地方におけるオープンデータの推進について ·...
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地方におけるオープンデータの推進について
平成29年11月16日内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室
資料2-2
オープンデータに取り組む地方公共団体数の推移
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4 24
87
132
176 199 208
233 243 260
6
16
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29 34 34 34 36
40
0
10
20
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0
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250
H25年3月 H26年3月 H27年2月 H27年6月 H28年3月 H28年9月 H28年12月 H29年2月 H29年5月 H29年10月
団体数(市区町村) 団体数(都道府県)団体数(市区町村) 団体数(都道府県)
(内閣官房IT総合戦略室調べ)
福井県鯖江市福島県会津若松市千葉県流山市石川県金沢市
※ 自らのホームページにおいて「オープンデータとしての利用規約を適用し、データを公開」又は「オープンデータの説明を掲載し、データの公開先を提示」を行っている都道府県及び市区町村。
取組済み団体(※)数の推移と各時期における取組開始地方公共団体の例
(都道府県)岩手県、京都府、福岡県、長崎県
(市区町村)青森県青森市、栃木県大田原市・さくら市・那須町、東京都台東区・多摩市、愛知県刈谷市・豊田市・瀬戸市・みよし市、大阪府茨木市、福岡県小郡市、うきは市、大刀洗町
第4回オープンデータワーキンググループ(平成29年10月30日)資料3改変
〇官民データ活用推進基本法第11条において、「国及び地方公共団体は、自らが保有する官民データについて、個人・法人の権利利益、国の安全等が害されることのないようにしつつ、国民がインターネット等を通じて容易に利用できるよう、必要な措置を講ずるものとする」と記載。
〇「世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」(平成29年5月30日、閣議決定)において、平成32年度までに地方公共団体のオープンデータ取組率100%を目標とする旨記載。
〇平成29年10月末時点の地方公共団体のオープンデータ取組率は、約17%(300/1,788自治体)。
オープンデータ取組済自治体マップ
都道府県
2
※平成29年10月26日時点
第4回オープンデータワーキンググループ(平成29年10月30日)資料3抜粋
オープンデータ取組済自治体マップ
市区町村(全体)
3
※平成29年10月26日時点
第4回オープンデータワーキンググループ(平成29年10月30日)資料3抜粋
「DATA.GO.JP」の地方公共団体データベースサイト一覧
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オープンデータ取組済自治体資料(政府CIOポータルで公開)
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オープンデータの推進の考え方
データの公開を推進し、利用者が課題の気付き・解決に取り組む中で、別のデータ公開のニーズ等が生まれ、更なるオープンデータ化が進む「オープンデータサイクル」を促進
ニーズの把握
データの公開別のデータ公開の要望
データの活用(利用者による課題の気付き・解決)
ひったくりや痴漢被害が増えているので、街灯のデータを公開してほしい!
市の街灯のデータを全て
公開しました!
表示された地図を見ることで、
より明るくて安心なルートが分かるようになった!! 通常の道案内アプリによるルート(青線)と
ナイトストリートアドバイザーによる域内の明るさ表示が重なって表示。
実際にどこで犯罪被害が起きているか分かればもっと安心できるかも!
地方公共団体が保有するデータを活用することで、官民協働による公共サービスの提供、地域経済の活性化、行政の高度化・効率化に加え、地域課題の解決等につながることが期待されており、政府は地方公共団体による取り組みを積極的に支援している。
オープンデータの利活用の促進
地方公共団体におけるオープンデータの取組促進
ツールの提供 人材の派遣(※)
地方公共団体向けパッケージ
フォーマット標準例オープンデータ100
オープンデータ伝道師
一体的に実施(地方公共団体でワークショップを実施)
モノ
ヒト
自治体ガイドライン(手引書)
※政府CIOによる首長の訪問等も実施
地方公共団体の取組支援
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オープンデータ伝道師の活動実績(平成29年上期時点)
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氏 名 所属団体等 これまでの主な活動実績等
藤井 靖史 Code for AIZU 青森県・福島県内の市町村や民間企業等に向けた講演を行い、地方公共団体内や大学等との連携についての検討等を促した。【活動実績:2日】
越塚 登 東京大学トロンフォーラムにてオープンデータ利活用セミナーを開催すると共に、オープンデータを利用したまちの課題解決やマーケティング上の課題を解決する方法について講演を行い、オープンデータの利活用を促進した。【活動実績:2日】
庄司 昌彦 OKFJ千葉県や東京都に加え、オランダ・インフラ環境省やタイ・電子政府庁等に対して講演等を行い、複数の地方公共団体が連携したアイディアソン開催や日本のオープンデータ政策についての理解等を促した。【活動実績:8日】
関 治之 Code for Japan 神戸市や多摩市等において、オープンデータ施策についてアドバイスを行い、オープンデータを通じた地域住民、団体、大学、企業等の広域連携等を促した。【活動実績:5日】
