20141003統計レクチャー
DESCRIPTION
医学生向け統計検定の基礎TRANSCRIPT
統計検定のキホン
医歯学総合病院 次世代医療人育成センター
鈴木 翼
2014.10.3国際保健学×総合地域医療学 合同レクチャー
今日の目標
アンケート集計に必要最小限な統計知識と検定手法を習得する。
統計ソフトSPSSを使用したデモンストレーションを交えて説明します。
ところで、
検定って何?
ある仮説が正しいといってよいかどうかを統計学的・確率論的に判断するためのアルゴリズム
例)A群のBMIの値とB群のBMIの値には、
統計学的に有意の差があるか?
仮説検定の流れ
仮説の設定
危険域の設定
統計量の算出
統計量の確率分布
判定
仮説の設定
“差がある”ことを確認するために、“差がない”という前提(仮説)から出発する
帰無仮説と対立仮説
例)A群のBMIの値とB群のBMIの値には、
統計学的に有意の差があるか?
帰無仮説:2群のBMIの値には差がない
対立仮説:2群のBMIの値には何らかの差がある
危険域の設定
危険域(棄却域):帰無仮説を捨て去る水準
帰無仮説を棄却→対立仮説を採択
有意水準ともいう
有意水準はたいていα=0.05
P値がこの値より小さければ
帰無仮説を棄却
統計量の算出
標本データから、仮説に関係した情報を要約する検定統計量を計算する。
t統計量、z値 etc…
「どんな検定手法を用いるか??」
統計量の確率分布と判定
統計量はある一定の分布に従う
分布に従って、統計量が危険域内にあるかどうかを判定する。⇒P値
統計量が危険域内にある(p<0.05)
→帰無仮説を棄却する
(有意に差がある)
統計量が採択域内にある
→帰無仮説を採択する
(有意に差がない)
基本的な統計用語
平均(μ)
標準偏差(σ)
データの分布の広がり幅(ばらつき)
分散: σ2
平均と標準偏差はExcelでも算出可能
平均:AVERAGE(A1:A10)
標準偏差:STDEV(A1:A10)
基本的な統計用語
正規分布
平均を μ, 分散を σ2とするとき、次の形の確率密度関数を持つ
左右対称
たいていの分布は
正規分布に従う
ヒストグラムの描き方
「どんな検定手法を用いるか??」
2群間の「値の差」をみる
正規分布に従う→t検定
正規分布に従わない
→ノンパラメトリック検定
2群間の「割合の差」をみる
→カイ二乗検定
t検定の操作
ノンパラメトリック検定の操作
カイ二乗検定の操作