no....ター准教授、教授、2010年より現職。 interview page 04 page 05 製品名...

11
P. 04 Platinum SuperFi DNA Polymerase P. 06 GeneArt Lentiviral CRISPR シリーズ P. 07 TaqMan Array Gene Signature 96-Well Plate P. 08 SureCast Gel Handcast P. 09 Novex WedgeWell Tris-Glycine gels P. 13 NanoDrop 超微量分光光度計 & Qubit 3.0 Fluorometer P. 14 Orbitrap Fusion Lumos トライブリッド質量分析計 P. 17 オプティカルボトムプレート NEXT Interview RNA 触 媒「 フレキシ ザイム 」が 変革する創薬と世界観 1 兆種の擬天然ペプチドライブラリー、そしてミラーワールドへ 裕明 (東京大学大学院理学系研究科化学専攻生物有機化学教室教授) 2016 / May No. 35 Science, Products, and Information サーモフィッシャーサイエンティフィック ライフサイエンス情報誌

Upload: others

Post on 20-Oct-2020

5 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

  • P. 04 Platinum SuperFi DNA PolymeraseP. 06 GeneArt Lentiviral CRISPR シリーズP. 07 TaqMan Array Gene Signature 96-Well PlateP. 08 SureCast Gel HandcastP. 09 Novex WedgeWell Tris-Glycine gelsP. 13 NanoDrop 超微量分光光度計 & Qubit 3.0 FluorometerP. 14 Orbitrap Fusion Lumos トライブリッド質量分析計P. 17 オプティカルボトムプレート

    NEXT Interview

    RNA触媒「フレキシザイム」が変革する創薬と世界観1兆種の擬天然ペプチドライブラリー、そしてミラーワールドへ菅 裕明 氏 (東京大学大学院理学系研究科化学専攻生物有機化学教室教授)

    2016 / May

    No. 35

    Science, Products, and Information

    サーモフィッシャーサイエンティフィックライフサイエンス情報誌

  • page 03page 02

    2000年初頭に過熱したRNA触媒の開発。その頃、多くの分子が考案されました。その中で、天然には存在しない酵素活性を有し、応用の広さが群を抜くと誰もが認めるのが、東京大学の菅裕明氏が開発した「フレキシザイム」。この触媒を核に、ベンチャー企業「ペプチドリーム社」を立ち上げ、常識を超える多様性を秘めた擬天然ペプチドライブラリーを試験管内で合成、提供しています。それは今や世界中の製薬企業の注目の的となり、事業は拡大し続けています。異端だった時代、そして先端から眺める風景は、菅氏にどのように投影し、そして変わってきたのでしょうか。

    RNA触媒「フレキシザイム」が与えるインパクト

    追随を許さないレベルまで完成度を高めて世に送り出されたフレキシザイムとは、フレキシブルにどんなアミノ酸でもtRNAに付加できるRNA触媒のこと。天然アミノ酸を思い通りの配列で繋げることはもちろん、N-メチルアミノ酸やD-アミノ酸などの非天然アミノ酸を特定のコドンに割り当て、ポリペプチドに取り込ませることができます。菅氏は、生物共通の遺伝暗号を試験管内で書き換える、「遺伝暗号リプログラミング」を可能にしたのです。しかもこのフレキシザイムは、サイエンスの面白さだけでなく、応用性の広さが高く評価されています。2006年に立ち上げたペプチドリーム社は、新薬のシーズ探索を主な標的に、フレキシザイムを駆使して1兆種類を超えるペプチドからなるライブラリーを顧客企業に提供しています。環状化や主鎖修飾など多くの独自技術を積み上げ、高い生体内安定性と生理活性を持つ特殊ペプチドの合成へと、常にライブラリーの質を高めています。「1兆種類のペプチドには、必ず目的の活性を示す分子が含まれるはず。根拠は抗体の多様性です。私たちの体は10の11乗種類の抗体を備え、どんな外敵にも対処しています。その

    10倍の1兆種類あれば多様性は充分に確保できる」と数値の裏付けを語り、「フレキシザイム、試験管内翻訳系、遺伝暗号のリプログラミング、環状ペプチド合成など、独自開発の技術は他の追随を許しません」と続けます。そして経営は信頼するビジネスパートナーに任せていると話します。

    化学的な視点で生物学へ切り込む

    順風満帆な印象を受けますが、始めから明確な目的意識を持って、最短距離で進んできたわけではないようです。高校時代はジャズフュージョンを中心にギターの技巧磨きに明け暮れ、岡山大学の工学部で化学を専攻したのも「他の科目に比べ、やや興味をひかれた」程度と振り返ります。しかし最初の転機は、修士課程で1年間留学したスイスローザンヌ大学で訪れます。他の分野と交わることで玉虫色の輝きを放つ有機化学の本来の姿を目の当たりにしました。そして他分野との境界領域に有機化学の未来を感じ、MITの正宗悟先生のもとで生物学と化学の境界領域を学ぶことを決意します。この時のテーマは、酵素活性を持つ「抗体触媒」の開発。畑違いの免疫学や生物学の実験手法を独学で学び、基質の遷移状態に強く結合して反応を促す抗体を探し続けましたが、あえなく惨敗。「4年間続けましたが、あんなにがっかりしたことはありません」と苦笑します。その頃、世界もこの領域の有望性に気づき、「ケミカルバイオロジー」が確立していく中、菅氏が次の標的に選んだのがRNA触媒。マサチューセッツ総合病院でショスタック教授のもとR N A進化工学の技術を習得した後、ニューヨーク州立バッファロー大学に構えた研究室で7年間の努力の末、フレキシザイムを誕生させます。「しかし真のブレークスルーは、帰国後に応用先を絞ったことで生まれました。激化するタンパク質工学の開発競争を生き抜くため、研究室員と徹底的に議論したんです。試験管内翻訳系には時間と労力が必要で、合成量では競合する細胞内合成系にはかないません。そこで、短いペプチドの多種大量合成に舵を切りました」と、いくつもの転機を明かします。

    目指すはサイエンスの面白さと応用性

    将来の目標は2つ。1つ目は合成したペプチドを自由に修飾し、高活性の擬天然ペプチドが

    多く含まれるライブラリーを合成すること。創薬へのさらなる貢献を目指します。2つ目はD-アミノ酸やNメチルアミノ酸を繋ぐ翻訳系の組み立て。3年前には2つ繋げることすらできなかったという茨の道です。「将来はL体核酸モノマーをポリメリゼーションできるD体からなるDNAポリメラーゼやRNAポリメラーゼを作りだし、自然界とは真逆のL体のDNAやRNAを作れば、完全鏡像異性体のミラーワールドが到来するはず」と壮大な夢を膨らませます。「研究テーマを決める時、応用についてまず考えます。応用先は目指さないと生まれませんが、それだけを狙ってもブレークスルーは簡単には生まれません。サイエンスとして面白く、優れた応用に耐えるテーマを見つける目利きが大事だと思っています」。

    異端は認められた時、先端に変わる

    若手へのメッセージは、「異端は認められた時に先端に変わる」と明解です。「異端をやる勇気が何よりも大事。そのユニークさを多くの人が理解した時、異端は一気に先端に変わります。しかも古い分野にも異端はあります。一時期は創薬シーズとして非常に期待を持たれていたペプチド化学ですが、一度は創薬業界から廃れかけていました。そのペプチドを第3の創薬シーズとして再度復活させたいという願いが『ペプチドリーム』という社名には込められているのだから」。まだまだ新たな企業化のカードを温めているという言う菅氏。新たな「異端」を見極め、質の高い科学へ昇華させるエネルギーは尽きないようです。

    RNA触媒 「フレキシザイム」が変革する創薬と世界観1兆種の擬天然ペプチドライブラリー、そしてミラーワールドへ

    菅 裕明 氏(東京大学大学院理学系研究科化学専攻生物有機化学教室教授)

    インタビュアー: サーモフィッシャーサイエンティフィック 橋本裕子

    菅 裕明(すが ひろあき)1986年岡山大学工学部卒業、94年米国マサチューセッツ工科大学化学科でPh.D.を取得後、博士研究員を経て、米国ニューヨーク州立バッファロー大学化学科で助教授、テニュア准教授を経て、2003年に帰国、東京大学先端科学技術研究センター准教授、教授、2010年より現職。

    Interview

  • page 05page 04

    製品名 サイズ 製品番号 価格 SuperScript Ⅳ Reverse Transcriptase 2,000 ユニット 18090010 ¥13,100

    10,000 ユニット 18090050 ¥53,700

    10,000 ユニット×4 18090200 ¥170,000

    SuperScript Ⅳ First-Strand Synthesis System 50 反応 18091050 ¥79,200

      200 反応 18091200 ¥269,300

    Platinum SuperFi

    N社酵素

    T社酵素

    R社酵素

    A社酵素

    K社酵素

    Q社酵素

    Taq

    0           50          100         150          200

    Fidelity compared to Taq

    Taqの100倍を超えるフィデリティを実現!Platinum SuperFi DNA Polymerase

    Invitrogen™ Platinum™ SuperFi™ DNA Polymeraseは、プルーフリーディング活性を有するDNAポリメラーゼです。Taqポリメラーゼの100倍以上という非常に高いフィデリティを達成し、ロングPCRやGCリッチ領域のPCR反応でも高収量をもたらします。さらに阻害物への耐性が高く、幅広いサンプルに対応します。

    ●卓越したフィデリティ: Taqポリメラーゼの100倍以上●高い特異性: 信頼のPlatinum™ ホットスタート技術●困難なターゲットの増幅: 添付のGC Enhancerを使えば、GCリッチなターゲットを効率よく増幅●高収量: ロングPCRでも高収量を維持●簡便性: 室温での反応液調製。SuperFi Green Bufferを使用し、直接ゲルへロード

    製品名 サイズ 製品番号 価格

    Platinum SuperFi DNA Polymerase 100 ユニット 12351-010 ¥17,000

    Platinum SuperFi Green DNA Polymerase 100 ユニット 12357-010 ¥17,000

    Platinum SuperFi PCR Master Mix 100 反応 12358-010 ¥43,500

    Platinum SuperFi Green PCR Master Mix 100 反応 12359-010 ¥43,500

    P O I N T

    NEW!

