市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの...

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市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタのソリューション活動 No.10 No.10 クボタからお客さまへの No.10 クボタからお客さまへの

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Page 1: 市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの ......米の生産コスト削減 ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等 ⑶消費者ニーズの多様化と

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コードNo.SP. KO .' 16・1作成.3. 0-20-2-0042-01161

市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタのソリューション活動

No.10No.10

クボタからお客さまへの

No.10

クボタからお客さまへの

Page 2: 市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの ......米の生産コスト削減 ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等 ⑶消費者ニーズの多様化と

(15/16)

15年産

(16/17)

(24/25)

(21/22)

(26/27)

(22/23)(23/24)

(25/26)

(28/29)(27/28)

市場変化に対応する強い農業経営を目指す営農新技術の提案担い手を支援するクボタのソリューション活動を展開します

⑴高齢化と人口の減少我が国の人口は、平成20年をピークに減少、農村では基幹的農業従事者数が大幅に減少し、高齢化が一層進行しています。

①食料の安定供給の確保■農林水産物・食品の輸出促進、食品産業のグローバル展開の促進■6次産業化の戦略的推進

社会構造、ライフスタイル等の変化を反映し、食の外部化が進んでいます。

米の需要の減退により、供給過剰基調で米の価格は低迷しています。

⑷グローバル化への対応TPP大筋合意で国内農業への影響が懸念される中、政府は、農業の体質強化対策と重要5品目対策を進めることとしています。

⑹ロボット技術等ロボット技術やICTといった最先端の技術等により、生産性等を大幅に向上させる可能性も広がっています。

⑸国内外の新たな市場の拡大日本食への関心の高まり、食に関連した健康ビジネスなど新たな市場の拡大が見込まれています。

⑵農地集積など農業・農村の 構造変化農業経営体当たりの経営耕地面積は2.5haと5年前に比べ15.9%増加し、借入耕地面積の割合が33.8%となる等、規模拡大が進んでいます。

②農業の持続的な発展■担い手の育成・確保、経営所得安定対策の着実な推進■担い手への農地集積・集約化と農地の確保■需要構造等の変化に対応した生産・供給体制の改革 ― 飼料用米等の戦略作物の生産拡大、畜産の競争力強化、園芸作物の供給力の強化等 ―■生産・流通現場の技術革新等 ― 大規模化、省力化、低コスト化、高付加価値化、気象災害等のリスク低減技術等 ―

平成27年3月に閣議決定された新しい「食料・農業・農村基本計画」では、「強い農業」と「美しく活力ある農村」の実現を目指しています。

⑴食料自給率の目標と主要品目の生産努力目標平成37年度に総合食料自給率(供給熱量ベース)を45%にする目標を設定、これを達成するため、飼料用米や、麦、大豆、野菜、飼料作物等について需要に即した生産量の拡大を図ることとしています。

73

45

40

65

26

39

引用注:農林水産省のデータを基に作成

■食料自給率の目標等(%)

■平成25年度 ■平成37年度

飼料自給率

生産額ベース総合食料自給率

供給熱量ベース総合食料自給率

輸出目標1兆円

農地の8割を担い手に集積米の生産コスト削減

ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等

⑶消費者ニーズの多様化と 農産物価格の動向

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

0

50

100

150

200

250

1

農業をめぐる情勢

強い農業経営実現のための農政の推進方向

⑵目標実現のための生産・流通関係の主な施策(抜粋)

地域の課題に対応したクボタグループからの営農新技術の提案

2 3

■食料支出割合(全世帯)の推移

■基幹的農業従事者数等の推移

■農業経営体当たりの経営耕地面積の推移

⑴水稲の省力・軽労化、低コスト生産技術の提案 稲作経営の規模拡大に適した鉄コーティング直播

⑵稲作経営の持続的発展のための直播栽培技術の提案 西南暖地における鉄コーティング直播の技術課題への対応

⑴大規模農業経営の飛躍的発展を目指すスマートアグリ技術の提案  KSASによる経営の見える化と競争力の高い作物生産

⑵大規模農業経営に対応した機械作業の自動化技術の提案 大規模農地におけるGPSを活用した効率的、高精度圃場管理

⑴農地の営農排水、土づくりによる農作物の収量、品質向上技術の提案 機械力による土壌物理性の改善

⑵経営の安定化を図る飼料用米、WCS用稲低コスト生産技術の提案 水田をフル活用した多様な稲作経営と機械化の推進

⑶高品質、安定多収を実現する「大豆300A」新技術の提案 新技術の導入による水田の高度利用と経営の安定化

⑷水田利用の野菜栽培技術と畑作野菜の安定生産技術の提案 農業経営の安定のための需要に即した野菜生産の拡大

⑴施設園芸における新たな資機材による野菜の高品質生産技術の提案 市場ニーズに応える高品質野菜の生産と農業経営の安定化

⑵果樹の省力・軽労化、高品質生産技術の提案 機械力を活用した果樹経営の安定化

⑶農産物の高付加価値化による地域活性化の提案 6次産業化による高付加価値化と新たな市場に向けた販売流通の推進

水稲の省力・軽労化、生産コスト低減

出典:農林水産省

出典:農林水産省出典:農林水産省「農林業センサス」

出典:農林水産政策研究所資料より作成

出典:農林水産省「農林業センサス」

100

150

200

250

800

700

900

(万トン)

(万トン)

(円/玄米60㎏)

762

860

18

18

17

17

H16

16H10 11 12 13 14 15

22

22

23

23

24

24

21

21

20

20

19

19

27 28 29(見込み)26

26(産米)

25

25

852838

862 865

893

840

213

175 182 184161

212 216 224

818821814

824

788

783787(762)

744

781

813820

831

814

865

824

855

854

220 226207

(188)181 180

民間流通在庫量

主食用等生産量

主食用等需要量

■主食用米等の生産量、需要量、民間在庫、相対取引価格の推移

(17/18)(18/19)

(19/20)

(20/21)

16年産

17年産

18年産19年産

20年産

21年産22年産

23年産24年産 25年産

26年産

763

27年産(743)28年産

課題1

農業経営の飛躍的発展を目指すクボタスマート農業課題2

需要構造の変化に対応した作物生産の拡大課題3

農産物の高品質安定生産と付加価値向上課題4

引用注:農林水産省のデータを基に作成

■主要品目の生産努力目標(万トン)

0

200

400

600

800

1000752859

10

20246810

8195

0

20

40

60

80

100

2032

05101520253035 1195 1395

0

300

600

900

1200

1500

301 309

050100150200250300350

350501

0100200300400500600

野菜

大豆

米粉用米

米(米粉用、飼料用米除く)

果実

小麦

飼料用米

110

11020406080100120飼

料作物

(良質粗飼料のTDN)

60

65

70

(歳)

(万人)

(ha)

■ うち借入 耕地面積 ([ ]は割合)

耕地面積

■ 農産物 ■ 林産物 ■ 水産物

64.2

1.92.2

2.5

67.166.1

129[57.4%]

114[64.7%]

125[61.1%]

176

224205

H17

H17

22

H21 22

22

27

2423 32(目標)2625

27

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

■農林水産物・食品の輸出額の推移

0.9[33.8%]0.6

[29.3%]0.4

[22.3%]

H12 22 47(見込み)

1兆円

1,72493 106 123 118

152211

250

2,637

1,950

2,865

1,736

2,652

1,698

2,680

2,216

3,136

2,337

3,500

3,5696,400

4,454 4,920 4,511 4,4975,505

6,117(億円)

0

20

40

60

80

100

(%)

20.721.7

50.5 58.9

27.8 20.4

外食22.6

34.4生鮮食品

43.0加工食品

10,000

15,000

20,000

25,000 相対取引価格

14,470

12,711

15,21516,501

14,34111,97916,660

19,64517,961

17,096

17,293

17,171

22,296

16,048

15,203

14,164

15,146

平均年齢(右目盛)

基幹的農業従事者数

65歳以上([ ]は割合)

Page 3: 市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの ......米の生産コスト削減 ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等 ⑶消費者ニーズの多様化と

⑵鉄コーティング直播栽培の普及拡大状況近年、直播栽培が徐々に増加していますが、特に、湛水直播の増加が多くなっています。これは、鉄コーティング(以下鉄コ)直播栽培が拡大したもので、農業者に受け入れられたものです。東日本の稲作主産県では、鉄コ1,000ha以上の県が5県あり、鉄コ直播栽培が大規模経営体に導入されています。

⑵新技術の提案①初期害虫・葉いもちの播種同時薬剤施用が可能に!

水田初期病害虫防除薬剤の播種同時施用が認可され、播種同時薬剤施用機「土なかくん」による防除効果実証が富山県や茨城県など各地で行われ、効果が確認されています。「土なかくん」は6条専用播種機に装着され販売が開始され、来年度からは多目的田植機用「鉄まきちゃん」にも装着される予定で、移植体系と同等の播種同時の機械化一貫体系が完成しました。

⑵鉄コーティング直播栽培を経営改善に活用した事例㈱あぐり三和では、鉄コ直播栽培の導入で、作期分散と労働ピーク解消が達成されました。その結果、移植体系より12haの規模拡大が可能で、事業収益は726万円増加と試算しました。平成27年には鉄コ直播を10ha導入、面積を65haに拡大し経営発展を図っています。

鉄コ種子は比重が重いため、播種床が柔らかかったり、水口付近では、種子の埋没で出芽・苗立ちが不安定となります。「闘根242」を浸種時に使用することで、出芽・苗立ちの向上が見込まれ、生産の安定化が可能となります。

⑵生産の安定化鉄コ直播栽培は、表面播種+均一な点播を特徴とし、播種精度の向上と出芽の安定化を実現しました。そのため、生育のばらつきが少なくなり、移植栽培にひけをとらない生産の安定化が評価され、鉄コ導入経営体では面積拡大が確実に進められています。

⑴これまで確立された鉄コーティング直播栽培用機械鉄コ直播栽培は、普及10年の節目を迎え、圃場準備・播種・収穫にいたる機械化体系が提案され、各地域に適した栽培技術の確立が進められています。播種同時作業では、播種・施肥、初期除草剤施用が可能な体系となっています。

水稲主体の大規模経営体で鉄コ直播栽培を導入している事例では、鉄コ直播面積割合は40~ 100%となっています。

コスト低減のために規模拡大を進める際の制限要因は、労働力の確保や高齢者・女性労働者の労働強度であるともいわれています。規模拡大を進める際には、鉄コ直播栽培を効率良く導入し作期分散・労働ピークの解消を図ることで、省力・軽労化が図られ、機械・施設の利用効率も高まり、コスト低減が実現されます。

⑴水稲栽培における省力・軽労化・コスト低減効果

⑴生産コスト低減のための担い手への農地集積

⑴大規模経営体への鉄コーティング直播栽培の定着

■直播栽培面積の推移

■種子予措~播種・移植までの労働時間(10a/ 時間)

(時間)

出典:H26全国システム化研究会実証(山形・富山)

新潟クボタ調べ 北陸近畿クボタ・富山調べ

0   1   2   3   4   5   6   7   8   9

鉄コ播種

移植 8.24

3.45

■平成27年度新潟県の鉄コ直播の増加状況※図中の数字は 平成27年実数30

25

20

15

10

5

戸数0

面積 戸別面積(全対象)

(1.82ha)

(+32戸)

(+268ha)

5%

29%

22%

■富山県の鉄コ導入面積の年次別推移

■平成26年 ■平成27年

継続+新規経営体

6.0

5.0

4.0

3.0

2.0

1.0

0継続経営体 大規模取り組み

(2ha以上)

4.79時間の短縮

②出芽・苗立ち率の向上による生育の安定化に向けて!

