sonar 09 publicity in japan

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We've been to Sonar 09 for newsgathering. There're the ariticle, report and interviews.

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― AXIS106

Barcelona, Spain

This Year’s SonarMàtica Theme: Fusing Technology and DIY

音楽とアートの祭典でテクノロジーとDIYが融合

 毎年6月に行われる音楽とアートの祭典「ソナー」。

バルセロナ市が中心となってスタートし今年で16回

目を迎えるこのフェスティバルは、複数の会場で300

を超えるDJやライブセット、アート作品の展示が行わ

れる。メインプログラムのある3日間だけでなく、ソ

ナー・ウィークには世界中からアーティストが集い、街

中のビーチやクラブ、ホテルのラウンジや歴史的建造

物の中などいたるところでパーティーが催され、街全

体がフェスティバルのムードに包まれた。

 CCCB(バルセロナ現代文化センター)内で開催され

たアートのサテライト展「ソナーマティカ」の今年の

テーマは、“Mechanics, craftsmanship for the third

millennium”。 21世紀の革新的な技術を歓迎しつつ

もDIY精神に敬意を表し、“手”によってなされる事象

を顧みようという試みだった。特に「音」をつくるとい

うことにスポットを当て、ハンドメイドの楽器から画

期的なローテク・ロボット・デバイスまで、さまざまな

作品が並んだ。

 例えば、インタラクティブなパズル「ボイス・コント

ラクター」(http://www.voiceconstructor.com)は、

声の周波数によって大きさと形が決まる○△□……

などの図形がスクリーンに映し出され、それらをリモ

コンで動かしてマッチングさせていく、というものだ。

日本人アーティストの作品も目を引いた。スズキユウ

リの「フィジカルバリュー・オブ・サウンド」はバイナル

レコードを使った一連の作品で、下部にレコード針を

付けたミニカーがレコード盤でできたレールの上を走

り、愛らしい音を奏でていた。

 音楽の世界では、レコードからCD、さらにはデジタル

ダウンロードへと主流のメディアが変わりつつある。ラッ

プトップ1つで作曲もライブもできるようになった今で

も、音楽そのものは感情を持つ“人”によってつくられ、血

の通った“手”で演奏されているのだ。ソナーでの体験は

改めてそのことを教えてくれた。(文/永野久美) †

Sónar is a festival of music and art that marks its 16th installment this year since it was first launched by the city of Barcelona, the event's central organizer. It is held each year in June at over 300 venues featuring DJs and live performanc-es as well as artwork exhibits. The entire city was enveloped in a fes-tive mood this year as artists from all over the world gathered and parties were held all over the city. The theme of a multimedia

art satellite exhibition titled Sonar Màtica , which was held at CCCB (Centre de Cultura Contemporània de Barcelona), was “Mechan-ics, craftsmanship for the third millennium.” Putting a spotlight on creating “sounds” in particular, various works from handmade in-struments to innovative low-tech robot devices were exhibited in this exhibition.

In an interactive puzzle game called Voice Constructor (http://www.voiceconstructor.com), shapes such as circles, t r iangles and squares whose sizes and forms were determined by the frequen-cy of one's voice were projected onto a screen, and the player was supposed to maneuver them to fit in the right spots using a remote controller. Yuri Suzuki's The Physi-cal Value of Sound was a series of works utilizing vinyl records. A miniature car with a phonograph needle attached to the bottom ran over a track made of records to produce charming sounds.Even today when composing

music and live performance can be done with a single laptop computer, music itself is still made by human beings with emotions and per-formed by human hands. The expe-rience at Sónar reminded me of this fact. (Text by Kumi Nagano) †

Photos by Asami Uchida

IEDバルセロナ「ボイス・コントラクター」IED Barcelona's Voice Constructor

スズキユウリ「フィジカルバリュー・オブ・サウンド」Yuri Suzuki's The Physical Value of Sound

ポンペウ・ファブラ大学「リアクテーブル」(本誌130号、31ページ掲載)は、ライトテーブル上のパックを動かすと音のパラメーターが変わり、実験的な音を感覚的につくり出す装置。Pompeu Fabra University's Reactable. The sound parameters change if a object on the table is moved.

