になっていません。

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またエクスポートしたデータはT-ポーズから始まりますが、もしT-ポーズが不要の場合は、Export T-pose in first frameのところのチェックを外します。

モーション・トランスファーとカスタムリグについて iPi Mocap Studioは様々な3DCGソフトとのデータ運用をしていただけるよう、にキャラクターインポート機能があります。対応しているフォーマットのモデルであれば、インポートしてキャプチャーデータにリターゲティングした動きを確認していただけます。お手持ちの3Dキャラクター(ボーンが入っていることが前提)があれば、File > Import Target Character メニューよりインポートし、キャラクターモーションに反映ができます。正しく動作させるためには、Exportタブにあるボーンマッピングにて設定が必要になることもあります。このモーション・トランスファーのプロファイルはXMLファイルとして保存も可能です。iPi Mocap Studioには、以下のとおり一般的なソフトで運用いただくためのリグ変換機能が付いています。iPi Mocap Studioにインポートしたキャラクターと異なるフォーマットで、エクスポートする場合は、リグのみがエクスポートされます。同じフォーマットでエクスポートする場合はスキン情報もエクスポートされます。

MotionBuilder メニューにある’Export Animation for MotionBuilder’を選択していただくと、MotionBuilderに最適化されたBVHフォーマットで出力されます。この時T-ポーズモデルには全てのジョイントがゼロ(0)ローテーションで書き出され、ボーンの名前はMoitionBuilderのボーン情報となります。

3ds Max Biped互換 メニューにある’Export Animation for 3D MAX’を選択していただくと、3ds MaxのBipedに最適化されたBVHフォーマットで出力されます。3ds Maxで Create > Systems > Biped よりBipedキャラクターを作成していただき、Motionタブに移動し、Motion Captureボタンを押していただくと、BVHファイルがインポートされます。

Step1 Step3

Step2 Step4

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ユーザー様作成の 3ds Max用のValve Biped rigも以下のリンクよりご利用いただけますのでご活用下さいませ。 http://forum.ipisoft.com/viewtopic.php?f=2&t=4928

Maya Maya2011以降には、パワフルなBipedアニメーションシステムのHumanIK機能が搭載されています。MotionBuilderに最適化されたデータで出力いただければ、Maya2011以降のHumanIKに最適化されています。以下のビデオチュートリアルもご参考ください。

Maya HumanIK Mocap retarget with iPi Mocap Studio, by Wes McDermott http://vimeo.com/57823600

Non-Destructive Live Retargeting Maya 2011 New Features http://www.youtube.com/watch?v=l1hV8BqsCEA

Motion Capture Workflow With Maya 2011 http://vimeo.com/24351989

Humanik Maya 2012 Part 6 http://www.youtube.com/watch?v=IP6AwFNkmm8

Maya2010以前のバージョンをお使いの方は、前述のモーション・トランスファーとカスタムリグについてをご確認ください。またフォーマットについてはFBXファイルでのインポート/エクスポートをお勧めいたします。

FBX iPi Mocap StudioはFBXフォーマットでのアニメーションとキャラクターのインポート/エクスポートをサポートしています。デフォルトでは、FBX SDK2012を使用したFBX6.0でのエクスポート設定になっています。もしターゲットキャラクターがFBX7.0以降であればFBX 2012フォーマットでエクスポートも可能です。 幾つかのソフトでは最新のFBX SDKをサポートしていないものもあり、不具合を起こす可能性もあります。そのような場合にはAutodesk社が無償配布しているFBX Converter ( http://usa.autodesk.com/adsk/servlet/pc/item?siteID=123112&id=10775855 )をお使いいただき、最適な形にコンバートしてみてください。

COLLADA iPi Mocap StudioはCOLLADAフォーマットでのアニメーションとキャラクターのインポート/エクスポートをサポートしています。 現在のバージョンのiPi Mocap Studioはマトリックス形式でのCOLLADAフォーマットでエクスポートが可能ですが、お使いのソフトにより対応していない場合は、FBX Converterを使ってFBXに変換していただくのをお勧めいたします。

LightWave LightWaveをお使いの方であれば、ターゲットキャラクターはFBX形式でiPi Mocap Studioにインポートしていただくのをお勧めします。iPi Mocap StudioからLightWaveにアニメーションをインポートする際には、BVHまたはFBXをお勧めいたします。

SoftImage IXSI Autodesk社では販売終了をしておりますが、ユーザー様作成のチュートリアルが以下よりご覧いただけます。 http://www.ipisoft.com/forum/viewtopic.php?f=13&p=9660#p9660