地域課題とsdgs · 1-1.岡山大学の概要とesd取組(→sdgsへ)...
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環境理工学部環境デザイン工学科(大学院環境生命科学研究科)
阿 部 宏 史
地域課題とSDGs
岡山ESDプロジェクト 岡山大学ユネスコチェア
講 義 内 容
1.岡山大学と環境理工学部の紹介
2.「持続可能な開発」の考え方(SD:Sustainable Development)
3.国連首脳会議によるSD取組の進展
MDGs:Millennium Development GoalsSDGs:Sustainable Development Goals
4.日本政府のSDGs取組:地域課題への展開
5.ESD(Education for Sustainable Development)とSDGs
1-1.岡山大学の概要とESD取組(→SDGsへ)
<岡山大学の現況>
理念・目的:人類社会の持続的進化のための新たなパラダイム構築
現況(2018年5月1日現在)・11学部8研究科 ・役職員数:2,634人・学生数:学部10,157名・大学院2,988人
<ESD関連の組織>
1)大学内のESD取組部局・環境理工学部、大学院環境生命科学研究科
岡山大学ユネスコチェア(2007年ユネスコ認可、国際連携)・教育学部(教育学研究科):ESD協働推進室(学校とのESD連携)・文科省の教育GP等によるESD取組(環境学、教育学)
2)地域のESD推進組織との連携・岡山ESD推進協議会(事務局:岡山市ESD推進課)・京山地区ESD推進協議会(京山公民館)・岡山県国際団体協議会(NGO) ・岡山ユネスコ協会
3)国際連携・ESD推進の地域拠点(RCE岡山(2005年認定))
1-2.環境理工学部の概要
1995年4月 第1期生入学
学科構成 (入学定員)・環境数理学科 (20人)・環境デザイン工学科 (50人)・環境管理工学科 (40人)・環境物質工学科 (40人)
<各学科の特徴と人材育成>
環境数理学科 『数学とコンピュータを使って環境問題に取り組もう』
現象解析に必要な数理科学、統計科学、計算科学のしっかりした基礎と幅広い応用能力を身につけた研究者、技術者を育成し、環境予測や影響評価などの諸問題に取り組む。
環境デザイン工学科『美しく豊かな未来型都市を創成する』
従来の土木工学をベースに現在と将来の環境を正確に評価・予測した上で、防災と環境の両面の機能を備えた社会基盤の構築や持続可能社会の構築等に貢献できる技術者を育成する。
環境管理工学科 『水と緑の豊かな大地の創出を目指して』
人間活動と豊かな自然環境の調和した地域空間の創出と維持管理を目指して、植物や土壌の諸機能、水や諸物質の循環、土地利用・公共政策・景観管理が理解できる人材を育成する。
環境物質工学科 『化学の力で住みよい地球環境作りに取り組もう』
環境問題を化学的にとらえる能力を培い、化学と化学技術をベースに新たな環境調和型技術を創造するために必要な基礎知識、技術的手法、柔軟な思考能力をもった人材を育成する。
2-1.人間社会・自然界の関係と「持続可能な開発」
環境破壊
環境汚染
資 源
再 生
資源採取
生 産
消 費
廃棄物
<自然界> <人間社会>
循環の維持
<動脈側>
<静脈側>
持続可能な開発(Sustainable Development)の達成
豊かになる
小さく
小さく
再生可能か不可能か
太陽
化石資源原子力
+
持続不可能
適正な資源循環(自然資本の保全) 持続可能性の捉え方
地球環境問題 <1990年代~>
狭域(地域) 広域(地球)<空間軸>
<時間軸>
短期(同世代)
長期(将来世代)
産業公害問題 <1960年代>
都市・生活型環境汚染問題
<1980年代~>
<ほぼ解決>
2-2.環境問題の変化(影響の広域化・長期化)
<環境問題の変化と社会への影響>
時間軸 → 次世代への影響(世代間の衡平性(/公平性))
空間軸 → 他地域への影響(地域間の衡平性(/公平性))
衡平(equity)公平(equality)
技術的・直接的対策
規制的政策
(エンド・オブ・パイプ規制)
産業公害問題
不特定多数限定原因者と被害者
困難可能技術的解決
長期短期~中長期影響期間
物質による直接的被害では
なく、間接的被害の恐れ
物質が直接人体に
影響する恐れ被害の特徴
産業公害問題 → 都市・生活型環境問題 → 地球環境問題環境問題特徴
2-3.環境問題の変化と「持続可能な開発」への方策
地球温暖化問題
社会経済の変革
