shin okuyama jiro - j-stage
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Arohiteotural エnstitute of Japan
【カテ ゴ リー1｝ H 本建築学会 計画 系論文 築 第554号，159一ユ66，2002年 4月
」、Archit． Plann ． En ▽iron， Eng ．， AIJ， No ．554，159−166、 Apr、，2002
街路型 建築作品 に お け る外部 ヴ ォ イ ド空間の 構成
領域的性格か らみ た 外部空間 の 構 成形 式に 関する研 究 （4）
EXTERIOR VOID SPACES IN ARCHITECTURE FORMING A STREET WALL
Astudy on composition of exterior space （4）
寺 内 美紀 子＊ 1
， 町 田 敦 ＊ 2， 坂 本 一 成 ＊ 3
， 奥 山 信 一 ＊4， 小 川 次 郎 ＊5
Mikileo TERA UCHI ， A tSushi MACHIDA ， Kazunari SAKAMOTO ，
Shin−ichi OKUYAMA and Jiro OGA WA
The a血10fthis sUldy is to c囲 fシt血e 町）atial composition ofexterier veid eq〕ace contemporary arGhitecture fbrm｛ng a street
姻 1．That co 皿 p。sition is formed by relatienship betWeen an ／angeernent oE exterior void space and connecti 。 n 幅 血 spaces
without site and inside ofbuilding ． Arra籍gement is血tegration of voi （1”s posi廿on on outside volumes a且d division of outside
vo1 es． Cormec廿on has鰕 o ways 痴at ces 醐 ity or ope es 蜘 血e eye ． C 。mp ぬ g 血e pa賃 s 。fco即 osi恒on ，山ey 鷹
classified int。 three groups；p嫐 ge， end ， ex 贓 on ofinsi （聯 ace ． Ari alternative composition is found according te opposite
ofthese groups．
Kep・”qJnis Etterior Void mpee， Artrhitectu陀 ゆ α 伽 θ∫w 泓 肋 η9翩 鴫 α 冫朋 θo崑仞 ，即 惚 辮 （febmpasin’on ，ゐ勳 鰄 魏 卿 08
外部 ヴォ イ ド空 間、街路型 建築、配列、接 続、構成 パ タ ン 、中間領域
1，は じめ に
1．t 街 路型 建築に おけ る外 部ヴtイド空 間
高密度な都 市空間に お い て は、敷 地一
杯 に 建 ち街路 に 直接面 す る 建
築が 多 く見 られ る 。こ の よ うな建築 の 集 合に よ っ て 街路空 間は 物 的 か
つ 視覚的 に 限定 され る こ とか ら、こ うし た建 築は い わ ば都 市環境 の
「地」 を な す要素 と考 え られ る。こ の よ うに 街路 に 面 し街 路空 間の 構
成要素 とな り うる建 築 を 「衝路 型建 esnl と呼 ぶ こ ととす る と、こ れ
ら街路型建築 に特有 の 空 間構成 を 分析 ・検討 す る こ とは、街 路空 間 と
建築の 関係 を 考察す る 上 で 重要 で あ る と思 わ れ る 。 西 欧の 諸都 市で
は 、近代以 前 よ り街路型建築 の 集合 に よっ て 街 区が形成 され、街 区の
内側 には 、採光や通 気 の た め の 私 的な使 用 を前提 と した 閉鎖 的な中庭
が 設 け られ る こ とが 多い 。しか し近 年、西 欧 の み な らず 我 が 国 に お い
て も、建物 を貫 通す る通路 に よ っ て 公 開 された 中庭や、街 路側 よ り外
階段 で進入 可 能 なテラスな ど、街 路型建築の 外部空間 にお け る様 々 な試
み が 見 られ る よ うに な っ て きた。本研 究で は 、建 築 の ゲォ1ユ弘 に 穿た
れ た、こ の よ うな外 部空 間 を 「外 部ゲ ォイド 空 間2 ）．（以 下 、外 部 グ ォイド
とす る）」 と呼 ぶ が 、こ れ らは 建 築ゲォva．一ムの 内側 に包 含 され るか 、あ
るい は街 路側 に 表出す るか とい っ た 配列 関係 に よ っ て 空間構 成上 の 性
格が 与 え られ る と考 え られ る。
さらに、こ の よ うな外部 ゲォイドは建 物内部 と密接 に 関わる ととも
に、敷地外 の 環境、す なわ ち街 路、わ プ 以 へ
’−X、隣地 の 建物、空地等
と空 間的 ・動線的な接続 関係 を持 ち うる。従 っ て、街路型建築 の 外部
ゲ層 ド は 、都 市 と建築をつ なぐ 中間領 域3 ）と し て の 性格 を明確 なか た
ち で モデ ル化 し た外 部空 間の ひ とっ と考 え る こ とが で きるc
以上 の 視点 に 立 ち、本研 究 は、街 路 型 建 築作 品 を対 象 と して 、建 築
ゲ ォリュームにお け る外 部 ゲォイドの 位 置 関係 で あ る配 列 と、敷 地外 の 空 間
お よび 建物 内部 と の 接 続 を 検討 す る も の で あ る。こ の こ と に よ り街路
型 建築を、外 部 ヴォ イ ドとい う視点か ら立体構成 と して捉 える こ と、
また 、周辺 環境 と建築 内部 をつ な ぐ要素 として の 外 部空 間の 構成 的な
性格 を明 らかにす る こ とが可能 に なる と思われる。
1．2 本研 究の 方法 と目的
筆者 らは こ れ ま で、建築の 外部空 間の 構成 を、そ の 領域 的性格 に 着
目し 研究 を進 め て きた4 冫。そ こ で は比 較 的敷地 面積 の 大 き い 建築 に お
け る外部空 間を、敷地内に み られ る建物以外 の 残 余の 部分、すな わ ち
敷地 に 建 物 が 配 置 され る こ と に よ っ て 形 成 され る もの と、建 物 自体に
付 随 し建築 化 され る こ とで成 立す る もの とい う2 水 準 か ら捉 えて い る
（図 1−1）。一方、高密 な敷 地に 建つ 街 路型建築 に は、い わ ゆ る残余 の
外 部 空 間は ほ とん ど見 られ ず、建物 に包含 され た 外部ゲォイドの み 分節
され る も．の が 多い （図 1−2）。すな わ ち街 路 型建 築 は、敷 地 全 体 が建 築
化 され、それ らの 部分 として 外 部空 聞が 成立 す るとい う構成上 の性 質
s1明海大学不動 産学部環境 デザ イン コ ース
非常勤 講師・修 士 （工 学＞
t2建築計画工 房 修士 （工 学）
鰯 東京工 業大 学大学院建築 学専 攻 教授 ・工 博
糾東京工業大 学大学院建築 学専 攻 助教授
・博士 （工 学）
S5 日本工 業大 学工 学 部 助 教授 ・博士 （工 学）
Lecturer， Faculty of Real Estate Sciences， Meikai University， M ．Eng ．
Itsuko Hasegawa Atelier， M ． Eng ．Prof．， Dept． of Architecヒure ， Graduate School， Tokyo Institute of Techno ［ogy ，Dr． Eng．Assoc、 Prof，， Dept． of Architecture， Graduate School， Tokyo Institute of
Technology ， Dr． Eng ，Assoc． Prof、， Faculty of Engineering， Nippo ロ Inst亘tute of Technology， Dr、 Eng、
一 159一
