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genzyme インターフェロンβ-1aIFNβ-1a2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ - 509 - 2.7.6.2.16 試験 C97-830 の概要 試験名 外国人の二次進行型多発性硬化症治療における AVONEX ® の有効性を評価す る無作為化プラセボ対照二重盲検試験 治験責任医 師等 治験調整医師:xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx 治験実施 医療機関 xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx USAその他米国内 30 施設、カナダ国内 4 施設、ヨーロッパ 7 施設 公表文献 L. Kappos, et al. Neutralizing antibodies and efficacy of interferon beta-1a A 4-year controlled study. Neurology. 2005; 65: 40-47. J.A. Cohen, et al. Benefit of interferon beta-1a on MSFC progression in secondary progressive MS. Neurology. 2002; 59: 679-687. Cohen JA et al. Use of the Multiple Sclerosis Functional Composite as an outcome measure in a Phase 3 clinical trial. Arch Neurol(公表予定) 開発の フェーズ III 目的 外国人の二次進行型 MS SPMS)患者に対して IFNβ-1a 60μg 12.0 MIU又はプラセボを週 1 回筋肉内投与し、進行抑制に対する有効性を比較・検討す る。 治験期間 199x 3 31 日~200x 8 22 治験開始日:199x 3 31 日(最初の被験者の登録日) 最終終了日:200x 8 22 日(最後の被験者の試験完了日) 選択基準/ 除外基準 主な選択基準: 性別を問わず、IFN 治療歴のない 18 歳以上 60 歳以下の患者 SPMS 患者 治験薬投与開始前 12 ヵ月間以内に MS 症状の進行が認められた患者 頭部 MRI 検査で MS 診断基準に適合する病巣所見が認められる患者 EDSS スコアが 3.56.5 の患者 主な除外基準: MS 再発を伴わない一次進行型 MSPPMS)患者 ベースライン時に「Best 25 Foot Walk 検査」、「9 HPT」又は「PASATを実施できなかった患者 無作為化前 3 ヵ月間以内にけいれんの既往 無作為化前 3 ヵ月間以内に自殺傾向又は重度のうつ病発症の既往 IFNβ製剤による治療歴 治験実施計画書に規定された MS 症状又は原疾患治療を目的とした薬物 治療を受けた患者 妊娠の可能性があり、治験期間中に確実な避妊法を実行することに同意し なかった女性患者。妊婦又は授乳中の女性患者も除外した。

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Page 1: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

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2.7.6.2.16 試験 C97-830 の概要

試験名 外国人の二次進行型多発性硬化症治療における AVONEX®の有効性を評価す

る無作為化プラセボ対照二重盲検試験 治験責任医

師等 治験調整医師:xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

治験実施 医療機関

xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx USA) その他米国内 30 施設、カナダ国内 4 施設、ヨーロッパ 7 施設

公表文献 L. Kappos, et al. Neutralizing antibodies and efficacy of interferon beta-1a A 4-year controlled study. Neurology. 2005; 65: 40-47. J.A. Cohen, et al. Benefit of interferon beta-1a on MSFC progression in secondary progressive MS. Neurology. 2002; 59: 679-687. Cohen JA et al. Use of the Multiple Sclerosis Functional Composite as an outcome measure in a Phase 3 clinical trial. Arch Neurol(公表予定)

開発の フェーズ

第 III 相

目的 外国人の二次進行型 MS(SPMS)患者に対して IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)

又はプラセボを週 1 回筋肉内投与し、進行抑制に対する有効性を比較・検討す

る。 治験期間 199x 年 3 月 31 日~200x 年 8 月 22 日

治験開始日:199x 年 3 月 31 日( 初の被験者の登録日) 終終了日:200x 年 8 月 22 日( 後の被験者の試験完了日)

選択基準/

除外基準 主な選択基準: • 性別を問わず、IFN 治療歴のない 18 歳以上 60 歳以下の患者 • SPMS 患者 • 治験薬投与開始前 12 ヵ月間以内に MS 症状の進行が認められた患者 • 頭部 MRI 検査で MS 診断基準に適合する病巣所見が認められる患者 • EDSS スコアが 3.5~6.5 の患者 主な除外基準: • MS 再発を伴わない一次進行型 MS(PPMS)患者 • ベースライン時に「Best 25 Foot Walk 検査」、「9 HPT」又は「PASAT」

を実施できなかった患者 • 無作為化前 3 ヵ月間以内にけいれんの既往 • 無作為化前 3 ヵ月間以内に自殺傾向又は重度のうつ病発症の既往 • IFNβ製剤による治療歴 • 治験実施計画書に規定された MS 症状又は原疾患治療を目的とした薬物

治療を受けた患者 • 妊娠の可能性があり、治験期間中に確実な避妊法を実行することに同意し

なかった女性患者。妊婦又は授乳中の女性患者も除外した。

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試験 デザイン

本試験の計画を以下の図 1 に示した。本試験は、外国人再発型 MS 患者にお

ける IFNβ-1a の有効性をプラセボと比較する、多施設共同、無作為化二重盲

検、プラセボ対照試験とした。 患者から文書による同意取得後、スクリーニング期間中(投与開始前 28 日

以内)に所定の検査・評価を行い、選択基準/除外基準、スクリーニング基準

に適合した被験者を選択した。 適合した被験者を IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群又はプラセボ投与

群のいずれかに無作為に割り付けたが、無作為化は、全施設を通して 小化法

によって実施した。 小化変数には、ベースライン EDSS(各スコア)、ベー

スライン MRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間( 長 24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

ため、初回を含む 4 回の投与量は半量〔30μg(6.0 MIU)〕とした。 インフルエンザ様症状予防のため、治験薬投与開始後 26 週間は、被験者は

アセトアミノフェン(パラセタモール®)、イブプロフェン、又はナプロキセ

ンを服用した。また MS 再発の場合には、コルチコステロイド療法を施行した。

盲検性確保のため、各治験実施医療機関は治験担当神経内科医師を選定し、

有害事象並びに新規神経症状の評価と MS 治療を含む、被験者の管理を行っ

た。各施設は同時に検査担当神経内科医師を選定し、EDSS 評価を行ったが、

それ以外に被験者の医療行為は行わなかった。各施設において、検査技師が

MSFC〔「Best 25 Foot Walk 検査」、「Nine Hole Peg 検査」(9 HPT)、PASAT〕に必要な評価を行い、MRI 技師が MRI 撮影を行った。 被験者はスクリーニング時、ベースライン時、投与開始後 3、6、9、12、15、

18、21 及び 24 ヵ月目に評価された。明らかな疾患の進行が認められた被験者

は、治験薬の投与中止並びに代替療法による治療が認められたが、経過観察は

継続した。 なお、第三者機関のデータモニタリング委員会(DMC)が、有効性・安全

性に関する中間データを審査した。DMC は、被験者の割付け内容について知

らされておらず、治験の科学的並びに医学的方向性を提示し、安全性以外の理

由による治験中止又は変更についての決定を下した。

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試験 デザイン (続き)

図 1 試験の計画(試験 C97-830)

治験薬 用量 投与方法 ロット番号

治験薬: IFNβ-1a:凍結乾燥製剤 用量、投与方法:

IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)を週 1 回の筋肉内投与 ロット番号:

xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxxxxxxx、xxxxxxxxxxxx、xxxxxxxxxxxx、xxxxxxxxxxxx

対照薬 用量 投与方法 ロット番号

対照薬: プラセボ:凍結乾燥製剤

用量、投与方法: プラセボを週 1 回、筋肉内投与

ロット番号:

xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxx、xxxxxxxxxxxx、xxxxxxxxxxxx

文書による同意取得

IFNβ-1a 60μg

週 1 回筋肉内投与

(2 年間)

プラセボ

週 1 回筋肉内投与

(2 年間)

