新たに「jci認証」を取得 -...

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12 18 12 15 22 18 17 西14 16 28 Joint commission international 宇治徳洲会病院(京都府)の木村友 哉・総務課職員はポルトガルで行わ れた第8回INAS(国際知的障害者スポ ーツ連盟)世界ハーフマラソン選手 権大会に日本代表選手として出場、 男子団体金メダルを獲得した。 木村職員は高校2年から陸上競技 をはじめ地元のクラブに入部。3年時 には全国障害者スポーツ大会でメダルを手にした。「家族が喜 んでくれたのが嬉しかったです。人間性を高めることにも役立 つと思い、陸上を続けようと思いました」。 高校を卒業し、同院に入職後は総務課職員として働くかた わら、週3日クラブに通い、残りの4日は自主練習。同大会の 代表選考会で自己ベスト(1時間10分49秒)をたたき出して代 表入りし、初出場の国際大会 で金メダルの栄誉に輝いた。 木村職員は「良い就職先を探 していただいた高校の先生、 陸上も仕事も続けさせてくれ る宇治病院の皆さん、そして 家族に感謝しています。今後 も頑張ります」と意気軒高だ。 木村・宇治病院職員 団体金メダルを獲得 INAS世界ハーフマラソン選手権大会 ポルトガルの街を激走(左が木村職員) 金メダルを掲げる木村職員 JCI 認証書が届き笑顔の岸和田病院スタッフ 福岡病院は「認証を通じ院内の改善活動を整理 できた」とアピール JCI 認証の意義を説く東 上・副理事長 病院名 所在地 初取得年月 湘南鎌倉総合病院 神奈川県 2012年10月 葉山ハートセンター 神奈川県 2014年 3月 札幌東徳洲会病院 北海道 2015年12月 南部徳洲会病院 沖縄県 2015年12月 湘南藤沢徳洲会病院 神奈川県 2016年 8月 中部徳洲会病院 沖縄県 2017年 2月 岸和田徳洲会病院 大阪府 2018年12月 福岡徳洲会病院 福岡県 2018年12月 JCI 認証取得済みの徳洲会グループ病院 17 17 30 負傷した看護師役を実際にエアーストレッチャー で搬送 新たに「JCI認証」を取得 徳洲会グループ計8施設に 岸和田病院と福岡病院 15 24 命だけは平等だ 平成 31 2 4 日 月曜日│No. 1170 24月曜日 発行:一般社団法人徳洲会 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-3-1 東京堂千代田ビル14階 TEL:03-3262-3133 制作:一般社団法人徳洲会 広報部 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-3-1 東京堂千代田ビル14階 TEL:03-3288-5580 FAX:03-3263-8125  Email:news@tokushukai.jp No. 1170 4/FEB. 2019 TOKUSHUKAI MEDICAL GROUP NEWS ALL LIVING BEINGS ARE CREATED EQUAL

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国際基準が必要。患者さ

んの安全を第一に考える

JCIの考え方は、徳洲

会の“生命だけは平等だ”

の理念に合致します。各

ブロックの中核病院がJ

CI認証を取得すること

は、その病院のみならず

徳洲会がグループとして

成長するうえで欠かせな

いことです」と説明。

すでに認証取得してい

る湘南鎌倉病院、札幌東

病院、南部病院は同時期

に認証を更新した。海老

澤・課長補佐は今後、J

CIから学んだ内容を参

考に、徳洲会の標準(ス

タンダードオペレーショ

ン)を作成し、グループ

病院に貢献していくこと

を検討しているという。

ことで、患者さんが、よ

り利益を享受できるよう

になります」と期待を寄

せる。

徳洲会グループQI担

当理事の東上震一・医療

法人徳洲会副理事長は、

2病院の認証取得の意義

について、「徳洲会が名

実ともにナンバーワンの

医療グループになるには

る指摘を受けたものの、

両院とも12月の本審査を

クリア。短期間で認証を

取得できた要因として、

両院は「職員が一丸とな

って取り組んだこと」と、

「認証取得病院を複数も

つ徳洲会グループの力」

を挙げる。「これまで培

ったノウハウをもとに、

一般社団法人徳洲会JC

I担当責任者の海老澤健

太・課長補佐や湘南藤沢

徳洲会病院(神奈川県)

