日本国代表東候内閣聴理大臣閣下ノ挨拶及所員

(十

一月五日)

本代表ヨリ､主催国卜致シマシテノ御挨拶ヲ申述べ､併セテ帝国政府ノ所見ヲ開陳致シタイト存ズルノ

デアリマス｡

大東亜戦争完遂卜大東亜新秩序建設ノ方針l繭

シマシテ隔意ナキ協議ヲ逐グル烏､今般大東亜合議開催

方ヲ提議致シマシタル虞､幸ヒ関係各国ノ衷心ヨリノ御賛同ヲ得マシテ､撃

天

東亜各国代表トシテ各閣

下ノ御参集ヲ見マシタルコトハ､主催国卜致シマシテ最モ欣幸トシ､又深ク感謝ノ意ヲ表スル所デアリマ

ス､尚御来朝中ノ自由印度個政府首班閣下ノ御陪席ヲ得マシタルコトハ､是亦淘こ欣幸卜存ズル所デアリ

マス｡

惟フ二葉帝国ハ､過去数世紀二亘

り侵略卜征服トこ依ツテ､全地球上二慶大ナル領土ヲ獲得シ､而シテ

其ノ優越的地位ヲ飽ク迄モ維持セントシテ､世界各地二於テ他聞ヲシテ相互二封立抗争セシメテ来タノデ

アリマス､他方米国ハ､欧洲ノ動乱常ナキ情撃

衰

ジテ'米大陸こ覇権ヲ確立スルl正

マラズ､概ネ米西

戦争ヲ契機卜致シマシテ'太平洋及ビ亜細亜こ爪牙ヲ伸バスこ至り､逐二第

l次世界大戦争ヲ増機卜致シ

マシテ､英帝国卜共こ世界制覇ノ野望ヲ学ソウシ来ツタノデアリマス､而シテ今次ノ世界戦争勃電後二於

二

キマシテハ､米国ハ更二飛躍シテ'北

｢アフリカ｣､西

｢アフリカ｣､大西洋､濠洲,近東､準

ノデ印度

方面二封シマシテモ､逐次其ノ魔手ヲ伸バシ､英帝国ノ地位こ取ツテ代ラントシテ居ルノデアリマス｡

米英ノ平素唱道致シマスル国際正義ノ確立卜世界平和ノ保障トハ､畢責軟洲二於キマスル諸国家ノ分裂

抗争ノ助長ト'亜細撃

藤

ケル植民地的搾取ノ永徳化卜二依ル､利己的秩序ノ維持二外ナラナイノデアリ

マス､而シテ亜綱要

藤

ケル米英ノ遣り方ヲ見マスル二､彼等ハ政治的二侵略シ､経済的こ搾取シ,更二

致育文化ノ美名二匿レテ民族性ヲ喪失セシメ､相互二相衝突セシメテ､其ノ非望ノ達成ヲ園ツタノデアリ

マス､斯クテ亜細亜ノ諸国家諸民族ハ､常こ其ノ存立ヲ脅威セラレ､其ノ安定ヲ授乳セラレ､民生ハ其ノ

本然ノ番展ヲ抑壁セラレテ今日二至ツタノデアリマス'彼等ノ呼戟スル門戸開放､機合均等主義モ､東亜

ヲ植民地組スル根本観念二撃ンタルモノデアリマシテ､賓ハ彼等ガ東亜侵略ノ非望ヲ蓬ゲンガ烏ノ便宜手

段二過ギナイノデアリマス､彼等ハ自国ノ領土内二於テハ'東亜ノ諸民族二封シテ常こ門戸ヲ閉琴

ン,機

合ヲ不均等ナラシメ､交易ヲ阻碍シツ､､只管彼等ノミノ利己的繁柴ヲ追及シタノデアリマス･

野

菜

英両国ノ懐ク世界制覇ノ野望コソハ､人類ノ災厄､世界ノ禍根ト調フベキデアリマス8

廠ミレバ東亜ノ諸国家諸民族ノ間こ於テ､解放ノ義挙ノ起ツタコトハ､1再二止マラナカッタノデアリマ

スルガ､或ハ米英ノ暴戻飽クナキ武力的野撃

戻

り､或ハ彼等ノ異民族統御ノ常套手段デアル所ノ東藻

極

マル離間撃

戻

り､多クハ失敗二軍

ンタノデアリマス､此ノ間こ在リテ日本ノ興隆ハ米英こ取リマシテハ

最モ好マシカラザルモノトナツタノデアリマス､正二於キマシテカ､彼等ハ､

一方こ於テ事毎二百本抑壁

ノ態度こ出ヅルト共こ､他方二於キマシテハ日本卜東亜二於ケル爾他ノ諸国家諸民族トノ離間ヲ策スルコ

