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1 URL: www.walden.co.jp 執筆者: 室谷 吉行 前田 裕介 E-mail: [email protected] 電話番号:03 (3553) 3769 KLab(36561.0 エグゼクティブサマリー(2019 9 2 日) 高位安定 スマホアプリ向けゲームの開発及び運営を展開するKLabでは、 2019 12 月期の第 1 四半期から第 2 四半期 に向けての業績推移が回復基調を示している。日本及び海外で売上高が増加しており利益が向上している一方、 売上高に関しては高位安定の兆しが認められるとのことである。下半期に向けては、人気アニメ(他社 IP)を題 材とする新作タイトル ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』のリリースが予定されて いる。既存の主要タイトルの1つである『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』シリーズの新アプリ とされており、その内容はダンスをテーマとしたロールプレイングゲームとのことである。また、この新作タイ トルなどが好調に推移することを想定している 2019 12 月期に対する会社予想の上限値においては、売上高 37,000 百万円(前年比 13.2%増)、営業利益 4,500 百万円(9.9%減)、営業利益率 12.2%(3.1%ポイント低下) が見込まれている。増収効果は発生するものの、 ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARSは大型タイトルだけに、これに係る減価償却費や宣伝広告費も大きくなる模様である。一方、会社予想のレンジ 幅が示唆するところによれば、限界利益率 58.3%であり、売上高の上振れが期待できる限りにおいては、利益が かなり大きく上振れることとなろう。 IR 問い合わせ先:https://ask.corp.klab.com/form/helpdesk.html 連結通期 EPS DPS BPS (百万円) (円) (円) (円) FY12/2018 32,673 4,995 4,997 2,570 69.03 0.00 387.36 FY12/2019会予 34,000 2,750 2,750 1,900 50.60 0.00 - FY12/2018 前年比 22.0% 2.1% 3.0% (17.8%) - - - FY12/2019会予 前年比 4.1% (44.9%) (45.0%) (26.1%) - - - 連結半期 EPS DPS BPS (百万円) (円) (円) (円) 1Q-2Q FY12/2018 15,986 2,593 2,593 1,713 - - - 3Q-4Q FY12/2018 16,687 2,402 2,404 856 - - - 1Q-2Q FY12/2019 14,812 1,304 1,204 799 - - - 3Q-4Q FY12/2019会予 19,187 1,445 1,545 1,100 - - - 1Q-2Q FY12/2018 前年比 46.3% 31.7% 18.7% 17.8% - - - 3Q-4Q FY12/2018 前年比 5.3% (17.8%) (9.9%) (48.8%) - - - 1Q-2Q FY12/2019 前年比 (7.3%) (49.7%) (53.6%) (53.4%) - - - 3Q-4Q FY12/2019会予 前年比 15.0% (39.8%) (35.7%) 28.6% - - - 出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値) 売上高 売上高 経常利益 親会社株主に帰属 する当期純利益 営業利益 営業利益 経常利益 親会社株主に帰属 する四半期純利益

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1

URL: www.walden.co.jp

執筆者: 室谷 吉行 / 前田 裕介

E-mail: [email protected]

電話番号:03 (3553) 3769

KLab(3656)

1.0 エグゼクティブサマリー(2019年 9月 2日)

高位安定

スマホアプリ向けゲームの開発及び運営を展開するKLabでは、2019年 12月期の第 1四半期から第 2四半期

に向けての業績推移が回復基調を示している。日本及び海外で売上高が増加しており利益が向上している一方、

売上高に関しては高位安定の兆しが認められるとのことである。下半期に向けては、人気アニメ(他社 IP)を題

材とする新作タイトル『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』のリリースが予定されて

いる。既存の主要タイトルの1つである『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』シリーズの新アプリ

とされており、その内容はダンスをテーマとしたロールプレイングゲームとのことである。また、この新作タイ

トルなどが好調に推移することを想定している 2019 年 12 月期に対する会社予想の上限値においては、売上高

37,000百万円(前年比 13.2%増)、営業利益 4,500百万円(9.9%減)、営業利益率 12.2%(3.1%ポイント低下)

が見込まれている。増収効果は発生するものの、『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』

は大型タイトルだけに、これに係る減価償却費や宣伝広告費も大きくなる模様である。一方、会社予想のレンジ

幅が示唆するところによれば、限界利益率 58.3%であり、売上高の上振れが期待できる限りにおいては、利益が

かなり大きく上振れることとなろう。

IR問い合わせ先:https://ask.corp.klab.com/form/helpdesk.html

連結通期 EPS DPS BPS

(百万円) (円) (円) (円)

FY12/2018 32,673 4,995 4,997 2,570 69.03 0.00 387.36

FY12/2019会予 34,000 2,750 2,750 1,900 50.60 0.00 -

FY12/2018 前年比 22.0% 2.1% 3.0% (17.8%) - - -

FY12/2019会予 前年比 4.1% (44.9%) (45.0%) (26.1%) - - -

連結半期 EPS DPS BPS

(百万円) (円) (円) (円)

1Q-2Q FY12/2018 15,986 2,593 2,593 1,713 - - -

3Q-4Q FY12/2018 16,687 2,402 2,404 856 - - -

1Q-2Q FY12/2019 14,812 1,304 1,204 799 - - -

3Q-4Q FY12/2019会予 19,187 1,445 1,545 1,100 - - -

1Q-2Q FY12/2018 前年比 46.3% 31.7% 18.7% 17.8% - - -

3Q-4Q FY12/2018 前年比 5.3% (17.8%) (9.9%) (48.8%) - - -

1Q-2Q FY12/2019 前年比 (7.3%) (49.7%) (53.6%) (53.4%) - - -

3Q-4Q FY12/2019会予 前年比 15.0% (39.8%) (35.7%) 28.6% - - -

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

売上高

売上高

経常利益親会社株主に帰属

する当期純利益営業利益

営業利益 経常利益親会社株主に帰属する四半期純利益

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2.0 会社概要

スマホアプリ向けゲームの開発及び運営

商号 KLab株式会社

Webサイト

IR情報

最新株価

設立年月日 2000年 8月 1日

上場年月日 2012年 5月 18日:東京証券取引所第 1部(証券コード:3656)

2011年 9月 27日:東京証券取引所マザーズ

資本金 4,729百万円(2019年 6月末)

発行済株式数 37,750,200株、自己株式内数 198,100株(2019年 6月末)

特色 ⚫ 他社 IPタイトル及び海外展開に強み

⚫ オリジナル IPタイトル『禍つヴァールハイト』日本版もリリース

⚫ 『ラブライブ!』新アプリ、公式ツイッターアカウント開設済み

事業内容 Ⅰ. ゲーム事業

Ⅱ. その他

代表者 代表取締役社長/CEO:森田 英克、代表取締役副会長:五十嵐 洋介

主要株主 真田 哲弥 11.0%、日本トラスティ・サービス信託口(5)1.8%、日本トラスティ・サービス

信託口 1.6%(2019年 6月末)

本社 東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー

従業員数 連結 632名、単体 563名(2019年 6月末)

出所:会社データ

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3.0 業績推移

2019年 12月期第 2四半期

2019年 12月期第 2四半期においては、コンテンツやイベントの谷間であった第 1四半期との比較で大幅な増収

及び増益が達成されている。売上高 8,343百万円(直前四半期比 29.0%増)、営業利益 913百万円(133.3%増)、

経常利益 800百万円(98.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益 503百万円(69.9%増)での着地である。

また、営業利益率 10.9%(4.9%ポイント上昇)である。

売上高と営業利益率

主要タイトルの売上高構成のイメージ(2019年 12月期第 2四半期:弊社推測)

出所:会社データ、弊社計算(2019年 12 月期 3Q及び 4Q:下半期に対する会社予想の中央値を均等に按分)