の大橋恵JCI事務局主

任、湘南鎌倉病院の石田

亜紗子JCI事務局副主

任など、さまざまなグル

ープ職員が随時サポート

してくださったおかげで

す」(佐藤係長)。

岸和田病院で医療安全

と品質改善部門のリーダ

ーを務める出田淳副院長

は今後、「職員一人ひと

りがJCIに対する考え

方や活動を理解していく

屋翔係長、各部門のメン

バー計7人を配置した。

各部署の主要なスタッフ

を交え、100人規模の

ミーティングを月1回開

き研け

んさん鑽を積んだ。

両院とも「施設管理」

(化学療法室の薬剤混注

エリアの陰圧対応、非常

用電源設備の負荷点検、

院内のセキュリティー対

策、機器・設備の保全管

理など)、「感染管理」(必

要な清潔・不潔物品、職

員の導線確保のための改

修工事など)をはじめ、

審査員からは多岐にわた

すための過程を通じ、提

供している医療の質の向

上、安全性の強化を目的

に同認証取得に着手。2

017年までに6施設が

取得し、18年12月15日に

岸和田病院が泉州地域で

初めて、同22日に福岡病

院が福岡県で初めて認証

を取得した。

岸和田病院は18年1月

に審査項目の分野ごとに

組織化を図り、2月から

取得に向けた活動を本格

化。プロジェクトリーダ

ーの森岡信行副院長、事

務局の佐藤一哉・国際医

療支援室係長と寺井さゆ

り職員をはじめ、約10

0人の職員をコアメンバ

ーとし、業務改善やデー

タ抽出などを行った。

福岡病院は17年7月に

活動を開始。QI(品質

管理)センターを立ち上

げ、センター長の乘富智

明・副院長兼外科部長を

筆頭に、専従の事務職員

として西平健太係長と土

JCI認証は、医療の

質やマネジメントの質を

継続的に改善する仕組み

をもつ医療施設の拡大を

目的に、JCIが実施し

ている第三者評価。審査

項目は14分野(大学病院

は16分野)、約1200

にも及び

“世界で最も厳

しい医療施設機能評価”

と言われている。認証期

間は3年間。1月現在、

日本では28の施設が同認

証を取得。

徳洲会グループは、認

証取得までのプロセスや

JCIの要求事項を満た

岸和田徳洲会病院(大阪府)と福岡徳洲会病院は、米国発の国際的な医療施設機

能評価機構であるJCI(Joint com

mission international

)の認証を取得した。こ

れにより徳洲会グループの同認証取得施設は8病院となった。また、湘南鎌倉総

合病院(神奈川県)、札幌東徳洲会病院、南部徳洲会病院(沖縄県)が認証を更新。

宇治徳洲会病院(京都府)の木村友哉・総務課職員はポルトガルで行われた第8回INAS(国際知的障害者スポーツ連盟)世界ハーフマラソン選手権大会に日本代表選手として出場、男子団体金メダルを獲得した。木村職員は高校2年から陸上競技

をはじめ地元のクラブに入部。3年時には全国障害者スポーツ大会でメダルを手にした。「家族が喜んでくれたのが嬉しかったです。人間性を高めることにも役立つと思い、陸上を続けようと思いました」。高校を卒業し、同院に入職後は総務課職員として働くかた

わら、週3日クラブに通い、残りの4日は自主練習。同大会の代表選考会で自己ベスト(1時間10分49秒)をたたき出して代表入りし、初出場の国際大会で金メダルの栄誉に輝いた。木村職員は「良い就職先を探していただいた高校の先生、陸上も仕事も続けさせてくれる宇治病院の皆さん、そして家族に感謝しています。今後も頑張ります」と意気軒高だ。

木村・宇治病院職員団体金メダルを獲得

医療の質向上・安全性を強化

INAS世界ハーフマラソン選手権大会

ポルトガルの街を激走(左が木村職員)

金メダルを掲げる木村職員

JCI認証書が届き笑顔の岸和田病院スタッフ

福岡病院は「認証を通じ院内の改善活動を整理できた」とアピール

JCI 認証の意義を説く東上・副理事長

病院名 所在地 初取得年月湘南鎌倉総合病院 神奈川県 2012年10月葉山ハートセンター 神奈川県 2014年 3月札幌東徳洲会病院 北海道 2015年12月南部徳洲会病院 沖縄県 2015年12月湘南藤沢徳洲会病院 神奈川県 2016年 8月中部徳洲会病院 沖縄県 2017年 2月岸和田徳洲会病院 大阪府 2018年12月福岡徳洲会病院 福岡県 2018年12月

JCI 認証取得済みの徳洲会グループ病院

神戸徳洲会病院は1月

17日、神戸市主催の「1・

17神戸市シェイクアウト

訓練」に参加し、プラス

ワン訓練として院内で災

害訓練を実施した。中村

美津・看護部長の指導の

下、秋田健太郎EMT科

主任(救急救命士)と菊

池祐貴・看護師が中心と

なり、30人超の職員が参

加。今回は発災直後の初

動対応に重点を置き、ト

中村・看護部長や青木一

郎事務長をはじめ各所属

長らが集合し、各部署か

らの報告をまとめた。同

時にEMIS(広域災害

救急医療情報システム)