スクリーニング期間

(特に規定なし)

中止

選択基準/除外基準 スクリーニング基準に不適合

選択基準/除外基準スクリーニング基準に適合

無作為化

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治験薬投与 スケジュー

スクリーニング期間(投与開始前 28 日以内): • 既往歴の評価 • 神経学的評価 • 身体所見、バイタルサイン、12 誘導心電図(ECG) • 臨床検査(血液学的検査、血液生化学的検査) • 妊娠検査(対象となる女性被験者に対して実施) • 頭部 MRI 検査 • EDSS スコアの評価(3.5~6.5 の患者のみ治験薬投与期間に移行) 治験薬投与期間( 長 24 ヵ月間): • IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)又はプラセボを週 1 回の筋肉内投与

被験者数 計画時:約 440 例 登録時:436 例(IFNβ-1a 投与群:217 例、プラセボ投与群:219 例) 治験薬投与開始時:436 例(IFNβ-1a 投与群:217 例、プラセボ投与群:219例) 治験完了時:321 例(IFNβ-1a 投与群:156 例、プラセボ投与群:165 例) 解析時:436 例(ITT)、333 例(EES)、435 例(安全性評価)

人口統計学

的特性 性別 :男性 157 例、女性 279 例 人種構成:白人 402 例、黒人 29 例、ヒスパニック 2 例、その他 3 例

解析対象 集団

有効性評価: ITT:436 例(IFNβ-1a 投与群:217 例、プラセボ投与群:219 例) EES:333 例(IFNβ-1a 投与群:164 例、プラセボ投与群:169 例)

安全性評価:

435 例(IFNβ-1a 投与群:217 例、プラセボ投与群*:218 例) *:プラセボ群に割り付けられた 1 例で治験薬投与前に自殺傾向が認められたため、安全性評価から

除外した。

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評価基準 有効性評価: (1) 主要評価項目

• MSFC(Best 25 Foot Walk 検査、9 HPT、PASAT) (2) その他の評価項目

• ベースライン EDSS からの変化を基準にした身体機能障害の持続的

進行開始までの時間 • EDSS の変化 • MS 再発率 • MSQLI

(3) MRI 評価項目

• 新規及び拡大した T2 病巣数、Gd 増強病巣数と Gd 増強病巣容積(MRI画像は MRI 読影センターで集中評価した)

安全性評価: • 有害事象報告、Beck のうつ評価尺度-II(BDI-II)、血液学的検査、血液生

化学的検査、妊娠の可能性がある女性の妊娠検査、身体所見、バイタルサ

イン、投与部位の評価、抗 IFNβ-1a 抗体産生 解析方法 • MSFC 順位データに対して共分散分析(ANCOVA)

• 事象発現までの時間データに対して Cox 比例ハザード分析、Kaplan-Meier生存曲線

• MRI 評価パラメータ及び QOL データに対して Wilcoxon 順位和検定 • カテゴリー変数に対して Fisher の直接確率計算法 • 年間 MS 再発率に対して尤度比検定

症例数の 設定根拠

過去に実施された 4 試験から、プラセボ投与群(178 例)と IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群(148 例)との比較において、MSFC を構成する 3 種

類の検査法に対して投与開始後 6 ヵ月と 24 ヵ月の両方の解析結果、MSFC の

平均値の 2 群間の差は-0.523 ユニットであった。 よって、ベースラインからの MSFC の変化量について、-0.523 ユニットの

2 群間の差を有意水準両側 0.029%(中間解析の分を含んだ有意水準)の検定

で、80%の検出力を確保するのに必要な症例数として各群 170 例が算出され

た。しかしながら、被験者の 20~25%は投与開始後 24 ヵ月の評価前に試験か

ら脱落することが予想されたため、試験終了時に合計 340 例の評価可能な被験

者を確保するために、両群で 440 例が必要症例数として設定された。この症例

数では脱落率は 22.5%まで許容される。 用量の 設定根拠

SPMS に対する IFNβ-1a の有効性を検討するために、60μg(12.0 MIU)が

選択された。EDSS スコアが 4.0~6.5 の外国人 SPMS 患者を対象とした忍容性

試験(試験 C96-823)においては、30μg(6.0 MIU)及び 60μg(12.0 MIU)

の週 1 回筋肉内投与の忍容性は良好であった。

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試験結果

(1) 被験者の内訳

被験者の内訳(症例取扱いのフローチャート)を図 2.7.6.2.16-1、解析対象集団の内

訳を表 2.7.6.2.16-1 にそれぞれ示した。

436 例が本治験に参加して 2 群に無作為割付けされ、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)

投与群 217 例、プラセボ投与群 219 例となった。なお、プラセボ投与群に割り付けら

れた 1 例で治験薬投与開始前に自殺傾向が認められたため、本試験から除外した。し

たがって、有効性評価対象集団(ITT)からは除外されずに IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)

投与群 217 例、プラセボ投与群 219 例であったが、安全性評価対象集団からは除外さ

れて IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 217 例、プラセボ投与群 218 例となった。

治験完了例は IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 156 例、プラセボ投与群 165 例

であった。治験薬投与期間別の被験者の割合は、52 週間以上の治験薬投与の場合で IFN

β-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 81%、プラセボ投与群 83%、91 週間以上の治験薬投

与を受けた場合で IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 72%、プラセボ投与群 76%で

あった。

(2) 人口統計学的特性

投与群別の人口統計学的特性一覧を表 2.7.6.2.16-2 に示した。両群において、人口統

計学的特性並びにベースラインの疾患特性に不均衡は認められなかった。平均年齢は

IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 47 歳、プラセボ投与群 48 歳、女性被験者の割合

は両群とも 64%であった。人種構成は大多数が白人被験者で、その割合は IFNβ-1a の

60μg(12.0 MIU)投与群 93%、プラセボ投与群 92%であった。初発症状から MS 発症

までの平均期間は IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 16.2 年、プラセボ投与群 16.7

年、診断からの平均期間は IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 10.2 年、プラセボ投

与群 10.5 年であった。

ベースライン MSFC、MSFC を構成する 3 種類の検査法(Best 25 Foot Walk 検査、9 HPT、

PASAT)について、両群に差は見られなかった。両群のベースライン時の MRI 評価パ

ラメータに有意差は認められず、ベースライン時に Gd 増強病巣が認められた被験者の

割合は IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 37%、プラセボ投与群 34%、平均 Gd 増

強病巣数は IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 1.9 個、プラセボ投与群 1.2 個、平均

Gd 増強病巣容積は IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 165.9 mm3、プラセボ投与群

100.4 mm3 であった。平均 EDSS スコアは、両群とも 5.2 で、分布域は 3.5~6.5 の範囲

内であった。

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第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

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なお、プラセボ投与群の 44%、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群の 37%の被験

者で、治験開始前 3 年間に MS 再発を認めなかった。また、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)

投与群の 59%、プラセボ投与群の 62%の被験者が、治験開始前 12 ヵ月間に MS 再発を

認めなかった。治験開始前の 後の MS 再発からの平均寛解期間は、IFNβ-1a の 60μg

(12.0 MIU)投与群 3.4 年、プラセボ投与群 4 年であった。全体としては、IFNβ-1a の

60μg(12.0 MIU)群の 7%、プラセボ群の 10%の被験者が、治験期間中に代替 MS 療

法を受けた。

図 2.7.6.2.16-1 被験者の内訳(試験 C97-830)

完了:156 例 完了:165 例

中止 61 例内訳 -追跡不能:3 例 -有害事象発現:18 例 -治験薬に忍容せず:12 例 -原疾患の悪化:6 例 -被験者からの申し出:13 例 - EDSS 進行: 8 例 -その他(来院せず):1 例