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を予 め持つ 建築 の タ イ プ と考え られ る。従 っ て街 路型 建築に お い て は
外 部 グ ォイドが構 成 上重 要 な 空間 と言 え、こ うし た 空間の 分析に よ っ て 、
建 物 の 用途や規模 に 関わ らず、街路空間 と の 関係 に 基づ く建築 の 都市
的な 性 格 の一
端 を 明 らか に す る こ とが 可 能に な ると思 われ る。
こ うした認 識 を踏まえ、本研 究で は 現代 の 国 内外 の 建築作品 を対 象
s＞に、第 2 覃に お い て 建築ヴォリュームに お け る外 部ゲォイドの 配 列 を、第
3 章 に おい て 外 部グォイドを介 して 接続 され る空聞お よび 接続 の 特徴 に
つ い て 各 々 検討す る。第 4 章 に お い て 外部ゲtイドの こ れ らの 両 傾 向を
総合す る こ とか ら外部ゲォイドをもつ 街 路型建 築の 代表 的な構成 を導く
とと もに、そ れ らを比 較検討す る こ とに よ り、街路型建 築の 外 部ヴォイド
にお け る構 成 的性 格 を明 らか にす るこ とを本 研 究 の 目的 とす る6 ）．
匚］敷 地面積の 大 きい一般 的な建築
（1街区 を形成する 建築）
t ”キャノピー：建築化 された外部
〉
β
倒
丶「．／
図
1
図
［］街路型建築
された外部
／
躁鸚の 部分
＼
＼ 女
既 報の 外 部空 間 と本 報の 外 部 ヴ ォ イ ドの 位 置 付 け
1．3 既 往 の 研 究お よ び 本研究の 意義
これ ま で、外 部 ゲォイド 的 な外 部 空 間 を扱 っ た 研 究 には、オーフ自ンカフェ等 の
半外 部 的な 空 間、集合住 宅 の 中庭 、建 築 敷 地 内 で 歩 行 者 が 自由 に 利 用
で き る 空間 な どを 分析す る も の 7 ）が あ る。こ れ らは 運 用 の 実態 や使 わ
れ方 な どを研 究の 目的 と して お り、本研究 の よ うな 空間構 成 の 分 析 に
主 眼 を 置 く もの で は な い 。ま た 、街 路の 景観 や 空間構成、ある い は 街
の 空 間特性 を 導くた め に 、建 築を それ らの 構 成要素の ひ とつ と捉え る
もの S ）が み られ、こ の よ うな建築 の 捉 え 方 自体は 、本 研 究に お け る街
路型 建築の 定義 と関連す る。そ の うち建築の 壁 面 後退 の あ り方 やフ ァ
サードの 形態的特徴 に着 目す る もの9．）な どは 、い わ ば街 路型建築の 物
．的な一側 面 を扱 うもの と考 える こ とも可能で ある が、本研 究の ように
外部 グォイドとい っ た 空問的 な要 素に 着 目 し 、そ れ を部分 と し て 建築の
全 体構成を捉 え る も の は 他 に は み られない 。
前 節 で 述 べ た よ うに、本 研 究 は、現代 の 建 築 作品 の うち 限 られ た 範
囲 を資 料 とす るた め、統 計 的結 果 を求 め る よ うな も の で は な い 。しか
し 、こ れ ま で 同種 の 試 み は な され て い ない こ とか ら、本 研 究で 得 られ
た傾 向を考察す る こ と に よ っ て 、現代建 築の 外部 空間 を成 立 させ て い
る構 成上 の 枠組み の 一端 を明 らか に す る こ とが 可 能 となる と、筆者 ら
は 考 えて い る。ま た、こ の こ と は建 築設 計 に お け る 周辺 環境 との 関 係
の構 築とい う今目的な課題 に ひ とつ の 指針 を与 える もの と思 わ れ る。
2 ．包含関係 か らみ た外 部ヴ ォイドの 配 列
こ こで は街路型建築 に おけ る外部ゲォイドの 分節 につ い て 、建築ゲォ
：」ユームへ の 包含の され 方、即 ち構成 にお ける配 列関係 を捉 える。
2，1 外部ゲ犲 ドの 単 位 と分節
敷 地一
杯 に建 ち、街 路 に建物 の 外 壁 が面 す る 街 路 型建築 に おい て は 、
図 2 の よ うに敷 地 な い しは 街 区 を そ の ま ま 立 ち± げ た よ うな 建 築グォ
リュームが 多 く み られ る。従 っ て この よ うな 建築の 外 部 グォイドは 、直 方体
の 建築ゲォリュームの
一部 を刳 り抜 い た よ うな外郭 が想 定で き る。例 えば図
2 の 福岡銀行本店で は 街 路 2 面 に 接 し て 直方体状の 外部ゲォイドが、ネクサ
一 160一
スワールドステat7
“ンホール棟 で は地上面 よ り持 ち上 げられた 4 カ 所の 外 部ヅォイ
ド と そ れ らを連 結す る水 平方 向に の び た 外部 ゲ ォイド がそ れ ぞ れみ られ
る。こ の ように 外部ゲォイドは 建築の 壁面や床面 に よって 規定 され る 3
次元的 な単位 と して 取 り出す こ とが 可 能で、福 岡銀行 の よ うに 単一の
単位か ら な る もの や、ステs プ ンホール棟 の よ うに 単位が複合 した もの な ど、
い くつ か の 分節 の あ り方 と して 整 理 で きる （図 3．−1）c こ の 2例 は 外部
ゲォイドの ま とま りが 単一
で あ るが 、ま とま り自体が 複数 の もの もあ り、
それ らは大 き さが 同 等で ま と ま りが 並 列的で あ る も の と、相対的に 主
と なる ま とま りとそ の 他 とい っ た主従関係 が ある もの とに 捉 え られ る。
ま た、こ れ ら外部ゲォイド の 位 置に よ っ て 、建 eeo“tlja
一ムに は 形 態的 な 特
徴 が与 え られ る。こ の 特 徴 は 図 3−2 に示 す よ うに、建 物 の 中央 部 を 貫
通 す る こ と に よ っ て 建 築 ゲ ォリュームが 2 つ に分割 され た 状 態や．地 上 部 あ
る い は 上 部 な どが 部分 的に分 割 さ．れ る状 態 など、外部ゲォイドに よ る建
築 ウ’tりn
一ムに 対 す る形態操 作か ら生 じ る も の と捉 え られ る 。
そ こ で 、外部 ）“itイドを包 含す る 建 築ヴォリズ ムの 形 態 を捉 え る た め に 、
外 部グォイド の 位置 を水平 方向 と垂 直方 向の 重 ね合 わせ よ り求 め る （表
1 ）。分析例 （図 4 ）で は、単位 が複合した 外 部ヴォイドの まと ま りが 2
カ所 み られ 洛 々 に おい て 最大 の ゲォイド （以下、」インゲォイドとす る）は と
も に建 築ゲォ1ゴ ムの 外 周 部 を 垂 直に 貫 通 し （表 1 の 記号 ：F＞、そ れに 比
して 小 さい ゲォイド （以 下．fプ グォイドとす る ）が 下 部 に貫入 し （d）メイングォ
イド に連 結 され てい る。この よ うに、外 部 グ ォイド の 分 節の あ り方、そ の
位 置 の 組 合せ 漣 築 グォリ・一ムに対 す る操 作 を分析 し た 結果、街路型建築
に お け る 外 部ゲォイド の 配列 を捉 え る こ とが で き た．（表 2 ）。
2．2 外 部ヴtイドの 配 列
表 2 は 外 部ヴォイド の 分節 の あ り方 を 縦軸 に、外 部 ゲォイド に よ っ て 建
築 ゲォリ・−hに与 え られ る 形 態 的特 徴 （建 築 ゲtリュームに 対 す る操作 ）を横
軸に 全資料 を付 蹟 した もの で あ る。以 下、外部ゲォイドの ま と ま り が 単
一か 複数か 毎 に 、資 料が 該 当 した 配 列 の 主 な もの に つ い て 述 べ る。
本資料の 範囲 に おい て は 、外 部グォイドの ま と ま りが 単一
の もの が 比
較的 に多 く、そ の 中で、建築ゲォ1ユームを分割 す るもの は、水 平 ・垂 直 方
向 と もに 貫通す る （H＞も の と、建 築ゲォリr ムの 内側 を垂 直 に貫通 す る
（G）Sイングォイドに、外周 部 を垂 直に貫 通 す る （f）サプ グォイドが複 数連結す
る こ とで 屈 曲 しな が ら建築ゲォリュ払 を 分 割す る も の 等が み られ た。ま
た、建築 ゲォ1ユームの 地 上 部 や 立 面 な ど を部 分 的に 分 割す る も の で は 、外