の入力訓練も行った。

報告のなかで、5階病

棟の看護師1人が地震で

倒れたモニターに右下か

腿たい

をはさまれ負傷している

ことと、6階に入院して

いる長期臥が

床しょう

状態の患者

さん1人が床頭台上部に

置いていたラジオの落下

で前額部を負傷している

ことが判明。ともに処置

が可能な2階まで搬送す

ることとなり、看護師役

と患者さん役をエアース

トレッチャーで搬送した。

訓練は約1時間で終了。

秋田主任は「前回は発災

直後の対応で役割が不明

だったり、情報が整理で

きなかったりしたので、

その反省をふまえ企画し

ました。前回より組織的

に活動できたと思いま

す」と総括。中村・看護

部長は「職員の9割が阪

神・淡路大震災を知らな

い」とし、「今後も訓練

をブラッシュアップして

災害に備えたいです」。

阪神・淡路大震災は国

内外で災害医療活動を行

うNPO法人TMAT(徳

洲会医療救援隊)が誕生

する契機となった。最近

ではロヒンギャ難民の医

療支援にあたっている。

負傷した看護師役を実際にエアーストレッチャーで搬送

新たに「JCI認証」を取得徳洲会グループ計8施設に

岸和田病院と福岡病院

レーニングを行った。

訓練は震度5弱の地震

を想定。各自が身の安全

を確保した後、部署ごと

に集まり所属長が出勤状

況や、けが人を確認。そ

の後、各部門の役割など

を記したアクションカー

ドに基づき、患者さんや

機械、建物の被害状況な

ど確認に努めた。

発災から15分後、食堂

に災害対策本部を設置。

神戸病院が災害訓練

阪神・淡路大震災から24年

病棟患者さんら搬送も実施

徳 洲 新 聞徳 洲 新 聞 生い の ち

命だけは平等だ❶ 平成 31年 2 月4 日 月曜日 │ No.1170

2月4日 月 曜 日

発行:一般社団法人徳洲会  〒102-0074 東京都千代田区九段南1-3-1 東京堂千代田ビル14階

TEL:03-3262-3133制作:一般社団法人徳洲会 広報部 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-3-1 東京堂千代田ビル14階 TEL:03-3288-5580 FAX:03-3263-8125  Email:[email protected]

No.11704/FEB. 2019

TOKUSHUKAI MEDICAL GROUP NEWS

ALL LIVING

BEINGS ARE CREATED EQUAL

学術大会も開き8演題

冒頭、部会長の野口洋

文・千葉徳洲会病院技師

長(診療放射線技師)が

「働き方改革やコンプラ

イアンス(法令順守)強

化などにより、労働条件

が厳しくなるなかでも、

業務量を上げなくてはい

けません。各施設から忌き

憚たん

のない意見を出し合い、

共に頑張っていきましょ

う」とエールを送った。

来年度事業計画や北海

道胆い

振ぶり

東部地震の報告に

続き、野口技師長が「業

務量増加対策」をテーマ

に提案。診療所の訪問や

医療講演などを継続しな

がら、医師がオーダーを

出しやすい環境づくりが

重要であると強調した。

初日の最後には、学術

大会を実施。「QI(改

善指標・業務改善)」を

テーマに、山形徳洲会病

院、湘南厚木病院(神奈

川県)、茅ヶ崎徳洲会病

院(同)、大垣徳洲会病

院(岐阜県)、八尾徳洲

会総合病院(大阪府)、二

日市徳洲会病院(福岡県)、

沖永良部徳洲会病院(鹿

児島県)、喜界徳洲会病

院(同)の代表者がそれ

ぞれ発表した。

2日目は全国の各ブロ

ックからの業務量報告、

「治験」・「PET(陽電

子放射断層撮影)」・「核

医学」の各分科会からの

報告に続き、所属長が保

有する資格を議論した。

部下の意識付けとして、

所属長や教育担当者が率

先して資格を取得し、徳

洲会グループ全体の技術

力向上を図るのが狙いだ。

最後に4期連続で部会

長を務めた野口技師長が、

鎌ケ谷総合病院(千葉県)

