no2015 年から福島第一の現場に持ち込み、1号炉から3号...

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1放射線といえば一般的にはネガティブな印象になってし まった感がありますが、発生する放射線を捕まえて未知の 粒子を探すという素粒子実験を長年やっている立場として は、放 射線はうまくコントロールしてお付き合いするもので、 放射線管理やそのツールである個人被ばく線量計には、と てもお世話になっています。私の研究歴の中から放射線に かかわる2つの事例を紹介します。 高放射線耐性シリコン検出器の開発 素粒子実験では、よりビームエネルギーや強度を上げる ことで、ヒッグス粒子など重く、めったに発生しない素粒子 現象を探ります。そのために検出器に要求される放射線耐 性は次第に高くなり、実現できる検出器の耐性が実験の寿 命を決めることになります。シリコン検出器は半導体技術 を用いてミクロンの位置分解能を達成できるので、素粒子 実験では主流の位置測定器になっています。それまで主流 のガス検出器に比べると信号を収集する時間が2 桁は速い ので、粒子数密度の高い衝突点付近に設置されています。 開発当初は放射線耐性の限界を指摘されていましたが、現 行のLHC 加速器 (世界最大のエネルギー加速器) ATLAS 験用に開発したセンサーは1 × 10 14 /㎠の放射線が通過して も作動する耐性を持っています。これは電場が集中しない ようにp 型電極を設計しn型のシリコンに配置したものです。 2026 年からLHCのビーム輝度は10 倍になり、放射線耐 性も10 倍の1 × 10 15 /㎠が要求されますが、これにはp型シ リコンにn型電極を配置するセンサーを開発しました。p型 にすることでいくつかの追加開発が必要でしたが、高速な 電子を収集する方式に変わるために、想定した以上に放射 線耐性が向上したのは副産物でした。この方式はより内側 のピクセル型センサーにも採用されています。しかし、最内 層はp型に変更するだけでは十分でなく、収集距離を短く する特別な電極構造(3 D 型)を採用します。元々シリコンを 素粒子実験に適用するアイデアは欧州のものですが、 3Dも、 その辺りの欧州のアイデアはさすがの感があります。 福島第一原発での宇宙線ミュー粒子を用いた活動 福島第一原発事故は、国内に限らず世界的に原発の議論 を提起しています。ひとりの国民としてある種のショックを 受けましたが、 2011年の8月に宇宙線ミュー粒子を使って、 原子炉内部の状態を透視する研究の誘いが KEKの高崎先 生 からありました。そこで、ミュー粒子 の 観 測 装置として 1m1 ㎠ 断面のシンチレータを100 本並べた層を複数組み 合わせるシステムを設計して製作しました。シンチレータに 波長変換ファイバーを入れて読み出す方式はCDF 実験用 に開発し、光読み出しのMPPC (多ピクセル型光検出器) ILC (国際リニア加速器)実験用に開発していたもので、 また、データ処理 系は、 FPGA Field Programmable Gate Array)に基づくものです。多くの人の助言を受けながら今 までの素粒子実験での経験をもとに検出器システムを12には完成し、予備実験として東海村の原子炉で観測を開始 しました。検出器の完成は持ち込む前日でしたので、シン チレータに塗る白ペンキは半乾きの状態でした。 2015 年から福島第一の現場に持ち込み、 1号炉から3 炉の順に毎年観測をしました。懸念は環境放射線の高さで したが、高速なシンチレータ信号を複数の層で同時計測す ることでバックグランドを落とすことが可能でした。観測の 結果、どの原子炉でも核燃料のほとんどは燃料装荷位置 (圧力容器内)にとどまっていないこと、一部は圧力容器の 底部に残存していることが推定されました。ミュー粒子は 重い物質があると吸収されるので、原子炉の背部から宇宙 線ミュー粒子を観測することで、重い物質量が推定できる ものです。今ではカメラが内部に挿入されて直接状態を見 ることができる様になりましたが、いち早く、内部 状 態の 情報を重さの推定とともに得ることができました。 ●トップコラム筑波大学 数理物質系物理学域 准教授・ 宇宙史研究センター光量子測定器開発部門長 原 和彦 2018 年度 皮膚の等価線量の集計 リングバッジ着用者数推移 ●お願いバッジの返送方法について ●製品紹介眼の水晶体被ばく線量測定〈ビジョンバッジ〉 ●ちょっと知っ得刀から生まれた言葉 No. 504 2019 12月発行 和彦 216 プロフィール ●1985 年筑波大学大学院物理学研究科修了・理学博 士。スイスベルン大学助手を経て筑波大学へ。その間、 UA2 W/Z 粒子)、 CDF (トップクォーク)、 ATLAS (ヒッグス)など常に世界的 に最前線の素粒子実験を遂行するとともに新しい検出器開発に取り 組む。論文数と被引用数とに基づく科学者の貢献度指数(h指数)で、 世界25 位、日本で1位(20172月時点)。 はら かずひこ 筑波大学 数理物質系物理学域 准教授・ 宇宙史研究センター光量子測定器開発部門長 放射線とお付き合い

