3.10 10課のアイディアと工夫

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179 3.10 10 課のアイディアと工夫 2巻 第 10 課 「かぞく」 あきこ Can-do非常に基本的な表現を使って、家族構成について述べることができる。また、自分や 家族、周りの人の外見や好みなどについて、ごく基本的な情報を話すことができる。 もじ・ことば ぶんぽう れんしゅう ~人、何人、何人兄弟 兄、姉、弟、妹、お兄さん、お姉さん、 弟さん、妹さん、ひとりっこ そふ、そぼ、おじいさん、おばあさん ぶ1 ~人 ぶ2 兄弟の数 れ1 れ2 からだ、かお、かみ、かみのけ あたま、くび、手、足、目、はな、は、口、 耳、せ、高い、ひくい、みじかい 赤ちゃん、やわらかい、いし、形、うすい、 かみ、みち、人形、 4.1 N N Adj (形・ 顔つき・性質) れ3 れ4 大好き、上手、とくい、にがて 4.2 前半 N N Adj (好 み・得意分野・技巧) れ6 れ7 れ8 むし、しゃしん、みんな とる ぶ3 V 辞書形 4.2 後半 Vdic のが Adj れ9 12 できる、タイダンス、ピアノ、ひく、一人、 スキー、~メートル、ギター ぶ5 N N ができます。 N Vdic ことができます。 れ5 10 11

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Page 1: 3.10 10課のアイディアと工夫

179

3.10 10 課のアイディアと工夫

2巻 第 10 課 「かぞく」

あきこ Can-do:

非常に基本的な表現を使って、家族構成について述べることができる。また、自分や

家族、周りの人の外見や好みなどについて、ごく基本的な情報を話すことができる。

もじ・ことば ぶんぽう れんしゅう

~人、何人、何人兄弟

兄、姉、弟、妹、お兄さん、お姉さん、

弟さん、妹さん、ひとりっこ

そふ、そぼ、おじいさん、おばあさん

ぶ1 ~人

ぶ2 兄弟の数

れ1

れ2

からだ、かお、かみ、かみのけ

あたま、くび、手、足、目、はな、は、口、

耳、せ、高い、ひくい、みじかい

赤ちゃん、やわらかい、いし、形、うすい、

かみ、みち、人形、

ぶ 4.1 N は N が Adj (形・

顔つき・性質)

れ3

れ4

大好き、上手、とくい、にがて ぶ 4.2 前半 N は N が Adj(好

み・得意分野・技巧)

れ6

れ7

れ8

むし、しゃしん、みんな

とる

ぶ3 V 辞書形

ぶ 4.2 後半 Vdic のが Adj

れ9

れ 12

できる、タイダンス、ピアノ、ひく、一人、

スキー、~メートル、ギター

ぶ5 N は N ができます。

Nは Vdicことができます。

れ5

れ 10

れ 11

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◇導入(文法 1, 文法 2)

準備するもの:学習者がよく知っている人の兄弟の写真か絵

進め方

教師は写真を見せながら、紹介をする。

※例のように、できれば何人かの兄弟構成を紹介する。

◆練習 1.1

・知り合いの兄弟構成を言ったり、聞いたりできるようになる。

準備するもの:

a.教科書の絵(下図)を拡大コピーしたもの。 ※文字は消しておく。

b.数字のカード(1~20) ※4 課練習 1 と同じ。

例)

・・・

c.教科書(p.134)の絵カード ※文字は消しておく。

例)

例)ニッチャクンさんは、4 人兄弟です。

お兄さんが 1 人と 妹さんが 2 人います。

1 2 3

Page 3: 3.10 10課のアイディアと工夫

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進め方

基本の練習 +時間があれば

①a の絵カードを使って家族の呼称を導入し、スムーズ

に言えるようになるまで練習する。(他人の家族の呼

称)

