空中像投影型ステレオディスプレイ投影範囲拡張手法IIJ イノベーションインスティテュート 新居 英明慶應義塾大学上田 雄太 , 南澤 孝太 , 舘 暲

本発表の内容 Fresnel レンズによる眼鏡なし両眼立体視ディスプレイの開発

特定の投影距離で動作（２０１２　 VR 学会） 透明液晶を追加し、投影範囲拡張（２０１３）

実験により効果を確認（２０１４）

ステレオ立体視ディスプレイについて 観察者が特別なメガネを掛けることなく、両眼視差を投影できるディスプレイ 主な原理

パララックスバリア、レンチキュラーレンズ方式 Fresnel Lens 方式

シーホン Moore FLOATS RePRO3D

Active-shuttered Real Image Autostereoscopy

ディスプレイの映像が空中に焦点を結ぶ 空中像からの光線群を投影位置（目の位置）にあわせて制御

Eye

Image

Left

Righ

t

Display

片目のみに映像投影する仕組み

Object と Image はレンズの焦点面上 Mask と Eye もレンズの焦点面

Eye

ObjectLens

Image

o x

Left

Righ

t

S1 S2Eye

ObjectLens Mask

Image

o x

Left

Righ

t

S1 S2Eye

ObjectLensMask

Image

o

y

x

Left

Righ

t

S1 S2

S3 S4

従来手法の問題点

視点が焦点距離面より後方（前方）に動いた場合、右目用映像が左目に到達 投影映像サイズは視点位置に依存し縮小

Eye

Object

LensMaskImage

o

y

x

Left

Righ

t

S4

ex

提案手法概要 観察者の距離に合わせ、マスク位置を電子的に前後移動手法 2 枚の透明液晶パネルの開口部を制御

Image Display : LC D pane l

Lens : Large fresnel convex lens

Shutter Panel: LC D panel w ithou t back ligh t

ySecond Shutter Panel:

提案手法詳細

y

Shutter2Shutter1

(0,h)(x2,y2)(x1,y1)

(u,0)

(u,v)

Focus point

InhibitFocus point

(0,-h)

提案手法の有効性 設計距離を 1.3m と 2.5m にした場合の特性

1 1.2 1.4 1.6 1.8 2 2.2 2.4 2.6 2.8 30

0.050.1

0.150.2

0.250.3

0.350.4

0.450.5

Two layersOne Layer

投影距離 [m]

投影画像

幅 [m

]

実験 被験者の距離にかかわらず、片目用の映像が、逆側の目の位置から常に見えないことを確認した。 1.0m, 1.5m 2.0m 2.5m の距離に置いて、 両眼距離に相当する 0.06m 離れた 2 つの被験者の左目、右目位置におけるカメラで 投影画像が、左目位置からは可視、右目では不可視状態となっていることを確認する。 マスクが 1 枚、 2 枚について実験をおこなった。

実験装置透明液晶　 2 台•SAMSUNG

• LTI220MT02 22inch• 1680x1050 60Hz

液晶パネル•DELL P2210

• 1680x1050 60Hz

フレネルレンズ•直径 0.5m•焦点距離 0.4m を 2 枚重ね

実験の様子

実験映像

実験データ

実験結果 スリット 1 枚においては、特定の位置以外では、逆側の目の位置から可視状態に スリット 2 枚に置いては、 1.0m-2.5mすべての位置で逆側の目の位置から不可視状態に スリット 2 枚における有効性が本条件下で示された

結論 ARIA 表示手法の問題点提示 投影距離範囲を広げる提案 2 枚の透明液晶を組み合わせた実験装置設計 実験により、 2 枚の透明液晶を組み合わせて手法の有効性を提示

デモは？ Siggraph Asia 2012 E-tech 会場で！

マスクと左右眼との関係

(u,0) に映像が届き、 (u,v) には映像が届かない状態を示す。Object

y

Mask

(-S1,i)

(-S3,sy)

(u,0)

(u,v)

Focal point

InhibitFocal point

(-S1,-i)

x

出力画像特徴 空中像投影型 ステレオ立体視