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Page 1: No2015 年から福島第一の現場に持ち込み、1号炉から3号 炉の順に毎年観測をしました。懸念は環境放射線の高さで したが、高速なシンチレータ信号を複数の層で同時計測す

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お 願 い

   放射線といえば一般的にはネガティブな印象になってしまった感がありますが、発生する放射線を捕まえて未知の粒子を探すという素粒子実験を長年やっている立場としては、放射線はうまくコントロールしてお付き合いするもので、放射線管理やそのツールである個人被ばく線量計には、とてもお世話になっています。私の研究歴の中から放射線にかかわる2つの事例を紹介します。高放射線耐性シリコン検出器の開発 素粒子実験では、よりビームエネルギーや強度を上げることで、ヒッグス粒子など重く、めったに発生しない素粒子現象を探ります。そのために検出器に要求される放射線耐性は次第に高くなり、実現できる検出器の耐性が実験の寿命を決めることになります。シリコン検出器は半導体技術を用いてミクロンの位置分解能を達成できるので、素粒子実験では主流の位置測定器になっています。それまで主流のガス検出器に比べると信号を収集する時間が2桁は速いので、粒子数密度の高い衝突点付近に設置されています。開発当初は放射線耐性の限界を指摘されていましたが、現行のLHC加速器(世界最大のエネルギー加速器)ATLAS実験用に開発したセンサーは1×1014/㎠の放射線が通過しても作動する耐性を持っています。これは電場が集中しないようにp型電極を設計しn型のシリコンに配置したものです。 2026年からLHCのビーム輝度は10倍になり、放射線耐性も10倍の1×1015/㎠が要求されますが、これにはp型シリコンにn型電極を配置するセンサーを開発しました。p型にすることでいくつかの追加開発が必要でしたが、高速な電子を収集する方式に変わるために、想定した以上に放射

線耐性が向上したのは副産物でした。この方式はより内側のピクセル型センサーにも採用されています。しかし、最内層はp型に変更するだけでは十分でなく、収集距離を短くする特別な電極構造(3D型)を採用します。元々シリコンを素粒子実験に適用するアイデアは欧州のものですが、3Dも、その辺りの欧州のアイデアはさすがの感があります。福島第一原発での宇宙線ミュー粒子を用いた活動 福島第一原発事故は、国内に限らず世界的に原発の議論を提起しています。ひとりの国民としてある種のショックを受けましたが、2011年の8月に宇宙線ミュー粒子を使って、原子炉内部の状態を透視する研究の誘いがKEKの高崎先生からありました。そこで、ミュー粒子の観測装置として1m長1㎠断面のシンチレータを100本並べた層を複数組み合わせるシステムを設計して製作しました。シンチレータに波長変換ファイバーを入れて読み出す方式はCDF実験用に開発し、光読み出しのMPPC(多ピクセル型光検出器)はILC(国際リニア加速器)実験用に開発していたもので、また、データ処理系は、FPGA(Field Programmable Gate Array)に基づくものです。多くの人の助言を受けながら今までの素粒子実験での経験をもとに検出器システムを12月には完成し、予備実験として東海村の原子炉で観測を開始しました。検出器の完成は持ち込む前日でしたので、シンチレータに塗る白ペンキは半乾きの状態でした。 2015年から福島第一の現場に持ち込み、1号炉から3号炉の順に毎年観測をしました。懸念は環境放射線の高さでしたが、高速なシンチレータ信号を複数の層で同時計測することでバックグランドを落とすことが可能でした。観測の結果、どの原子炉でも核燃料のほとんどは燃料装荷位置

(圧力容器内)にとどまっていないこと、一部は圧力容器の底部に残存していることが推定されました。ミュー粒子は重い物質があると吸収されるので、原子炉の背部から宇宙線ミュー粒子を観測することで、重い物質量が推定できるものです。今ではカメラが内部に挿入されて直接状態を見ることができる様になりましたが、いち早く、内部状態の情報を重さの推定とともに得ることができました。

■当社へのお問い合わせ、ご連絡は本社 Tel.029-839-3322 Fax.029-836-8440大阪 Tel.06-6535-2675 Fax.06-6541-0931

●トップコラム/筑波大学 数理物質系物理学域 准教授・        宇宙史研究センター光量子測定器開発部門長 原 和彦

●2018年度 皮膚の等価線量の集計・リングバッジ着用者数推移

●お願い/バッジの返送方法について

●製品紹介/眼の水晶体被ばく線量測定〈ビジョンバッジ〉

●ちょっと知っ得/刀から生まれた言葉

    毎月1日発行  発行部数:40,200部

発 行 長瀬ランダウア株式会社    〒300-2686    茨城県つくば市諏訪 C22 街区 1発行人 的場 洋明

編集後記

No.5042019年 〈12月号〉

https://www.nagase-landauer.co.jpE-mail:[email protected]

