「ニュー・ブリテン」から「アメイジング・グレイス」まで...

「ニュ-・ブリテン」から「アメイジング・グレイス」までの系譜(15)

「ニュー・ブリテン」から「アメイジング・グレイス」までの系譜

一　はじめに

筆者は本誌に　「「アメイジング・グレイス」　の起源と背

(-)

景」と題する小論を発表した。その中で'エドウィン・エ

クセルが一九〇〇年に　「アメイジング・グレイス」という

曲名で　「賛美歌らしい」和声(つまり、全音階)　を付けた

編曲をしたへ　という趣旨のことを述べた。このこと自体に

誤りはないが、エクセル版は1八三五年の　『サザン・ハー

モニー』版(「ニュー・ブリテン」)　ないしはその後継で同

じ楽譜の　『セイクレッド・ハープ』版(一八四四)　から直

接由来するかのような印象を与えたかもしれない。

「ニュー・ブリテン」は編曲も五音音階で主旋律はテノー

ルに置かれているのでそのまま広く歌い継がれてきたとは

模　　井　　雅　　人

思えなかったが'しかるべき研究・調査でもこの間(一八

四四11九〇〇)　に　「アメイジング・グレイス」　の歌詞で

「ニュー・ブリテン」ないしは同系の旋律による楽譜があ

ることは確認できなかったLへ　筆者の手元にも資料がな

かった。それゆえ　「ニュー・ブリテン」が五十六年後にエ

クセルの　「アメイジング・グレイス」　に直接引き継がれた

かのような記述になってしまった。「アメイジング・グレ

イス」　の歌詞のほうはさまざまな異なった旋律で歌われ続

けたことは知られているが'その後に入手したいくつかの

版を参照したところへ曲のほうも依然としてさまざまな異

なった歌詞で歌われていた。つまり、一八四四年以降も歌

詞と曲とは別々に歌われ続けたのであり、エクセル版は

『サザン・ハーモニー』版を編曲したものではないという

365

一橋論叢　第135巻　第3号　平成18年(2006年) 3月号(16)

可能性がでてきた。以下は筆者が目にした賛美歌集などの

限られた資料に基づいておりへ完壁な調査には程遠いが'

新たに判明したことを中心にしてこのあたりの事情をまと

めてみることにした。

二　歌詞を中心とした系譜

ジョン・ニュートンの歌詞(一七七九年出版)　には曲が

(2)

付いていなかったLへ曲名も指定されていなかった。一八

二〇年までをカヴァ-しているテンバリーの詳しい賛美歌

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曲名索引によると、初めて曲が付けられたのはl八〇八年

のことで'グリーン編『ハンティングドン伯爵夫人賛美歌

コンパニオン』(W.Green,A CompaniontotheCountess

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おいてハズバ　ンド(Husbaロd)作曲の「へ　フシバ」

(HEPHZIBAH)　と組み合わされた。二八二年にはジョ

ン・フォーセット編『詩編・賛美歌曲集』(John Faw-

cett,of Kendal　[Westmorland],A Sett of Psalm&

Hymn Tunes,London:For the author byJames Peck,

[c.1811])　において　「ノーフォーク」　(NORFOLK)　とい

う曲が添えられた。一八二〇年以前にはこの二曲しかない。

「へフシバ」は、ス-スとメイジャーの『詩編歌曲集』

(Is[aac]　Smith and S.Major.A Collection ofPsalm

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land of pure delight,where saints immortal reign"の

歌詞で収録された曲である。「ノーフォーク」　のほうは'

初めはウィ-アム・タンサーの　『ロイヤル詩編歌作者完全

版』　(WilliamTans'ur,TheRoyalPsalmodistCompleat.

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the lawofGod!Howpurehiscovenant!"の歌詞で　「ブ

ランプ-ン」　(BRAMPTON)　という曲名で収録されたも

ので、「ノーフォーク」という曲名としてはアーロン・

ウィ-アムズ編『ユニヴァ-サル詩編歌作者』(Aaron

Williams,The Universal Psalmodist.London:Joseph

Johnson,1763)　における"Oh,come,loud anthems let

ussing,loudthankstoouralmightyking"の歌詞が初

出である。つまり、「アメイジング・グレイス」　は発表後

二十年ほどしてから既存の曲を流用して歌われ始めたこと

になる。少な-とも独自の曲は確認されていない　(S.

Leonardの曲については後述)0

一八二〇年以降の調査はきわめて大きな困難が伴う。

366

(17) 「ニュー・ブリテン」から「アメイジング・グレイス」までの系譜

(4)

ワッソンが編纂した賛美歌曲目索引は四二三点の賛美歌集

に含まれるすべての曲の索引でもっとも詳しい参考図書で

あるが'十九世紀のマイナIな賛美歌集まではカヴァ-し

ていないLへ歌詞初行索引がないのでどれが「アメイジン

グ・グレイス」　の歌詞で歌われた曲であるのかわからない

(またへ　テンパ-Iと同じ-、歌詞のみの賛美歌集は対象

」

3

,

外である)。ディールの索引では'歌詞初行からも引くこ

とができるが'主に二十世紀の主要教派の賛美歌集が対象

で七八点と少な-'わかることは収録賛美歌集名までで旋

律・曲名との対応が示されていない。ジョン・ジュ-アン

I

蝣

」

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の　『賛美歌学辞典』はいまだに有益な参考図書ではあるが'