の服部篤彦技師長(診療

放射線技師)に部会長職

をバトンタッチ。服部技

師長は「さらに質の向上

を考え、若い人が働きや

すく、知識を吸収しやす

い環境をつくっていきた

い」と所信表明した。

徳洲会放射線部会は2日間にわたり吹田徳洲会病院

(大阪府)で全国責任者会議と学術大会を開催した。

会議には全国から70人ほどが参加し、業務量増加や

技術力向上など課題を共有。学術大会では全国の各

ブロックからの代表者8人が演題を発表した。

ることや、医療への興味

を高めることなどが狙い。

生徒らは薬剤部、手術

室、看護部、リハビリテ

ーション科、検査科、放

射線科、臨床工学部、栄

養管理室などの部署で学

習。特別に佐野憲院長の

講話の時間も設けた。

薬剤部では薬剤師の役

割について説明があり、

調剤室や分包機など装置

を見学。手術室ではモデ

ル人形を用い気管挿管の

体験、縫合体験、内視鏡

器具の使用体験など実施。

生徒からは「看護師志望

なので、直接、看護師さ

んと話ができて参考にな

った」など好評だった。

仙台徳洲会病院は地域

の中学生を対象に、職場

体験学習のイベントを開

催した。3校から計8人

が参加し、2〜4日間、

各部署の業務内容の説明

を受けたり、器具に実際

に触れたりするなど体験

学習を行った。病院が多

様な職種で成り立ってい

ジュが行き届いたサービスを提

供します。入居者たちは、それ

ぞれ一戸建てタイプのコテージ

などで暮らし、夜になるとバー

に集い昔語りに花を咲かせる―

―至れり尽くせりの夢のような

生活ができる、まさに「やすら

ぎの郷」です。でも、そこに徳

洲会の病院はありませんでした。

皆さんは人生の終末期をどの

ように過ごすか、想像したこと

はありますか。体は元気でも、

独居への漠然とした不安におび

える日常のなか、年金と、これ

までの貯えで入居できる施設は

一体、どれほどあるのでしょう

か。徳洲会グループは“生命だ

けは平等だ”の下、「生命を安

心して預けられる病院」、「健康

と生活を守る病院」を理念に掲

げています。しかし、地域の方

たちや職員の皆さんが、一生懸

命に働いて迎えた老後に、安心

して生活できる介護施設や老人

ホームは、全国的に絶対数が不

足しています。

46年前、徳洲会は24時間3

65日、救急医療を提供すると

いう、それまでの常識を覆す無

謀とも言える挑戦に打って出ま

した。それが今日の徳洲会を支

える大きな礎になっています。

そして、次の20年、日本が世

界に先駆けて迎えた超高齢社会

のその先、“必ず来る未来”に

対し、どのような手立てを打ち

出すことができるか、真剣に準

備を整える時が来ました。

日本の平均在院日数は、欧米、

アジア諸国と比較し、とても長

い。在院日数を短縮することは、

急性期医療を必要とする新しい

患者さんのためだけでなく、入

「大晦日に脳梗塞で救急入院し、

4日しか経っていないのに退院

しろと言われたのです。何とか

なりませんか」。徳洲会東京本

部にかかってきた患者さんのご

家族からの電話に、病院へ確認

したところ、「脳梗塞の治療後

は一日でも早いリハビリテーシ

ョンが重要で、リハビリ病院へ

の転院をお勧めしたのですが、

お住まいの地域から遠く離れた

所にあるため、不安を覚えられ

たのでしょう」とのことでした。

健康を取り戻し社会復帰する

ためには、回復のための集中的

なリハビリが重要です。温泉や

プールを備えたリハビリを専門

に行う施設もあります。しかし、

徳洲会グループには、リハビリ

に特化した病院はありません。

患者さんは、自分たちの住む地

域の病院で、安心してリハビリ

を受け、これまでの生活に早期

に復帰することを望んでいます。

『やすらぎの郷さ

』という連続テ

レビドラマがありました。俳優

や歌手、脚本家など、昭和期に

テレビで活躍した人だけが、秘

かに入居する老人ホームを舞台

に、そこで繰り広げられる人間

模様を映し出していました。

老いはつらいものではなく

楽しいと胸張る時を夢見る

広大な海沿いの風ふ

うこうめい

光明媚び

な敷

地に、外界から遮断されるがご

とく存在する施設は、テレビ業

界で半ば都市伝説のように語ら

れています。食堂やスポーツジ

ム、温泉をひいた大浴場、映写

室、医療設備など、充実したさ

まざまな設備を完備し、元CA

(客室乗務員)らのコンシェル

院している患者さんが、次のリ

ハビリや在宅医療に向かうステ

ップに進み、地域社会に早期に

復帰するためにも欠かせません。

それには今ある病院の近く、あ

るいは同じ地域に、多数のリハ

ビリ専門病院や、さらに高齢の

方が安心して暮らせる施設が必

要です。まさに“徳洲会やすら

ぎの郷”の建設です。

そこで生活を送りながら、仕

事や地域のボランティアに出か

けるというのも、楽しいことで

はないかと思うのです。「老い」

は決して悲しく、つらいもので

はなく、楽しいものだと胸を張

る時を夢見ます。

使命・目標・戦略・行動が

正しいか結果は世間が判断

社会構造だけでなく、疾病構

造も大きく変化しています。2

人に1人が必ずがんになり、そ

のほとんどが高齢の方たちです。

決して裕福でなくても、そのよ

うな方たちが安心して終末期を

過ごせる「やすらぎの郷」が必

要になるのです。

その一方で、非営利の民間医

療グループという徳洲会のなか

で、これまで築き上げてきたも

のの、機能しなくなったり、意

義を失ったり、役に立たなくな

ったりしたモノを的確に判断し、

そのようなモノを捨てられる組

織にしなければなりません。使

命と目標、ニーズに向かう戦略

と行動が正しいか、結果は世間

が判断します。

今後も血のにじむような努力

と何者にも負けない勇気をもっ

て、未来に挑戦し続ける組織で

ありたい。皆で頑張りましょう。

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)は院内で「第1回湘南鎌倉総合病院病院祭〜医療・介護フェスティバル〜」を開催した。これまでの「医療・介護フェスティバル」より規模を拡大した初の「病院祭」は、例年より多い650人が来場。講堂では前川俊輔・事務局長による挨拶の後、小林修三・

院長代行が「生老病死〜医療のあり方を考える〜」、山上浩・救命救急センター長が「救急の現場から〜超高齢社会に対応していくために〜」と題し、それぞれ講演。別会場でも医事課職員や看護師など多職種が、医療制度や訪問看護などをテーマにミニ医療講演を5演題実施した。各階では医療・介護に関する体験コーナーを設置。1階では

福祉用具の展示、訪問マッサージ体験など、2階では認知症や終活の説明会、子ども限定の体験コーナーなど、3階では骨密度や血管年齢の簡易測定、介護食の試食など趣向を凝らしたブースを用意した。さらに各ブースを回ってシールを集めるスタンプラリーも実施、来場者は思い思いに楽しみ、笑顔で景品を受

け取っていた。同時開催で、同院と連携する介護

老人保健施設や特別養護老人ホームなどをバスで回る「関連施設見学ツアー」も実施。最後は、1階エントランスで五重奏による院内コンサートを開き、盛況のまま終了した。

病院祭を初開催小林・院長代行が講演

湘南鎌倉病院

手術室で縫合体験を行う生徒たち

全国から70人ほどの所属長が参加し交流

医療の質・倫理などを問いかける小林・院長代行

多くの入場者でにぎわう医療機器体験コーナー

中学生が職場体験学習

―仙台病院

努力と勇気をもち挑戦し続ける組織を継続

超高齢社会のその先“必ず来る未来”打ち出す手立てを真剣に準備する時期

全国責任者会議を開催

さらなる質向上へ

徳 洲 会放射線部会

鈴す ず

木き

隆た か

夫お

一般社団法人徳洲会理事長(東京都、大阪府)