周 部 を垂直 に 貫 通 する （F）こ と に よ り立 面が 分割 され る もの と、建 築
ゲォリュ・・hの 外周 部を 垂 直 に 貫通 す る （F）メインゲォイド と下部に 貫入 （d）す
る ナプ グォイド が連結 され る こ とで 、地 上 部お よ び 立 面 が 分割 （地 立 ）さ
れ る も の 等 が 見 られ た。次 に、建築 ゲォリュームが 分 割 され な い 場 合 は、建
物 の 内側 を垂 直 に貫 通 す る （G） もの 、下 部 を 貫通 す る （E）ピ ロティ形 状
の メイングォイド とそ の 上 部で 外周部 （a）や 内側 （b）に 貫入 す るサブ ゲォイ
ドが 連結 さ れる も の 等 を見 出す こ と が で きた。
また、外 部ウ“オイドの ま とま りが複数の もの で は、外周 部 を垂直に 貫
通す る （F＞、あ るい は上部 に貫入す る （A ）外 部グォイドが 反復す るも
の （F／F、A／Aな ど〉と、外 周 部 を垂 直 に 貫通 す る （F）メインヴォイド』と位 置
が 異 な る サプ グォイドの 組合せ （F／d） 等が 見 られ た。
本資料 の 全般的 な傾 向 と して、接地 した 外部ゲォイド（D、d 〜H、h）で
あ り、建築 グォリュ弘 の 外周 部を垂 直に 貫通す る （F、f）部分 を含む とい
う特徴 が 挙げ られ る。従 っ て 外 部ゲォイド は 主 に 地上 面 を基準 に配 列 さ
れ 、建 物外 観 を分 割す る とい う基 本 的 な働 き を もつ と言 え る。
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パ リ中心 部〔1970 年頃）複数の 建物が壁面 を共有 し、街区 を形成。街 路側 に は開 ロ部 が 並ん だ フ ァ サ ードが向 け られ 、建 物の 奥に 中庭 （＝外部 ヴォ イ ド） が設 け られて い る 。
現代に お ける 街路 型建築 と外部ヴォ イ ド
丶＼
＼＼
〉森 ・
＿ 鱗響 ヲ 、 、 ∫〆 丶 ゴ＿t’
噸瀞ll
（ネ7サスワールト，Xテ1一フ’ン・ホール棟｝
図 2 街路型建 築に お ける外 部 ヴ ォ イ ド
no 101 Gity Hatl＆ Library， The HagueL
］外部ヴ ォイドの 配列 ：Fdd／Fd 〈複合体が並 列的に み られ る ）Ll外部ヴ ォイドの 接続
Fdd ：敷地外 【街路、オーア ンスペース】
建物内部 【アトllウな ギャラリー】
Fdr 敷地外 【彳封路 、オープ ンスペース；
建物内部 【アトLjo
ム、ホワ仁 】
敷地外、建物内部 ともに 動線的 ・視覚的 にも接続
メインO’＃イド ： F メイカ
“オ1ト’：F
鸚 鴫 礁 ・
サブ O’オでド
協 ．、ト。表 ，k7”，？’”tF’
：d
図 4 分析例
表 2 外部 ヴォ イ ドの 配列
外部 ヴォ イ ドの まとま り が単一
（117 ｝ 外 部 ヴォ イ ドの まと ま りが複数 〔33｝
十 単体 （52｝ 複 合体 〔65｝
嚇 1：：〕：：1鱒一っ の単位 から 複数の単位 の結合 か ら
な る外部ヴ ォ イ ド なる外部 ウォ イ ド
司宀り、
拍ト到尸並
が
り
h」’
節ま
謝舗靴
〆
騨
鵠
主’
的 く17〕 ．’r丶
嘱麟大 き さや 分節に よ って
序列のあるまとまり
図 3−1 外 部 ヴ ォ イ ドの 分 節 〔t、〉腱 鋤 オリュ
ーム 麟 ・タ｝部ウW’ レ
建 築 ヴ ォ リューム
を分割（33｝ r、、、 L 丶
’1
＼、；1
く ＼〆 …
I q、 A
r I
、 、 ’
建築 ヴォ リ ューム を部分的 に分割（83 ｝
鼕蘚繊地上邪 に お い て 分刮 上部に お い て 分割 立面に お い て 分割
謬毓黜 1、
譲 1
、 、瑠∫厂
図3−2 外部 ヴ ォ イ ドに よる 建築ヴ ォリrk に 対 する 操作
表 1 外部ヴ ォ イ ドの位置 靆霧：外部 ヴ オ イ ド
水平方向に お け る位置 一冖 一一＼ 丶 面纛 麟 …回翳離
・ 「凾騨勵
垂
直方
向に
おけ
る位
置
思 厘建築の 上面に
達する 位置、または上部
．Tr■rrrr．Tri
墨GL 面か つ
建築の 下部．．」幽■齟．・「．幽・■
胤GL面 か ら建
築上 面ま で
達 する位置
礁i煕i解 ．．閲「r 「「」．’TLi．」’°°「「’°「「°’．「尸・T．’・．．．’幽．幽’・」−「幽「■．’．「「「．「1「．T．−
糠 i＼ i鑾＿．＿＿一．．、．、．・．．《一一．……………ト ー…・一．…．．．一』一．・一．． I I l ／ ； 1
： 1
・ ＼ ’ ・ i 離 i 、・
垂直講 、 i。轟 内，i 水 平 撫 ・
r ．表中の アルファベ ット大文字は メインヴ ォイド を、小 1 字は サプ ヴ ォイド を表す 。※ 1 ：複合体 におい ては 、その一部 として この 位置 に分節 される もの が み ら れ る （記号 、X、x）※ 2 ：外周部の 対面に達す るピ蚯イもこれに含め る。
外部 ヴォ イ ドに よ る 建築ヴ ォリュ仏 に 対す る操作 あ り 操作 な し．．「「「幽rrT「尸．r．r・幽．齟．一．・．．．・．凵幽齟．齟．・」「．幽齟■幽．．．「．齟1建築ゲ望リューム分割 建築ゲ ォリュ 唾 を部 分的に 分割 〔地、上、立） 建 築ヴ ォリ1一ムの 分割な し
053H OO4 F 立 096 F 立 GO5 Ai057H OO ε F 立 098 F 立 022A： D67 H D ↑6F 立 104F 立
．．i．．．」．．．幽．」「「．・「059B
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’の よ うに 表す ．なお 、ア イ ソ メ 図はそれぞ
れの ます め内で齦 も多く見ら れ た も の を示 す 。
一 161 一
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3 ．外 部ゲ ォイド を介 して 接続 され る内外 の 空間
街 路 型 建築 に お け る外 部ゲ ォイド に は 、高密 な都市環 境ゆえ に、建 物
内部 の み な らず 街 路等の 敷地境 界を越 えたと こ ろ に も面 し、ひ とま と
ま りの 領域 を形 成 して い る も の が 見 られ る。こ こ で は、こ の よ うな外
部ヴォイド とそれを．取 り巻 く周 辺 の空 間との 接続 につ い て 検討 を行 う。3．1．敷地外 の 空間 と建物内部
図 4 の 分析 例に もどると、2 カ所 の 外 部 ゲォイドの ま とま り （Fdd と
Fd＞は、街 区 の 端 部 に位置 し街 路や同 じ 街 区 内に あ るた プ ンスペ ースか ら
メィングォイドお よ びサfV“tイドに 自由に 出入 りで き る。ま た 地 上 面 に お い
て 2 カ所 と もメインゲ ォイドか ら建物 内部 （アト艸ム）に 入 る こ とが ℃き、サブ
ヴォイドを介 してギ ャラリーや 上 階の ホ
ールへ 至 る た め の ホワ仁 と も接続 され て い
る．この よ うに 、外 部 グ ォイド の ま とま り を介 し て 敷 地外 の 空間 と建物
内部 が接続 され る こ とで、外 部 ゲォイドは 周 辺 環境 の な か に位置付 け ら
れ 、中間領域 とし て の 性 格が 付与 され る とい え る。こ こ で は、こ の よ
うな外 部グォイド の 接続 に つ い て 検討す る た めに 激 地 外の 空間 （以下、
敷地外 とする） と建物 内部 につ い て 整 理 す る （図 5−1）。
敷地 外 には、街 路 （S＞、オープ ンス へ ス（O）な ど の 公 開 性 を も つ 空 間 （以
下、公 開 され た 空間 とする）と、必ず しもそ うで は ない 空地 や庭 園．（p）
等があ る。これ らは 外 部 ヴォイド と接続 され る こ とで 領域 的な広 が りが
延長 され る もの で ある が、隣地 の 建物 や 高架等 （W）は 外 部ゲォイドの 広
が りを限 定す る とい え る。また 建 物 の 内部は 、機能 をも つ 部分 （機 能