中止 54 例内訳 -追跡不能:2 例 -有害事象発現:9 例 -原疾患の悪化:25 例 -被験者からの申し出:6 例 - EDSS 進行: 4 例 -再発進行:2 例 -その他 6 例内訳 来院せず:2 例 他の治療予定:1 例 プロトコール不遵守:1 例

脊髄小脳疾患の疑い:1 例

自殺企図:1 例

IFNβ-1a(60μg)投与群:217 例 プラセボ投与群:219 例

無作為化:436 例

男 157 例

女 279 例

有効性評価対象:436 例(ITT)

内 EES(Efficacy Evaluable Set):333 例

安全性評価対象:435 例

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第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.2.16-1 解析対象集団の内訳(試験 C97-830)

投与群

解析対象集団 解析例数 プラセボ投与群

IFNβ-1a

60μg(12.0 MIU)

投与群

ITT 436 例 219 例 217 例 有効性評価

EES 333 例 169 例 164 例

安全性評価 435 例 218 例* 217 例 *:プラセボ群に割り付けられた 1 例で治験薬投与前に自殺傾向が認められたため、安全性評価から除外した。

表 2.7.6.2.16-2 人口統計学的特性(試験 C97-830)

人口統計学的特性 プラセボ投与群 IFNβ-1a

60μg(12.0 MIU)

投与群 平均年齢(歳) 47.9 47.2 性別(%男:%女) 64:36 64:36 黒人 8 6 白人 92 93 人種構成(%) アジア系 0 0 ヒスパニック系 0 1 その他 <1 1 ベースライン疾患特性 罹患期間(中央値)(年) 17.0 15.0 罹患期間(平均値)(年) 16.7 16.2 診断からの期間(中央値) 9.0 9.0 診断からの期間(平均値) 10.5 10.2 ベースライン EDSS(平均値) 5.2 5.2 Gd 増強病巣 有り(%) 34 37 Gd 増強病巣数(平均値)(個) 1.2 1.9 Gd 増強病巣容積(平均値)(mm3) 100.4 165.9

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第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

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(3) 有効性評価

各投与群における MSFC のベースラインからの変化量(中央値)を図 2.7.6.2.16-2 に

示した。投与開始後 24 ヵ月目に測定した MSFC をベースラインと比較した疾患進行度

は、プラセボ投与群(-0.161Z)と比較し IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群(-0.096Z)

の方で有意に縮小し、40.4%の低下を示していた(p=0.033、ANCOVA)。また、MSFC

を構成する 3 種類の検査法(Best 25 Foot Walk 検査、9 HPT、PASAT)のうち、9 HPT

については群間で有意差が認められ、プラセボ投与群と比較し IFNβ-1a の 60μg(12.0

MIU)投与群の方でベースラインからの変化量が小さくなった(p=0.024、ANCOVA)。

さらに、PASAT については群間で有意差が認められなかったものの、プラセボ投与群

と比較し IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群の方でベースラインからの変化量が明

らかに小さくなった(p=0.061、ANCOVA)。一方、Best 25 Foot Walk 検査については

群間で有意差は認められなかったものの、プラセボ投与群と比較し IFNβ-1a の 60μg

(12.0 MIU)投与群の方でベースラインからの変化量がより小さくなる傾向を示した(p

=0.378、ANCOVA)。

以上のとおり、治験期間中に IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群及びプラセボ投

与群において、MSFC で測定された身体機能障害の進行が認められたが、全体的に IFN

β-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群と比較してプラセボ投与群の方で身体機能障害の進

行度は大きく、また MSFC を構成する 3 種類の検査法(Best 25 Foot Walk 検査、9 HPT、

PASAT)においても同様の傾向が認められた。また、部分集団(MS 再発/MS 非再発、

EDSS 高値/EDSS 低値、ベースライン時 Gd 増強病巣あり/なし)に対する各カテゴ

リー間の解析においても同様の傾向が認められ、IFNβ-1a の薬効が適切に発揮された

と示唆された。

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図 2.7.6.2.16-2 MSFC のベースラインからの変化量(中央値)(試験 C97-830)

治験薬投与開始後 24 ヵ月間に、EDSS 評価による身体機能障害の持続性進行が認め

られた被験者の割合(推定値)は、プラセボ投与群で 37%、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)

投与群で 32%であり、有意差は認められなかった(p=0.901、Cox-比例ハザードモデ

ル)。

年間 MS 再発率については、プラセボ投与群(0.30/患者/年)と比較して IFNβ-1a の

60μg(12.0 MIU)投与群(0.20/患者/年)の方で有意に減少していた(p=0.008、尤度

比検定)。静注ステロイド年間治療回数についても、プラセボ投与群(0.27 クール/患

者/年)と比較して IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群(0.19 クール/患者/年)の方で

有意に減少した(p=0.03、尤度比検定)。

投与開始後 24 ヵ月間の QOL 評価のベースラインからの平均変化量は、MSQLI の全

11 項目で、プラセボ投与群と比較して IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群の方で QOL

が向上し、11 項目中 8 項目で有意差が認められた(いずれの項目も p<0.05、Wilcoxon

順位和検定)。

なお、投与開始 12 ヵ月目及び 24 ヵ月目の時点で、Gd 増強病巣数(平均値)並びに

Gd 増強病巣容積(平均値)は、プラセボ投与群と比較し IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)

投与群の方で有意に低く(Gd 増強病巣数:低下率 53%、Gd 増強病巣容積:低下率 53%、

いずれも p<0.001、Wilcoxon 順位和検定)、新規又は拡大した T2 病巣数についても、

プラセボ IFN-β-1a®

0.00 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06 0.07 0.08 0.09 0.10 0.1

1

0.12 0.13 0.14 0.15 0.16 0.17

3 6 9 12 15 18 21 24

ベ│ス ラ イ ン M S F C 値 からの増悪中央値

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 519 -

同様の結果が得られた(新規又は拡大した T2 病巣数:低下率 54%、p<0.001、Wilcoxon

順位和検定)。

(4) 安全性評価

1) 有害事象

因果関係別有害事象を表 2.7.6.2.16-3、重症度別有害事象を表 2.7.6.2.13-4 にそれ

ぞれ示した。

いずれの投与群においても、99%の被験者で 1 件以上の有害事象が報告された。

発現した有害事象を因果関係別に見ると、治験薬との因果関係が「おそらく関連あ

り」又は「関連あり」と判定された有害事象の割合が IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)

投与群 94%、プラセボ投与群 58%の症例であった。

また、発現した有害事象を重症度別に見ると、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投

与群の 54%、プラセボ投与群の 49%の被験者において、1 件以上の重度の有害事

象が報告された。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 520 -

表 2.7.6.2.16-3 因果関係別有害事象(試験 C97-830)

COSTART プラセボ INFβ-1a 60μg(12.0 MIU) おそらく

関連あり

以上*

おそらく 関連あり 以上*

器官別 分類 基本語 関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連

あり

計 (%)

計 (%)関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連 あり

計 (%)

計 (%)

