日本語促音の聴取判断に関する研究 · 2018-08-08 ·...

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「世界の日本語教育」 3,1993 3 く翻訳論文〉 日本語促音の聴取判断に関する研究 関光準* 1. はじめに 現代日本語(東京方言を中心とした共通語,以下同じ)の子音の中で,促音は/(C)VQCV/(Q は促音)という環境に現われる無声子音で,一般的に先行母音と後続子音の聞の休止時間の長短 によってその有無が区別される.例えば, 日本語の「居た」/ita /と「行った」/iQta /は,促音 の有無によって「鉱労斗」という意味にも「荻斗」という意味にもなる・言い換えれば,日本語 の促音は語の意味を弁別する機能を持っているのである・ したがって,韓国語を母語とする日本 語学習者(以下「韓国人J とする)が,この促音をうまく発音できなかったり聞き取れなかったり すると,コミュニケ}ションに支障をきたすことが予想される. 本稿では,韓国人と日本人を対象に日本語の促音の同定実験(IdentificationTest)1を実施し, 日本語の促音の開き取りの際に浮かび上がる問題点と差異点について考察する・ 2. 促音の音声的特徴と発音上の問題点 日本語の促音は後続子音によってその音価が決定されるが,これを整理すれば表 1 のようにな る.表 1 にみるように,促音は後続子音によって 5 つの異なった音価として実現されるが,音声 的には子音の持続部に該当する.{足音は一般的に無声子音として現われるが,外来語などでは有 声子音として現われることもある.例えば,バッグ(bag ),パッジ(badge )などに現われる[g] [d3 ]などがその例である.ただし,上の例のように表記上では有声子音である場合にも,実際の 発音では無声子音となるのが一般的な傾向である. 日本語の促音は時間の単位で,ふつう音の長さの単位のように考えられやすいが,事実は先に 言及したように先行母音と後続子音の間の休止区間である. したがって,実際に音が存在するの * MINKwang J oon :筑波大学大学院. 本書は「日本語促音斗聴取判断斗l 丑社研究J,[f' 日本皐報』第 21 輯,韓園日本皐曾, 1988 11 月刊 どりの翻訳である. 1被験者にある一つの音を聞かせ,その音がどんな音に聞こえるかを判断させる実験. [ 237]

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Page 1: 日本語促音の聴取判断に関する研究 · 2018-08-08 · 声子音として現われることもある.例えば,バッグ(bag),パッジ(badge)などに現われる[g]

「世界の日本語教育」 3,1993年3月

く翻訳論文〉

日本語促音の聴取判断に関する研究

関光準*

1. はじめに

現代日本語(東京方言を中心とした共通語,以下同じ)の子音の中で,促音は/(C)VQCV/ (Q

は促音)という環境に現われる無声子音で,一般的に先行母音と後続子音の聞の休止時間の長短

によってその有無が区別される.例えば, 日本語の「居た」/ita/と「行った」/iQta/は,促音

の有無によって「鉱労斗」という意味にも「荻斗」という意味にもなる・言い換えれば,日本語

の促音は語の意味を弁別する機能を持っているのである・ したがって,韓国語を母語とする日本

語学習者(以下「韓国人J とする)が,この促音をうまく発音できなかったり聞き取れなかったり

すると,コミュニケ}ションに支障をきたすことが予想される.

本稿では,韓国人と日本人を対象に日本語の促音の同定実験(IdentificationTest)1を実施し,

日本語の促音の開き取りの際に浮かび上がる問題点と差異点について考察する・

2. 促音の音声的特徴と発音上の問題点

日本語の促音は後続子音によってその音価が決定されるが,これを整理すれば表1のようにな

る.表1にみるように,促音は後続子音によって 5つの異なった音価として実現されるが,音声

的には子音の持続部に該当する.{足音は一般的に無声子音として現われるが,外来語などでは有

声子音として現われることもある.例えば,バッグ(bag),パッジ(badge)などに現われる[g]

[d3]などがその例である.ただし,上の例のように表記上では有声子音である場合にも,実際の

発音では無声子音となるのが一般的な傾向である.

日本語の促音は時間の単位で,ふつう音の長さの単位のように考えられやすいが,事実は先に

言及したように先行母音と後続子音の間の休止区間である. したがって,実際に音が存在するの

* MIN Kwang J oon:筑波大学大学院.