経済的政策
経済社会システムを変える。価値観や行動を変える。
社会変革(SDGs)と 教育(ESD)が重要
「持続可能な開発」と「環境・経済・社会」
2-4.環境と開発に関する国連首脳会議の経緯
1972年6月 国連人間環境会議(ストックホルム)
-「かけがえのない地球(Only One Earth)」→人間環境宣言、世界環境行動計画、ローマクラブ報告書
1982年5月 国連環境計画(UNEP)管理理事会特別会合(ナイロビ)
-日本が「環境と開発に関する世界委員会」の設置を提案→1984年に国連が委員会(ブルントラント委員会)設置(「持続可能な開発(Sustainable Development)」の登場)
1992年6月 環境と開発のための国連会議(リオ地球サミット)
-環境と開発に関するリオデジャネイロ宣言(リオ宣言)、アジェンダ21、森林原則声明、気候変動枠組み条約、生物多様性条約への署名開始
2001年 ミレニアム開発目標(MDGs)(←国連ミレニアム宣言(2015年目標))
2002年8月 持続可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブルグ)
-日本が「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」を提案
2012年5月 国連持続可能な開発会議(リオ+20)
2015年 持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals(SDGs))
地球環境意識
議論の始まり
協調の始まり
目標の体系化
国連人間環境会議(United Nations Conference on the Human Environment)1972年6月に世界113ヶ国の代表が参加して、ストックホルムで開催された環境問題についての最初の世界的なハイレベル政府間会合。会議テーマ「かけがえのない地球(Only One Earth)」は、環境問題が地球規模、人類共通の課題になってきたことを表すものとして有名。また、26項目の原則からなる「人間環境宣言」および109の勧告からなる「世界環境行動計画」は、同年に発表されたローマクラブによるレポート「成長の限界」とともに、世界の環境保全に大きな影響を与えた。(ECIネットHPより引用)
2-5.1972年の「国連人間環境会議」に向けた2つの書物
2-6.「Sustainable Development(持続可能な開発)」の登場
国連「環境と開発に関する世界委員会」(ブルントラント委員会,1987年)
“Development that meets the needs of the present without compromising the ability of future generationsto meet their own needs.” (→持続可能な開発の定義)
「将来世代が自身の要求を満たそうとする能力を損なう
ことなく,現在の人々の要求を満たしうる発展。」
・世代間(現在世代と将来世代)の衡平性(/公平性)
・世代内(社会階層、地域、国家)の衡平性(/公平性)
Our Common Future,Oxford Paperbacks. Oxford Univ Press, 1987/05
1992年地球サミット:「アジェンダ21」採択
1993年:国連が「持続可能な開発委員会」設置
「持続可能な開発」が国連政策の中心課題に
)1980年 国際自然保護連合(IUCN)編 (→持続可能な開発の登場)
「世界保全戦略:持続可能な開発のための生物資源の保全」
IUCN, ed., World Conservation Strategy: Living Resource Conservation for Sustainable Development
2-7.国連ミレニアム・サミット(2000年9月):MDGs
<ゴール1>極度の貧困と飢餓の撲滅・2015年までに1日1ドル未満で生活する人口比率を半減,飢餓人口を半減。ディーセント・ワークの提供。
<ゴール2>普遍的初等教育の達成・2015年までに全ての子どもが男女の区別なく初等教育の全課程を修了。
<ゴール3>ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上・2015年までに全ての教育レベルにおける男女格差を解消する。
<ゴール4>幼児死亡率の削減・2015年までに5歳未満児の死亡率を3分の2減少させる。