+②

人数の数え方を覚える歌。

Septimus Winne 作曲の“Ten

Little Indian Boys「10人の

インディアン」”の メロデ

ィーに合わせて歌う(JFBKK

ウェブサイトを参考に)。歌

詞は「ひとり、ふたり、さん

にんいます。よにん、ごにん、

ろくにんいます。ななにん、

はちにん、きゅうにんいま

す。じゅうにんいます。」

+②

人数の数え方を練習する

ゲーム。学習者は全員立つ。

教師が人数を言い、学習者は

言われた人数で集まり、集ま

ったグループから座る。集ま

れなかった人が次に人数を

言う。

②人数の数え方を導入する。教科書(p.154 の絵カード

を見せて「ともこさんの家族は 11 人です」と言い、

絵を指して「ひとり、ふたり…○人です。」と導入す

る。その後、数字のカードを使って「ひとり」から順

にリピートし練習する。その後、教師がカードをラン

ダムに見せ、学習者がその人数を言う練習をする。

③教科書(p.134)の絵カードを見せて、教師は「何人で

すか。」と聞き、学習者は何人か答える。

④教科書(p.134)の例 1 の絵カードを見せて、「ともこ

さんは 5 人兄弟です。お兄さんとお姉さんと…がいま

す。」と教科書の例 1 の文を言い、学習者はリピート

する。例 2 の絵を見せて、同様に言う。1 から 5 の絵

を見せて、教師が学習者に質問をして、学習者は答え

る練習をする。

T「あきこさんは何人兄弟ですか」

S「四人兄弟です。お兄さんと…」

⑤クラスを 2 グループに分ける。教師は絵カードを見せ

て、学習者グループ A が聞き、グループ B が答える。

その後、Q-A の担当を交代して行う。

◇導入(文法 1, 文法 2)

準備するもの:教師の家族の写真か絵

進め方

教師は写真を見せながら、自分の家族の紹介をする。写真を見せて「この人は誰ですか。

女の人ですか。」など質問をして、学習者の想像を膨らませる。

その後、例のように教師は自分の家族の紹介をする。

例)私の家族です。私の家族は 4 人です。

父と母と弟が 1 人います。私は 2 人兄弟です。

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※日本人でも、自分の家族について話すときに、「父、母、姉…」を使わず、1.1 と同

じように「お父さん、お母さん、お姉さん…」を使って話す人もいる。しかし、自分

の家族を紹介する場合は、なるべくここで学ぶ呼称を使うように導入する。

◆練習 1.2

・自分の兄弟構成を言えるようになる。

準備するもの:

a.教科書の絵を拡大コピーしたもの。 ※練習 1.1 と同じ。

A

b.教師の自分の写真 ※a の絵の A の位置に貼れるサイズのもの。

c.教科書(p.134)の絵カード ※練習 1.1 と同じ。

進め方

基本の練習

①教科書(p.154)の絵を使って他人の家族の呼称を復習した後、絵の A の位置に教師

の自分の写真を貼り、自分の家族の呼称を導入する。その後、スムーズに言える

ようになるまで練習する。

②教科書(p.134)の絵カードを見せて、教師が例 1 と例 2 を言う。1~5 は教師が学習

者に質問し、学習者は絵カードを自分の兄弟と想定して、口頭練習する。

T「何人兄弟ですか」

S「○人兄弟です。~がいます」

③教科書(p.134)の絵カードを一人 1 枚配り、そのカードを自分の家族と想定して、

ペアで練習する。

A「B さん。B さんは何人兄弟ですか」

B「四人兄弟です。兄が二人と妹が一人います」

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◆練習 2

・自分や知り合いの家族構成を言ったり、聞いたりできるようになる。

準備するもの:

a.教科書(p.154)の絵を拡大コピーしたもの。 ※練習 1.1 と同じ。

b.教科書の絵カード(p.134 練習 1.1)

c.インタビューシート

何人?