本書は「日本語促音斗聴取判断斗l丑社研究J,[f'日本皐報』第 21輯,韓園日本皐曾, 1988年 11月刊

どりの翻訳である.1被験者にある一つの音を聞かせ,その音がどんな音に聞こえるかを判断させる実験.

[ 237]

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238 世界の日本語教育

表 1 f足音の音価と後続子音との結合関係

音価 後続子音

一[p]て?でァ[p’]

」[t]可?でう[t’]

/QIト[kJL二二斗[k’]

ー[s]て一一ァ[s’]

ー[GJ~二斗[G']

一一:自然な結合

同:結合は可能だが不自然な結合

ではなく無音区間2なのだ、が, 日本人はこの無音区間を諾の意味を区別する手段(音素)として利

用しているのである. しかし,このような習慣を持っていない外国人は,発音と聞き取りの両面

において非常に困難を感じることになる。

日本語の促音は,韓国語の/(C)VC1+C2V(C)/ ( +は音節境界を表わす)という環境に現われる

音節末内破音 C1と音声的に類似した点を持っている.すなわち,韓国語の音節末内破音も先行

母音と後続子音の聞にある休止時間をその特徴としているのである.ただ,韓国語の場合は,日

本語のように完全な逆行同化ではなく,先行音節の C1と後続音節の C2の結合条件が日本語の

場合よりはるかに多様な点が異なる.

もう一つの特徴は, 韓国語の場合は, (C)VC+CV(C)の音節構造において音節米内破音の有

無によって意味が分化することが, ほとんどないという点である.稀な例として,「対斗ァト」

[itロt’aga](居てから)と「olヰァト」[it’aga](後で)の場合は音節末内破音の有無が重要な要素にな

るものの,一般的には音素の役割をしないのが普通である. 日本語の促音と韓国語の音節末内破

音の差異点については別の機会に具体的に論じることにする.

日本語の促音に後続する子音は,語頭及び語中(母音問)のそれと音韻的には対立しないが,両

者の実際の音価には相当の差がある.たとえば, r蚊.」[kha](旦アl),「以下」[ika]( 0 l斗),「一家J

[ikDk’a] (笠井)の[kh],[k], [k’]はすべて/k/で代表され,たとえ[ikロk’a]の[k’]を[k]や[kh]

で発音しでも,意味が異なることはない. しかし,促音に後続する子音は,語頭や語中子音に比

べて喉頭の緊張が強く,気音成分がほとんどないのが特徴である. 日本人はこの事実をほとんど

認識していないが,韓国人や中国人(少なくとも北京方言話者)には,語頭,語中および促音に後

続する子音が明らかに別の音として認識されるのである(杉藤: 1987,安藤他: 1988).

一方,韓国人は日本語の語中の無声破裂音を有声破裂音に発音する習慣があり,「清」[kata]を

[kada]と発音するのがその代表的な例である.これを防ぐために,日本語の語中無声破裂音を韓

国語の濃音に置き換えようとする傾向があれまた教育現場においてもそのように教育されてい

る場合が多い. しかし,日本語の語中の無声破裂音を韓国語の濃音で発音すると,日本人には促

2音は存在しないが,生理的な調音活動(喉頭の緊張状態の持続など)は継続している.

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日本語促音の聴取判断に関する研究 239

音が入っているように認識される.すなわち,語中の無声子音を韓国語の濃音で発音すると,濃

音の音声的特徴(日本語の促音に後続する破裂音より喉頭の緊張が強く気音成分がない)の影響

で, 日本人は先行母音と後続子音の間に{足音があるかのように判断するのである.

韓国人のこのような傾向については手袋渠(1986)に詳しく述べられているが,韓国人の発音に

おいて非促音が促音化される音声的な条件は,辛容泰に示されたものよりも範囲が広いようであ

る.すなわち,促音の先行母音が狭母音の場合以外にも,たとえば,「音」[oto]→「夫J [ot1ロt’o]

のように,先行母音が非狭母音である場合にもこのような現象が現われるようである.このよう

な傾向については,その音声的条件と原悶をもう少し鍛密に調査究明する必要がある.

3. 促音の知覚に関与する音声的要素

日本人が促音の有無を判断するとき何を手がかりにしているか,を明らかにすることを目的と

した研究はそれほど多くないが,その中でいくつかの先行研究を例に挙げて,促音の知覚に関与

すると思われる要素について考察することにする.