<ゴール5>妊産婦の健康の改善・2015年までに妊産婦の死亡率を4分の3減少させる。
<ゴール6>HIV/エイズ,マラリアその他疾病の蔓延防止・HIV/エイズの蔓延を2015年までに阻止し,その後減少させる。
<ゴール7>環境の持続可能性の確保・2015年までに安全な飲料水と基礎的な衛生施設を利用できない人々の割合を半減。
<ゴール8>開発のためのグローバル・パートナーシップの推進
・開放的で差別のない貿易及び金融システムの構築。・最貧国の特別なニーズに取り組む。
国連ミレニアム開発目標(MDGs):8つの目標、21のターゲット、60の指標
開発途上国の課題解決に重点
2015年目標
2-8.国連持続可能な開発サミット(2015年9月)とSDGs
「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals, SDGs)」採択
2016年~2030年に達成すべき17の目標と169のターゲットを設定
2015年を最終年とした「ミレニアム開発目標」の成果を土台に、経済成長、社会的包摂、環境保護という相互に関連する要素に配慮しながら、2030年までに達成すべき地球規模の課題を掲げた行動計画である。(中略)途上国のみならず、先進国も含め、世界中の一人ひとりに関わる取組であり、2016年1月1日から実施が開始された。ESDは目標4に含まれている。
<出所>国連広報センターHP:http://www.unic.or.jp/
2-9.SDGsの構成:SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」
SDGs:目標11 「包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で『都市づくり』 持続可能な都市及び人間居住を実現する。」
<ターゲット>11.1 2030年までに、すべての人々の適切、安全かつ安価な住宅及び基本的サービスへのアクセス
を確保し、スラムを改善する。
11.2 2030年までに、脆弱な立場にある人々、女性、子ども、障害者及び高齢者のニーズに特に配慮し、
公共交通機関の拡大などを通じた交通の安全性改善により、すべての人々に、安全かつ安価
で容易に利用できる、持続可能な輸送システムへのアクセスを供する。
11.3 2030年までに、包摂的かつ持続可能な都市化を促進し、すべての国々の参加型、包摂的かつ
持続可能な人間居住計画・管理の能力を強化する。
11.4 世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する。
11.5 2030年までに、貧困層及び脆弱な立場にある人々の保護に焦点をあてながら、水関連災害など
の災害による死者や被災者数を大幅に削減し、世界の国内総生産比で直接的経済損失を大幅に
減らす。
11.6 2030年までに、大気の質及び一般並びにその他の廃棄物の管理に特別な注意を払うことによる
ものを含め、都市の一人当たりの環境上の悪影響を軽減する 。
11.7 2030年までに、女性、子ども、高齢者及び障害者を含め、人々に安全で包摂的かつ利用が容易
な緑地や公共スペースへの普遍的アクセスを提供する。
11.a 経済、社会、環境面における都市部、都市周辺部及び農村部間の良好なつながりを支援する。
11.b 仙台防災枠組2015-2030に沿って、あらゆるレベルでの総合的な災害リスク管理の策定と実施を行う。
11.c 後発開発途上国における現地の資材を用いた、持続可能かつ強靱な建造物の整備を支援する。
3-1.日本政府の取組①:SDGsの情報提供(外務省HP)
出所:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/index.html
3-2.日本政府の取組②:SDGs行動計画2019
環境理工学部のテーマ
3-3.岡山大学のSDGs取組(第1回ジャパンSDGsアワード)
出所: 首相官邸・SDGs推進本部HP https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/
3-4.岡山大学のSDGs取組(第1回アワード受賞内容)
<追加>山陽女子中学校・高等学校地歴部(第2回アワード)
出所: 首相官邸・SDGs推進本部HP https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/
<追加>山陽女子中学校・高等学校地歴部のSDGs取組内容