評価対象例数 218 (100) 217 (100)有害事象発現例数 19 69 45 82 127 (58) 215 (99) 2 9 53 151 204 (94) 215 (99)全身症状 腹痛 15 12 0 0 0 27 (12) 11 8 3 0 3 (1) 22 (10) 異常歩行 3 1 0 0 0 4 (2) 1 1 0 0 0 2 (<1) 膿瘍 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1) 1 1 0 0 0 2 (<1) 事故による外傷 62 13 0 0 0 75 (34) 48 10 2 0 2 (<1) 60 (28) 腺腫 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 反応増悪 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1) 0 0 1 2 3 (1) 3 (1) アレルギー反応 6 0 0 0 0 6 (3) 4 1 1 0 1 (<1) 6 (3) アレルギー 6 1 0 0 0 7 (3) 6 2 0 0 0 8 (4) 無力症 31 39 20 6 26 (12) 96 (44) 23 19 39 28 67 (31) 109 (50) 背部痛 34 19 0 0 0 53 (24) 21 11 7 3 10 (5) 42 (19) 癌 0 0 2 1 0 0 0 3 (1) 蜂巣炎 1 1 0 0 0 2 (<1) 1 2 0 0 0 3 (1) 胸痛 5 3 0 0 0 8 (4) 3 3 0 1 1 (<1) 7 (3) 悪寒 0 3 3 2 5 (2) 8 (4) 0 2 13 11 24 (11) 26 (12) 感冒症状 28 11 0 1 1 (<1) 40 (18) 28 12 2 0 2 (<1) 42 (19) 筋痙攣 2 0 0 0 0 2 (<1) 2 0 0 0 0 2 (<1) 嚢胞 4 1 0 0 0 5 (2) 2 0 0 0 0 2 (<1) 薬物相互作用 2 0 0 0 0 2 (<1) 0 0 顔面浮腫 1 1 0 0 0 2 (<1) 0 0 発熱 6 4 2 4 6 (3) 16 (7) 4 5 15 14 29 (13) 38 (18) インフルエンザ症候群 16 13 9 34 43 (20) 72 (33) 5 2 41 103 144 (66) 151 (70) 全身性浮腫 4 0 0 0 0 4 (2) 0 0 頭痛 36 34 21 16 37 (17) 107 (49) 12 22 40 32 72 (33) 106 (49) ヘルニア 1 0 0 0 0 1 (<1) 3 0 0 0 0 3 (1) 敵意 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 水頭症 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 感染 11 5 0 0 0 16 (7) 5 5 0 0 0 10 (5) 注射部位萎縮 0 0 0 0 0 1 1 (<1) 1 (<1) 注射部位浮腫 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 注射部位線維症 4 0 0 1 1 (<1) 5 (2) 1 0 1 0 1 (<1) 2 (<1) 注射部位出血 6 2 0 5 5 (2) 13 (6) 3 2 0 2 2 (<1) 7 (3) 注射部位過敏 0 0 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1) 注射部位炎症 1 1 2 2 4 (2) 6 (3) 2 2 6 17 23 (11) 27 (12) 注射部位腫瘤 0 0 0 0 0 1 1 (<1) 1 (<1) 注射部位疼痛 5 1 1 4 5 (2) 11 (5) 6 6 4 4 8 (4) 20 (9) 注射部位反応 1 0 0 1 1 (<1) 2 (<1) 0 0 2 4 6 (3) 6 (3) 倦怠感 2 2 0 1 1 (<1) 5 (2) 1 1 2 3 5 (2) 7 (3) 粘膜障害 1 1 0 0 0 2 (<1) 0 0 頚部痛 4 2 0 2 2 (<1) 8 (4) 4 3 0 0 0 7 (3) 頚部強剛 0 3 1 0 1 (<1) 4 (2) 0 0 1 1 2 (<1) 2 (<1) 新生物 1 0 0 0 0 1 (<1) 2 1 0 0 0 3 (1) 疼痛 28 18 0 1 1 (<1) 47 (22) 18 12 3 1 4 (2) 34 (16) 骨盤痛 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 敗血症 0 1 0 0 0 1 (<1) 4 1 0 0 0 5 (2) 自殺企図 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 歯痛 6 0 0 0 0 6 (3) 7 2 0 0 0 9 (4)*:治験薬との因果関係が「おそらく関連あり」以上を副作用として取り扱い集計した。 注:ある事象がある被験者において 2 回以上発現した場合、 も強い因果関係を伴う発現が因果関係の欄に集計された。

被験者は各事象において 1 回のみカウントされる。因果関係の欠落している事象は計の欄でのみ集計される。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 521 -

表 2.7.6.2.16-3 因果関係別有害事象(続き)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ INFβ-1a 60μg(12.0 MIU)

器官別 分類 基本語 関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連

あり

おそらく

関連あり

以上* 計 (%)

関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連 あり

おそらく 関連あり 以上*

計 (%)

循環器系 狭心症 1 1 0 0 0 2 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 不整脈 3 0 0 0 0 3 (1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 心房中隔欠損症 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 心血管障害 0 1 0 0 0 1 (<1) 1 0 0 1 1 (<1) 2 (<1) 心臓弁障害 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 脳血管発作 0 0 3 1 0 0 0 4 (2) 冠動脈疾患 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 出血 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 高血圧 10 2 3 0 3 (1) 15 (7) 14 10 0 0 0 24 (11) 低血圧 2 0 0 0 0 2 (<1) 0 0 頭蓋内動脈瘤 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 片頭痛 3 2 2 0 2 (<1) 7 (3) 5 1 3 1 4 (2) 10 (5) 動悸 1 1 1 0 1 (<1) 3 (1) 3 0 0 0 0 3 (1) 末梢血管障害 1 0 0 0 0 1 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 静脈炎 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 体位性低血圧 1 2 0 0 0 3 (1) 1 1 0 0 0 2 (<1) 失神 3 3 0 0 0 6 (3) 2 3 1 0 1 (<1) 6 (3) 頻脈 2 1 0 0 0 3 (1) 1 3 0 0 0 4 (2) 静脈瘤 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 血管形成異常 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 血管障害 2 0 0 0 0 2 (<1) 1 1 1 0 1 (<1) 3 (1) 血管拡張 5 3 1 2 3 (1) 11 (5) 4 2 2 1 3 (1) 9 (4) 心室性期外収縮 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0消化器系 食欲不振 4 2 0 1 1 (<1) 7 (3) 1 7 1 1 2 (<1) 10 (5) 胆嚢炎 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 胆石症 0 1 0 0 0 1 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 便秘 19 13 0 2 2 (<1) 34 (16) 18 17 0 0 0 35 (16) 下痢 16 14 5 1 6 (3) 36 (17) 16 14 5 2 7 (3) 37 (17) 口内乾燥 9 1 1 2 3 (1) 13 (6) 3 3 0 1 1 (<1) 7 (3) 十二指腸潰瘍 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 消化不良 9 7 1 0 1 (<1) 17 (8) 17 9 1 2 3 (1) 29 (13) 嚥下障害 6 3 0 0 0 9 (4) 5 3 0 0 0 8 (4) 小腸炎 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 おくび 1 1 0 0 0 2 (<1) 1 1 0 0 0 2 (<1) 食道炎 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 1 0 0 0 1 (<1) 宿便 1 1 0 0 0 2 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 便失禁 6 2 0 0 0 8 (4) 6 5 1 0 1 (<1) 12 (6) 鼓腸 1 1 0 0 0 2 (<1) 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1) 胃炎 2 0 0 0 0 2 (<1) 0 3 0 0 0 3 (1) 胃腸炎 4 2 0 0 0 6 (3) 6 1 0 0 0 7 (3) 胃腸障害 5 4 0 0 0 9 (4) 6 4 0 1 1 (<1) 11 (5) 歯肉炎 3 3 0 0 0 6 (3) 4 1 0 0 0 5 (2) 舌炎 0 1 0 0 0 1 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 歯肉出血 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 食欲亢進 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 1 0 0 0 1 (<1) 唾液分泌亢進 0 0 0 1 1 (<1) 1 (<1) 0 0 口腔内白斑症 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 肝細胞障害 0 0 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1) 悪心 13 7 8 4 12 (6) 32 (15) 7 8 10 3 13 (6) 28 (13) 悪心・嘔吐 3 0 0 1 1 (<1) 4 (2) 1 1 1 1 2 (<1) 4 (2)*:治験薬との因果関係が「おそらく関連あり」以上を副作用として取り扱い集計した。 注:ある事象がある被験者において 2 回以上発現した場合、 も強い因果関係を伴う発現が因果関係の欄に集計された。

被験者は各事象において 1 回のみカウントされる。因果関係の欠落している事象は計の欄でのみ集計される。

Page 14: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 522 -

表 2.7.6.2.16-3 因果関係別有害事象(続き)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ INFβ-1a 60μg(12.0 MIU)