出典:農水省+クボタ調べ クボタ調べ

30,000

25,000

20,000

15,000

10,000

5,000

0H19 20 21 22 23 24 25

乾田直播 湛水直播 ■うち鉄コ直播

増加率(%)

面積(ha)

農地集積による経営規模拡大が進み、農林業センサスによると、品目横断的経営安定対策の影響で規模拡大は平成17年から22年に急激で、その後も徐々に進み、5haから10ha付近を境に農地集積の2極化に拍車がかかっています。

▲鉄コーティング直播専用機+土なかくんの作業風景

2

稲作経営の現状1

鉄コ直播栽培の導入による省力・軽労化、低コスト生産技術2

鉄コーティング直播栽培の導入による経営発展4

鉄コーティング直播栽培の機械化体系3

稲作経営の規模拡大に適した鉄コーティング直播生産コスト低減のための担い手への農地集積による経営規模拡大が進んでいます。そこで、水稲栽培における省力・軽労化・コスト低減効果が図れる鉄コーティング直播栽培の導入による規模拡大を提案します。

⑶多様な生産に向けて平成30年から生産調整は、需要に応じた生産のために地域が一体となって取り組む方式となります。これにともない、大規模経営体では、主食用米、飼料用米、飼料用稲(WCS)、さらに輸出用米等の多様な米作りが求められるため、鉄コ直播栽培の役割がますます大きくなってきます。

飯塚農園では、圃場整備を契機に拡大した受託による面積に対応するため平成23年から鉄コ直播に取り組みました。平成24年からは鉄コ直播で備蓄米生産を進め、面積拡大を続けてきました。平成27年度は鉄コの教室を地域波及に活用するとともに、飼料用米「みなゆたか」を鉄コ直播で生産しています。経営面積は平成20年の27haから、鉄コ直播の導入により平成27年は51haに拡大できました。

⑶本州最北端で鉄コ導入による経営発展

新潟県

水稲作付面積

36ha20ha

秋元利彦様

水稲作付面積

16ha

栃木県

鉄コ直播16ha

秋田県

宮城県

貝沼農場

富山県

水稲作付面積

20ha

久保営農組合様

水稲作付面積

36ha18ha

城回集落営農組合様※

水稲作付面積

45ha

鉄コ直播45ha

蔵王町土地改良区担い手部会様

鉄コ直播16ha

鉄コ直播18ha

鉄コ直播20ha

■移植 ■鉄コーティング直播

※現在は(農)ファームタテマに移行

新潟県上越市 ㈱あぐり三和さま

酸化・乾燥 側条施肥除草 点播直播コーティング

鉄まきちゃん高速高精度点播播種機専用機:4条、6条・アタッチ機:6条、8条

施肥機鉄コちゃん自動コーティングマシン

こまきちゃん除草剤散布機

ニューさんかちゃん鉄コーティング籾酸化装置(50㎏、100㎏、大型:500㎏)

■経営規模別増減率

出典:農林業センサス H17.H22.H27

青森県青森市 飯塚農園 代表 飯塚 仁さま

平成27年度 鉄コーティング直播実証圃場 収量調査結果

※2坪刈り取り→10a当たりに換算

登熟歩合(%)

千粒重(g)

玄米重(kg/10a)

88.0

23.2

659

82.5

24.0

673

飼料用米みなゆたか

主食用米まっしぐら

項目

(株)あぐり三和における経営改善効果

移植(ha)

直播(ha)

作付面積(ha)

拡大面積(ha)

事業利益(千円)

労働時間(hr/年)

春期最大(hr/旬)

秋期最大(hr/旬)

51

0

51

-

17,693

8,407

660

381

39

12

51

-

+ 3,800

7,757

573

338

51

12

63

12

+ 7,260

9,634

660

381

55

10

65

14

項目 現状改善(試算値)

現状 H27現在規模拡大(試算値)

※事業利益の数字は現状に対する差 H26全国システム化実証試算

40

30

20

10

0

-10

-20

-30

-40

H17-22 H22-27

~1.0ha ~3.0ha ~5.0ha

~10ha ~30ha ~50ha 50ha~

増減率(%)

16,000

14,000

12,000

10,000

8,000

6,000

4,000

2,000

0

7,000

6,000

5,000

4,000

3,000

2,000

1,000

0H19 20 21 22 23 24 25 26 27

■鉄コーティング直播の推移

全国の面積主要5県面積(岩手,宮城,山形,新潟,富山)

全国の経営体数主要県5経営体数面

積(ha)

面積(ha)

経営体数

出典:新潟県農業総合研究所 (播種後日数)

■前処理方法と出芽率の推移(シャーレ 試4月30日播種[圃場])

90

70

50

30

10

1 3 5 7 9 11 13 15 17 19

闘根対照

出芽率(%)

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全国的に、担い手農家や営農組織の規模拡大とともに、導入・普及が進んでいる鉄コーティング直播ですが、西南暖地では、カルパーによる湛水直播栽培導入の当初から、スクミリンゴガイと雑草の対策に苦戦した経緯があり、鉄コーティング直播普及の障害になっていました。

⑴スクミリンゴガイスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)は、イネの芽立ちや若い苗を食害し、広範囲の欠株等が生じることで大幅な減収を招きます。耐寒性があまり高くないため、国内では九州を中心に西日本で定着しており、近年の発生面積は約10万haとされています。

⑵雑草害暖地では寒地に比べて雑草の生長が早く、ノビエの葉齢は1.5~2倍の速さで進み、除草剤処理の晩限が早まります。さらに直播栽培では、イネとヒエの葉齢が近く、イネの処理可能葉齢を待って散布するため、処理適期幅が狭くなります。このため、散布時期が遅れて失敗する例が多いようです。

⑵雑草の防除草種に合った剤を選択して、体系処理(2回)を行うことが基本です。<雑草の防除体系>① 1回目:初期剤、初中期剤を播種同時で処理② 2回目:初中期剤をイネ1.0~1.5葉期に処理

2回目を遅れずに処理するのがポイントです。右図を参考にイネとノビエの葉齢を必ず確認ましょう。ノビエ2.5葉又は3.0葉(剤による)が処理時期の晩限ですので、雑草の生長が早い水尻や田面の高い部位で確認しましょう。

⑴スクミリンゴガイの防除

⑴基本となる栽培管理体系(水管理・除草体系)発芽始め以降、芽の健全な生長、根の速やかな伸長を促すため、2回目の除草剤散布時期までは「落水状態」を保ちます。暖地では、播種後4日程度で発芽がはじまる場合もあり、除草剤散布後7日間は強制落水できませんので、発芽見込み時期までに自然落水となるよう、播種後の入水量で調整してください。2回目の除草剤以降の管理の基本は移植に準じます。

⑵スクミリンゴガイ発生田での栽培管理体系スクミリンゴガイの被害はイネの葉齢が進むと軽くなり、3葉期以降では9割以上回避できることが分かっています。発芽始めからの落水期間を延長して入水時期をイネ3葉期頃まで遅らせ、葉齢の進んだ雑草に効果のある中・後期剤を処理することでスクミリンゴガイの被害を大幅に軽減・回避することができます。圃場条件、草種によっては、播種同時処理と後期除草剤の体系処理で、落水管理をさらに延長し、被害を回避することもできます。

⑶暖地での栽培管理の留意事項ア 過剰分げつの抑制直播イネの茎数の増加が速い特性を踏まえて、①栽植密度と播種量の調整、②基肥の速効性窒素の減肥、③中干し開始時期の前進などを念頭において栽培管理を行います。イ 倒伏の防止倒伏については、①過繁茂・徒長の抑制(上述)、②中干し、間断潅がいでの土絞めと額縁明きょを活用した収穫前の排水の徹底で回避できます。

地域の貝密度低下、圃場での越冬や侵入の防止を図りながら、被害時期(イネ発芽期~3葉期頃)の落水管理の徹底と専用殺貝剤の散布とを組み合わせることで、効果的に被害を軽減・回避することができます。

▲スクミリンゴガイ

■移植稲と直播(表面播種)稲の分げつ性の違い

出典:星川清親著「イネの生長」から改編

6号

2次分げつ5号

7号

親茎表面播種移植

休眠

4号3号

2号

4号

6号

2次分げつ2次分げつ

5号

7号

親茎

<スクミリンゴガイの防除法>ア 耕種的防除① 卵塊削ぎ落とし、アヒル等の放飼、畑作物との輪作、冬場の耕うん(殺貝)② 額縁明きょの施工(潅排水、雨水排水)、取水口に網を設置(6㎜目程度)③ 発芽~イネ3葉期の落水管理(貝の活動抑制)イ 薬剤防除① 入水3~4日後・代かき前の農薬(石灰窒素)散布② 播種~出芽前の殺貝剤全面散布、落水・明きょに集貝して殺貝剤散布、落水不良部分へのスポット散布

3

西南暖地における直播普及上の課題1

課題を解決する技術体系2

栽培事例の紹介4

鉄コーティング直播の栽培体系と留意事項3

鞘葉抽出

不完全葉期

本葉1葉期

本葉1.5葉期

播種(平均気温20℃~25℃の場合)(5月中旬~5月下旬)

代かき 発芽始(20%発芽)

湛水(5~7日間) 走水で土壌水分維持

落水発芽・発根促進

入水・除草剤(初期剤)

スクミリンゴガイ防除薬剤 自然落水

5葉期以降、移植並みの湛水管理

本葉3葉期

額縁明きょ部に貝を集めて薬剤を散布

除草剤

スクミリンゴガイ食害期間

(播種後の日数)0 +5 +10 +15 +20

(      )初中期剤・中後期剤

入水茎葉処理除草剤(中後期剤 )

落水 分げつ期

……入水して播く粒剤……落水して播く液剤

発芽揃(90%発芽)

西南暖地における鉄コーティング直播の技術課題への対応現在、西南暖地における湛水直播栽培普及上の諸課題を解決するための技術開発が進んでいます。その成果を踏まえて西南暖地の水田農業の担い手の規模拡大を支える稲作技術として、鉄コーティング直播体系を提案します。

出典:九州沖縄農業研究センター

出典:日本植物調節剤研究協会

地域での高齢化が進む中、鉄コーティング直播栽培で水稲作業の省力化を模索するため、今まで直播の普及を阻害していたスクミリンゴガイの食害対策について試験栽培を行いました。今回使用したスクミノン剤は、発芽期(播種後4日目)と4 ~ 5葉期(同44日目)の2回、圃場全面に湛水処理。1回目の処理と以後の水管理の徹底で食害が回避でき、収量は545kg(坪刈)と満足できる結果でした。特に額縁明きょの施工により、かなりの降雨でも迅速に落水できたことが成果につながりました。

熊本県八代郡氷川町 宮本 清明さま、和明さま

水田発生面積率

発生なし1%以下1~10%11~30%31~50%過去に水田で発生記録あり過去に河川・水路で発生記録あり

▲スクミリンゴガイの卵

播種前に額縁明きょを施工し、溝にスクミリンゴガイを集める

スクミリンゴガイ生息田では、額縁明きょは必須!

あぜ

水尻

水口 代かき部分

額縁明きょ

▲氷川町 実証圃場(播種後6日目)、円内:きれいに生え揃った様子

鞘葉抽出

不完全葉期

本葉1葉期

本葉1.5葉期

間断かん水

播種(平均気温20℃~25℃の場合)(5月中旬~5月下旬)

代かき 発芽始(20%発芽)

発芽揃(90%発芽)

(播種後の日数)0 +5 +10 +15 +20

湛水(5~7日間) 走水で土壌水分維持

落水発芽・発根促進

入水

入水・除草剤(初期剤)

入水・除草剤(初中期剤)

自然落水自然落水

第1葉

鞘葉

種子不完全葉

イネ1葉期

3

2

1

鞘葉

3

1

2

<注意>SU剤抵抗性雑草、田畑共通雑草など難防除雑草が増加し、それに効く剤も開発されています。残草が増えた場合は、草種や抵抗性の有無等を指導機関で確認して剤を選択してください。

額縁明きょ施工と播種後の薬剤散布でスクミリンゴガイの食害を回避

稲作経営の持続的発展のための直播栽培技術の提案

水田におけるスクミリンゴガイの発生面積率(2012年)

初中期剤の散布期間イネ1葉期からノビエ2.5~3葉期

明きょにスクミリンゴガイを集めて殺貝剤処理

◀スクミノン剤と額縁明きょの施工でスクミリンゴガイの食害を回避

葉齢をよく確かめて!

