mysql index勉強会外部公開用
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MySQL INDEX勉強会 技術統括本部
鈴木 優一
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本日の内容 ・ INDEXとはなにか
・ 種類と構造
・ クエリオプティマイザの流れ
・ 使いどころ
・ 効率よくインデックスをつかうために
・ EXPLAINのみかた
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INDEXとはなにか
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1.INDEXとはなにか
と言われても 実感わかないと思うので
インデックスとは検索の際に利用する 「索引」です
次の例で考えてみましょう。
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1.INDEXとはなにか
例)1組のトランプから「スペードの6」を探す
前提) ランダムに並んでいる ⇒ インデックスがない状態
カードを引く回数を最も少なくして、探すには どのように探しますか?
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1.INDEXとはなにか
並び順がランダムだと…
おおよそどの辺にあるのかが予測できない
例えば、上から順番に探すことになります
検索回数の最小は1回、最大54回
⇒ 平均で24回の検索が必要です
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1.INDEXとはなにか
なんとか効率よくならないか?
そこで、
事前に「スート」「ランク」の順で並べ変えて おく
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1.INDEXとはなにか
事前に並べ変えておくと
おおよそどの辺にあるのかが予測できる
例えば、真ん中のカードを一枚引き、検索 対象より前かあとかで探していく
⇒ 2分検索という
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1.INDEXとはなにか
1回目の検索 「クラブ」と「ダイヤ」は除外
2回目の検索 「ハート」は除外
3回目の検索 「スペード」の「7」~「キング」は除外
4回目の検索 「スペード」の「1」~「3」は除外
5回目の検索 「スペード」の「4」~「5」は除外
6回目の検索で特定
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1.INDEXとはなにか
この例から以下のことが分かります
事前に規則的に並び替えられたものに対する検索ははるかに早い
並び替えなしの場合は最大54回
並び替えありの場合は最大6回
ただし、事前に並び替えできることが前提
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1.INDEXとはなにか
事前に並び替えできない場合はどうする?
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1.INDEXとはなにか
何枚目がなにかを事前にメモっておけば良い! スート ランク 位置
ハート Q 1
スペード 9 2
: : :
ダイヤ 1 40
: : :
スペード 6 45
なぜなら、要求は「カードを引く回数を最も少なく してスペード6を探すこと」
セコいとかおもうヒトはいるか もしれませんが何もセコいこ はしていないです。
前提条件など一切ないから
このメモさえあれば位置を指定して1回引けば済む
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1.INDEXとはなにか
今回の例を元にメリットとデメリットを考察すると
メリット
・検索回数が少ない 最適に作られていれば1回の検索で完了する
デメリット
・事前にインデックスを作る手間がかかる
・並び替えられたら使い物にならない
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もう少しシステム寄りに 考えると…
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1.INDEXとはなにか(システム寄りに)
今回の例 select スート, ランク from トランプ where スート = ‘スペード’ AND ランク = ‘6’;
このクエリを最も効率よく実行するためにはどの ようにしたらよいか?