曲については頼りにならない。特定の賛美歌集の解説書

(「コンパニオン」とか「ハンドブック」などと呼ばれへ　日

本基督教団の　『略解』が相当する)　は参考になる点が多い

Q四が

、解説書であるから大方はそれほど詳し-ないし'中に

は二次的な情報に基づいているものもある。スティーヴ・

ターナーの著書『アメイジング・グレイス』は、曲の系譜

についてはあまり新しい情報がなく、楽譜も示されていな

''''Iい

。1般の読者に向けて書かれた数多-の賛美歌物語の類

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は概して内容があてにならない。このような事情であるか

ら'確かなことを言うには実際に元の楽譜等を見な-ては

ならない。

十九世紀中期ころまでの賛美歌集には歌詞のみで曲名さ

えも付されていないものが多-'それらは如何なる節で歌

われたのか不明である。たとえばへ　「アメイジング・グレ

(2)

イス」　はMaking of America(U Michigan)　のコレク

ションでは以下の賛美歌集に収録されているが'歌詞のみ

で曲の指定もされていない。

1850:ParishHymns:ACollectionofHymnsforPub-

1ie,Social,andPrivate Worship.SelectedandOrigi-

nal(Philadelphia‥H.Perkins,1850),no.256.四連

(以下へ　四連版では、ニュー-ンの一、二へ　三へ　五連

が多い)0

1851:Sacred Melodies for Conference and Prayer

Meetings,andforSocialandPrivateDevotion(Do-

ver,N.H.:Free-Will Baptist Print.Establishment,

1851),p.221.四連。

1852:SocialPsalmist,orHymns,SelectedforthePri-

vate UseandSocialMeetingsofEvangelical Chris-

367


tians(New York:Newman&Ivison,1852),pp.

477-478.五連。

1853:The Revivalist:A New Selection ofHymns

andSpiritualSongs,Designedforthe UseofConfer-

enceMeetings,Private Circles,andtheClassR00m,

by Washington Glass(Columbus,Ohio:Scott&

Bascom,1853)、pp.62-63.六連。

1857:Church Psalmist;or,Psalms and Hymns,Be-

signedforthePublic,SocialandPrivateUseofEvan-

gelical Christians With Supplement(Philadelphia:

Presbyterian Publication Committee　[etc.etc.],

1857?),pp.477-478.五連。

1858:The Sabbath Hymn Book:for the Service of

Song in the House of the Lord,ed.by Edwards

AmasaPark(NewYork:MasonBrothers,c1858),

p.594.三通

1858:　Union Prayer Meeting Hymns.By Young

Men's Christian Association　(Philadelphia:The

American Sunday-School Union,1858),pp.75-76.

四連。

1872:TheBaptistPraiseBook(New York&Chi-

cago:A.S.Barnes&Company,1872),pp.277-278.

四連で"Oh,how I love Jesus"という折り返しが付

いている。

368

歌われていたという記録は『サザン・ハーモニー』より

も前からあるが'曲そのものを知る手がかりはない。以下

の四点も同じ-Makiロg Of America(U.Michigan)か

らであり'状況からして　『サザン・ハーモニー』版ではな

いと考えられる程度である。

(a)　Notes from Plymouth Pulpit:A Collection of

Memorable Passagesfrom theDiscourses ofHenry

Ward Beecher,by Augusta Moore　(New York:

Derby&Jackson,1859),p.xxxiii.このヴァージョ

ンには"Oh!that will be joyful to meet to partno

more　というコーラスがついているO

(b)　The History ofMethodism in Kentucky,by

the Rev.A.H.Redford(Nashville,Tenn.:South-

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ングランド出身のアブサロム・ウリスクロフト

(Absalom Wooliscroft)　は一八三〇年から三二年に

かけてケンタッキーで巡回牧師をしているときに

"AmazingGrace"を歌った。

(c)　VirginiaBaptistMinisters,by JamesBarnett

Taylor(Philadelphia,&Richmond,Va.:J.B.Lip-

pincott&co.;,T.J.Starke[etc.,etc.],1859),pp.

53-54.病床についていた牧師のジョン・ウェザー

フォード　(JohnWeatherford一八三三年死去)　は、

"AmazingGrace"を毎日歌ってもらいたいと所望し

たという。

(d)　The WesternSketch-book,byJamesGallaher

(Boston&New York:Crocker and Brewster;M.