長瀬ランダウア(株)ホームページ・Eメール 5月1日に“令和”という新しい年号を迎えてから、早いもので令和元年が終わろ

うとしています。今年はとにかく“令和”が一大ブームになったのではないでしょうか。“令和元年”“R1”という表記にもすっかり慣れましたね。“令和初ゴールデンウィーク”に始まり、“令和初甲子園”“令和初新米”“令和初ハロウィーン”なんていう

ものも見かけました。今月は“令和初クリスマス”と“令和初年末”、年明けには“令和初お正月”を迎え、“令和初・初日の出”が見られるでしょうか。 平成と令和、新旧が混ざった、まれな年となりましたが、皆様にとってはどのような一年になりましたでしょうか。どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。そして、来年もよろしくお願いいたします。              (A.S.)

No.5042019年12月発行

NLだより 2019年12月・No.504

原 和彦

216

プロフィール●1985年筑波大学大学院物理学研究科修了・理学博士。スイスベルン大学助手を経て筑波大学へ。その間、UA2(W/Z粒子)、CDF(トップクォーク)、ATLAS(ヒッグス)など常に世界的に最前線の素粒子実験を遂行するとともに新しい検出器開発に取り組む。論文数と被引用数とに基づく科学者の貢献度指数(h指数)で、世界25位、日本で1位(2017年2月時点)。

はら かずひこ 筑波大学 数理物質系物理学域 准教授・宇宙史研究センター光量子測定器開発部門長

〔お問い合わせ:お客様サポートセンター〕Tel.029-839-3322 Fax.029-836-8440

放射線とお付き合い

バッジの返送方法について

 日頃、何気なく使っている“相槌を打つ”。そう皆さんもご存知の刀から生まれた言葉です。元は鍛冶屋さんが刀を鍛える時、二人で行い、師が槌(つち=金槌)を打つ合間に弟子が槌を打つことを相槌とか相の槌などと言っていました。このことが転じて相手の問いに答えたり、話に合わせると言う意味になり、今では“相槌を打つ”と言われるようになったとされています。これと関連して“とんちんかん”は師匠と弟子の刀を打つ音が良い時、トンカントンカンまたはトンテンカンとリズミカルになるのですが、ちぐはぐになったり、はずれた音になると“トンチンカン”と聞こえることから、間抜けな言動またはその人のことを指すようになったと言うことです。 “土壇場”の由来を聞くとオゾマしいですが、本来、処刑した罪人の体を使って試し斬りをした場所のことを転じて“これ以上あとのない場面”のことを言い、今では、ドタキャンも土壇場でキャンセルと軽く使われる言葉ですが、実はかなり重~い言葉だったのですね。    (M.K.) 

刀から生まれた言葉

ビジョンバッジは防護メガネによる遮へいの効果を反映した眼の水晶体の3㎜線量当量を測定するために開発された線量計です。検出素子にはリングバッジと同じTLDを採用しており、小型・軽量で視界を邪魔せず、防護メガネへの取付け・取外しを容易に行うことが可能です。

注)眼の水晶体の等価線量限度引下げは、今後の法令

   改正で予定されています。

【ビジョンバッジサービスのお問い合わせ】営業課 Tel.029-839-3322

製品紹介

眼 の 水 晶 体 被 ば く 線 量 測 定

バッジの返送方法に関するお願いです。①着用期間終了後のバッジはできるだけ早くご返送ください。 (着用開始日以降6ヶ月間は測定可能です。)②輸送中の衝撃から保護するため、専用トレーに入れてご返送ください。③登録内容に変更が生じた場合は、Fax(または電話)にて  ご連絡ください。

※変更がない場合は、「登録変更依頼書」を同封していただく必要は ございません。

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1.2

0.91.01.1

0.80.70.60.5

0.10.20.30.4

10,000

1,000

100

100

NLだより 2019年 12月・No.504 NLだより 2019年 12月・No.504

表1

一般医療

歯科医療

獣 医 療

一般 工 業

非破壊検査

研究教育

全 機 関

機 関 名 平均線量(mSv) 検出せず 0.1mSv~

1.0mSv1.1mSv~5.0mSv

5.1mSv~10.0mSv

10.1mSv~15.0mSv

15.1mSv~20.0mSv

20.1mSv~25.0mSv

25.1mSv~50.0mSv 合計人数

0.911

0.031

0.033

0.290

0.513

0.044

0.713

111,413

3,145

6,843

24,508

300

21,029

167,238

31,842

136

304

946

124

517

33,869

16,230

29

67

379

49

83

16,837

3,408

0

5

86

13

11

3,523

1,206

0

0

57

1

4

1,268

629

0

0

40

0

2

671

375

0

0

30

0

1

406

642

0

0

84

0

3

729

50.1mSv~100.0mSv

100.1mSv~500.0mSv

174

0

0

11

0

3

188

40

0

0

2

0

1

43

500.1mSv  ~

3

0

0

0

0

0

3

165,962

3,310

7,219

26,143

487

21,654

224,775

(機 関 名)