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 6/18~20迄、スペインはバルセロナにて行なわれた音楽とアートの祭典Sónar2009。今年で16回目を迎えたこの大型フェスのために、世界中のアーティスト・音楽関係者がここバルセロナに集まる。フェスの行なわれるこの週は、集まったアーティスト達によって、ビーチや街中のクラブ、ホテルのプールラウンジ、格式のあるスペインの建築物の中…と至るところで各レーベルのショーケース・パーティが毎晩行なわれる。そんな街中が熱くなる一週間に、本誌 DJ Nori (Hypnodisk) が、とあるパーティにブッキングされたのをきっかけに、今回の取材ツアーは始まった。

 この時期のバルセロナは日差しが強く、とにかく暑い。そして日照時間も長く、日没は午後9時過ぎ。フェスは「Sónar by Day」(昼の部)と「Sónar by Night」(夜の部)の2部構成。昼は4ステージ+アート作品を展示する〈Sónar Màtica〉、各機材メーカーによるワークショップを行なう〈Demo Area〉、レーベルなどのブースが軒を連ねる〈Professional Fair〉などが開催される。その他、海外のマガジンがズラーっと集まったブースもあったりと、まさにマルチメディアの祭典。

 4つのステージもまた、各々が特徴的。メインの〈Sónar〉で は Ghost l y I n te rnat iona l 10th Anniversary、BBC Introducing、ED Bangerがそれぞ れ ショー ケ ー ス を、〈Sónar Dome〉はRed Bull Music Academyがプロデュース、他の2ステージも趣向がこらしてある。会場となったCCCB(バルセロナ現代文化センター)はとても近代的で、スタイリッシュなデザインとクラシックな建物が融合している。正直、出演アーティストは膨大で、会場もだだっ広いので、3日間めいっぱい回っても見切れないくらいのボリュームに最初は気後れしていたのだけれど、Sónar独特の不思議な空気感のせいか、いつの間にかフェスを満喫していた。どのステージも音の良さに、まず感動した。個人的にはLa Roux、Bomb Squadの貫禄あるプレイに拳を上げてしまった。

 夜の部は、会場も市街から離れた場所に移り、エレクトロやテクノを中心としたライブやDJのステージになり、雰囲気も昼とは全く変わる。会場はとにかく巨大! 3つあるステージには幾つも積まれたスピーカーが並び、そこから放たれる大音量とレーザー光線の中に何千~何万(?)という群衆が集う光景は、まさに圧巻。また会場内には、なぜがゴーカートもあり、お客さんがレースを楽しむ姿はとても新鮮。アーティストもRitchie Hawtinをはじめ、Orbital、Animal Collective、Moderat、Little Boots、Fever

Rayなどなど、とにかく豪華すぎるラインナップ。そして今回個人的に注目していたのが、Mary Anne HobbsによるBBC Radio 1 のショーケース。JokerやMartyn、The Gaslamp Killerなど、ここ数年注目を浴びているDubstep系のアーティストを中心としたステージで、Martynの独特でブロークンなサウンドを堪能した。かたやメインステージはRitchie HawtinやCroockersのファンキーでエレクトロなサウンドに大盛り上がり。昼間以上の集客と、いつまでも終わることのないフロアの熱気にSónarの底力を感じさせられた。

 時代と共に、そのスタイルを柔軟に変えてきたSónar 。ステージ、アーティスト、サウンド、ビジュアル…いずれもクオリティが高く、かといって不自然に気負ってもいなくて、リラックスして楽しめる。気がついたら、Sónarとバルセロナにすっかり馴染んでしまっていた…。開放的な空気の中、音楽を聴き、踊り、様々な国の人々やアートと触れ合い、感じること・クリエイトすること・エンジョイすることの大切さを感じ、そこから新しい〈何か〉が生まれてくる…そんなメッセージを受け取れた数日間だった。

 翌21日に行なわれた、初の子供向けのイベント「Sónar Kids」は、子供も一緒に遊べるフェスというよりも、むしろ子供のために考えられたアート/ワークショップ・フェス。親子で楽しめるライブの他、ワークショップの中身も本格的で、Ableton Liveを使ったDJワークショップにミニランプを使ってのスケボー・ワークショップなど、大人顔負けの内容。来年は家族揃って海外の大規模アート・フェス、Sónarに出かけてみては?

BARCELONASÓNAR 2009 REPORT

text & photo by Asami Uchida現地取材 Nori / Kumi Nagano

機材提供:株式会社ニコンイメージングジャパン     www.nikon-image.com/jpn/nij/

使用機材(右から)COOLPIX P6000(価格:オープンプライス)D300(価格:オープンプライス)AF-S DX Zoom-Nikkor ED 18-70mm F3.5-4.5G (IF)Ai AF Fisheye-Nikkor 16mm F2.8DスピードライトSB-800

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