れい あきこ 6 1 1 2 1

わたし きょうだい

かぞく

さん

きょうだい

かぞく

さん

きょうだい

かぞく

d.自分の家族の写真。

もしくは、下の図(p.154 の図から顔をカットする)を配布し、顔を記入する。

2.1 進め方

基本の練習 +時間があれば

①教科書(p.154)の絵カードを見せて、兄弟の呼称を復習す

る。

+③

事前に家族の写真を

②あきこさんの絵カード(p.134 練習 1.1)を使って、学習者

をあきこさんとし、教師とあきこさんとでインタビュー例

をする。

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T「あきこさんは何人兄弟ですか」

S「四人兄弟です。兄が二人と弟が一人います」

持ってくるか、準備す

るもの d の図に家族の

絵を描くように言い、

自分の家族の写真か絵

を見せながら言う。

③インタビューシートを配って、自分の兄弟の人数をシート

に記入する。その後、ペアで相手の兄弟についてインタビ

ューし、シートに人数を記入する。

2.2 進め方

基本の練習

①教師がインタビューした内容をもとに、発表例を示す。

例)あきこさんは四人兄弟です。お兄さんが二人と…。

②学習者は新たなペアを作り、2.1 でインタビューをした内容を伝え、聞いている人は

その人の名前と兄弟構成をシートに記入する。

2.3 進め方

基本の練習 +時間があれば

①教科書(p.154)の絵カードを見せて、家族の呼称を復習す

る。

+③

事前に家族の写真を持

ってくるように言って

おき、自分の家族写真

を見せながら言う。(準

備するもの d のような

絵でもよい。)

②教師の家族の写真を裏返して見せ、学習者に質問させる。

学習者に質問されたら、教師は写真を表にして見せながら

自分の家族について答え、インタビュー例を見せる。

S「先生の家族は何人ですか」→T「○人です。父と母と…

がいます」

③インタビューシートを配って、自分の兄弟を記入した欄に

家族の数も記入する。その後、ペアで相手の家族について

インタビューし、シートに人数を記入する。

2.4 進め方

基本の練習

①教師が発表例を示す。

例)ナッターさんは○人家族です。お母さんとお父さんと…。

②学習者は新たなペアを作り、2.3 でインタビューをした内容を伝え、聞いている人は

シートに名前とその人の家族構成を記入する。

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◇導入(文法 4.1)

準備するもの:体に特徴がある動物の写真か、自慢のペットか家族の写真。

例)

進め方

例 1)絵カードを見せて、学習者に「どんな動物ですか。」と聞く。学習者はタイ語で

答えてもよい。その後、教師が日本語で説明する。

例 2)自慢のペットか家族(祖父母、娘、孫…)の写真を見せ

ながら、その自慢をする。

「うちの犬は目が大きいです。毛が長いです。足が長いです。

とってもかわいいですよ。大好きです!!!」

◆練習 3

・自分や家族、周りの人の外見について述べることができるようになる。

準備するもの:形容詞の絵カード(p.155)

例)

進め方

基本の練習 +時間があれば

①体の部分の語彙を導入する。教師が自分の

体を指差しながら導入し、学習者も自分の

体を指しながらリピートする。その後、教

+①

童謡「ロンドン橋落ちた:London Bridge is

Falling Down」のメロディを使った「あた

長い 長いまるい 大きい 小さい

例)きりんは首が長いです。

象は鼻が長いです。

うさぎは目が赤いです。…

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師が単語を言い、学習者が体の部分を指

す、もしくは教師が体を指して学習者がそ

の部分の名前を答える練習をする。

まかたひざあし」(JFBKKウェブサイトを

参考)に合わせて、両手を歌詞の体の部

位に当てながら、「頭・肩・ひざ・あし、

ひざ・あし、ひざ・あし、(×2 回)、目・

耳・鼻・口」と歌って覚える。部位を変え

て替え歌で練習してもよい。

+③

自分の家族の写真を見せながら、家族の

外見の特徴を友だちに発表する。

②形容詞の絵カードを見せて、形容詞を復習

する。その後、「目が大きいです。」のよう

に、「体が形容詞です」で言う練習をする。

③教科書(p.136)の表を使い、教師と学習者

で復習も兼ねた Q-A を行う。

例)T「さとうさんはお兄さんがいますか」

→S「はい、います。」

→T「どんな人ですか。」

→S「さとうさんのお兄さんは、足が長

いです…」

※ときどき、「いいえ、いません」になるよ

うな質問も入れるとよい。

◆練習 4

準備するもの:

a.形容詞の絵カード(p.155) ※練習 3 と同じ。

b.教科書(p.137)の絵カード

例)