検出せず 0.1mSv~1.0mSv

1.1mSv~5.0mSv

5.1mSv~10.0mSv

10.1mSv~15.0mSv

15.1mSv~20.0mSv

20.1mSv~25.0mSv

25.1mSv~50.0mSv

50.1mSv~100.0mSv 100.1mSv~

0 6050 70 80 90 100%

67.13 19.19 9.78 2.050.73

0.56

0.38

一 般 医 療平均0.911mSv

歯 科 医 療平均0.031mSv

獣  医  療平均0.033mSv

一 般 工 業平均0.290mSv

非 破 壊 検 査平均0.513mSv

95.02 4.11

94.79 4.21

93.75 3.62 1.45

25.4661.60 10.06 2.67

0.230.39 0.10 0.03

0.93

0.02 0.01 0.010.01 0.180.320.080.02

研 究 教 育平均0.044mSv

全  機  関平均0.713mSv

97.11 2.39

74.40 15.07 7.49 1.570.30

0.05

0.38

0.33 0.150.110.320.040.010.21

0.07

0.88

0.22

図1

0

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

9.0(mSv)

2018年度 機関別年間皮膚等価線量分布(単位:%)

2018年度 機関別年間皮膚等価線量人数分布(単位:人)

図3 2018年度 職種別およびリングバッジ着用有無別年間平均皮膚等価線量

放射線

 師

師看護師

手研究員

技術員

員教

員その他

全平均

リングバッジ着用者数推移皮膚の等価線量の集計

1.441.68

2.89

0.480.440.140.02

0.360.00 0.06

8.15

3.40

0.190.15 0.21

2.85

2.15

4.37

0.040.030.37

0.06

4.67

0.700.600.25

5.60 5.55

0.990.89

一般工業

2015年度

2014年度

2016年度

2018年度

図2

2015年度

2014年度

2016年度

2018年度

獣医療

獣医療

(mSv) (人)機関別年間平均皮膚等価線量推移 図4 機関別リングバッジ着用者数推移

0.036

0.049

0.0640.084

0.0460.069

歯科医療研究教育

5,620 5,688 5,793

4,222 4,183

1,179 1,366

196163 177

1,477

4,171

5,928

100

174

1,488

4,167

5,932

1007888

4,075

1,221

87

234

 2018年度(2018年4月~2019年3月)の当社ルミネスバッジサービスおよびリングバッジサービスによる皮膚の等価線量(以下、皮膚等価線量)を機関別・職種別に集計し、またリングバッジの着用者数の推移も機関別にまとめましたので、報告いたします。皮膚等価線量は、ルミネスバッジまたはリングバッジから得た70μm線量当量です。複数のバッジを着用した場合は、それらの中で最も高い70μm線量当量を皮膚等価線量としています。詳しくは、弊紙 No.449からNo.451の外部被ばく線量の算出方法の特集をご覧ください。なお、当社ウェブサイトのバックナンバーからでもご確認いただけます。                 [皮膚等価線量の集計対象]

 2018年度中に、当社の測定サービスを1回以上受けられた224,775名のデータを対象とし、皮膚等価線量について集計しました。集計には2018年4月1日から2019年3月31日までの着用分で、報告日が2019年6月30日までのバッジデータを使用しました。 なお、最小検出限界未満の線量を表す「検出せず」は、被ばく線量を0mSvとして計算しています。[機関別年間皮膚等価線量の集計結果]

 機関を一般医療、歯科医療、獣医療、一般工業、非破壊

検査、研究教育の6つに分類し、皮膚等価線量を集計しました。 2018年度における各機関の年間皮膚等価線量の人数分布を表1に示します。年間皮膚等価線量は集計対象者平均で0.713 mSvとなり、前年度の0.767 mSvより7.0%低下しました。医療分野について見ますと、一般医療の集計対象人数は165,962名で年間皮膚等価線量の平均は0.911mSvでした。一方、歯科医療は3,310名で0.031mSv、獣医療は7,219名で0.033mSvとなり、どちらも一般医療の4%未満でした。また、皮膚等価線量の年間線量限度である500mSvを超えた方は3名で、全て一般医療の方でした。 図1は、機関別の年間皮膚等価線量の分布を示しています。集計対象者のうち、74.4%の方の年間皮膚等価線量が「検出せず」でした。一般医療の67.1%、非破壊検査の61.6%以外の機関では90%以上が年間を通して「検出せず」でした。 図2は、過去5年における機関別の年間平均皮膚等価線量の推移を表したものです。過去5年とも一般医療が最も高く、次いで非破壊検査、一般工業、これらの機関から大きく下がり、他の3機関となっています。2018年度は前年度と同じく研究教育、獣医療、歯科医療の順になりました。 全機関の平均線量は5年間下がり続けました。これは一般医療の平均線量が毎年下がったためです。人数と年間平均線量の積で求められる年間集団等価線量は、一般医療では