    図1 数種類のDNAポリメラーゼフィデリティを比較

    次世代シーケンサを用いて各酵素で増幅したPCR産物のエラー率を確認。グラフは、Ta q DNA po l ymeraseのエラー率を基準にした相対的なフィデリティ値を比較しています。SuperF i DNA Polymeraseは、他酵素よりも格段に高いフィデリティを示しました。

    図2 GCリッチ領域の増幅

    ヒトgDNA(50ng) を鋳型に、GCコンテンツの異なる8 カ所の領域を増幅しました(サイズは、500-800bp)。GCコンテンツ70%と76%の反応では 、GC Enhancer を使用することで、他のフラグメントと同等に高収量でした。

    D N A 結 合ドメインを付 加することで 、SuperFi DNA Polymeraseは、PCR阻害物質に対する耐性が改善しました。例えばヘパリン(0.15 µg/µL)、キシラン(0.5 µg/µL)、フミン酸(0.15 ng/µL)存在下でも高収量を維持します。

    Taqポリメラーゼの100倍を超えるフィデリティを実現 !

    GC EnhancerでGCリッチ領域に対応 !

    阻害剤への高い耐性

    図3 長鎖DNAの増幅

    0.2-20kbのヒトgDNAフラグメントをSuperFi DNA Polymeraseで増幅。20kBを超える長いDNAフラグメントも高収量で増幅できました。

    20kbを超えるロングリードに対応 !

    細胞周期の停止やアポトーシスなどを引き起こす転写因子として知られる、がん抑制遺伝子p53。その標的となる遺伝子は多岐にわたります。「私たちは10年ほど前に235個のp53標的遺伝子を同定しました」と語るのは、国立がん研究センター主任研究員の大木理恵子氏。大木氏は、p53の研究を20年に亘って続け、今回新たにがん増殖に必要な遺伝子を発見しました。「p53遺伝子の発現に強く依存する、機能不明なp53標的遺伝子 IER5に着目しました。そして、IER5は熱ショックタンパク質(HSP)の転写因子であるHSF1と結合、活性化させることで、低酸素や栄養不足といったストレスからがん細胞を保護していることがわかりました」と語ります。

    未知なる遺伝子IER5とがん細胞増殖との関わりが明らかに

    今回の研究で、IER5は腎がん、大腸がん、膵がんなど様々ながんで発現が上昇して

    め、cDNAテンプレートの品質は、その後の実験を左右しかねません。実際にかなり分解が進んだマウス膵臓のRNAサンプルで検証したところ、他社酵素よりも逆転写反応が進むことを確認しました(表)」と続けます。

    新たな分子標的薬の開発につながる成果

    「今後、IER5に関する動物モデルの作出やHSF1の活性化に関与する低リン酸化の作用機序を詳細に調べ、IER5やHSF1が関わるHSP発現経路とがん化との関わりを解明していきたい」と大木氏。今回の研究を共に担当した浅野良則氏も「 IER5の機能を阻害する化合物を開発すれば、がん治療の分子標的薬の創出につながります。臨床研究につなげていきたい」と語ります。p53遺伝子が関わるがん化の分子メカニズム解明に向けたさらなる挑戦が続きます。

    いるほか、発現を抑制するとがん細胞の増殖が抑制されることがわかりました。「さらに興味深いことに、IER5によるHSF1活性化メカニズムを詳細に解析すると、脱リン酸化で活性化することがわかったんです。質量分析(LC-MS)から、リン酸化部位の同定もできました。これまでHSF1は、リン酸化レベルの高い状態で活性化することが知られていましたが、今回のように脱リン酸化でリン酸化レベルが低下した状態でも活性化するという報告は初めてでした」。これまで複数のp53標的遺伝子の機能を明らかにしてきた大木氏。「機能未知の遺伝子の研究は、結果が伴うとは限らず、難しい面もありますが、研究者として挑戦すべきこと」と語ります。

    発現解析のcDNA合成はSuperScript RTで

    各臓器での I E R 5遺伝子の発現量の計測はリアルタイムP C Rシステムで行い、c D N A合成には、1 5年ほど前からInvitrogen™ SuperScript™ RTを使用してきたと語る大木氏。「ここぞという時には信頼できる酵素ですね。新発売のSuperScript Ⅳ RTは、収量が低いRNAや、分解したRNAでも逆転写できる点を期待しています。RNAが分解しやすい臨床サンプルを発現解析する機会が多いた

    User's Voice

    大木理恵子氏(国立研究開発法人国立がん研究センター研究員)、浅野良則氏(早稲田大学先進理工学研究科博士課程)

    がん抑制遺伝子p53の新規標的遺伝子IER5はがん細胞のストレス回避にはたらく発現解析はSuperScript Reverse Transcriptase(RT)で効率よく

    高性能 SuperScript Ⅲ Reverse Transcriptaseの品質を全て引き継ぎ、さらに確実性を高めた逆転写酵素です。

    ●わずか10分間の反応時間 ●分解したRNAでもOK

    ●反応阻害剤に対する高い耐性 ●優れた熱安定性(最高55℃)

    10分間で全てを逆転写するSuperScript Ⅳ Reverse Transcriptase

    逆転写酵素の比較分解が進んだマウス膵臓のRNAを逆転写後、各サンプルにおけるGAPDH遺伝子発現をリアルラタイムPCRで測定、CT値を比較しました。

    MORE

    INFO 別サイズや製品詳細はこちらから→ www.thermofisher.com/platinumsuperfi

    2016年6月30日まで

    30%OFFキャンペーン中!!

    使用酵素 CT値 SD

    SuperScript Ⅳ RT 31.93 0.000

    SuperScript Ⅱ RT 31.41 0.009

    T社逆転写酵素 36.53 0.482

    http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/pcr/pcr-enzymes-master-mixes/high-fidelity-pcr/platinum-superfi-dna-polymerase.html?cid=ndb-1605-P4-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/pcr/pcr-enzymes-master-mixes/high-fidelity-pcr/platinum-superfi-dna-polymerase.html?cid=ndb-1605-P4-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/pcr/pcr-enzymes-master-mixes/high-fidelity-pcr/platinum-superfi-dna-polymerase.html?cid=ndb-1605-P4-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/pcr/reverse-transcription/reverse-transcriptase-enzymes/superscript-iv-reverse-transcriptase.html?cid=ndb-1605-P5-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/pcr/reverse-transcription/reverse-transcriptase-enzymes/superscript-iv-reverse-transcriptase.html?cid=ndb-1605-P5-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/pcr/reverse-transcription/reverse-transcriptase-enzymes/superscript-iv-reverse-transcriptase.html?cid=ndb-1605-P5-1

  • page 07page 06

    1プレートで様々なカテゴリーの遺伝子セットを解析

    網羅的解析も簡単

    使いやすいレンチウイルスフォーマット サービス内容

    充実の内在性コントロール遺伝子プレート

    配列確認済みライブラリーもさらに充実!

