紘斉流 健康いちばん 12号(2012年9月)

墨絵:松本紘斉 vol. 12 2012.9 http://www.umekenkyuukai.org/ 2012年9月1日発行 2011年7月25日創刊 梅の学術研究・梅知識の普及 発行 財団法人梅研究会 発行人 松本紘斉 梅研究会 検索 梅家族継続版1978年4月創刊~2011年9月vol.379まで - -

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梅の学術研究・梅知識の普及でおなじみの財団法人梅研究会 理事長・松本紘斉がお送りする紘斉流健康法を毎月お届けします。今号は9月のがん征圧月間にちなんだ特集をお届けしています。

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Page 1: 紘斉流 健康いちばん 12号(2012年9月)

墨絵:松本紘斉

9月は「がん征圧月間」です

9月は「がん征圧月間」です

特集

クローズアップ

vol.122012.9

http://www.umekenkyuukai.org/

2012年9月1日発行2011年7月25日創刊

梅の学術研究・梅知識の普及発行 財団法人梅研究会

発行人 松本紘斉

梅研究会 検索

梅家族継続版1978年4月創刊~2011年9月vol.379まで

超高齢社会の救世主 驚きのキノコ 

〝ヤマブシタケ〞-

後編-

Page 2: 紘斉流 健康いちばん 12号(2012年9月)

55 2012年9月

29日(土)ま

ご予約受付中

新物梅干の予約受付開始をラジオで案内させていただきました‼

おふくろの味 すっぱ~い梅干

新 物

 新物梅干「健寿梅」の予約開始にあわせ、今年は松本紘斉理事長が自ら収録して7月30日から2週間、ラジオでの案内を行い、皆さまに声をお届けいたしました。 皆さま、お聞きいただけましたでしょうか。 新物梅干「健寿梅」のお申込は9月29日(土)までとなっています。 ご注文をお待ちしております。

ラジオ収録中の松本紘斉理事長

お申込・お問合せは

0120-06-2468(8:00~17:30 日・祝・一部土曜日除く)

までどうぞ

Page 3: 紘斉流 健康いちばん 12号(2012年9月)

4

驚きのパワーを秘めたキノコ

〝ヤマブシタケ〞

文/松本紘斉

自然のめぐみ健康法

ループの研究によってヤマブシ

タケが筋肉疲労を改善すること

が明らかにされたのです(特許第

4931375号)。この筋肉回

復効果を促進する物質がβ-

D-グルカンです。

 

実験では、ガマの心臓の筋肉-

心筋とラットのふくらはぎの筋肉

-

腓ひ

腹ふく

筋を用いて、それぞれの筋

肉を疲労させた状態でβ-D-グ

ルカンを投与したところ、筋肉の

収縮力に回復がみられました。

 

この筋肉疲労回復のカギとなっ

たβ-

D-

グルカンですが、元々

私たちの体の免疫システムの機能

を高める様々な病気の予防・治療

に効果がある成分として注目され

ている物質です。

 「認知症」と並んで注目すべき

ヤマブシタケの効果が「筋肉疲労

回復効果」です。

 

古来より、疲労回復を促進する

もの、つまり、滋養強壮効果のあ

るものとしては、高麗人参、女王

蜂から得られるローヤルゼリー、

牛の胆石である牛ご

黄おう

など、様々な

ものが知られていますが、筋肉疲

労の改善を期待できる機能性食品

は今までありませんでした。

 

それが近年、菌類薬理研究所

の伊藤均先生を中心としたグ

 

一般的にキノコ類には他の食品

よりも多くβ-

D-

グルカンが含

まれているのですが、ヤマブシタ

ケには特に種類も量も多く、通常

1〜2種類のところ、5種類も含

まれているのです。

参考:久保産業有限会社パンフレット

万能のβ-D-グルカン

疲れ知らずの体に

文/松本紘斉

/松本紘斉

/松本紘斉

 