ノビエ2.5葉期

ノビエ3葉期

(写真左から)

■暖地と寒地のノビエ葉齢の違い

代かき後日数

5.0

4.5

4.0

3.5

3.0

2.5

2.0

1.5

1.0

0.5

0.0 0 5 10 15 20

葉 

暖地温暖地寒冷地寒地

初中期剤の処理晩限

Page 5: 市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの ......米の生産コスト削減 ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等 ⑶消費者ニーズの多様化と

●タンパク・ 水分の 含有率

●モミ重量●乾燥重量

収量センサ 食味センサ

⑴大規模農業経営の課題ICT(情報通信技術)を活用したスマート農業の導入を図り、経営管理の効率化とデータに基づく精密農業により、一層の規模拡大と超省力、高収量、高品質で競争力のある農産物の生産に取り組んでいく必要があります。

⑵クボタのソリューションの取組みクボタは、大規模農家の課題を踏まえ、個別の経営情報の蓄積・見える化とICT活用稲作機械の市場導入で、経営の飛躍的な発展を支援するKSAS(クボタ・スマート・アグリ・システム)のサービスを平成26年6月から開始しました。

⑵KSAS本格コースKSAS対応農機と連動して、収量・品質の向上や作業の効率化、機械の順調稼動をサポートします。

経営情報の蓄積・見える化により、後継者が親の経験を自分のものにでき、経営継承が円滑に進むとともに、雇用者の早期養成等によって、データに基づく科学的農業の展開につながります。また、今後、KSAS蓄積情報をビッグデータとして処理し、クボタからフィードバックしますので、経営方針の検討等に役立てられます。

⑴KSAS基本コース手持ちのパソコン、インターネット、スマートフォン(以下「スマホ」)を使って、農場管理の飛躍的な効率化を図ることができます。

ア マップ化で圃場管理の効率化航空写真を使った圃場マップを基に作った農地台帳、作付け・作業計画で管理事務の効率が大幅に向上します。

ウ スマホで作業記録の簡単作成・共有化スマホで簡単に作業日誌が作成でき、メモと写真で現場の情報をデータ化・共有化できます。

イ 作業の見える化で計画作業をサポート事務所のパソコンと従業員のスマホで作業指示や進捗状況を確認し、計画に沿った作業の進行を図ります。

ア データに基づく施肥改善で食味・収量を向上KSASコンバインのデータ(玄米収量・タンパク含有率)から、圃場ごとに施肥の見直し、栽培管理の改善を行うことで、食味・収量の向上が図られ、また、肥料等のムダを削減することができます。圃場ごとの施肥量設定もKSAS田植機ならボタンひとつで自動調量でき、手が掛りません。

イ 刈取り時のデータに基づく判断で良食味米仕上げ籾水分で刈取適期を判断し、玄米タンパク含有率で乾燥機張り込みからの分別処理で一層の良食味米仕上げと燃料の節約が図られます。

ア 圃場ごとの食味・収量が刈りながら分かる食味・収量コンバインで収穫しながら、圃場ごとの玄米収量、タンパク含有率、水分を計測します。圃場ごとの実態を踏まえた施肥の見直し等(後述)で競争力の高い作物生産に役立ちます。

エ 機械稼働状況の見える化で  保守管理とトラブル対応をサポートKSAS対応農機との通信により部品等の交換時期をお知らせするとともに、トラブル時に情報がディーラーに届くことにより、迅速なサービス対応が受けられます。

ウ トレーサビリティー書類も簡単作成作業記録や農薬・肥料の使用量などの栽培履歴をJGAPの提出書類様式で簡単に作成できます。

イ 作業時間や生産コストの見える化で  ムダを削減圃場ごとの作業時間や生産コストの見える化で、改善をサポートします。

3005.5 5.7 5.9 6.1 6.3 6.5 6.7 6.9 7.1 7.57.3

400

350

500

600

550

450反収(㎏)

タンパク含有率(%)

L県 D県K県 P県

G県

B県 F県

J県

N県E県

O県

I県

A県 全国平均H県

C県M県

平成27年産 品種XX 反収・タンパク含有率 分布図

a営農

ウ KSAS対応トラクタ+インプル無線LANを標準装備したKSASトラクタで、車速連動インプルメントを使用すれば、栽培計画で設定した圃場ごとの散布量に自動調整してくれます。トラクタの車速が変化しても、常に設定した散布量になるよう自動調整されます。ブロードキャスターやブームスプレーヤー等が対応しています。

イ KSAS対応田植機栽培計画で設定した圃場ごとの施肥量データを田植機に送ると施肥量が電動で自動調整され、圃場の特性や品種に応じたきめ細かい施肥が可能になります。これにより、収量、品質、食味の向上が期待でき、また、施肥のムダが省けることでコスト削減につながります。

ア KSAS「食味・収量」コンバイン刈取りしながら、食味センサで玄米タンパク含有率と水分、収量センサで玄米収量が計測され、KSASと連動して施肥等の見直しの基礎データとなります。また、「マルチナビ」で食味、収量等を確認しながら刈取りを行うことができます。

⑶経営全体の見える化で 経営継承・人材育成が円滑化

●施肥量電動調量ユニット

KSASによる経営の見える化と競争力の高い作物生産

4

大規模農業経営の課題と取組みの方向1

KSASによる経営の見える化2

KSAS導入の取組みと成果5

KSAS対応農機ラインナップ4

高収量・良食味米の低コスト生産のサポート3

担い手の急速な規模拡大に伴う圃場・作業管理の課題、経営継承や従業員の養成など人に係る課題に加え、TPPを踏まえた競争力のある農業の展開が求められており、それらの課題の総合的な解決を支援する営農支援システム「KSAS」を提案します。

圃場ごとの食味・収量データを電子地図で確認

KSAS本格コース ビッグデータ活用

全国平均、該当県の平均、個別営農の平均 → 営農方針や販路拡大への活用

水稲を手がけて3年目、KSASを活用することで水稲

栽培のノウハウを短期間で習得。KSASデータに基

づいて、田植機の自動調量で各圃場に合わせた施肥

を実施、また、疎植栽培を実証してKSASコンバイン

で食味、収量向上を確認し、すぐ実践に移すなど、機

動的な経営展開に取組んでいます。今後は社員の養

成にも活用していく予定です。

生産したお米をレストランなどに直接販売してお

り、タンパク含有率が6%を超えないよう食味を管

理。KSASコンバインは刈りながらタンパクが分か

り、圃場を見ながら「こうした作り方をしたらいいん

だ」とその場で検討できます。ライスセンターにも

KSASモバイルを持たせ、乾燥機の張り込みに合わ

せた刈取調整にも活用しています。

⑴KSASで水稲栽培のノウハウを習得、 機動的な経営展開に活用

⑵食味・収量確保にKSASは必須、 自信が確信に変わった!

大規模農業経営の飛躍的発展を目指すスマートアグリ技術の提案

農業 ICT ソリューション

ITで見える農業作業者

(KSASモバイル)

:目標範囲(収量 540㎏以上、タンパク含有率 5.5~6.5%) :イネの窒素反応傾向線(品種や立地条件により異なる) :全体的に地力が低く、低収域にある傾向線

農業経営者(パソコン)

ICT、RTを活用した農業機械

KSASサーバ

コントラクトアグリサービス猪俣 正彦さま〔福島県〕

(農)濁川生産組合田村 良雄さま〔新潟県〕

推定収量(㎏/10a)

タンパク含有率(%)

800

700

600

500

400

3004 5 6 7 8

①茎数・籾数不足 → 窒素増施②過繁茂、籾数過多→窒素減肥③傾向線から乖離の原因を究明 倒 伏 → 窒素減肥、中干し・・ 病害虫 → 窒素減肥、防除・・・ 根腐れ → 排水対策、間断潅漑・・ 雑 草 → 雑草対策④地力不足 → 排水対策、深耕、 有機物の施用、ケイ酸施用…

玄米収量・タンパクから施肥等見直し

①③

②④

Page 6: 市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの ......米の生産コスト削減 ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等 ⑶消費者ニーズの多様化と

⑴大規模農業への 農地集積が進展農業人口の減少に伴い小規模農家が減少する一方で、20ha以上の農業経営体が耕作する面積の割合は、平 成27年 に お い て37%を占めています。平成12年から27年にかけて16%上昇しており、大規模経営体への農地集積が加速しています。

⑵GPS技術利用の 現状と方向新たなICT技術の活用として、GPSガイダンスシステムの導入が進行しています。特に北海道では自治体やJA単位でのRTK基地局の整備が進み、GPSガイダンスシステムと自動操舵装置の導入が急激に増加しています。

⑴大規模農地に対応したGPS活用のメリット通信衛星を利用したGPSには、❶気象の影響をほとんど受けない ❷目視による確認が不要 ❸高精度なナビゲーション情報が得られる ❹昼夜を問わずガイダンス走行ができる❺短時間で受信し、走行できるなどのメリットがあります。

衛星からの信号の他、別途設置したRTK-GPS基地局からの補正信号を受信することで、わずか数㎝の精度での作業走行が可能となります。補正信号は、デジタル無線機を使用して送受信する方法と、インターネットを経由して専用アプリでスマートフォンに受信するNtrip方式があり、地域特性、エリア範囲、利用件数等に合わせて最適な環境を構築できます。

⑵GPSの種類と精度GPSガイダンスシステムは、使用する衛星、補正情報、補助機器等の違いにより、それぞれ精度と装備が異なります。それらの違いによって、農作業にも違いが生じます。

⑵GPSガイダンスシステムが利用できる作業GPSガイダンスシステムは、水田、畑、牧草地等、様々な作業で活用が可能です。

⑴GPSガイダンスシステムと自動操舵目的の作業規模・精度等から最適なGPSガイダンスシステム、自動操舵補助システムを提案します。

※表記の走行精度は、受信状態・通信環境・エリア特性等の要因により変化することがあります。

測位種別 走行精度 概 要

衛星からの信号データと地上における基準局での補正情報を誤差成分として MTSATから送信された信号で測地

個別に設置した基準局で、取得したデータを契約。ユーザーの携帯電話へインターネット回線を使用して配信 (Ntrip 方式 )

基準局を個別に設置し、デジタル無線機を使用して補正情報を送信、移動局側では同一の無線受信機を使用して、補正信号を受信して測位

RTK-GPS★(Ntripサービス)

必要な補正機器

不要

モバイル機器基準局設置費用専用APP受信契約

基準局設置費用アンテナ/受信機デジタル無線機

農作業使用例

肥料散布防除

播種うね立て除草収穫

播種うね立て除草収穫

DGPS

RTK-GPS★デジタル無線機RTCM3/2.3/CMR(       )

20㎝~1m

2~ 3㎝

2~ 3㎝

GPSガイダンスシステム380 368 344

79119 129

(万ha)500

400

300

200

100

0

3540

30

25

20

15

10

5

0H27H22H12

(%)

20ha以上の経営体が耕作する面積

20ha未満の経営体が耕作する面積

20ha以上の経営体が耕作する面積の割合(右目盛)

21

32

37

■GPSガイダンスシステムの出荷台数の推移

出典:北海道農政部調べ

(台)