日本語の促音の知覚に関しては,従来先行母音と後続子音問(2音問)の休止時間の長短によっ

て左右されるという報告がある(Fujisaki,Nakamura and Imoto: 1970,福井: 1978,大坪:

1981,佐藤・吉野: 1986). Fuj isaki等(1970)は合成音声を利用して,/ita/「居たJ一/iQta/「行っ

たJ および/ise/「伊勢」一/iQse/「一世」における促音の識別実験を,単語及び、文について実擁

した,その結果,/ita/ー/iQta/のように後続子音が無声爾茎閉鎖音である場合には,促音を識別

することができる休止時間の長さが単語の場合 169ms,文の場合 164msであった.一方,/ise/

ー/iQse/のように後続子音が摩擦音である場合には単語が 166ms,文が 165msとなり,単語

と文の聞に有意差がないことを知ることができる.

また,大坪(1981)は,/hapa/一/haQpa/を材料にして行った実験の結果,促音を知覚すること

ができるために伴q断率 50%以上)は2音問の休止時聞が 150ms以上必要であると指摘してい

る.また,福井(1978)は,促音の知覚には2音聞の休止時間の他に後続子音の音声的特徴が関与

することを指摘している.すなわち,後続子音が[p’'t', k’](喉頭の緊張が強く,気音の成分が

ない)の場合は,休止時聞が非促音の長さであっても促音として知覚される比率が高いという事

実を報告している.一方,関(1987)で、は,韓国人(高校 1年生:日本語学習歴 32時間)を対象に

日本語の促音の知覚実験を行い,韓国人にとっては2音聞の休止時間を促音を知覚するための手

段として利用するのが難しいことを指摘した.

そのほかに,渡辺・平藤(1985)は, 2音問の休止時間の他に先行母音の持続時間を変化させて

促音の識別に及ぼす影響を調査した.その結果,促音の識別が成立しうる先行母音の持続時間は

後続子音によって異なり,後続子音が/p/の場合は 30~100ms, /t/の場合は 30~60ms, /k/

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の場合は 30~70msであることを報告している.

以上, 日本語の促音の知覚に関与すると思われる諸々の音声的要素について先行研究を中心に

みてきたが,日本人の促音を知覚するという行いは単純なものではなしそこにはさまざまな要

素が同時に絡まり合って作用していることが分かる.本稿では,上で指摘したさまざまな要素の

中で,特に先行母音と後続子音の聞の休止時間に着目して論じようと思う.

4. 日本語の促音の同定実験

4-1. 目的

自然音声「居たJ /ita/および「行った」/iQta/,「以下J /ika/および「一家」/iQka/を材料

に,/i/と/taん/i/と/ka/から成る文および単語について促音の同定実験を行い,韓国人の促

音の判断の傾向を検討し,その結果を日本人に対する向じ実験の結果と比較して韓国人と日本人

の促音の同定判断[促音が存在すると判断することを指すものと思われる一一訳者注]の差異点を

検討する. さらに進んで,韓国人に日本語の促音を教える際に役立つよう基礎的な資料を提供す

ることを目的とする.また,関(1987)で言及できなかった事実,すなわち韓国人の日本語学習歴

の長短によって促音の同定判断に有意差があるかどうかもみることにする.

4-2. 被験者

被験者は同徳女子大学校日語日文学科2年生 8名および4年生 10名(全員ソウル生まれ)と,

東京生まれの筑波大学大学院生 10名(男子5名,女子5名)からなる.実験は 1987年3月に実施

したが,実験当時韓国人被験者はそれぞれ1年と 3年の日本語学習燈を持っていた.

4-3. 間定実験のための音声資料の作成

音声資料は,東京方言の成人女性によって発せられた自然音声「父は居間に行ったJ, r行った」

および「一家」を基に, 2拍聞の休止時聞を変数として操作を加えた文および単語である.

音声資料の作成に先立つて,東京生まれの大学生5名に音声資料を発音させ[r父は居間に行っ

たJ,「行ったJ および「一家」を自然な状態で発音させたのであろう一一訳者注],その音声を

Digital Sona同 Graph(KAY Model 7800 & 7900)3で分析した後,時間波形を基に/i/と/taん

/i/と/ka/の間の休止時聞を測定した.その測定デ}タを基にして 2拍聞の休止時聞を設定した.