徳 洲 新 聞生い の ち

命だけは平等だ 平成 31年 2 月4 日 月曜日 │ No.1170 ❷

冒頭、湘南藤沢病院の

宗像博美院長と、青笹克

之・徳洲会病理部門最高

顧問が登壇。

青笹・最高顧問は「病

理3センター体制が始ま

り、順調に稼働していま

す。今後さらにシステム

を整備していき、より徳

洲会の医療に貢献できる

ようにします」と近況報

告。さらに、学術面での

展望にも触れ、「今回の

学術集会では、徳洲会の

医療を外部に発信するた

めのブラッシュアップが

できたら良いと思います。

学会への参加も年々増え

ていますので、今後も積

極的に参加してくださ

い」とエールを送った。

特別講演では、順天堂

大学医学部人体病理病態

学の八尾隆史・主任教授

が「胃・大腸の初期癌、

高分化癌の組織診断、見

方と鑑別」と題し講演。

消化管組織診断分野の診

断困難領域に関する取り

組みを紹介。低異型度の

上皮性腫瘍の診断アルゴ

リズムを紹介し、実際の

症例を提示しながらポイ

ント解説した。

東京歯科大学市川総合

病院臨床検査科の田中陽

一・客員教授は「口こ

腔くう

の病理と細胞診」と題し

講演。口腔組織診断では

早期がん、前がん病変の

診断の変遷を示し、WH

O(世界保健機関)の取

り扱い規約をもとに解説。

口腔細胞診では歯科クリ

ニックから依頼が増加傾

向にあり、早期発見のた

め実務上、有用な知見を

示した。

一般演題は全演題で

「細胞診」がテーマ。初

日に成田富里徳洲会病院

(千葉県)の中平瑞希・

臨床検査技師が「腹水細

胞診にて乳癌細胞と診断

した1例」、湘南鎌倉総

合病院(神奈川県)の小

保方和彦・臨床検査技師

が「当院における甲状腺

穿せん

刺し

吸引細胞診の細胞学

的、組織学的再検討」、

吹田徳洲会病院(大阪府)

の中嶋安識・臨床検査技

師が「腫瘍細胞が腹水中

に出現したDysgerm

ino-m

a

の1例」と題し、それ

ぞれ発表。

東京西徳洲会病院は第

2回QI(Quality Im

prove-m

ent=

品質改善)大会

を開催した。16部署が医

療安全や質の向上のため

に日頃から取り組んでい

る成果を発表。結果は、

1位にリハビリテーショ

ン科の「リハビリテーシ

ョン科内における接遇の

向上〜患者アンケートを

通した介入検討」、2位

に放射線医学センターの

「一般撮影における再撮

影率低減に向けた取り組

み〜再撮影防止〜」、3

位に薬剤部の「患者誤認

事象に対する業務改善〜

持参薬鑑別における患者

誤認〜」が選ばれた。

リハビリテーション科

は梅原裕樹・理学療法士

が発表。外来待ち時間の

満足度をアンケート調査

した結果、患者さんへの

声かけをとおし体感的に

待ち時間を短くする取り

組みには一定の効果を認

めたことを報告。ただし

「それだけでは不十分な

ので、今後はさらなる検

討が必要です」と課題を

示した。

放射線医学センターは

福田真博・診療放射線技

師が発表。経験の浅い技

師による技術的ミスをな

くすために、撮影マニュ

アルを用いて再教育を実

施したことを紹介。「再

撮影率に減少傾向が見ら

れたことから、今後は教

育方法などを改善しなが

ら目標達成を目指しま

す」と意気込みを見せた。

薬剤部は若林桜子薬剤

師が発表。持参薬の鑑別

に関する患者誤認を防ぐ

ために、鑑別依頼書にチ

ェックリストを設け、誰

が何を確認すべきか明確

にして手順を標準化した。

「煩雑だった作業が軽減

されることを期待しま

す」とまとめた。

徳洲会病理部会は2日間にわたり、湘南藤沢徳洲会

病院(神奈川県)で第5回学術集会を開催した。全

国から51人(医師16人、臨床検査技師32人、他3人)

が参加。特別講演2演題に加え、一般演題も7演題

あり、参加者は研け

鑽さん

に努めた。また、前日まで行わ

れた第57回日本臨床細胞学会秋期大会では、徳洲会

から6演題の発表があった。

札幌東徳洲会病院は恒

例の職場参観を実施した。

職員の家族を対象に希望

者を募り、院内の各部署

を案内するイベントで、

10年以上前から行ってい

る。職員などによる余興

も企画。今回は院内コン

サートを開き、同院医学

研究所臨床生体情報解析

部の小野裕介部門長(農

学博士)がバイオリンを

披露した。

小野・主任研究員は4

歳の頃から弾きはじめ、

現在も地元の合奏団に所

属。定期的にコンサート

を開くほどの腕前だ。こ

神奈川徳友会は1月17

日、2019年賀詞交歓

会を開催した。同会は神

奈川県内の徳洲会病院・

施設の協力企業で組織す

る親睦団体で、会員数は

約180社。会員企業や

徳洲会の職員ら約230

人が出席し盛会となった。

同会の吉岡貞朗会長は

開会挨拶で「今年も徳洲

会との良好な関係を構築

していくとともに、会員

職員がバイオリン披露

の日は、演奏仲間ととも

に『ガヴォット』、『美女

と野獣』、『くるみ割り人

形』など7曲を奏でた。

「会場に患者さんも足を

運んでくださいました。

皆さんの笑顔を見て音楽

の力を再認識しました。

機会があれば、また演奏

したいと思います」と笑

顔。ほかに院内保育園の

園児が合唱を披露した。

相互の交流を深める親睦

事業を実施していきます。

積極的な参加をお願いし

ます」と呼びかけた。

続いて医療法人沖縄徳

洲会の篠崎伸明・副理事

長(湘南鎌倉総合病院院

長)と一般社団法人徳洲

会東京本部の三木浩史・

事務次長が登壇し祝辞を

述べた。篠崎・副理事長

は20年4月に開学予定の

湘南鎌倉医療大学(仮称)