2019 年 4 月 23 日、同社のオリジナル IP タイトル『禍つヴァールハイト』日本版がリリースされており、第 2

四半期(4-6月)においては 69日分の売上高が計上されている。概ね計画通りの売上高の水準が達成されている

とのことである一方、第 1四半期から第 2四半期に向けての同社としての増収に大きく寄与している模様である。

人気 VTuber(電脳少女シロなど)やイベントクエストに関連した商材販売が好調に推移しているとされている。

また、既存の主要タイトルの売上高も着実な増加を示している。『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバ

ル』に関しては、日本版で増収、グローバル版で横ばいであり、併せて増収である。「リリース 6周年」や「Aqours

(架空の 9 人組女性スクールアイドルグループ)5th LIVE」に起因する増収が発生している一方、メンバーの

誕生日に関連した商材の販売が好評を得ているとのことである。

5,249 5,675 7,313 8,539 7,927 8,059 8,949 7,737 6,468 8,343 9,593 9,593

17.8% 18.2%16.9%

19.7%

17.0%15.5% 15.6%

13.0%

6.1%

10.9%

7.5% 7.5%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

20.0%

25.0%

0

5,000

10,000

15,000

1Q12/17

2Q12/17

3Q12/17

4Q12/17

1Q12/18

2Q12/18

3Q12/18

4Q12/18

1Q12/19

2Q12/19

3Q12/19

4Q12/19

売上高(百万円) 営業利益率(%)

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2015年7月のリリースであり、2019年7月及び8月に4周年記念イベントを行っている『BLEACH Brave Souls』

に関しては、日本版でもグローバル版でも増収である。「全世界 40百万 DL」及び小説「BLEACH Can’t Fear Your

Own World」に関連した商材の販売が好調に推移しているとのことである。日本版に関してはリリース 4周年を

迎えている『BLEACH Brave Souls』ではあるが、ここにきて、日本でセールスランキング第 3位(出所:リリ

ース日~2019年 8月 2日現在における App Annie/iPhoneの統計から同社が作成した、国・地域別最高セー

ルスランキング)と、過去最高順位を更新しているとのことである。また、中国・崑崙(ゲームブラン

ド名:GameArk)と共同開発して中国大陸でリリースしている「BLEACH 境・界-魂之觉醒:死神」に

関しては、簡体字版、東南アジア版に加えて、韓国版「블리치 Mobile 3D」を 2019年 5月 16日にリ

リースしている一方、各 4地域において好調な推移が見られるとのことである。

また、『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』に関しては、2019 年 6 月に 2 周年を迎えている日本版で

微増収、グローバル版で増収である。サッカー日本代表ユニフォームを着用した選手たちの販売が好調に推移し

ているとのことである。一方、2018 年 6 月にテストオープンしている、北京盖娅互娱网络科技股份有限公司

(GAEA)が開発・運営する中国大陸版キャプテン翼「队长小翼:最强十一人」が、6 月 28 日に正式版へとア

ップデートされているとのことである。一方、従来より中国における現地のユーザーは、『キャプテン翼 ~たた

かえドリームチーム~』の日本版やグローバル版を利用しており、中国大陸に係るアクセスや売上高は、全体の

10%前後に相当しているとのことである。

地域別売上高

出所:会社データ、弊社計算

地域別では、日本で売上高 5,348 百万円(34.9%増)、海外で売上高 2,995 百万円(19.7%増)である。国内で

は、『禍つヴァールハイト』のリリースが大きく寄与している模様であり、海外では、『キャプテン翼 ~たたか

えドリームチーム~』及び『BLEACH Brave Souls』のグローバル版の増収が寄与している模様である。ヨーロ

ッパ圏、繁体字圏、中東を中心として売上高を計上している『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』グ

ローバル版は、海外における売上高の過半を占めているとされている。一方、海外の残る売上高のほとんどを占

めている模様である『BLEACH Brave Souls』グローバル版に関しては、フランス及びアメリカを中心として売

上高が計上されているのだが、2019 年 3 月の東南アジア向けのリリースによる寄与が第 2 四半期を通して発生

している一方、上述にもある通り、2019 年 5 月には韓国向けがリリースされおり、グローバル版における多言

語対応が進捗している。

4,213 4,648

5,889

7,009

5,453 5,063

5,872

4,776 3,965

5,348

1,036 1,027 1,424 1,530

2,474 2,996 3,077 2,961

2,503 2,995

0

5,000

10,000

1Q12/2017

2Q12/2017

3Q12/2017

4Q12/2017

1Q12/2018

2Q12/2018

3Q12/2018

4Q12/2018

1Q12/2019

2Q12/2019

3Q12/2019

4Q12/2019

日本 海外(百万円)

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また、同社としての売上高 8,343 百万円(29.0%増)に対して、売上原価 6,110 百万円(26.7%増)、販売管理

費 1,320百万円(5.3%増)であり、売上原価率 73.2%(1.3%ポイント低下)、売上高販売管理費率 15.8%(3.6%

ポイント低下)である。結果、営業利益率 10.9%(4.9%ポイント上昇)と、同社においては大幅な増収効果が

発生している。売上原価の増加に関しては、ゲーム事業(売上高構成比 99.2%)の売上高と連動する使用料/支

払手数料が増加していることが大きな影響を及ぼしている。更には、『禍つヴァールハイト』のリリースに伴い

減価償却費が増加している。ただし、使用料/支払手数料の増加率が増収率を下回っていることから、売上原価

率が低下している。使用料/支払手数料の売上高に対する比率は 47.0%と、直前四半期である第 1四半期との比

較で 1.8%ポイント低下している。一方、販売管理費の増加は限定的に留まっており、売上原価率の低下との比

較で、営業利益率の向上により大きく寄与している。

売上原価率と売上高販売管理費率

売上原価と販売管理費

出所:会社データ、弊社計算

売上原価 6,110 百万円(26.7%増)の内訳としては、労務費 953 百万円(0.5%減)、外注費/業務委託費 1,080

百万円(10.8%減)、使用料/支払手数料 3,924 百万円(24.3%増)、その他 877 百万円(50.7%増)、他勘定振

替▲726百万円(直前四半期:▲1,085百万円)である。

74.6% 73.2%

48.8% 47.0%

25.8% 26.2%19.4%

15.8%

0.0%

50.0%

100.0%

1Q FY12/2019 2Q FY12/2019

売上原価率

使用料/支払手数料(売上原価)の売上高構成比

その他の売上原価の売上高構成比

売上高販売管理費率

957

1,211

3,156

582

(1,085)

271

485

496

953

1,080

3,924

877

(726)

298

576

445

(2,000) (1,000) 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000

労務費(売上原価)

外注費/業務委託費(売上原価)

使用料/支払手数料(売上原価)

その他(売上原価)

他勘定振替(売上原価)

給与手当等(販管費)

広告宣伝費(販管費)

その他(販管費)

2Q FY12/2019

1Q FY12/2019

(百万円)

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上記の内訳のなかで最も構成比が大きい使用料/支払手数料に関しては、過去の四半期における売上高に対する

比率が 47%前後~51%前後と、かなり安定的な推移を示している。また、30%前後がプラットフォームの運営

会社への支払いに相当していることから、単純計算で 20%前後が他社 IP の使用料に相当している模様である。

そもそも同社は自社が運営するゲームのユーザーへの課金を、Apple Inc.や Google Inc.などが運営するプラット

フォームを通して行っている。2018 年 12 月期においては前者が売上高の 55.2%を占めており、後者が 35.6%

を占めている。残る 9.2%はその他のプラットフォーム運営会社などを通した売上高である。また、『ラブライブ!

