ドラッカー早朝skype勉強会 「事業を形成する」
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事業を形成し,基盤を作る
ドラッカー早朝Skype勉強会
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for positive change
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事業形成を理解するマップ
●事業の定義は3つの部分からなる経営環境・使命・中核的な強み
1.事業の定義を考える
2.事業の定義と時代の変化→事業の定義は現実とフィットしている必要あり
3.経営環境と使命と卓越性→これらはそれぞれが
バランスしている必要あり
【事業の定義:検証と分析の仕組み】
●事業の定義は,社会,市場,顧客,技術といった定期的に変化するものについての仮説でしかない → 常にどうやって検証する?
4.事業の定義の周知と検証
●事業の定義が陳腐化したことを検証するにはどのような分析が必要か
5.事業の定義の陳腐化
●事業の定義を意味ある行動に転化するには,自社特有の知識・卓越性を明確にすること
6.卓越性の追究
●組織としての特別な能力と,顧客価値を融合したときに中核的な強みが生まれる
8.中核的能力の特定
【特有の強みを分析し,顧客価値創造に繋げる】
●重要なことは,顧客価値を創造しないものは廃棄すること
7.顧客価値の創造
【顧客価値を創造するためには】
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1.事業の定義を考える
事業の定義は三つの部分からなる
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-183.html
社会・市場・組織自身の構造・顧客・技術
など
組織の
経営的環境
経済や社会に対して意味ある貢献をする
組織の
使命
リーダーシップを維持すべき分野を明らかに
する
中核的な
強み
事業の定義を構成するもの
これらの3つが現実に適合していること
が必要
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1ー2.事業の定義の質的な意味を考えよう
事業の定義をどのように表現するか
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-183.html
大事な要素
・組織の成員が行動の指針とするには常に持ち歩けることが必要
明快であること
・組織の成員が行動の指針とするには常に持ち歩けることが必要
単純であること
・事業の定義に沿って行動するのは組織の成員である
浸透しやすいこと
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2.事業の定義と時代の関係性
事業の定義は時代とともに変わらざるを得ない
事業の定義を変化させる必要がある
組織の経営環境は黙っていても変化していく,ということは…
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-184.html
組織の経営的環境 耳目を澄まし,社会・市場・構造・顧客・技術がどのように
変わっているかを「知る」
→ そのためには? ・・・ 顧客に訊く
組織の使命 明らかになった経営的環境の変化に合わせて組織の使命を見
直す必要がある
中核的な強み 使命に合わせて中核的な強みすら変更を加える
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http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-185.html
3.経営環境・使命・中核的な強みの関係性
これら3つはバランスがとれている必要がある
物事の筋道がたたないこと
「平仄(ひょうそく)が合わない」とは…
経営環境は変わる.ゆえに…
【常に検証する】
・組織の使命は,激変する経営環境に
合致しているか?
・中核的な強みは,経営環境に応じた
組織の使命と合致しているか?
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4.なぜ事業の定義は周知・検証する必要があるのか
事業の定義は単なる「仮説」だからである
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-186.html
事業の定義は何の影響を受けるか
組織が成長することから影響を受ける
組織が若いうちは,事業の定義の周知は比較的簡単だが…
組織が大きくなると,特別な意識がもたれなくなる.(仕事に対して)杜撰になり,手を
抜くようになる.もともと事業というものは,社会の問題を解決するために始めたもので
あるにも関わらず,始まりとしてあったはずの「問題」の方を忘れてしまう
事業の定義は,社会・市場・顧客・技術に対する「仮説」でしかなかったはず
→ ならば,「仮説」に対する検証は必要だといえる
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5.事業の定義を時代にフィットさせ続ける
事業の定義は陳腐化する
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-187.html
【事業の定義の陳腐化を防ぐために】事業の定義の見直しに必要なものは何か
「あなた」のスタンスが大事である
事業の定義は,経営環境が変わるために,そのままにしておけば陳腐化してしまう.
手遅れにならないためにも,事業の定義を見直すことに対して躊躇しないように常に
スタンスをとっておくとよいかもしれない.
スタンス①:予期せぬ失敗が起こったとき… 部下の能力や事故のせいにしない.システムの
欠陥の兆候とみる
スタンス②:予期せぬ成功が起こったとき… 自分の手柄にしない.自らの前提に変化が起きて
いるとみる
批判や傲慢では
なく,診断と
分析が必要
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6.卓越性を追求する
事業の定義を意味あるものにするには
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-188.html
平均
問う
「わが社に特有の知識は何か?」
↓
なぜ?