W.Dodd　[etc.,etc.],1850).pp.62よ3.家族で歌った

というか年代不明(一八二〇年代ないし三〇年代であ

ろう)。歌詞を正確に記録しているので'賛美歌集か

ら転記したものと思われる。

(=0

またへ　イ-ノス・ダウ-ング賛美歌集コレクションには

以下に「アメイジング・グレイス」が収められている。

曲・曲名が付いていないものもありへ　付いているものでも

「ニュー・ブ-テン」　ないしは　「バーモニI・グローヴ」

は一つもない。レナード　(S.Leonard)　が作曲したとい

うAMAZING GRACEは　「ニュー・ブリテン」　とはまっ

たく異なる曲で'他の賛美歌から借用したものでなければ

「アメイジング・グレイス」独自の曲としては唯一である

かもしれないが'歌い継がれてこなかった。

]815:The ChristianHymn-Book,by John Thomp-

soneta1.(LookerandWallace,1815),p.89.四連へ

歌詞のみ。

1829:T/ie Christian Hymn-Book,by B.W.Stone

andTAdams(NLFinnell,1829),p.144.六連へ　歌

詞のみ。

1834:Psalms Hymns and Spiritual Songs,by A.

Campbell＼W.Scott＼B.W.Stone＼1.4.Johnson

(A.Campbell,1834),p.184.四連、歌詞のみ。

1843:Psalms Hymns and Spiritual Songs,by A.

Campbell/W.Scott/B.W.Stone/J.T.Johnson

(A.Campbell,1843).p.184(partI).曲名MEARへ

369


楽譜なし。

1850:The ChristianPsalmist,by SilasW.Leonard

and A.D.Fillmore(S.W.Leonard,1850),p.294.

五連へ歌詞のみ。

1850:The ChristianPsalmist,by Silas W.Leonard

and A.D.Fillmore(S.W.Leonard,1850),p.294.

作曲者S.Leonardへ曲名AMAZINGGRACE(数字

譜)へ　四連。

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anderCampbell(A.Campbell,1854),p.479.四連へ

歌詞のみ。

1865:　The Christian Hymn Book,by Alexander

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連、歌詞のみ。

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more and Robert Skene　(R W Carroll　&　Co.,

1867),p.138.作曲者T.Hastingsへ　曲名NEW BED-

FORDへ　四連。

1867:Fillmore's Harp ofZion,by A.D.Fillmore

(R.W.Carroll&C0.,1867),p.98.作曲者名なしへ曲

名NOYES(数字譜)へ　四連。

1871:The Christian Hymnal,Under direction of

the Christian Hymn-Book Committee(Bosworth

Chase&Hall,1871),p.107.作曲者Glaser、曲名AZ・

MONへ_四連。

1882:New ChristianHymnand TuneBook,byFil1-

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曲者Lowe巳Masonへ曲名CORINづHへ　四連。

1882:　The Christian Hymnal Revised,by A.I.

Hobbs et a1.(Christian Publishing Co.,1882),p.

234.作曲者C.Glaserへ曲名AZMONへ　四連。

370

現在でも使われている『ハルモニア・サクラ』　では「グ

--ンヴィル　(GREENVILLE)」という曲名で載ってい

る　(ただしへ曲名は同じではあるが「むすんでひらいて」

とはまった-異なる旋律である)。もう一方では'現行の

「アメイジング・グレイス」.Q曲には「ソ-ロン　(SO-

LON)」という名が付けられていて'異なった歌詞

CS)

("Thereisafountainfill'dwithblood")　である0　『ハル

(2)

モニア・サクラ・ハンドブック』　によると'「グ--ン


ヴィル」　はファンク編『真正教会音楽集』　(JosephFunk,

A CompilationofGenuine ChurchMusic.1832)　が出典

であり'「ソ-ロン」　はショーとスピルマンの　『コロンビ

アン・ハーモニー』　(Shaw and Spilman,The Colum-

Man Harmony,1829)　からとされている　(初出文献とい

う意味であろう)0

その他の例を見ても、「アメイジング・グレイス」　の歌

(3)

詞には異なった曲が伴う。前稿でもい-つかを紹介したしへ

さらに以下もある。

ton,Ohio:United Brethren Publishing House,

(2)

1892),no.332.曲名BALERMA、歌詞のみ、四連.

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TunesforChristian Worship(NewYorketc.:A.S.

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曲

名ARLING」ONへ五連。

1886:The College Hymn Book:for Use in the Bat-

tell Chapel at Yale College,with tunes selected

and arranged for male voices(New York:W.A.

(」)

Pond,1886).plO6(no.217).曲名HELP.

1886[1892]:TheOtterbeinHymnalforUseinPub-

1ieandSocialWorship,byEdmundS.Lorenz(Day-

日本でも明治時代にいくつもの訳詞が作られたが'それ

らの曲はいずれも「ニュー・ブ-テン」や「ハーモニー・

3刺E

グローヴ」　ではなかった。日本の賛美歌集のみならずへ　そ

れらの原典と考えられるアメリカの賛美歌集にも

(2)

「ニュー・ブリテン」は見当たらない。

このように、『サザン・ハーモニー』　(および『セイク

レッド・ハープ』)　からエクセルまでの間に出版された賛

美歌集では'今のところ筆者が参照したものに限られるが'

「アメイジング・グレイス」　の曲はいずれも　「ニュー・ブ

リテン」　や　「ハーモニー・グローヴ」　ではない'または

「ニュー・ブリテン」　であることを確認できない。結論を

急ぎすぎているかもしれないが、十九世紀のアメリカで

「ニュー・ブリテン」　による　「アメイジング・グレイス」

はあまり知られていなかったようである。「ニュー・ブリ

テン」版の　「アメイジング・グレイス」が「十九世紀のア

メリカ南部で発行された各種の讃美歌集にはたいてい収め

(2)

