3チャンネル×3モード mark- 登場!rectifi er standard slant guitar cabinet ( ¥ 1 9 9...
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![Page 1: 3チャンネル×3モード MARK- 登場!Rectifi er Standard Slant Guitar Cabinet ( ¥ 1 9 9 5 0 0 ) を 推 奨。セ レ ッ シ ョ ン V 30 を 4 発 搭 載 し て お](https://reader033.vdocuments.net/reader033/viewer/2022042110/5e8af6352691db57921e67c5/html5/thumbnails/1.jpg)
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的楽器試奏会
■問い合わせ:㈱神田商会(http://www.kandashokai.co.jp)
多数の新製品の中から、WeROCKが特に注目するアイテムを試奏紹介していく“WeROCK的楽器試奏会”。今回は、大型アンプやギタリスト注目のニュー・モデルを中心に徹底試奏を行なってみた。まずはメサ・ブギーの強力アンプ、マークⅤにKENTARO(ガーゴイル)が迫る!
的楽器試奏会
●出力:90w/45w/10w ●プリ管:12AX7×7 ●パワー管:6L6×4 ●整流管:5U4G ●フロント・パネル・コントロール:CH1=ゲイン、マスター、プレゼンス、トレブル、ミッド、ベース、モード切り替えスイッチ(クリーン/ファット/ツィード)、イコライザー切り替えスイッチ(オン/オフ/フット・スイッチ・オン)、出力切り替えスイッチ(90w/45w/10w)、 ノーマル/ボールド切り替えスイッチ CH2=ゲイン、マスター、プレゼンス、トレブル、ミッド、ベース、モード切り替えスイッチ(エッジ/クランチ/マークⅠ)、 イコライザー切り替えスイッチ(オン/オフ/フット・スイッチ・オン)、出力切り替えスイッチ(90w/45w/10w)、 マークⅠノーマル/マークⅠシック切り替えスイッチ CH3=ゲイン、マスター、プレゼンス、トレブル、ミッド、ベース、モード切り替えスイッチ(マークⅡc+/マークⅣ/エクストリーム)、イコライザー切り替えスイッチ(オン/オフ/フット・スイッチ・ オン)、出力切り替えスイッチ(90w/45w/10w)、ノーマル/ブライト切り替えスイッチ チャンネル共通=5バンド・グラフィック・イコライザー(各チャンネル・スライダー/プリセット切り替えスイッチ、プリセット・デプス)、アウトプット、ソロ、パワー・オン/スタンバイ・スイッチ、フル・パワー/オフ/ヴァリアック・パワー切り替えスイッチ ●リア・パネル・コントロール:チェンネル・セレクト、ループ・アサイン、エフェクト・センド・レベル、ループ・アクティヴ/ハンド・バイパス切り替えスイッチ、リバーブ・コントロール×3、ペントード/トライオード切り替えスイッチ、ダイオード/チューブ切り替えスイッチ×2(45w用)スレイヴ・レベル、冷却ファン・オン/オフ・スイッチ、バイアス・セレクト・スイッチ ●入出力端子:インプット、EXTスイッチング・イン(チャンネル2/チャンネル3/ソロ/イコライザー)、エフェクト・ループ、スピーカー・アウト(8Ω×2系統、4Ω×2系統)、チューナー・アウト、スレイヴ、フット・スイッチ・イン ●外形寸法:57.79(幅)×25.4(高さ)×29.85(奥行き)mm ●重量:19.96kg
の中から、WeROCKが特に注目するアイテムを試奏紹介して
3チャンネル×3モードのMARK-Ⅴが登場!
MARK Ⅴ HEAD¥420,000
マーク・シリーズを凝縮した、最強モデル!
KENTARO(ガーゴイル)が徹底試奏!