→「ESD岡山アワード2018」の受賞取組でも紹介http://www.okayama-tbox.jp/esd/pages/award
3-5.日本政府の取組④:SDGs未来都市(2018年度~)
出所:内閣府HP:2018年度SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業の選定について
3-6.岡山市の取組(2018年度SDGs未来都市に選定)
出所:岡山市HP http://www.city.okayama.jp/contents/000344967.pdf
<追加>真庭市の取組(2018年度SDGs未来都市&モデル事業)
出所:内閣府HP https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kankyo/teian/sdgs_sentei.html
<追加>西粟倉村の取組 (2019年度SDGs未来都市&モデル事業)
出所:内閣府HP https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kankyo/teian/sdgs_2019sentei.html
4-1.ESD:日本提案による国連の教育政策
Sustainable Development
Education for
持続可能な開発(/発展/社会づくり)のための
教育(/人材育成)
日本が提案し、国際連合(ユネスコ)が推進してきた国際的な教育改革の取組
2002年のヨハネスブルグ・サミット(持続可能な開発に関する世界首脳会議)において、日本の小泉首相とNGOが「国連持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」(2005~2014)を提唱し、2002年の第57回国連総会において全会一致で採択された。また、取組の主導機関として国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が指名された。
資料:日本ユネスコ国内委員会:ユネスコスクールと持続可能な開発のための教育(ESD)、2016年1月改訂版
ESD推進の地域拠点RCE(Regional Centres of Experties)
新学習指導要領(2008年3月、2009年3月)に「持続可能な社会の構築」の観点を導入+ ユネスコスクール(ASPNet)の活用
4-2.ESD推進方策(文部科学省、国連大学/環境省)
学校教育へのESD導入(文部科学省) ESDの地域拠点づくり(国連大学)
多様な主体の連携
学校教育と社会教育の連携
ESDの対象となる様々な課題への取組をベースにしつつ、環境、経済、社会、文化の各側面から学際的かつ総合的に取り組むことが重要。
4-3.ESD推進の地域拠点:RCE(国連大学2005年~)
国内のRCE(7ヶ所)
・岡山・仙台広域圏・横浜・北九州・兵庫-神戸・中部地方・道央圏
出所:国連大学サステイナビリティ高等研究所HP http://www.rce-network.org/portal/岡山は2005年に認定
世界のRCE 168ヵ所(2019年6月現在)
グローバルRCE会議の開催地
2006年 横浜 (日本)2007年 ペナン (マレーシア)2008年 バルセロナ (スペイン)2009年 モントリオール (カナダ)2010年 クリチバ (ブラジル)2011年 ケルクラーデ (オランダ)2012年 トンヨン (韓国)2013年 ナイロビ (ケニア)2014年 岡山 (ESD世界会議、11月4-7日)2016年 ジョクジャカルタ(インドネシア)2017年 岡山 (SDGsテーマ会議、12月)
第9回グローバルRCE会議(2014年・岡山市)
4-4.岡山地域のESD取組:環境・国際貢献からRCEへ
岡山市環境パートナーシップ事業・2001年4月開始(岡山市環境保全課)・2007年3月までに、
841団体(32,076名)が参加
公民館を拠点にした環境活動・京山ESD推進協議会環境プロジェクト・高島旭竜地区エコミュージアム、など
NGO、自治体による国際交流・貢献活動・国際貢献トピア岡山構想を推進する会(OTIC)・岡山県国際団体協議会(COINN)・アジア医師連絡協議会(AMDA)・岡山県国際貢献条例(2004年制定)
岡山ESDプロジェクト(2005年4月開始)
RCE岡山(2005年6月認定、世界初の7ヵ所の1つ)
国連ESDの10年(2005年~2014年)
公民館での環境集会(京山地区)
環境点検(京山地区)