0H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26

200

400

600

800

1000

1200

110 1000 10 20

90140

190

510380

510630

910 890

1080

350

480580

830 780

980

うち北海道向けGPSガイダンス

自動操舵装置

⑶RTK(リアル・タイム・キネマティック)-GPSで最適な環境を構築

5

農業構造の変化と対応1

GPSガイダンスシステムの最新動向2

GPSガイダンスシステム事例4

大規模農地に対応した機械化提案3

■GPSの種類と精度に必要な補正機器と農作業使用例

規模拡大するなら、今後必要になる「使える」機械

RTK-GPSによる高精度運転支援システムを実証

肥料散布時のガイダンス利用による重複、散布漏れの面積率、及び作業距離、作業時間の従来方式との比較

資料:岩手県農業研究センター 平成22年度試験研究成果

6

4

2

0

4.0

2.7

(分/ha)800

600

400

200

0

605.5

443.1

(m/ha)10

8

6

4

2

00.6

3.2

■ 従来方式 ■ GPS使用■肥料散布時の従来方式とGPS使用との比較

80

60

40

20

0

39.8

16.1

(%)

約25%削減 牧草地、平均圃場面積5.2ha、散布幅22.5mのブロードキャスタ仕様

作業時間作業距離散布漏れ作業重複

牧草地は、上空視界からのガイダンスモードで圃場内のどこにいるかが見え、中割り作業位置の確認も容易に行えます。

1本あるいは2本飛ばしの作業が可能で、枕地の圃場踏圧を抑え、作業時間短縮と走行距離の効率化など、スムーズな作業ができます。

大区画圃場での作業済み箇所がモニターで確認でき、走行距離の短縮・効率化が図れます。

散布幅をセットすれば、作業経路を誘導してくれるので、目印のない圃場でも、無駄・ムラのない均一な作業が行えます。

大規模農地におけるGPSを活用した効率的、高精度圃場管理農業人口の減少に伴い、担い手への農地の集積が進んでいます。多様な圃場環境における農作業を効率的、高精度で実施するために、ICT技術を活用した自動化技術を提案します。

■20ha以上の農業経営体が耕作する面積の割合の推移

出典:農林水産省「農林業センサス」「耕地及び作付面積統計」に基づく試算

Ntrip方式

インターネット(クラウド)

GPS(GNSS)アンテナ

受信機

デジタル無線方式

デジタル無線

デジタル無線機

GPSガイダンスモニターGPAS

クボタアグリガイダンスKAG(KSAS対応)

MatrixPro570GS MatrixPro840GS

CFX-750Ez-Guaide250

<㈱クボタ>

<ジオサーフ㈱>

<㈱ニコン・トリンブル>

GPASを導入したのは、明確な目

的があってのことでした。10ha

を個人の力で作業をこなそうと

思えば、効率化・省力化は必須。

今後進む規模拡大にも対応する

ためには、GPASは作業の省力化

をサポートしてくれる、「使える」

機械です。

農水省の「農林水産業におけるロボット技術開発実証

事業」の支援を受けて、RTK-GPSの運転支援システム

を試験導入し、トラクタによる代かき作業や田植機の

オートステアリング(自動操舵)の実証試験、全自動運転

ロボットトラクタとGPSレベラーの実証試験を行って

います。

福島県西白河郡西郷村 鈴木 昭司さま

千葉県柏市 柏コンソーシアム(主催)

牧草反転代かき

耕うん肥料散布・防除

●オールインワンターミナル(P・H仕様):  大型液晶タッチパネルで全ての機能を表示●ISOBUS対応(P・H仕様): ISOBUS対応作業機を使用できます●オートガイダンス(オプション): 液晶モニタでトラクタの動きを確認、各種自動作業が可能●オートステアリング(型式により設定): 自動でトラクタの進行方向や動きを制御できます

M7001シリーズ先行販売モデル(地域・台数限定販売)日本向け仕様の本格販売の時期、機能、装備は未定

大規模農業経営に対応した機械作業の自動化技術の提案

▲遠隔操作で田植作業での自動操舵システムの実証

◀遠隔操作で夜間の代かき作業ができる自動操舵システムの実証

▼GPSガイダンスモニターで進路を確認

オートガイダンスシステムに対応した新型トラクタ M7001シリーズ

Page 7: 市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの ......米の生産コスト削減 ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等 ⑶消費者ニーズの多様化と

①集中豪雨による湛水・冠水害と土壌のち密化・単粒化による酸素不足、根腐れの頻発、②作土の浅層化による水稲の収量・品質低下(高温障害)③硬い耕盤形成による根の伸長阻害と根域制限

⑶土壌の生物性の問題①連作障害の発現②土壌の物理性・化学性の悪化 に伴う病害抵抗性の低下

⑵土壌の化学性の問題①養分の過不足、特に、野菜畑・施設におけるリン酸や塩類の過剰、または、苦土欠乏などの塩基バランスの乱れ②堆肥投入量の減少に伴う地力低下や根の生理活性の低下

⑵土壌の改善は、有機物施用で●土壌が単粒化すると土壌クラストの発生、目詰まりによる著しい排水不良、傾斜地では土壌の流亡や侵食が生じます。水田での生わら還元(暖地水田)や畜産敷料の堆肥還元等により、土壌の団粒化を促進します。●堆肥の施用はマニアスプレッダの利用が効率的です。完熟堆肥が原則ですが、止むを得ず

未熟な堆肥を施用する場合には特に酸素を入れて分解を促進することが必要になります。

土壌孔隙(空気の入るすきま)をできるだけ多く作るため、スタブルカルチやプラウ等により

耕起します。

●有機物資材の入手が困難な場合は、緑肥の鋤き込みも有効です。C/N比の低いマメ科作物は土壌窒素を富化し、その直根は早く分解し孔隙を増やし水みちになります。また、イネ科作物は炭素が多いので微生物活性を高め、腐植の増加に寄与します。フレールモア等で細断し、よく乾燥させてから上記の機械で耕起します。

⑴水田輪換畑の湿害回避対策は表面排水と地下排水対策で●1時間当たり50㎜の雨とは10a当たり50tの水量になります。この大量の水の排水には地下浸透では間に合いません。必ず、額縁排水溝の設置、高うね栽培による表面排水対策を講じ、排水路へ繋ぐ排水口は必要に応じ複数つくります。●地下排水はサブソイラ等で行うのが一般的で、額縁排水溝を起点に施工する方法も有効です。重粘な厚い粘土層ではモミサブローも効果的です。●本暗きょがない場合や機能が不十分な場合は、近年開発されたカットドレーンの穿孔暗きょが効果が大きく注目されています。

●化学性の分析により養分の過不足を明確にし、作物の障害等も観察して総合的に診断します。特に、過剰な養分の施用を避け過剰害を防止し、適正な養分バランスを保ちます。●腐植含量については、水稲で2%、野菜で3%以上を目標に、有機物、堆肥を施用します。物理性、生物性にも強く関わるので、積極的に施用します。

排水の基本は表面排水です。これに以下の排水対策を組み合わせると効果的です。

①深耕、耕盤破砕、地下排水対策は、簡易な断面調査(50~ 60㎝)により作土深、耕盤の厚さ・硬さのほか、礫、グライ層、湧水面の出現位置を観察して、耕うん深度や反転の可否を判断します。②水稲栽培では、細粒(粘土)質の圃場では作土深15㎝、中粗粒質では18㎝を目途に耕起します。③畑では25㎝以上の作土深が目標です。下層土は肥沃度が劣ることが多いので、深耕は一度に行わず計画的に実施してください。

ばれいしょ

秋まき小麦

豆類

てん菜

■北海道における4年輪作体系例

⑵土壌診断と適正施肥

■水田土壌の目標値

5cm以内田面の高低差

作土

すき床層

地下水位

グライ層

心土

ち密度24㎜以下(山中式硬度計)

15㎝以上

地表下50㎝以下

すき床(耕盤層)

有効土層30 以上

⑴土壌の物理性の問題

⑴排水、作土深の確保及び深耕の考え方

6

土壌環境の現況1

具体的な改善ポイント2

物理性の改善による事例紹介4

機械力による改善提案3

機械力による土壌物理性の改善米価の低迷、担い手への農地集積が進む中、輪換畑への野菜の導入等水田の高度利用、経営の複合化が求められていますが、温暖化現象による高温障害やゲリラ豪雨による湿害などのトラブルが多くなっています。そこで、改善のポイントと機械力による改善対策を提案します。

⑶輪作体系の導入同じ作物、同じ種類(科)の連作を避け、適切な輪作体系を導入します。図は北海道の4年4作例です。暖地での稲→麦→大豆の2年3作体系や、秋冬野菜の裏作として緑肥を導入する体系もあります。

0

20

40

60

80

100

(㎝)

■栽培に適した地下水位の適正幅

出典:北陸農業試験場、水田転作「田畑の高度利用」

▲ハクサイ根こぶ病による被害出典:(一財)日本土壌協会資料より作成

この圃場は、粘土質で排水が悪く、そのため春作業では、トラクタや田植機が圃場に沈み込み、大変苦労されていました。そこで、収穫後に土壌診断を行い、粘土質の圃場を乾かすために、溝掘機で明きょを施工し、表面排水による排水対策を実施。収量は、鉄コーティング点播直播で、前年を上回る10俵を確保できました。

耕盤形成による排水不良やゲリラ豪雨、異常高温の増加等の気象の変化により野菜の収量・品質が低下。解決策として耕盤を破砕することで、排水性・通気性が改善し、収量が向上しました。

パラソイラーによる耕盤破砕で野菜の収量・品質向上

山形県尾花沢市 渡辺 敏良さま

新潟県 根深ねぎ栽培における実証

▲根が黒く、 根ぐされ状態

▲耕盤で曲がって しまった大豆の根

▲滞水する果樹園が増加

▲溝掘機

▲なすのマグネシウム欠乏症

連作

連作障害

病原菌・害虫、有害センチュウの増加養分バランスの悪化

▲サブソイラ

▲モミサブロー

亀裂を入れて、土中に形成された耕盤を破砕。土中への水の浸透を図ります。

振動するナイフで溝をつくり、モミガラを充填することで、本暗きょまでの水みちを確保します。

ウイング 弾 丸

■地下排水対策に効果的な各種作業機

▲カットドレーン

圃場の土をブロック状に動かすことで、約70㎝までの任意の深さに四角形の空洞を成形します。

表面停滞水がひどかった圃場に明きょを施工

農地の営農排水、土づくりによる農作物の収量、品質向上技術の提案

▲土壌の物理性を診断し、圃場の性質を確認

▶山中式土壌 硬度計で測定

▲耕盤形成による圃場排水性の低下(左)、軟腐病の発生(右)出典:平成26年度全国農業システム化研究会現地実証調査

7月1日 8月4日 9月9日 12月1日

■ねぎの1m当たりの生存本数の推移(3反復)

30

40

50

生存本数

パラソイラー区

慣行区

耕盤破砕による収量向上効果

▲パラソイラー土を反転させることなく、上下に動かすことで、土壌を膨軟にします。

土壌診断を行い、土づくりで排水性を改善!

