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ジオハイキングガイドブック
ジオハイキングガイドブック
Kasama City
吾国愛宕吾国愛宕わがくにわがくに あたごあたご
CONTENS
愛宕山
難台山
吾国山
見晴らしの丘
南山展望台
団子石峠
すずらん
群生地入口
道祖神峠
吾国山登山道入口
305m
553m518.2m
岩間駅
福原駅
1km 700m
600m
500m
400m
300m
200m
100m
[道のり]
あたごさん
なんだいさん
わがくにさん
どうろくしんとうげ
だんごいしとうげ
[標高]
50
355
140
140
64
42
42
280
岩間駅
愛宕山愛宕山
難台山難台山吾国山吾国山
北関東 自
動車道
北関東 自
動車道
福原駅
稲田駅
笠間駅友部駅
宍戸駅
笠間西IC笠間西IC
友部IC友部IC
JR常磐線JR常磐線
JR水戸線
JR水戸線
恋瀬川 平沢バス停
恋瀬小前バス停
見晴らしの丘南山展望台団子石峠
すずらん群生地入口
道祖神峠吾国山登山道入口
至石岡
至筑西
至水戸
鳴滝
ハイキングコース紹介…………………ハイキングの準備と注意点……………筑波山地域ジオパーク構想……………笠間市周辺のジオサイト………………地質解説マップ…………………………見所紹介………………………………… 岩間駅周辺…………………………… あたご天狗の森~南山展望台……… 愛宕山………………………………… 難台山………………………………… 吾国山…………………………………私達が保全・整備をしています………周辺観光施設……………………………アクセスマップ…………………………
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愛宕山(標高:305m)から難台山(標高:553m)を経由して吾国山(標高:518m)に至る縦走コース。コースはアップダウンがあり健脚者向きです。見どころとしては、「団子石」「獅子ヶ鼻」「屏風岩」や「すずらん群生地」「カタクリ群生地」があり、自然いっぱいのコースの中で、中生代ジュラ紀から新生代古第三紀初めにかけて出来た、吾国山変成岩、加波山花崗岩、稲田花崗岩などの岩石を巡ることができます。途中には上郷地区に下りることのできる道路もありますので、ご自分に合ったコースをお楽しみ下さい。
【吾わがくに
国愛あ た ご
宕県立自然公園ハイキングコース】
ハイキングをする前に
・
・
・
・
コースはアップダウンが多く、滑りやすいところがありますのでご注意下さい。コース途中には給水施設がありませんので、水筒等を準備してください。トイレの場所は岩間駅、愛宕山中腹、愛宕山大駐車場、福原駅です。ゴミは持ち帰り、この豊かな自然環境を守りましょう。
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リュック帽子
上着
靴
パンツ・タイツ
歩く時にバランスがとりやすく、両手が自由になるリュックや登山用ザックがベスト。
帽子は日差しを和らげるハット型のものがおすすめ。
汗をかいた時に温度調節ができるよう脱ぎ着しやすい服で。
足首を保護してくれるものを選ぶと疲労も軽減。
ストレッチ性のある素材が最適。ショート丈のパンツの際は、素肌を出さないようにタイツやレギンスなどと合わせて着用しよう。
ハイキングの準備と注意点地図とコンパス
地図とコンパス
応急処置グッズ、タオル、ゴミ袋
地図とコンパスは低山や日帰りのハイキン
グでも必ず用意しよう。
楽しくハイキングするために、山でのマナーはしっかりと守りたいもの。特に迷ったときや野生動物に遭遇したときの対処は、必ず覚えておこう。