進め方

基本の練習 +時間があれば

①形容詞の絵カードを学習者に見せて形容詞

の復習をする。

+⑤

ペアかグループで、人物か動物につ

いてのクイズを作る。その後、クイ

ズを出し合う。

例)S1「毛が白いです。耳が長いで

す」

S2「うさぎですか」

S1「はい、そうです」

+⑤

②教科書の絵カードを見せて、教師が指示棒で

指した箇所を学習者は言う。

例)T(耳を指す)→S「耳が大きいです」

③教科書の絵カードを黒板に貼り、教師は教科

書の例文を読み、学習者はどの人形か当て

る。

④学習者をペアかグループにし、③のように一

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人が人形を描写し、聞いている人がどの人形

か当てる。

※学習者がクラスの前で一人で発表できそ

うなら、一人を指名してもよい。

一人 1 枚(人数が多い場合はペアか

グループで 1 枚)自由に人か動物の

絵を描く(人に見られないように)。

教師は絵を集めてランダムに黒板に

貼る。描いた人が自分の絵の説明を

して、他のクラスメイトがどの絵か

当てる。

◇導入(文法 4.2「上手」)

進め方

教師はクラスの学習者や、学習者が知っている先生を例に挙げて、「~さんは~が上

手です。」の文をいくつか言い、学習者に「上手です」の意味を推測させる。

・ナットさんは、セパタクローが上手です。

・ファーイさんは、絵が上手です。

・オームさんは、タイダンスが上手です。

・パチャラポーン先生は、料理が上手です。

※「科目が上手です」は言わない。 ※自分のことには使わない。

◆練習 6

・ある人の上手なことを言うことができる。

準備するもの:教科書(p.138)の絵カード

例)人物の顔

例)「名詞が上手です」に使える名詞の絵カード

進め方

基本の練習 +時間があれば

①教科書の人の顔の絵カードを見せながら、教師は

学習者に「誰ですか」と聞き、名前の確認をする。

+③

ペアになって、以下のように友

だちが上手なことをほめあう。②教科書の名詞の絵カードを見せて、学習者に名詞

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の確認をする。 謙遜の仕方を導入する。

A「B さんはテニスが上手です

ね」

B「いいえ、まだまだです」

A「いいえ、本当にすごいです

よ」

B「ありがとうございます」

③人の顔と名詞を同時に見せて、「あきこさんは絵が

上手です」と言い、リピートさせる。2~4 は絵カ

ードを見せて、学習者が文を言う。

◇導入(文法 4.2「得意」「苦手」)

準備するもの:

例 1)テストもしくは通知表(の見せかけでもよい。)

例 2)「苦手」な様子を表す絵(※先生は、自分の苦手なものの絵を用意してください)

進め方

例 1)教師は教室にテスト(もしくは通知表)を持っていき、学習者に見せる。そして、

以下のように言って、「得意」「苦手」の意味を推測させる。

T「これは私の昔のテストです。高校のテストです。見ましょう。英語のテストです。

90 点!!私は英語が得意です。日本語のテストもあります。85 点!日本語も得意

ですね。数学のテストもあります。35 点です…。私は数学が得意ではありません。

苦手です。…」

※クラスメイトの名前を使っても問題のない雰囲気ならば、実際にクラスにいる学習

者の名前を出しながら導入を行ってもよい。

例)A さんは数学が得意です。B さんは音楽が得意です。…

例 2)教師は、自分が苦手なことを絵や演技を使って見せる。(料理が苦手な場合)

T「私は料理が苦手です。(失敗した様子を見せながら)あ、たまごが!あ、お皿が!