151,191人・mSvとなり、全機関(160,264人・mSv)の約94%を占めるため、影響が大きいことによります。この割合は例年同程度です。[職種別皮膚等価線量の集計結果] 図3は、職種別の年間平均皮膚等価線量です。また、それぞれの職種でリングバッジ着用者と非着用者に分けて集計しました。2018年度中に、1度でもリングバッジを着用された方は着用者として集計しています。 全職種の年間平均皮膚等価線量は、リングバッジ着用者では集計対象人数5,932名で4.67mSv、リングバッジ非着用者では218,843名で0.60mSvとなり、リングバッジ着用者の年間平均皮膚等価線量は非着用者の7.8倍におよびました。教員以外の全て職種において、リングバッジ着用者は非着用者よりも年間平均線量が高く、その差は顕著でした。なお、助手はリングバッジの着用者が13名と非常に少ないため、皮膚等価線量が高い一部のデータによって平均値が高くなりました。

              図4は、過去5年における機関別のリングバッジの着用者数の推移を表したものです。機関によって着用者数が大きく異なるため、縦軸は対数目盛で表示しました。なお、歯科医療と非破壊検査のリングバッジ着用者は10名以下と少ないため、これらの表示は割愛しました。 2018年度の機関別着用者数は、いずれの機関も前年度とほぼ同じでした。全機関は5年間少しづつ上がり続けました。             * 外部被ばくによる線量が末端部で最大となる恐れがある場合、末端部の70μm線量当量の測定が法令で義務づけられております。放射線作業上、末端部の被ばくが高くなる可能性のある方は、皮膚等価線量を正しく測定するために、是非リングバッジをご活用ください。                           (技術室)

皮膚等価線量の集計

リングバッジ着用者数推移

全機関

研究教育

一般医療

2017年度

全機関

一般工業

非破壊検査

一般医療

0.602

0.500 0.402

0.839 0.834

0.804

1.103

1.081 1.036

0.975 0.911

0.713

0.513

0.290

0.044

0.0310.033

0.767

0.464

0.3480.305 0.283 0.303

0.102

0.046

0.040 0.034

0.0380.043

2017年度

リングバッジ非着用者 全 体

リングバッジ着用者

2018年度

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1.2

0.91.01.1

0.80.70.60.5

0.10.20.30.4

10,000

1,000

100

100

NLだより 2019年 12月・No.504 NLだより 2019年 12月・No.504

表1

一般医療

歯科医療

獣 医 療

一般 工 業

非破壊検査

研究教育

全 機 関

機 関 名 平均線量(mSv) 検出せず 0.1mSv~

1.0mSv1.1mSv~5.0mSv

5.1mSv~10.0mSv

10.1mSv~15.0mSv

15.1mSv~20.0mSv

20.1mSv~25.0mSv

25.1mSv~50.0mSv 合計人数

0.911

0.031

0.033

0.290

0.513

0.044

0.713

111,413

3,145

6,843

24,508

300

21,029

167,238

31,842

136

304

946

124

517

33,869

16,230

29

67

379

49

83

16,837

3,408

0

5

86

13

11

3,523

1,206

0

0

57

1

4

1,268

629

0

0

40

0

2

671

375

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0

30

0

1

406

642

0

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84

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3

729

50.1mSv~100.0mSv

100.1mSv~500.0mSv

174

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3

188

40

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0

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43

500.1mSv  ~

3

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3

165,962

3,310

7,219

26,143

487

21,654

224,775

(機 関 名)

検出せず 0.1mSv~1.0mSv

1.1mSv~5.0mSv

5.1mSv~10.0mSv

10.1mSv~15.0mSv

15.1mSv~20.0mSv

20.1mSv~25.0mSv

25.1mSv~50.0mSv

50.1mSv~100.0mSv 100.1mSv~

0 6050 70 80 90 100%

67.13 19.19 9.78 2.050.73

0.56

0.38

一 般 医 療平均0.911mSv

歯 科 医 療平均0.031mSv

獣  医  療平均0.033mSv

一 般 工 業平均0.290mSv

非 破 壊 検 査平均0.513mSv

95.02 4.11

94.79 4.21

93.75 3.62 1.45

25.4661.60 10.06 2.67

0.230.39 0.10 0.03

0.93

0.02 0.01 0.010.01 0.180.320.080.02

研 究 教 育平均0.044mSv

全  機  関平均0.713mSv

97.11 2.39

74.40 15.07 7.49 1.570.30

0.05

0.38

0.33 0.150.110.320.040.010.21

0.07

0.88

0.22

図1

0

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

9.0(mSv)