られて」　いるとの解説があるが、何を根拠としたものかわ

371


からない。その曲は　「ニュー・ブリテン」　ではなかったと

言うのなら理解できないこともないが'『サザン・ハーモ

ニー』　(一八五四年版)　の出版地はニューヨークであって

「南部」　ではないし'他の歌集も同様である。「ニュー・プ

-テン」版は「決定版」として確立することな-半世紀以

上が過ぎていったと考えるのが至当である。

異なる曲の　「アメイジング・グレイス」はエクセル以後

もまだ続-。一九〇二年に出版の　『プ--ティヴ・バプ

ティスト賛美歌集』　では、歌詞はニュートンの六連である

が'「メロディー(MELODY)」　という名の曲が付けられ

(8)

ている。「ニュー・ブリテン」　の曲も収録されているが'

曲に付けられた十編の歌詞はことごと-「アメイジング・

グレイス」　ではない　(後述)。シェイプ・ノートでは

「ニュー・ブ-テン」一辺倒であるかというとう　そうでは

ない。現行版『セイクレッド・ハープ』　に「ニュー・ブ-

(S)

テン」は含まれているものの、他の曲も付されている。さ

(3)

らにまったく別の曲を採用しているものもある。アラン・

ローマックスが採録した..Hallelujah/Amazing Grace"

(SingingledbyMissMaiden,Fyffe,Alabama)の第二

111連の歌詞は"Amazing Grace"であるが'折り返しに

'We'llAllSingHalleluiah"が加えられたヴァージョンで'

<?,>

旋律も「ニュー・プ-テン」とは異なる0　オールド・レ

ギュラー・バプティスト派などの民俗的な賛美歌でも違う

旋律で歌われてきた。--ダーが〓汀ずつ読み上げるごと

に会衆が後をついて斉唱で唱和する「ライニング・アウト

(lining out)」という歌唱形式をとっていて'ゆったりと

(S)

したリズムで装飾的な節回しである。ただしへ　「ニュー・

(S)

ブ-テン」　の旋律ももちろん用いられている。

三　曲を中心とした系譜

記録上は一八二九年の　『コロンビアン・ハーモニー』に

おける「ギャラバー」および「セント・メアリーズ」　に始

まりへ一八三五年の　『サザン・ハーモニー』　において

「ニュー・プ-テン」　なる曲名で　「アメイジング・グレイ

ス」　の歌詞と一体となるが'その後もこの曲はHAR-

MONY GROVE:SYMPHONY;REDEMPTION;MID-

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CHALMERS‥HARMONYなどとも呼ばれて異なった歌

詞で歌われ続けた。むしろ、曲名は「ニュー・ブリテン」

のほうが珍しい。「ニュー・ブリテン」　なる曲名とともに

:>V2


伝えられなかったのほう　『サザン・ハーモニー』　版を引き

継いでこなかったためかもしれない。少なくとも引き継ぐ

という精神はなかったようである。たまたま『サザン・

ハーモニー』版には　「アメイジング・グレイス」　の歌詞が

付いていたために　(現在では)　この曲名だけが注目されて

いるが'以下のように他の賛美歌集では異なった曲名が付

けられているので'曲そのものが知られていなかったとい

う意味ではない。

関連する賛美歌集を年代順に並べてみよう　(賛美歌集名

に付けたアステ-スク一つはイ-ノス・ダウリング賛美歌

集コレクション所蔵へ　アステリスク二つは筆者未見である

ことを示す)0

1829:ColumbianHarmony.曲名ST.MARY'S、歌詞

r'rs"/曲名GALLA-

HERへ　歌詞"Come let us join our friends above"

[facsimile scores reproduced in TheHymna11982

Companion,v01.Ill.pp.1236-43,and Companion to

theNewHarpofColumbia,pp.165-66]　編曲も五音

音階。

1831:　**Virginia Harmony.曲名　HARMONY

GROVE、歌詞"There is a land of pure delight"

(wJsaacWatts)

1835:Southern Harmony and Musical Companion

(rpt.fromthefifthprintingofthe1854ed.;Univer-

sityPressofKentucky,1987),p.8.曲名NEWBRIT-

AIN'歌詞"Amazing grace!　(how sweet the

sound)"'六連へ編曲も五音音階。

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Campbell＼W.Scott＼B.W.Stone＼J.T.Johnson

(A.Campbell,1843),p.242　(part I).曲名HAR-

MONY GROVE　(楽譜なし)へ　歌詞"And now an-

otherdayisgone. "

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Campbell/W.Scott/B.W.Stone/J T Johnson

(A.Campbell,1843),p.190　(part I).曲名HAR-

MONY GROVE　(楽譜なし)へ　歌詞"For me 0 did

mySaviourbleed. "

1844:The Sacred Harp,by B.F.White and E.J.

