technotut lecture(mixing&mastering)
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テクノ部講習会資料ゆるふわミックス & マスタリング
ぬうぱん (@NU Pan)
総合文化部音楽技術部門 (テクノ部)
2015/6/26(Fri)
(テクノ部) TechnoTUT Mix & Mastering 2015/6/26(Fri) 1 / 18
はじめに
このスライドで説明することミキシングとマスタリングって何ですか? というお話について
コンピ CDに提出する音源について
この2つをちょーざっくりと説明します
なんでこの話なのか提出音源にはマキシマイズ前の音源を出してくれ! たのむ!
でもマキシマイズってなんだよ?
じゃけん説明しましょうね~
細い話は話出すとキリがないのでしません
一応、昔に一度まとめている 1 のでそちらを参照してください
1http://www.slideshare.net/NU_Pan/techno-tut-lecture-20141115(テクノ部) TechnoTUT Mix & Mastering 2015/6/26(Fri) 2 / 18
おさらい:曲作りのプロセス
大雑把に言うとこの4ステップ1 作曲
2 編曲
3 ミキシング
4 マスタリング
作曲メロディー、コード進行、歌詞を考えましょう
ピアノで伴奏しながら歌えますよな状況までいけば OK
仮の楽譜や仮のMIDIデータが有る状況
編曲実際に演奏したり打ち込んだりしたものを録音する
各パート個別の音源が出来上がってる状況までいけば OK
ピアノだけ、とかドラムだけ、とかそういうのがいっぱいある状況
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ミキシング:入出力
入力と出力と目的入力:バラバラのトラック
出力:2MIX
目的:パラトラックを1本のトラックにミックスダウンする
入力:トラックパートごとに分かれているトラック
演奏の録音だったり打ち込みによるリアルタイム演奏だったりいろいろ
バラバラに分かれているので同時に再生しないといけない
出力:2MIX
バラバラに分かれているトラックを1つにまとめた “だけ”の状態
このまとめたトラックを書き出せばとりあえずの完成?
1トラックにまとまってるので普通のプレイヤーで聞ける
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ミキシング:何をするのか
ただ混ぜればいいのか?たとえば、各トラックを単純に加算合成するだけではダメなのか?
たしかに1トラックにはまとまるが、聞きづらい音源が出来上がる
いろいろと手を加える必要がある
じゃあ何ができるのか音の大きさを整える (ドライバランス)
音と音がぶつからないようにするパンとリバーブで空間的な住み分けをするEQを使って周波数帯で住み分ける
個々の音をかっこ良くする
結局何をするのかいい感じに聞こえるように混ぜましょうということ
ただし手を加えるのは混ぜる前まで
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マスタリング:入出力
入出力入力:2MIX
出力:完成した音源 (マスター音源)
目的:2MIXをリスナーが聞ける状態にする
入力:2MIX
ミキシングの結果得られたトラック
トラック間のバランスは取られている
しかし、絶対的な音の大きさというのは調整されていない
出力:完成した音源リスナーが聞くことになる音源
絶対的な音の大きさが調整された状態
うるさすぎるとか小さすぎるという事が無い状態
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マスタリング:何をするのか
音源の最後の味付けターゲットとなるリスナーや環境に応じて最後の味付け
EQしたり、まとめてリバーブかけたり
音の絶対的な大きさを調整する音源にはある程度妥当な “うるささ 1”が存在する
この “妥当なうるささ”になるように調整する (マキシマイズ)
うるささを揃えないといけない理由は割愛 2
そして音源書き出しへwavなり mp3なり oggなりで書きだす
この音源が配布用の音源(いわゆるマスター音源)となる
1ラウドネスって言います2冒頭で紹介した過去のスライドで詳しく解説してます
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マスタリング:視覚的な変化 (全体)
上:2MIX、下:マスター音源
全体的に振幅が大きくなっている(ノリ波形に近くなる)
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マスタリング:視覚的な変化(拡大)
上:2MIX、下:マスター音源
元の波形をある程度維持しつつも振幅が大きくなっている
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ミキシングとマスタリングまとめ
ミキシングいっぱいあるトラックをまぜまぜして 2MIXにする
2MIXはトラック間の相対的なバランスがとれている
絶対的な音の大きさについては未調整
マスタリング2MIXをいろいろやって絶対的な音の大きさを調整する
ついでに最後の味付けをしたるする
このマスタリングが終わった音源をリスナーは聞くことになる
とってもゆるふわです!細い話を全部すっ飛ばしています!
詳しくは過去のスライドや webやら人に聞くやらってことで!
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コンピレーションCDの話
ここまでとここからミキシングとマスタリングの基礎知識を説明しました
ここからはコピレーション CD作る時の話をします
コンピ CDの話をするのに前提知識が必要だったんです
CD制作工程1 みんなそれぞれ頑張って曲を完成させる
2 完成した曲を 2MIXで提出
3 担当者が 2MIXをマスタリングしてマスター音源を作成
4 出来上がったマスター音源を CDに焼く1
で?個人でマスタリングしてはいけないのか?
提出する 2MIXって具体的にどうすればいいのか?
1WEB アルバムとかならそのまま音源を zip で公開(テクノ部) TechnoTUT Mix & Mastering 2015/6/26(Fri) 14 / 18
なんで一人がまとめてマスタリングするのか
なーんでか?(SKISSM1)
個人個人でマスタリングするとラウドネスがばらつく2
音源の味付けもバラッバラになる
要するに CDとしてのまとまりがなくなる
一人がまとめてマスタリングすれば使うツールが共通になるので特性みたいのなものは揃う
担当者が気をつければラウドネスは揃うはず
音源の色味みたいなものもある程度揃うはず
つまりCDとしてのまとまりを出すため
リスナーにとって聴きやすい CDにするため 3
1それはーね2ラウドネスが小さい曲は相対的にショボく聞こえる (これは脚注を使うくらい大事)3いちいちボリュームを調整しないといけない CD なんて嫌ですよね?
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2MIXは具体的にどうすればいいのか?
結局のところ担当者がマスタリングしやすい音源を送ってほしい
つまりはマスタリングの余地がいっぱい有る音源がほしい
要するにマキシマイズする前の音源よこせ
これらの要件を満たしてくださいリバーブも含めてステレオにミックスダウンされている事
ぴょこぴょこ飛びてているピークをリミッターで潰していない事 1
32bit float, 44.1kHzなど、可能な限り高品質の wavであること 2
ディザノイズはかけない事 3
16dB 以上のピークならそこだけ潰してもいいかも…?2これはマスタリング担当者の DAW の扱えるフォーマットによる3マスタリングの時に最後にかけます
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