2018年度 機関別年間皮膚等価線量分布(単位:%)

2018年度 機関別年間皮膚等価線量人数分布(単位:人)

図3 2018年度 職種別およびリングバッジ着用有無別年間平均皮膚等価線量

放射線

 師

師看護師

手研究員

技術員

員教

員その他

全平均

リングバッジ着用者数推移皮膚の等価線量の集計

1.441.68

2.89

0.480.440.140.02

0.360.00 0.06

8.15

3.40

0.190.15 0.21

2.85

2.15

4.37

0.040.030.37

0.06

4.67

0.700.600.25

5.60 5.55

0.990.89

一般工業

2015年度

2014年度

2016年度

2018年度

図2

2015年度

2014年度

2016年度

2018年度

獣医療

獣医療

(mSv) (人)機関別年間平均皮膚等価線量推移 図4 機関別リングバッジ着用者数推移

0.036

0.049

0.0640.084

0.0460.069

歯科医療研究教育

5,620 5,688 5,793

4,222 4,183

1,179 1,366

196163 177

1,477

4,171

5,928

100

174

1,488

4,167

5,932

1007888

4,075

1,221

87

234

 2018年度(2018年4月~2019年3月)の当社ルミネスバッジサービスおよびリングバッジサービスによる皮膚の等価線量(以下、皮膚等価線量)を機関別・職種別に集計し、またリングバッジの着用者数の推移も機関別にまとめましたので、報告いたします。皮膚等価線量は、ルミネスバッジまたはリングバッジから得た70μm線量当量です。複数のバッジを着用した場合は、それらの中で最も高い70μm線量当量を皮膚等価線量としています。詳しくは、弊紙 No.449からNo.451の外部被ばく線量の算出方法の特集をご覧ください。なお、当社ウェブサイトのバックナンバーからでもご確認いただけます。                 [皮膚等価線量の集計対象]

 2018年度中に、当社の測定サービスを1回以上受けられた224,775名のデータを対象とし、皮膚等価線量について集計しました。集計には2018年4月1日から2019年3月31日までの着用分で、報告日が2019年6月30日までのバッジデータを使用しました。 なお、最小検出限界未満の線量を表す「検出せず」は、被ばく線量を0mSvとして計算しています。[機関別年間皮膚等価線量の集計結果]

 機関を一般医療、歯科医療、獣医療、一般工業、非破壊

検査、研究教育の6つに分類し、皮膚等価線量を集計しました。 2018年度における各機関の年間皮膚等価線量の人数分布を表1に示します。年間皮膚等価線量は集計対象者平均で0.713 mSvとなり、前年度の0.767 mSvより7.0%低下しました。医療分野について見ますと、一般医療の集計対象人数は165,962名で年間皮膚等価線量の平均は0.911mSvでした。一方、歯科医療は3,310名で0.031mSv、獣医療は7,219名で0.033mSvとなり、どちらも一般医療の4%未満でした。また、皮膚等価線量の年間線量限度である500mSvを超えた方は3名で、全て一般医療の方でした。 図1は、機関別の年間皮膚等価線量の分布を示しています。集計対象者のうち、74.4%の方の年間皮膚等価線量が「検出せず」でした。一般医療の67.1%、非破壊検査の61.6%以外の機関では90%以上が年間を通して「検出せず」でした。 図2は、過去5年における機関別の年間平均皮膚等価線量の推移を表したものです。過去5年とも一般医療が最も高く、次いで非破壊検査、一般工業、これらの機関から大きく下がり、他の3機関となっています。2018年度は前年度と同じく研究教育、獣医療、歯科医療の順になりました。 全機関の平均線量は5年間下がり続けました。これは一般医療の平均線量が毎年下がったためです。人数と年間平均線量の積で求められる年間集団等価線量は、一般医療では

151,191人・mSvとなり、全機関(160,264人・mSv)の約94%を占めるため、影響が大きいことによります。この割合は例年同程度です。[職種別皮膚等価線量の集計結果] 図3は、職種別の年間平均皮膚等価線量です。また、それぞれの職種でリングバッジ着用者と非着用者に分けて集計しました。2018年度中に、1度でもリングバッジを着用された方は着用者として集計しています。 全職種の年間平均皮膚等価線量は、リングバッジ着用者では集計対象人数5,932名で4.67mSv、リングバッジ非着用者では218,843名で0.60mSvとなり、リングバッジ着用者の年間平均皮膚等価線量は非着用者の7.8倍におよびました。教員以外の全て職種において、リングバッジ着用者は非着用者よりも年間平均線量が高く、その差は顕著でした。なお、助手はリングバッジの着用者が13名と非常に少ないため、皮膚等価線量が高い一部のデータによって平均値が高くなりました。

