富士宮やきそばによる地域ブランド確立に向けた戦略 - keio...

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富士宮やきそばによる地域ブランド確立に向けた戦略 富士宮市企画部長 渡辺孝秀 1中心市街地活性化ワークショップから生まれた「富士宮やきそば」 ・60人の参加者から 13人により富士宮やきそば学会の結成 2どうして富士宮やきそばは、ブレークしたか 情報戦略 情報発信力 情報加工力 天の利 地の利 人の利 3やきそばのブレークでまちがどう変わったか 行政予算ゼロで約500億円の経済波及効果(10年間) やきそば観光ゼロから年間 60 万人に 街の自慢ができた 郷土愛がでてきた 街を再認識するようになった 他の業種も頑張りだした 4富士宮やきそばのブランド構築の経緯 知名度のアップ まちおこし団体「富士宮やきそば学会」の発足 商標登録に向けた法人化 NPO 法人まちづくりトッププランナーふじのみや本舗 株式会社化 プロシューマー ⑤商標法の改正 地域団体商標登録制度 5地域ブランドの構築 ①きっかけづくり ②宝探し ③宝磨き ④話題づくり ⑤情報発信 6市民と行政の役割 ・まずビジョンを持つ 市民が主導、行政は黒子 話題づくりは市民から 情報発信はまず行政から メッセージを送り続ける マスコミを味方に、仲間に ともに楽しさ、充実感を味わう そこに人が集まり、育つ 情報の共有化 課題と今後の展開 富士宮やきそばは、まちづくりのきっかけづくり 中心市街地の活性化に向けた事業 ICT を利活用した食による広域連携事業

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Page 1: 富士宮やきそばによる地域ブランド確立に向けた戦略 - Keio ...富士宮やきそばによる地域ブランド確立に向けた戦略 富士宮市企画部長

富士宮やきそばによる地域ブランド確立に向けた戦略 富士宮市企画部長 渡辺孝秀

1中心市街地活性化ワークショップから生まれた「富士宮やきそば」 ・60人の参加者から

・ 13人により富士宮やきそば学会の結成 2どうして富士宮やきそばは、ブレークしたか ・ 情報戦略 情報発信力 情報加工力 ・ 天の利 地の利 人の利 3やきそばのブレークでまちがどう変わったか

・ 行政予算ゼロで約500億円の経済波及効果(10年間) ・ やきそば観光ゼロから年間 60 万人に ・ 街の自慢ができた ・ 郷土愛がでてきた ・ 街を再認識するようになった ・ 他の業種も頑張りだした

4富士宮やきそばのブランド構築の経緯

① 知名度のアップ ② まちおこし団体「富士宮やきそば学会」の発足 ③ 商標登録に向けた法人化

NPO 法人まちづくりトッププランナーふじのみや本舗 ④ 株式会社化 プロシューマー ⑤商標法の改正 地域団体商標登録制度

5地域ブランドの構築 ①きっかけづくり ②宝探し ③宝磨き ④話題づくり ⑤情報発信

6市民と行政の役割 ・まずビジョンを持つ

・ 市民が主導、行政は黒子 ・ 話題づくりは市民から ・ 情報発信はまず行政から ・ メッセージを送り続ける ・ マスコミを味方に、仲間に ・ ともに楽しさ、充実感を味わう ・ そこに人が集まり、育つ ・ 情報の共有化

7 課題と今後の展開 富士宮やきそばは、まちづくりのきっかけづくり

① 中心市街地の活性化に向けた事業

② ICT を利活用した食による広域連携事業

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富士宮やきそばによるまちづくり年表

やきそば新三国同麺(

浪江・石巻)

平成二四年

市制施行70

周年「宮元気70」

平成二十年

富士山B―1フェスタ

平成十九年

B-

1グランプリin

富士宮

連覇

全国B-

1グランプリにて初代王者に(八戸)

平成十八年

商標法改正(

地域団体商標制度)

はとバスツアー実施(一月)

平成一七年 JTB一〇〇〇人やきそばツアー

富士宮やきそば商標登録(九月十七日)

フードバレー構想食キングフェスタ

全国の食のまちづくり集結

TMO計画…商工会議所

平成一六年

フードバレー構想キックオフ

「天下分け麺の戦い」小倉焼きうどんとの対決

平成一五年

神田楽市・毎月第一土曜日開催

TMO構想…商工会議所

静岡県観光大賞受賞

富士山麺麺フェスティバル開催

富士宮やきそば学会中心としてNPO法人結成

三国同麺協定書(

秋田県横手市・群馬県太田市)

平成一四年

六〇周年記念事業「歓麗喜楽座」

中心市街地活性化基本計画策定

平成一三年

ギネスに挑戦(巨大鉄板作製・三七七六食)

富士宮やきそば学会結成(一一月二九日)

(一三人でスタート)

平成一二年

第二回ワークショップ開催

平成一一年

市民まちづくりワークショップ(六〇人)

都市計画基本法の改正

立地法

平成一〇年

中心市街地活性化法

中心市街地の空洞化

平成三

バブル経済崩壊

昭和三〇年~六〇年

高度経済成長時代

富士宮のやきそばが生まれる

昭和二六年

マルモ製麺誕生

(第二次世界大戦終戦)