King　(rpt from the third　(1859)　edition;Nash-

373


ville‥Broadman Press,1968).p.45.曲名NEW

BRITAIN'歌詞"Amazing grace!(how sweet the

sound). "楽譜はSouthernHarmonyと同じ。

1848:"The Christian Psalmist,by S.W.Leonard

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曲

名GALLAHERへ　歌詞"Go on you pilgrims while

below. "ti日符そのものはシェイプ・ノートではないが'

編曲も五音音階で音楽的にはシェイプ・ノート歌謡で

ある。

1853:*TheSacredMelodeon,by A.S.Hayden(A.

S.Hayden,1853).p.57.曲名HARMONY GROVE、

歌詞"Thelongingyouthimpatientwait. "

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MONY GROVE　(数字譜)、歌詞"Behold th.amaz-

inggiftoflove.

1867:TheNewHarpofColumbia,byM.L.Swan&

W.H.Swan(rpt.University of Tennessee Press,

2001),p.69.編曲者M.L.Swan、曲名MIDDLETONへ

歌詞"Sweetisthemem'ryofthygrace. "

1871:*The Christian Hymnal,Under direction of

the Christian Hymn-Book Committee(Bosworth

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GROVEへ　歌詞"How sweet how heavenly is the

sight. "編曲は全音階。

1882:　*The Christian Hymnal Revised,by A.I.

Hobbs et a1.(Christian Publishing Co.,1882),p.

114.作曲者ANON. '曲名HARMONY GROVE、歌

詞..How sweet the name of Jesus sounds"(John

Newton)/"Bright was the guidingstarthat led"

(HarrietAuber).編曲は全音階。

1900:MakeHisPraiseGlorious,byE.O.Excell(Chi-

cago,E.O.Excell,1900).no.235.編曲者E.O.

Efxcell]、曲名AMAZING GRACEへ　歌詞..Amaz-

inggracehowsweetthesound"四連へ　編曲は全音

階。ページ下の余白にさりげなく挿入したとの印象を

受ける。稿末の楽譜-参照。

1902:Primitive Baptist Hymn and Tune Book,by

JohnR.Daily&E.W.Thomas(Luray,Va.&Dan-

ville,Ind.:Published by the Authors,1902),nos.

374


64,213.279-286.作曲者Aaron Chapin　[sic]　(no.

213はSouthern Melody)へ　曲名NEW BRITAIN'

歌詞"In Thy great name,O Lord"など十点　(ただ

しへ"Amazinggrace"の歌詞は含まれていない).莱

譜2参照。

1909:**World Renowned Hymns,by E.O.Excel1.

曲名AMAZING GRACEへ　歌詞"Amazing grace

how sweet the sound. "

1910:Coronation Hymns,by E.O.Excell(Chicago,

E.O.Excell,1910),no.282.曲名AMAZINGGRACE、

編曲者E.O.Excell'歌詞"Amazing grace how

sweet the sound. "同じく四連であるが'第四連を'

"Whenwe'vebeentheretenthousandyears"に取

り替えた。またへ一九〇〇年版とは編曲が違う。楽譜

3参照。

1913:　The Good Old Songs,comp.by Elder C.H.

Cayce　(Thornton,Arkansas:Cayce Publishing

Company,[1913],1941),no.294.作曲者Chapin

[sic]'曲名NEWBRITAINへ歌詞"Amazinggrace!

(howsweetthesound)"四連。シェイプ・ノート歌

w1916:Praiseworthy,by E.O.Excell(Chicago,E.O.

Excell,1916).これもエクセルの賛美歌集であるが、

不思議なことにそれまでの三点とは違ってここには

"Amazing grace"の曲も歌詞もない。「人気」　のある

歌とは思わなかったから落としたのであろうか。

1926:The Modern Hymnal,edited by Robert H.

Coleman　(Dallas,Texas:The Broadman Press.

1926),no.120.曲名AMAZING GRACEへ　編曲者E.