    準備は、各プレートにマスターミックスとサンプルと水の混合液を加えるだけ。後はリアルタイムPCRシステムにセットすれば実験解析をスタートできます。

    ヒトキナーゼに加え、ヒトGPCRや全ゲノムライブラリーもラインアップ中。製品フォーマットは、アレイ型とプール型から選べます。

    ※タイター(TU/mL)やウイルス液量については、お問い合わせください。

    ※タイター(TU/mL)やウイルス液量については、お問い合わせください。一部準備中の製品がございます。

    実験の正確性を左右する内在性コントロール遺伝子の選択用セットです。GAPDHやアクチンを始め32種類の内在性コントロール遺伝子を一度に検証できます。

    ※価格はいずれも、1プレート38,700円です。※上記リストは一部です。全製品、対象の遺伝子セットやその説明はこちらから→ www.thermofisher.com/jp-taq-pl

    ウェブサイトで、製品プレートごとのカテゴリーの説明と遺伝子セットをいつでも確認できます。

    製品ページの一例上の画面はヒト14-3-3で誘導される細胞内シグナリング解析用プレートの説明ページです。各カテゴリーごとに関連する遺伝子や疾患、パスウェイの説明やアッセイ数とその内容や内在性コントロールについて記載されています。プレートのレイアウトもこのページで確認できます。

    各製品の説明と遺伝子セットを分かりやすく解説

    生物種 製品名 製品番号 (Standard 用) 製品番号(Fast 用)

    ヒト TaqMan Array Human Endogenous Control Plate, 96-well 4396840 4426700

    TaqMan Array Human ABC Transporters 4414166 4418811

    TaqMan Array Human Alzheimer's Disease 4414070 4418715

    TaqMan Array Human GPCR Pathway 4414137 4418782

    TaqMan Array Human Immune Response 4414073 4418718

    TaqMan Array Human Inflammation 4414074 4418719

    TaqMan Array Human p53 Signaling 4414168 4418813

    TaqMan Array Human Voltage-Gated Ion Channels 4414099 4418744

    マウス TaqMan Array Mouse Endogenous Control Plate, 96-well 4426701 4426699

    TaqMan Array Mouse ABC Transporters 4414107 4418752

    TaqMan Array Mouse Alzheimer's Disease 4414078 4418723

    TaqMan Array Mouse Immune Response 4414079 4418724

    TaqMan Array Mouse Lipid Regulated Genes 4415461 4418846

    ラット TaqMan Array Rat Endogenous Control Plate, 96-well 4426698 4426697

    TaqMan Array Rat Inflammation 4414081 4418726

    TaqMan Array Rat Phosphodiesterase 4414082 4418727

    Applied Biosystems™ TaqMan™ Array Gene Signature 96-Well Plate

    は、生体プロセスやパスウェイ、または疾患関連の遺伝子セットをまとめて解析するための製品です。該当する遺伝子解析セットをApplied Biosystems™ TaqMan™ Gene Expression Assaysから選定し、96ウェルフォーマットのプレートに分注してお届けします。各プレートには、選定遺伝子とともに、内在性コントロール遺伝子も分注済なので、一度の実験で関連遺伝子を網羅的に解析できます。

    ●1枚から購入可能: 実験計画やスケールに合わせて選べます。●簡単な操作: 96ウェルプレートにプライマー・プローブを分注後、乾燥させた状態でお届けします。後は、マスターミックスとテンプレートと水を添加して実験を開始できます。

    高いノックアウト効率でのスクリーニング、遺伝子導入が難しい細胞でのゲノム編集を実現する、Invitrogen™ GeneArt™ Lentiviral CRISPRシリーズに、新しくカスタムサービスがラインナップされました。ご希望のgRNAをコードするレンチウイルスライブラリーを使いやすいフォーマットで提供します。

    ●幅広い細胞に導入可能: レンチウイルスを使うので、分化した神経細胞や初代培養細胞にも感染可能●簡単操作: レンチウイルスにCas9や、各キナーゼに対するガイドRNA遺伝子をパッケージング済み●効率的: 96ウェルのアレイフォーマットを使えば、時間のかかるシーケンシングとsgRNA同定ステップを省略可能●特異的: 薬剤耐性遺伝子を共導入するので、目的細胞を簡単にセレクションできます

    P O I N TP O I N T

    □ 生体プロセス…血管新生、DNA修復、アポトーシスなど□ パスウェイ…ABCトランスポーター、CREB、EGF、p53、BRCA1など□ 疾患関連…アルツハイマー、がん(腺がん、乳がんなど)、糖尿病など□ 内在性コントロールセット…ヒト、マウス、ラットなど

    研究対象のパスウェイ遺伝子群をまとめて発現解析!カスタムサービスも開始 ! ゲノム編集ツールがますます使いやすくTaqMan Array Gene Signature 96-Well PlateGeneArt Lentiviral CRISPR シリーズ

    ウェブでの確認が簡単に!

    配列確認済みライブラリー

    Human Kinase Human GPCR Human Whole Genome

    遺伝子数 約850 約800 約450 約400 約18,000

    ウイルスストック様式 アレイ プール アレイ プール プール

    遺伝子セット 固定 固定 固定 固定 固定

    gRNA数/遺伝子 3~4 ~10 3~4 ~10 ~10

    目安数値 -~800 Kinases×10 gRNAsの含有率80%以上

    -~400 GPCRs×10 gRNAsの含有率80%以上

    ~18,000 genes×10 gRNAsの含有率80%以上

    サービス内容・レンチウイルス作製・タイター測定

    ・レンチウイルス作製・レンチウイルス濃縮・タイター測定

    ・レンチウイルス作製・タイター測定

    ・レンチウイルス作製・レンチウイルス濃縮・タイター測定

    ・レンチウイルス作製・レンチウイルス濃縮・タイター測定

    ご提供物 なし なし なし なし なし

    納品形態 96wellプレート チューブ 96wellプレート チューブ チューブ

    納期 4週間~ 4週間~ 4週間~ 4週間~ 9週間~

    [Cas9プロテイン発現用フォーマット]

    pLenti-Cas9-P2A-Bsd

    ヒトコドンに最適化されたS.pyogenes Cas9タンパク質を発現Blasticidin耐性遺伝子とCas9は、自己切断2Aペプチドを介して接続

    EFS Cas9 Bsd

    LTR LTR

    psi PRE P2A WPREcPPT

    [sgRNA発現用フォーマット]

    pLentiCRISPR-EFS-Puro

    U6プロモーターと特異的sgRNAを接続EF-1aプロモーターとPuromycin耐性を接続

    LTR

    psi

    LTR

    PRE WPREPol lll termsgRNA Scaffold

    Unique sgRNA

    cPPT

    U6 FES Puro

    NEW!

    カスタムサービス

    遺伝子数 ~3遺伝子 96遺伝子~

    ウイルスストック様式 個別 プール

    遺伝子セット カスタム

    gRNA数/遺伝子 カスタム

    サービス内容

    ・クローニング・プラスミド精製・レンチウイルス作製・レンチウイルス濃縮・タイター測定

    ご提供物 問合せフォーム

    納品形態 チューブ

    納期 7週間~ 9週間~

    http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/genome-editing/geneart-crispr/crispr-libraries-services.html?cid=ndb-1605-P6-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/genome-editing/geneart-crispr/crispr-libraries-services.html?cid=ndb-1605-P6-1https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/technical-resources/contact-us.html?cid=ndb-1605-P6-2https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/technical-resources/contact-us.html?cid=ndb-1605-P6-2http://www3.appliedbiosystems.com/AB_Home/products/guides/PlateGuide/index.htm?cid=ndb-1605-P7-1http://www3.appliedbiosystems.com/AB_Home/products/guides/PlateGuide/index.htm?cid=ndb-1605-P7-1http://www3.appliedbiosystems.com/AB_Home/products/guides/PlateGuide/index.htm?cid=ndb-1605-P7-1

  • page 09page 08

    Novex WedgeWell Tris-Glycine Gel Novex Tris-Glycine Gel

    タンパク質分解能+++ +++

    ゲル品質

    平均ランタイム ~60 分 ~90 分

    ウェル型(アプライ量) くさび型ウェル(60 µLまで) 標準ウェル(37 µLまで)

    ゲルの大きさ ミニ: 8×8 cm、1 mm厚ミニ: 8×8 cm、1 or 1.5 mm厚

    ミディ: 8×13 cm、1 mm厚

    有効期限 12か月 8週間

    パック サイズ 2枚か10枚 10枚

    Invitrogen™ SureCast™ Gel Handcast は、タンパク質解析用アクリルアミドゲルの作製キットです。液漏れのないゲル作製ステーション、耐久性の高いガラスプレートを含み、ワンタッチで使いやすい工夫が随所に施されています。

    ●リークフリーデザインで、ゲル作製の負担を軽減●使いやすい特別仕様のガラスプレート●便利なサンプルアプライサポートコーム●試薬も含むシリーズ

    Invitrogen™ Novex™ WedgeWell™ Tris-Glycine gelsは、ラエムリ法などに使えるポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)用プレキャストミニゲルです。あらゆるタイプのタンパク質に柔軟に対応し、高い解像度でバンドを分離します。ロードボリュームも60 µLまで拡張しました!

    ●くさび型ウェル: ウェルあたりのサンプルアプライが、60 µLまで可能●高性能 : 優れた解像度と鮮明度でタンパク質バンドを分離●長期保存: 4℃で最大12ヶ月まで保存可能●迅速な分離: 60分未満の一定電圧下で、タンパク質を素早く分離●フレキシブル: ネイティブおよび変性タンパク質の両サンプルに対応

    液漏れしない工夫とストレスフリーのワークフロー

    P O I N T P O I N T

    100% No Leak! 液漏れなしのゲル作製キット 未体験の深さで、トリス-グリシンゲルの新たな可能性を引き出すSureCast Gel Handcast Novex WedgeWell Tris-Glycine gels

    ゲル作製ステーションに専用ガラスプレートをワンタッチで装着 ステーションを斜めに置き、ゲル溶液を流し込む コームを泳動槽に設置し、簡単にサンプルをアプライ

    製品名 サイズ 製品番号 価格

    SureCast™ Gel Handcast Bundle A (作成キットと試薬を含むトータルセット) 1 式 HC1000SR ¥71,700

    NEW!

    NEW!