スクールアイドルフェスティバル』、『BLEACH Brave Souls』、『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』

『うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live』は、すべて他社 IP タイトルである。従って、オリジナル IP タイ

トルである『禍つヴァールハイト』がリリースされる前の段階における同社のゲームは、実質的にすべて他社 IP

タイトルであり、これが同社の特徴の1つとして挙げられている。また、プラットフォーム運営会社に対する支

払いも他社 IP 利用料も売上高の一定比率に等しくなるように設定されているため、売上高に対する使用料/支

払手数料の比率もほぼ安定して推移している。

その他(売上原価)の大幅な増加に関しては、先述の通り『禍つヴァールハイト』のリリースに伴う減価償却費

の増加が大きな影響を及ぼしている。そして、他勘定振替は直前四半期との比較で売上原価に純増 359百万円を

もたらしている。同社によれば、「新作タイトルに係る労務費・外注費等の開発費用をソフトウェア仮勘定とし

て資産計上」し、「その会計処理に係る勘定振替処理によりマイナス計上」を行っているとのことである。ゲー

ム開発の本格化に伴いソフトウェア仮勘定として資産に計上された費用は、ゲームのリリースと同時にソフトウ

ェアに振り替わり、リリース当月から減価償却が開始されるとのことである。

一方、販売管理費 1,320百万円(5.3%増)の内訳は、給与手当等 298百万円(9.9%増)、広告宣伝費(PR)576

百万円(18.8%増)、その他 445百万円(10.3%減)である。また、第 1四半期の末において人員数 606名であ

ったのに対して、第 2四半期の末において人員数は 632名と、4月の新入社員の入社などから 26名(4.3%)の

増員とのことである。

2019年 12月期第 2四半期累計期間

2019年12月期第2四半期累計期間は、売上高14,812百万円(前年同期比7.3%減)、営業利益1,304百万円(49.7%

減)、経常利益 1,204百万円(53.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益 799百万円(53.4%減)での着地

である。また、営業利益率 8.8%(7.4%ポイント低下)である。一方、当初の通期会社予想(開示:2019 年 2

月 13 日)との比較における進捗率は、ほぼ想定通りとのことである。上限値との比較においては、売上高で進

捗率 37.0%、営業利益で進捗率 29.0%であり、下限値との比較においては、売上高で進捗率 46.3%、営業利益

で進捗率 130.5%である。

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損益計算書(四半期累計、四半期)

損益計算書 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績

  1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 前年比

(百万円) 12/2018 12/2018 12/2018 12/2018 12/2019 12/2019 12/2019 12/2019 純増減

売上高 7,927 15,986 24,936 32,673 6,468 14,812 - - (1,174)

売上原価 5,259 10,624 16,675 22,124 4,823 10,933 - - +308

売上総利益 2,667 5,361 8,260 10,549 1,645 3,878 - - (1,482)

販売費及び一般管理費 1,321 2,768 4,271 5,553 1,253 2,574 - - (194)

営業利益 1,345 2,593 3,989 4,995 391 1,304 - - (1,288)

営業外損益 (116) - 119 2 12 (100) - - (100)

経常利益 1,229 2,593 4,109 4,997 403 1,204 - - (1,389)

特別損益 - - - (958) - (119) - - (120)

税金等調整前純利益 1,229 2,593 4,109 4,039 403 1,084 - - (1,509)

法人税等合計 423 879 1,480 1,469 100 289 - - (590)

非支配株主に帰属する純利益 - - - - 7 (4) - - (4)

親会社株主に帰属する当期純利益 805 1,713 2,629 2,570 296 799 - - (914)

売上高伸び率 +51.0% +46.3% +36.7% +22.0% (18.4%) (7.3%) - - -

営業利益伸び率 +43.8% +31.7% +24.4% +2.1% (70.9%) (49.7%) - - -

経常利益伸び率 +16.4% +18.7% +9.1% +3.0% (67.2%) (53.6%) - - -

親会社株主に帰属する当期純利益伸び率 +16.9% +17.8% +1.6% (17.8%) (63.2%) (53.4%) - - -

売上総利益率 33.6% 33.5% 33.1% 32.3% 25.4% 26.2% - - (7.4%)

売上高販売管理費率 16.7% 17.3% 17.1% 17.0% 19.4% 17.4% - - +0.1%

営業利益率 17.0% 16.2% 16.0% 15.3% 6.1% 8.8% - - (7.4%)

経常利益率 15.5% 16.2% 16.5% 15.3% 6.2% 8.1% - - (8.1%)

親会社株主に帰属する当期純利益率 10.2% 10.7% 10.5% 7.9% 4.6% 5.4% - - (5.3%)

法人税等合計/税金等調整前純利益 34.5% 33.9% 36.0% 36.4% 24.8% 26.7% - - (7.2%)

損益計算書 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 直前

1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 四半期比

(百万円) 12/2018 12/2018 12/2018 12/2018 12/2019 12/2019 12/2019 12/2019 純増減

売上高 7,927 8,059 8,949 7,737 6,468 8,343 - - +1,875

売上原価 5,259 5,364 6,050 5,449 4,823 6,110 - - +1,286

売上総利益 2,667 2,694 2,899 2,288 1,645 2,233 - - +588

販売費及び一般管理費 1,321 1,446 1,502 1,282 1,253 1,320 - - +66

営業利益 1,345 1,247 1,396 1,005 391 913 - - +521

営業外損益 (116) 116 119 (117) 12 (112) - - (124)

経常利益 1,229 1,364 1,516 888 403 800 - - +397

特別損益 - - - (958) - (119) - - (119)

税金等調整前純利益 1,229 1,364 1,515 (69) 403 681 - - +277

法人税等合計 423 456 600 (10) 100 189 - - +89

非支配株主に帰属する純利益 - - - - 7 (11) - - (18)

親会社株主に帰属する当期純利益 805 908 915 (59) 296 503 - - +206

売上高伸び率 (7.2%) +1.7% +11.0% (13.5%) (16.4%) +29.0% - - -

営業利益伸び率 (20.2%) (7.2%) +11.9% (28.0%) (61.1%) +133.3% - - -

経常利益伸び率 +13.1% +11.0% +11.1% (41.4%) (54.6%) +98.5% - - -

親会社株主に帰属する当期純利益伸び率 +49.3% +12.7% +0.8% - - +69.9% - - -

売上総利益率 33.6% 33.4% 32.4% 29.6% 25.4% 26.8% - - +1.3%

売上高販売管理費率 16.7% 18.0% 16.8% 16.6% 19.4% 15.8% - - (3.6%)

営業利益率 17.0% 15.5% 15.6% 13.0% 6.1% 10.9% - - +4.9%

経常利益率 15.5% 16.9% 16.9% 11.5% 6.2% 9.6% - - +3.4%

親会社株主に帰属する当期純利益率 10.2% 11.3% 10.2% (0.8%) 4.6% 6.0% - - +1.5%

法人税等合計/税金等調整前純利益 34.5% 33.4% 39.6% - 24.8% 27.9% - - +3.0%

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

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8

地域別売上高(四半期累計、四半期)

地域別売上高 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績

1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 前年比

(百万円) 12/2018 12/2018 12/2018 12/2018 12/2019 12/2019 12/2019 12/2019 純増減

日本 5,453 10,516 16,388 21,164 3,965 9,313 - - (1,203)

海外 2,474 5,470 8,547 11,508 2,503 5,498 - - +28

売上高 7,927 15,986 24,936 32,673 6,468 14,812 - - (1,174)