O.Excellへ　歌詞..Amazing grace how sweet the

sound"四連。

ジャクソンがシェイプ・ノート歌謡　(当時は「白人霊

歌」と呼んだ)　を研究したころ　(一九三〇年代)　までには

はぼ現行のような組み合わせが定着したと患われる。シェ

イプ・ノートでは『セイクレッド・ハープ』　の役割が大き

かったに違いない。エクセル版のほうは徐々に他の賛美歌

集に取り入れられていったが'一般にも広-知られるのは

一九七〇年ころになってからのことである。

375


四　まとめ

以上のように、「アメイジング・グレイス」の歌詞が

「ニュー・ブ-テン」　の曲と組み合わされたのは『サザ

ン・ハーモニー』　であったがへ　このヴァージョンはシェイ

プ・ノート以外の賛美歌集に引き継がれてこなかった。

『サザン・ハーモニー』以外の十九世紀の賛美歌集におい

ては'「アメイジング・グレイス」　の歌詞には別のさまざ

まな曲が配されておりへ　「ニュー・ブ-テン」　(または

「ハーモニー・グローヴ」　など)　の曲には別のさまざまな

歌詞が配されてきた。旋律・編曲を見ても、エクセルの

「アメイジング・グレイス」は'『サザン・ハーモニー』か

ら直接受け継いだものではな-'「ハーモニー・グローヴ」

の後継版を元にしてそこに「アメイジング・グレイス」　の

歌詞を当てはめたと考えられる。もしかするとエクセルは

『サザン・ハーモニー』版を知らなかったかもしれない。

たとえ知っていたとしてもう歌詞と曲を組み合わせること

をヒントにした程度であって'旋律と編曲へ　スタンザ　(一、

二へ三へ五)　の選択は『サザン・ハーモニー』版を基にし

ていないのである。

『讃美歌二一』(一九九七)　は曲名をAMAZING

GRACE(NEW BRIづAIN)としているがへ　このカッコ内

の表示はあまり適切とは言えない　(日本聖公会『改訂古今

聖歌集試用版』no.2118「やさしき息吹の」　では順序を入

れ替えてNEWBRITAIN(AMAZINGGRACE)とする)0

曲そのものに日を向けるとAMAZING GRACE(HAR-

MONY GROVE)　のはうが記録に即しているのである。

さらに　『讃美歌二一略解』　(一九九八)　では　「スコットラ

ンドやアイルランドからアメ-カへ移民として渡った農民

たちがへ　この詞を自分たちの民謡的な旋律と組み合わせて

愛唱するようになりました」と解説しているが'事実であ

ろうか。少なくとも十九世紀においては「ニュー・ブリテ

ン」　の　「アメイジング・グレイス」　は　『サザン・ハーモ

ニー』版を使用した人々の問だけで歌われていたのであっ

て'「スコッ-ランドやアイルランド」　の　「移民」　に限定

することはかえって不正確で'おそら-誤りであろう。

『サザン・ハーモニー』　や　『セイクレッド・ハープ』　ある

いはエクセルの賛美歌集を「スコットランドやアイルラン

ド」　の　「移民」たちが使わなかったとは言い切れないが'

この歌を「愛唱」したのはむしろ彼ら以外の人々はうがは

376

「ニュ-・ブリテン」から「アメイジング・グレイス」までの系譜(27)

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た

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「ニュー・ブリテン」が「自分たちの民謡的な旋律」　で

あったという証拠もないしt　と-に　「アイルランド」との

結びつきには大いに疑問がある。もしも「自分たちの民謡

的な旋律と組み合わせて愛唱する」　ことがあったとするな

らば、その曲は「ニュー・ブ-テン」　ではなかったと推測

されるが'今のところそのような記録も見つからない。も

とより「非存在の証明」はほとんど不可能であるが、新た

な証拠が出ない限り以上のようにまとめてお-のが合理的

だと考える。

(-)　「「アメイジング・グレイス」　の起源と背景」『一橋論

叢』　(一三〇巻三号、二〇〇三年九月号)　l六五Il八七

貢。なおへ　この場を借りて誤りを訂正させていただく。

一七二五。イギ-スでも最近の賛美歌集にはたいてい含ま

れている。

7七三頁。『セイクレッド・ハープ』　初版の刊行年は　「1

八四四年」が正しい。

一七五頁oエクセルが"Whenwe'vebeentheretenthou-

sandyears"のスタンザを新たに付け加えたと書いたがへ

この連は1八五二年に出版されたストIの　『アンクル・ト

ムの小屋』(HarrietBeecherStowe,Uncle Tom'sCabin,

chapter36)　の中で引用されている「アメイジング・グレ

イス」　(曲は不明)　に含まれているので　(ただし第六へ　五

連とこの連のみであって'題名や第一連は引用されていな

い)、エクセルの発案ではなかった。

l七六頁"Loving Lambs"については、『讃美歌第二編

略解』　(日本基督教団出版局へ一九六九へ一九七四へ　二一

九頁)　にも「一説」として紹介されているので'オズペッ

ク独白の説ではない。

一七七頁。ジャクソンに転載されているLOVING LAMB

は、出典先のJoseph Hillman,The Revivalist(Troy.

NY‥Joseph Hillman,1872ed.,no.322)を参照すること

ができたO同じページの下に別曲の"Amazing Grace"

(no.323、三連)　が載っていることも興味深いので楽譜-

に示す。また、この曲は　『讃美歌』　(1九五四)　の三三〇

番「あめなるわが家を」　(曲名HARPへ　作曲者Stephen

Jenks)　であることを見落としていた　(『奈美歌略解(後

編・曲の部)』には原曲についての記述がない)。明治版

(一九〇三)　と昭和六年　(一九三一)　版の　『讃美歌』　から

引き継がれたもので、『譜何基督教聖歌集』(一八九五)　で

二〇二番「あめふるわがやを」　(曲名蝣HARP)　として載っ

ている。また、聖イエス会の　『霊歌』　(1九六三)　の　「う

377


きなやみの夜も」　でもある　(曲名なし)。ワッソンの賛美

歌曲索引　(後述)　によるとヘ　アメ-カではHARPではな

くてCOMMUNION(またはRESIGNAづION)　の曲名で'

TheBrethren's TuneandHymnBook(1872)に掲載され

ているという。

l七八頁。日本では　『讃美歌第二編』が　「はやいようであ

る」　と書いたが'中田羽後編　『リザイヴル聖歌』　(日本聖

歌協会へ一九五五)　に二九三番「いかなるめぐみぞ」とし

て載っているので、戦前からかもしれない。

(2)　ニュートンが奴隷貿易に従事しているときに聞いた黒

人たちの歌　(旋律)　が　「アメイジング・グレイス」　(曲)

のもとになった'あるいはどこかで関連がある、とのナ

イーヴな見解があるが'まったくの憶測であって誤りであ

る。

(ォ)　NicholasTemperley,ed.,TheHymn Tunelndex,4

vols.(Oxford:ClarendonPress,1998).