一般的にキノコ類には他の食品

よりも多くβ-

D-

グルカンが含

まれているのですが、ヤマブシタ

ケには特に種類も量も多く、通常

1〜2種類のところ、5種類も含

まれているのです。

参考:久保産業有限会社パンフレット

〝ヤマブシタケ〞シリーズの後

編となる今回は、「筋肉疲労回

復効果」についてご紹介します。

 サンゴヤマブシ®を製造していただいているパワフル健康食品株式会社では、製造時に「細胞壁破壊」という技術を用いています。いったいどのような技術でしょうか? キノコは非常に硬い細胞壁で様々な外的刺激から内部の栄養素を保護しています。そのため、私たちにとっては消化吸収が難しく、有用成分を有効に利用できないのです。 この問題を解決するために開発されたのが「細胞壁破壊」(特許第3362984号)です。キノコを微粒子化して細胞壁を破壊することで有用成分の消化吸収率を高めています。 その際、有用成分の吸収を妨げている細胞

壁だけを破壊し、比較的低温・短時間で処理するため、酵素などの損失が少なく、また、β -D -グルカンなどの分子構造を壊さずに効率よく吸収することができるのです。

紘斉先生が行く!

細胞壁破壊後のヤマブシタケ

『細胞壁破壊』     について伺いました

有用成分を効率よく吸収できる

Page 4: 紘斉流 健康いちばん 12号(2012年9月)

33

 

たばこの煙には、多くの有害物質

が含まれており、日本で最も死亡が

多いがんである肺がんはもちろん、

胃・大腸・食道など、多くの部位の

がん発症リスクが増加します。近年

では、若い時からの女性の喫煙率の

上昇により、たばこが原因のがんは

さらに増加が予想されています。

 

また、たばこを吸わない人にとっ

て問題となっているのが、たばこの

先から出る煙(副流煙)を吸う受動

喫煙です。たばこの吸い口のフィル

ターによって喫煙者が吸い込む煙の

有害物質はある程度除去されますが、

副流煙はたばこから直接出るため、

発がん物質が多く含まれるのです。

 

野菜や果物に含まれるビタミン

C・E、カロテンなどには胃がんや

大腸がんの発症を抑える効果があり

ます。また、食物繊維は腸で水分を

吸収して膨らみ、排便を促してくれ

るため、発がん物質が腸内に長くと

どまるのを防ぎ、がんになるリスク

を減らしてくれます。

 

厚生労働省では、1日当たり野菜

と果物を合わせて400g食べるこ

とを勧めています。

 

下に示す「日本人のためのがん予

防法」は、現状において日本人に推

奨できる科学的根拠に基づいて設定

されています。毎日の生活の中でで

きることから実践してみてください。

 

これに加えて、私がお勧めするの

が梅肉エキスを毎日飲むことです。

 

梅肉エキスには強い発がん性を持

つベンツピレン(たばこの煙に含ま

れる物質)やアフラトキシン(ナッ

ツ類に生えるカビ)などに対して高

い率で変異原性を抑えることが実験

で明らかにされています。また、が

ん細胞のアポトーシスや免疫細胞の

貪食活性を促進する効果があること

も確かめられています。

 

さらに、古梅霊芝、姫まつたけを

あわせてとることで、免疫細胞の貪

食活性が8倍になり、免疫力を大幅

にアップさせてがん細胞の増殖を抑

えることも明らかになっています。

 

どうぞ、梅肉エキス、古梅霊芝、

姫まつたけを毎日の生活にプラスし

て、がん予防を心がけてください。

 

これまでの研究から、がんの発症

を高める要因に生活習慣が大きく関

わっていることがわかっています。

1996年に出されたハーバード大

学がん予防センターの発表によれば、

アメリカにおけるがんによる死亡の

発症原因のうち、生活習慣に関わる

項目は、喫煙30%、食事30%、運動

不足5%、飲酒3%で、がん発症の

約7割が生活習慣が原因であるとさ

れています。生活習慣や環境は日本

とは異なりますが、生活習慣を改善

することによって多くのがんを予防

できるということについては、日本

でもアメリカでも同じです。

■たばこを控える

■野菜や果物を毎日食べる

生活習慣の改善で

  がんは予防できる

梅肉エキスをプラス

アメリカ人のがん死亡原因の割合(1996年 ハーバード大学)