や、同院の先端医療セン

ター、外傷センターの建

設など徳洲会グループの

取り組みを紹介。

このほか、同徳友会か

ら県内の徳洲会病院に車

いす、NOP法人TMA

T(徳洲会医療救援隊)

に寄付金を贈呈した。

2日目は野崎徳洲会病

院(同)の北川詩織・臨

床検査技師が「原発巣の

特定に腹水細胞診が有用

だった子宮体部漿し

ょう

液えき

性腺

癌の1例」、吹田病院の

下山夏季・臨床検査技師

が「二段階観察法を用い

た尿細胞診判定法の導入

と精度の検討」、八尾徳

洲会総合病院(同)の岡

﨑健・臨床検査技師が「L

BC法を用いた免疫細胞

化学的染色が原発巣の推

定に有用であった肺がん

の1例」、同院の岩﨑由

恵・臨床検査技師が「L

BC法の自動化(Thin

Prep5000

の導入)につい

て」をテーマに、それぞ

れ発表した。

初日の最後には総会も

開催した。まずは青笹・

最高顧問が2018年の

病理部会を巡る動きにつ

いて病理3センターを中

心に説明。九州・沖縄病

理診断研究センター(T–

KOP)に宇和島徳洲会

病院(愛媛県)が参加(合

計12病院)したことや、

大阪病理診断研究センタ

ー(TOP)が同年5月、

東日本病理診断研究セン

ター(TEP)が同年7

月に発足したことなどを

報告した。

また青笹・最高顧問は、

筑波大学医学医療系診断

病理学研究室の野口雅之

教授が1月からクロスア

ポイントメント制度を利

用し、徳洲会職員として

活動することを紹介。さ

らに病病連携による病理

診断にともなう診療報酬

や、資格認定による臨床

検査技師の手当などにつ

いても言及した。続いて、

同部会の細胞診委員会委

員長である岩﨑・臨床検

査技師は、細胞検査士資

格取得のサポートを行っ

ていく計画を説明。

最後にTEPセンター

長(暫定)を務める成田

富里病院の福本学・病理

診断部部長が「今後は一

般演題で組織診断の発表

も増やしていければと思

います。病理3センター

では細胞診も扱うなど、

より一層の広がりを期待

しています」と展望した。

札幌東病院で職場参観

神奈川徳友会

東大阪徳洲会病院の橋爪慶人院長(大阪府児童虐待等危機介入援助チーム委員)は柏原市内で「児童虐待に起因する傷の見方について」をテーマに講演した。同市からの依頼によるもので、

主に市内の保育士や同市職員らが参加した。橋爪院長は、まず虐待に関する最近のデータを提示。しつけで子どもに手を上げない割合が増えていることや、全国の児童相談所(児相)の児童虐待相談対応件数が過去最多だったことなどを紹介し、虐待に対する目が厳しくなっている傾向を説明した。その一方で、安易に虐待を疑い親権者を地域

で孤立させる危険性を指摘。親権者に寄り添う大切さを強調した。「虐待に至るケースでは、借金や子育てなど何らかの悩みを抱えている親権者が少なくありません。子どもはもちろん、親も “助けるべき人”なのです。最前線で親権者と対峙する立場の保育士として、皆さんには親御さんときちんと話し合える関係を心がけてほしいと思います」。この後、橋爪院長は身体的虐待でのあざの見方やネグレクト(育児放棄)の判断基準などを解説した。この日は大手メディアも取材に訪れるなど、あらためて虐待に対する関心の高さがうかがえた。

「親も助けるべき人です」虐待テーマに保育士へ講演

橋爪・東大阪病院院長病理3センター順調

徳洲会

病理部会

第5回学術集会を開催

日本臨床細胞学会で6演題発表

1位にリハビリ科

東京西病院

第2回QI大会を開く

賀詞交歓会が盛会

1位のリハビリテーション科の田川陽介主任がスピーチ

美しい音色を奏でる小野部門長(左から2人目)

開会挨拶を行う吉岡会長

「徳洲会の医療を外部へ発信」と青笹・最高顧問

福本部長は病理3センターの広がりに期待

50人以上の参加者が熱心に聴講

「親権者に寄り添うことが大切」と橋爪院長

講演には約60人が出席。大手メディアも取材

徳 洲 新 聞 生い の ち

命だけは平等だ❸ 平成 31年 2 月4 日 月曜日 │ No.1170

徳之島徳洲会病院(鹿児島県)の水田博之副院長と、加計呂麻徳洲会診療所(同)の朴澤憲和所長は、日本内科学会が認定する「総合内科専門医」の2018年度資格認定試験に合格、同専門医資格を取得した。資格取得の面では都市部の病院と比べ制約の多い離島の医療機関に勤務しながらも、“患者さんに質の高い医療を提供したい”という思いから同専門医の取得に取り組んだ。なお徳之島徳洲会病院