日本 +29.4% +18.7% +11.1% (2.7%) (27.3%) (11.4%) - - -

海外 +138.8% +165.1% +145.1% +129.4% +1.2% +0.5% - - -

売上高(前年比) +51.0% +46.3% +36.7% +22.0% (18.4%) (7.3%) - - -

日本 68.8% 65.8% 65.7% 64.8% 61.3% 62.9% - - -

海外 31.2% 34.2% 34.3% 35.2% 38.7% 37.1% - - -

売上高(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - -

地域別売上高 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 直前

1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 四半期比

(百万円) 12/2018 12/2018 12/2018 12/2018 12/2019 12/2019 12/2019 12/2019 純増減

日本 5,453 5,063 5,872 4,776 3,965 5,348 - - +1,383

海外 2,474 2,996 3,077 2,961 2,503 2,995 - - +492

売上高 7,927 8,059 8,949 7,737 6,468 8,343 - - +1,875

日本 (22.2%) (7.2%) +16.0% (18.7%) (17.0%) +34.9% - - -

海外 +61.7% +21.1% +2.7% (3.8%) (15.5%) +19.7% - - -

売上高(直前四半期比) (7.2%) +1.7% +11.0% (13.5%) (16.4%) +29.0% - - -

日本 68.8% 62.8% 65.6% 61.7% 61.3% 64.1% - - -

海外 31.2% 37.2% 34.4% 38.3% 38.7% 35.9% - - -

売上高(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - -

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

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9

セグメント情報(四半期累計、四半期)

セグメント情報 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績

1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 前年比

(百万円) 12/2018 12/2018 12/2018 12/2018 12/2019 12/2019 12/2019 12/2019 純増減

ゲーム事業 7,866 15,851 24,728 32,371 6,325 14,605 - - (1,246)

その他 60 134 207 302 142 206 - - +72

売上高 7,927 15,986 24,936 32,673 6,468 14,812 - - (1,174)

ゲーム事業 +50.3% +45.4% +36.3% +21.7% (19.6%) (7.9%) - - -

その他 +306.1% +479.4% +123.9% +72.7% +134.4% +53.7% - - -

売上高(前年比) +51.0% +46.3% +36.7% +22.0% (18.4%) (7.3%) - - -

ゲーム事業 99.2% 99.2% 99.2% 99.1% 97.8% 98.6% - - -

その他 0.8% 0.8% 0.8% 0.9% 2.2% 1.4% - - -

売上高(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - -

ゲーム事業 2,650 5,320 8,197 10,441 1,576 3,803 - - (1,517)

その他 16 40 63 107 68 75 - - +34

調整額 0 0 1 1 0 0 - - -

セグメント利益 2,667 5,362 8,261 10,549 1,646 3,879 - - (1,482)

ゲーム事業 +48.3% +36.3% +25.6% +9.9% (40.5%) (28.5%) - - -

その他 - - +156.2% +72.1% +319.8% +86.3% - - -

セグメント利益(前年比) +49.5% +37.4% +26.1% +10.3% (38.3%) (27.7%) - - -

ゲーム事業 99.4% 99.2% 99.2% 99.0% 95.8% 98.1% - - -

その他 0.6% 0.8% 0.8% 1.0% 4.2% 1.9% - - -

セグメント利益(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - -

ゲーム事業 33.7% 33.6% 33.1% 32.3% 24.9% 26.0% - - (7.5%)

その他 26.9% 30.1% 30.4% 35.4% 48.1% 36.5% - - +6.4%

セグメント利益率 33.6% 33.5% 33.1% 32.3% 25.4% 26.2% - - (7.3%)

セグメント情報 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 直前

1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 四半期比

(百万円) 12/2018 12/2018 12/2018 12/2018 12/2019 12/2019 12/2019 12/2019 純増減

ゲーム事業 7,866 7,985 8,876 7,642 6,325 8,279 - - +1,954

その他 60 73 73 94 142 63 - - (78)

売上高 7,927 8,059 8,949 7,737 6,468 8,343 - - +1,875

ゲーム事業 (7.0%) +1.5% +11.2% (13.9%) (17.2%) +30.9% - - -

その他 (26.1%) +20.7% (0.3%) +29.3% +50.7% (55.3%) - - -

売上高(直前四半期比) (7.2%) +1.7% +11.0% (13.5%) (16.4%) +29.0% - - -

ゲーム事業 99.2% 99.1% 99.2% 98.8% 97.8% 99.2% - - -

その他 0.8% 0.9% 0.8% 1.2% 2.2% 0.8% - - -

売上高(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - -

ゲーム事業 2,650 2,670 2,876 2,244 1,576 2,226 - - +650

その他 16 24 22 43 68 6 - - (61)

調整額 0 0 0 0 0 0 - - -

セグメント利益 2,667 2,695 2,899 2,288 1,646 2,234 - - +588

ゲーム事業 (11.1%) +0.7% +7.7% (22.0%) (29.8%) +41.3% - - -

その他 (56.4%) +47.5% (6.3%) +94.3% +56.4% (90.2%) - - -

セグメント利益(直前四半期比) (11.6%) +1.0% +7.6% (21.1%) (28.1%) +35.8% - - -

ゲーム事業 99.4% 99.1% 99.2% 98.1% 95.8% 99.7% - - -

その他 0.6% 0.9% 0.8% 1.9% 4.2% 0.3% - - -

セグメント利益(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - -

ゲーム事業 33.7% 33.4% 32.4% 29.4% 24.9% 26.9% - - +2.0%

その他 26.9% 32.8% 30.8% 46.3% 48.1% 10.6% - - (37.5%)

セグメント利益率 33.6% 33.4% 32.4% 29.6% 25.4% 26.8% - - +1.3%

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

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貸借対照表(四半期)

キャッシュフロー計算書(四半期累計)

貸借対照表 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績

1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 前年比

(百万円) 12/2018 12/2018 12/2018 12/2018 12/2019 12/2019 12/2019 12/2019 純増減

現金及び預金 5,681 5,308 4,969 4,749 5,463 4,916 - - (392)

受取手形及び売掛金 3,008 3,272 3,158 2,392 2,790 4,012 - - +740

その他 1,444 1,537 2,030 2,103 2,795 2,858 - - +1,320

流動資産 10,135 10,118 10,158 9,245 11,049 11,787 - - +1,668

有形固定資産 363 384 381 393 514 485 - - +101

無形固定資産 3,875 4,461 5,202 5,116 5,878 6,086 - - +1,625

投資その他の資産合計 3,258 3,968 4,256 4,488 4,104 4,079 - - +111

固定資産 7,497 8,814 9,840 9,999 10,497 10,652 - - +1,837

資産合計 17,632 18,933 19,998 19,245 21,547 22,440 - - +3,506

支払手形及び買掛金 2,170 2,190 2,498 2,315 2,014 2,274 - - +84

短期借入金 - - - - 464 463 - - +463

その他 2,425 2,962 2,769 2,357 1,894 1,994 - - (968)

流動負債 4,595 5,152 5,267 4,672 4,373 4,733 - - (419)

長期借入金 - - - 103 1,124 994 - - +994

その他 4 4 113 2 - - - - (4)

固定負債 4 4 113 106 1,124 994 - - +990

負債合計 4,600 5,156 5,381 4,778 5,498 5,727 - - +570

株主資本 12,954 13,710 14,522 14,526 14,851 15,517 - - +1,806

その他合計 78 65 94 (59) 1,197 1,195 - - +1,129

純資産 13,032 13,776 14,617 14,466 16,048 16,713 - - +2,936

負債純資産合計 17,632 18,933 19,998 19,245 21,547 22,440 - - +3,506

自己資本 13,015 13,760 14,600 14,450 14,907 15,579 - - +1,819

有利子負債 - - - 103 1,588 1,458 - - +1,458

ネットデット (5,681) (5,308) (4,969) (4,646) (3,874) (3,458) - - +1,850

自己資本比率 73.8% 72.7% 73.0% 75.1% 69.2% 69.4% - - (3.2%)

ネットデットエクイティ比率 (43.7%) (38.6%) (34.0%) (32.2%) (26.0%) (22.2%) - - +16.4%

ROE(12ヵ月) 28.4% 27.7% 23.9% 19.0% 14.8% 11.3% - - (16.5%)