              図4は、過去5年における機関別のリングバッジの着用者数の推移を表したものです。機関によって着用者数が大きく異なるため、縦軸は対数目盛で表示しました。なお、歯科医療と非破壊検査のリングバッジ着用者は10名以下と少ないため、これらの表示は割愛しました。 2018年度の機関別着用者数は、いずれの機関も前年度とほぼ同じでした。全機関は5年間少しづつ上がり続けました。             * 外部被ばくによる線量が末端部で最大となる恐れがある場合、末端部の70μm線量当量の測定が法令で義務づけられております。放射線作業上、末端部の被ばくが高くなる可能性のある方は、皮膚等価線量を正しく測定するために、是非リングバッジをご活用ください。                           (技術室)

皮膚等価線量の集計

リングバッジ着用者数推移

全機関

研究教育

一般医療

2017年度

全機関

一般工業

非破壊検査

一般医療

0.602

0.500 0.402

0.839 0.834

0.804

1.103

1.081 1.036

0.975 0.911

0.713

0.513

0.290

0.044

0.0310.033

0.767

0.464

0.3480.305 0.283 0.303

0.102

0.046

0.040 0.034

0.0380.043

2017年度

リングバッジ非着用者 全 体

リングバッジ着用者

2018年度

Page 4: No2015 年から福島第一の現場に持ち込み、1号炉から3号 炉の順に毎年観測をしました。懸念は環境放射線の高さで したが、高速なシンチレータ信号を複数の層で同時計測す

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お 願 い

   放射線といえば一般的にはネガティブな印象になってしまった感がありますが、発生する放射線を捕まえて未知の粒子を探すという素粒子実験を長年やっている立場としては、放射線はうまくコントロールしてお付き合いするもので、放射線管理やそのツールである個人被ばく線量計には、とてもお世話になっています。私の研究歴の中から放射線にかかわる2つの事例を紹介します。高放射線耐性シリコン検出器の開発 素粒子実験では、よりビームエネルギーや強度を上げることで、ヒッグス粒子など重く、めったに発生しない素粒子現象を探ります。そのために検出器に要求される放射線耐性は次第に高くなり、実現できる検出器の耐性が実験の寿命を決めることになります。シリコン検出器は半導体技術を用いてミクロンの位置分解能を達成できるので、素粒子実験では主流の位置測定器になっています。それまで主流のガス検出器に比べると信号を収集する時間が2桁は速いので、粒子数密度の高い衝突点付近に設置されています。開発当初は放射線耐性の限界を指摘されていましたが、現行のLHC加速器(世界最大のエネルギー加速器)ATLAS実験用に開発したセンサーは1×1014/㎠の放射線が通過しても作動する耐性を持っています。これは電場が集中しないようにp型電極を設計しn型のシリコンに配置したものです。 2026年からLHCのビーム輝度は10倍になり、放射線耐性も10倍の1×1015/㎠が要求されますが、これにはp型シリコンにn型電極を配置するセンサーを開発しました。p型にすることでいくつかの追加開発が必要でしたが、高速な電子を収集する方式に変わるために、想定した以上に放射

線耐性が向上したのは副産物でした。この方式はより内側のピクセル型センサーにも採用されています。しかし、最内層はp型に変更するだけでは十分でなく、収集距離を短くする特別な電極構造(3D型)を採用します。元々シリコンを素粒子実験に適用するアイデアは欧州のものですが、3Dも、その辺りの欧州のアイデアはさすがの感があります。福島第一原発での宇宙線ミュー粒子を用いた活動 福島第一原発事故は、国内に限らず世界的に原発の議論を提起しています。ひとりの国民としてある種のショックを受けましたが、2011年の8月に宇宙線ミュー粒子を使って、原子炉内部の状態を透視する研究の誘いがKEKの高崎先生からありました。そこで、ミュー粒子の観測装置として1m長1㎠断面のシンチレータを100本並べた層を複数組み合わせるシステムを設計して製作しました。シンチレータに波長変換ファイバーを入れて読み出す方式はCDF実験用に開発し、光読み出しのMPPC(多ピクセル型光検出器)はILC(国際リニア加速器)実験用に開発していたもので、また、データ処理系は、FPGA(Field Programmable Gate Array)に基づくものです。多くの人の助言を受けながら今までの素粒子実験での経験をもとに検出器システムを12月には完成し、予備実験として東海村の原子炉で観測を開始しました。検出器の完成は持ち込む前日でしたので、シンチレータに塗る白ペンキは半乾きの状態でした。 2015年から福島第一の現場に持ち込み、1号炉から3号炉の順に毎年観測をしました。懸念は環境放射線の高さでしたが、高速なシンチレータ信号を複数の層で同時計測することでバックグランドを落とすことが可能でした。観測の結果、どの原子炉でも核燃料のほとんどは燃料装荷位置