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1.INDEXとはなにか(システム寄りに)
インデックスを使用しない場合
テーブルをシーケンシャルアクセスで検索する
⇒検索回数はレコード数に比例
インデックスを使用する場合
インデックスから開始位置を特定し、 格納先を直接指定して検索する
⇒検索回数はレコード数に比例しない
だからINDEXを使ったほうが効率が良い
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1.INDEXとはなにか(システム寄りに)
メリット
・検索回数が少ない 最適に作られていれば1回の検索で完了する
デメリット
・更新時に時間がかかる 更新の際に再度並び変えなければならないから
・INDEX生成時に時間がかかる 事前に並び替えないとならないから
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種類と構造
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2.種類と構造
RDBMSで主に使われれるINDEXはB+Tree アルゴリズムで実装されている
補足:RDBMSとは
MySQLのようなデータ構造を2次元のテーブルと テーブルどおしの関係性で表現する仕組みを持った データベースアプリケーションのことを言います
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2.種類と構造
超簡単に言うと2分検索アルゴリズムの進化版
B+Treeとは
⇒2分検索については8ページを見てください
ルートブロック
ブランチブロック
リーフブロック
1000
500 1500
1:位置 :
499:位置
500 :位置 :
999 :位置
1000 :位置 :
1499 :位置
1500 :位置 :
1999 :位置
例 999を検索したい
この位置を指定して
テーブルを検索する
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2.種類と構造
MySQLのINDEXは主に以下のものがあります B+Treeアルゴリズムに基づくもの
クラスタインデックス
主キーおよびユニークキーに対し作成される インデックス
セカンダリインデックス
ユニークでない列に対し作成されるインデックス
上記以外にN-gramに基づくものがありますが ここでは割愛します
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2.1 クラスタインデックスの特徴
メリット
・検索が早い 特に主キーに対する検索が早い
デメリット
・インデックスサイズが大きい
・条件によってセカンダリインデックスより遅い
なぜかを知るためにクラスタインデックスの 仕組みを見てみましょう
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2.1 クラスタインデックスの特徴
ルートブロック
ブランチブロック
リーフブロック
1000
500 1500
1:データ :
499:データ
500 :データ :
999 :データ
1000 :データ :
1499 :データ
1500 :データ :
1999 :データ
特徴① リーフブロックにデータが直接格納されている
特徴② データがソートされているため隣接したINDEXが 同じリーフブロックに存在する
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2.1 クラスタインデックスの特徴
特徴① リーフブロックにデータが直接格納されている
特徴② データがソートされているため隣接したINDEXが 同じリーフブロックに存在する
ここから分かること
・主キーに対する検索が早い
何故なら、INDEX内にデータを持っていてテーブルを 見なくてよいから
・INDEXサイズが大きい
何故なら、必ずソートされているから
・少ない回数で検索できる
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2.1 クラスタインデックスの特徴
メリット
・検索が早い 特に主キーに対する検索が早い
デメリット
・インデックスサイズが大きい
・条件によってセカンダリインデックスより遅い
だから
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2.2 セカンダリインデックスの特徴
メリット
・場合によって検索が早い あとで説明します…
デメリット
・場合によらない場合は検索が遅い
なぜかを知るためにセカンダリインデックスの 仕組みを見てみましょう
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2.2 セカンダリインデックスの特徴
特徴① クラスタインデックスと組み合わせて利用する
特徴② リーフブロックにはデータではなく、主キーの値を 格納する
リーフ
ブロック
ルート
ブロック
ブランチ
ブロック
キー:場所 :
キー:1700
500 :データ :
999 :データ
1000 :データ :
1499 :データ
1500 :データ :
1999 :データ
クラスタインデックス セカンダリインデックス
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2.2 セカンダリインデックスの特徴
見てわかるとおりひと手間多いです
ではどういう場合にメリットは何か? 検索条件で参照する列がすべてインデックスに 含まれている場合
なぜなら
必要な情報がすべてリーフブロックに含まれている
↓ 検索対象をクラスタインデックスを利用せずに特定可能
↓ 検索回数が減る
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2.2 セカンダリインデックスの特徴
メリット
・場合によって検索が早い 検索列すべてがインデックスに含まれる場合
デメリット
・上記以外は検索が遅い
だから
検索列をすべてインデックスに含め、インデックス内で検索を 完結させることをカバリングインデックスと呼びます
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2.3 カバリングインデックス
カバリングインデックスについて以下の2つがあります
複合インデックス
1つのインデックスキーに複数のカラムを含めた もの
インデックスマージ
複数のインデックスキーを組み合わせて結合 したもの
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2.3 カバリングインデックス
イメージで見るとこんな感じ
複合インデックス
キー名 種別 カラム
idx_familiy INDEX First Name
Middle Name
Family Name
インデックスマージ
キー名 種別 カラム
idx_first INDEX First Name
idx_middle INDEX Middle Name
idx_family INDEX Family Name
事前に作成されるわけではなく、 クエリ実行時に生成される
複合インデックスは存在していないが、単一インデックス が検索項目に含まれる場合、インデックスマージが行わ れています。
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2.3 カバリングインデックス
ただし、
クエリ実行時に複数のインデックスを読み込んでから結合 するため、効率が良くない。
可能な限り複合インデックスを利用すべき
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今まではINDEXとは何か 種類と仕組みについて 見てきました。
今後はインデックスがどのように利用させるかを見ていきましょう
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3. SQLが実行される流れ
皆さんはアプリケーションから発行されたSQLがデータベースサーバ内でどのように処理されているか考えた ことはありますか?