①事前にコースを充分検討し、時間的に余裕のあるスケジュールを組みましょう。②地形と地図をよく見比べながら歩き、常に現在地が確認できるようにしましょう。③道がおかしいと思ったら、間違いのないところまで戻りましょう。④大雨や降雪の後は、滑りやすく、凍結して危険なところもありますので注意しましょう。⑤植物や鉱物を採ったり傷つけたりしないようにしましょう。⑥標識、案内板、休息所、トイレなどの施設を大切にしましょう。⑦自分で出したゴミは、持ち帰りましょう。⑧決められた場所以外での喫煙はやめて、山火事を起こさないように注意しましょう。⑨ハイキングコースへの自動車やオートバイの乗り入れはできません。
汗を拭くタオルはもちろ
ん、万が一に備えて救急
用品も持って行こう。ゴ
ミを持ち帰るための袋も
忘れずに。
ドリンクは塩分も補給できるスポーツ飲料
やエナジードリンクが◎。特に夏場は多め
に持参して、喉が乾く前に少量ずつこまめ
に補給し、熱中症予防を。
ハイキング中の怪我を防
止するため、事前の準備
運動を忘れずに。
たくさん歩いた後は時間をかけ
て屈伸とストレッチをしよう。
帰宅後は湯船にゆっくりつかっ
てマッサージをすると、筋肉痛
になりにくい。
山の天気は変わりやすい
ため、雨具は必須。手の
塞がる傘は避け、防水素
材のレインウエアやかっ
ぱを選ぼう。
水筒とスポーツ飲料など
カッパやレインウエア
ハイキングの服装 必携のハイキンググッズ
ウォーミングアップとクールダウン
ミツバチに注意する
ハイキングの注意点
楽しいハイキングをするためにアキレス腱
温泉
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ジオパークは、地層・岩石・地形など地球科学的に貴重な見どころを大地の遺産として保護・保全し、それらを用いた教育や地域振興を目指すものです。筑波山地域ジオパーク構想では、筑波山を中心とする筑波山塊を取り囲む石岡・笠間・つくば・桜川・かすみがうら・土浦の6市の地域を「筑波山地域」として本ジオパーク構想のエリアに設定して、「筑波山」や「霞ヶ浦」を含む大地の遺産を保全・活用するための取り組みを進めています。このジオパーク構想では、山地域(筑波山塊や鶏足山塊)でプレート運動による大地のダイナミックな地殻変動の歴史を、国内第2位の湖面積を誇る霞ヶ浦地域では海水準変動と海跡湖の形成史を、日本最大の関東平野では海水準変動と平野の形成史などについて語ります。吾国愛宕ハイキングコースでは、コースを歩きながらこれらの大地の営みを見ることができます。
ジオパークとは
筑波山地域ジオパーク構想Mt.TSUKUBA AREA GEOPARK
足元の大地(地形・地質)が、人々の暮らしや生態系を支えている
これらのことに気付く場所
人々の暮らしや営み
生物・生態系
地形・地質
笠間市桜川市
筑波山石岡市
土浦市 かすみが うら市
霞ヶ浦
つくば市
筑波山地域ジオパーク構成市
‐ジオパークの3つの理念‐
・自然・芸能と文化・歴史と産業
保全・防災・環境保全・郷土愛の醸成
教育・ツーリズム・特産品の開発・施設等の整備
観光
大地の成り立ちを学び、人とのつながりの価値や魅力を知る。
自然、歴史文化を「大地の遺産」とし、保護保全を進める。
大地の遺産の魅力を、従来の観光資源に新たな価値を付加する。
保全・教育・観光を主軸とした新たな地域振興の仕組み
筑波山地域ジオパーク構想の見どころ
筑波山塊と鶏足山塊
山
平野
湖
広大な関東平野に抱かれた秀麗な山々と湖 (海跡湖)→地域らしさの象徴であり地域で守る・伝えるべきところ
地形・地質と生物・生態系は有限なもので、復元や再生は困難
筑波山・加波山・吾国山など富谷山・高峯山・仏頂山など(八郷・岩瀬・笠間盆地を含む)
筑波台地・新治台地・東茨城台地など桜川・恋瀬川・涸沼川低地など
台地と低地
高浜入り土浦入り出島
霞ヶ浦
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筑波山ができるまで
霞ヶ浦ができるまで
海の底の時代(約2.5億~1.5億年前)