部）と その 機 能 を組 織 す る部 分 （共 用 部 ）と に 大別 で き る10）。分析例
で は、執務室 やホーJF、図書室、ギ ャラ1一な どが 機 能 部 で あ り、こ れ ら へ 至
る た め に通過す る エントランスホールやアト1ウム、t・ワイエな どが 共 用 部 で あ る。
ま た 、分析例 で は 外部ゲォイド と敷 地外お よび 建物 内部が 動線的 かつ
視覚的 に接 続 され て い る が、開 口 部 を持 た ずガ ラ ス の 壁面 等で 仕切 ら
れ た 場合 は視覚的 な接続 の み と考 えられ、接続 の 種類 は 大枠 この 2種
で 捉 え られ る （図 5−2）。さ ら に、メインエ ントランスが 外部グォイド｝こ位 置す る場
合 は、動線的 な接続 にアプ ローチと して の位 置付 けが付与 され る と考 える。
そ こで 、全資料 にお い て 、外 部ゲォイドの ま と ま りを中心 に 、内外 の 接
続 され る空間、接続 の 種 類．メインエントランスの 位置 を記 した接続 図 を作成 し
（図 4 ：分析例参 照）、外部グォイドと接続 され た 敷 地 外 と建 物 内 部 の 組合
せ を も と に 、外部ゲォイドの 接 続 を整 理 した （表 3 ）。
3，2 敷地 外 と建物 内部 か らみ た外部ヴt（ドの 接続
街 路 と の 接続 の 有無 に よ っ て 、敷 地外 の 空間 は、街 路の み、街 路 と
そ の 他 の 組 合 せ 、街 路 以 外 の み、敷地外 と 接続 され ない とい う 4 種で
捉 え られ る。ま た建 物 内 部 と動 線的 に も視覚的 に も接続 され ない 外部
グォイドは本資料 で はみ られ な か っ た た め、建 物内部 は、共 用部の み、
共用部 と機 能部 、機能 部の み の 3種 で捉 え る。こ れ らの 組合 せ か ら接
続 関係 におけ る 8の 基本的 なあ り方 （表 3 ：縦軸） を求め た。
さらに、こ の なか で 特徴的な接続 関係 と して 、敷地 外 で 街 路以外 と
も接続 され、建物 内部は 機 能部 の み と接続 され る もの （敷 地外 ：街路
とその 他の 組合せ 、建物 内部 ： 共用 部 ＋ 機 能 部 ） が あ る程 度 み られ、こ れ らは外 部ゲォイド を介 し て た プ ンス“
’ 一・スと接続 され る機能部 とい う領
域 的 な ま とま り の 可 能 性 を 示 す と考 え られ る。3．3 動 線的 接続 とヴ 打 ド の 分 節 に よ る性格
本 節 で は 、外 部グォイドを 介 し た内外 の 空 間 に よ る傾 域 的 な ま と ま り
をよ り具体的に性格付 け る接 続 の 種 類 や メインエントヲンスの 位 置を考 察す る こ
とか ら、前節 の 基本 的な 8 の 接続 関係 に 共 通 す る傾 向 お よび 特定 の 接
続 関係 に 内在 す る特 徴 を考 察す る （表 3 ： 横軸〉。
一 162一
侮 らか の敷地外 の空 間と接 続され る場合 （表 3 ：縦軸、最下段．以外 ）、
外 部ヴォイドに メインエントランスが 接続 され る とい う傾 向 を、本 資料は ほ ぼ全般
的 に持 つ 。こ れ らは 街 路姻』一プ 以 へ
スな どとも接続 され て い るた め．
街 路一・外 部 グォイド→メインエントランスとい う
一連 の アプ ロつ の た め の 領域が 成立
して い る と思 われ る。また、複数の 街路や、街路 とオープ ンスへ
スとい っ
た 公 開 され た空 間 ど う しが外 部ゲ ォイド を介 して 接続 され る もの もみ ら
れ た 。こ の こ とは、敷 地 外 と建 物 内 部 との 中 間 に位置 す る外 部 ゲ ォイド
に 、公 開 され た 空間をつ なぐ通 過 点 と して の 役 割が 付 加 され る とい っ
た、接続 関係 に よる性格 と捉 え られ る。また、街 路 と機能部 が接 続 さ
れ る もの に は 、街路と視線的に 繋 が る外部O“ tイド（表 3 、記 号 ★、※ ）が
集 中 して お り、こ の こ と は、建 物内 部の 活 動の 一部 が街路側に 表出 した
状態 を示 すもの とい え る。
次に、単位が複合 した外 部ゲォイドの 場合 の 外部ウ’tイトの 分節 と接続関
係 にっ い て 考察す る。複合体 の外 部 ゲォイドで メインゲォイド とザプ ゲ ォイドご
とに接続 す る空間 を統一して い る も の が み ら れ た （表 3 ：網 掛 け され
た接続 図）。っ ま り、外 部ゲォイドの ま とま りに お い て全て の 空間が等価
に 接続 され る の で は な く、ま とま り内に さ らに 局 部 的 なま と ま りが 成
立 し て い る と 考え られ る。例 え ば、資 料 no ． 49 は 街路 と共 用 部・機 能
部 に接 続 され る も の で あ る が、メインゲ ォイドに は 建物内 部が、サブ ヴォイドに
は敷 地 外 の 空 間 で あ る街 路 が そ れ ぞ れ 対 応 す る こ とで 、街 路か らは 小
規 模 な外 部 ゲォイド が 見 え て 、中に入 る と大 き な 外部ヴォイド の 広 が りに
繋 が っ て お り、そ こか ら内 部へ至 る とい う大 ／ 小 と内 ／ 外 が 対応 し た
領域 の 対 比 が 明確 に な っ て い る。こ の よ うに、外 部 グォイドの 大／小 を、
街路／街 路以外、共 用部 ／機 能部、動線的接続 ／視線 的接続 とい っ た
同水準 で の 違い に 対応 させ る こ とで、ひ とつ なが りの 外部空問の な か
に性 格 の 異な る領 域が 成 立 して い ると考 えられ る。
4 ．配 列 と 接続か らみ た 街路型 建築に お け る外 部ゲォイドの 構成
こ こで は、第 2 章 に おい て 検討 した 建築ゲォ1・一ムに 対す る 外 部ゲォイド
の 配 列 と、第 3章 にお い て 検 討 した 敷 地外 お よ び建 物 内 部 と外 部ヴ tイ
ドの 接続 を 重 ね合わ せ る こ とか ら、外 部ゲ ォイド に よる 街 路 型 建 築 の う
ち代表的 な構成 に 着 目 し 、さ らに こ れ ら ど う しを比 較 検討 す る こ とか
ら外部ゲォイドの 構 成的な性 格 に つ い て 考察を 行 う。
4，1 外 部ゲtイド に お ける構成パ タン
第 2 章 で 求 め た 外 部V“ t，イド の 配列 と、第 3 章 で 整 理 し た 外 部ゲォイド
の 接続関係に よ るマトリクスか ら、資料 が該 当 した もの で代表的 な 14 の 構
成 （以下 、構成 バ タン とす る） に つ い て 取 り上 げ る （表 4 ）。
外部ゲォイドの ま と ま りが 単一で 建築 グォVユーAを分 割す るバ タン 1か ら
3 の な か で、1は 水平 ・垂直 方向 に 貫 通 す る 単体 の 外 部 ゲォイドを介 し
て 街路か ら街 路 へ 通過す る領域が成立 して お り、こ こにrv トランスホール等 の
共用部が 面 して い る もの で あ る、2 と 3 は 単位 が 複合 した 外 部ゲォイド
に よ っ て 建築ゲォリュームが 分割 され る もの で、2 は街路 と機 能部 が 接 続
され、3 は さ らに 隣 の 建 物や 空地 な どに も面す る もの で ある 。・2 は 内
側 に垂 直 貫 通 す る阿 ンV“ t，イド を 中継 しスリシト状 の サプ ヅォイドを 介 して 街路
ど う しが 接 続 され る の に対 し、3 は街 路 側 に サプ ゲ ォイドが 、隣地 に 面
し て 刈 ングォイドが 分節 され る こ と か ら、両 者 の 違 い は 主 とな る外 部 グォ
イドが 中か 奥 か とい っ た 点か ら捉 え られ る。建築グォ1＝一ムの 立面 が分割
され るパ タン4 と 5 は 、前者が 街 路 と共用部 をつ な ぐアプ ローテ領域 とな っ
て お り、後者 は機 能部 も加 え て 接続 され る もの で ある。こ の 両バ タンに
対 して 、パ クン 6 は 外 部 ゲォイド の 配 列 は 同 じで、広 場 な ど の 才一ヅ yxへ