ROA(12ヵ月) 32.7% 31.4% 28.0% 26.4% 21.3% 17.4% - - (14.0%)

当座比率 189% 167% 154% 153% 189% 189% - - -

流動比率 221% 196% 193% 198% 253% 249% - - -

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

キャッシュフロー計算書 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績

1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 前年比

(百万円) 12/2018 12/2018 12/2018 12/2018 12/2019 12/2019 12/2019 12/2019 純増減

営業活動によるキャッシュフロー - 1,676 - 3,796 - 267 - - (1,409)

投資活動によるキャッシュフロー - (2,266) - (5,110) - (2,062) - - +203

営業活動によるCF+投資活動によるCF - (589) - (1,314) - (1,795) - - (1,205)

財務活動によるキャッシュフロー - (763) - (704) - 1,450 - - +2,213

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

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11

2019年 12月期会社予想

2019年 12月期に対する会社予想(開示:2019年 8月 8日)では、その中央値において、売上高 34,000百万円

(前年比 4.1%増)、営業利益 2,750百万円(44.9%減)、経常利益 2,750百万円(45.0%減)、親会社株主に帰属

する当期純利益 1,900百万円(26.1%減)が見込まれている。また、営業利益率 8.1%(7.2%ポイント低下)で

ある。一方、親会社株主に帰属する当期純利益の減益幅が比較的に小さい要因としては、2018年 12月期第 4四

半期に特別損失 958百万円が計上されていたことが挙げられる。また、その内訳として開示されているのは、①

当初予定していた収益を見込めなくなった一部ゲームタイトルについて、回収可能性を考慮しソフトウェア資産

の収益性を見直したことによる減損損失 178百万円、②開発中タイトル『ラピスリライツ』に関するソフトウェ

ア仮勘定を含む固定資産の一部について、今後使用する見込みのない固定資産を除却したことによる損失 568百

万円、そして、③ 同社が保有する投資有価証券について、「金融商品に関する会計基準」に基づき評価したこと

による投資有価証券評価損失 211百万円、以上である。

売上高と営業利益率

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

同社は、例年通りレンジ形式による通期業績予想の開示を採用しており、売上高 31,000~37,000 百万円、営業

利益 1,000~4,500 百万円、経常利益 1,000~4,500 百万円、親会社株主に帰属する当期純利益 700~3,100 百万

円、以上がその内容となっている。上限値においては、売上高 37,000百万円(前年比 13.2%増)、営業利益 4,500

百万円(9.9%減)、営業利益率 12.2%(3.1%ポイント低下)が見込まれており、下限値においては、売上高 31,000

百万円(5.1%減)、営業利益 1,000百万円(80.0%減)、営業利益率 3.2%(12.1%ポイント低下)である。また、

ここでのレンジ幅に鑑みれば、限界利益率 58.3%(=3,500÷6,000)が示唆されよう。

21,374 20,913 19,599 26,777 32,673 34,000

10.1% 10.5%

6.5%

18.3%

15.3%

8.1%

0.0%

10.0%

20.0%

0

10,000

20,000

30,000

40,000

FY12/2014 FY12/2015 FY12/2016 FY12/2017 FY12/2018 FY12/2019

売上高(百万円)

営業利益率(%)

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一方、当初の通期会社予想(開示:2019年 2月 13日)との比較においては、売上高が下方修正されている。た

だし、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は据え置かれている。当初の通期会社予想におい

ては、売上高 32,000 百万円~40,000 百万円が見込まれていた。中央値での比較における下方修正幅は、2,000

百万円(5.6%)である。主因として挙げられているのは、『幽☆遊☆白書 100%本気(マジ)バトル』及び『禍つ

ヴァールハイト』の売上高の見込みを見直していること、『幽☆遊☆白書 100%本気(マジ)バトル』のグローバル

版の開発を中止していることである。ただし、売上高の見込みが下振れることを受けて、ゲーム運営に係る変動

費の縮小や全社的なコストの最適化を推進するとされており、利益面では当初の想定が据え置かれている。従っ

て、営業利益率は当初の見込みとの比較で増額修正されていることになる。中央値においては、当初の会社予想

において営業利益率 7.6%であったのに対して、修正後の会社予想において営業利益率 8.1%と、増額修正幅は

0.5%ポイントである。

現在の会社予想の前提においては、下半期に向けて2本の新作タイトルをリリースすることが織り込まれている。

『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』と『テイルズ オブ クレストリア』の日本版で

ある。前者は、現在の主力タイトルの1つである『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』シリーズの

新アプリであり、後者は、株式会社バンダイナムコエンターテインメントとの協業を通して開発が進められてい

るタイトルである。また、これらは 2019年 8月 8日現在において想定されている予定であり、両タイトル共に

下半期におけるリリースをコミットするものではないことが明示されている。ただし、その一方で同社は、『ラ

ブライブ!スクールアイドルフェスティバル』シリーズ全体に係るリアルイベント「スクフェス感謝祭 2019」

を 2019年 9月 21日及び 22日にベルサール秋葉原にて開催することを予定しており、この段階において何らか

の情報アップデートが期待されている。

また、会社予想のレンジは、既存タイトルに係る売上高のライフサイクルや新作タイトルのヒットの度合いなど

を勘案して設定されている。上限値においては、新作及び既存タイトルが好調に推移することが想定されている

一方、下限値においては、新作及び既存タイトルが不振となることが想定されているとのことである。

そして、会社予想の中央値においては、下半期に対して売上高 19,187百万円(前年同期比 15.0%増)、営業利益

1,445百万円(39.8%減)、営業利益率 7.5%(6.9%ポイント低下)が織り込まれていることになる。また、販売

管理費と売上原価を併せた営業費用 17,742 百万円(24.2%増)である。そして、第 2 四半期累計期間において

営業費用 13,507 百万円であることに鑑みれば、第 2 四半期累計期間から下半期に向けても営業費用は増加する

ことになる。増加幅は 4,234百万円(31.3%増)である。当初の会社予想の前提との比較では、下半期における

営業費用は下振れているものの、第 2四半期累計期間の実績との比較では増加するとのことである。

同社によれば、この第 2四半期累計期間から下半期に向けての推移においては、新作タイトルの積極的なプロモ

ーション展開やイベント出展による広告宣伝費の増加を見込んでいる一方、新作タイトルのリリースに伴う運営

費用(労務費、外注費/業務委託費、減価償却費)の増加も見込んでいるとのことである。更には、人員増加に

よる労務費および採用関連費用の増加も発生するとされている。そして、2019年 12月期以降の事業展開も見据

えた積極的な投資を行っていくことも計画しているとのことであり、これに起因する費用の発生が示唆されてい

る。また、固定費はレンジ幅の上限/下限に関わらず、一定額で試算しているとのことである。

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2019年 12月期に対する会社予想

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

連結通期 発表日 イベント

(百万円)

FY12/2019会予 2019年2月13日 4Q決算発表 36,000 2,750 2,750 1,900

FY12/2019会予 2019年5月9日 1Q決算発表 36,000 2,750 2,750 1,900

FY12/2019会予 2019年8月8日 2Q決算発表 34,000 2,750 2,750 1,900

増減額 (2,000) 0 0 0

増減率 (5.6%) 0.0% 0.0% 0.0%

FY12/2019会予 2019年2月13日 4Q決算発表 36,000 2,750 2,750 1,900

FY12/2019会予 2019年8月8日 2Q決算発表 34,000 2,750 2,750 1,900

増減額 (2,000) 0 0 0

増減率 (5.6%) 0.0% 0.0% 0.0%

連結半期 発表日 イベント

(百万円)