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3. SQLが実行される流れ
大まかには以下の作業を行っています
アプリケーション
PARSE
テーブルのチェック
構文チェック
SQL書き換え
実行計画作成
実行計画をキャッシュ
SQL
実行
EXECUTE
データ
取り出し
FETCH
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3. SQLが実行される流れ
よくDBをただのデータ格納場所だと思っている人がいる かと思いますが、実はいろいろ複雑なことをしています
特にPARSEのなかのSQLの書き換え、実行計画作成の 部分の処理のことを「SQL最適化」といいDBMS製品の パフォーマンスを大きく左右する部分です。
そして、SQL最適化を行うプログラムを 「クエリオプティマイザ」といいます。
この「クエリオプティマイザ」こそがDBMSの肝となります
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3. クエリオプティマイザの役割
クエリオプティマイザは、最も早くSQLを実行できるため には内部的にどのように検索するのが良いかを推定し ます。
例えば…
・どのINDEXを使うか
・抽出と結合をどちらが先にやったほうが早いか
・フルテーブルスキャンを行うべきか
など…
このクエリオプティマイザにより、アプリケーションは どのインデックスを使うかやソートアルゴリズムを考えず SQLだけでデータ操作ができます
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3. クエリオプティマイザの役割
従って、
単にインデックスを付加してもクエリオプティマイザが インデックスで検索しないほうが実行が早いと判断した 場合、インデックスが無視されます
例えば、
・極端にレコードが少ない場合 ⇒インデックスを読むコストより、フルテーブルスキャンの方が 早い
・複合インデックスがすべての検索条件を満たさない場合
⇒インデックスマージのコストが極端に多いと判断された場合
単にインデックスを付加したからといって必ず効果が出るとは
思わないでください
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INDEXの使いどころ
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4. INDEXの使いどころ
基本は3つだけです。 ・抽出条件として検索する列に作成する
抽出する列ではなく検索する列に対して作成します
・1つのSQLでは1つのインデックスしか参照できない MySQLの仕様です。 だからインデックスマージという仕組みがあります
・クラスタインデックスは早い MySQLに設定するときのインデックスの種類は、PRIMARY、INDEX、UNIQUE、FULLTEXTの4つです
この中でPRIMARY、UNIQUEはクラスタインデックス なので検索が早い
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4. INDEXの使いどころ
これ以外は、ケースバイケース。 経験を積むしか無いです
ある程度の法則性はあるので気をつけるべき箇所を 挙げておきます。
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4. WHERE句での注意点 その1
否定及び範囲指定(<など)はインデックスが効きません
ユーザーテーブル
Id 年齢 …
1 17 …
2 21 …
3 19 …
4 25 …
5 18 …
6 22 …
WHERE 年齢 !=17 AND 年齢 !=19
WHERE 年齢>=18 AND 年齢<=22
⇒ WHERE 年齢 IN(18,19,20,21,22)
⇒ WHERE 年齢 =18 OR 年齢 =19 OR 年齢 =20 OR 年齢 =21 OR 年齢 =22
INやWHEREで代用します
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4. WHERE句での注意点 その1
ちなみに私だったら面倒なのでこうします
ユーザーテーブル
Id 年齢 大学生 …
1 17 0 …
2 21 1 …
3 19 1 …
4 25 0 …
5 18 1 …
6 22 1 …
WHERE 大学生 = 1
勿論事前に[大学生]列にインデックスを貼っておき、[年齢]更新時にUPDATE します。
※ロジック上多少の誤差は出ます
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4. WHERE句での注意点 その2
すべてのANDにかかっていないINDEXは使用できない
WHERE FirstName = ‘努’ AND MiddleName = ‘-’ OR FirstName = ‘太郎’ AND FamilyName = ‘山田’
⇒ インデックスが貼ってあっても「idx_first」のみしか使用できません
インデックス
キー名 種別 カラム
idx_first INDEX FirstName
idx_middle INDEX MiddleName
idx_family INDEX FamilyName
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4. WHERE句での注意点 その3
あいまい検索時は前方一致のインデックスが使用可能
WHERE FirstName LIKE ‘努%’ 前方一致
WHERE FirstName LIKE ‘%努’ 後方一致
WHERE FirstName LIKE ‘%努%’ 部分一致
WHERE FirstName LIKE ‘努’ 定数
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4. WHERE句での注意点 その4
複合インデックスの場合、前のキーが範囲検索だと 以降のキーのインデックスが効かない場合がある
WHERE FirstName > ‘A’ AND MiddleName = ‘John’ AND FamilyName = ‘Sakai’