O)　D.DeWitt Wasson,ed..Hymntune Index and Re-

1atedHymnMaterials,3　vols.(Lanham,Maryland&

London:TheScarecrowPress,1998).

(m)　Katharine Smith Diehl,Hymnsand Tunes:Anln-

dex(New York and London:The Scarecrow Press"

1966).

(<-)　John Julian,A Dictionary ofHymnology,2　vols.

(1892,1907;rpt.NewYork:DoverPublications,1957).

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TennesseePress,2003)など。

(--)　Steve Turner,AmazingGrace:TheStoryofAmer-

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(-0 Mary Rourke and Emily Gwathmey,Amazing

Grace:OurSpiritualNationalAnthem(Santa Monica"

CA:Angel City Press,1996)も同様で'曲の系譜には

まったく触れていない。

(2)　MakingofAmerica(http‥＼＼www.hti.umich.edu＼

m＼moa＼).以下インターネット上の資料はページ画像をオ

ンラインで参照できるので割愛する。アクセスは二〇〇五

年一一月末日現在である。

(S)　EnosE.DowlingHymnalCollection(http://www.

1ccs.edu/library/hymnals/).

(2)　The Harmonia Sacra,25th ed.(Intercourse,PA:

GoodBooks,1993),p.115(Greenville),p.109(Solon).

(2)　Harmonia Sacra Handbook(http‥＼＼www.mchcc.

37S


com＼harmoniasacra＼hb.htm)

(2)　前稿、一七二へ一七七w-

(2)　MakingofAmerica(Michigan)

(2)　http://www.gutenberg.org/files/16455/16455.txt.

(」)　前稿へ一七八Il七九頁。

(2)　神戸女学院大学新撰讃美歌研究会『新撰讃美歌資料

集』　(神戸女学院大学へ一九九三)一一八〇頁。

(2)　『讃美歌第二編略解』二一九頁。

3)　PrimitiveBaptistHymnand TuneBook,byJohnR.

Daily&E.W.Thomas　(Luray,Va.&Danville,Ind.:

PublishedbytheAuthors,1902),no.313(p.208).

(S)　OriginalSacredHarp(DensonRevision)(Cullman,

Alabama:Sacred HarpPublishingCompany,1971),p.

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(1991　Edition)　(Sacred Harp Publishing Company,

1991),p.45　(New Britain),p.105(Jewett);The B.F.

WhiteSacredHarp{Revised CooperEdition)(Samson,

Alabama:Sacred Harp Book Co.,2000),p.45(Amaz-

ing Grace),p.362　(The Lord's Promise),p.438

(Jewett).

(Si)　Larry Gordon et a1.,eds.,Northern Harmony,re-

visedthirdedition(Plainfield,Vermont:NorthernHar-

mony Publishing Company,1995),p.9.曲名は同じ-

AMAZINGGRACEであるが別曲(づrad.arr.D.H.Mans-

field＼T.Eriksen)　であるO

(S3)　V.A,Southern Journey,Vo1.10:And Glory Shone

Around:More All Day Singingfrom The Sacred Harp

(Rounder CD　1710;rec.1959).もちろん"Northfield"

and"Amazing Grace"-　Liberty Church Sacred Harp

Singing,Liberty Hill,Georgia(V.A.,Georgia Folk:A

Sampler of Traditional Sounds,Global Village Music

CD 03;rec.1964)　などのように　「ニュI・プ-テン」　の

はうがはるかに一般的である。

(5S)"AmazingGrace"-HowardAdams&theCongre-

gation of the Thornton Old Regular Baptist Church

(V.A.,Southern Journey,Vo1.4:Brethren,We Meet

Again,Rounder CD1704;rec.1959);"AmazingGrace"

-Old Baptist Church(V.A.,MountainMusic ofKen-

tucky,SmithsonianFolkwaysSFCD40077;rec.1959)

(S)　"Amazing Grace"-Jesse Allison,Doc Reed and

Vera Hall,Livingston,Alabama　(Joyce H.Cauthen,

ed.,Benjamin Lloyd's Hymn Book:A Primitive Baptist

Song Tradition,Montgomery:Alabama Folklife Asso-

ciation,1999付属のCDに所収).ただし、Benjamin

379


Lloyd,The Primitive Hymns,Spiritual Songs,and Sa-

credPoems(1841,1934;rpt.Rocky Mount,NC:Primi-

tive Hymns Corporation,1999,no.3:"Amazing gra-

ce")は歌詞のみの賛美歌集で曲名もタイトルも付されて

いない。

本文中へ　言及されている楽曲の楽譜は次頁以降参照。

(一橋大学経済学研究科教授)

380


I1.　A-maz-inggrace!howsweetthesound,That sard a wretch like me!

