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PART2 マーケティングオートメーションが今アツい 理由

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PART2

マーケティングオートメーションが今アツい理由

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PART 2: マーケティングオートメーションが今アツい理由

マーケティングオートメーション活用の動向 マーケティングオートメーションは新しい概念ではありません。Google Ngram Viewer によると、この言葉が最初に使用されたのは 1980年です。1990年代後半になって注目されるようになり、2004年にピークを迎えました。その後は言及頻度が減り、2007年に下火を迎えましたが、その後徐々に言及数が増え続けてきました。今日、2004年のピーク時に回復しつつあります。

2005

40

60

80

100

2006 2007 2009 2010 2011 2012

出典元:Google Ngram View、キーワード:「marketing automation」

出典元:Google Trends、キーワード:「marketing automation」

2008

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ITドットコムブームとその破綻マーケティングオートメーションが最初に脚光を集め、そして衰退したのは、ドットコムブームとその破綻に関係があります。1990年後半に、マーケティングオートメーションのベンダーが次々に誕生しました。ざっと列挙してみるだけでも、Annuncio、Aprimo、 Broadbase、Epiphany、MarketFirst、 Paragren、Prime Response、Revenio、 Rubric、SAS、Siebel、Unicaなどがあります。

しかしながら、ブームは衰退しました。上記の企業において(個人所有の SASを除き)、単独のベンダーとして生き残ったものは一社もありません。

一部のソリューションは、今日の市場に残ってい ま す。 例 え ば Epiphany は、Infor Epiphany CRM ソリューションの一部です。Unica も IBMに残っています。Aprimo はTeradata が保有し、Siebel は Oracle の一部です。しかしながら、全体で見れば、ブームの終焉によってマーケティングオートメーションのイメージが損なわれてしまいました。

現代 : Software-as-a-Service(SaaS)ソリューションの台頭2000年代の半ば、マーケティングオートメーションに新たな転換が起こりました。次世代のベンダーである Eloqua(現在は Oracleが所有)、Infusion-Soft、そしてMarketo が登場しました。同時に、マーケティングオートメーションが再び、と言うよりも、今まで以上に脚光を浴びるようになってきました。これは、以下、三つの主な動向による可能性が高いと思われます。

1. 購買者の行動の変化によって、企業はマーケティングと営業の変革を余儀なくされた。

2. 2008年の不況を通して、収益の創出と測定に対する企業の取り組みがそれまでとは一変した。

3. クラウドコンピューティングの誕生により、多くの販売機会が誕生した。

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マーケティングオートメーション活用の動向

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動向その1:購買者の行動の変化によって、企業側はマーケティングと営業について路線変更を余儀なくされたインターネットとソーシャルネットワークが普及するまでは、購買者たちが購入を決断するために必要とする情報には限界があったため、売り手側が購買プロセスをコントロールしていました。しかしながら、やがてその力関係が逆転しました。購買者は、いつでも、どこでも、オンラインで自在に欲しい情報にアクセスするようになりました。営業担当者と同じ程度、もしくはそれ以上に情報を収集してからようやく、営業にエンゲージするようになりました。例えば車を買う時、どのような道筋を辿るでしょうか?どのモデルが欲しいか、またどれ程の出費が可能かはっきりしてから、ディーラーに足を運びますよね?

この課題に取り組むため、マーケティングが収益プロセスにおいてさらに大きな役割を果たし始めました。彼らは初期段階の見込客との関係を醸成し、営業機会が熟するまでそれを継続するようになりました。しかしながら、このソリューション自体が、チャレンジを足止めしました。スケールの問題です。力をつけた購買者たちは、自分が設けた時間枠内で、関連性の高いパーソナライズな交流

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マーケティングオートメーション活用の動向

を求めます。その体験が提供されなければ、彼らは営業とのやり取りをストップしてしまう可能性があります。しかしながら、何千、何万、いや何百万人もの潜在顧客と、どうやって個別に対話していくことができるでしょうか?

これがまさに、2000年代半ばにマーケティングオートメーションプラットフォームがこれほど重要な存在となった理由です。最先端のマーケティングの需要に応えるために、これ以外の方法はありませんでした。ルシール・ボール氏のあるキャンディー工場での発言にもありますが、適切なシステム無しでこうした巨大なプロセスを実行するやり方は、とてつもない混乱と機会の喪失を即座に招くこととなります。

「どのような規模のビジネスであれ、特にそれがウェブやソーシャルメディアとの結びつきがあるものであれば、購買者とのやり取りは何千、何百万いや何億件にも達します。計画、実行、測定を自動化する適切なツール無しでは、どんなに一生懸命取り組んだとしても、あまりにも複雑な作業にマーケターが疲れ果ててしまうでしょう。」‒ Phil Fernandez 氏、Revenue Disruption

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動向その2:2008年の不況により、収益の創出と計測に対する企業の取り組みは一変し、今後元に戻ることはない2008年の経済状況の影響は日本においても小さくありませんでした。しかし、一部の組織が不況を乗り越えるべく本腰を入れて資源や人員の削減を行っていた中で、優れた企業は、成長することこそ、生き残るだけでなく、繁栄のための切り札だと気づきました。ですから、収益の有効性の向上に向けてプロセスの再構築を行いました。こうした企業は、マーケティングと営業の間に存在した従来の機能不全の部分、またそれにまつわる測定ツール、例えばスプレッドシートのようなものを放置しておくことを良しとしませんでした。代わりに技術投資を行い、重要な収益プロセスの自動化と合理化を図りました。