ス
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と機 能部が接続 され る も の で ある。同 じ く建築ヴォリ・一ムを部分的に分割
し 、単位が 複合 した外 部 グォイドの ハP
タン7 、8 、9 の うち、7 は 内側 を 垂
直 に 貫通 す るメインゲォイド を持 ち、同 じ く地上面 に あるサブ グ“abイド に よっ
て 街 路 に 2面 以 上 接続 され る こ とか ら、外部ゲォイドの ま とま りが完全
に 通 過 可能 な領 域 と して 成立 して い る。8 は、4 、5 と同様 に 垂 直 貫
通す るメインヴ ォイドが街路側に 面 し 、ザブ ゲォイドを抜 け る と隣 地 の 建物 な ど
に 面す る。9 は敷地外 も建物 内 部 も接続 され る空 間 の 種 類 が 多 く、そ
の なか で 公 開 され た空 間 との 接 続 や 外 部 ゲ ォイドの 分 節 の 対応 関係 か ら
2 つ の 傾 向が得 られた。一’方 は外周部 に垂 直貫通 す るメインヴォイドに複数
の ナプ ゲォイドが 連結 され る もの で 、街路やオープ ンスへ
スに 接 し たメインゲォイ
ドを中心 にザブ ゲォイドを 通 じて 別 の 街 路へ通 り抜 け られ、共用部、機能
部 と も動 線 的に接続 され る構 成 （9−1 ：▽ ■ ）で ある。も う
一方は 、
メインゲォイドは 前者 と同 様に 外周部 を垂 直 に 貫通 す るが街路等の 公開 され
た空 間に は 面 し て お らず、建 物 外 壁 な ど に面 し機 能部 と接続 され、サブ
グォイドを介 して 街路 とメインエントランスが 接 続 され る こ とか ら、アプ ロづ 領域 に
対応 し た ま とま り と、そ の 奥 に メインゲォイド とセットに な っ た 機能部の ま と
ま りが 併存 し て い る構 成 （9 −2 ：▽ V2、V3）で あ る。建 築ヴ ォリュームを
分割 せ ず外部ヴ詞ドが 単体 の バ タンleは 建築 グォリュームの 内部 を垂 直 に 貫
通 し、機 能部 と の み接続 され る傾 向 に ある。外部 グォイドが 複数 の 単位
で あ るバ タン11は、建物の 下部全体 に及ぶ ピ ロティ形 状の メインゲォイドが 街路
とメインエントランスを通 し て 共用 部に接 続 され 、．そ の 上部に 貫入 した複数 の サ
ブ ゲォイドが機 能 部に 接続 され る。前述 の 9 −2がアブ 日一チ領域 と機 能部
の ま とま りが水 平 方 向 に 併置 され るの に対 し、11 は 上 下方向で 各々 の
口 敷 地外 の 空間 衷 中の｛瞰 字は該当資料数 を示す。［．健 物内 部
ヴ ォイド 空間の 広 が り を延 長 させ る場 所 （外部 〉
公開 され た空 間
〃 を限 定
健 枷
園 ： ト｝：ζ3
」盃L …・蝣
・ ・前酳 路画゜ ：
覦翁ス’
画
P ：隣の空地 （9｝ W ：隣の建物〔25）
図5−1 外 部ゲォイド と接続 さ れ る敷地 外 の 空 間 と建 物 内部
1ントランス
ま とま りが併置 された構成で あ る。
以 上が外部ヴォイドの ま とま りが 1カ 所 の 場 合 の パ タンで ある が、外 部
ゲォイド の ま とま りが複 数で あ るバ タン12、13、14 の うち 12 と 13 は 4 、
5 と同様 の 外部 ヴォイド が 反復す る も の （12）と、主 とな る外部グォイド
が 5 と 同様 で 、残 り の 従 とな る外 部ゲォイドが街路 と視覚 の みで 繋が る
もの の 組合せ （13）で あ る。14は 建物 の 上部 で外 周部に 貫入 した 外
部ゲ層 ド が 反復 す る も の （A／A）で 、そ れ らは 街路 とは 視 覚的 に の み、
また 機能 部 とは 動 線 的 にの み 繋 が っ て い る。
4．2 3 つ の モ デル と構 成パ 夘 の 関係
前 節 の 構 成 ハ
eタン にお い て、ハ
’タン10 と 14以外 は、街路等 の 都市 の 領
域 と動線的 に接 続 され 、さらに そ の 中で ハ
’タン6 以外 は 外 部 ゲォイドの ま
とま りに 建 物への アブ U づ が 含 ま れ る構 成で あ る 。従 っ て 、外 部 グォイド
の 中間領域性 は、都 市の領域 また は建物 内部 との 接続 の ど ちらに 比 重
が あ るか、それ とも双 方を等価に接続す るか とい っ た 論理 的に推察可 能
な振幅 の 内に、形 式的なあ り方 を求める こ とが 可能で ある。そ こで、こ
れ らを 3 つ の モ デル と して、各構成バ タンとの 関係 を考察 した （図 6）。
■ 通 過 モ デ ル （水 平・多方 向空間 ） 地上 面に 位置す る外 部 グォイドを
介 して 街 路 や t一プ ンスへ ス等が 動線 的に 接続 され る とい う1，とは、水 平
方 向 の 通 過 領 域が 成立 し て い る と 考え られ 、バ タソ 1、2 、7 、9−1は こ の
よ うな性格 （通 過モ デル ）を基本的 に持 つ 。こ の うち単位 が複合 し た
外 部ゲ ォイド の ま と ま り （2 、7 、9−1） は 、街 路 よ りサプ グ ォイドを経 て
奥に 大き い メインゲォイドが あ り、そ こ で 建物 内部 と接続 され る こ とか ら、
通 過領域 の 中間に接続 関係 が 集約 し多方向に 抜け られ る 中心的な場が
アトリウム’．ロビー
廊下 等 ＊ 動線的な接続 は、ほ とん どの資料で視線的な接続 も桝 せて
図5−2 接続 の 種類 盤編酔畿額鑾黷黝甜弩惣イドと齷 さ
表 3 外 部ゲ ォイド と敷地 外、建物内部 との 接続
地ク 内部 ． メイン1ントランス と動線的 に接続 1 メイン エン トランス と 複数 の 公 開 され た空 間が動 線的に 接続 ；複数 の 公開 された空間 が動線的 に接続 1 その 他
共
用
部
〔22｝
牒 幣午 華 断 吋 響 塵 霜 》 幣 iや i準 鰍機共
轗〔，吉
・．，
騨襯 稗 響糶 爍 欝 艶醗搬噸 勲 i轡i鞍楡，．，「．， ：街
路の
み
〔681
機能部
〔19）
畿轡 幹il蘇 纏 轡 讐 1郵礁 1繍 灘；無共用部
〕
●凾● 曾■ r，■r，，， ，7▼7 ，「「鹽・鬯曾 幽 ・・「・・9・− 9．．”「 86 ★ 1 ； 1
轟 継 ・1欝 麹 懲 iヤ斗 ・ ：聯 i轆 ・ ・L ，一 幽幽幽幽「幽・「
街路と
街路以外の
組合
せ
〔57）
機共能用部 部
十
129〕
幽・・「・
癖蝕麟 聽i撫 購灘 韈 i欝1 博 脳 ・
壁鱗機
能
部
｛18）聯蜘噺鰍 1蝋 艶 蛾聯 弊渝 轡 蹲 繍 諮 轡
「・
と街
接路続以
外 U3 ｝
轟 ・韓 麟 観 鱒二1諜 騨蔀 碑
接 敷
続 地な外し と （12｝
蜘 … 懸隙 ：傷 難 岬1貰激 、
縦枠 （ ）w1 で表記 して い る）
内 の 数字は 駭当資料数 を示 し、表中の 数字は 資料 no．を表 し、その他の 記号は図 4、5・1、5・21こ準ずる （敷地外に おい て、隣の 建物外壁 までに庭園な どの外 部 空間が あ るも のが 6資料 見 ら れ、 ．注 1no．139の接 続 図 中の 数字 は、メインゲ ォ仆
’に接続 されるサゲヴォイド．機能部 の 数を示して い る。
一 163一
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表 4 配 列 と接続か らみ た 外部ヴ ォイ ドの 空間構 成
接 続
配列
一一r−一一r−r−一一 r1一罰而一一一一回一一一一一一一一一一一一一街路と接続
敷地外 の 空間と接続あ り一一一 一一一一一一一一一一一一一冒闇■一一一叮■一■一一■ 一一一 一一一一 一一一 回一■囮一一一一一一一一一一 街 路 とそ の 他の 空間 と接続
幽一圏齟樋一一一一街路以 外の
敗地 外と接 続
敷地 外 と の’接続 な し
｛内部と の み 1妾続〕共用部 と接続 1 共 用部 と機能部 と接続 1機能部 と接続 共用部 と接続 1 共用部と機能部 と接続 圏機能部と接続
80 ■
107 露
司16 △ 鬩
127 △ ■
△ 1