の田代篤史・循環器科部長も17年度試験に合格し同専門医資格を取得している。同学会は優れた内科臨床医を育成するため、一定水準以上

のスキルを有し、信頼される内科医を認定内科医として認定。さらに高い水準の内科診療能力を備えた認定内科医を総合内科専門医として認定している。総合内科専門医の資格を得るには、同学会が認定する教育

病院や教育関連病院などで所定の内科臨床研修を行い、受験申し込み時に病歴要約や退院時サマリー、手術記録、剖検報告書などを提出し、筆記試験に合格する必要がある。ただし、2018年4月に新たな内科専門医制度がスタートしたこ

とにともない、同学会は20年度の試験まで移行措置として、ハードルが高い総合内科専門医の受験資格を緩和。認定内科医資格を1回以上更新している受験者に関しては、病歴要約など書類の提出を免除している(更新は5年ごと)。水田副院長、朴

澤所長、前年度受験した田代部長ともに1度更新しており、この移行措置が適用された。水田副院長は「若手の医師を指導することも多いので、

自分自身、内科医として、より専門性の高い資格の取得に関心がありました。自分のスキルを専門医資格という目に見える形にできたことは、日々の診療の励みになります。また、受験という目標ができると、あらためて勉強する機会が増え、臨床にもプラスの効果があると感じています」と資格取得の効能を説く。朴澤所長は「離島という環境は資格を取得するうえで

制約が多く、若い医師が入職を躊ちゅう

躇ちょ

する一因になっています。今回、離島で生活し、働きながらでも専門医資格を取得できることを実践できて良かったです。今後、資格の取得・維持は、とくに若手医師にとって離島やへき地で働くうえで、より重要な要因になると思います。グループ全体としての支援継続を希望します」と期待している。

図を伝える。火災など緊

急時用の館内放送も英語

版を流せるようにした。

JMIP委員会事務局

を務める早乙女拓実・医

事課副主任は「当院は都

内に立地していることも

あり、外国人患者さんが

来院する可能性が高く、

さらに今年はラグビーワ

ールドカップ、20年には

東京オリンピックを控え

ています。これまで外国

人患者さんの対応で困っ

たことはありませんが、

対応ツールを充実させ、

今後に備えるためにJM

IP認証を取得しまし

た」と話す。

同院では近隣に在住す

る外国人をはじめ、留学

生や、福生市にある米軍

横田基地に勤務する米軍

職員の家族などが来院す

るケースがあるという。

また、中国やモンゴルか

らは人間ドック受診を目

的に海外から来院するメ

ディカルツーリズム参加

者もいるそうだ。

伊藤部長、早乙女職員

は「外国人の方々が困っ

た時に安心して受診でき

る、かかりつけ病院とし

て、救急を含めシームレ

ス(継ぎ目のない)な医

療を提供していけるよう、

さらに磨きをかけていき

たい」と意気込みを示し

ている。

認証取得プロジェクトを

スタート。委員長は伊藤

泰雄・小児外科部長で、

各部署責任者ら約20人が

メンバー。鎌ケ谷病院と

同様に厚労省の補助金を

活用。さらに東京都独自

の補助金制度も利用し、

院内サインなどの多言語

化(日本語、英語の2カ

国語表記)を進めてきた。

また同院は18年7月に国

際医療支援室を設置し、

1階に外国人患者さん受

け付け用のカウンターを

設けるなど体制を整備。

外国人患者さんの来院

時には日本語、英語、中

国語に対応可能な何か

暉き

員が対応する。必要に応

じて電話による同時通訳

サービスも利用すること

ができる。

さらに、各部署には外

国人患者さんとの意思疎

通を円滑にするための指

差しツールを整備。「息

を止めてください」など

方針を決定。

山本院長は「鎌ケ谷市

は成田空港と東京を結ぶ

交通の要衝のひとつです。

現在、当院を受診する外

国人患者さんのほとんど

は日本に在住する方々で

すが、今後、アクセスの

良さを生かし、外国人患

者さんが受診しやすい病

院に、さらにブラッシュ

アップを図り、メディカ

ルツーリズム(医療観光)

の受け入れも強化してい

きたい」と力を込める。

東京五輪など控え充実化

武蔵野病院は17年11月、

JMIP委員会を設立し、

鎌ケ谷病院は2017

年7月に国際医療委員会

を設置し、JMIP認証

の取得に向けたプロジェ

クトをスタート。藤川幸

一・外科部長兼海外事業

部長が委員長、院内各部

門の責任者ら14人がメン

バー。院内標識の多言語

化や受け入れ時のマニュ

鎌ケ谷総合病院(千葉県)と武蔵野徳洲会病院(東京都)は外国人患者受入れ医

療機関認証制度(JMIP)の認証を取得した。JMIPは、外国人患者さんが

安心して円滑に医療サービスを受けられる体制を整備した医療機関を評価する第

三者認証制度。書面調査と訪問調査があり、認証を得るには多言語対応の体制整備、

患者さんの宗教・習慣の違いを考慮した対応など条件を満たす必要がある。JM

IP認証の取得は徳洲会グループで計12施設に拡大した。

アル、書類など整備を推

進してきた。

同委員会の事務局を担

当する池本将・総務課主

任は「院内サインはデザ

インから見直しを行い、

すべて新しいものに交換

しました。患者さんのご

案内から診療など幅広く

使用できるタブレット端

末のビデオ通訳ツール

(英語、中国語、韓国語)