村上 文洋 VLED 富山県、九都県市、滋賀県等向けに講演し、オープンデータに取組む意義、データ活用による行政サービス改革等について理解を促した。【活動実績:6日】
新井 イスマイル 奈良先端科学技術大学院大学
奈良市や生駒市の管理職に向けて研修を行い、シビックテックとの連携事例について紹介することで、市民との連携の意義等を伝えた。【活動実績:2日】
福野 泰介 Jig.jp 鯖江市、金沢市、大阪府等で講演するとともに、鯖江商工会議所のオープンデータ公開支援、アイディアソン開催支援等を実施した。【活動実績:14日】
牛島 清豪 Code for SagaCode for Nagasakiのキックオフに合わせ、オープンデータに関する基調講演を行い、長崎県が導入した地方公共団体向けオープンデータパッケージを活用したアイディアソン、ハッカソンの開催等を促した。【活動実績:6日】
注:表中の数字は、内閣官房IT総合戦略室や自治体主催の個別イベントでの活動実績について、通年でのオープンデータ推進活動とは別に集計したもの
第4回オープンデータワーキンググループ(平成29年10月30日)資料3抜粋
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自治体ガイドライン(手引書)
地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン及び手引書
電子行政オープンデータに関連する決定等:http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/densi/index.html
地方公共団体がオープンデータに取り組むに当たっての参考となるよう、「地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン」及び補足資料として「オープンデータをはじめよう~地方公共団体のための最初の手引書~」を平成27年2月に策定。
地方公共団体向けガイドライン及び手引書の改定検討中
地方公共団体向けパッケージの導入状況
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■期待される効果・防災関連や少子高齢化など地域課題に関係するデータの公開による、地域課題解決の一助
・公開と活用両方の自治体展開パッケージの提供による、地方公共団体の取組を容易化
・標準化の推進(登録データのフォーマット標準例の提供等)
パッケージはオープンソースとしてGitHubで公開しており、地方公共団体が利用可能 (※) データカタログサイト
職員
データ選定データ登録
住民等参照各種情報把握ダッシュボード
避難所等の防災に役立つデータや、保育施設や老齢者向け施設情報など、少子高齢化に関するデータ 等 これらをパッケージ化して
展開
政策実行や課題解決に活用
※パッケージ一式導入用:https://github.com/nes-opendata/odpkg-docker※ダッシュボードのみ導入用:https://github.com/nes-opendata/odpkg-dashboard
地方公共団体におけるオープンデータへの取組を加速するパッケージの提供。オープンデータに取組む意思や必要性は感じているが、具体的な取組方法が分からない地方公共団体を支援するため、関係諸団体と連携し、オープンデータのデータカタログとダッシュボードアプリケーションをパッケージ化して提供することで、地方公共団体によるオープンデータの導入・活用を促進する。
パッケージの内容
・カタログサイトにてデータのサムネイル表示が可能。・ダッシュボードにてマッシュアップするデータを任意に選択可能。・既にカタログサイトを開設済の自治体向けに、ダッシュボードのみの導入が可能。
パッケージのポイント
第4回オープンデータワーキンググループ(平成29年10月30日)資料3抜粋
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カタログサイト ダッシュボード
・福岡市、久留米市へダッシュボードを導入。(平成29年4月公開)・長崎県(平成29年6月公開)、京都府(平成29年8月公開)へパッケージを導入。
地方公共団体向けパッケージの導入状況 第4回オープンデータワーキンググループ(平成29年10月30日)資料3抜粋
オープンデータパッケージについての自治体研修について
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■背景全国市町村国際文化研修所(JIAM)における「オープンデータ、ビッグデータ等を活用した自治体政策」研修にて、オープンデータに関する講師の依頼を受領。IT室にてオープンソースとして提供している「オープンデータパッケージの実機を用いた研修」を提案し、実施。
■参加人数・自治体49人(うち情報系部局:14人)46市区町村(うちオープンデータ取組済自治体:14団体)
■実施日10月3日(火):オープンデータパッケージの実機を用いた演習10月4日(水):上記の内容を含めた、質疑応答、意見交換※ 「オープンデータ、ビッグデータ等を活用した自治体政策」研修は10月2日~10月4日の3日間で実施。
10月2日(月)に、IT室より「オープンデータ、ビッグデータ等を取り巻く現状」について、講義を実施。
■場所滋賀県大津市 全国市町村国際文化研修所
第4回オープンデータワーキンググループ(平成29年10月30日)資料3改変
研修の概要
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研修では、デモ環境を用いて、オープンデータパッケージを用いた実際のデータ公開までの一連の流れと、データ登録後のダッシュボードの確認を実施。
データカタログサイト
職員
データ選定データ登録
住民等
参照各種情報把握
避難所等の防災に役立つデータや、保育施設や老齢者向け施設情報など、少子高齢化に関するデータ 等 これらをパッケージ化して展開
政策実行や課題解決に活用
パッケージの内容 研修の対象範囲【パッケージを用いたオープンデータ公開までの流れ】
1.パッケージを用いたデータカタログサイト・ダッシュボードの環境構築
2.公開するデータの作成
3.データの登録