⬇
メサ・ブギーでは、マークⅤヘッド用のキャビネットと
して4×12 R
ectifi er Standard S
lant Guitar C
abinet
(¥199500)を推奨。セレッションのV30を4発搭載
しており、今回の試奏も、このモデルをつないで行なった
KENTARO:チャンネル1は、いわゆるクリーン~クランチ・サウンドですね。CLEANからFAT、TWEEDへと3つのモードを切り替えると、少しずつゲインが上がっていくんですが、つねに自然なニュアンスが活きています。 CLEANは、文字通りホントにクリーンで、コードでのカッティングとかアルペジオに向いていると思います。少しゲインを稼げるFATは単音フレーズで使いたいですね。TWEEDはミッドに厚みが出てきて、一般的に言うクランチ・サウンドも出せます。 特にボールド・スイッチがいいですね! これをオンにすると、ミッドが強調されて、歪みの量はそのままで、音の存在感を増すことができるんですよ。ナチュラルでいて、太いサウンドが得られます。
KENTARO:チャンネル2は、クランチ/オーバードライブ・チャンネルといった感じです。全体的に、マーク・シリーズらしいオーソドックスな音のエッジを持っています。 各モードですが、EDGEは歯切れがよくて、コードを弾いても音のツブ立ちがいいですね。CRUNCHは太さがあるからリフに向いているかな。80年代初期のハード・ロックなテイストを味わえます。ゲインをフルに上げても、音がツブれないところもいいです。MARK Ⅰは、文字通りマーク・シリーズの初代モデルの音なんですが、思った以上にかなり歪みます。驚きました。あと、このMARK Ⅰモードのみ、ノーマルとシックを切り替えられるのですが、シックにするとミッド・ハイが前に出ますね。ハードなリフにピッタリです。
KENTARO:もっとも歪むのが、このチャンネル3です。 MARK Ⅱc+はガッと食いつくような、そして粘りのある音。MARK Ⅳは、そのMARK Ⅱc+の延長線上かな。CH2でも感じたんですが、ゲインを上げてもホントに音がツブれない。あと、トレブルのコントロールで、かなり幅広い音作りができるのがいいですね。それこそ、ピックアップを換えたぐらいの変化が得られます。そして、EXTREMEですが、いきなりヴォリュームや歪みの量が上がる。モダン・ヘヴィというか、かなり過激に歪みますが、マーク・シリーズをすべて足した感じで、レクチファイアとは違った、オーソドックスさがありますね。ブライト・スイッチで、ハイを強調すれば、さらに個性を出せます。
マークⅤは、各チャンネルにトレブル/ミッド/ベース/プレゼンス、そしてパネル右側のグラフィック・イコライザーで音域をコントロールする。その効き具合をチェックしてみた。KENTARO:まず、各チャンネルのトーンですが、各モードで効き方が異なる感じですね。効いている周波数帯域が違うと思うんですが、それがクリーンならクリーンで、クランチならクランチでおいしいところを引き出してくれます。あと、全体的に、トレブルがよく効くのが印象的です。 そして、マーク・シリーズの特徴であるグラフィック・イコライザーですね。便利なのが、プリセットを選ぶと、メサ・ブギーが最適とするセッティングになるんですよ。いわゆるV字型のドン
➡
➡写真上はリア・パネルの真空管を保護する金属板を外してみたところ。左より整流管の 5U4G、パワー管の6L6 が 4 本、奥にはプリ管の12AX が確認できる。写真左はリア・パネルにあるバイアス・セレクト・スイッチ
シャリのセッティングです。ロック・ギターなら、このプリセットで充分です。 でも、極論を言えば、イコライザーはここまで効かなくていい。と言うのは、各チャンネルの各モードでキャラクターが立っているから、基本の音が探しやすい。で、その音がシッカリしているから、極端にトーンを上げたり絞ったりしなくても、充分に使えるんです。
➡サウンドに太さを加えられる、ノーマル/ボールド・スイッチ
➡シックにすれば、MARK Ⅰモードに厚みをプラスできる
➡ブライト・スイッチで、すべてのモードで高域倍音を強調可能
➡
左端のトグル・スイッチで、各チャンネルでプリセットにするか、任意のセッティングにするか変更できる
各チャンネルで出力を90w/45w/10wで切り替えられ、90wではクラスAB+クラスAというメサ・ブギー独自のサイマル・クラス回路、45wではエクステンド・クラスA回路、10wではクラスA回路が働く。KENTARO:ここまで90wで試奏してきたんですが、45wにすると少しウォームさやなめらかさが増しますね。ヴィンテージ寄りになります。10wでは、さらにブルージーというかヴィンテージ感が増します。しかも、結構音圧もあるし、これはこれで実戦的ですよ。