スタブルカルチ プラウ

Page 8: 市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの ......米の生産コスト削減 ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等 ⑶消費者ニーズの多様化と

米の消費量は毎年約8万t減少し、過剰な状態が続いています。国内での年間利用可能量450万tが見込まれる飼料用米については、平成37年産の生産努力目標を110万tとして生産拡大を図っています。

●飼料用米:平成27年産作付面積が約8万ha、前年産の3.4万haから倍増。栃木県が9,248haと最も多く、青森県、茨城県、宮城県、岩手県でも4,000haを超え、東北から東日本を中心に作付けが増加しています。●WCS用稲:平成27年産作付面積が約3.8万ha、前年産から約7,000ha大幅に増加。熊本県が6,987haと最も多く、宮崎県、鹿 児 島 県、大 分 県、宮 城 県 で も2,000haを超え、九州地域での作付けが増加しています。

●経営所得安定対策の戦略作物の中でも、飼料用米、WCS用稲に対する助成制度は大幅に拡充されています。●平成26年産から飼料用米及び米粉用米では、収量に応じて交付単価が変動する数量払いが導入され、収量に応じて55,000円から105,000円が助成されています。●さらに、耕畜連携、二毛作、多収性専用品種での取組等に対し、追加助成もあります。

⑵機械化による効率的な収穫・調製技術●細断型ホールクロップ収穫機による収穫で、土の混入がなく良質のサイレージができます。●WCS用稲の収穫に牧草機械化体系を応用することで、トラクタの汎用利用ができます。●飼料用米の破砕処理・SGS調製で、家畜の消化吸収が良くなります。

● 専用品種の多収性能力を最大限活かすため、主食用品種の1.5~ 2.0倍程度の多肥栽培● 耕畜連携による堆肥等の積極的な施用● ブロックローテーションの積極的な活用等や団地化・集団化による生産の効率化● 省力・低コストのため鉄コーティング直播栽培や疎植栽培の取り組み● 農薬の使用に当たっては、地域の指導機関に照会

⑴好適品種の選定

●移植に比べ労働時間短縮、生産費低減可能な鉄コーティング直播点播播種機「鉄まきちゃん」で移植と同等な収量、耐倒伏性を確保できます。●移植で育苗箱数を減らす、密播疎植栽培で慣行栽培と同等以上の収量が可能です。箱当たり乾籾200g播種で、㎡当たり13.9株移植で10a当たり10.5箱(慣行栽培の64%)を実証できました。(平成26年度システム化)

飼料用米の販売価格は安いため、多収性品種の省力・低コスト生産が重要で、栽培地域に適応性の高い多収性の品種を選びます。

⑵水田フル活用の直接支払交付金

⑴飼料用米・WCS用 稲の動向

飼料用米・米粉用米

WCS用稲(稲発酵粗飼料)

加工用米

麦、大豆、飼料作物

収量に応じ、

55,000~ 105,000

対象作物 交付単価(円/10a)

80,000

20,000

35,000

■戦略作物助成

■ 飼料用米■ WCS用稲

■飼料用米、米粉用米における数量払いのイメージ

530※

10.5万

8.0万

5.5万

380※ 680※(標準単収値)

数量払いの単価(傾き):約167円/㎏助成額

(万円/10a)

単収(㎏/10a)

⑴省力・低コスト栽培のための機械化技術

牧草機械化体系の利用

細断型ホールクロップ体系

飼料用米機械化体系

■飼料用米とWCS用稲の作付面積の推移

⑵多収栽培と収穫・調製のポイント

共通

● 乾燥費用削減のため立毛乾燥技術の導入● 飼料の利用率(消化率)向上のため破砕処理● 籾サイレージ(SGS:ソフトグレーンサイレージ)調製の活用

飼料用米

WCS用稲

● 栄養価確保のため糊熟期~黄熟期に収穫● 土の混入による品質低下防止(細断型ホールクロップ収穫機の利用)

● 作期・作型や地域の気象、土壌条件に応じた品種● 省力・低コスト生産のための直播栽培では出芽性に優れ、耐倒伏性の強い品種● 防除回数を縮減するため病害虫抵抗性を有する品種● 主食用米との混米防止のため、識別性のある品種や主食用米より収穫時期が遅く、

脱粒しにくい品種

共通

● 籾や玄米を飼料とするので、籾収量が多い穂重型品種● 家畜の嗜好性や発育に、濃厚飼料と差がない品種

飼料用米

WCS用稲

● 茎葉と籾を同時に飼料

とするので、茎葉を含む

地上部乾物収量の多い

品種

▲鉄コーティング直播点播播種機「鉄まきちゃん」

※全国平均の平年単収(標準単収値)に基づく数値であり、各地域への適用に当たっては、当該地域に応じた単収(配分単収)を適用するものとします。

7

新規需要米の生産動向と助成制度1

飼料用米等の好適品種と栽培のポイント2

導入実証成績と優良取組事例4

多収で省力・低コスト生産のための機械化提案3

水田をフル活用した多様な稲作経営と機械化の推進米政策改革を着実に推進するため水田をフル活用し、食料自給率・食料自給力の維持向上のため、飼料用米等の戦略作物の生産拡大を推進しています。このため、生産性を高める多収穫稲の省力・低コスト栽培技術と機械化を提案します。

出典:農水省

出典:農水省 ※( )の数値は試験場における実証単収の一例で、単位は㎏/10a

経営の安定化を図る飼料用米、WCS用稲低コスト生産技術の提案

ミズホチカラ(728)モグモグあおば(724)まきみずほ(678)

■多収専用品種と栽培適地

飼料用米・WCS用稲兼用  飼料用米

べこごのみ(686)ふくひびき(703)べこあおば(732)いわいだわら(842)

みなゆたか(758)

夢あおば(722)ゆめさかり(781)

ホシアオバ(694)タカナリ(732)もちだわら(792)北陸193号(780)モミロマン(823)クサホナミ(669)クサノホシ(670)

(万ha)

0

1

2

3

4

5

6

7

8

H21 H22 H23 H24 H25 H27H26

きたあおば(825)たちじょうぶ(757)

※( )の数値は試験場における実証単収の一例で、 単位は㎏/10a

■知事特認品種の例(平成26年産)

岩手県

秋田県

福島県

長野県

新潟県

兵庫県

島根県

福岡県

長崎県

つぶゆたか(672)、つぶみのり(687)

秋田63号(725)

たちすがた(599)、アキヒカリ(827)

ふくおこし(870)、ほそおもて(863)

あきだわら(563)

みほひかり(546)

ツクシホマレ(578)

夢十色(681)

品種名県名

新潟次郎(669)、アキヒカリ(709)、北陸糯216号(681)、亀の蔵(645)

細断型ホールクロップ収穫機

自脱形コンバイン

自走ラッピングマシン グレイタスローダ

ディスクモア ジャイロレーキ

飼料用米脱皮破砕機

水稲と花きの複合経営を営む菊永様は、集落

内の酪農家と連携して鉄コーティング直播に

よるWCS用稲栽培に取り組んでいます。

WCS用稲の収穫は酪農家に委託することで、

「トルコギキョウ」の収穫・出荷作業に専念で

きます。

また、鉄コーティング直播栽培を取り入れた

ことで、春の繁忙期の水稲育苗管理・田植え

作業が省力化でき、「カスミソウ」の収穫、出荷

作業に注力できるようになりました。

省力化とコスト節減のため、飼料用稲(飼料用

米・WCS用稲)の鉄コーティング直播栽培に取

り組みました。結果は良好で、地域の平均収量を

大きく上回る、10a当たり600㎏以上となり地

域の多収穫コンテストに出品しました。

今後は、農地集積を図り地域の農地を守ると

ともに、移植栽培と直播栽培を組み合わせ、省

力・低コスト化、適期作業による安定多収と

品質向上に努めます。

早期栽培における飼料用米の鉄コ直播栽培で大幅増収

新規需要米制度を活用し、鉄コーティング直播でWCS用稲に取り組む

熊本県菊池市七城町菊永 光作さま

宮崎県串間市本城黒木 一則さま

主食用米の需要は減少傾向

主食用米の価格は下落に歯止め

(万トン)(万トン)

H0

20

40

60

80

100

120

2524 26 27 372320 21 22

0.8 2.38.1

18.3 18.311.5

17.9

(年)

飼料用米などの戦略作物は、平成37年の生産努力目標の確実な達成に向けて、水田活用の直接支払交付金など必要な支援を行う

出典:農林水産省

飼料用米生産量42万t

(平成27年9月15日現在)(円/60㎏)

H26年 27年9 101112 1 23 4 5 6 7 8 3 4 5 6 7 8 9

25年産 27年産

26年産

950

900

850

800

750H8 10 16 18 22 24 26(年)201412

毎年8.4万tのペースで需要量は減少

前年同期に比べ

価格がアップ

出典:農林水産省「米穀の取引に関する報告」

※平成26年4月分より、 消費税率8%を適用

12000

11000

15000

14000

13000

(月)

飼料用米の生産拡大

生産努力目標110万t

Page 9: 市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの ......米の生産コスト削減 ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等 ⑶消費者ニーズの多様化と

大豆は、水稲に比べ、作柄変動が大きい作物です(図1)。平成27年の例をみても、梅雨期の雨が少なく、8月中旬頃まで高日照、乾燥気味で推移した東北・北陸地方では(図2)、湿害の発生がほとんどなく、良好な作柄が予想されますが、播種時期に雨が多かった東海、北部九州(図2)では、播種が遅れ、十分な生育量(節数)が確保できなかったため、作柄不良が予想されます。毎年、異常気象とよばれる事象が増えるなか、天候の良否が地域の作柄の良否に大きく影響しています。

⑵万能散布バーによる非選択性除草剤散布で残草をなくす慣行の除草作業を行っても、雑草が生育後期まで残ってしまうことがあります。この残草の大きな原因となるのが、株間、株元に生える雑草です。残草に有効な技術として、非選択性除草剤の畦間、株間散布がありますが、従来の吊り下げバーでは、ドリフトによる薬害発生やバーが障害物に当たり折れるといったトラブルが少なくありませんでした。万能散布バー(写真4、5)は、これらの課題を解決してくれます。

雑草の発生は、土壌・気象条件によって大きく変動します。従って、除草はその年の天候、圃場の状態を把握して、柔軟に、しかも迅速に対応することが求められます。雑草が蔓延すると減収するだけでなく、大豆より大きくなった残草が収穫作業を大きく妨げています(写真2)。 サーフロータリによる

一発耕起播種機で、慣行播種と変わらない砕土率と出芽率を実現(表1)。

万能散布バーは、散布高さを一度決めるだけで一定の高さに散布できるのが良いですね。しかも一つ一つのバーが独立していますから、圃場条件に左右されずに散布できます。これまでのように、散布バーが引っかからないように、作業に気を使うこともなくスピードを上げて散布できるので能率も上がります。万能散布バーは、その名前の通り万能ですね。

一発耕うん同時播種技術とは、播種前の粗起こし、整地作業をせず、砕土整地・播種・施肥を同時に行う技術で、次のようなメリットがあります。

提案する一発耕起播種機では6枚刃サーフロータリを採用し、高い砕土率を確保しています。既に開発されている逆転ロータリによる耕うん同時播種機との違いは、次の通りです。

⑴悪天候による苗立ち不良大豆では、出芽の際、稲やトウモロコシなどとは異なり、水を吸って2倍以上大きく重くなった子実が土を押しのけて地上へ出てきます(図3)。従って、発芽時の土壌環境が悪いと出芽不良(写真1)となり、以降の天候に恵まれても減収は避けられません。「大豆は苗半作」は言葉通りです。悪天候にも左右されない播種技術が求められています。

山形県河北町

千葉県柏市

三重県松阪市

佐賀県鳥栖市

86%

81%

71%

未測定

93%

73%

85%

95%

播種後約1ヶ月目の出芽率

播種時の砕土率実証圃場場所

⑵高品質大豆の安定多収を妨げる雑草蔓延

⑴作業速度の速い一発耕起播種機

8

天候に大きく左右される大豆の作柄1

高品質大豆安定多収のための大きな技術的課題2

試験成績・実証例4

機械化提案3

●播種前作業の省略で、作業時間の大幅な節減と省エネを実現●圃場の地耐力が確保されて、降雨後、速やかに播種作業を開始 (写真3)●播種時期に雨が不足しても表層の土壌水分を適度に維持●適期に播種できる面積を拡大

●バーが独立して土面に追従することで、株間、株元への高精度・高能率散布が可能●作業機の揺れやバーが引っかかって起きるドリフトによる薬害が抑えられる●圃場での障害物との接触によるバーの曲げ、破損がほとんどない

●散布の目安は2回目の中耕・培土の後、播種後50~60日●雑草が大きくなり過ぎない前に実施(写真6)●狭畦栽培では、播種前の薬剤散布、生育初期のバサグラン散布と組み合わせる●作業機の動作を開始してからソリバーを下げる