器官別 分類 基本語 関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連

あり

おそらく

関連あり

以上* 計 (%)

関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連 あり

おそらく 関連あり 以上*

計 (%)

消化器系 口腔モニリア症 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 1 0 0 0 1 (<1)(続き) 口腔内痛 0 1 0 0 0 1 (<1) 2 0 0 0 0 2 (<1) 消化性潰瘍 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 歯周膿瘍 5 2 0 0 0 7 (3) 11 1 0 1 1 (<1) 13 (6) 直腸障害 1 1 0 0 0 2 (<1) 2 0 0 0 0 2 (<1) 直腸出血 2 0 0 0 0 2 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 口内炎 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 しぶり 3 0 0 0 0 3 (1) 0 0 舌障害 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 齲歯 7 2 0 0 0 9 (4) 2 0 0 0 0 2 (<1) 歯の障害 2 2 0 0 0 4 (2) 1 1 0 0 0 2 (<1) 潰瘍性口内炎 2 4 0 0 0 6 (3) 2 6 1 0 1 (<1) 9 (4) 嘔吐 2 3 2 1 3 (1) 8 (4) 7 5 5 2 7 (3) 19 (9)内分泌 糖尿病 2 0 0 0 0 2 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 内分泌障害 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 甲状腺腫 2 1 0 0 0 3 (1) 0 0 女性妊孕性低下 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 甲状腺機能低下症 1 0 0 0 0 1 (<1) 1 1 0 0 0 2 (<1) 甲状腺障害 1 0 0 0 0 1 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 甲状腺炎 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0血液・ チアノーゼ 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1)リンパ系 斑状出血 3 0 0 0 0 3 (1) 4 3 0 0 0 7 (3) 注射部位斑状出血 22 5 2 15 17 (8) 44 (20) 12 3 7 12 19 (9) 34 (16) リンパ節症 1 2 0 0 0 3 (1) 0 1 0 0 0 1 (<1) 点状出血 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0代謝・ 脱水 0 0 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1)栄養障害 浮腫 2 0 0 0 0 2 (<1) 2 0 0 0 0 2 (<1) 痛風 0 0 0 1 1 0 1 (<1) 2 (<1) 高血糖 0 0 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1) 末梢性浮腫 20 13 2 0 2 (<1) 35 (16) 13 12 1 1 2 (<1) 27 (12) 体重増加 2 0 0 0 0 2 (<1) 3 1 0 0 0 4 (2) 体重減少 0 2 1 0 1 (<1) 3 (1) 3 2 1 0 1 (<1) 6 (3)筋・骨格系 関節痛 29 11 3 0 3 (1) 43 (20) 22 18 10 2 12 (6) 52 (24) 関節炎 9 2 0 0 0 11 (5) 5 3 0 0 0 8 (4) 関節症 0 1 0 0 0 1 (<1) 2 2 0 0 0 4 (2) 骨障害 1 0 0 0 0 1 (<1) 3 1 0 0 0 4 (2) 骨痛 0 0 0 0 0 2 2 (<1) 2 (<1) 滑液包炎 3 2 0 0 0 5 (2) 2 0 0 0 0 2 (<1) 全身痙縮 1 1 0 0 0 2 (<1) 0 1 0 0 0 1 (<1) 関節障害 3 3 0 0 0 6 (3) 3 3 2 2 4 (2) 10 (5) 下肢痙攣 5 4 1 0 1 (<1) 10 (5) 5 2 2 1 3 (1) 10 (5) 筋肉内出血 0 0 0 0 0 1 1 (<1) 1 (<1) 筋痛 30 22 7 8 15 (7) 67 (31) 12 11 24 18 42 (19) 65 (30) 筋無力症 37 33 1 1 2 (<1) 72 (33) 21 21 18 17 35 (16) 77 (35) 骨粗鬆症 1 0 0 0 0 1 (<1) 1 1 0 0 0 2 (<1) 疼痛 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 滑膜炎 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 腱性拘縮 0 0 0 1 0 0 0 1 (<1) 腱障害 0 0 4 2 0 0 0 6 (3) 攣縮 3 0 0 0 0 3 (1) 3 1 0 0 0 4 (2)*:治験薬との因果関係が「おそらく関連あり」以上を副作用として取り扱い集計した。 注:ある事象がある被験者において 2 回以上発現した場合、 も強い因果関係を伴う発現が因果関係の欄に集計された。

被験者は各事象において 1 回のみカウントされる。因果関係の欠落している事象は計の欄でのみ集計される。

Page 15: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 523 -

表 2.7.6.2.16-3 因果関係別有害事象(続き)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ INFβ-1a 60μg(12.0 MIU)

器官別 分類 基本語 関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連

あり

おそらく

関連あり

以上* 計 (%)

関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連 あり

おそらく 関連あり 以上*

計 (%)

神経系 異常な夢 0 1 1 0 1 (<1) 2 (<1) 0 0 異常歩行 22 19 6 1 7 (3) 48 (22) 16 13 10 1 11 (5) 40 (18) 激越 2 0 0 0 0 2 (<1) 2 1 0 0 0 3 (1) 健忘 4 7 1 0 1 (<1) 12 (6) 3 7 0 0 0 10 (5) 不安 11 2 1 1 2 (<1) 15 (7) 3 9 1 2 3 (1) 15 (7) 無感情 0 0 1 1 0 0 0 2 (<1) 失調 23 12 1 2 3 (1) 38 (17) 17 12 9 3 12 (6) 41 (19) 口周囲異常感覚 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 中枢神経系の新生物 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 錯乱 3 1 0 0 0 4 (2) 2 4 1 0 1 (<1) 7 (3) 痙攣 0 2 0 0 0 2 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) うつ病 22 18 7 2 9 (4) 49 (22) 10 28 13 5 18 (8) 56 (26) 複視 3 2 0 0 0 5 (2) 2 1 0 0 0 3 (1) 浮動性めまい 16 8 3 0 3 (1) 27 (12) 11 9 5 3 8 (4) 28 (13) 構語障害 3 1 0 0 0 4 (2) 1 1 0 1 1 (<1) 3 (1) 情動不安定 4 4 0 0 0 8 (4) 1 5 3 0 3 (1) 9 (4) 脳症 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 脳炎 0 0 0 1 0 0 0 1 (<1) 多幸症 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 顔面麻痺 0 2 0 0 0 2 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 垂れ足 1 1 0 0 0 2 (<1) 0 2 0 0 0 2 (<1) 幻覚 1 1 0 0 0 2 (<1) 0 0 大発作痙攣 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 片麻痺 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 2 1 3 (1) 3 (1) 知覚過敏 3 1 0 0 0 4 (2) 5 3 0 0 0 8 (4) 運動過多 0 1 0 0 0 1 (<1) 4 1 0 0 0 5 (2) 筋緊張亢進 34 41 9 2 11 (5) 86 (39) 30 25 26 10 36 (17) 91 (42) 感覚鈍麻 20 18 3 1 4 (2) 42 (19) 15 5 5 2 7 (3) 27 (12) 運動低下 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1) 0 0 筋緊張低下 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 協調運動障害 3 3 0 0 0 6 (3) 1 4 3 1 4 (2) 9 (4) 不眠症 17 17 1 5 6 (3) 40 (18) 21 20 10 4 14 (6) 55 (25) リビドー減退 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 1 0 0 0 1 (<1) リビドー亢進 0 0 0 1 1 (<1) 1 (<1) 0 0 多発性硬化症再発 55 26 2 0 2 (<1) 83 (38) 31 27 3 0 3 (1) 61 (28) 多発性硬化症 4 4 0 0 0 8 (4) 5 2 1 0 1 (<1) 8 (4) ミオクローヌス 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 神経過敏 7 5 1 1 2 (<1) 14 (6) 4 5 3 1 4 (2) 13 (6) 神経痛 3 1 1 0 1 (<1) 5 (2) 2 2 2 0 2 (<1) 6 (3) 神経症 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 1 0 0 0 1 (<1) 眼振 2 0 0 0 0 2 (<1) 2 0 0 1 1 (<1) 3 (1) 視神経炎 1 1 0 0 0 2 (<1) 0 0 麻痺 2 2 0 1 1 (<1) 5 (2) 0 1 1 2 3 (1) 4 (2) 錯感覚 19 20 4 0 4 (2) 43 (20) 18 12 3 3 6 (3) 36 (17) 人格障害 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 睡眠障害 1 2 0 0 0 3 (1) 0 0 0 1 1 (<1) 1 (<1) 傾眠 4 1 1 0 1 (<1) 6 (3) 3 1 4 3 7 (3) 11 (5) 痙性麻痺 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 会話障害 4 0 0 0 0 4 (2) 5 1 2 0 2 (<1) 8 (4) 昏迷 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1)*:治験薬との因果関係が「おそらく関連あり」以上を副作用として取り扱い集計した。 注:ある事象がある被験者において 2 回以上発現した場合、 も強い因果関係を伴う発現が因果関係の欄に集計された。