①スローガンどまりの事業の定義を
意味あるものにかえるため
②多くの分野において並み以上で,
かつ一つの分野における卓越性
こそが,成功の条件といえるため
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7.事業を支える顧客を創造する
顧客価値を創造する
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-189.html
顧客にとって価値を生まない活動を廃止する
顧客価値を創造する際のポイントは?
【検証する】それは,顧客にとって本当に価値を与えるものか?
【決定する】顧客にとって価値を生むものと生まないものを区別する
【実行する】顧客にとって価値を生まない活動は廃棄する
→ 何のために? → (提供する)価値を増大するために
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8.中核的能力の判定
中核的能力とは何か
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-190.html
組織がもつ特別な能力が,顧客価値と一致するときに生まれる
中核的能力とは…
【顧客価値との一致】顧客が喜んで対価を支払おうとするもの
→ しかし,簡単に知ることはできない
… を知るには
自らの中核的な能力 強みの向上と低下 強みは適切か,変える必要があるか
① 予期せぬ成功を見つける
市場が高く評価し,喜んで支払いを行ってくれるものは何か?
② 予期せぬ失敗を見つける
市場はどのように変化しているか?自らの能力は低下していないか?
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「貢献」を考える
何を共有することで貢献するか?
事業の定義をいかす力を共有する
● 事業の定義がもつ「意味」とは,つまり経営環境の変化についていき,組織の継続
的な成長と,組織の成員の自己実現を実現するために,事業の定義自体にどのような
プロセスマネジメントを用意しておくか,ということである
・どのようなプロセスマネジメントが考えられるのか,意見を出し合う
● 事業の定義を「どのように浸透させるか」
・マネジメントとして,また自分の行動としてどのように浸透させるか,ヒントを
得たい
そのために…
1)参加者の暗黙知を引き出すためのコミュニケーションについて細心する.
2)プレゼンテーションを共有する(学びの機会を平等化する)
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付録①:事業なるものの概念をとらえておこう
事業とは何か?目的は?考えるべきことは?
市場において,知識という資源を経済
価値に変えるプロセス
事業とは
何か
顧客の創造事業の
目的
買わないことを選択できる第三者が,喜んで自らの購買力と交換して
くれるものを供給すること
事業として
考えるべき
こと
「創造する経営者」第6章より
つまり,事業とは,自らの知識という資源を経済価値に変えるプロセスを通して,顧客が
喜んで自らの購買力と交換してくれるものを供給することで,顧客を創造し続けること
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付録②:事業の定義に沿ってスキルアップしよう
事業の定義の概念を行動に落とし込む
事業の定義を理解する・3つの円の重なる部分にあるものか
・陳腐化していないか
検証・自ら活かせる知識は,経済価値に換られるものか?
フィードバック・成果は事業の定義を実現するものであったか?
事業の定義に沿った行動実現・自己実現へ(キャリアアップ・スキルアップ)
事業の定義にはじまり事業の定義に戻る(フィット)
自らへの問いを要求する潜在的部分(内面の作業)
本質の理解・仕事は人格の延長.
事業の定義は自らの指針も支える
価値創造・自らの提供するものは,顧客の購買力と交換するに値するか?
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● 私は,今週の課題から,次のようなことを学びました.それは…
・事業の定義は深く考えたことがなかったが,事業の定義は組織の成員の一人ひとりが自らの行動を経済的価値に換える際の基準なるのだ,ということを改めて知りました.
・事業が伸びるか,また自分が伸びるかということは,これらのことを体系的に理解できているかどうかにかかっているようにも思います.
● 「知った」と「学んだ」は違う.「学んだ」ので,次のことを実践します.それは…
1)事業の定義については,組織の成員の一人としてその意味を常に考えることを実践します.
2)そこから実行する自分の行動については,顧客にとっての価値創造に換えることを常に念頭において行動することを実践します.
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情報を知識に変える,とは…
宣言し,行動するということ
せっかくだから,宣言しよう
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付録③:「強み」とは何か?(戦略論から)
マイケル・ポーターは指摘した
事業の定義は,中核的な強みに応じて立てる必要があるが,そもそも中核的な強みを
「うまくできること」と設定すると,戦略を誤るとマイケル・ポーターは
と,言っています.では,強みとは何か?それは,
「競合他社よりも」「うまくやれること」であり,付加価値を生み出せるもの
です.そうした強みを組織としての武器にするには,
「違う活動の組み合わせ」を選び,「違う活動を行う」ことによって可能になる
とポーターは言っています.強みとは,究極のところ,
「顧客に割高な価格を要求できること」
であるとポーターは言っています.だからこそ付加価値を創造することが重要です.
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