すなわち,休止時間は 110~250ms, lOms間隔の 15段階から成っている.同定課題は休止時

間の呈示JI民序がランダムになるよう音声資料1種類に対して 30trial>く5blockとなっている.す

3筑波大学心理障害学系に設置されている.

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日本語促音の聴取判断に関する研究 241

休止時間

Iii (110~250ms) /ta/

図 1 音声資料の休止時間の構造(例:居た/行った)

図 2 音声編集装置の構成図

なわち, 1種類の音声資料を 10回聞かせることになるわけである.これらの音声資料は休止時間

および強さが一定に維持されるようコンピュータ(DANAC7000, 12 bit量子化, 20kHzサン

プリング方式)4で制御し録音機(SONYTC 8750-2)5に録音した.今回の実験に使用した音声

資料は,拍の休止時間を lOmsずつ短くしていく方法で作られた.また,それを音声の振幅が

0 μv (マイクロボルト)の所で行った.音声資料の休止時間の構造と音声編集装置の構成図は図1

と図2にそれぞれ挙げることにする.

4-4. 実 験 手 順

音声資料は大学の講義室で呈示した.回答方法は強制 2分法(2Alternative Identification

Task)6を採った.

り筑波大学心理障害学系に設置されている.

6音声範曙の数を 2個に限定し,呈示された音がそのいずれに属すかを判断させる方法.

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242 世界の日本語教育

5. 結果および考察

日本人および韓国人に対する同定実験の結果を図 3に示す.

図3はそれぞれの音声資料を 10名(大学2年生は 8名)の被験者に聞き取らせて得た結果の平

均値である.たとえば,図 3の aで,被験者が4年生の場合,休止時間が llOmsの音声資料

を10回聞かせた結果(したがって合計 100回になる), 92凹は「居たJ /ita/と判断され, 8回は

「行った」/iQta/と判断されていることを表わしている(図には「行った」/iQta/と判断された回

数の平均値だけを呈示した.b,cも同じ). まず, 日本人と韓国人の聞にみられる差異点につい

て論じることにする.一般的に音の範曙的知覚7において,どの程度の同定判断率に基準を置くか

は研究者によって異なるが,たとえばその基準を 70%に設定した場合,韓国人と日本人の聞に

は大きな差異点をみいだすことができなかった.

日本人の場合,促音を判断する判断境界が,音声資料が文の場合 180ms,「居た一行った」の

場合 190ms,「以下一一家J の場合 170msとなっている.したがって,日本人が先行母音と後

続子音の間に促音があると判断するのに必要な休止時間は,それぞれ 180ms, 190 ms, 170 ms

以上であることが分かる.これに比して韓国人の場合には,音声資料が文である場合は判断境界

が日本人より長くなっていることが分かる. すなわち, 音声資料が文の場合には2年生, 4年

生全てが 190msとなっており,「居た一行ったJ,「以下一一家」の場合にはそれぞれ 190ms,

170msで, 日本人と同じであることが分かる.言い換えれば,先行母音と後続子音の間に促音

があると判断するのに必要な休止時間は,音声資料が文である場合を除いて日本人も韓国人も同

じであることが分かるのである.

しかしながら同定判断の傾向をもう少し具体的にみると,韓国人と日本人の間に大きな差異

点があることが分かる.すなわち,音声資料が「居た一行った」である場合を除いて,日本人は

休止時間が ZOOms以上である場合には被験者全員が 100%促音であると判断しているのに対

して,韓国人の被験者は休止時間が 200ms以上である場合にも非促音と判断する場合があるの

である.この事実から,促音の同定判断において, 日本人の場合には範鴎化が明確であるのに対

して,韓国人の場合には促音の同定判断が不安定で,範醸化が行われていないことが分かる.こ

れは,母語でない言語を音声資料とした場合の範時的知覚において,被験者の該当言語に対する

言語的経験と知識が大きく影響を及ぼしていることを示唆している.

次に,韓国人被験者を対象に,日本語の学習歴が促音の同定判断に影響を及ぼしているかどう

かについてみることにする.まず,図3の a,b,c全体を通してみれば, 2年生と 4年生の聞には

特に差異点をみつけることはできない.図 3の a,b,cで判断境界が両方とも 190ms, 190 ms,

7音響波は, ある範鴎によって定められた範囲内にあるかないかによって,その範曜の音と同定されたりされなかったりするが,このような現象を音声の範曙的知覚という.