被験者は各事象において 1 回のみカウントされる。因果関係の欠落している事象は計の欄でのみ集計される。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 524 -

表 2.7.6.2.16-3 因果関係別有害事象(続き)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ INFβ-1a 60μg(12.0 MIU)

器官別 分類 基本語 関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連

あり

おそらく

関連あり

以上* 計 (%)

関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連 あり

おそらく 関連あり 以上*

計 (%)

神経系 自殺傾向 0 0 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1)(続き) 思考異常 4 1 0 0 0 5 (2) 5 0 0 1 1 (<1) 6 (3) 斜頚 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 振戦 6 5 0 0 0 11 (5) 6 9 3 2 5 (2) 20 (9) 攣縮 1 0 0 0 0 1 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 尿閉 8 3 0 0 0 11 (5) 10 6 0 0 0 16 (7) 回転性眩暈 8 3 2 1 3 (1) 14 (6) 4 3 3 3 6 (3) 13 (6) 前庭障害 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0呼吸器系 喘息 0 3 0 0 0 3 (2) 4 0 0 0 0 4 (2) 気管支炎 7 1 0 0 0 8 (4) 7 2 0 0 0 9 (4) 肺癌 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 咳嗽増加 15 5 0 0 0 20 (9) 7 3 0 0 0 10 (5) 呼吸困難 2 2 0 0 0 4 (2) 3 1 0 0 0 4 (2) 鼻出血 2 1 0 0 0 3 (1) 1 2 0 0 0 3 (1) 喉頭炎 1 0 0 0 0 1 (<1) 3 0 0 0 0 3 (1) 喉頭浮腫 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 肺障害 0 2 0 0 0 2 (<1) 2 3 0 0 0 5 (2) 咽頭炎 50 19 1 2 3 (1) 72 (33) 29 24 2 1 3 (1) 56 (26) 肺炎 2 0 0 0 0 2 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 鼻炎 10 9 3 1 4 (2) 23 (11) 14 2 1 0 1 (<1) 17 (8) 副鼻腔うっ血 7 1 0 0 0 8 (4) 4 2 0 0 0 6 (3) 副鼻腔炎 9 1 1 0 1 (<1) 11 (5) 11 5 0 0 0 16 (7) 喀痰増加 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 音声変調 2 0 0 0 0 2 (<1) 0 1 0 0 0 1 (<1)皮膚及び ざ瘡 1 3 0 0 0 4 (2) 1 0 0 0 0 1 (<1)付属器 脱毛症 2 2 0 0 0 4 (2) 0 1 3 3 6 (3) 7 (3) 接触性皮膚炎 0 0 1 1 0 0 0 2 (<1) 皮膚乾燥 2 3 1 0 1 (<1) 6 (3) 3 4 0 1 1 (<1) 8 (4) 湿疹 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 剥脱性皮膚炎 0 1 0 0 0 1 (<1) 2 0 0 0 0 2 (<1) 真菌性皮膚炎 5 1 0 0 0 6 (3) 1 2 1 0 1 (<1) 4 (2) 単純ヘルペス 5 1 0 0 0 6 (3) 4 0 0 0 0 4 (2) 帯状疱疹 1 1 0 0 0 2 (<1) 0 3 0 0 0 3 (1) 男性多毛症 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 斑状丘疹状皮疹 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 爪の障害 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 そう痒症 3 1 0 1 1 (<1) 5 (2) 2 1 0 0 0 3 (1) 乾癬 0 1 1 0 1 (<1) 2 (<1) 0 0 発疹 10 9 0 0 0 19 (9) 8 12 4 3 7 (3) 27 (12) 皮膚良性新生物 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 皮膚癌 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 皮膚萎縮 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 皮膚変色 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 皮膚障害 3 2 0 0 0 5 (2) 2 1 0 0 0 3 (1) 皮膚肥厚 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 皮膚潰瘍 1 0 0 0 0 1 (<1) 3 0 0 0 0 3 (1) 発汗 1 0 1 2 3 (1) 4 (2) 3 3 1 1 2 (<1) 8 (4) 発汗減少 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 蕁麻疹 1 1 0 0 0 2 (<1) 0 3 1 0 1 (<1) 4 (2) 小水疱水疱性皮疹 3 1 0 0 0 4 (2) 0 0*:治験薬との因果関係が「おそらく関連あり」以上を副作用として取り扱い集計した。 注:ある事象がある被験者において 2 回以上発現した場合、 も強い因果関係を伴う発現が因果関係の欄に集計された。

被験者は各事象において 1 回のみカウントされる。因果関係の欠落している事象は計の欄でのみ集計される。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 525 -

表 2.7.6.2.16-3 因果関係別有害事象(続き)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ INFβ-1a 60μg(12.0 MIU)

器官別 分類 基本語 関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連

あり

おそらく

関連あり

以上* 計 (%)

関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連 あり

おそらく 関連あり 以上*

計 (%)