トヲ以テ､彼等ノ東亜政略ノ要諦トスル二至ツタノデアリマス､蓋シ東亜ノ隷属化ヲ維持スル烏こハ､東亜

二於テ何レカノ囲ガ強固トシテ勃興致シシマスルコトモ'又東亜ノ諸国家諸民族ノ囲結スルコトモ

彼等二

取り､其ノ最モ不利トスル所デアルカラデアリマス'而シテ斯クノ如キ米英ノ東亜隷属化ノ野望ハ､特こ

最近数年間二於テ愈

'̂悪質露骨トナツテ参ツタノデアリマス'即チ蘇政権ヲ便勝シテ､日華両国ノ国交ヲ阻

碍シ､其ノ嘩

遂こ不幸

ナル支那事髪ノ勃萄こ至ラシメ､之ガ解決こ封シテモ有ラユル手段ヲ弄シテ其ノ妨

碍ヲ策シタノデアリマス､而シテ今次欧洲戦争勃萄後二於キマシテハ､戦苧ノ必要二薄口シテ平和的通

商ヲ肪碍シ､更二進ンデ其ノ本質二於テ戦争卜異ナラザル所ノ経済断交ノ手段こ惣へ､他面東亜ノ周遺こ

於テ武備ヲ漕蛋シ､以テ我二屈従ヲ憩ヒント試ミ､東亜ノ安定ハ根祇ヨリ重大ナル脅威ヲ受クル二至ツタ

ノデアリマス'斯クノ如キ米英ノ態度二拘ラズ､帝国ハ､只管鍋乳ノ東亜ノ天地二波及スルコトヲ避ケン

ト欲シマシテ､陰忍自重'最後迄平和的交渉こ依ツテ時局ノ収拾ヲ園ツテ参ツタノデアリマス､然ルこ米

英ハ'何等反省互議ノ態度二出デズ､却テ愈Ju脅喝卜壁迫トヲ強化シテ､帝国ノ存立ヲ危殆二歳セシメタ

ノデアリマス､帝国ハ逐こ自存自衛ノ鳥､叛然起ツテ東丑こ封スル挑戦こ厳ズルノ巳ムナキ二至り､玄こ

T切ノ障碍ヲ破砕シテ､東亜永遠ノ平和確立ノ烏､国運ヲ階シテ征敬二遡進スルコトトナツタノデアリ

三

T:A

四

マス｡

大東亜戦争開始セラレマスルヤ､帝国陸海軍ハ､善謀勇戦,開戦後半歳ナラズシテ克ク東宝ノ全地域ヨ

リ米英ノ侵略勢力ヲ覧逐掃蕩致シタノデアリマス､大東亜各国ハ､或ハ宣戦ヲ布告シテ共こ戦ヒ,或ハ緊

密二戦争完速二協力シツ,アリマシテ,今ヤ大東亜諸民族ノ自覚卜熱情トハ彦群トシテ大東亜ノ天地二漂

リ､内二於キマシテハ各固相信ジ相和シ､外二封シマシテハ米英ノ反攻ヲ畢撃

ンテ､自存自衛ヲ全ウシ,

以テ大東撃水遠ノ安定ヲ確立スル烏､勇巌題準ソツ､アルノデアリマス｡

惟フこ､今次ノ戦争ハ大東亜ノ全民族二取リマシテハ写

真

ノ興磨ノ岐ル↓美

決戦デアリマス､此ノ

撃

廃

チ抜クコトニ俵リマシテ､始メテ大東亜ノ諸民族ハ､永遠二其ノ存立ヲ大東亜ノ天地二確保シテ､

共条ノ集ヲ借二致シマスルコトガ出来ルノデアリマス､油二大東亜戦争ノ完蓬コソ大東亜新秩序建設ノ確

立ヲ意味スルモノデアリマス'素ヨリ米英ハ､其ノ侍ミトスル物質的戦力ヲ畢ゲテ大乗撃

lLd攻ヲ繰返ス

コトハ嘗然デアリマス'大東亜ノ諸国家ハ､其ノ全力ヲ轟シテ之ヲ徹底的二破砕シ､更こ彼等こ痛撃ヲ加

へ､以テ戦争ヲ完蓬シテ､大東撃水蓮ノ安定ヲ確保シナケレバナラナイノデアリマス､此ノ秋こ普リマシ

テ'帝国ハ渚撃

衰得セル戦略的優位二立ツテ､雄滞ナル作戦ヲ徐行シテ居ルノデアリマス､而シテ園内

二於キマシテハ此ノ雄滞ナル作撃

蒔

厳致シマシテ､愈上図内感勢ヲ整備シ､特二最近之ガ決戦化ヲ㈲リ､

畢

二

億

】心､必勝ノ確信ノ下二強靭ナル闘志ヲ以テ'飽ク迄モ此ノ大戦学完撃

一題進数シテ居ルノデア