4.公開されたデータの確認
研修の範囲ダッシュボード
第4回オープンデータワーキンググループ(平成29年10月30日)資料3抜粋
ο パッケージのデータ登録操作、ダッシュボードの有用性について、約78%の人にご理解いただくことができた。ο また、 「オープンデータを身近に感じた」「データの組み合わせで新たな知見を得ることが出来て参考になった」等の
オープンデータの取組に向けた前向きな意見も多くあり、実機を用いた研修は有用であると言える。
研修後アンケート結果の総評
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アプリ・サービスの概要を整理
開発のきっかけや効果など、関係者の「声」を掲載
オープンデータ利活用啓発に向け、オープンデータの利活用事例を課題の類型毎に整理した事例集(オープンデータ100)をとりまとめ、公開。 オープンデータ100
オープンデータ100(政府CIOポータル):https://www.cio.go.jp/opendata100
オープンデータ100
行政から提供される交通事故発生状況に係るデータと、カーナビデータから得られる急ブレーキ情報、さらに危険箇所に係る住民の声をもとに、事故多発箇所や要注意箇所を地図上に提示するサービスです。
セーフティマップカーナビデータを活用した事故多発箇所、危険箇所の提供
By 本田技研工業株式会社
防災減災
産業創出
少子高齢
防犯医療教育等
平成29年7月12日版
(2013年 サービス開始)
事故多発地帯を表示
PC、スマホから危険箇所について自由にコメントを投稿することができる。他の利用者が登録した情報の参照も可能。
セーフティマップ誕生のキッカケ 各自治体では交通事故防止に向けた対策を推進している
が、車同士の事故は減少しても自転車・歩行者の死傷者数が減少しないことが課題となっていた。
自転車・歩行者の事故対策は、行政内に保有している情報だけでは限界があり、安全対策をより効率的・効果的に行うための取組み・仕組みが必要となっていた。
セーフティマップでこう変わった!
急ブレーキ多発箇所や要注意箇所を特定することができ、行政が効率的に自転車や歩行者を中心とした交通安全対策を実施
急ブレーキ多発箇所を表示
選択した箇所の写真や利用者のコメントも確認できる
埼玉県の事例では、平成23年度までに県内で160カ所の安全対策を実施した結果、急ブレーキが約7割、人身事故が約2割減少
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「推奨データセット」の検討
オープンデータに取り組み始める地方公共団体の参考となるよう公開することが推奨されるデータセット(「推奨データセット」)及びフォーマット標準例を提示することで、地方公共団体の取り組みを促進するとともに、オープンデータの利活用を促進する。
目的
<検討中の推奨データセット(案)一覧>
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No. データセット名 No. データセット名
1 AED設置箇所一覧 8 公衆トイレ一覧
2 介護サービス事業所一覧 9 消防水利施設一覧
3 医療機関一覧 10 指定緊急避難場所一覧
4 文化財一覧 11 地域・年齢別人口
5 観光施設一覧 12 公共施設一覧
6 イベント一覧 13 子育て施設一覧
7 公衆無線LANアクセスポイント一覧 14 オープンデータ一覧
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AED設置箇所一覧
介護サービス事業所一覧
医療機関一覧
文化財一覧
観光施設一覧
イベント一覧
公衆無線LAN
アクセスポイント一覧
公衆トイレ一覧
消防水利施設一覧
指定緊急避難場所一覧
地域・年齢別人口
公共施設一覧
子育て施設一覧
オープンデータ一覧
URL
「Yahoo!防災速報」 ○ https://emg.yahoo.co.jp/
「Yahoo!ヘルスケア」 ○ https://medical.yahoo.co.jp/
「Yahoo! MAP」 ○ ○ ○ https://map.yahoo.co.jp/promo/
「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO」 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ https://livejapan.com/ja/
「ぐるなびPRO」 ○ ○ ○ https://pro.gnavi.co.jp/
「ぐるなびPRO 物件探しサービス」 ○ ○ ○ https://pro.gnavi.co.jp/bukken/
「レッツエンジョイ東京」 ○ ○ https://www.enjoytokyo.jp/
乗換案内シリーズ「行き方案内」 ○ ○ ○ https://www.jorudan.co.jp/android/norikae/
「SUUMOみんなの街 サイト」 ○ ○ https://suumo.jp/area
【参考】推奨データセットの活用が見込まれるアプリ一覧
「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO」は、観光に便利な情報が集まった訪日外国人のためのワンストップ観光情報サービスです。参画企業37社局の力を結集して、訪日外国人の目線で彼らが本当に必要としている情報やサービスを提供します。
【参考】「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO」
便利マップ機能 緊急時対応情報提供者:株式会社ぐるなび利用ユーザー数:非公開
使用データセット:①観光情報強化文化財一覧観光施設一覧イベント一覧
②便利マップ機能公衆無線LANアクセスポイント一覧公衆トイレ一覧
③緊急時対応情報AED設置箇所一覧医療機関一覧指定緊急避難場所一覧
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・110通報/119通報・大使館・公衆電話の場所 など
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