(野菜を切る様子を見せながら)野菜が大きいですねえ…きれいではありません。料理

はおいしくなかったです。私は料理が苦手です。」など。

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◆練習 7

・自分や友達の得意な科目を言うことができるようになる。

準備するもの:

a.科目の絵カード ※4 課練習 5 と同じ。

b.教科書(p.139)の絵カード

例)人物の顔 ※練習 6 と同じ。

進め方

基本の練習 +時間があれば

①教師は学習者に科目の絵カードを見せて、科目名の復習を

する。

+③

得意な科目や得意でな

い科目を発表する。

②教科書の人の顔の絵カードを見せながら、教師は学習者に

「誰ですか」と聞き、名前の確認をする。

③教師は人の顔と名詞を同時に見せ、「あきこさんは数学が

得意です」と言い、リピートさせる。2~4 は絵カードを見

せて、学習者が文を言う。

※「科目が得意です」で使う。

※自分のことも、他人のことも言うことができる。

◆練習 8

・友だちに得意なことを聞いたり、答えたりできるようになる。

準備するもの:

a.スポーツの絵カード (1 巻 p.108 より)

例)

b.×棒

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c.インタビューシート

進め方

基本の練習 +時間があれば

①教師は学習者にスポーツの絵カード見せて、スポーツの名

前を復習する。

+③

何人かが、インタビュ

ー結果を発表する。

例)A さんと B さんと

C さんはサッカーが得

意ですが、D さんと E

さんはサッカーが苦手

です。

②スポーツの絵カードを 1 枚学習者に見せて、以下のように

聞く。

T「A さんはサッカーが得意ですか」

S「はい、得意です。/いいえ、得意ではありません」

何人かに聞き、「得意ではありません。」と答えた人がいた

ら、そこで「にがてです」を導入する。何度かリピート練

習をした後、スポーツの絵カードと×棒を使って、「~が

苦手です」のドリル練習をする。

③各自、自分の得意なスポーツを考える。インタビューシー

トを配って友達にどんなスポーツが得意かをインタビュ

ーし、シートに記入する。2 分以内に、得意なスポーツが

自分と同じ友だちを一番たくさん見つけた人の勝ち。

◇導入(文法 3, 文法 4.2「動詞辞書形+のが形容詞です」)

準備するもの:

a.教師が好きなことに使うもの、もしくはその絵カード。

例)写真、カメラ、本

b.ハート棒・×棒 ※4 課練習 7 と同じ。

なまえ とくい にがて

あきこ ○

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進め方

「みなさんは、休みの日に何をしますか。何をするのが好きですか。」とハート棒を見

せながら学習者に問いかけた後、教師が好きなことを紹介する。

例 1)「私のかばんの中に、いつもカメラがあります。(鞄の中からカメラを出して見せ

る。)私はいつも色々な所へ写真を撮りに行きます。(写真をとるジェスチャーを見

せる)私は写真をとるのが好きです。」

例 2)「私は本が好きです(本を見せながら)。毎日、家で本を読みます。休みの日には

公園へ行きます。公園で本を読みます。私は本を読むのが好きです!」

◆練習 9

・動詞の辞書形が言えるようになる。

準備するもの:

a.動詞のフラッシュカード(大) ※表はます形、裏は辞書形。

例)表

b.ひらがなの 50 音表

わ ら や ま は な た さ か あ A

を り み ひ に ち し き い I

ん る ゆ む ふ ぬ つ す く う U

れ め へ ね て せ け え E

ろ よ も ほ の と そ こ お O

c.動詞のフラッシュカード(a を小さくしたカード)

※c のような動詞のフラッシュカード(小)は今後の活用形の練習でも使うので、ぜひ

用意してください!!