    NEW!

    1 2 3

    抗体一覧はこちらから→ www.thermofisher.com/antibodiesお探しの抗体は何ですか? 豊富なInvitrogen™ 抗体なら、ぴったりの抗体が必ず見つかります。

    MORE

    INFO 製品詳細はこちらから→ www.thermofisher.com/novexwedge

    42,000

    網羅的! 研究領域に対応50

    18,000

    バリデーション済みの一次抗体と二次抗体の数。続々追加中!

    19 蛍光染色用Alexa Fluor™ の異なる色数幹細胞研究用の抗体数

    1,100神経科学のための抗体数

    280Alexa Fluor™ 二次抗体の数

    カスタム抗体のプロジェクト数60,000

    ウェブ上の豊富なバリデーションデータ数

    38Superclonal™ 二次抗体の数

    使いやすい標識済みの一次抗体の数

    ABfinity™ ウサギリコンビナントモノクローナル抗体の数

    がん研究のための抗体数

    Alexa Fluor™ 二次抗体を記載した論文数

    • ELISA• Luminex™• Immunohistochemistry(IHC)• Flow

    • Western blotting• IF/ICC• High Content Analysis(HCA)• IP/Co-IP

    8 抗体がサポートする 代表的なアプリケーションエリア数

    https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/HC1000SR?cid=ndb-1605-P8-1https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/HC1000SR?cid=ndb-1605-P8-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/protein-biology/protein-gel-electrophoresis/protein-gels/novex-wedgewell-tris-glycine-gels.html?cid=ndb-1605-P9-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/protein-biology/protein-gel-electrophoresis/protein-gels/novex-wedgewell-tris-glycine-gels.html?cid=ndb-1605-P9-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/protein-biology/protein-gel-electrophoresis/protein-gels/novex-wedgewell-tris-glycine-gels.html?cid=ndb-1605-P9-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/antibodies.html?cid=ndb-1605-P9-2http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/antibodies.html?cid=ndb-1605-P9-2

  • page 11page 10

    特別対談 「再生医療研究の未来へ」

    Eric RoosStrategic Alliances Leader,

    Cell Therapy, Thermo Fisher Scientific東京大学医科学研究所幹細胞治療研究センター

    幹細胞治療分野

    正木英樹 氏

    多能幹細胞にBcl-2を導入するとキメラ形成できることを発見しました。これはプライムド型のヒトES/iPS細胞であっても胚盤法補完に用いられる可能性を示します。同様の方法で、さらに少し分化が進んだ前駆細胞からのキメラ形成も検証中です。前駆細胞によって胚盤胞補完を行うことで標的臓器だけをヒト化できる可能性もあります。

    Eric

    臓器移植への適用は非常にニーズが高いと思いますが、その前にドラッグスクリーニングにも使えそうですね。

    正木氏

    ええ、ドラッグスクリーニングや毒性試験等にも有用だと考えています。そのためにも、膵臓だけでなく、肝臓や腎臓などの研究も並行して進めています。

    Eric

    特に肝臓は再生能力が高いので、再生医療研究では重要ですよね。臓器全体でなくても、小さなピースがあれば、様々な実験で応用できそうですね。

    正木氏

    iPS細胞から機能的な肝細胞を分化誘導するのは培養下では非常に難しいですが、in vivo maturationを行えば生体と同等の機能を発揮させることができます。iPS細胞を使う再生医療研究において、生体環境の利用は様々な

    Eric

    正木先生の研究は非常にユニークで、ヒト化臓器の研究にとても興味を持ちました。将来の医療への応用について聞かせてください。

    正木氏

    もちろん最終目標は移植医療への応用ですが、ヒト細胞を用いて胚盤胞補完法を行うことは現在のところ規制されておりますので、他の動物で予備実験を行っています。セミナーで話した通り、げっ歯類とそれ以外の動物から作成した iPS細胞やES細胞では多能性状態が異なっています。げっ歯類のES/iPS細胞は、着床前多能性状態(ナイーブ)なので、胚盤胞に注入すればキメラを形成します。しかしげっ歯類以外のヒトを含む動物のES/iPS細胞は、そのままではキメラ形成が不可能な着床後多能性状態(プライムド型)にいます。そこでヒトES/iPS細胞をナイーブ化する研究を進めています。一方で、マウスのプライムド型

    メリットをもたらします。

    Eric

    確かに前駆細胞を生体内で成熟させる方法は、有用そうですね。米国の研究グループが膵臓の前駆細胞を生体環境下で成熟させて、グルコース感受性を確認したとの報告もあるそうです。

    正木氏

    日本では研究費のソースが限られているために規制も画一化してしまうので、海外の研究者や企業の多様性がうらやましいですね。

    Eric

    米国では、政府からの研究費だけでなく、企業やベンチャーキャピタルなどが柔軟に投資したり、クラウドファンディングも盛んです。しかし日本の再生医療研究は、世界中からとても注目されていますよ。この分野を専攻する若手研究者も多く、法改正やインフラ整備など政府からの支援も手厚いので。

    正木氏

    再生医療に限らずいろんな技術開発が進んでいるはず。とても高性能なカメラが目の代わりをしたり、腕や足の一部がロボットと入れ替わったり。入れ替えなくても、ロボットスーツで力仕事を簡単にできるようになっているかもしれませんね。このような技術と比較しても優位でなくては、再生医療は残らないのではないでしょうか。

    Eric

    融合分野の技術開発が面白そうですね。神経細胞とカメラをつないだり、生物系と機械系の材料をつなぎ合わせ、それぞれの優れた点を高め合うなど。柔軟な発想で、予想だにしない技術開発が実現しそうです。

    ランチョンセミナーへのコメントをお願いします。

    再生医療に関する、それぞれの国の強みや弱みはなんだと思いますか?

    再生医療の10~15年後の未来は、どうなっていると思いますか?

    「第16回日本再生医療学会」報告2016年3月に開催された再生医療学会は、「知のシンホニー」をメインテーマに次世代の再生医療を見据えた数々の研究発表がありました。再生医療の普遍化へ向けて力強く歩む、この分野の展開に今後も目が離せないようです。サーモフィッシャーサイエンティフィックは、最新の次世代シーケンサや細胞イメージングプラットフォームを始め、再生医療研究をサポートするベンチトップ機器や実験器具など、様々な製品を展示しました。またランチョンセミナーでは、東京大学医科学研究所の正木英樹氏と米国本社のEric Roosが講演。どちらも多くの方にご参加いただき、活発な意見交換がありました。各ランチョンセミナーの内容とセミナー後の2人の対談をご報告します。

    「幹細胞研究における生体環境利用の有用性」演者: 正木英樹氏 (東京大学医科学研究所幹細胞治療分野)

    ※本セミナーのプレゼン資料をwebからダウンロードできます。ご希望の方はこちらから→ www.thermofisher.com/jp-jsrm15-dl

    CTS Product Platform and the Importance of Raw Material Sourcing, Quality, Experience

    and Scale in the Translation of Cell Based Therapeutics 演者: Eric Roos (Global Strategic Alliances, Cell Therapy, Thermo Fisher Scientific)

    サーモフィッシャーサイエンティフィックは、先端科学や医療等への応用研究を進める研究者のサポートを精力的に行い、絶え間なく進化する再生医療分野へ信頼性の高い製品の提供しています。今後、多能性幹細胞を使う臨床研究では、細胞培養関連製品の品質管理やその原材料について、厳しく規制されることが想定されます。それらに対応する製品群(Gibco™ CTS™)や品質管理体制、製品化のための大量生産プロセスに対応する幅広い製品群を紹介しました。また急性白血病の治療法として、米国で注目を集めるがん免疫療法についても紹介。CD19を標的とするキメラ抗原受容体(CAR)改変T細胞の体外培養において、従来のヒト血清添加培地よりも高い効果をもたらすゼノフリーT細胞培養添加液、CTS Immune Cell SR(ICSR)製品についてモデルマウスでの実験例を紹介しました(図)。従来の培養液よりもICSRで培養した方が、白血病マウスの生存率が高かったことを示しました。

    正木氏らのグループでは、生体環境を利用した多能性幹細胞からの立体臓器および機能的な細胞の作製に取り組んでいます。特定の臓器を形成できないように遺伝子改変した動物胚に正常な多能性幹細胞を移植することで、完全に移植細胞から成る臓器を作製できることを過去に報告しています。現在は、異種環境下で作製した膵島を自家移植することで、拒絶反応なしに病態を治療できる検証を進めています。例えば、膵島欠損ラットの胚盤胞に、マウスのESやiPS細胞を注入することで、ラットの体内でマウスの膵臓を丸ごと

    作成でき(胚盤胞補完法)、さらにこの膵臓を糖尿病マウスへ移植すると血糖値が正常化することにも成功しています。セミナーでは、iPS細胞からの機能的な分化細胞の作製や、培養下で分化誘導した細胞の性質評価が可能になることなど、臓器作製以外の面でも生態環境を利用することが有用であることを紹介しました。

    ランチョンセミナー①

    ランチョンセミナー②

    CART-19T細胞投与におけるICSR培養の高い効果従来のヒト血清添加培地、もしくはICSR添加培地で、CART-19 発現T細胞を培養後、白血病モデルマウスに投与し、13日目と49日目で腫瘍を比較しました。その結果、ICSRで培養したT細胞を投与した方が高い抗腫瘍効果を示しました。測定は、ヌードマウスに100万個のルシフェラーゼ発現NALM-6白血病細胞を投与後に実施。マウス体内の白血病細胞を蛍光量で可視化しています。

    CART-19 +5% ICSR

    CART-19 + 5%ヒト血清

    5%ヒト血清のみ

    Day-1 Day-13 Day-49

    GFP-マウスES細胞(C57BL/6)

    ラット-マウスキメラ

    ラット体内でC57BL/6マウスES細胞由来の膵臓を作製

    膵臓から膵島を分離

    STZ誘導性糖尿病モデルマウス(C57BL/6)の

    腎皮膜下へ移植。

    Pdx1-/-膵臓欠損ラット胚盤胞

  • page 13page 12

    クマムシとは?