中生代三畳紀~ジュラ紀頃、この一帯は深い海の底でした。そこでは泥や砂などが積み重なって厚い地層ができました。
地下マグマの時代1(約7500万年前)
恐竜がいた時代である中生代白亜紀の後期になると、地下の堆積岩層のなかにマグマが入り込み、ゆっくりと冷えて斑れい岩ができました。
地下マグマの時代2(約6000万年前)
恐竜が絶滅したあとの白亜紀末から新生代古第三紀のはじめにかけて、地下に再びマグマが大規模に入り込みました。このマグマはやがて冷えて花崗岩になりました。
隆起と侵食の時代(約5000万年前~現在)
筑波山塊一帯が隆起しはじめました。地表では侵食が進み、やがて新生代中頃になると斑れい岩や花崗岩が地表に露出し、後に筑波山になりました。
縄文海進以降、現在まで徐々に海が退き、霞ヶ浦は近世になって海の入り江から汽水湖、そして淡水湖へと姿を変えてきました。
約6500年前(縄文時代)になると、再び温暖な気候になります。温暖化に伴い海水準が上昇すると、谷に海が入り込みます。土浦市の上高津貝塚は、当時の湾奥部にあたり、ハマグリやシジミなど海水に生息する貝と淡水に生息する貝の貝殻が混ざっています。
寒冷化が進むと、海水準が低下し、大陸と日本列島も陸続きになり、大陸の動物たちが日本列島に現れます。約2万年前(旧石器時代)には、さらに寒冷化が進み、つくば周辺は完全に陸地になっていました。
約12万年前は暖かい間氷期にあたります。この時期に関東平野の大部分は古東京湾と呼ばれる大きな内海が入り込んでいました。その後、地球は寒冷化し、古鬼怒川(今の桜川)などで運搬された大量の土砂がこの内海を埋めて、現在の筑波台地の土台を作りました。
愛宕山から吾国山にかけてのハイキングコース沿いでは、花崗岩からなる「屏風岩」や泥質・砂質ホルンフェルスとよばれる変成岩からなる「団子石」などの奇岩や巨石を見ることができます。この変成岩は、愛宕山山頂にある愛宕神社の境内に露出しており、また南山展望台の西側山腹にある「鳴滝」では水が流れ落ちる急斜面を形成しており、そこには不動尊が祀られています。また、道祖神峠付近には、筑波山山頂付近と同じ斑れい岩が分布しています。
笠間盆地の北方にある滝野不動尊の境内では、灰白色の石灰岩がみられます。この岩石はかつて太平洋の熱帯域にあった海山の浅い海でできたと考えられています。その表面は長い年月をかけて雨水などで少しずつ溶けて溝状になり、小規模なカルスト地形がつくられています。笠間盆地の標高60m付近の地域には、かつて浅い海が内湾状に入り込んでいた時代にできた友部層が分布しています。友部層は厚い砂層を主体としており、強い水の流れがあったことを示す斜交層理がみられ、また砂鉄が集まって黒く見える地層もあります。また、シルト質の粘土層もみられます。この粘土は「蛙目(がいろめ)粘土」と呼ばれ、江戸時代から続く笠間焼の原土として用いられてきました。
「石の百年館」は、稲田駅に隣接する花崗岩(稲田石)の採石の歴史を残す資料館で、施設の外壁と内壁の一部に再利用した稲田石を使い、建物自体が展示資料にもなっています。稲田石の採石に関する貴重な資料を展示しているほか、稲田・笠間付近の地質、窯業や酒造業、そして「筑波山地域ジオパーク構想」を紹介して、ビジターセンターとしての役割も果たしています。福原駅北方の柊山(ひいらぎやま)の展望台付近には大理石がみられます。これは石灰岩が稲田石をつくったマグマの貫入によって熱による変成作用を受けてできたもので、珪灰石(けいかいせき)などの変成鉱物が見られます。ここではマグマの熱による影響を学ぶことができます。
① ②
④③
笠間市周辺のジオサイト
吾国山愛宕山
笠間盆地
稲田福原
石の百年館 柊山の大理石
友部層に含まれる粘土滝野不動堂の石灰岩
鳴滝のホルンフェルス屏風岩(加波山花崗岩)
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