よみます たべます します

よむ たべる する

〈10 課までの動詞リスト〉

1:買う 洗う 歌う 行く 書く 聞く 弾く 泳ぐ 出す 話す 遊ぶ 飲む 読む

作る 帰る 取る 送る 終わる 始まる 撮る ある かかる

2:あびる 起きる 借りる できる 食べる 生まれる 寝る 見る いる

3:する (洗濯 そうじ 勉強 紹介) 来る

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進め方

基本の練習 +時間があれば

①動詞のフラッシュカード(大)を使って、2 グループ→3

グループ→1 グループの順で、以下のように辞書形の導入

をする。

1.動詞のフラッシュカードを学習者に見せて、学習者は

ます形を読む。

2.教師が辞書形を言い、カードを裏返す。学習者がリピ

ートする。

3.いろいろな動詞で行い、学習者にルールを推測させて

発言を促す。

4.繰り返し行った後、50 音表を使ってルールを黒板にま

とめる。

5.1~3 グループの動詞をランダムに見せて、学習者は何

グループの動詞か答える。

6.1~3 グループの動詞をまぜて、ます形から辞書形への

変換ドリルを行う。

+②

動詞かるたゲームを

する。動詞のフラッシュ

カードを、ます形を上に

向けて机の上に並べる。

教師は辞書形を言い、学

習者は言われた動詞の

カードを取る。最後に取

った枚数の多い人が勝

ち。(辞書形を表にして、

教師がます形を言って

も良い。)

②学習者を数人のグループにして、各グループに一つずつ動

詞のフラッシュカード(小)を渡す。そのカードを使って、

各グループで辞書形の口頭練習をする。

③クラス全体、あるいはグループでチェーンドリルを行う。

※学習者が自分で動詞を考えてキューを出していく。

S1「食べます」

S2「食べる。作ります」

S3「作る…」

1 のみます 2 たべます 3 します きます

i e ↓ ↓ ↓

のむ たべ る する くる

Page 15: 3.10 10課のアイディアと工夫

193

◆練習 12

・自分や友だちが好きなこと、好きではないことを言うことができるようになる。

準備するもの:

a.動詞のフラッシュカード(大) ※練習 9 と同じ。

b.動詞の絵カード ※練習 12(p.142)に出てくる表現のもの。

例)

c.ハート棒・×棒 ※文法 3、4 と同じ。

進め方

基本の練習 +時間があれば

①動詞のフラッシュカードを使って、ます形から辞書形への

変換ドリルをする。

+④

自分の好きなこと、嫌

いなことを発表する。

②動詞の絵カードを見せ、絵カードの動詞をます形で言う。

T(「聞きます」の絵カードを見せる)→S「聞きます」

③次は、同じ絵カードを見せ、辞書形を言う。

T(「聞きます」の絵カードを見せる)→S「聞く」

④絵カードを見せ、教科書の文になるよう、教師がキューを

出し拡大ドリルをする。

T「音楽」→S「音楽を聞く」

⑤ハート棒を絵カードと同時に見せて、「音楽を聞くのがす

きです」と言い、他の絵カードでも同様に口頭練習をする。

その後、×棒と絵カードを同時に見せて「~のが好きでは

ありません」の練習をする。

⑥ペアで教科書を見て、誰が何を好きか、好きではないのか

を言う練習をする。

Page 16: 3.10 10課のアイディアと工夫

194

◇導入(文法 5)

準備:教師ができること、できないことに使う物か写真。

例)剣玉、お手玉、フランス語や中国語の本、ギター、学校にある楽器…など

進め方

教師はまず自分のできるものをして見せ、「○○ができます」と言う。次に、できな

いものをして見せ、「△△ができません」と言う。他にもお手玉、タイダンス、盆踊り、

楽器などいろいろなことを少ししてみせて「○○ができます/できません」と言い、意

味を学習者に推測させる。また、学習者にしてもらって「A さんは○○ができます/で

きません」のように言っても良い。

◆練習 5

・友だちのできることについて言えるようになる。

準備:教科書(p.138)の絵カード

例)人物の顔 ※練習 6、7 と同じ。

例)「名詞ができます」に使える名詞の絵カード

進め方

基本の練習 +時間があれば

①人の顔の絵カードを見せて「誰ですか」と聞き、登場人物

の名前を確認する。

+③

有名人の写真を用意

して、その写真を見せ

て、何ができるか言って

もらう。

例)ニッチャクン:韓国

語ができます。

②名詞の絵カードを見せて、名詞を確認する。

③人の顔と名詞の絵カードを同時に見せて、「あきこさんは

スキーができます」といい、学習者はリピートする。2~4

は絵カードを見せ、学習者が文を作る。

Page 17: 3.10 10課のアイディアと工夫

195

◇導入(文法 5)