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マーケティングオートメーション活用の動向

同時に、予算の削減により、マーケティング投資の有効性の測定が、これまで以上に重要となりました。新型の、高度に測定可能なデジタルチャネルであっても、すべてのチャネルの測定に対応できるという期待を高めました。これらの新規ツールを装備した企業は、何が機能していて、何が機能していないのかを判断することにより、リソースを十分に再配分し、より戦略的な運営を行うようになりました。

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動向その3:クラウドコンピューティングが世に出たことで、多くの新しい販売機会が誕生したそれまでのマーケティングオートメーション開発とは異なり、今日の一流企業は、自社のソリューションを「SaaS(Software-as-a-Service)」という方法で提供しています。これにより、マーケターは、多少は ITに依存しながら、あるいは全く ITのサポートが無い状態でも、ブラウザ上でそのツールにアクセスすることができるようになりました。また、これらのソリューションは、大きな経営投資を行うことなく、運営予算の範囲内で購入することができました。

PART 2: マーケティングオートメーションが今アツい理由

マーケティングオートメーション活用の動向

この二つの要因は大変重要です。残念なことに、多くの企業において、マーケティングはコストセンターと見られがちです。このため、マーケティングにとって、従来のソリューションにおいては、必要な資本投資と ITによる支援の獲得が課題となっていました。また同時に、マーケティングには、自己裁量で使用できる多額の運営予算があり、見本市やオンライン広告、広告代理店サービスなどのマーケティングプログラムに自由に消費することが可能です。企業が、こうしたサービスの利用と同じ形態でマーケティングソフトウェアを購入出来るようになったため、SaaSベースのマーケティングオートメーションのメーカーは、マーケティングオートメーションの普及上、最大の障害となっていた部分を克服しました。

「マーケターが自分たちの技術を自らの裁量で購入・管理するという、B2Bマーケティングの歴史が始まって以来、初めての時代です。」‒ Carlos Hidalgo 氏、ANNUITAS社

結論以上の歴史を鑑みると、なぜ SMB(中小企業)が、マーケティングオートメーション採用者の中で最も速く成長している層であるのかが理解できます。なぜなら、マーケティングオートメーションソフトウェアが一つのサービスとして提供された後でのみ、彼らにとって利用可能、購入可能になるからです。この変革は、この分野における急速な成長をもたらしました。この業界の成熟化が始まったことで、あらゆる産業のビジネスがこの溝を乗り越えて、高い技術を持つ組織が占めていた初期のユーザー群に加わるようになりました。そして間もなく、最も伝統的で保守的かつ実用主義の企業もマーケティングオートメーションを利用し始めたことにより、この分野は驚異的な成長を遂げました。この状況は、データでも明示されています。

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ケーススタディー:

アルゴンキン・カレッジ

課題カナダの主都オタワにキャンパスを有するアルゴンキン・カレッジは、オタワバレー全域に19,000人以上の正規学生と 36,000人の以上の社会人学生を抱えています。

学生のリードを創出するために、学校側は基本的に一斉配信メールを活用していましたが、マーケティングコンテンツの有効性をトラッキングするという点で、暗黒時代にありました。加えて、学生の構成が多種多様だったため、営業サイクルは数日~4年間と広範囲に亘ります。見込学生の行動および営業パイプラインについての詳しいインサイトの提供を可能とする柔軟なソリューションを必要としていたのは、明白でした。

導入ソリューション「操作性の容易さ」と「Salesforceとの統合」という、条件リストでの上位2項目から、最終的にMarketo を選択する以前、アルゴンキン・カレッジは、幾つかのマーケティングオートメーション製品の購入を検討していました。しかし、ウェブサイトで顧客がどのように移動し、ランディングページにどのように接触し、マーケティングキャンペーンにどのように反応するか、リアルタイムで直にインサイトを提供する点で、Marketoの性能に感銘を受けました。

同校のマーケティング部は、基本的なナーチャリングから、彼らが「高度なナーチャリング」と名付けた緻密なキャンペーンと、見込学生が

関心を示した際に即座に関連する該当コンテンツを発信するためのトリガーとして使用する方向へ移行している状態です。これにより、アルゴンキン・カレッジは、より洗練されたリードセグメンテーションを行い、適切なタイミングに適切なメッセージを送信することが可能になりました。

利点マーケティングオートメーションの導入により、アルゴンキン・カレッジは、リードのジェネレーション、開封率、コンバージョン率、および成約において、最も直接的かつ肯定的な影響を及ぼすコンテンツがどれかを判断する上で、ディープで現実的な洞察を獲得しました。

結果として、ディールフローが改善され、購入サイクルを早めることで、より多くの見込学生を動かすことが可能になりました。実際に、リードジェネレーションでは前年比 28%増の改善が見られ、売上は 18%の成長がある一方、配信およびマーケティングのコストは減少しています。加えて、Marketoを通してROIの測定能力が飛躍的に改善され、マーケティング部門は、より高い収益を生み出す上でリーダーシップを発揮することが可能になっています。

特徴

• 前年比でリードジェネレーションを 28%改善、売上を18%成長させた。

• 配信およびマーケティングのコストが減少。

• 新規ビジネスのクロージングという点で、最もバリューが高いキャンペーンがどれであるか、正確な測定を行うことが可能になった。

• 見込学生を、入学の検討から決断へ導くために何が必要なのか、理解できるようになった。

• マーケティングによるROIの測定が可能になり、より高い収益を引き出すための指導力を発揮できるようになった。

28% リードネジェレーション

18% 売上