リマス｡

撃

l各位二依ツテ代表セラレマスル所ノ大東亜諸国モ亦帝国ト策鷹シ'其ノ全力ヲ馨ゲテ宿敵米英ノ反

抗ヲ撃撃

ソ'以テ大東寧水蓮ノ安定ヲ固ラントスル決意ノ葦聞ナルモノアルコトヲ私ハ確信スルモノデア

リマス｡

次こ大東亜ノ建設こ闘スル帝国政府ノ基本的見解ヲ申述べタイト存ジマス｡

抑-世界各国ガ各･u其ノ所ヲ得'相侍り相扶ケテ､寓邦共条ノ築ヲ借こ致シマスルハ､世界中和確立ノ根

本要義デアルト信ズルノデアリマス'而シテ特二関係深キ諸国ガ至

福

扶ケテ各自ノ囲撃

頭

ヒ､共存共

柴ノ紐帯ヲ結成スルト共二､他ノ地域ノ諸国家トノ間こ協和借築ノ関係ヲ設定致シマスルコトハ､世界平

和確立ノ最モ有撃

lシテ且賓際的方途デアルト申サネバナラヌト存ズルノデアリマス｡

大東亜ノ各国ガ､有ラユル鮎二於テ離レ難キ緊密ナル関係ヲ有シマスルコトハ､否定シ得ザル事賓デア

リマシテ､斯カル関係二立ツテ､大東亜ノ各国ガ協同シテ大東亜ノ安定ヲ確保シ､共存共柴ノ秩序ヲ建設

致シマスルコトハ､各国共同ノ使命デアルト確信スルノデアリマス｡

大東撃

蕗

ケル共存共禁ノ秩序ハ､大東亜固有ノ道義的精華

衰

クベキモノデアリマシテ､此ノ野

庭

テ'

自己ノ崇費ノ寧

六

不正'欺喝

搾取ヲモ敢テ薪セザル米英本位ノ薗秩序トハ'根本的二異ナルモノデアリマス｡

大東亜各国ハ互二其ノ自主渇立ヲバ尊重シツ､'全慣トシテ親和ノ紺係ヲ確立スベキモノデアリマス､

五

六

相手方ヲ単二手段トシテ利用スル所こハ､親和ノ鮪係ヲ見出スコトハ出来ナイノデアリマス､親和ノ関係

ハ､相手方ノ自主掬立ヲ尊重シ'他ノ繁柴こ依ツテ自ラモ繁柴シ､自他共こ其ノ本来ノ面目ヲ電揮スル所

こノミ生ジ得ルモノト信ズルノデアリマス｡

由来大東亜こハ優秀ナル文化ガ存シテ居ルノデアリマス､殊こ大東亜ノ精跡文化ハ､最モ崇高､幽玄ナ

ルモノデアリマス､今後恵三之ヲ長

'̂醇化シテ虞ク世界こ及ボスコトハ､物質文明ノ行詰リヲ打開シ､人

類全般ノ雇祉二寄輿スルコト抄カラザ

ルモノアリト信ズルノデアリマス､斯カル文化ヲ有シマスル各国

ハ'相互二其ノ光輝アル停統ヲ尊重致シマスルト共こ､各民族ノ創造性ヲ伸暢シ､以テ大東亜ノ文化ヲ

急JU.昂揚セネバナラヌト考フルノデアリマス｡

更

こ大東亜ノ各国ハ､民生ノ向上､国力ノ充資ヲ圃ル烏'互窓ノ下二緊密ナル経済提携ヲ行ヒ､協同シ

テ大東亜ノ繁棄ヲ櫓進スベキモノト信ズルノデアリマス､大東亜ハ米英多年ノ搾取ノ封象トナツテ兼タノ

デアリマスルガ､今後ハ経済的こモ自主猫往､相侍り相扶ケテ其ノ繁粂ヲ期サナケレバナラヌト思フノデ

アリマス｡

斯クノ如クニシテ建設セラルベキ大東亜ノ新秩序ハ､排他的ノモノデハナク'虞ク世界各国トノ間こ､

政治的こモ､経済的こモ､終又文化的こモ積極的こ協力ノ関係二立チ､以テ世界ノ進運二重戯スベキモノ

デアリマス､口こ自由卒等ヲ唱へツ､､他国家､他民族こ封シ抑壁卜差別トヲ以テ臨rrr､他こ門戸開放ヲ

載ヒツ､'自ラハ彪大ナル土地卜資源トヲ墾噺シ､他ノ生存ヲ脅威シテ願ミズ､世界全般ノ進運ヲ阻碍シ

テ来マシタ米英従来ノ遣り方トハ全ク趣ヲ異こシテ居ルノデアリマス.