    ミドリムシやバクテリア、クマムシなど、様々な生物のオミックス解析(ゲノム、トランスクリプトーム、プロテオーム、メタボローム)から、新しい視点で生物を捉えようとする慶應義塾大学の荒川和晴氏。細胞シミュレーションのための基盤技術開発を推進する「E-Cellプロジェクト」の一員としても、多くの研究成果を挙げてきました。近年、革新的研究開発推進プログラム( ImPACT)の一環として、クモの糸の構造解析にも取り組んでいます。この糸は軽くて強く、しかも衝撃を吸収する伸長性の高い繊維として衣料だけでなく、車やロケットの材料への活用が期待されています。

    生物をきちんと理解したい

    コンピューターの中で生物を作ると面白そうだと思い慶應義塾大学へ入学。荒川氏は、得意な情報科学からのアプローチで、ゲノム情報を基に細胞シミュレーションモデルを構築する研究で学位を取りま

    効率よく研究を進めるポイントの1例を説明します。

    「真の意味」でゲノムを解読する

    「クモの糸の解析では、1,000種類のクモを世界中から採集して糸の遺伝子をRNAから解読中です。RNA抽出から配列アセンブリングまで1週間程度で済みますが、貴重なRNAサンプル測定には、微量で測定できるNanoDrop超微量分光光度計が重宝します」。すでにこの1年間で500種類のクモ糸の遺伝子配列を読み取り、物性との関係を解析中とか。「しかも1頭のクモが使う糸は1種類ではありません。放射状に伸ばす縦糸や、縦糸を円形につなぐ横糸、映画『スパイダーマン』の手から出る糸のように、クモ自身が移動をする際の丈夫な『牽引糸』など、多くのクモは7種類程度の糸を状況に応じて使い分けています」。このように多様なクモの糸の遺伝子は単一の遺伝子から派生してきましたが、ちょっとしたアミノ酸配列の違いで大きく物性が変わるそうです。「そこが非常に興味深い点」と荒川氏。「これまでのゲノム解読は、単に配列を読み取るだけ。いわば『塩基配列の写経』でした。クモの糸の遺伝子解析では、ゲノム情報とその実体である糸タンパク質の物性との関係性を読み解こうとしています。それが『真の意味でのゲノム解読』につながるはず」。幅広い応用が期待されるクモの糸から、遺伝子情報と生物機能の関係を紡ぎだし、生物の根幹に迫る研究が続けられています。

    緩歩動物門に含まれる、水生の無脊椎動物。極寒や長期の乾燥、大量の放射線、真空でも延命する地球上で最強動物と言われている。(参考記事:「宇宙生物学とクマムシと私」)荒川研究室で飼育しているクマムシを綴る「クマムシ日記」では、動画も公開中(2015年5月8日の日記)。動く姿がとってもキュートです。研究室では、写真のヨコヅナクマムシ以外に、ドゥジャルダンヤマクマムシ、南極昭和基地で見つかったAcutuncus antarcticusの三種類を飼育中。 www.kumamushikansatsu.com (クマムシ日記)

    す。しかしそれだけでは、ずっと抱き続けてきた「生物とは何か」という問いに答えられないと感じたと話します。「そこで生物と無生物の境界を見極めるため、長期間の乾燥状態を無生物の様に耐えて(乾眠)、生き続けるクマムシの研究を始めました。研究室で大量飼育できる環境を整え、クマムシの耐性の基盤となる生物学的特徴をオミックス解析から研究しています」と語ります。

    2種類の光度計で、核酸の純度と濃度を正確に把握

    「クマムシだけでなく、各メンバーは異なる生物を対象に複数のオミックス解析を進めています。そのためラボの次世代シーケンサは毎週稼働させ、データを取ってコンピューターで解析する日々です。実験から解析まで、ハイスループット解析が行えることが、私たちのラボ室の強み」と荒川氏は語ります。サンプル測定には、2種類の光度計、Thermo Sc ient i f i c™ N a n o D r o p ™ 超微量分光光度計とInvitrogen™ Qubit™ Fluorometerを使っています。「特に実験の初期段階のDNAやRNAの精製後は、どちらも使いますね。NanoDrop超微量分光光度計で複数の波長における吸光度から純度と濃度を測定し、Qubit Fluorometerでターゲット分子の濃度を測定します。次世代シーケンサのライブラリー調製でも、正確な濃度測定が必要となるので、高感度のQubi t Fluorometerで定量します」と、少人数で

    User's Voice

    荒川和晴氏(慶應義塾大学先端生命科学研究所)

    クマムシの乾眠や高機能繊維クモ糸の解析から、生物の本質へ迫る2種類の光度計で、ハイスループット解析は着実に

    理想は2台。核酸やタンパク質の定量・定性に便利な光度計NanoDrop 超微量分光光度計 & Qubit 3.0 Fluorometer

    ベンチトップ型のサンプル定量装置として、U VベースのT h e r m o S c i e n t i f i c ™ N a n o D r o p ™

    超微量分光光度計と蛍光ベースの I n v i t r o g e n ™ Q u b i t ™ F luorometerを提供しています。NanoDrop 超微量分光光度計は、わずか数µLの微量なサンプル中の核酸やタンパク質を定量。Qubi t 3.0 Fluorometerは、測定分子を専用の蛍光試薬でラベルし、夾雑物中でも目的分子を特異的に定量します。それぞれの特徴を生かして使い分けることで、実験の正確性と効率化が図れます。

    P O I N T

    Present

    CAM

    PAIGN

    FLUORESCENCE IQ QUIZ

    蛍光観察クイズに答えてオリジナルTシャツをゲット!蛍光観察にまつわる基礎知識を問う、IQクイズに挑戦してみませんか? 参加者から抽選で30名様に「Molecular Probes 蛍光教室」オリジナルTシャツをプレゼント! ぜひご参加ください。

    応募期間: 2016年4月26日(火)~2016年7月29日(金)詳しくはこちらから→ www.thermofisher.com/imagingbasics

    製品名 サイズ 製品番号 価格

    NanoDrop One 超微量分光光度計 1 台 A30221 ¥1,750,000

    NanoDrop OneC 超微量分光光度計 1 台 A30222 ¥2,050,000

    Qubit 3.0 Fluorometer 1 台 Q33216 ¥201,000

    Qubit 3.0 Quantitation Starter Kit 1 セット Q33217 ¥221,100

    Qubit 3.0 NGS Starter Kit 1 セット Q33218 ¥216,100

    希釈や試薬添加・反応が

    不要

    異常な純度比や気泡の混入をアラートで警告

    超高濃度のDNAも測定

    (>27,500 ng/µL)

    miRNAなど、目的分子を特異的に測定

    シンプル&

    スピーディ

    A260/A280比やスペクトルを確認

    高感度&

    特異的

    夾雑物による測定誤差なく正確測定

    低濃度のDNA測定に最適(<100 ng/µL)

    NanoDrop One 超微量分光光度計 Qubit 3.0 Fluorometer

    めざせ! 蛍光博士レベル

    http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/products-and-services/japan-promo/2015/qtr4/nanodrop-one.html?cid=ndb-1605-P12-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/products-and-services/japan-promo/2015/qtr4/nanodrop-one.html?cid=ndb-1605-P12-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/products-and-services/japan-promo/2015/qtr4/nanodrop-one.html?cid=ndb-1605-P12-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/laboratory-instruments/fluorometers/qubit.html?cid=ndb-1605-P12-2http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/laboratory-instruments/fluorometers/qubit.html?cid=ndb-1605-P12-2http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/laboratory-instruments/fluorometers/qubit.html?cid=ndb-1605-P12-2http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/cell-analysis/cell-analysis-learning-center/molecular-probes-school-of-fluorescence.html?cid=ndb-1605-P13-1

  • page 15page 14

    ゲノムプロジェクトが次々と華やかな成果を挙げる中、2005年に東京大学医科学研究所内に「先端臨床プロテオミクス共同研究ユニット」を立ち上げた植田氏。彼は今や日本のプロテオーム研究を牽引する存在です。国内外の研究室から、バイオマーカーや新薬の標的探しを目的に質量分析の依頼が殺到。自身は、血中にごく微量含まれるエクソソームを標的に、がんのマーカー探索を進めます。植田氏に「右腕」と位置付ける質量分析計について伺いました。