2. 'Twasgracethaもtaughtmyheart to fear, And grace my fears re- heY'd;

3. Thro'ma - ny dan-gers,toils,andsnares, I have al- read - y come;

4. The Lord has prom-is'd good to me. His word my hope secures;

381


No.236.WashMeintheBlood.

(励蜘脚no.tsr.IoCleansing.ofYBKIKT,18S7,>yE.0.Elc臥しLO.EXC臥し.

382


楽譜　2

New Britain. C. M.

Chapin.

1. Whyshouldthechildren of a King Go mourning all their day872. Dost Thou llot dwell in &】1 Thysaints, And seal them heirs of heav'n?

Great Com-fort - er, de -seena and bring Some tok - ens of Thy grace.

When wilt Thou lban- ish my complaints, And show my sins for- gi▼'n7

J　　　　　+斗　:亡:≡霞≡lヨヨ宇=声二=畠≡妄

3AssureInthどもconscienceofherpartedeemer'sblood;AndbearThy"witnesswithmyheartThatIambornofGod.

4Thouarttheeanl由ofHislo▼e,Thepledgeofjoystocome;AndThyso允Wings,ce一estialDo▼e,Willsafecon▼eymehome,

65.W▲叩.

1Howhelpl蜘guiltynaturelies,Unco118CIOUSofits一oad;Theheartullchangedcanne▼ernseTohappinessandGod.

2CanatlghtThestub監霊,apowerdivine,1subdue?"TisThine,eterna一Spirit,Thine.Toformtheheartanew,

3'TisThinethepassio-istorecall,Andupwardsbidthemme,AndmakethesealesoferrorfallFromre舶ion'sdarkenedeves.

4Tochasetheshadesofdeathaway,Andbidthesinnerlive:

50changeAndgi霊

A beam of heaven, a vital ray,

'Tis Thine alone to give.

0 chance th田ie wretched hearts of ouzDthem 】ife divil1e

T恕競IourpityL。r鍔8andourpoVra,Thine.66cM.珊l,

1TheblessedSpirit,likethewind,BlowswhenandwhereHeplease;HowhappyarethemenwhofeelThesoulenliveningbreeze.

2Hemoulisthecarnalmindafresh,SubduesthepowerofBin,TransformsthelleartofrtonetofleshAndplants工isgracewithin.

3HeshedsabroadtheFather'slove,Appliesredeemingblood,BidsbothourguiltandfearremovAndbringsushometoGod.ち

4Lord,filleachdead,benightedsoulWithlight,andlife,andjoy;NonecanThymightypowercontrolOrshallThyworkdestroy.

62

383


3 0Joy that seeke血me throngh p血h

l cannot dose my heart b Thee;

I加地e rainbow伽eugh地e叫And feel也e promise is not ▼血

That morn shall tearless be.

1　　3 th戚Iiftest np町head,

I hxe not uk to hide 斤om Thee:

Z l町h d嘘出e'B由ott dead.

And from the群wind there blossoms ted

Lite that shall endless be.

384

(35) 「ニュ-・ブリテン」から「アメイジング・グレイス」までの系譜

楽譜　4

333分　　　　　L°ving Lamb. C. M.

To in　-　ter-cede for me.

2 I saw one hanging on a tree,

In agonies and blood,

Who丘x d his languid eyes on me,As near his cross工stood.

蝣4 Sure never to my latest breath

Can I forget that look;

3S3　　　　　Amazi

gam,

Itseem'd to charge me with his death,Though not a word he spoke.

4 Myconscience felt and own'd the guilt,

And plung d me in despair;I saw my sins his blood had spilt,

And help'd to nail him there.

5 Alas! I knewnoもwhat I did,

But now my tears are vain;

where shall mytrembling soul be hidlFor I the Lord have slain.

6 A second look he gave, which said:I freely all forgive;

This blood is for thy ransom paid :I'll die that thou may st live.

ngGrace. C. M.

-I-●-■

mazing grace,how sweet the sound That sav d a wretch like me !once was lost, but now am found, Was blind, but now can see.

1れ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ1ヽ

Twas grace thattau軒myhearもto fear. And grace my fears relievedJてヽ

How pre-ciousdidthat grace ap

2 Thro'many dangers, toils and snares

I have a一ready come,

"Tis grace has bro't me safe thus far,

And grace will lead me home.

The Lord hath promised good to me,

His word my hope secures,He will my shie一d and portion be

As long as life endures.

4Th'almightyFormerofth占skiesStoop'dtoourlowabode.whileangelsvieAndhail'dth'霊withwond'ringeyesarnateGod.

Jfcb

-pear The hour I firstbe-heved.

3 Yes, when this flesh and heart shall fail,And mortal life shal】 cease,

I shall possess within the vail

A life of joy and peace.This earth will soondissolve likesnow,

The sun forbear to shine;But God, who called me here below,

Will be forever mine.

【 Hymn No. 321 continued.]

5 Renew our souls with tea▼叫strength,That we may fully prove

The height, and depth, and breadth, and len幽Of such transcendent love.

159

「ニュー・ブリテン」から「アメイジング・グレイス」まで...

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