(圧力容器内)にとどまっていないこと、一部は圧力容器の底部に残存していることが推定されました。ミュー粒子は重い物質があると吸収されるので、原子炉の背部から宇宙線ミュー粒子を観測することで、重い物質量が推定できるものです。今ではカメラが内部に挿入されて直接状態を見ることができる様になりましたが、いち早く、内部状態の情報を重さの推定とともに得ることができました。

■当社へのお問い合わせ、ご連絡は本社 Tel.029-839-3322 Fax.029-836-8440大阪 Tel.06-6535-2675 Fax.06-6541-0931

●トップコラム/筑波大学 数理物質系物理学域 准教授・        宇宙史研究センター光量子測定器開発部門長 原 和彦

●2018年度 皮膚の等価線量の集計・リングバッジ着用者数推移

●お願い/バッジの返送方法について

●製品紹介/眼の水晶体被ばく線量測定〈ビジョンバッジ〉

●ちょっと知っ得/刀から生まれた言葉

    毎月1日発行  発行部数:40,200部

発 行 長瀬ランダウア株式会社    〒300-2686    茨城県つくば市諏訪 C22 街区 1発行人 的場 洋明

編集後記

No.5042019年 〈12月号〉

https://www.nagase-landauer.co.jpE-mail:[email protected]

長瀬ランダウア(株)ホームページ・Eメール 5月1日に“令和”という新しい年号を迎えてから、早いもので令和元年が終わろ

うとしています。今年はとにかく“令和”が一大ブームになったのではないでしょうか。“令和元年”“R1”という表記にもすっかり慣れましたね。“令和初ゴールデンウィーク”に始まり、“令和初甲子園”“令和初新米”“令和初ハロウィーン”なんていう

ものも見かけました。今月は“令和初クリスマス”と“令和初年末”、年明けには“令和初お正月”を迎え、“令和初・初日の出”が見られるでしょうか。 平成と令和、新旧が混ざった、まれな年となりましたが、皆様にとってはどのような一年になりましたでしょうか。どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。そして、来年もよろしくお願いいたします。              (A.S.)

No.5042019年12月発行

NLだより 2019年12月・No.504

原 和彦

216

プロフィール●1985年筑波大学大学院物理学研究科修了・理学博士。スイスベルン大学助手を経て筑波大学へ。その間、UA2(W/Z粒子)、CDF(トップクォーク)、ATLAS(ヒッグス)など常に世界的に最前線の素粒子実験を遂行するとともに新しい検出器開発に取り組む。論文数と被引用数とに基づく科学者の貢献度指数(h指数)で、世界25位、日本で1位(2017年2月時点)。

はら かずひこ 筑波大学 数理物質系物理学域 准教授・宇宙史研究センター光量子測定器開発部門長

〔お問い合わせ:お客様サポートセンター〕Tel.029-839-3322 Fax.029-836-8440

放射線とお付き合い

バッジの返送方法について

 日頃、何気なく使っている“相槌を打つ”。そう皆さんもご存知の刀から生まれた言葉です。元は鍛冶屋さんが刀を鍛える時、二人で行い、師が槌(つち=金槌)を打つ合間に弟子が槌を打つことを相槌とか相の槌などと言っていました。このことが転じて相手の問いに答えたり、話に合わせると言う意味になり、今では“相槌を打つ”と言われるようになったとされています。これと関連して“とんちんかん”は師匠と弟子の刀を打つ音が良い時、トンカントンカンまたはトンテンカンとリズミカルになるのですが、ちぐはぐになったり、はずれた音になると“トンチンカン”と聞こえることから、間抜けな言動またはその人のことを指すようになったと言うことです。 “土壇場”の由来を聞くとオゾマしいですが、本来、処刑した罪人の体を使って試し斬りをした場所のことを転じて“これ以上あとのない場面”のことを言い、今では、ドタキャンも土壇場でキャンセルと軽く使われる言葉ですが、実はかなり重~い言葉だったのですね。    (M.K.) 

刀から生まれた言葉

ビジョンバッジは防護メガネによる遮へいの効果を反映した眼の水晶体の3㎜線量当量を測定するために開発された線量計です。検出素子にはリングバッジと同じTLDを採用しており、小型・軽量で視界を邪魔せず、防護メガネへの取付け・取外しを容易に行うことが可能です。

注)眼の水晶体の等価線量限度引下げは、今後の法令

   改正で予定されています。

【ビジョンバッジサービスのお問い合わせ】営業課 Tel.029-839-3322

製品紹介

眼 の 水 晶 体 被 ば く 線 量 測 定

バッジの返送方法に関するお願いです。①着用期間終了後のバッジはできるだけ早くご返送ください。 (着用開始日以降6ヶ月間は測定可能です。)②輸送中の衝撃から保護するため、専用トレーに入れてご返送ください。③登録内容に変更が生じた場合は、Fax(または電話)にて  ご連絡ください。

※変更がない場合は、「登録変更依頼書」を同封していただく必要は ございません。