119 △ 匿 鬮 67 ■ 旨
： 1
1唱 △ 口 1 53 △ 圏 72 △
圏 1 57 △ 79 △ 卩 脚 圏 陛 I F 圏 1
130cf△■ LE 卩を嚠 単分築 1 体割ヴ 1 オ r −一凾
当 複
去i徐 1
20 △ 圏 V1
3
一一一一123 △ ■149 △ ■ VI21
17 △ V1105
△ 窿
109 ▽ ■
110 △ 覃
39
一＿一一一一一一一→一一一一一＿一一一一一r−一一一一一62 △ V1 圏 26 ▽ ■ V2、V3 「5s ▽ ■
2 2 1
23 △
3B ▽ V214▽ V4官
6 ▽
42 ▽ ■
▽
3
胃“一■一一一叮一一■一一一一一一一一
16 △ 豆 8豆
33 △ 泣 27 ウ
56 △ 立 46立96盤 4
地 立
50 △ 1 129 △ M61 △ 立 134 △ 立
75 △ 立 106 立
76盒喜 5
、3 ※ 砂 2104△ 立
37 △地． 121 △ 地 1
60 △ ■地 I
l I I
l l l − 9−2 1
、、 呶 64d△ 立
191 立
69f ★ 立
層一一一一一 一一一一一一一一 一一一一一一一一一一7c 地
外
部ヴ
オ
イ
ド
のまと
ま
り
が
単一
1
飆 器分 ヴ L −− 1
的 オ 1
雰呈渓割 ⊥i保 ：
66 △
70 △ 匿V1 助 守
92 △ ■V1 上 立
93 △ 上 立
54V1 、V4 ★上
131 △ ■ 立
7
印幽 幽o 徊凾 lr83 △ 匿 地 lI
l88▽ 即 3 地上立 1・・一一・一 一
※ 1，i
．1
：
47 ▽ 薗一錮立
78V1 立86 △
45 △ 地 1｝．1 ▽ V2 地立
99 ■ 地立2 △ ■ v2 上 立
8
124 V1 ， 31 ▽ V2、V3 ，豆125 △ ■ 晒上 132 ▽ V2、V3 地 立
100 ▽ ■ 地上立 195 ▽ V2、V3 、V4 地 立
地立 1123 ▽ V2、V3 地 立35 ▽ ■
B4 ▽■ 地立 1棉 5 AV2 地上
1柘 ▽ ■ 上立 151 ▽ 上 立
137 △ ■ 地上 141▽ 地 立
▽ 亠1103 ★ 立
125 ▽ 地上立
30△匿 V2 地 立
111C1 貯・ 並
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10I i 5 旁
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一＿＿＿＿一一＿舶一」一一一＿一一＿＿一一＿一一一＿一一一一一＿＿＿＿一＿−1−＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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121c 険 113110Bcl ☆ T221
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1 ト ー 一 一な リ 1
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一一一一一一一一一一一一35V3 132
τ18 △ 日V3V412△ V3150
△ V3、V4 浄
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一鹵一一一一’−68 ▽
3旨12
：
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一一112 △ V1142cl
△ ■
一．．曹．o・．・鹽「148 撫 幽1 ，曝一…一
※ 2丿
分割4B △ ■ 1 L I I
29 △ V1 脚 90 △ ■ V1 、＞2 0 44 △ ■
’ 12
’ 卩を建 脚並部 築 ［列分 ヴ 118
△ 立． 194 △ 地立 I l I l I l I l I
I 131
10 楽 豆．
74 △ 立．
89 ▽ ■ 地．
1D1 △ 口 V2 地 立
△ 噛．．
73 △ ■☆ 地立
143 立
外部ヴ
オ
イドの
ま
とまり
が
複数
的 オ ト
郵陸 ム 1
一一一2415
△ ■ 地立
82 △ 立
128 △ ※ 立．
△ ※
一一一一一一一一一ア1 △■ 地
165△ 立
14
一一幽齢一圏齢一一一皀
55 △ 立
163 立．
：脚
一一一回一一一■一一Ig ア 地
181 △ 上
21
n−一一一一一一一一一一一一一一一一一一
し分な割い
1 25 △ ※
164 △
31
3 ★
13 ★
τ02 ★
52 巌
△ 帝
F I
F I匣 1「 I
F I
F I
147r ★ 120d
表中の 数字は 資料 ne．を示 し、接続に 関す る内容の うち、メイン1ントランXの 位置 （△ ▽ ｝、複数の 公開 された空 間との接続 （■）、外部ヴ ォイドの 分節と接続される場所の 対応 CVi〜V4 ｝
接続 （★☆※ ｝に つ い て表 レ、配列に 関す る内容 として 、建築ヴォリュー厶の 部分的 な分割 （地 、上 、立） に つ い て表 して い る （記号は 食て、ge2，3に準 ずる ｝。、視線的
※ 1
「
り
ら極
き
さ
げはで
続
上『
過
接
ち仆
通に
持冴は
的
ラ差偏外吶
り助に
線成
過
よ河
的視構
通
上た
線、る
非
地れ
動ずれ
（
L
「
セ「
末端モ デ ル
（行 き止 ま りの領域 ）
5
6
4健 物末端）
8
L
3
翼
S 9−2
編繍匚
1t贐．f 』
臨 奮 ・
「
一一一一
s．＿．＿．＿．＿．＿．＿．＿．＿．＿↓ご＿．＿一＿t＿＿一＿一； 二 ∵ 二 ∵ 二 ∵ 二 二
・ニー丿
12（末端の 分散 ）
襲
za．灘．．．一．−s−一．．．．
一 反復
複合
13
贓［所、齋 ，
ま とまり の 分離］
レフ颪 ，）
ま と ま り の 上下隣接 ］：
…
si
i内部の 組 織化 に
外部ヴ ォ イ ドを利用
…
tl
図 6 街路型建築の 外部 ヴォ イ ドに お ける 3 つ の モ デル と構成パ タン
合
※2
S・… 一伽
§
へら
建と
が
て外
ー
な
つ
地
価
し
よ敷成
等
る
に
て構外
す
続える
内
属接超れ
、
従なをさ
属
に
的部続従
部線内接
非
内
視物も
ーー「 「十 「
「『’〒
〕外部ゲ ォイドが複 合体の 場合 の 構成 的性 格〔モ デル の変容 ）
一 164一
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A ． 。 hi ， 。 。 ， 。 ． 。 ・ エ。 。 ， i， 。 ，。 。 f 遍 。 n
形成 される構成 で あ る。
■ 末端モ デル （一
方 向空間） バ タン4 、5 や 6 は、建 築グォリ＝一ムに 囲
ま れ た 単一
の 外 部ヴォイド が 街路 あ る い は オープ ンスへ
スに 面 し 、建 物 な い
し外部ゲォイドで 行 き止 ま り に なる （末端モ デル ）。こ の 性格を 前提 と し
っ つ 単位 が複 合 した 外 部 ゲ ォイド （3 、8 、9−2、11） は、外 部 ゲ ォイドが 末
端 で あ るが 隣 地 の 空 地 に 面 す る （3 ）、上 方へ抜 け る （11） とい っ た
空 間 上 の 広 が りが 延 長 され 、末 端 で あ る こ とが 空 間 的に緩 和 され る構
成 で あ る。ま た 1バ タン12 は 4 の あ り方が 反 復 し 、末端 と し て の 性格 も
分散 され る と言 え、13 は 4 と後述 の 14 の 一部の 複合 で あ る。
■ 内部従属モ デル バ タン10は 単一の 外部 ゲォイドが 建築ゲォリュームの 内
側 に 包含 され るた め、街路 とは 無 関係で あ り完全 に 建物内部 に従属 し
て い る （内部従属 モ デル ）。内部 との み 動線 的に接続 す る外部ゲォイドの
反 復で あるバ タンt4は、内部 に 従属 しなが ら街 路 と視 線的 に接続す る も
の で、内部活 動の 表 出 とい うファサード面 の 特徴が み られ る。
以 上 の 、通 過 、末 端 、内部 従 属 とい う 3 つ の モデルは、中間 領 域 と し
て の 外部ゲォイド とい う枠組 み の 中で の バ リエーションと言 える が 、ハ
eeン9−2、