    プロテオミクスでがんと闘う

    植田氏は、質量分析を武器に、早期診断用や予後予測用、薬効予測用のマーカーや、治療標的を探索してきました。日常的に数百人規模のサンプルを解析していると話します。「2011年頃からサーモフィッシャーのオービトラップ質量分析計(T h e r m o Sc ient i f i c™ LTQ Orb i t rap Ve los™

    ETD)を使い始めました。Q-TOF型よりも優れた分解能とずば抜けた安定性が魅力です

    糖鎖解析で医薬品の品質を保証

    植田氏が開発した糖鎖質量分析技術Erexim法はLSIメディエンス社で実用化され、抗体医薬品をはじめとしたバイオ医薬品の品質管理、開発支援受託事業として広く使用されています。「製薬業界では糖鎖エンジニアリングが特にホットな分野。抗体医薬品などは、その糖鎖構造で薬効や安全性が大きく変化します。私達は定量質量分析技術を応用してタンパク質医薬品上糖鎖の精密な定量プロファイルを提供しています。例えば、目的の糖鎖構造、夾雑物、ヒト型以外の糖鎖の存在比率などです。副作用への影響も注目されており、医薬品はバイオシミラー(後発医薬品)のシェア拡大も相まって品質管理の面でも競う時代ですね」とトレンドを語ります。

    広がり続ける質量分析の可能性

    プロテオミクスを含むさまざまなアプローチにより、がんのマーカーが続々と報告されています。しかしがんはヘテロな細胞集団

    日本プロテオーム学会は、プロテオーム分析技術の開発普及、ヒトやモデル生物のプロテオーム研究の推進を図るため、産官学の研究者が集う学会です。今年は、「トランスオミクスが拓く地平」をテーマに、ゲノム、トランスクリプトーム、プロテオーム、メタボロームと言った、複数のオミックス解析を結びつける「トランスオミクス」の大きな可能性を探ります。サーモフィッシャーサイエンティフィックは、本学会に出展およびランチョンセミナーを実施します。

    を同定したそうです。患者さんへの負担が少ない採血で行う「リキッドバイオプシー」は、各分野で注目されていますが、タンパク質解析の利点は早期診断が可能な点だと植田氏は答えます。

    トランスオミクスからのアプローチ一方、ゲノミクスの大家であり、恩師でもある中村祐輔氏と共同で進めるのが、がんペプチドワクチンの開発。中村氏より次世代シーケンサでがん細胞から洗い出した遺伝子変異リストを受けとり、植田氏は、同一患者組織からHLA抗原を精製し、質量分析にかけます。変異リストと突き合わせ、どの変異領域が1細胞あたり何コピー、細胞表面に抗原として提示されているか確認します。生体内で実際に免疫細胞の標的となる腫瘍特異的なペプチド(neoantigen)でワクチンを作れば、効果の高いがんの個別化医療が期待できます。ゲノミクスとプロテオミクスを組み合わせることで生まれた最先端のトランスオミクスアプローチです。

    でしょうか。質量分析データの解析は至難の業です。1つのタンパク質が数十~何百ものペプチドフラグメントに分かれ、全体で何百万のシグナルがひしめく世界。今は、質量分析計が産み出す膨大なデータのうち、昔ながらのデータベース検索で同定できるわずかな情報しか活かせていないことを考えると、まだまだ宝の山ですね」と語る植田氏。機器をとりまく人材の力を強化して、質量分析からプロテオミクスの可能性を広げ続けます。

    ね。特に血清や血漿など、複雑な生体サンプルを200-300人分連続分析しても感度や分解能が落ちないのは素晴らしいと思います。臨床プロテオミクスでは多検体分析ができることが一番重要です。Q-TOF型でも高感度な質量分析装置はありますが、検出器が汚れて感度、特に分解能がすぐに低下してくるのが問題」とその特徴を語ります。植田氏が、がんのマーカー探しの材料として注目するのは、エクソソーム。血中を循環するエクソソームのタンパク質プロファイルは、オリジナルのがん細胞と非常に良く似ており、がんに特異的なタンパク質を検出しやすいとのこと。「ただし血液には、抗体やアルブミンなど、数十mg/mLオーダーの多量の夾雑タンパク質が含まれています。マーカー候補となるエクソソーム中の微量なタンパク質(ng/mL-pg/mL)を同定するのは至難の業。それを乗り越えるため、サイズや膜表面の生化学的な性質を利用したエクソソーム精製カラムを開発しました」と語ります。すでに4,000種程度のタンパク質

    であるうえ、患者ごとにタイプが異なります。「今は一度の測定で1つの項目を測定するシングルマーカーしか承認されていませんが、今後は一度に多項目を同時定量するマルチマーカー検査の時代がくると想定しています。その時は質量分析計の出番」と、がんの個別化医療の将来像を描きます。「基礎研究でも臨床研究でも、幅広い成果が見込めるので、需要は増していくはず。ソフトウェアも充実し、昔よりユーザーフレンドリー。今後必要なのは、インフォマティクス

    User's Voice

    植田幸嗣氏(公益財団法人がん研究会ゲノムセンター がんオーダーメイド医療開発プロジェクト・プロジェクトリーダー)

    プロテオミクスが支える未来のがん個別化医療オービトラップ質量分析計で多検体解析でも安定した分解能と感度を確保

    Thermo Scientific™ Orbitrap Fusion™ Lumos™ トライブリッド質量分析計は、優れた四重極テクノロジー、独自のOrbitrapアナライザー、多段階MS/MS解析を可能にするデュアルリニアイオントラップを搭載した高性能質量分析計です。プロテオミクスやタンパク質の翻訳後修飾の同定から、網羅的脂質プロファイリングなどの低分子解析まで、これまでにない精度の高いデータを提供し、定量生物学を促進します。

    質量分析計のお問い合わせはこちらから→ TEL.0120-753-670

    P O I N T

    革新的なトライブリッド構造で 「定量生物学」を実現

    Orbitrap Fusion Lumos トライブリッド質量分析計

    NEW!

    NEXT NEWS 日本プロテオーム学会 2016年大会 ̶̶ トランスオミクスが拓く地平 ̶̶

    会期 2016年7月28日(木)、29日(金)

    大会長 服部成介(北里大学薬学部教授)

    会場 北里大学薬学部 白金キャンパス

    HP http://jpros2016.umin.jp/

    弊社の展示やランチョンセミナーの情報は、ウェブのイベントページで随時更新しています。

    https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/industrial/mass-spectrometry/liquid-chromatography-mass-spectrometry-lc-ms.html?cid=ndb-1605-P14-1https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/IQLAAEGAAPFADBMBHQ?cid=ndb-1605-P14-2https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/IQLAAEGAAPFADBMBHQ?cid=ndb-1605-P14-2

  • page 17page 16

    細胞イメージングやハイコンテント解析に最適細胞イメージングを定量化してみませんか?オプティカルボトムプレートハイコンテント解析 Q&A

    Thermo Scientific™ Nunc™ オプティカルボトムプレートは、高品質ポリスチレンまたはガラスを使った薄層のクリアボトムからできています。高解像度の細胞観察に適し、自家蛍光が低いため蛍光観察にも最適です。また多様なマルチウェルプレートがあるので、検体数の多いハイコンテントアナリシスにも柔軟に対応。さらにANSI/SBS規格準拠でオートメーションに対応し、快適なハイスループット解析を実現します。

    ●クリアな底面で細胞イメージング解析に最適●ポリスチレン製(0.25mm)とガラス製(0.19mm)の2種類の底面●オートメーション対応(ANSI / SBS規格準拠)

    細胞の反応は、すべて同じように動くことはなく、個々の細胞ごとに微妙に違う反応が生じています。従来のアッセイ系で多数の細胞を計測する場合、全体量としての変化を追うことしかできませんでした。しかしハイコンテント解析を行えば、一つひとつの細胞イメージの定量化を、個々の細胞の詳細な反応から、それが集団としてどのように動いていくかまで、数値結果の統計的な解析で詳細に検討できます。サーモフィッシャーサイエンティフィックは、スクリーニングや細胞解析に対するイメージング定量化のためのハイコンテントスクリーニング(HCS)プラットフォームとして細胞イメージアナライザーを提供しています。最大1,536ウェルプレートの細胞イメージを迅速に定量化します。このコーナーでは、弊社2人の細胞解析アプリケーションスペシャリスト(小山良代・久慈武信)が、広まりつつある細胞イメージングのハイコンテント解析の疑問に答えます。製品詳細とデモ依頼はこちらから→ www.thermofisher.com/HCS

    P O I N T

    クリアボトムで、蛍光観察に最適

    製品名 表面処理 材質 サイズ(個×包) 製品番号 価格

    Nunc マイクロウェル ポリマー底 96ウェル オプティカルボトムプレート Nunclon Delta PS/PS 10 × 3 165305 ¥49,770

    Nunc マイクロウェル ポリマー底 96ウェル オプティカルボトムプレート Poly-D-Lysine PS/PS 5 × 4 152037 ¥35,280

    Nunc マイクロウェル ポリマー底 96ウェル オプティカルボトムプレート Collagen PS/PS 5 × 4 152036 ¥35,280

    Nunc マイクロウェル カバーガラス底 96ウェル オプティカルボトムプレート Non-treat PS/カバーグラス 1 × 6 164588A ¥22,800