⇒ FirstName以降インデックスが使用されない可能性が あります
インデックス
キー名 種別 カラム
Idx_name INDEX FirstName
MiddleName
FamilyName
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4. ORDER BY句での注意点 その1
連続しないキーにはインデックスが使用できない
ORDER BY FirstName , FamilyName
⇒ MiddleNameを含める
インデックス
キー名 種別 カラム
Idx_name INDEX FirstName
MiddleName
FamilyName
ORDER BY FirstName , MiddleName , FamilyName
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4. ORDER BY句での注意点 その2
複数のキーがある場合はインデックスが使用できない
ORDER BY FirstName , FamilyName
インデックス
キー名 種別 カラム
idx_first INDEX FirstName
idx_middle INDEX MiddleName
idx_family INDEX FamilyName ⇒ インデックスが効かない クエリオプティマイザの判断で インデックスマージが行われる場合がある
複合インデックスを利用するのがベター
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4. ORDER BY句での注意点 その3
昇順、降順が混在している場合には インデックスが使用できない
ORDER BY FirstName DESC , FamilyName ASC
インデックス
キー名 種別 カラム
Idx_name INDEX FirstName
MiddleName
FamilyName
また降順の場合、複合インデックスのすべてのキーを 降順にしなければならない
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4. ORDER BY句での注意点 その3
GROUP BY列とORDER BY列が異なる場合、インデックスは使用できない
GROUP BY FirstName , FamilyName ORDER BY FirstName
インデックス
キー名 種別 カラム
Idx_name INDEX FirstName
MiddleName
FamilyName
この場合、内部的には一度テンポラリテーブルを作成して から再度クエリを発行するという動作をします。 EXPLAIN を実行するとUsing temporaryが表示されます
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4. HIVING句での注意点
HAVING句はインデックスが効きません
スマートにクエリを書きますが速度が極端に遅くなるので極力使わないようにしましょう
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4. ソートに注意
クエリの中にはクエリ実行時にソートが発生するものが あります。
ソートが発生するものについてはユニークインデックス以外は効果的に機能しません
具体的には以下のとおりです
・MIN
・MAX
・UNION
・DISTINCT
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効率よくインデックスを 使うために
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5. 効率よくインデックスを使うために
クエリオプティマイザは最も早くクエリを実行できる用に 実行計画を立てます。 つまり絞り込んだ際にレコード数が最も少なくなるように インデックスを選択します
このようなインデックスのことを「選択性が高い」 インデックスといいます
選択性の高いものの代表は以下のとおりです
・主キー
・ユニークキー
選択性の低いものの代表は以下のとおりです
・フラグ系(特に分散が同じようなものは無意味)
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5. 効率よくインデックスを使うために
具体的には ・性別
・削除フラグ
単体でインデックスを付けてもあまり効果がありません
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5. 効率よくインデックスを使うために
また複合インデックスは、選択制が高いカラムから順に 列を作成します
インデックス
キー名 種別 カラム
Idx_name INDEX user_id
item_id
delete_flg
最もレコードを絞れる
次にレコードを絞れる
1か0かしかない
SQLを書くときにも選択制が高い順に書きます
WHERE user_id=15321 AND item_id = 45312 AND delete_flg = 0
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5. 効率よくインデックスを使うために
もう一点注意です WHERE句内の場合、複合インデックスの先頭の列は 単体インデックスとしても使用できます
インデックス
キー名 種別 カラム
Idx_name INDEX user_id
item_id
delete_flg
単体インデックスとしても使用可能
複合インデックス作成時はこの点も考慮に入れて下さい
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5. 効率よくインデックスを使うために
最後にもう一点注意です
クエリオプティマイザは最も早くクエリを実行できる用に 実行計画を立てるだけで、実際に最も早くクエリを実行しない場合がります。
例えばEXPLAINで見た際に論理上明らかにインデックス を参照したほうが速いはずなのに、インデックスを利用していないなど…
この場合、FORCE INDEX(インデックス名)で使用するインデックスを強制できます