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243 日本語促音の聴取判断に関する研究

a.「父は居間に店た一行った」

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110 120 130 140 150 160 170 180 190 200 210 220 230 240 250

休止HS,tm(ms)

b.「同た一行った」

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110 120 130 140 150 160 170 180 190 200 210 220 230 240 250

休止|昨日IJ(ms)

C.「以下一一家J

同定判断の百分率

同定判断の百分率

90

80

70

60

50

40

30

20

10千;, ・:・ ..ぶ?o~--4· 110 120 130 140 150 160 170 180 190 200 2'10 220 230 240 250

休止時間(ms)

0・・・0日本人,口一口2年生,+…十 4年生

同定判断の百分率

間定実験の結果

170msとなっていて差異がないことが分かる.ただし,図 3(c)で促音の判断境界は両方とも

170msとなっているが,同定判断の範曙化は4年生の方がよりはっきりしている.しかし,

図 3

験者の日本語学習歴および習得度と日本の促音の同定判断能力との聞には,必ずしも相関関係が

すなわち,からといってこれが被験者の日本語習得歴によるものであるとは判断しにくい.

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世界の日本語教育244

日本人

100 ..

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休止時間(ms)

b. 2年生

a.

同定判断の百分率

・100,・ 1 干 ・’ H 24 m 1~11 2 ~'. 90i :・…;…・'.'":一一;ーやーヤー':" ·~··i哲一台・4・・ ·3:6· .. ~…; 801:・・・ケ...: .. ・:ト・,:,.. ·:·・叶・・・ ~1 均'":""釘.... : .. ・・:・・・'!'・・符70-l:7・・・・: ・・1・・-:・・・・芦・・田1:・・・山・.a1i・・1・・・7・・・:...・:・・・・5'7・・・・声...、60-V・・1.・・?・・・怪・・・:・・・・iぃ・臼l・1・・・5・・・・:・・・・i・・・告・・ : 50-l:・・・1・..·~・

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休止時間(ms)

C. 4年生

同定判断の百分率

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llO 120130 140 150160 170 180190 200 210 220 230 240 250

休止時間(ms)

促音の間定判断に現われた偲人差

〈父は居間に居た一行った〉

図 4-1

同定判断の百分率

言い換えれば,促音の発音と聞き取りについて音声訓練

日本語の学習歴の如何にかかわらず,促音の向定判断能力は向上しない

あるのではないことが分かるのである.

を特別に積まなければ,

ことを予測することができる.

また, 2年生, 4年生に共通した点は,休止時間が 140ms以下である場合にも促音があると

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245 日本語促音の聴取判断に関する研究

日本人

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休止時間(ms)

b. 2年生

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同定判断の百分率

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休止時間(ms)

C. 4年生

同定判断の百分率

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休止UN=間(ms)

促音の同定判断に現われた個人差

〈居た一行った〉

同定判断の百分率

図 4-2

判断する傾向があるという事実である. 程度の違いはあるが, 日本人の場合にも同じ傾向があ

これは今回の実験に用いた音声資料(後続子音)の音声的特徴に起因するようである.すなわ

ら今回の実験に用いた音声資料は,促音の休止時間を後続子音から先行母音への方向へ 10ms

ずつ短くしていく方法で作成したため,休止時間が llOmsである場合も 250msである場合も,

り,

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世界の日本語教育246

日本人a.

同定判断の百分率

同定判断の百分率

C. 4年生

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休止時間(ms)

同定判断の百分率

促音の同定判断に現われた個人差

〈以下一一家〉

図 4-3

日本人

それぞれの図の

後続子音の音声的特徴に変わりがない.上に指摘した事実は福井(1978)によっても指摘されてい

るが,音声資料の作成方法を変えて調査してみる必要がある.

次に,促音の同定判断にみられる個人差についてみることにする・図4-1~図4-3は,

と韓国人の被験者の日本語の促音の同定判断率を個人別に整理したものである・

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日本語促音の聴取判断に関する研究 247

中の数字は被験者番号で,たとえば図4-1の aにおいて,休止時間が 130msである場合,日

本人被験者6は音声資料を 10回聞いて 2回は「行ったJ (促音), 8回は「居た」(非促音)と判断

したことを表わす(図には「行ったJ または「一家」(促音)と判断された回数の平均値のみを示

した).