1Q-2Q FY12/2019会予 2019年2月13日 4Q決算発表 - - - -

1Q-2Q FY12/2019会予 2019年5月9日 1Q決算発表 - - - -

1Q-2Q FY12/2019会予 2019年8月8日 2Q決算発表 14,812 1,304 1,204 799

増減額 - - - -

増減率 - - - -

1Q-2Q FY12/2019会予 2019年2月13日 4Q決算発表 - - - -

1Q-2Q FY12/2019会予 2019年8月8日 2Q決算発表 14,812 1,304 1,204 799

増減額 - - - -

増減率 - - - -

連結半期 発表日 イベント

(百万円)

3Q-4Q FY12/2019会予 2019年2月13日 4Q決算発表 - - - -

3Q-4Q FY12/2019会予 2019年5月9日 1Q決算発表 - - - -

3Q-4Q FY12/2019会予 2019年8月8日 2Q決算発表 19,188 1,446 1,546 1,101

増減額 - - - -

増減率 - - - -

3Q-4Q FY12/2019会予 2019年2月13日 4Q決算発表 - - - -

3Q-4Q FY12/2019会予 2019年8月8日 2Q決算発表 19,188 1,446 1,546 1,101

増減額 - - - -

増減率 - - - -

売上高 営業利益 経常利益親会社株主に帰属する四半期純利益

売上高 営業利益 経常利益親会社株主に帰属

する当期純利益

売上高 営業利益 経常利益親会社株主に帰属する四半期純利益

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中長期業績見通し

創業者である真田哲弥氏(現取締役会長)に代わって、2019年 3月より代表取締役社長 CEOを務めている森田

英克氏は、中期目標として、ゲーム事業中心に成長路線を継続することに加えて、グローバルで高い価値提供を

行い、「KLab」ブランドを確立することを掲げている。事業方針としては、ゲームの長期安定運営を目指す

としている一方、運営の効率化・仕組み化、分析力の強化、魅力的な商材やコンテンツの提供、ファンコミュニ

ティの醸成、以上を推進していくことを通してこれを実現するとしている。また、ヒット率を向上させ、収益の

拡大を狙うことも事業方針として掲げられている。世界で通用するゲームづくり、ハイクオリティなゲームづく

りを可能とする体制の確立、品質管理の徹底、マーケティング・プロモーションの強化、以上を推進していくこ

とを通してこれを実現するとしている。また、2017年 12月期より打ち立てられている経営方針:「3 PILLARS」

を深化させていくとのことである。

経営方針:「3 PILLARS」

出所:会社データ

「Japanese IPs」に関しては、①IPタイトルのヒット実績やブランド力を武器として、日本の有力 IPや成長期

待のもてる IPのゲーム化権を獲得し、同社または他社が過去にゲーム化した IPの再ゲーム化も検討することの

ことである。また、②グローバル展開力を養い、パブリッシャーとしての魅力をより高めるとのことである。更

には、③アニメ出資などを行い作品の創出にかかわっていくことから IP ホルダーとの関係を強化し、ゲーム化

の働きかけもおこなっていくとのことである。

「Global Growth」に関しては、①グローバル展開をより強化し、ゲーム1タイトルあたりの収益を最大化する

ことが掲げられている。配信先の国や地域に受け入れられるゲーム運営を行う一方、多言語展開における運営オ

ペレーションの一層の効率化を図り、未配信のプラットフォームやデバイスへのゲーム展開の検討を進めるとの

ことである。そして、②グローバルにおけるマーケティングをより強化することも掲げられている。国や地域ご

とに最適化した「ローカルマーケティング」を展開し、オンライン動画放送の多言語化や海外イベントへの出展

などを通したファンコミュニティの醸成や収益機会の開拓を進め、KLabGamesの知名度を向上させブランド力

を高めるとのことである。更には、③世界最大規模の市場となった中国での事業展開をより強化し成長を加速さ

せることも掲げられている。これに際しては、中国企業との共同開発・運営や子会社(KLab China)を活用し

ていくとのことである。

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「Original Creations」に関しては、①優秀な人材の獲得、パートナーアライアンス、社外の有力クリエイター

との連携を今迄以上に強化していくことが掲げられている。更には、②アニメ化などのメディアミックス展開で

コアなファン層を育成することも掲げられている。グッズ化やライセンスアウトなど、ゲーム以外での収益機会

を創出する一方、ゲームと同時展開し一層のヒットを狙うとのことである。また、③自社 IP をグローバル展開

すること、④最新のテクノロジーを取り入れたエンターテインメントを研究しビジネスへ活用することも掲げら

れている。例えば、2019年 8月 7日、同社は、VRライブプラットフォーム『VARK』の企画・開発・運営を行

う株式会社 ActEvolveに出資したことを明らかにしている。『VARK』は Vtuberなどの音楽ライブやミュージカ

ルを、VR 空間内にてあたかも会場にいるかのように体感することができるサービスだそうである。同社は、株

式会社 ActEvolveとの協業を通じて、上記で挙げている方針を推進していくとしている。

ゲームパイプライン

出所:会社データ

また、森田氏は、現時点における本開発中及びプロト開発中のゲームは全部で 3タイトルであることを明らかに

している。2019年 12月期に対する会社予想において下半期に向けてリリースが予定されている『ラブライブ!

スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』と『テイルズ オブ クレストリア』日本版に加えて、『ラピス

リライツ』、以上がその内容である。『テイルズ オブ クレストリア』に関しては、グローバル版(英語)の配信

も決定しているとのことである。『ラピスリライツ』は、KADOKAWA との共同原作を通したメディアミックス

プロジェクトである一方、中国・盛趣遊戯(旧名:盛大遊戯)と共同で開発を進めており、運営も共同で行うこ

とを計画しているとのことである。更には、2019年 4月 23日に日本版がリリースされている『禍つヴァールハ

イト』に関しては、グローバル版のリリースに向けての準備を進めているとのことである。また、現状において

複数の有力 IP の獲得に向けての交渉を進めていることも明らかにされている。短期的にも確定し得る案件もあ

るとされており、確定でき次第その内容を明らかにするとのことである。

IP区分タイトル 備考

テイルズ オブ クレストリア

2019年リリース予定

株式会社バンダイナムコエンターテインメントより2019年リリース予定英語版の配信も決定

KADOKAWAとのメディアミックスプロジェクト中国・盛趣遊戯(旧名:盛大遊戯)と共同開発、運営

他社

他社

共同原作

グローバル版を準備中オリジナル

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4.0 ビジネスモデル

スマホアプリ向けゲームの開発及び運営

同社は、スマホアプリ向けゲームの開発及び運営を展開している。同業他社と同様に、ゲームのユーザーに対し

てゲーム内で用いる仮想的な物品などを購入する仕組み(ガチャ)を同社は提供している一方、これに起

因するユーザーへの課金を通して売上高を計上している。現在の同社としての売上高の中核を形成していると推

測されるタイトルは、『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』である。また、国内の売上高においても海

外の売上高においても同様に中核を形成していると推測される。特に、海外では占有率が高い模様である。「キ

ャプテン翼」とは、そもそも日本の漫画家である高橋陽一氏が著したサッカーを主題とした漫画であり、集英社

が発行する「週刊少年ジャンプ」で連載されている。そして「キャプテン翼」の IP は主に高橋氏と集英社によ

って保有されており、同社が獲得する『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』に係る課金収入の一定比

率に相当する金額が、主に両者に対して版権使用料として支払われている。

『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』

● 名作「キャプテン翼」がシミュレーションゲームと

してアプリで登場。翼や岬、日向などおなじみのキ

ャラを使って自分だけのチームを結成して対戦し

よう!

● 友達や全国のプレイヤーとオンラインで対戦が可

能!大空翼をはじめ、おなじみのキャラクターを自

ら育成し、自分だけのドリームチームで競い合うこ

とができます。

● 「ドライブシュート」や「タイガーショット」など

ド派手な必殺技シーンを忠実に再現!原作の全シ

リーズに登場する各キャラクターの必殺技を体感

できます。

● シナリオモードで「キャプテン翼・中学生編」以降

の名シーンを追体験!原作チームとの対戦や、あの

名シーンが蘇る!