    Nunc マイクロウェル カバーガラス底 96ウェル オプティカルボトムプレート CC2 PS/カバーグラス 1 × 6 160376 ¥24,000

    Nunc 384ウェル オプティカルボトムプレート Nunclon Delta PS/PS 10 × 3 142761 ¥64,500

    Nunc 384ウェル オプティカルボトムプレート Poly-D-Lysine PS/PS 5 × 4 152029 ¥50,820

    Nunc 384ウェル オプティカルボトムプレート Collagen PS/PS 5 × 4 152041 ¥50,820

    Nunc 384ウェル オプティカルボトムプレート Non-treat PS/カバーグラス 1 × 6 164586 ¥25,200

    画像は、黒のオプティカルボトムプレートで細胞培養し、蛍光染色したデータです。上はCel lL ight 蛍光タンパク質標識を用いてA549細胞のミトコンドリア(赤)、ゴルジ体(緑)、核(青)を染色。また下はHeLa細胞のゴルジ体(赤)、ER(緑)、核(青)を染色した画像です。細胞の観察・撮影はInvitrogen™ EVOS™ FL Autoを使用。

    Mitochondria-RFP/Golgi-GFP/NucBlue Live ReadyProbesを使用

    Golgi-RFP/ER-GFP/NucBlue Live ReadyProbesを使用

    ボトムがクリアで、細胞観察用の材質を使用しているので、ハイコンテント細胞イメージング等で鮮明な画像が得られます。

    オプティカルボトムプレート(OBP)

    ボトムが薄層でクリア

    細胞観察可能下方/上方向カウント可能

    底厚: 0.25 mm(高質PS)/0.19 mm(ガラス)

    ポリスチレンクリアプレートブラックプレート(ソリッド)

    ボトムもフレームと同色

    蛍光観察不可上方向カウントのみ

    蛍光観察不明瞭低解像度

    底厚: 1.0-1.2 mm

    実験例

    CellInsight CX5ハイコンテントスクリーニングプラットフォーム

    ※上記製品の色は、すべてブラック。ホワイトプレートも提供しています。※上記リストは一部です。全製品やその説明はこちらから→ www.thermofisher.com/jp-nunc-mp※Nunclon Deltaは、接着細胞のための親水性表面処理です。

    ハイコンテント細胞イメージングに最適

    1

    2

    3

    4

    5

    6

    細胞イメージングアナライザーによるハイコンテントスクリーニングとは?

    アナライザーに内蔵のバイオアプリケーションとは?

    お勧めのアプリケーションは?

    アプリケーションサポートで一番大変だったこと、喜ばれたことは?

    これから流行りそうなアプリケーションは?

    こういう方(研究者)にお勧めです!

    小山: 細胞イメージングアナライザーとは、蛍光顕微鏡と画像解析を組み合わせたシステムであり、蛍光標識した細胞を自動撮影し、その蛍光強度や細胞形態情報などを数値化します。数千~数万種レベルの条件を一括して客観的に評価するスクリーニングアッセイが行えます。

    久慈: 目的ごとに適切に組み合わせた画像解析アルゴリズムを選択することで、パッケージとして読み込めるアプリケーションです。自分の実験系にマッチするバイオアプリケーションを選択するだけで、必要なすべての解析パラメータを調整でき、従来機器のようにスクリプトやプログラムを書き込むことなく簡単に最適な定量化が行えます。

    久慈: Neuronal Profi l ing̶̶神経細胞解析に特化したアプリケーションです。神経突起の詳細な解析や、細胞内の複数ターゲットのOverlapまで解析できる非常に優れたアルゴリズムを持ちます。ただしその分設定が複雑な部分があり、マニア向けかもしれません。Zebratox̶̶我々アプリケーション担当もほとんど使う機会がありません。あまりに限定用途すぎて、特定のアッセイ以外使い道がありません。だれか使ってください。

    小山: 大変だったことは、非常に微量な存在率の細胞(0.01%以下)の定量化。細胞画像が1000枚を超え、機器が自動で解析してくれるといっても時間が非常にかかったので(1時間程度)。一番喜ばれたことは、細胞内のたんぱく質の共局在情報など、他の手法では得られなかった画像から情報が得られたときですね。

    久慈: コロニー(スフェロイド)など、3D培養された細胞をハイコンテント解析し、従来の2D培養細胞と比較検討するアッセイや、非染色のまま細胞解析がどこまでできるかというアプリケーションにも、今後挑戦していきたいですね。

    小山: 細胞を扱うすべての研究者の方にお勧めです。おそらく普段使っている顕微鏡よりも、短時間で多数の画像を撮影できるので、顕微鏡の代わりに使っても便利です。これで画像を撮って数値化しておけば、いつかきっと役立つ日が来ます! 手軽に始めたい方には、Thermo Scientific™ CellInsight™ CX5 HCS プラットフォームがお勧めです。上位機種と同じソフトやカメラを使っています。また新製品のCellInsight CX7 HCS プラットフォームは、共焦点撮影が行えるので、3D培養細胞の解析にも適しています。

    A549

    Hela

    CellInsight CX7 HCSプラットフォーム

    スフェロイドの共焦点画像

    NEW!

    http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/cell-analysis/cellular-imaging/high-content-screening.html?cid=ndb-1605-P16-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/cell-analysis/cellular-imaging/high-content-screening/high-content-screening-instruments/cellinsight-cx5.html?cid=ndb-1605-P16-2http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/cell-analysis/cellular-imaging/high-content-screening/high-content-screening-instruments/cellinsight-cx5.html?cid=ndb-1605-P16-2http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/cell-analysis/cellular-imaging/high-content-screening/high-content-screening-instruments/cellinsight-cx7.html?cid=ndb-1605-P16-3http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/cell-analysis/cellular-imaging/high-content-screening/high-content-screening-instruments/cellinsight-cx7.html?cid=ndb-1605-P16-3http://www.thermofisher.com/order/catalog/product/160376?cid=ndb-1605-P17-1http://www.thermofisher.com/order/catalog/product/160376?cid=ndb-1605-P17-1http://www.thermofisher.com/order/catalog/product/160376?cid=ndb-1605-P17-1

  • page 19page 18

    [結論]

    PBMCサンプルには、赤血球や血小板やデブリ等が含まれますが、Countess Ⅱ FL 自動セルカウンターと蛍光染色を組み合わせることで、単核球のみを正確に計測できました(図3)。今回の染色法以外にも、SYTO 9、Invitrogen™ 7-AAD、およびInvitrogen™ SYTOX™ Red Dead Cell Stainなどの蛍光試薬が使え、幅広い応用に対応します。

    図3 PBMCの生死判定におけるCountess Ⅱ 自動カウンターとフローサイトメトリーの比較コントロール(A)または熱処理した(B)PBMCを5 µg/mLのAcr id ine Orangeおよび3 µg/mLのEthid ium Homod ime r-1で染色。各サンプルを I n v i t rogen™ Attune™ NxT Flow Cytometer(左)とCountess Ⅱ FL 自動セルカウンター(右)で測定。

    いつ行く? どうする? 海外留学

    172つのリサーチの進め方を学んだ米国での12年間

    Title Number

    河上 裕 氏(慶應義塾大学医学研究科委員長、医学部先端医科学研究所 細胞情報研究部門教授)Name

    「臨床での問題を基礎研究へフィードバックし、その成果を臨床で検証する、そしてまた基礎研究に戻る。このサイクルを回し続けることがRosenberg博士から学んだトランスレーショナルリサーチ」と慶應義塾大学の河上裕氏は開口一番語ります。今、世界が注目する腫瘍免疫研究の第一人者として、トランスレーショナルリサーチを牽引する河上氏の研究の原点を探ってみました。

    テニスに明け暮れた大学時代「もともと数学・工学系でしたが、人体を学んでみたいと思い、医学部に入学しました。しかし大学時代の半分以上はテニス部の活動に費やしていました」と笑う河上氏。テニス部で教わった元慶應義塾大学塾長小泉信三氏の「スポーツが与える3つの宝」の教えを、今も教授室に掲げています。それは「練習ハ不可能ヺ可能ニス」「フェアプレイの精神」「友」。河上氏は、「スポーツだけでなく、人生全般に通じるのでは」と話します。

    免疫とがんの研究へ医学部卒業後、多くの患者を治せる医師を目指して内科に進みますが、血液内科医として、何人もの救えない若い患者さんを目の当たりにして、研究の重要性に気づきます。当時急速に研究が発展していた免疫とがんに興味を持ち入局した血液感染リウマチ内科では、患者さんを診た後、夜遅くまで研究を続けるも、成果がでない日々。見かねたスーパーバイザーから研究に専念してこいと海外留学を勧められます。29才の時でした。当初3年の予定が、なかなか大きな成果をあげられず、気がつけば12年間も米国で研究生活をすることになります。