日本人のためのがん予防法

1.喫煙

たばこは吸わない。

他人のたばこの煙をできるだけ避け

る。

2.飲酒

飲むなら、節度のある飲酒をする。

3.食事

食事は偏らずバランスよくとる。

※塩蔵食品、食塩の摂取は最小限に

する。

※野菜や果物不足にならない。

※飲食物を熱い状態でとらない。

4.身体活動

日常生活を活動的に過ごす。

5.体形

成人期での体重を適正な範囲に維持

する(太りすぎない、やせすぎない)。

6.感染

肝炎ウイルス感染の有無を知り、感

染している場合はその治療の措置を

とる。

出典:独立行政法人国立がん研究センターホームページ

運動不足5%

飲酒 3%

その他32%

喫煙30%

食事30%

Page 5: 紘斉流 健康いちばん 12号(2012年9月)

2

ており、主要な欧米諸国と比べても

日本がトップです。

 

このように、がんは国民病といっ

ても過言ではありません。では、が

んはどのようにできるのでしょうか。

 

がんは、私たちの体を構成してい

る細胞の核にある遺伝子に何らかの

要因で傷がつき

変異原性といいま

、突然変異を起こしてできたが

ん細胞が分裂を繰り返して増殖した

異常な細胞の塊です。

 

私たちの体は、約60兆個の細胞か

らできており、正常な細胞は分裂を

繰り返して新しい細胞をつくり、寿

人に1人」ががんによって死亡して

いることになります。

 

これを外国と比べるとどうでしょ

う。フランスが28・2%、イギリス、

イタリアが27・0%、ドイツが

25・7%、アメリカが22・8%となっ

命がきた細胞は死滅します。

 

この細胞の「入れ替え」は、体の

老化を抑えるために必要で、新しい

細胞は一日に約8000億個もつく

られています。そして、8000億

個の中の一部に遺伝子が傷ついた細

がん細胞

が含まれています。

 

一般的に、健康な人であっても1

日に5000個ものがん細胞がつく

られているといわれています。しか

し、そのほとんどは、私たちの体に

元々備わっている免疫機能によるア

ポトーシス(がん細胞の自殺誘導)

や免疫細胞の貪食作用によって消滅

してしまいます。

 

この免疫機能によって排除しきれ

ず、異常に分裂・増殖してしまった

細胞の塊が、がんです。

このようにして

    がんはできる

死因別の死亡率の推移(平成23年度人口動態統計 厚生労働省)

 

厚生労働省の「人口動態統計」に

よると、2011年にがんが原因で

死亡した人数は、35万7185人で、

前年に比べると約4000人増加し

ていました。がんによる死亡者数は、

1981年(昭和56年)にそれまで

1位だった脳血管疾患を抜いて以降、

30年間ずっと1位です。

 

国立がんセンターでは、がんの死

亡者数はこれからも増加を続け、10

年後には45万人に達すると予測して

います。

 

日本におけるがんが原因の死亡者

の割合は28・5%です。つまり、「3

増加の一途をたどる

    がん患者数

22 25 30 35 40 45 50 55 60 2 7 12 17 23

死亡率

がん

脳血管疾患

心疾患

020406080100120140160180200220240260280300

肺炎

肺炎

昭和 平成

人口10万対

主な死因別にみた死亡率の年次推移

文/松本紘斉

特 集

9月は「がん征圧月間」です

1960年から9月は「がん征圧月間」に定められています。これにちなみ、今号の特集では、がんの発生メカニズムや

その予防に関することについてわかりやすくお伝えします。これを機に、皆さんの生活を振り返ってみてください。

Page 6: 紘斉流 健康いちばん 12号(2012年9月)

墨絵:松本紘斉

9月は「がん征圧月間」です

9月は「がん征圧月間」です

特集

クローズアップ

vol.122012.9

http://www.umekenkyuukai.org/

2012年9月1日発行2011年7月25日創刊

梅の学術研究・梅知識の普及発行 財団法人梅研究会

発行人 松本紘斉

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〝ヤマブシタケ〞-

後編-