準備するもの:

a.教師ができること、できないことに使うイラストや写真。

例1) 日本料理(のりまき、お好み焼き、天ぷら…)の写真。

例2) 外国語を話しているイラスト。

b.○×棒

進め方

例 1)日本料理の写真を見せながら、「これは何ですか。好きですか。」などの質問をし

て、ウォーミングアップをする。料理の名前も確認したところで、教師のできること、

できないことの紹介をする。

T(写真を見せて)「これは私が作りました。私はのりまきを作ることができます(○棒

をあてる)。お好み焼きも作ることができますよ(○棒をあてる)。でも、天ぷらは

作ることができません(×棒をあてる)。天ぷらはとても難しいです。」

例 2)絵カードを見せながら、「私は日本語を話すことができます(○棒をあてる)。で

も、ドイツ語を話すことはできません(×棒をあてる)。」

※絵カードの内容は、自分のことに合わせて変えてください。

◆練習 10

・友だちのできること、できないことについて言えるようになる。

準備するもの:

a.動詞のフラッシュカード(大) ※練習 9 と同じ。

b.動詞の絵カード ※教科書 p.140 の練習 10 の表現に出ているもの。

例)

卒業

あいうえお

你好

Page 18: 3.10 10課のアイディアと工夫

196

c.○×棒

進め方

基本の練習 +時間があれば

①動詞のフラッシュカードを使って、ます形から辞書形への

変換ドリルをする。

+④

自分のできること、でき

ないことを発表する。

②動詞の絵カードを見せて、絵カードの動詞をます形で言

う。

T(「歌います」の絵カードを見せる)→S「歌います」

その後、教科書の文になるよう、教師がキューを出し拡大

ドリルをする。

T「タイ語の歌」→S「タイ語の歌を歌います」

最後に辞書形の練習をする。

T「タイ語の歌を歌います」→S「タイ語の歌を歌う」

③○棒を絵カードと同時に見せて、「タイ語の歌を歌うこと

ができます」と言い、他の絵カードでも同様に口頭練習を

する。その後、×棒と絵カードを同時に見せて「~ことが

できません」の口頭練習をする。

④ペアで教科書を見て、誰が何をできるか、できないのかを

言う練習をする。

◆練習 11

・友だちに、できることやできないことを聞いたり、答えたりできるようになる。

準備するもの:

a.動詞のフラッシュカード ※練習 9 と同じ。

b.タスクシート(p.141 を絵で表したもの)

กขค

Page 19: 3.10 10課のアイディアと工夫

197

わたし クラスメイト

1

400m

2

今天

你好

3

あいしてる~♪

4

5

学校

50ぐらい

6

7

Page 20: 3.10 10課のアイディアと工夫

198

進め方

基本の練習 +時間があれば

①動詞のフラッシュカードを使って、ます形から辞書形への

変換ドリルをする。

+④自分で質問文を書き

加える。

例)

・Girls Generation の歌を

歌うことができます

か。

・ドラえもんの絵をかく

ことができますか。

・のりまきを作ることが

できますか。

②教師は全員はできないであろう質問を何人かの学習者に

する。

T「タイ語の歌を歌うことができますか」

S「はい、できます」

T「英語(フランス語・日本語・韓国語)の歌を歌うこと

ができますか」

S「はい、できます/いいえ、できません」

③bのタスクシートを配り、の 1~7 の文(教科書 p.141)を

参考に、全員で質問文にして、口頭練習する。その後、「わ

たし」の欄にできることなら「○」できないことなら「×」

を記入する。

④クラスメイトにインタビューをして「はい」と答えた人の

名前を書くか、サインをもらう。ただし、1~7 まで、そ

れぞれ違う人の名前でなければいけない。全部の欄が埋ま

ったら、席に座る。