洋食(お好み焼き)の時代・駄菓子屋と鉄板

浅間大社の門前町・富士山の登山口として繁栄

オーミケンシなどの製糸業や紙の産業が隆盛

昭和一七年

富士宮市誕生(六月一日)

富士宮市長感謝状

静岡県知事顕彰

ねらいは食育・健康・地域産業振興

食のまちづくり始まる

スーパーオカミカンダ

まちづくりトップランナーふじのみや本舗

四月二六日

など活動

・秋祭りサポ|タ|ズクラブ

・富士山ろく市開催

・駅前一六市開催

・ビオトープつくろう会

そのほかにも

まちづくり三法

蒸し麺

GHQの小麦粉配給

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クラウド基盤

富士宮市・帯広市・小浜市・松阪市

ナレッジマネジメント

商店街・店舗駅・アンテナショップ観光客等

利用者限定インターネット地域産品・観光情報の提供

コミュニティへの参加促進

参加者追加(予定)

フードバレーモバイル フードバレーポータル

デジタルサイネージ端末

連携

地域産品店舗の情報発信

Facebook/Twitterページ

地域住民

地域産品のプロモーション

コミュニティでの活発な情報交換

地域活性化ノウハウの蓄積・共有

食によるまちづくりプラットフォーム

【ナレッジマネジメントシステム】「食によるまちづくり」のノウハウ、ICT教育コンテンツ等をドキュメント及び動画として体系的にナレッジ化し、広域の自治体間で共有するシステムであり、人材の育成をとおした食による地域活性化の推進を図る。

【ナレッジマネジメントシステム】「食によるまちづくり」のノウハウ、ICT教育コンテンツ等をドキュメント及び動画として体系的にナレッジ化し、広域の自治体間で共有するシステムであり、人材の育成をとおした食による地域活性化の推進を図る。

【フードバレーポータル/フードバレーモバイル/デジタルサイネージ】「食によるまちづくり」を進めるフードバレー構想の情報発信を行うフードバレーポータル、モバイル端末に対して情報発信をするためのフードバレーモバイル、携帯電話端末のFelica機能と連携して観光客を地域産品や店舗へ誘導したり、画像や映像を交えて視覚的に情報発信させるデジタルサイネージ。

【フードバレーポータル/フードバレーモバイル/デジタルサイネージ】「食によるまちづくり」を進めるフードバレー構想の情報発信を行うフードバレーポータル、モバイル端末に対して情報発信をするためのフードバレーモバイル、携帯電話端末のFelica機能と連携して観光客を地域産品や店舗へ誘導したり、画像や映像を交えて視覚的に情報発信させるデジタルサイネージ。

【ソーシャルメディア(Facebook・Twitter)】FacebookページおよびTwitterページを作成し、「食によるまちづくりプラットフォーム」と連携させることで、情報発信強化を実施。さらに、Facebook内に本事業のグループを立ち上げ、地域住民参加型の事業を展開し、連携自治体間の交流を積極的に行うツールとして利用する。

【ソーシャルメディア(Facebook・Twitter)】FacebookページおよびTwitterページを作成し、「食によるまちづくりプラットフォーム」と連携させることで、情報発信強化を実施。さらに、Facebook内に本事業のグループを立ち上げ、地域住民参加型の事業を展開し、連携自治体間の交流を積極的に行うツールとして利用する。

1.「ICTを利活用した食によるまちづくり事業」について

食・観光情報取得

PR効果による

集客拡大

地域活性化・ナレッジ共有

Page 4: 富士宮やきそばによる地域ブランド確立に向けた戦略 - Keio ...富士宮やきそばによる地域ブランド確立に向けた戦略 富士宮市企画部長

2.事業コンセプト

○ナレッジマネジメントシステムを活用した自治体間交流及びナレッジの蓄積・共有・各団体が持つ地域活性化のノウハウを仲間同士で共有し、Plan-Do-Seeを繰り返しフィード

バックをすることで、ナレッジのレベルを熟成させ、地域活性化における強力なリファレンスとして活用・展開をはかる。

○デジタルサイネージ、ポータル及びモバイルサイトを活用した継続的な情報発信・様々なメディア媒体を活用することにより、食やその町の情報を積極的に発信し、

インタラクティブなコミュニケーションを実現。

○地域住民参加によるFacebookを活用したコミュニティ拡大とプロモーション・官民双方で急激に利用を伸ばしているFacebookを利用し、地域住民を巻き込んで地域産品や

観光等のプロモーションを展開し、地域産品の知名度向上や地域への来訪者の増加につなげる。

○地域の情報発信源となるサポーターの育成・Facebookのコミュニティ参加やイベント等をとおして、地域住民が積極的に情報を発信する

土壌をつくり、地域の情報発信力を高めるためのサポータを育成する。例)やきそば部構想 etc

○認知度向上、ファン拡大、収益拡大のためのイベント開催・デジタルサイネージやFacebookなどの媒体を用いてイベントを開催することで、本事業の

認知度向上させ、さらにはファンの拡大を図るとともに、イベントによる収益効果を目指す。