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EXPLAINの見かた
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6. EXPLAINについて
EXPLAINとは実行計画と結果を表示する機能
使い方
SQLの実行前に EXPLAINをつける
EXPLAINからわかること
・どのインデックスが使われているか
・どのような結合が行われているか
・ソートが内部的に行われているか
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6. EXPLAINについて
EXPLAIN実行時の注意点
絶対本番ではやらない 世間様に迷惑はかけないでください
対象テーブルデータをバックアップDBからdevに コピーするして行ってください
クエリキャッシュがあることを意識してください 頻繁に実行されるクエリはDBMSにキャッシュされます
RESET QUERY CACHEコマンドを実行してキャッシュを クリアしてください
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6. EXPLAINについて
クエリキャッシュとは
アプリケーション
PARSE
テーブルのチェック
構文チェック
SQL書き換え
実行計画作成
実行計画をキャッシュ
SQL
実行
EXECUTE
データ
取り出し
FETCH
よく使うクエリのParse内容をキャッシュすることで2回目以降
のParge過程を省略する機能
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6. EXPLAINについて
実際に見てみましょう
バックアップDBに対し
分析対象のクエリを書く
「実行する」ボタンを押す
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6. EXPLAINについて
実際に見てみましょう
「EXPLAINで確認」ボタンを押す
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6. EXPLAINについて
実際に見てみましょう
解析結果
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6. EXPLAINについて
各列の意味 列名 意味
id SQLの中でSELECT文をするid
select_type SQLの種類
type 参照先テーブルへのアクセス手段
possible_keys オプティマイザが使用するインデックスの候補として挙げたキーの一覧
key possible_keysの中から実際にオプティマイザが選択した物
ref 検索時にkeyの比較対象となっているカラム。定数の場合はconstと表示される。
rows クエリによって取得が想定される行数。実際に取得された数ではないところに注意が必要。実際やってみると結構違う。
Extra クエリの追加情報。Using filesort、Using temporaryが表示された場合は注意が必要。
注目すべきはtypeとExtra
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6. EXPLAINについて
typeの各項目の意味 値 意味
const PRIMARY KEYまたはUNIQUEインデックスのルックアップによるアクセス。最速。
eq_ref JOINにおいてPRIARY KEYまたはUNIQUE KEYが利用される時のアクセスタイプ。constと似ているがJOINで用いられるところが違う。
ref ユニーク(PRIMARY or UNIQUE)でないインデックスを使って等価検索(WHERE key = value)を行った時に使われるアクセスタイプ。
range インデックスを用いた範囲検索。
index フルインデックススキャン。インデックス全体をスキャンする必要があるのでとても遅い。
ALL フルテーブルスキャン。インデックスがまったく利用されていないことを示す。OLTP系の処理では改善必須
Index及びALLが出ていたらキケン
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6. EXPLAINについて
Extraの各項目の意味 値 意味
Using where WHERE句に検索条件が指定されており、なおかつインデックスを見ただけではWHERE句の条件を全て適用することが出来ない場合に表示される。
Using index クエリがインデックスだけを用いて解決できることを示す。Covering Indexを利用している場合なども表示される。
Using filesort filesort(クイックソート)でソートを行っていることを示す
Using temporary JOINの結果をソートしたり、DISTINCTによる重複の排除を行う場合など、クエリの実行にテンポラリテーブルが必要なことを示す。
Using index for group-by
MIN()/MAX()がGROUP BY句と併用されているとき、クエリがインデックスだけを用いて解決できることを示す。
Range checked for …
JOINにおいてrangeまたはindex_mergeが利用される場合に表示される。
ほかにもある…
Using where、 Using tempraryが出ていたらキケン
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6. EXPLAINについて
今回の例でいうと
ユニークではないインデックスで等価検索されている
user_id_worker_typeを
利用しようと選択
ただし絞り込み条件でインデックスではなく
WHEREで検索されている
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6. EXPLAINについて
インデックス項目
検索列
user_id, worker_type, delete_flg
user_id_worker_typeが効いていない
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どうすればよいのか?