出所:会社データ

1983 年からテレビ東京で放映された、これを原作とするアニメは、同局の開局以来最高とされる視聴率 21.2%

を叩き出している一方、日本におけるサッカーブームを引き起こしたとされている。更には、世界 50 ヵ国以上

でもテレビ放映されていることから、グローバルベースでも認知度が相当に高いとされている。日本でのテレビ

放映開始以来 30 年以上が経過しているのだが、往時においてこれに熱狂していた少年(少女)達が金銭的に余

裕のある 30~50歳代になっている一方、彼らが現在の『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』における

主要な課金対象となっているとのことである。海外ではアニメのテレビ放映のタイミングなどに多少のラグはあ

ると考えられるが、ほぼ同様の状況であろう。また、そもそもの主題が世界的に盛んなサッカーであることも認

知度の高さに寄与していると考えられよう。

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5.0 財務諸表

損益計算書

地域別売上高

損益計算書 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結予想  

  通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比

(百万円) 12/2014 12/2015 12/2016 12/2017 12/2018 12/2019 純増減

売上高 21,374 20,913 19,599 26,777 32,673 34,000 +1,326

売上原価 14,512 14,199 14,407 17,212 22,124 - -

売上総利益 6,862 6,713 5,192 9,565 10,549 - -

販売費及び一般管理費 4,698 4,515 3,917 4,674 5,553 - -

営業利益 2,163 2,198 1,274 4,891 4,995 2,750 (2,245)

営業外損益 400 (278) (444) (37) 2 - (2)

経常利益 2,564 1,919 830 4,853 4,997 2,750 (2,247)

特別損益 (786) (329) (1,308) (56) (958) - -

税金等調整前純利益 1,777 1,589 (478) 4,797 4,039 - -

法人税等合計 (43) 892 367 1,668 1,469 - -

非支配株主に帰属する純利益 27 (3) (31) 1 - - -

親会社株主に帰属する当期純利益 1,793 700 (814) 3,127 2,570 1,900 (670)

売上高伸び率 +1.8% (2.2%) (6.3%) +36.6% +22.0% +4.1% -

営業利益伸び率 - +1.6% (42.0%) +283.7% +2.1% (44.9%) -

経常利益伸び率 - (25.1%) (56.7%) +484.5% +3.0% (45.0%) -

親会社株主に帰属する当期純利益伸び率 - (60.9%) - - (17.8%) (26.1%) -

売上総利益率 32.1% 32.1% 26.5% 35.7% 32.3% - -

売上高販売管理費率 22.0% 21.6% 20.0% 17.5% 17.0% - -

営業利益率 10.1% 10.5% 6.5% 18.3% 15.3% 8.1% (7.2%)

経常利益率 12.0% 9.2% 4.2% 18.1% 15.3% 8.1% (7.2%)

親会社株主に帰属する当期純利益率 8.4% 3.3% (4.2%) 11.7% 7.9% 5.6% (2.3%)

法人税等合計/税金等調整前純利益 (2.5%) 56.1% - 34.8% 36.4% - -

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

地域別売上高 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結予想  

通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比

(百万円) 12/2014 12/2015 12/2016 12/2017 12/2018 12/2019 純増減

日本 20,257 19,060 16,301 21,759 21,164 - -

海外 1,117 1,853 3,298 5,017 11,508 - -

売上高 21,374 20,913 19,599 26,777 32,673 34,000 +1,327

日本 - (5.9%) (14.5%) +33.5% (2.7%) - -

海外 - +65.9% +78.0% +52.1% +129.4% - -

売上高(前年比) +1.8% (2.2%) (6.3%) +36.6% +22.0% +4.1% -

日本 94.8% 91.1% 83.2% 81.3% 64.8% - -

海外 5.2% 8.9% 16.8% 18.7% 35.2% - -

売上高(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% -

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

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セグメント情報

1株当たりデータ

セグメント情報 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結予想  

通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比

(百万円) 12/2014 12/2015 12/2016 12/2017 12/2018 12/2019 純増減

ゲーム事業 21,316 20,868 19,283 26,602 32,371 - -

その他 57 44 315 175 302 - -

売上高 21,374 20,913 19,599 26,777 32,673 34,000 +1,326

ゲーム事業 +6.9% (2.1%) (7.6%) +38.0% +21.7% - -

その他 (94.6%) (23.2%) +612.8% (44.5%) +72.7% - -

売上高(前年比) +1.8% (2.2%) (6.3%) +36.6% +22.0% +4.1% -

ゲーム事業 99.7% 99.8% 98.4% 99.3% 99.1% - -

その他 0.3% 0.2% 1.6% 0.7% 0.9% - -

売上高(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% -

ゲーム事業 6,854 6,702 5,437 9,503 10,441 - -

その他 7 11 (244) 62 107 - -

調整額 - - - (1) 1 - -

セグメント利益 6,862 6,714 5,192 9,565 10,549 - -

ゲーム事業 +53.3% (2.2%) (18.9%) +74.8% +9.9% - -

その他 (97.9%) +44.1% - - +72.1% - -

セグメント利益(前年比) +41.9% (2.2%) (22.7%) +84.2% +10.3% - -

ゲーム事業 99.9% 99.8% 104.7% 99.3% 99.0% - -

その他 0.1% 0.2% (4.7%) 0.7% 1.0% - -

セグメント利益(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - -

ゲーム事業 32.2% 32.1% 28.2% 35.7% 32.3% - -

その他 13.3% 25.0% (77.6%) 35.5% 35.4% - -

セグメント利益率 32.1% 32.1% 26.5% 35.7% 32.3% - -

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

1株当たりデータ 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結予想  (株式分割調整前) 通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比(円) 12/2014 12/2015 12/2016 12/2017 12/2018 12/2019 純増減