道義二基ク大東亜ノ新建設ハ､瑛二戦塵ノ貞只中二在ツテ着々トシテ賢規ヲ見ツ､アルノデアリマス､

然ルこ米英側ノ印度こ封シマスル遣り口ハ果シテ如何デアリマセウカ､今ヤ英国ノ弾壁ハ､日二月こ其ノ度

ヲ加へ､又最近二於テハ米国ノ野望モ加ハリ､彼等卜印度民衆トノ乱軽率離ハ愈

,̂激化シ､印度四億ノ民

衆ハ言語こ姫スル苦悩ヲ宙ケテ居ルノデアリマス'特二最近之こ依ツテ招来セラレタル空前ノ飢健ハ､米

英自ラモ之ヲ認ムル所デアリマス｡

斯クテ印度こ於キマシテハ志アル者ハ悉ク牢獄こ投ゼラレ､鯉等ノ民衆ハ縫テ飢エこ泣イテ居ルノデア

リマス､是正二世界ノ悲劇デアリ､人類共同ノ痛恨事デアリ､義憤二燃ユル我々大東亜民族ノ噺ジテ放置

シ得ザル所デアリマス'時ナル哉､rスバス･チャンドラ.ボース｣氏ノ併起スルアリJ之こ呼鷹シテ内外ノ印

度人士ハ起チ上り､正二印度償政府ノ樹立ヲ見､印度猫立ノ基礎ハ瑛二成ツタノデアリマス､帝国ハ叔二

印度猫立ノ鳥､有ラユル協力ト支援トヲ致スベキコトヲ中外二間明致シタノデアリマス､大東亜ノ話園家

モ亦斉シク印度渇立完成ノ烏､心力ラナル協力ヲ寄セラル､コトヲ私ハ確信致スモノデアリマス､米英ガ所

謂大西洋憲章こ依ツテ標撲セル所卜､規二印度二封シテ賢際こ執リツ､アル事茸トヲ､彼等ハ如何ナル論

理二依ツテカ之ヲ調和セントスルモ､ソレハ不可能ノ事デアルト存ズルノデアリマス､併シナガラ吾人ハ

七

.1.ヽiZl

今更彼等ノ矛盾ヲ卑

丁驚クモノデハナイノデアリマス､全世界ノ人々ハ今日迄米英ノ裏面こ揖グル美シキ

看板トJ其ノ壮挙

l包蔵スルモノトノ矛盾ヲJ駿リ二多ク見セツケラレ'欺隔卜低裳卜迷彩コソ､彼等米英

ノ本性デアルコトヲ巳こ熟知致シテ居ルノデアリマス､借令敵側ノ鳥ス所ガ如何ナルモノデアルニセヨ､

帝国ハ大東亜各国卜相携へテ天地ノ公道ヲ歩三､大東亜ヲ米英ノ樫桔ヨリ解放シ､大東亜各国卜協同シテ

大東亜ノ復興､興隆ヲ轡フンコトヲ期スルノミデアリマス､今ヤ大東亜諸国家諸民族ノ結集ハ成り､寓邦

共祭ノ理想l南

ツテ大東亜新建設ノ巨歩ハ堂々哉足致シタノデアリマス｡

痢ツテ欧洲ノ情勢ヲ見マスル二'盟邦描逸ハ愈ち国民的結束ヲ葦圃二シ､必勝ノ信念ヲ以テ米英撃滅卜

欧洲建設トこ題進シツ､アリマシテ'淘こ力範キ限

リデアリマス｡

大東亜執筆ハ撃

l破邪頴正ノ聖戦デアリマシテ､大義名分柄乎トシテ我こ在り､正義ノ向フ所敵撫クJ

究極ノ勝利ノ我こ婦スベキコトハ我等ノ信ジテ疑ハザル所デアリマス0

撃

天東亜諸国ガ､衷心ヨリ大東亜戦争二協力セラレツ､アルコト二封シマシテ､深甚ナル謝意ヲ蓑シ

マスルト共二､今後急上可列ブ度ヲ加へントスル戦局こ封虞シ､帝国ハ大東亜諸国卜共二欧洲盟邦トノ提

携ヲ愈Ju固メ､必勝ノ確信ノ下､不抜ノ闘志ヲ以テ､如何ナル困難モ之ヲ克服シ'我等ノ共同使命トスル

此ノ大東亜戦争ヲ完遂シ､大東亜建設ヲ完成致シマシテ､ヒ果ノ世界平和ノ確立二重庶センコトヲ固ク期ス

ル衣第デアリマス｡

阜

一r.JM

L■貞

1.り.I.I