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実際にやってみましょう
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実際にやってみよう
今から行う作業をSQLチューニングといいます。 まともにやりだすと、それなりに専門領域なので インデックスにフォーカスして説明します
以下の流れで実施します
比較用テーブルの作成
チューニング対象データのインポート
EXPLAIN実行
EXPLAINを外して実測
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実際にやってみよう
1.チューニング対象のデータのインポート
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実際にやってみよう
1.チューニング対象のデータのインポート
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実際にやってみよう
1.チューニング対象のデータのインポート
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実際にやってみよう
2.比較用テーブルの作成
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実際にやってみよう
2.比較用テーブルの作成
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実際にやってみよう
2.比較用テーブルの作成
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実際にやってみよう
2.比較用テーブルの作成
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実際にやってみよう
2.比較用テーブルの作成
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実際にやってみよう
2.比較用テーブルの作成
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実際にやってみよう
2.比較用テーブルの作成
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実際にやってみよう
2.比較用テーブルの作成
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実際にやってみよう
2.比較用テーブルの作成
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実際にやってみよう
2.比較用テーブルの作成
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実際にやってみよう
2.比較用テーブルの作成
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実際にやってみよう
2.比較用テーブルの作成
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実際にやってみよう
3.EXPLAINの実行
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実際にやってみよう
3.EXPLAINの実行
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実際にやってみよう
3.EXPLAINの実行
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実際にやってみよう
3.EXPLAINの実行
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実際にやってみよう
3.EXPLAINの実行
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実際にやってみよう
3.EXPLAINの実行
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実際にやってみよう
3.EXPLAINの実行
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実際にやってみよう
4.EXPLAINを外して実測 単純にクエリを実行して時間を測っても良いのですが、より現実の利用のされ方に近づけるため 今回はjmeterというツールで計測します。
負荷をかけた際のパフォーマンスを計測するツールです。 以下の特徴ができます。 ・HTTP以外にもDB、LDAP、SOAPについても計測できる ・複雑なシナリオテストが可能 ・実際の画面遷移を記録しテスト計画を作成できる
jmeter とは
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実際にやってみよう
4.EXPLAINを外して実測 シミュレーション条件
・スレッド数:50 ・ランプアップ間隔:0.1 ・ループ回数:10
⇒ 簡単に言うと、50人のユーザが0.1秒ごとに 10回アクセスしていることとほぼ同じ
以下のパターンについて比較を実施 ・現状 ・複合インデックスにdelete_flg追加 ・インデックスなし(参考用)
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実際にやってみよう
4.EXPLAINを外して実測
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実際にやってみよう
4.EXPLAINを外して実測
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実際にやってみよう
4.EXPLAINを外して実測
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実際にやってみよう
4.EXPLAINを外して実測
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実際にやってみよう
4.EXPLAINを外して実測
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実際にやってみよう
4.EXPLAINを外して実測
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実際にやってみよう
4.EXPLAINを外して実測
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実際にやってみよう
4.EXPLAINを外して実測
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実際にやってみよう
4.EXPLAINを外して実測
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インデックスに関連する 開発ガイドライン
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開発ガイドライン
1テーブルあたりのインデックス数
目的によって異なりますが最大で5つを基準として検討してください。
1インデックスあたりの列数
目的によって異なりますが最大で5つを基準として検討してください。
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まとめ
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インデックスとは目的のものを早く調べるた めのカンニングペーパーのようなもの
検索は早いが、更新は遅い
MySQLではクエリ実行時に1つの インデックスしか利用できない
DBMSは入れものではない。 データベースの気持ちになって考えよう!
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以上、 お疲れ様でした!