期末発行済株式数 (千株) 37,292 37,798 37,946 38,388 37,696 - -

当期純利益 / EPS (千株) 34,386 36,368 36,573 36,841 37,230 - -

期末自己株式数 (千株) 1,174 1,328 1,282 1,070 391 - -

1株当たり当期純利益 52.15 19.26 (22.26) 84.89 69.03 50.60 -

(潜在株式調整後) 50.21 18.86 - 81.34 66.59 - -

1株当たり純資産 249.71 269.26 248.50 337.21 387.36 - -

1株当たり配当金 0.00 0.00 0.00 9.00 0.00 0.00 -

1株当たりデータ 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結予想  

(株式分割調整後) 通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比

(円) 12/2014 12/2015 12/2016 12/2017 12/2018 12/2019 純増減

株式分割ファクター 1 1 1 1 1 - -

1株当たり当期純利益 52.15 19.26 (22.26) 84.89 69.03 50.60 -

1株当たり純資産 249.71 269.26 248.50 337.21 387.36 - -

1株当たり配当金 0.00 0.00 0.00 9.00 0.00 0.00 -

配当性向 0.0% 0.0% 0.0% 10.6% 0.0% 0.0% -

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

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貸借対照表

キャッシュフロー計算書

貸借対照表 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結予想  

通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比

(百万円) 12/2014 12/2015 12/2016 12/2017 12/2018 12/2019 純増減

現金及び預金 7,249 3,634 4,660 6,694 4,749 - -

受取手形及び売掛金 2,574 2,066 2,120 3,794 2,392 - -

その他 691 2,778 1,136 1,282 2,103 - -

流動資産 10,515 8,479 7,917 11,771 9,245 - -

有形固定資産 215 308 301 312 393 - -

無形固定資産 785 1,421 1,281 3,491 5,116 - -

投資その他の資産合計 1,214 2,423 2,632 3,034 4,488 - -

固定資産 2,215 4,153 4,215 6,838 9,999 - -

資産合計 12,731 12,633 12,133 18,609 19,245 - -

支払手形及び買掛金 1,255 1,093 1,309 2,204 2,315 - -

短期借入金 - - - - - - -

その他 2,337 1,639 1,689 3,831 2,357 - -

流動負債 3,593 2,732 2,999 6,036 4,672 - -

長期借入金 60 30 - - 103 - -

その他 2 3 2 5 2 - -

固定負債 62 33 2 5 106 - -

負債合計 3,655 2,765 3,002 6,041 4,778 - -

株主資本 9,131 9,865 9,087 12,477 14,526 - -

その他合計 (55) 1 43 90 (59) - -

純資産 9,075 9,867 9,130 12,568 14,466 - -

負債純資産合計 12,731 12,633 12,133 18,609 19,245 - -

自己資本 9,019 9,819 9,110 12,550 14,450 - -

有利子負債 60 30 - - 103 - -

ネットデット (7,189) (3,604) (4,660) (6,694) (4,646) - -

自己資本比率 70.8% 77.7% 75.1% 67.4% 75.1% - -

ネットデットエクイティ比率 (79.7%) (36.7%) (51.2%) (53.3%) (32.2%) - -

ROE(12ヵ月) 27.6% 7.4% (8.6%) 28.9% 19.0% - -

ROA(12ヵ月) 23.9% 15.1% 6.7% 31.6% 26.4% - -

当座比率 273% 209% 226% 174% 153% - -

流動比率 293% 310% 264% 195% 198% - -

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

キャッシュフロー計算書 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結予想  

通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比

(百万円) 12/2014 12/2015 12/2016 12/2017 12/2018 12/2019 純増減

営業活動によるキャッシュフロー 2,824 1,228 1,553 5,072 3,796 - -

投資活動によるキャッシュフロー (911) (4,911) (458) (3,458) (5,110) - -

営業活動によるCF+投資活動によるCF 1,913 (3,683) 1,095 1,614 (1,314) - -

財務活動によるキャッシュフロー 523 14 48 454 (704) - -

出所:会社データ、弊社計算(会社予想:中央値)

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6.0 その他の情報

『恋してキャバ嬢』と多様化

同社は、サイバード社の研究・開発部門として 2000 年 1月に発足したケイ・ラボラトリーを起源とする一方、

同社のゲーム事業は、2009 年 12 月にリリースされている、オリジナル IP タイトル『恋してキャバ嬢』を起源

としている。女性を意識した簡単なインターフェース、かわいらしいグラフィックなど、あらゆる側面でこだわ

りの設計が施されており、従来あまりゲームをしていなかった F1層(20~34才の女性)などを着実に取り込ん

だとされている。キャバ嬢となってお店の No.1 を目指しながら、様々なイケメン客と接客ミニゲームや恋愛体

験をしてお給料を稼いでいくゲームとのことである。

『恋してキャバ嬢』

出所:会社データ

2011 年 9 月の東証マザーズ市場への上場及び 2012 年 5 月の東証 1 部への市場変更を経て、2013 年 4 月には、

他社 IP タイトル『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』日本版がリリースされている。2016 年 12

月期に至る経緯においては、ほぼこのタイトルに依存した業績推移であったとされているのだが、2015 年 7 月

の他社 IPタイトル『BLEACH Brave Souls』日本版のリリース、2017年 6月の他社 IPタイトル『キャプテン

翼 ~たたかえドリームチーム~』日本版のリリースと、他社 IPタイトルのリリースが引き続いている。更には、

両タイトルのグローバル版のリリースによる寄与も、現状に至る経緯においてかなり大きくなっている。そして、

2019 年 4 月 23日、オリジナル IP タイトル『禍つヴァールハイト』日本版がリリースされており、当初の段階

においても一定水準以上の売上高を計上している。また、このタイトルに関しては、グローバル版のリリースを

計画していることが既に明らかにされている。

即ち、現状に至る経緯における同社は、事業内容の多様化をあらゆる側面で大きく進捗させてきていると考えら

れよう。主要タイトル数においては、『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』の 1 タイトルから、

『BLEACH Brave Souls』、『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』、『うたの☆プリンスさまっ♪

Shining Live』、そしてオリジナル IPタイトル『禍つヴァールハイト』を加えた総計 5タイトルにまで拡大して

いる。一方、過去 5 年間においては海外売上高比率が、5.2%から 35.2%にまで拡大している。そして、オリジ

ナル IPタイトル『禍つヴァールハイト』のリリースによって、他社 IPタイトル依存からの脱却も図られつつあ

る。将来に向けてもこの様な多様化は更なる進捗を示し、同社に中長期的にも安定した成長をもたらすことが期

待されるに至っている。

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沿革

年月 事項

2000年 1月 サイバード社の研究・開発部門として、ケイ・ラボラトリーが発足

2000年 8月 株式会社ケイ・ラボラトリー設立

2004年 9月 USEN、サイバード、ケイ・ラボラトリーが携帯電話事業で業務提携

2004年 11月 株式会社ケイ・ラボラトリーから KLab株式会社に社名変更

USENの連結子会社に

2006年 12月 CAモバイルと業務・資本提携

第三者割当増資により資本金 583百万円に

2007年 2月 株式会社USENより SBIホールディングス株式会社等へ株式譲渡、

持分法適用関連会社から除外、独立会社へ

2009年 12月 モバイルオンラインゲームアプリ専業子会社「KLabGames株式会社」を設立

2010年 9月 KLabGames株式会社を吸収合併

2011年 9月 東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

2011年 12月 ベンチャー・インキュベーションを行う事業会社「KLab Ventures株式会社」を設立

2012年 2月 シンガポールに「KLab Global Pte. Ltd.」を設立

2012年 4月 アメリカ サンフランシスコに「KLab America, Inc.」を設立

Cyscorpions Inc.を子会社化し、フィリピンに「KLab Cyscorpions Inc.」を設立

2012年 5月 東京証券取引所市場第一部に株式を市場変更

宮城県仙台市に「仙台事業所」を設立

2012年 8月 メディアインクルーズ株式会社を子会社化

2012年 11月 中国 上海に「可来软件开发(上海)有限公司(通称 KLab China Inc.)」を設立

2013年 6月 米国マイクロソフトからオリジナルゲームのライセンスを獲得

2013年 7月 大手広告代理店の博報堂と資本業務提携

2013年 8月 米国スマートフォン・ゲーム大手 Kabam(カバム)社と業務提携

2013年 8月 海外子会社 KLab Cyscorpions Inc.においてゲームの新レーベル「Spicy Mangos」を設立

2013年 11月 中国最大級のゲームプラットフォームを提供する Qihoo 360 Technologyと資本業務提携

2014年 2月 中国オンラインゲーム大手の盛大遊戯(シャンダゲームズ)と業務提携

2014年 2月 オンラインゲーム大手NHNエンターテインメントと業務提携

2014年 2月 中国ゲーム大手の崑崙(コンロン)と業務提携

2014年 3月 C2DGames社とパートナー契約を締結し、『Lord of the Dragons』を韓国で提供開始

2015年 8月 イベント事業、ライセンス事業の子会社「KLab Entertainment株式会社」を設立

2015年 10月 シードステージに特化したベンチャーキャピタルを行う事業会社「KLab Venture Partners

株式会社」を設立

2017年 7月 株式会社スパイスマートを子会社化

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Disclaimer

ここでの情報は、ウォールデンリサーチジャパンが当該事業会社の発信する「IR 情報」を中立的かつ専門的な

立場から要約して、レポート形式にまとめたものである。「IR情報」とは、すなわち当該事業会社に係る①弊社

との個別取材の内容、②機関投資家向け説明会の内容、③適時開示情報、④ホームページの内容等である。

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