を導入するなど対応を進

めてきました。職員向け

に医療用語を交えた英会

話教室も開催していま

す」と説明する。

院内サインは日本語、

英語、中国語の3カ国語

表記。厚生労働省の補助

金制度を活用し、負担を

抑えながら実施した。

同院には英語、中国語、

韓国語などに対応できる

スタッフが在籍。各種ツ

ールなども活用しながら

外国人患者さんに対応す

る。また同院は外国人患

者さんの受け入れをサポ

ートする団体の会員にな

っており、同団体に対し

必要に応じて電話による

同時通訳サービスや通訳

者の派遣を依頼できる。

医療ツーリズム強化も

同院は認証取得に向け

た取り組みを開始する以

前から、外国人患者さん

の受け入れをはじめ、医

療の国際化への対応を模

索。自身、中学生まで米

国で生活を送った山本穰

司院長はこう話す。

「医療の世界は言語や国

籍が異なっても、医療人

として“患者さんのため”

という目指すべきところ

は同じですし、抱える悩

みも同じです。外国人患

者さんへの診療を通じ、

職員たちに『世界に通用

する医療を提供してい

る』ことを感じてもらえ

ればと思っています」

同院は5年ほど前から、

民間企業と協働し、イン

ドネシアやベトナムなど

東南アジアの国々で、が

んセンターなど医療施設

づくりに協力。その後、

企業側から「外国人患者

さんの受け入れを行って

みますか」と打診があっ

たものの、その企業の担

当者が途中で退職、計画

は宙に浮いてしまった。

そこで、連携先の企業の

事情に左右されずに外国

人患者さんを受け入れら

れる体制を整備していく

中部徳洲会病院(沖縄県)バレーボール部は、和歌山市で開催された第33回全日本9人制バレーボール実業団選抜男女優勝大会(櫻田記念大会)に出場し、2年連続9度目の優勝を飾った。櫻田記念は全国大会で好成績

をあげた強豪16チームが参加。初日の予選リーグでは3試合を順調にストレートで勝利、予選1位で決勝トーナメントに進出。2日目の準々決勝では、大阪市で開催された第88回全日本9人制バレーボール総合選手権大会(全日本総合)で準優勝した富士通(兵庫県)を、準決勝では同じく全日本総合で優勝した住友電工(大阪府)をそれぞれ接戦でくだし、決勝戦に進出。決勝戦の相手は横河電機(東京都)。序盤は相手に大きくリードを

許したが、有馬亨選手(介護老人保健施設おきなわ徳洲苑介護士)、小野翔悟選手(徳洲会ハンビークリニック介護士)の両エースのスパイク、高橋直人選手(徳洲会よみたんクリニック介護福祉士)を中心としたセンター陣が相手エースのスパイクを次 と々ブロックし、1セット目は逆転で勝利。その後も下地将一郎キャプテン(老健おきなわ徳洲苑介護士)を中心としたレシーバー陣が粘りのプレーで、チームも良い雰囲気のまま、最後は今大会最優秀選手賞に選ばれた小野選手のスパイクで優勝を決めた。新城剛監督(同院健康管理センター係長)は「大会前からブ

ロックの強化と、チームでの雰囲気を大事にしていこうと練習に取り組んできました。それが試合で発揮できたのが勝因だと思います」と分析。「今年度は全国大会で優勝2回、準優勝1回、3位が1回という成績でした。来年度は全大会を優勝できるようチーム内で切

せっ

瑳さ

琢たく

磨ま

しながら頑張っていきます。今年度もご声援ありがとうございました」と謝意を表した。

離島で質の高い医療提供

2年連続9度目の栄冠

総合内科専門医を取得

水田・徳之島徳洲会病院副院長と

朴澤・加計呂麻徳洲会診療所所長

「資格取得は臨床にもプラスの効果」と水田副院長

「資格取得は若手が離島で働くうえで重要」と朴澤所長

院内サインは3カ国語表記(鎌ケ谷病院)

伊藤部長(右)と早乙女副主任

意思疎通のための指差しツールを整備(武蔵野病院)

「メディカルツーリズムの受け入れも強化していきたい」と山本院長

今年度最後の全国大会で有終の美

優勝を決めチーム全員で新城監督を胴上げ

櫻田記念で優勝中部徳洲会病院バレーボール部

JMIP認証を同時取得

外国人患者さん受け入れ体制整備

鎌ケ谷病院武蔵野病院徳

洲会グループ12病院に拡大

病院名 所在地湘南鎌倉総合病院 神奈川県千葉西総合病院 千葉県札幌東徳洲会病院 北海道岸和田徳洲会病院 大阪府南部徳洲会病院 沖縄県東京西徳洲会病院 東京都湘南藤沢徳洲会病院 神奈川県中部徳洲会病院 沖縄県吹田徳洲会病院 大阪府福岡徳洲会病院 福岡県鎌ケ谷総合病院 千葉県武蔵野徳洲会病院 東京都

検査時によくあ

る患者さんへの

伝達事項などを

外国語で記した

カードを用意し

ておき、そのカ

ードを指し示す

ことによって意徳洲会グループのJMIP取得病院

徳 洲 新 聞生い の ち

命だけは平等だ 平成 31年 2 月4 日 月曜日 │ No.1170 ❹