➡ 各チャンネルの左下に設けられた、出力切り替えスイッチ
➡付属品のフット・スイッチ。チャンネルの切り替えやリバーブ、イコライザー、ループさせたエフェクターのオン/オフ、ソロ機能のオン/オフ、ミュートなどをコントロールできる
コンボ・アンプもラインナップ 今回、試奏したヘッドと同時に、コンボ・モデルとしてMARK Ⅴ 1×12 Comboも発表されている。出力や基本性能は、ヘッド・アンプと共通で、スピーカーには、マークⅡcやマークⅣにも採用されていたエレクトロ・ヴォイス製のBLACK SHADOW(12インチ)を1発搭載。太さと中音域の抜けを兼ね備えたサウンドを味わえる。自宅録音から小規模のライヴなどにオススメのモデルだ。こちらもチェックしてほしい。 MARK Ⅴ 1×12 Combo ¥441,000
試奏紹介の前に、このマークⅤ発表までの歴史を簡単に説明しておこう。 71年に発表されたマークⅠは、従来のアンプでは味わえなかった強力な歪みとサスティンを持ち、カルロス・サンタナが愛用したことにより、一気にその名を知らしめた。その後、89年に発表されたマークⅣまで、モデル・チェンジを重ねていく。 マーク・シリーズで、アンプ・メーカーとして確固たる地位を築いたメサ・ブギーは、91年に重低音&ハイ・ゲイン・サウンドを持つレクチファイアや01年にその進化型と言えるロードキングを発表。近年は、メタル系ギタリスト愛用のメーカーとして注目され続けている。
しかし、マークⅣならではのワイドレンジで高品位なサウンドを愛するギタリストも多く、そうした声に応えて、20年ぶりにマーク・シリーズの新モデルと発表されたのが、このマークⅤなのだ。これまでのマーク・シリーズのサウンドを持ち、さらに機能や使い勝手も充実。“鳴らせないサウンドはない”と言っても過言ではないほど、強力な1台に仕上がっている。チューブ・アンプにこだわり続けるメサ・ブギーの真骨頂、それがこのマークⅤなのだ。
歴代のマーク・シリーズのサウンドを網羅した3チャンネル×3モードをチェック!
KENTARO:チャンネル1は、いわゆるクリー
CH1(CLEAN/FAT/TWEED)
KENTARO チャンネル2は クランチ/オーバー
CH2(EDGE/CRUNCH/MARK Ⅰ)
KENTARO:もっとも歪むのが、このチャンネ
CH3(MARK Ⅱc/MARK Ⅳ/EXTREME)
イコライザー・セクションも優秀だ!
3通りの出力でサウンドが激変?!
マークⅤには、パワー管として4本の6L6が搭載されている。これをEL34に変えて明るい音色に変えたいと思った時は、リア・パネル右端に付いているバイアス・セレクター・スイッチを活用して、適切なバイアスを設定しよう。KENTARO:今回は試せなかったけど、EL34に交換すると、ブライトな音色のブリティッシュ・アンプ寄りのサウンドになるようです。調整もいらないし、レコーディングとかライヴでの急なトラブルで便利な機能ですよね。
パワー管を交換して、ブライトな音色に!!
総論~メサ・ブギーの歴史を積み重ねた1台ですKENTARO:3つのチャンネルに、それぞれ3つのモードが入っているので、全部で9種類のサウンドが得られるのですが、そのすべてがシッカリとキャラクターを持っていることに驚きました。モードを切り替えても、ちょっと色づけが変わるというアンプもありますが、マークⅤはマーク・シリーズらしい粘りのある音を骨格に持ちつつ、大胆に音が変わっていくんですよ。ホントに文字通り、9種類のアンプが入っているという感じです。そして、ツマミやスイッチが多いから音作りが難しそうに見えるかもしれないけど、それぞれの効き方や機能がハッキリしていて、好みの音がすぐ作れるのもいい。 特に歪みに注目すると、へんな粗さはないし、フレーズが見える音なんですよ。コンプがかかる傾向があるアンプだと、速いフレーズを弾くと音がツブれたりするけど、そういうこともまったくない。かなり激しく歪ませても大丈夫。同じハイ・ゲインでも、レクチファイアとはまったく違った歪みですね。レクチが重低音のモダン・ヘヴィ寄りだとすると、マークⅤは音域のバランスがオーソドックス。好みで分かれますが、僕はマーク・シリーズらしい音の粘りがあるし、ジャンルを問わずに使えるし、レクチファイアより好きです。で、オール・ジャンルなアンプってハード・ロック/ヘヴィ・メタルで使うと少し物足りない部分があったりしますが、マークVにはそれがない。 トータルで見ても、マークVは、これまでのメサ・ブギーの歴史をちゃんと積み重ねてきている感じがします。見た目は少し地味かもしれないし、驚くほど斬新な機能はないですけど、ハンドビルドで、しっかり作られている。耐久性も問題ないはずだし、初級者が使ってもいいと思います。
3チャンネル3チャンネル×3モード×3モード
徹底試奏!徹底試奏!