感覚異常 視覚異常 6 4 0 0 0 10 (5) 6 2 1 0 1 (<1) 9 (4) 眼瞼炎 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 特異的白内障 0 0 1 1 0 0 0 2 (<1) 結膜炎 1 1 0 0 0 2 (<1) 4 3 0 0 0 7 (3) ろう 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 眼乾燥 1 0 0 0 0 1 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 耳の障害 7 2 0 1 1 (<1) 10 (5) 3 1 0 0 0 4 (2) 耳痛 5 3 0 0 0 8 (4) 4 4 0 0 0 8 (4) 眼の障害 5 0 0 0 0 5 (2) 4 2 0 0 0 6 (3) 眼痛 4 1 0 0 0 5 (2) 1 2 1 0 1 (<1) 4 (2) 緑内障 1 1 0 0 0 2 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 流涙障害 2 0 0 0 0 2 (<1) 0 0 眼筋麻痺 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 散瞳 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 外耳炎 0 1 0 0 0 1 (<1) 0 0 中耳炎 3 3 0 0 0 6 (3) 4 0 0 0 0 4 (2) 嗅覚錯誤 1 0 1 2 3 (1) 4 (2) 0 1 0 0 0 1 (<1) 羞明 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 1 0 0 0 1 (<1) 味覚倒錯 2 0 0 0 0 2 (<1) 0 0 2 1 3 (1) 3 (1) 耳鳴 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1) 1 3 0 0 0 4 (2) 霧視 8 4 0 0 0 12 (6) 5 5 3 1 4 (2) 14 (6) 視野欠損 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1)泌尿 乳癌 0 0 0 1 0 0 0 1 (<1)生殖器 乳房新生物 0 0 0 1 0 0 0 1 (<1) 無月経 0 0 0 1 1 (<1) 1 (<1) 0 0 無オルガスム症 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 無尿 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 乳房痛 2 0 0 1 1 (<1) 3 (1) 1 1 0 0 0 2 (<1) 子宮頚部新生物 0 0 1 0 0 0 0 1 (<1) 膀胱炎 14 3 0 0 0 17 (8) 9 2 0 0 0 11 (5) 月経困難症 1 2 0 0 0 3 (1) 2 0 0 0 0 2 (<1) 排尿困難 4 0 0 0 0 4 (2) 3 0 0 0 0 3 (1) 精巣上体炎 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 繊維嚢胞性乳腺炎 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 子宮内膜癌 0 0 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1) 血尿 1 1 0 0 0 2 (<1) 0 1 0 0 0 1 (<1) インポテンス 2 1 1 0 1 (<1) 4 (2) 3 0 0 0 0 3 (1) 腎結石 0 1 0 0 0 1 (<1) 3 0 0 0 0 3 (1) 閉経 2 2 0 0 0 4 (2) 1 0 0 0 0 1 (<1) 月経過多 0 3 0 0 0 3 (1) 0 1 0 0 0 1 (<1) 不正子宮出血 4 1 3 0 3 (1) 8 (4) 0 6 0 1 1 (<1) 7 (3) 腎炎 0 0 0 0 1 0 1 (<1) 1 (<1) 夜間頻尿 7 1 0 0 0 8 (4) 5 0 0 0 0 5 (2) 多尿 0 0 0 1 0 0 0 1 (<1) 陰茎障害 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 前立腺障害 1 1 0 0 0 2 (<1) 2 0 0 0 0 2 (<1) 腎盂腎炎 1 1 1 0 1 (<1) 3 (1) 1 0 2 1 3 (1) 4 (2)*:治験薬との因果関係が「おそらく関連あり」以上を副作用として取り扱い集計した。 注:ある事象がある被験者において 2 回以上発現した場合、 も強い因果関係を伴う発現が因果関係の欄に集計された。

被験者は各事象において 1 回のみカウントされる。因果関係の欠落している事象は計の欄でのみ集計される。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.2.16-3 因果関係別有害事象(続き)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ INFβ-1a 60μg(12.0 MIU)

器官別 分類 基本語 関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連

あり

おそらく

関連あり

以上* 計 (%)

関連

なし

おそら

く関連

なし

おそら

く関連

あり

関連 あり

おそらく 関連あり 以上*

計 (%)

泌尿 頻尿 9 2 0 0 0 11 (5) 12 3 2 0 2 (<1) 17 (8)生殖器 尿失禁 30 8 0 0 0 38 (17) 16 9 3 2 5 (2) 30 (14)(続き) 尿路感染 30 14 0 1 1 (<1) 45 (21) 38 16 0 0 0 54 (25) 尿意切迫 18 3 1 0 1 (<1) 22 (10) 20 5 1 1 2 (<1) 27 (12) 尿異常 1 0 0 0 0 1 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 尿生殖器障害 1 0 0 0 0 1 (<1) 3 0 0 0 0 3 (1) 泌尿生殖器新生物 2 0 0 0 0 2 (<1) 0 0 子宮障害 1 0 0 0 0 1 (<1) 0 0 肥大性子宮類線維症 1 1 0 0 0 2 (<1) 1 0 0 0 0 1 (<1) 子宮新生物 0 0 0 1 0 0 0 1 (<1) 膣出血 1 3 0 0 0 4 (2) 1 0 0 0 0 1 (<1) 膣モニリア症 5 0 0 0 0 5 (2) 10 1 1 0 1 (<1) 12 (6) 膣炎 9 1 0 0 0 10 (5) 1 4 0 0 0 5 (2)*:治験薬との因果関係が「おそらく関連あり」以上を副作用として取り扱い集計した。 注:ある事象がある被験者において 2 回以上発現した場合、 も強い因果関係を伴う発現が因果関係の欄に集計された。

被験者は各事象において 1 回のみカウントされる。因果関係の欠落している事象は計の欄でのみ集計される。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 527 -

表 2.7.6.2.16-4 重症度別有害事象(試験 C97-830)

COSTART プラセボ IFNβ-1a 60μg(12.0 MIU) 重症度 重症度 器官別

分類 基本語 軽度 中等度 重度

計 (%)軽度 中等度 重度

計 (%)

評価対象例数 218 217 有害事象発現例数 9 99 107 215 (99) 5 92 118 215 (99)全身症状 腹痛 16 11 27 (12) 7 13 2 22 (10) 異常歩行 1 2 1 4 (2) 2 2 (<1) 膿瘍 1 1 (<1) 2 2 (<1) 事故による外傷 20 41 14 75 (34) 19 34 7 60 (28) 腺腫 0 1 1 (<1) 反応増悪 1 1 (<1) 2 1 3 (1) アレルギー反応 4 2 6 (3) 2 4 6 (3) アレルギー 6 1 7 (3) 6 2 8 (4) 無力症 25 54 17 96 (44) 27 59 23 109 (50) 背部痛 16 29 8 53 (24) 12 23 7 42 (19) 癌 0 1 2 3 (1) 蜂巣炎 2 2 (<1) 3 3 (1) 胸痛 3 4 1 8 (4) 2 5 7 (3) 悪寒 6 2 8 (4) 13 8 5 26 (12) 感冒症状 18 21 1 40 (18) 28 13 1 42 (19) 筋痙攣 1 1 2 (<1) 1 1 2 (<1) 嚢胞 5 5 (2) 2 2 (<1) 薬物相互作用 1 1 2 (<1) 0 顔面浮腫 2 2 (<1) 0 発熱 12 4 16 (7) 24 13 1 38 (18) インフルエンザ症候群 31 36 5 72 (33) 51 80 20 151 (70) 全身性浮腫 3 1 4 (2) 0 頭痛 49 49 9 107 (49) 44 48 14 106 (49) ヘルニア 1 1 (<1) 1 1 1 3 (1) 敵意 1 1 (<1) 0 水頭症 0 1 1 (<1) 感染 6 7 3 16 (7) 5 5 10 (5) 注射部位萎縮 0 1 1 (<1) 注射部位浮腫 0 1 1 (<1) 注射部位線維症 5 5 (2) 2 2 (<1) 注射部位出血 10 2 1 13 (6) 7 7 (3) 注射部位過敏 0 1 1 (<1) 注射部位炎症 6 6 (3) 24 3 27 (12) 注射部位腫瘤 0 1 1 (<1) 注射部位疼痛 6 4 1 11 (5) 11 8 1 20 (9) 注射部位反応 1 1 2 (<1) 5 1 6 (3) 倦怠感 2 3 5 (2) 4 3 7 (3) 粘膜障害 1 1 2 (<1) 0 頚部痛 4 3 1 8 (4) 3 4 7 (3) 頚部強剛 1 2 1 4 (2) 1 1 2 (<1) 新生物 1 1 (<1) 3 3 (1) 疼痛 16 27 4 47 (22) 17 14 3 34 (16) 骨盤痛 1 1 (<1) 0 敗血症 1 1 (<1) 2 3 5 (2) 自殺企図 1 1 (<1) 0 歯痛 4 2 6 (3) 4 5 9 (4)注:有害事象の重症度を軽度、中等度、重度のいずれかで評価し、1 例の被験者に 1 つの有害事象が複数回発現した場

合、 も重度な発現を集計した。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.2.16-4 重症度別有害事象(続き)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ IFNβ-1a 60μg(12.0 MIU) 重症度 重症度 器官別

分類 基本語 軽度 中等度 重度

計 (%)軽度 中等度 重度

計 (%)