●非選択性除草剤を播種前に散布●重粘土圃場では逆転ロータリによる播種機を選択●圃場が冠水しないよう、排水対策は十分に

●早い作業速度●2本のチゼル爪で作土層に亀裂を入れ、水の下方浸透を促進●残渣を表層で混和し、土壌表面のクラスト形成を抑制

新技術の導入による水田の高度利用と経営の安定化近年、異常気象による災害が増えるなかで、不安定な天候にも対応できる播種技術と年々深刻化している雑草の高精度・高能率な防除技術を提案します。

出典:農水省

出典:気象庁

2015年夏(6-8月)における降雨量の平年比(図2)

(%)

▲大豆は重く大きな種子が土を押しのけて地上部に出芽する

クボタ調査 平成27年データ

▲雑草が蔓延する大豆圃場は、このようになると手取り除草が必要

▲雑草をほぼ完全に防除された前田さんの大豆圃場

▲畦間が閉じる前、雑草が大きくなる前に散布(写真6)

▲管理作業機に装着した万能散布バー

■大豆と水稲の作況指数の経年変動[全国平均 過去20年](図1)

■大豆と稲の出芽の違い(図3) ■冠水(左)、乾燥(右)による出芽不良(写真1)

■サーフロータリによる一発耕起播種機の性能試験(表1)

◀圃場の凹凸にもそれぞれのバーが独立して可動する

ゴム製取付けベルト

ソリ式バー

▲一発耕起播種機、チゼル爪は作土層に亀裂を入れ、下層への排水を促します

▲ゲージ輪とチゼル爪120

110

100

90

80

70

60

大豆 水稲

写真2

写真3

写真4 写真5

▲大麦跡のサーフロータリ一発耕うん同時播種作業(三重県 前日の降雨後)

2倍以上に大きく

作況指数

25242322212016 1915 18171413121110987H6

大豆土を押し退けて出芽

万能散布バーで高精度・高能率な畦間・株間除草を実現富山県 前田 仁一さま

一発耕うん同時播種技術のメリット

万能散布バーのメリット

6枚刃サーフロータリ採用の一発耕起播種機のメリット

失敗しないポイント

失敗しないポイント

サーフロータリ

高品質、安定多収を実現する「大豆300A」新技術の提案

○○×

施肥・播種ユニット

散布後

26

Page 10: 市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの ......米の生産コスト削減 ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等 ⑶消費者ニーズの多様化と

⑴野菜の摂取量と国産野菜への購入意欲健康を維持するため、1日の野菜摂取量を350g以上として野菜の摂取を奨励してきました。しかし、この数値をクリアできていません。また、国産野菜への消費者のこだわりは、同等価格から3割高を超える価格でも国産品を選ぶが約90%以上を占めて、国産野菜への信頼には根強いものがあります。

⑵輸入に頼る加工・業務用野菜最近、増加している加工・業務用野菜は、多くを輸入に頼っています。米価の低下により、水稲以外の作物の転作が模索されています。そこで、にんじん、ねぎ、たまねぎ、レタス、キャベツ、ほうれんそう、ブロッコリー、えだまめ等の野菜の水田への作付け及び畑作地帯での安定生産を確立して産地拡大と供給量を確保することを提案します。

⑵効果的な土壌消毒野菜作を不安定にしているのは、連作障害で、その大半は土壌病害虫だといわれています。そこで、病害虫の専門家が開発した土壌消毒剤を土壌に注入し、その後にうね立て・マルチをします。消毒後に土を動かさない技術が機械化され、その効果が確かめられています。

⑴耕盤破砕

⑴うね形状にあった機械化一貫体系(例:キャベツ)水田利用や畑作地帯で高品質野菜の安定した生産を行うためには、地域やうね形状にあった機械化が必要です。クボタは、お客様の条件にあった機械を提案します。

出典:平成25年青森県システム化研究会

水田で野菜を栽培するには排水性を充分確保する必要があります。畑でも最近は大型機械の踏圧で耕盤が形成され、排水性の不足と干ばつの助長が問題となり、収量品質に影響を与えています。

野菜全自動移植機ベジータSKP-100

野菜半自動移植機ベジータキッドKP1E-60(L・LGX)

FT21HN+キュウホーカルチ+ブルー溝浚機

①うね成形

③マルチ被覆

②土壌消毒

0

20

40

60

80

100

120

(万円) 55.2

110.9

■にんにく販売額の比較

実証区の方が 約55.7万円の所得増があった

実証区

慣行区

JB13X-HC+除草カルチ

たまねぎの収穫(上)、拾い上げ(左)、調製・選別(下)

▼半自動タイプの移植機(左)、スーパーベジマスター(右)

出典:農林水産省「野菜をめぐる情勢」

9

消費者の需要動向1

水田利用の栽培技術と畑作地帯での安定生産技術2

栽培事例の紹介4

高品質野菜の機械化提案3

■生鮮野菜の輸入量

担い手の減少と高齢化によって衰退したたまねぎ栽培を、JA・普及指導センターと連携し、水田を活用して将来の経営基盤となる作物に育てるため産地復活に取り組んでいます。たまねぎは需要のある品目であると同時に、播種・中間管理から収穫・調製作業まで機械化一貫体系が確立されており、地域一体となって取り組むことで野菜産地の育成が可能です。

複数の品目を組み合わせて周年栽培を実現している山中様は、ブロッコリーについては、半自動タイプの移植機によって省力化を図るとともに、経営の核となるえだまめは、従来の管理機より馬力が大きいスーパーベジマスターを新たに導入。うね成形・マルチ・施肥・薬剤散布の4つの作業を1台で同時に行うことで生産性を高めています。

宮城県加美郡加美町 上区城内営農組合 今野 重幸さま

岐阜県岐阜市 山中 敏彰さま

地域一体となって取り組むたまねぎ機械化一貫体系での産地復活

えだまめを核とした野菜生産の機械化で生産性を向上

えだまめを核とした野菜生産の機械化で生産性を向上

えだまめ畑

たまねぎ

かぼちゃ

にんじん

ねぎ

ごぼう

ブロッコリー

その他

農業経営の安定のための需要に即した野菜生産の拡大国産野菜の需要が高い中、加工・業務用野菜は、輸入に頼っているのが現状です。そこで生産基盤である水田利用の産地を拡大する一方、気象変動等で不安定となっている畑作地帯での安定生産を含めた機械化一貫体系を提案します。

出典:厚生労働省「平成25年国民健康・栄養調査」

農業算出額

⑶うね成形同時施肥・施薬従来の施肥は、作物に吸収されない部分にも肥料が施用されるため、効果やコスト面からも、無駄が多くなりがちでした。そこで作物の根圏にのみ、局所に施肥・施薬する技術が開発されました。同時にGPS車速連動肥料散布機を使用すれば、車速が変化しても施肥量が一定に自動調整されるので、より高精度な施肥が行えます。

摂取目標量=350グラム(成人1人1日当たり)

▲うね成形・土壌消毒同時マルチ作業

株間40

15~20

60

25 80

株間40

35

140

条間30

台形うね 平高うね

野菜半自動移植機ベジータキッドKP1E-120W(L)

野菜全自動移植機ベジータSKP-100W

コンパクト乗用半自動移植機ベジライダーKP-201CR(L)

成形ロータリ RT3501

ロータリ3畦成形機 STP-301

ラジコン動噴MSA415R4C-1

高床作業車XGH600(E)

高床式多目的作業車KYU-S-3-120

リアリフト RL802

GPS車速連動を使えばさらに高精度施肥

GPSアンテナでトラクタの位置(移動状況)を把握

車速信号に応じて肥料散布機の播種量を自動調整把握した位置情報を

マイコンで車速信号に変換・発信

車速信号

施肥

■世代別野菜摂取量

代表的なうね形状

うね立て

管 

防 

運 

同等の価格なら国産品を選ぶ

1割高までなら国産品を選ぶ

2割高までなら国産品を選ぶ

3割高までなら国産品を選ぶ

3割高を超える価格でも国産品を選ぶ

国産品へのこだわりはない

■国産野菜の輸入野菜に対する価格許容度

22.1%

16.9%

18.4%

9.2%

9.5%

24%

出典:日本政策金融公庫「平成25年度上半期消費者動向調査」

■耕盤がある場合の対処例(➡地上排水は明きょ、高うね)

硬い 膨軟 膨軟・軟弱心土

作土のリフレッシュプラソイラ

心土破砕と天地返しのダブル機能で、より深く、根圏域を拡大し、土中の通気性・水の縦浸透は大幅に改善します。

土壌表面に少し土を上げる

不透水層の形成で、暗きょまでの「水みち」が確保できなくなった場所に振動するナイフで溝をつくりモミガラを充填します。

圃場の土をブロック状に切断して動かすことで、約70㎝までの任意の深さに四角形の空洞を成形します。

通水空洞暗きょ排水カットドレーン モミサブロー モミガラ簡易暗きょ

300

250

200

150

100

(g/日)

50

400

350

0

247.0 232.6248.8 244.9

286.4320.3

304.1

15

〜19

20

〜29

30

〜39

40

〜49

50

〜59

60

〜69

70

(歳/年代)

水田利用の野菜栽培技術と畑作野菜の安定生産技術の提案

50 100 150 200 250 300 350(千トン)

302

105

55

36

83

41

198

ブームスプレーヤ BSM-1070SLT

(単位:㎝)(単位:㎝)

Page 11: 市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの ......米の生産コスト削減 ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等 ⑶消費者ニーズの多様化と

⑴施設野菜の産出額と経営体の売り上げ野菜産出額は、近年米の産出額より多くなり、2.2兆円となっています。その中で施設野菜栽培による産出額は約3割に当たる6,700億円です。また、1経営体当たりの平均売り上げは、他の経営体より多く、1,023万円を数えます。

⑶耐候性ハウスへの補助平成28年度農林水産予算「強い農業づくり交付金」のなかで生産技術高度化施設として低コスト耐候性ハウスは1/2補助の対象となっています。

⑵大型施設の増加全体の施設面積は、担い手の減少、高齢化で減少していますが、5000㎡以上の大型施設は増加傾向にあります。農業外法人の参入や農地の集積が進み、農家の規模拡大が進むとともに施設も大型化が進み、特に野菜、果樹用の大型施設増加が目立ちます。

⑵新たなCO2管理技術午前中に高い濃度でCO2施肥を行う従来の管理から、光合成を行っている日中に一定のCO2濃度を保つ新たな技術を提案します。しかし、CO2施肥を行っても、ハウス全体を均一にするためには、一定の風力もしくは、チューブで送る必要があります。

⑴飽差管理を取り入れた環境調整技術

規模の大きい施設では、良いハウス環境や品質の高い作物を栽培するための設備が必要となります。基盤となるハウスについては、広間口無柱ハウスがあり、①キャビン付トラクタでの作業が可能②作付面積が増加等の利点があります。

出典:独立行政法人 中央農研成果より

オランダ型環境調節技術で最も注目されている湿度管理に、「飽差」の考え方を取り入れた湿度管理方法を提案します。

低コスト耐候性ハウスとは、風速50m/秒の耐風強度または、新雪50㎏/㎡の積雪に耐えられるように十分な強度を確保した鉄骨ハウスで、設置コストが同規模・同強度の鉄骨ハウスのおおむね7割以下のものです。

飽差とはある温度と湿度の空気に、あとどれだけ水蒸気の入る余地があるかを示す指標で、空気1㎥当たりの水蒸気の空き容量をg数で表します(g/㎥)。植物体の水分状態は、この飽差に強く影響を受けるといわれています。

80

60

40

20

0

発病株率(%)