4-5.ESD推進拠点校:ユネスコスクール (ASPNet)
出所:日本ユネスコ国内委員会HPhttp://www.mext.go.jp/unesco/004/1339976.htm
○ユネスコスクール(ASP(Associated Schools Project)Net)ユネスコ憲章に示されたユネスコの
理想を実現し、また平和や国際的な連携を学校での実践を通じて促進することを目的として、1953年に始まった。日本では、文部科学省が「ユネスコスクール」の名称で、ESD推進拠点校として普及を図っている。
○活動テーマ①国連システムの理解②持続可能な開発のための教育③人権、民主主義の理解と促進④異文化理解
○加盟校数1953年に世界15カ国33校で始まり、
現在では180以上の国・地域で1万校以上が加盟、日本では2017年4月時点で1,037校が加盟(申請中29校含む)。
日本のユネスコスクール加盟校数
国連ESD開始2005年
<岡山県内>
小学校 40校中学校 15校高校 9校中高一貫 1校
参考HP:http://www.unesco-school.mext.go.jp/
1.<岡山市企画>ESD推進のための公民館ーCLC会議 2014年10月9日(木)~12日(日)
6.<岡山市企画> 教師教育に関する国際会議 2014年11月14日(金)~17日(月)
2.グローバルRCE会議 2014年11月4日(火)~7日(金)
3.ESDウィーク・オープニングセレモニー 2014年11月6日(木)
4.ユネスコスクール世界大会 2014年11月6日(木)~8日(土) (Studentフォーラム・教員フォーラム・全国大会)
5.ユース・コンファレンス 2014年11月7日(金)
4-6.2014年「ESDに関するユネスコ世界会議」(岡山市・名古屋市)
岡山市で開催
<ユネスコ世界会議の公式行事 (各種ステークホルダー会議)>
岡山市の会議には97の国・地域から約3千人が参加
4-7.岡山ESDプロジェクト:2016年「ユネスコ/日本ESD賞」
ユネスコHP:https://en.unesco.org/prize-esd 文科省HP:http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/28/09/1377302.htm
2015年に日本政府の財政支援により創設されたユネスコの国際賞であり、2015年~2019年の間に世界から毎年3件のESD取組を選定・表彰する。
<受賞理由:岡山ESDプロジェクト>
様々な分野の団体・組織が緊密に連携し、地域全体でESDを推進している他に類を見ない取組である。
全世界の地域・都市にとっての素晴らしいモデルである。
4-8.ESDとSDGsの関係(日本ユネスコ国内委員会)
ESDは教育の理念・方法が中心であり、持続可能社会への課題整理が不十分。
SDGsにより、持続可能な社会への
課題が体系化・整理された。
出所:日本ユネスコ国内委員会教育小委員会「持続可能な開発のための教育(ESD)の更なる推進に向けて」http://www.esd-jpnatcom.mext.go.jp/about/message.html
SDGsの中で、「質の高い教育をみんなに」(目標4)は独立した目標ではなく、「教育が全てのSDGsの基礎」であるとともに、「全てのSDGsが教育に期待」しているとも言われている。ESDは、17全ての目標の達成に貢献する。
ESD
<追加>「地域課題とSDGs」まとめ
持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の良い点
・「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のための2030年を年限とする17の国際目標(+169ターゲット、232指標)が決められている。(→取組のSDGsとの紐付けを行う。)
・政府、経済界、教育界、学会をはじめとする全ての関係者の関心と参画意識が高い。
・政府が「SDGs推進本部」を設置し、アクションプラン、モデル事業、情報提供サイトなどを設けて、リーダーシップを取って進めている。
・「持続可能な開発(Sustainable Development)」の概念は1980年代から
歴史があり、国際的に定着した考え方となっている。
・「持続可能な開発のための教育(ESD)」(2005年~)などの先行した国連取組がある。(→文部科学省、岡山市などのESD情報サイト)
参考文献
村上芽・渡辺珠子「SDGs入門」日経文庫1408、2019年6月14日1版