11、13で は 、メインゲォイドに お け るアプ ローチ領域 （バ タン9−2 はサプ グ ォイドに
アプ ロづ 領域が 対応）と、集 合住宅 に お け る住 戸 部分や研究所 にお け る
各 研 究室 とい っ た 機能部 とサブ グォイド の 領域 的なま とま りが 併存 （9−
2 ： 水平隣接、11．：上 下隣接、13：分離〉 して お り、外 部ヴtイドが建物
内部の 組織化に も関与 して い る と考え られ る。また、すべ て の モブルに
おい て 、単位が複合、ある い は 複数の ま とま りに よる 外部ゲォイドをも
つ もの は 、通 過領域 の なか に集 約的 な中心 の 場 を分節す る、空間 の 延
長 に よ っ て 末端 を緩和す る、末 端を分散す る、とい っ た 各モ デル の 性
格 と対立 す る よ うな特徴が 付加 され て お り、そ の こ と に よ っ て 両義性
を もっ た 全 体が 構成 され て い る と言え る 。
以上 の 通 過モデ ルと末端 モデ ルに 属する 構成バ タンは 、地上 面 に 接地 し建
築ゲォリュームを垂 直に 貫通 す る部分を 含む外 部ゲォイドで あ る こ とか ら、こ
れ らは 、街 路や オープ ンスへ
ス とい う都市空 間に相似 した 空間が 建築 の 敷
地内 に 再現 された もの と言 え る。つ ま り、既存 の 都 市空間が もつ 連続
性・開放性 を建築 のスケ
ールに 変換 した 構成 と も言 え、都 市空聞の 内包 と
して 外部ヴォイドが 定義 され る もの と考え られる。本資料 の 範囲 内で は
あ る が、街 路 型 建築 の 外 部グォイドの 主 な も の は、以上 の 枠組み を前提
に成 立 してお り、こ の 枠 組 み よ り逸 脱 した外 部 グォイド の あ り方 を指 摘
す る こ とに よ っ て、現 状 の 外 部 ゲォイドの モデルを 相対 化 し、新 しい 外 部
グォイド の 構 成 を考 察 す る こ とが 可 能 に な る。
例 え ば、※ 1 ．（資料 no．88等〉 は ’・『タン9−1 にお け る メ々 ゲ ォイド を地
上 よ り持 ち上 げた構成で あ り、サプ ゲォイドは 多 くの 街 路 を 引 き込 み な が
ら、中央 の メイングォイドに よ っ て視線 的に ほ別 の 街 路 ま で連続 しつ つ も勦
線 的に は 断絶 され て い る。よ っ て、こ こ で は完 全 に建 物 に従 属 し な が
ら、周辺 環境に 開か れた外部ゲ ォイドが成立 して い る と言 える。また 、
※ 2 （資料 nQ ． L48）は．内部 に従属 す る外 部ヴtイドであ りなが ら、外部
ゲォイド、街路側 と．も に 全 面ガ ラスで 覆 わ れ た 奥行 き の 薄い 建築グォリュ
ームに
よっ て 、外 部ゲォイド が敷 地外 の 環境 ま で 視線 的に 連 続す る こ とが 構想
され て い る。つ ま り、両者 は 通 過モデ ルや 内 部従属モデ ルと配 列 上 類似 し、．
既 存の 都 市空 間 の 断 片 的 な 参 照 がみ られ る もの の 、外 部 グォイド を浮 か
す、建築ヴォリh一ムを透明に す る等 の 操 作に よ っ て 、い わ ゆ る 中 庭 形 式 と
呼ば れ る形式 の 一部が 変形 され 、そ の 結果 、連続 性・開放 性 が 獲 得 さ
れ た構 成 と言え る。従 っ て 、都 市空 間の 新た な要素 と し て 外 部ゲォイド
が 定 義 され る もの と考 え られ る。こ の こ とは、既 存 の 類 型 化 され た 構
成形式 で あ っ て も、部 分的な変形 に よ っ て 新 た な空間 を出現 させ る可
能性が あ る こ とを 示 唆す る もの と言え る。
5 おわ りに
本 研 究 で は、街 路 に 直 接 面 す る街 路 型建 築 にお い て 、建 築ゲ ォリ＝一ムに
包 含 され た 外 部 空 間 を外 部 グ ォイド と呼 び、建 築グ ォVユーhに お け る配 列 と
敷 地 外 の 空 間 お よ び 建物 内部 と の 接 続 を検 討 した。
外部グォイドの 配 列 で は 、単位 の 複合 した 外部ゲォイドの ま とま りが 単
一で 、接地 して水 平方向に 配 列 され る とい う全 般的 な傾向 を見出 した。
次 に、外 部グォイドの 接 続 で は、敷 地 外 の 空 間 と建物 内部 に お け る 共用
部 と機能部 の 組合 せ か ら、基本 的な接続 関係 を導 い た。さ らに 、街 路、
か プ yxへt一スとい っ た 公 開 され た空 間やメインエントランスの 関わ り方、外 部ゲォ
イドの 分 節 と接 続 され る空 聞 との 対応を 重 ね て 検討す る こ とで 、上記 の
接 続 関係 に付 与 され る構 成 的 性 格 や 部 分 的 な 特徴 を 見 出 した。
次 に、外 部 ゲ ォイドの 配 列 と接 続 の あ り方 を総 合 す る こ と に よ り、代
表 的 な 14の 構 成ハ『タン（内、ハ
’タン 9 は 2 つ の 傾 向 を も つ 〉を 得 た。ま た、
外 部 ゲォイドの 接 続 関 係 か ら導い た 通過 モデル、末 端モテ’Jレ、内部 従 属 モデ ルと
い う3 つ の モ デル を基準に構 成バ タンを検討 す る こ とで、モデルの 変容 と言
うべ き外部 ゲォイドが 複合 した もの の 性格 を明 らか に した。そ れ らは、
通過モデルに お ける 集約的 中心 の 分節、末端モデルにお け る 末端 の緩和、
末端 の 分散 と言 え る構成 的性 格で あ る。末 端 モデルに 関 して は、内部の
組織化 と 関与 した 領域の 併存 関係 を見 出 す こ とが で きた。
さ らに、以 上 の 構 成で 主 な もの が、街 路 等 の 既 存 の 都 市 空 間 を 敷 地
内 にお い て建築 の スケー」レに 変換 した構 成 で あ り、外 部 ゲォイド を都 市 空 間
の 内包 と 定義す る 方法の も と成 立 して い る と捉 え られ た。これ に 対 し ．て 、そ うし た 枠組み を前提 と し ない 、建物 に 従属 じ た 外 部ヴォイドで あ
りつ つ 配列 や視覚 的な接続に よ っ て 周辺 環境 に開か れ る とい う、建築
．の 構成形式 の 一部 を変形 させ た 構成 を指摘す る こ とが で き．外 部ゲォイ
ドを都市 空間の 新 た な要素 と して位 置付 け る もの と．捉 え られた。この
こ と は、外部 グォイドの 慣習 的な構成 方法 の 相対化 を通 して 、新 た な構
成方 法 を見 出す もの で あ り、街 路型建築に お ける外部 空間の 構成 論を
設計論 と し て 展開 す る可 能性 を示す もの と考 える。
註
1）本研究で対象とする 街路型建 築 は 、街路側 にあ るま とま っ た規模の 外部空間
を設けず、建 築の 壁 面が 直接街 路に面す るもの で あ り、街 区の一
部を成す建
築であ る。類似した もの に 「街区型建 築 （参考文献 1，4 ）」、「街区型集合住宅
惨 考文献 2 ，3，5’）」な どがみ られ、こ れらは街路に接 した建築の 集合に よっ
て ひ とつ の 街区が成 立 して い る状態 を前提 と して い るが 、本研究で は 街路型
建 築が 属す る街 区全 体の 状 態は問題 とせ ず、街路 との 関係 か ら定義 され る建
築に着 目する こ と か ら「街路型建築」とい う名称で研 究 を 進め て い る。2 ）一般にグォイド（void 〕とは 「空所、空間、虚空、あ き」等の 意味（小学館ランダムハウス英
和大辞典よ り）で ある。従っ て、建築では 吹き抜けた部分に対 して 、ヴォイド空間
と称する こ とが 多い （参考文獣 6 ）。建 築や都市の 空間構成を対象 に 、ヴXイドと
い う概念を 用い た研究には 、S・ホールの ISSO年代〜194e年代北アf｝カの グ丿ッド状の 街
区 にお け る建物の 弼 ボ ロジー（参考文献7 ）が あ り、こ こ で は solid ＝building と
voidveOUityard とい う対概念 が設 定 され て い る。ま た 、レム・コーt！tV一スは 1989年万ンス国