高接ぎ木 高接ぎ木慣行 慣行

2009年秋 糖蜜による土壌還元消毒処理

還元消毒なし

抑制作型(半促成作後、新潟県)、第2葉上高接ぎ木定植2010年7月上旬、調査11月、甚発生、台木:Bバリア穂木:りんか409、同一英文字は、有意差なし(5%)

a

c

b

c

10

施設園芸の現状1

施設園芸の新技術2

栽培事例の紹介4

高付加価値野菜生産のための施設整備の提案3

市場ニーズに応える高品質野菜の生産と農業経営の安定化施設園芸は、野菜供給の周年化に貢献してきました。経営の安定化を目指して新しい高付加価値野菜生産を提案します。

出典:H22農林業センサス

2.0兆円

米 野菜

2.2兆円

露地栽培15.300億円

施設栽培6.700億円

農業算出額 1経営体当たりの売上

210万円

482万円

露地野菜米

1023万円

施設野菜

出典:農水省

1棟当たり5,000㎡以上の設置棟数の推移

141%

25%

308%

野菜用

花き用

果樹用

2003年

1,703棟

2005年

1,230棟

2007年

1,795棟

2009年

2,135棟2,000

1,000

0

(ha)〔2003年比〕

❶広間口無柱ハウス❶

燃料削減率

16.9%(  )[条件]●期間:2013年1月~4月●場所:兵庫県内●作物:トマト●設置枚数:日型カプセル      1500枚/10a

実証試験結果

1月

2月

3月

4月

406.5

674.7

333.5

130.1

76.8

85.3

84.4

68.8

16.3

11.2

19.5

36.2

483.5

749.5

418.0

198.9

使用量(L/ 棟)実証区 対象区

削減量(L/ 棟)

削減率(%)

全期間※

■月別燃油使用量の推移

出典:兵庫県立農業水産技術総合センターまとめ(2013年1月~4月実証試験平均)1558.4 1876.4 318.0 16.9

中旬~下旬

上旬~下旬

上旬~下旬

上旬~中旬

※全期間は、上記以外の燃油使用量も追加したものです。

⑶蓄熱材の利用顕熱と潜熱の利用で、昼間のハウスは昇温抑制を行い、夜間は気温低下を抑制することで、暖房費が削減できます。

⑷ヒートポンプの多面的利用重油暖房機と異なり、ヒートポンプには除湿、冷房機能があり、より、理想的な環境を作ってくれます。夜間の湿度を適湿に管理でき、病害の発生を抑制します。クボタは、最も能力の高いヒートポンプを提供でき、農業経営にも寄与できます。

⑸苗生産を分離高品質で付加価値のある苗を購入することが推奨され、普及しております。クボタは、青枯病に強い高接ぎ苗や2本仕立て苗等のベルグアースの良質な苗を購入して、栽培に専念してもらうことを提案します。

※500ppm区:7時30分~14時30分までの7時間、二酸化炭素濃度を500ppmに制御。1,000ppm区:7時30分~10時30分までの3時間、1,000ppmに制御

出典:千葉県農林総合研究センター特別報告 第3号(2012)より抜粋

夜冷の効果(トマト)

土壌還元消毒との組合わせ防除効果

裂果や尻腐れ果の発生減(夜温20℃)

販売可能収量が2倍に(総収量はほぼ同じ)

出典:大石(静岡県農林技術研究所)2009.10.8 農業電化研究会2009.10.9 日本農業新聞

ハウス栽培用ヒートポンプ空調❸ぐっぴーシリーズ

蓄熱装置 ❺エネバンク

❹e苗シリーズ

CO2施肥機 ❷ダッチジェット

選果機 ❻センカ光房

広間口無柱ハウスにアイメック栽培を導入。空間が広く、温度が均等に保たれることで育成ムラがありません。暖房には、ヒートポンプを活用して、作物の生育が冬場もよかったです。これからは更に収量を上げ、センカ光房を使った高糖度の「こだわりトマト」を作っていきたい。

変動する重油価格に対応し経営の見直しを図るため、ししとうのハウス2棟に昨冬ぐっぴーバズーカを導入。温湯暖房と組み合わせることで、温湯の設定温度を従来の80℃から70℃に10℃下げて稼動することが可能になりました。その効果で、今まで熱によって黄変していた配管周りのししとうの生育が改善され、秀品率がアップするとともに、全体で重油の年間使用量が15%削減しました。

消費者に喜ばれる「こだわりトマト」をつくりたい!

熊本県菊池郡大津町 ㈱アグリ中九州さま

高知市仁井田武市 寿幸さま

▲センカ光房を使ったトマトの選別

▲ししとうのハウス2棟にぐっぴーバズーカを導入

▲広間口無柱ハウスでのアイメック栽培

〈CO2 = 炭酸ガス= 二酸化炭素〉

■促成栽培キュウリに対する二酸化炭素施用の経済性(円・a-1)

施設園芸における新たな資機材による野菜の高品質生産技術の提案

キャビン付トラクタで作業ができるため、夏期高温時作業が可能

CO2施肥で生育が促進され、作物収量がアップ

連作障害や病害虫に強く、生産性に優れた接ぎ木苗等を供給します

糖度での等級分けが簡単にできます

効率よく、大量の熱を蓄えることができるため、室内の植物への日照影響を最小限にして設置できます

業界トップの省エネ性

❸❻

二酸化炭素による粗収益増二酸化炭素に要する経費 (二酸化炭素施用装置減価償却費) (液化二酸化炭素施代)差し引き収益増

500ppm区127,90031,8008,00023,80096,100

1000ppm区92,50034,2808,00026,28058,220

項目

ヒートポンプ空調の導入で秀品率アップとコストダウンを実現

ししとう

目標: 高昼温、低夜温による効率的CO2施肥と省エネ管理

(温度)

呼吸抑制10℃

呼吸抑制10℃

30℃

(相対湿度)

90%

70%

50%

20℃

10℃

0℃0 6 93 12 15 222118

日の出AM 0 正午 日の入り

②早期加温

③28~30℃

④25~28℃

⑤転流促進

15℃程度⑥

(前夜半) (後夜半)(後夜半)

温度

相対湿度

※日の出、日の入りの時間を基準として考えてください。

60%

80%

午 前 午 後

 

この時間帯のCO2濃度を1000ppm程度に上げていく(CO2施肥も含む)

この時間帯のCO2濃度を500ppmを目指す

13~15℃

■トマトの栽培に適したハウス内環境管理の一例

Page 12: 市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの ......米の生産コスト削減 ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等 ⑶消費者ニーズの多様化と

⑴多大な労働時間の果樹栽培果樹栽培は、高品質生産のための栽培管理から収穫まで手作業が多く、他作物と比べ多くの労働時間がかかっています。また、果樹園は、丘陵、傾斜地に多く、省力・機械化や大規模化の進展を阻んでいます。

⑵進む担い手の高齢化果樹栽培においても、60歳以上の経営者が全体の約70%を占めています。ま た、2005年 と2010年を比較すると全体で約12%減少しています。特に40~50代の経営者が約29%と著しく減少しています。

⑵非破壊糖酸度測定・フルーツセレクターの活用非破壊なので大切な果実・野菜をムダにせず、糖度・酸度を測定できます。また、サンプリングのための廃棄処理、人件費・時間など、まとめてダウンできます。

⑵果樹栽培の機械化体系高齢化の進行や新たな産地対策のために、機械力を駆使した省力・軽労化・低コスト生産と高品質生産が求められており、その実現のための機械化を提案します。

⑴アシストスーツ・ラクベストによる軽労化ぶどうやなしなど棚栽培において長時間の上向き姿勢による労働負荷を解決するため、ラクベストを開発。腕を適切な位置で支えて長時間の作業がラクになります。

⑴果樹栽培に活用したいミニバックホー園地整備や改植・新植に、強力なパワーと作業性を発揮し、礫や石が多い土壌環境に加え、深層まで行う土づくりや排水対策に幅広く活用できます。

省力・軽労化・低コストのための機械化の提案

11

果樹栽培の現状1

果樹栽培における省力・軽労・高品質化技術2

果樹経営の軽労化・高付加価値販売の事例4

果樹栽培の機械化3

年齢別果樹経営者数の変化

0

20000

40000

60000

80000

100000(人)

337 289

30778

70749

53287

7705173908

9485892211

5422 2971

17031

29歳以下 30~39 40~49 50~59 60~69 70歳以上

■2005年 ■2010年

ラクベスト装着で肩がだいぶ楽になった!作業能率が大幅に向上。<検証結果>

ラクベストを装着することで、上腕二頭筋における筋硬度の上昇が抑えられました。また、被験者が主観的に感じる不快指数の減少も確認されました。

平均年齢51.8(±9.8)歳の男性8名で、ラクベスト装着の疲労度の軽減検証を行いました。検証は作業負担の大きい『摘粒』を想定。

▲疲労度の軽減検証

医療機関でラクベストの疲労度軽減を検証

クボタアシストスーツラクベストARM-1D

機械力を活用した果樹経営の安定化わが国の果樹は、栽培管理から収穫まで、手作業による高品質生産が行われています。近年、高齢化などにより、生産の維持が課題となっていますので、機械力の活用による果樹作業の省力・軽労化を提案します。

園地整備

排水対策

深耕・土づくり

改植・新植

世界への挑戦のきっかけにも!高付加価値での販売に、フルーツセレクターを活用

■果樹と水稲の労働時間の比較(10a当たり)

出典:農林水産省

   「営農類型別経営統計

    平成24年産」

出典:農林業「センサス」

フレームの折りたたみができ、枝下作業も楽にできます

⑶耕うん・草刈り・施肥に 活用できる低床トラクタ最低地上高、ハンドル高さ、シート高さを低く抑え、果樹園の棚下や枝下作業もスムーズに行えます。

受光部吸収

※イメージ図■糖度・酸度測定のしくみ

サンプルに光を照射し、受光部に戻ってきた光を分析、糖度・酸度を測定します。

出荷前にも確認可能。園地はもちろん選果場でも使えます。

K-BA100R

測定結果は画面と音声でお知らせ。内部品質・重量の揃った選別が可能です。

K-SS300-LC

分光分析

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450

427

(時間/10a)

389

273

264

254

206

32

ぶどう

なし

りんご

かき

もも

みかん

水稲

施肥整枝・剪定除草・防除受粉・摘果管理・袋掛け・除袋収穫・調製包装・荷造・搬出・出荷管理・間接労働

フルーツセレクター搭載型選果機センカ光房

スピードスプレーヤ

ミニバックホー

運搬作業車

高所作業機

クボタアシストスーツ ラクベスト

長時間、腕を上げての作業は、腕がだるくなってすぐ休憩していました。ラクベストを使えば小休止の回数が減り、作業能率が向上します。ぶどうの枝誘引や摘粒などに助かりますね。

高糖度のももやみかんの栽培に取り組んでいますが、糖度計を導入したおかげで、ももやみかんの糖度の高さがよく分かりました。測定値を活かして糖度を揃え、超高糖度のものは「極上品」として販売しています。ギネス挑戦のきっかけにもなりましたね。おかげさまで直販メインでやっています。

大阪府岸和田市 マルヤファーム 代表 松本 隆弘さん

長野県塩尻市 塩原 滋さん

上腕二頭筋筋硬度

30

25

20

15

10

5

0作業前

上腕二頭筋筋硬度の変化

作業後

(N)

ラクベスト装着

ラクベストなし

作業前は変化なし

作業後は筋硬度の上昇を抑制

松本さんはワールドギネスレコード社より『もっとも高いブリックス値(糖度)を記録した桃』1玉平均値22.2%の「認定書」を受けています。

ラクベストを装着をすれば、長時間の腕を上げての作業も楽です。

置くだけで、重量と糖度を測定できます。温度補正機能も便利です。

Page 13: 市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタの ......米の生産コスト削減 ICT、ロボット技術等の先端技術の活用等 ⑶消費者ニーズの多様化と

⑴6次産業化の取組みの推移6次産業の年間総販売金額は年々増加傾向で推移し、平成25年度には1兆8,253億円と前年度に比べて約800億円(4.6%)の増加となっています。