まず,図4-1~図4-3t,こおいて,促音の同定判断に現われた個人差は日本人く4年生く2年生の

/I慣になっていることが分かる.たとえば,図4-1の a~cで休止時聞が 110msの場合, 日本人

は被験者全員が 100%「居たJ と判断しているのに対し,韓国人は 100%「居た」と判断してい

る被験者が2年生の場合3名, 4年生の場合5名となっており,日本人より個人差が大きいこと

が分かる. このような傾向は図4-2,図4-3の場合にも同じである.また,促音の同定判断の個

人差は,後続子音の音声的特徴によって差があって,後続子音が/t/(歯茎破裂音)である場合よ

り/kパ軟口蓋破裂音)である場合により著しいことが分かる.

次に,図4-1に現われた結果についてみることにする.まず,日本人の場合,個人差がもっと

も著しいのは休止時聞が 140~190msの区間である.この事実は日本人の促音の同定判断境界が

140~190msにわたっていることを示している.すなわち,日本人は一般的に休止時間が 140ms

以下なら 100%非促音,休止時間が 190ms以上なら 100%促音と判断する傾向を持っている

ことが分かるのである.一方, 2年生の場合,被験者全員が音声資料を促音と判断するための休

止時間は 230ms以上となっており,休止時間が llOmsである場合にも 2名の被験者が促音と

判断している.4年生の場合,促音の向定判断の境界は 130~ZOOmsで,日本人の場合より比較

的広いが, 2年生に比べればはるかに狭くなっていることが分かる.

次に,図4-2についてみることにする.全体的な傾向は図4-1の場合とほぼ同じであることが

分かる.たとえば,促音の同定判断の境界は, 日本人の場合 140~200ms,2年生の場合 110~

240 rns, 4年生の場合 120~ZOOmsとなっている.すなわち,促音の同定判断の個人差は日本人

く4年生く2年生の/I蹟になっているのである.

最後に図4-3についてみると F 全体的な傾向は図4-1,図 4-2の場合と同じであることが分か

るが,後続子音が/t/(歯茎破裂音)である場合より個人差が著しい.

6. 結論

以上, 日本人と韓国人に日本語の促音の同定実験を行い,日本人と韓国人の被験者間に現われ

た差異点についてみてきた.また,韓国人被験者の日本語学習歴が日本語の促音の同定判断に及

ぼす影響についてもみた.その結果,次のような事実を明らかにすることができた.

まず,促音を開いて判断する場合,日本人は休止時間の長短によって範鴎化が行われているの

に対して,韓国人の場合には休止時間の長短を促音を判断する手段として利用するのが難しく,

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248 世界の日本語教育

範鴎化が全く行われていなかった.二番目に,促音の同定判断には被験者が日本人か韓国人かに

関係なく個人差があり,その程度は日本人く4年生く2年生の]I頂になっている・ 三番目に,韓国

人被験者の場合,促音の同定判断において日本語学習歴の影響がある程度現われていることが分

かるが,先に指摘したように,促音の発音と聞き取りに関する音声訓練を特別に積まなければ,

促音の同定判断能力はさほど向上しないことが分かる.最後に,全被験者に休止時間が非常に短

いにもかかわらず音声資料を促音と判断する傾向がみられるが,このような傾向は,先に指摘し

たように,今回の実験で使用した音声資料の作成方法に起因すると思われる.また,その程度は

日本人く4年生く2年生の)I震になっている.

7. 今後の課題

一般的に,音の持続時間または休止時間を変数とした音声開き取り実験の場合,音声資料の作

成方法によって実験結果が非常に異なってくる可能性を排除できない. したがって,音声資料の

作成方法を変えて実験結果を確認する必要がある.また,このような実験結果を日本語教育の現

場に応用するためには,もう少し客観的なデ}タを多く蓄積する必要があれ実験結果を土台に

した一般理論化が緊要である.

そのほか,促音の聞き取り実験と並行してF 日本人と韓国人によって発音された促音の特徴を

綿密に観察する必要があり,アクセントとの関係,先行母音の種類および持続時間と促音との関

係などについても詳しく調査しなければならない.目下上述した事柄を中心に実験を準備中であ

れ実験が進み次第その結果を報告したい.

(実験段階において多大なご協力を賜った同徳大学校日語日文学科の李徳奉先生ならびに学生

の皆さんに感謝する.)

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[翻訳:深見兼孝広島大学留学生センタ}講師]