立図 書館の コンペ 案（参考文献 8 ）に お い て、書架を積層 させ た建 物 全 体か ら主 な
パ ブV・1クスペ ース（ロヒ
t−、図書室、研究 室等）を刳 り抜 くよ うに配置す る構成 を提案 し
て お り、こ こで は建物内部 におい て書架＝selid と書架以外の 1・’ 7’リックスペーA＝void
が 位置付け られ て い る。こ れ らにおい て は、有に対する 空、密 に対する粗 と
い っ た対比 的な捉え方の もと、グォイドが定義されて い る と思われ る．そこで本
研 究 で は 、建 築ヴ ォリr ムを 主 と した 際の従 に該当する部分 とい う意味で 、建 築
グ ォリa−Aに包含され た外部空間 を外部グ ォイド と呼ん で い る。3 ）中間領域に 関する 定義は 、建築や都市空間にお け る 、内部と外部、公 共 と
私 有な どの 対 にな る概念の 間や両 義を 意味す る も の （参考文献 9，Le，10 、 部分 と全体 の 関係 をも とに 、部分の 集合に よる 中間的 な段階 を示 す もの （参
考 文献 12）、あ る特定 の 部分 間に 存在す る残 余的な部分 を示 すもの （参 考文
献 13）な ど多岐に 渡 る。こ れ ら に対 して 本研 究 は 、下 図に 示 すよ うに 、都 市
お よび 建 築の 領域 を物 的 か つ 空 間的 に 捉 え、建 築の 領域 に属 しな が ら都 市
一 165−
N 工工一Eleotronio
Architectural Institute of Japan
NII-Electronic Library Service
Arohiteotural エnstitute of Japan
の 領 域 と接 続 す る可 能 性 を 持 つ 外 部グォイドを、空間構成か ら導か れ る 中間領域 と して 位置 付 け て い る。
〔街路型建 築の場 合1
都市の 領域（街路 ，オーア ンスペ ースな ど ｝
と接 続される
（都市 と建築 をつ な ぐ中聞領域 ）
4 ）拙稿、寺内美紀子 ほ か 2名 ：建 築 の 外 部空 間の 分節 と配 置形 式領域的性 格
か らみ た建 築 の 外 部 空 間 の 構 成形 式 に 関す る研 究、日本建築 学会計画 系論 文集 第49L号、 PP9 廴
一98、1997ff 1月
5 ）こ こで は 国 際的 に建 築 作 品 を扱 っ た 建 築ジ ャーナリズ ムの うち 代表的な もの と思
われる 「ArcbitOctUral Rffview」 「D us 」 「El． eroqUis 」 「TechniqUes ＆ ArchiteCture」
各誌 と日本の代表的 な建築誌で あ る 「新建 築」 の 6 誌に 掲載 され た建 築作品
〔最近 10年間 1990〜2000年）の うち 、市街 地 に お い て建 物が 敷地の ほ ぼ 一杯
に建ち、か つ一
面以 上 街路 に 面す る もの で 外部 ヴォイドを有す るもの 150作品 （外
国作品67資料 （内プ ロ ジェク ト2作 品）、国内作品 83資料） を資料 として い る
（別 表）。本研 究の 資料は 、統 計 的な分 析 を よ っ て 定 量的 な傾向 を得 るた めの も
の で は なく、外部グォイドの 空間構成 を定性的に 明 らか にす る上 で 妥当な 資料集
団で ある と筆者 らは考 える。6 ）本研究は 、拙稿 「寺内美紀 子 ほ か 5名 ；外 部空 間の 包含 に よ る街路型建築 の
構成 に 関す る研 究 （1 ）、（2 ）、日本 建 築学会 大 会 学術講 演梗概 集 （九 州 ｝
pp、569〜572、199S．9」を も と に 、加筆 ・修 正 し た も の で あ る。7 ＞参考文献 2 、Z4、15な ど。
．
8 ）参考文献16、17、18、19、20など．9 ）参考文献 4 、21、22、な ど。1の
一般に 共用部分 とは 、共同 住 宅や 貸事務所 等 で 、複数 の 居 住者 や賃借人が 共
同で 使用す る部分で あ り、具 体的 には 共 用 の 玄 闃、廊 下 、洗面所、便所、湯
沸か し場、階段、エ レ ベ ーター、電気室、機 械 室 な ど で あ る （建 築大 辞典第
2 版／彰国社 よ り）。従って 本研究で は 、設 備や機 械 室 関連 を 除 い た 居 室 に該
当する 部分に お ける、上記 の ような玄関、廊下 な1ど の 部分 を 共 用部 と し、そ
れ以外の 何 らか の 用 途を持 つ 部分 を機 能部 と して い る。
参 考文献
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−191，1979
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−179， 1981 年 9月
to）中間領域研究会 （住宅・都市整備公 団＋ （財）目 本建 築センタ
ー）：中間領 域研 究，
1987 年 12 月
IO 芦原義信 ： 隠れた 秩 序，丸善，1986 年
12）材野 博司，楢 山知見 ：既成市 街地 にお ける建 築奥行 き と路 地 率 か ら見 た 街
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一，學藝書林，1969年14）加 藤浩 司ほ か 3 名 ；欧米 にお け る街 路空間の 公 共利 用度 に 関す る研 究
一6
都市 の オープ ンカフ・運 用 を 事例 に 一，日本建築学会計画系論 文集第530号 ，ppl85 −
192，2000年4月
15）二 木久乃 ほ か 2 名 ；遊動 空間の 創出 に 向けた 市街地 再開発事業 に よ る 「共
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，pp3 廴3−318，2000年16）志水英樹ほ か 2 名 ：大 都市に お い て 銀行建築 が構 成す る街並み の物 的属 性
に つ い て一街 並 の 知 覚構 造 に 関す る研 究
一．日本建築学会計画 系論 文報告
集第 375号，pp64 −75，1987 年 5 月17）安藤直見 ほ か 3名 ：構 成要素 グ ラフ ィ ッ ク ス を用 い た街路空 聞の イ メ
ージ
分析街路 空間の イ メージ 分布 に 関す る研 究 その ユ ，日本建築学 会計 画 系 論
文集第 476 号，ppl35 −144，1995 年 IO 月廴8）恒松 良純 ほ か 2名 ：街 並 み の 「ゆら ぎ」 の 物 理量分析
一街路景観 の 「ゆ ら
ぎ」に 関す る研 究 （そ の 1）一，日本建築学会計画系論文集第 542 号，pp13 了一
144，2001 年 4月
19）川合 康央 ，材 野博 司 ：街 路空 間 の 代替視野 画 像で の 注視を促す 空間構成 要
素の 研 究京都中心 市街地 の 景 観形成過程 が夫 々 異な る街路 の シー
ク エン ス
，日本建築学会 計画 系論文 集第542 号，ppl69 −174，2001 年 4 月2ω 黒部 弘靖 ，菊 池成朋 ：街 路 と屋 敷 の 対応 関係 か らみ た在郷町 の 空間 特性 小
矢 部市 「津沢 」 の ケー
ス ス タデ ィ ，日本建 築学会計画 系論文集，第 509 号
，ppl43 −148，1998 年7月
21）松 本 直司 ほか 3 名 ：壁 面後退 に よる街路 の 空 間形 状意識 に つ い て 街 路め空
間形 状意 識に 関す る研 究 ，日本建築学会計画 系論文集，第474 号，ppl15 − 122，1995 年8月
22）鄭在煕ほ か 4 名 ：ハt一チャルリアリテilを用 い た街 路景観の 移行変化 と評価 に 関す る
研 究一建 物 の 高 さ及びセ ッ トバ ッ ク の 変化 と連続性等の 評価の 閼係
一，日本
建 築 学会計画 系論 文集，第503 号，ppl63 −169，1998 年 1 月
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（20el年 7月 10日原稿 受理 ，20 1t．12月19 日採用決定）
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