2014年6月にオープンした玄米ペーストパンの専門店「玄氣堂」では、玄米ペーストパンの美味しさはもちろんのこと、栄養の豊富さやモチモチした食感からも年々人気を博しています。2016年2月上旬には玄米ペースト・玄米ペースト麺工場が操業予定で、今後も米の消費拡大を目指していきます。

⑶米の輸出量の推移日本料理が「最も好きな料理」世界第1位を獲得し、 2013年には、日本の「和食」がユネスコの世界無形文化遺産に登録される等、日本食の世界的認知度が加速しています。 日本米は、高品質でおいしく、しかも安心安全という海外での評価から年々輸出が伸びています。

⑵農業生産関連事業は地域の雇用を創出6次産業を始めとする農業生産関連事業は、農村地域において雇用を創出する場としても重要な役割を果たしており、総従事者数は、年々増加しています。

⑴玄米ペーストで米の消費拡大(中九州クボタ・玄米ペースト事業)

日本産米の更なる輸出拡大に向けて、JA全農と双方の強みを活かし生産から販売までの一環した米輸出事業を共同して行って参ります。2015年8月には香港で開催されたFOOD EXPOへ共同出展し、日本産米の用途別提案を行いました。

⑴JA全農との協業を発表

長年、農業機械を通じてお付き合い頂いている生産者へ恩返しがしたいという想いから、2013年に直売所「おれん家ふぁ~む」をオープンしました。地元の農産物・加工品を販売し、直売所を通じて、生産者と消費者を繋ぐ架け橋になることを目指しています。

⑵生産者と消費者を繋ぐ直売所を実現(関東甲信クボタ・おれん家ふぁーむ)輸出用米に適した品質・特性の実証と、生産コスト低減を目指した栽培方法の検証を各県の農林水産部、農林事務所、JA全農、地域農協とクボタグループが連携して実施しています。この「生産振興」の取り組みにより輸出拡大を図ることはもちろんのこと、国内の農業生産基盤の維持・拡大と地域農業の活性化を推進しています。

⑵輸出用米の産地形成に向けた生産振興を実施

⑶生産者の6次産業化をサポート(近畿クボタ・いきいきマルシェ)お米の持つ粘りや香りの強さ、粒の大きさなどといった特性を基に用途別提案を行うことで日本産米の販路を拡大させています。この提案により、2015年からはシンガポールにて大手中華料理店の炒飯にクボタの日本産米が採用されました。今後も日本産米の特性を活かした市場拡大に貢献して参ります。

⑶お米の特性に基づく用途別提案による販路拡大を推進

香港、シンガポールにおける地域社会への貢献として、地域で開催されるイベントに協賛しています。 サッカーイベントにおいて優秀な選手への副賞としてクボタの日本産米を提供、日本産米の認知度向上に努めています。

⑷地域社会への貢献

6次産業化に取り組まれる生産者をサポートするため、兵庫県尼崎駅の大型ショッピングモール前にて定期的に「産直イベント」を開催しています。ヨーロッパの市場をイメージしたおしゃれな販売キットには普段手に入らないような大きなサイズの葱やカボチャや安くて新鮮なお野菜が店頭に並び、お客様から好評を頂いています。

12

6次産業化と新たな市場向け販売流通の展開1

新しい付加価値を生み出し地域活性化を応援2 新たな市場に向けた販売流通の推進3

6次産業化による高付加価値化と新たな市場に向けた販売流通の推進地域資源を活用して新しい付加価値を生み出し農業の可能性を広げる6次産業化を進めるとともに、国内外の新たな市場向けの販売流通を推進し、地域の活性化を図る取組みを提案します。

農産物の高付加価値化による地域活性化の提案

6次産業化に関わる便利な商材をご紹介することで、6次産業化に取り組む生産者を応援します。

▲軽トラ市で便利な 「ひゃっ庫」

▲「おれん家ふぁ~む」店内の様子

▲いきいきマルシェの様子

▲新潟クボタでの「にいがた夢農業」展示会にて6次産業化のブースを出店

▲関係者との検討会

▲クボタの日本産米を使用した炒飯

▲サッカーイベントの様子

▲刈取研修会

▲試食風景▲出展ブース ▲用途別提案パネル

クボタグループは6次産業化を応援します!

◀マスコット

 (左・クボタスピアーズ

スッピー君

 

右・全農パールライス

パールちゃん)

玄米ペーストパンは、米糠部分も一緒にペースト化するため、生理機能をもつ米特有の成分が小麦粉や米粉のパンに比べてより多く含まれています。

3000

5000

4000

2500

2000

1500

1000

500

0

(トン)

(%)

H20

H21

H22

H23

H24

H25

H26

出典:財務省「貿易統計」(政府による食糧援助を除く)

出典:農林水産省統計部「6次産業化総合調査報告」 出典:農林水産省統計部「6次産業化総合調査報告」 出典:「日本食品に対する海外消費者意識アンケート調査 2013年」(日本貿易振興機構)より米穀機構で作成

商業用の米の輸出数量等の推移

海外で聞いた好きな外国料理

農業生産関連事業の総従事者数の推移 (単位:万人)農業生産関連事業の総販売金額の推移 (単位:億円)

4,51683.8

65.059.5

41.8 39.4

29.3 29.1

H22

H23

H24

H25(概数)

■農産物の加工 ■農産物直売所 ■その他■農産物の加工 ■農産物直売所 ■その他

H22

H23

H24

H25(概数) 17.8

14.2

15.6

16.1

21.3

18.2

20.0

21.5

4.3

7.3

7.6

7.8合計18,253

0 5,000 10,000 15,000 20,000

8,407

7,783

7,801

8,237

9,026

8,176

7,927

8,448

合計16,552

合計16,368

合計17,451

0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0

合計40.0

合計42.9

合計45.1

合計46.8

(年)

20

0

40

60

80

100

日本料理 中

国料理

イタリア料理

タイ料理

アメリカ料理

フランス料理

韓国料理

593

640

766

820

米粉パン

小麦粉パン

玄米ペーストパン

検出せず

検出せず

検出せず

6mg

17.1mg 15

mg

0.5mg

29.9mg

8.7mg

3.6mg2

mg

243mg

GABA(ギャバ) オリザノール 総フェルラ酸 フィチン酸玄米ペーストパンの成分を大解剖!

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クボタからお客さまへの ご活用ください。

13

農家の皆様と一緒になって、課題を解決するお手伝いをする営農技術情報誌「クボタからお客さまへの営農提案」を提案

営農提案No.1 INDEX

●秋起こしのすすめ

●多様な圃場に対応した耕うん播種技術

●大区画圃場の均平技術

●水稲疎植栽培

●鉄コーティング水稲播種栽培

●田植同時薬剤(農薬・除草剤)散布

●適期収穫は高品質米生産の決め手

●たまねぎの機械化一貫体系で大規模経営を実現

農政の大転換、農業情勢の変化により、課題を解決のための農業機械という「ハード」と営農技術という「ソフト」の提案

営農提案No.2 INDEX

●気象変動に強い米づくり

●土壌条件に対応した耕うん整地法

●胴割れを少なくする栽培法

●売れて儲かる国産大豆づくり

●飼料高騰に対応した細断型WCS生産

●高品質野菜生産のための土づくり

●直売所向け 少量多品目野菜栽培

●各種条件に対応した草刈機・草刈方法

食料自給率向上を目指して、日本農業活性化へクボタグループからのソリューション提案

営農提案No.3 INDEX

●省資源・省資材で安全安心な米づくり

●高生産性を目指した多様な米づくり

●地域特性を活かした高付加価値米づくり

●水田高度利用による作物づくり

●肥料高騰に対応した野菜づくり

●中山間地域の特長を活かした米づくり

●家庭菜園で楽しい野菜づくり

●耕作放棄地の再生と利活用

農業・農政の大きな変化に対応したクボタが目指すソリューション型提営業を提案

営農提案No.4 INDEX

●低コスト多収の米粉・飼料米づくり

●環境にやさしい省エネ、省力、低コスト米づくり

●水田転換畑の排水対策・土づくり

●高収量・高品質の大豆づくり

●気象変動に対応した1等米づくり

●環境にやさしい安全・安心な米づくり

●中山間地の米づくり

●楽で安心な作業で長く続ける米づくり

●家庭菜園での野菜づくり

地域の農業ニーズに応えるためにクボタグループのソリューション活動で提案

営農提案No.6 INDEX

●鉄コーティング直播による稲作経営の体質強化

●気象変動に強い米づくり

●水田高度利用による土地生産性の向上

●野菜作の所得向上による経営の安定強化

●野菜産地の体質強化と新産地づくり

●大規模畑作地の収量・品質安定生産

●耕作放棄地を活用した地域活性化

●東日本大震災の農業・農地復興支援

クボタグループのソリューション活動で地域農業の発展と農業経営の効率化・安定化への提案

営農提案No.7 INDEX

●水稲鉄コーティング直播栽培による新たな米づくり

●気象変動に対応し、環境と調和した米づくり

●麦大豆の安定多収技術の定着化

●水田転換畑の排水改善による畑作物輪作体系の確立

●市場競争力の強い野菜産地づくり

●小規模野菜栽培・直売所向け野菜づくり

●気象変動と輪作条件変化に対応する畑作物の安定生産

●地域資源活用による地域農業の活性化

クボタグループの目指すソリューション活動で強い農業と元氣な経営を目指す営農技術を提案

営農提案No.8 INDEX

●省力、軽労化、低コスト稲作栽培技術の導入

●市場ニーズに応え競争力の強い米づくり

●実需者ニーズに応える多様な米づくり

●水田輪作における大豆栽培の生産性向上

●転作、輪作作物の安定生産を図る水田の汎用化

●市場ニーズに応える野菜産地づくり

●消費者ニーズに対応した多種多様な野菜づくり

●大規模経営における次世代農業の展開

●地域農業の活性化のための6次産業化

担い手を支援するクボタのソリューション活動で強い地域農業を目指す営農新技術を提案

営農提案No.9 INDEX

●省力・軽労化・低コスト稲作技術の提案●経営管理・高品質良食味米生産技術の提案●大規模、大区画圃場における作物生産技術の提案●水田汎用化のための営農排水技術の提案●飼料用米、WCS用稲の省力・低コスト栽培技術の提案●大豆安定多収のための「大豆300A技術」の提案●野菜産地拡大と産地育成の提案●健全な土づくりの提案●施設園芸の高品質野菜生産技術の提案●農産物の高付加価値流通販売の提案

当面する農業・農村の課題へ新しい農業技術・機械化一貫体系を生産者の皆さまへ提案

営農提案No.5 INDEX

●新たな米戦略を目指す稲作新技術体系の確立

●省力・省エネ・環境保全型稲作技術の確立

●市場競争に打ち勝つ高品質・良食味米生産技術の確立

●水田高度利用を目指す稲・麦・大豆輪作体系の確立

●耕畜連携による安全・安心な国産粗飼料生産技術の確立

●水稲と園芸作の複合化による経営安定技術の確立

●新規作物導入と加工による高付加価値農業技術の確立

●消費者と生産者が連携した地域農業活性化

さらに詳しくお知りになりたい方は、

Webサイト

「クボタからの営農提案」クボタからの営農提案は、農家や地域の皆

さま方のニーズを把握し、課題を設定し

て、 それぞれハード、ソフト両面から課題

解決の提案をするものです。 ぜひ、ご精読

いただき、農家の皆さま方の抱えておられ

る課題の解決に向けて、お役立ていただき

ますようにお願い申し上げます。

クボタからの営農提案

2007

2008

2009

2010

2012

2013

2014

2015

2011

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市場変化に対応する 強い農業経営の実現に貢献する クボタのソリューション活動

No.10 No.10

クボタからお客さまへの

No.10

クボタからお客さまへの