    DNAシーケンスゲルを作り続けた日々留学の大半を過ごしたのは、米国NIH国立がん研究所 (NCI)のSteven Rosenberg博士のラボ。「がん免疫研究」の世界的権威です。「私のテーマの一つは、ヒトがん細胞を認識するT細胞受容体の遺伝子解析。そのために1989年にカリフォルニア工科

    大学(Caltech)のLeroy Hood博士のラボに国内留学しました。彼は医学生物学の重要な問いに答えるためには、コンピューターを駆使した新しい網羅的な解析技術を開発することが必要といつも言っていました。今では当たり前となったシステム生物学です。実際、ここでは後のヒトゲノムプロジェクトの成功につながった蛍光色素を用いたDNAシーケンサーの開発が進められていました。しかし、それはまだ最適化されておらず、当時はアイソトープ標識でシーケンスを読む時代で、私も半年間、毎日10台以上のシーケンス用ゲルを作り実験を続けました。本当に自慢できるくらいゲル作りは上手になりましたが、今では使い道がありませんね」と笑います。ところがほぼ実験も終了していた時に、研究室で研究不正問題が起こり、全ての実験が凍結されました。「論文も準備したのに、結局、半年間の実験が水の泡になりました」と淡々と当時を振り返ります。

    T細胞認識ヒトがん抗原のクローニングに成功!しかしNIHに戻った河上氏は、今度はCaltechで学んだ分子生物学的手法を駆使して「T細胞が認識するヒトがん抗原の遺伝子クローニング」に取り組みます。そして1994年、ついに新規がん抗原遺伝子の論文を発表し、世界の注目を集めます。当時、今話題のDNA突然変異由来のがん抗原(neoantigen)も単離しています。この研究は、ヒト腫瘍免疫を分子レベルで解析することを可能にし、その後の腫瘍免疫研究の道を拓く成果でした。

    一貫したヒト免疫学と腫瘍免疫学の研究現在、腫瘍免疫学は新しい時代を迎えています。免疫チェックポイント阻害剤や培養T細胞を用いた養子免疫療法など、標準治療が効かなくなった患者を救い得る免疫療法が続々と出てきているからです。河上氏は、今、世界中が注目する腫瘍免疫のフロントラインで、研究チームを率いています。新しいT細胞療法や免疫チェックポイント阻害剤の開発、その適用を見極めるバイオマーカーの同定や免疫状態のサブセット分けによる個別化・複合がん免疫療法の開発など精力的に研究を進めています。

    若い人へのメッセージ「徹夜してもあまり苦にならない好きなことを、それぞれが見つけること。自分自身の頭で考え、日々の努力を継続すること」。それが河上氏からのメッセージです。若き日、Caltechでの成果は世に出なかったけれど、その後、数多くの成果をあげてきました。学生時代に教わった「スポーツが与える3つの宝」も活かされたのではと思われます。

    1980年慶應義塾大学医学部卒業後、同大学病院研修医、国立大蔵病院内科、慶應義塾大学血液感染リウマチ内科助手として勤務後、85年から米国南フロリダ大学免疫学教室、87年から97年までNIH国立がん研究所(NCI)、89年にはカリフォルニア工科大学生物学教室に国内留学。97年から慶應義塾大学医学部先端医科学研究所細胞情報研究部門教授、2005年から2015年まで同研究所所長、2015年から慶應義塾大学医学研究科委員長Dr. Rosenbergとのスナップショット。帰国前に、彼のオフィスで(1997年)。

    Technical Review

    新鮮な状態で採取した末梢血単核球(PBMC)細胞の健全性を、一般的な血球計算盤で評価する場合、測定に個人差が生じがちです。なぜなら計算盤による測定は操作が煩雑で、しかも明視野観察では複雑な組成の血液細胞の境界が不鮮明となるからです。Invitrogen™ Countess™ Ⅱ 自動セルカウンターを使えば、短時間で再現性良く計測できます。ここでは、本装置による明視野測定と、蛍光色素を使った生死判定法をご紹介します。

    [明視野観察によるPBMCカウント]

    PMBCは、株化細胞よりも明視野における細胞の境界が不鮮明となりがちで(図1)、トリパンブルー染色でも血球計算盤による同定が難しくなります。Countess Ⅱ 自動セルカウンターは、自動でフォーカスや照明を設定するので再現性高く細胞を区別します(図2)。またゲート設定により、細胞調製段階で発生するデブリを計測から除けます。

    図1 計測盤によるトリパンブルー染色したPMBCの計測PMBCは、不鮮明で小さく同定が難しく、デブリ等との区別も煩雑で測定に個人差が生じがちです。

    図2 Countess Ⅱ 自動セルカウンターによるPMBCの計測細胞液にトリパンブルーを混合後、スライドに注入して計測。ゲーティングすることで、5 µm未満のデブリは計測から排除できます。緑丸は生細胞、赤丸は視細胞。迅速なオートフォーカス後、肉眼でも確認できます。

    [蛍光観察によるPBMCカウント]

    PMBCを熱処理の有無で2サンプル準備し、2色の蛍光色素で細胞を染色、測定しました。総細胞数は、Inv i trogen™ Acridine Orange(Ex/Em: 500/526 nm)染色細胞をカウント。この色素は、細胞膜透過性でdsDNAに結合すると緑色蛍光を発します。死細胞数は、Invitrogen™ Ethidium Homodimer-1(Ex/Em: 528/617 nm)染色細胞をカウント。この色素は、DNAに結合前は弱蛍光性で、結合後に強い赤色蛍光を発します。その結果、フローサイトメトリーの一致することを確認しました(図3)。

    血球計算盤より再現性高く、Countess Ⅱ FL 自動セルカウンターで計測

    末梢血単核球の細胞数カウントを正確、簡単に

    MORE

    INFO 製品の詳細情報やデモのお申込みはこちらから→ www.thermofisher.com/countess

    生細胞または死細胞?

    死細胞またはデブリ?

    A

    B

    Fluorescence intensity

    Fluorescence intensity

    Co

    un

    t(1

    03)

    Co

    un

    t

    http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/brands/product-brand/countess-automated-cell-counter.html?cid=ndb-1605-P18-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/brands/product-brand/countess-automated-cell-counter.html?cid=ndb-1605-P18-1http://www.thermofisher.com/jp/ja/home/brands/product-brand/countess-automated-cell-counter.html?cid=ndb-1605-P18-1https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/A3568?cid=ndb-1605-P18-2https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/E3599?cid=ndb-1605-P18-3

  • INFORMATION 2016 / May / No.35

    サーモフィッシャーサイエンティフィックライフテクノロジーズジャパン株式会社本社: 〒108-0023 東京都港区芝浦4-2-8 TEL.03(6832)9300 FAX.03(6832)9580ウェブサイト: www.thermofisher.com

    販売店

    NEXT 5月号はいかがでしたか?特集は、東京大学教授の菅裕明氏。フレキシザイム開発に至る異端の日々、ペプチドリーム社設立への想い、科学の先端から眺める未来について伺いました。人気の留学記は注目を集める腫瘍免疫研究を牽引する慶應義塾大学の河上裕教授。ユーザーボイスも新たな抗がん剤へのアプローチや注目を集めるエキソソームの質量分析、そしてクマムシのオミックス解析なバラエティに富んでいます。新製品やテクニカルレビューと共にお楽しみください。読者アンケートで、10名様にQuoカード当たります。ぜひご協力ください。 アンケートはこちらから→ www.surveymonkey.com/s/NEXT35

    T h e r m o S c i e n t i f i c ™、A p p l i e d B i o s y s t e m s ™、I n v i t r o g e n ™、Gibco™、Ion Torrent™ ブランドは、サーモフィッシャーサイエンティフィックのブランドです。サーモフィッシャーサイエンティフィックは、豊富な製品ラインアップ、絶え間ないイノベーション、充実したサポートで、全世界50,000人の従業員が、お客様のご成功を強力に支援します。

    また、Molecular Probes™、Novex™、Ambion™製品は、Invitrogenブランドとしてご提供して参ります。

    今後とも変わらぬご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

    www.thermofisher.com/brands

    photographs: mitsuhiro koyama(p.02-03), ryoichi morikawa(p.10-11)art direction & design: masami furuta, yuka uchida(opportune design)science writing: momoyo matsuyama, hiroshi mizunoedition: yuko hashimoto

    ●記載価格は2016年5月現在の価格です。●消費税は含まれていません。●価格は予告なしに変更する場合がありますのであらかじめご了承ください。●最新の価格および在庫数は、弊社ホームページ右上の"製品価格と在庫の検索"でご確認いただけます。●研究用にのみ使用できます。●診断目的およびその手続き上での使用は出来ません。●記載の社名および製品名は、弊社または各社の商標または登録商標です。●販売条件はこちらをご覧ください。 www.thermo�sher.com/TCFor Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures. © 2016 Thermo Fisher Scientific Inc. All rights

    reserved. All trademarks are the property of Thermo Fisher Scienti�c and its subsidiaries unless otherwise speci�ed.

    TaqMan is a registered trademark of Roche Molecular System, Inc. Printed in Japan. LSG005-A1604HS

    NEXT バックナンバーは、こちらから→ www.thermofisher.com/NEXT

    抽選で10名様に

    Quoカードをプレゼント!