循環器系 狭心症 1 1 2 (<1) 1 1 (<1) 不整脈 2 1 3 (1) 1 1 (<1) 心房中隔欠損症 0 1 1 (<1) 心血管障害 1 1 (<1) 1 1 2 (<1) 心臓弁障害 1 1 (<1) 0 脳血管発作 0 4 4 (2) 冠動脈疾患 0 1 1 (<1) 出血 0 1 1 (<1) 高血圧 5 6 4 15 (7) 11 12 1 24 (11) 低血圧 2 2 (<1) 0 頭蓋内動脈瘤 0 1 1 (<1) 片頭痛 1 3 3 7 (3) 5 5 10 (5) 動悸 2 1 3 (1) 3 3 (1) 末梢血管障害 1 1 (<1) 1 1 (<1) 静脈炎 1 1 (<1) 0 体位性低血圧 1 1 1 3 (1) 1 1 2 (<1) 失神 3 3 6 (3) 2 4 6 (3) 頻脈 3 3 (1) 2 2 4 (2) 静脈瘤 1 1 (<1) 0 血管形成異常 0 1 1 (<1) 血管障害 1 1 2 (<1) 2 1 3 (1) 血管拡張 6 5 11 (5) 4 5 9 (4) 心室性期外収縮 1 1 (<1) 0 消化器系 食欲不振 4 3 7 (3) 5 5 10 (5) 胆嚢炎 0 1 1 (<1) 胆石症 1 1 (<1) 1 1 (<1) 便秘 15 10 9 34 (16) 17 11 7 35 (16) 下痢 19 13 4 36 (17) 20 16 1 37 (17) 口内乾燥 10 3 13 (6) 4 3 7 (3) 十二指腸潰瘍 1 1 (<1) 0 消化不良 8 9 17 (8) 20 9 29 (13) 嚥下障害 3 4 2 9 (4) 6 2 8 (4) 小腸炎 1 1 (<1) 0 おくび 2 2 (<1) 1 1 2 (<1) 食道炎 1 1 (<1) 1 1 (<1) 宿便 2 2 (<1) 1 1 (<1) 便失禁 4 4 8 (4) 7 4 1 12 (6) 鼓腸 1 1 2 (<1) 1 1 (<1) 胃炎 2 2 (<1) 1 2 3 (1) 胃腸炎 1 5 6 (3) 5 1 1 7 (3) 胃腸障害 6 3 9 (4) 7 3 1 11 (5) 歯肉炎 4 2 6 (3) 1 4 5 (2) 舌炎 1 1 (<1) 1 1 (<1) 歯肉出血 0 1 1 (<1) 食欲亢進 1 1 (<1) 1 1 (<1) 唾液分泌亢進 1 1 (<1) 0 口腔内白斑症 1 1 (<1) 0 肝細胞障害 0 1 1 (<1) 悪心 19 11 2 32 (15) 13 14 1 28 (13) 悪心・嘔吐 4 4 (2) 4 4 (2)注:有害事象の重症度を軽度、中等度、重度のいずれかで評価し、1 例の被験者に 1 つの有害事象が複数回発現した場

合、 も重度な発現を集計した。

Page 21: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 529 -

表 2.7.6.2.16-4 重症度別有害事象(続き)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ IFNβ-1a 60μg(12.0 MIU) 重症度 重症度 器官別

分類 基本語 軽度 中等度 重度

計 (%)軽度 中等度 重度

計 (%)

消化器系 口腔モニリア症 1 1 (<1) 1 1 (<1)(続き) 口腔内痛 1 1 (<1) 1 1 2 (<1) 消化性潰瘍 1 1 (<1) 0 歯周膿瘍 3 4 7 (3) 1 10 2 13 (6) 直腸障害 2 2 (<1) 1 1 2 (<1) 直腸出血 2 2 (<1) 1 1 (<1) 口内炎 1 1 (<1) 0 しぶり 2 1 3 (1) 0 舌障害 1 1 (<1) 0 齲歯 4 5 9 (4) 1 1 2 (<1) 歯の障害 1 3 4 (2) 2 2 (<1) 潰瘍性口内炎 4 2 6 (3) 6 3 9 (4) 嘔吐 4 3 1 8 (4) 5 12 2 19 (9)内分泌 糖尿病 1 1 2 (<1) 1 1 (<1) 内分泌障害 0 1 1 (<1) 甲状腺腫 2 1 3 (1) 0 女性妊孕性低下 0 1 1 (<1) 甲状腺機能低下症 1 1 (<1) 1 1 2 (<1) 甲状腺障害 1 1 (<1) 1 1 (<1) 甲状腺炎 1 1 (<1) 0 血液・ チアノーゼ 0 1 1 (<1)リンパ系 斑状出血 3 3 (1) 4 2 1 7 (3) 注射部位斑状出血 39 5 44 (20) 27 7 34 (16) リンパ節症 2 1 3 (1) 1 1 (<1) 点状出血 1 1 (<1) 0 代謝・ 脱水 0 1 1 (<1)栄養障害 浮腫 1 1 2 (<1) 1 1 2 (<1) 痛風 0 1 1 2 (<1) 高血糖 0 1 1 (<1) 末梢性浮腫 21 14 35 (16) 17 10 27 (12) 体重増加 2 2 (<1) 4 4 (2) 体重減少 1 1 1 3 (1) 2 2 2 6 (3)筋・骨格系 関節痛 15 22 6 43 (20) 15 33 4 52 (24) 関節炎 4 6 1 11 (5) 8 8 (4) 関節症 1 1 (<1) 2 2 4 (2) 骨障害 1 1 (<1) 2 1 1 4 (2) 骨痛 0 2 2 (<1) 滑液包炎 1 4 5 (2) 2 2 (<1) 全身痙縮 2 2 (<1) 1 1 (<1) 関節障害 2 4 6 (3) 7 3 10 (5) 下肢痙攣 3 7 10 (5) 3 7 10 (5) 筋肉内出血 0 1 1 (<1) 筋痛 26 37 4 67 (31) 20 36 9 65 (30) 筋無力症 17 38 17 72 (33) 20 36 21 77 (35) 骨粗鬆症 1 1 (<1) 1 1 2 (<1) 疼痛 1 1 (<1) 0 滑膜炎 0 1 1 (<1) 腱性拘縮 0 1 1 (<1) 腱障害 0 5 1 6 (3) 攣縮 1 2 3 (1) 2 2 4 (2)注:有害事象の重症度を軽度、中等度、重度のいずれかで評価し、1 例の被験者に 1 つの有害事象が複数回発現した場

合、 も重度な発現を集計した。

Page 22: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 530 -

表 2.7.6.2.16-4 重症度別有害事象(続き)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ IFNβ-1a 60μg(12.0 MIU) 重症度 重症度 器官別

分類 基本語 軽度 中等度 重度

計 (%)軽度 中等度 重度

計 (%)

神経系 異常な夢 1 1 2 (<1) 0 異常歩行 14 25 9 48 (22) 12 21 7 40 (18) 激越 1 1 2 (<1) 1 2 3 (1) 健忘 5 5 2 12 (6) 4 6 10 (5) 不安 7 6 2 15 (7) 8 7 15 (7) 無感情 0 1 1 2 (<1) 失調 13 20 5 38 (17) 17 20 4 41 (19) 口周囲異常感覚 1 1 (<1) 0 中枢神経系の新生物 1 1 (<1) 0 錯乱 2 1 1 4 (2) 4 3 7 (3) 痙攣 1 1 2 (<1) 1 1 (<1) うつ病 18 24 7 49 (22) 13 37 6 56 (26) 複視 2 3 5 (2) 3 3 (1) 浮動性めまい 17 9 1 27 (12) 19 6 3 28 (13) 構語障害 1 3 4 (2) 2 1 3 (1) 情動不安定 3 5 8 (4) 5 3 1 9 (4) 脳症 1 1 (<1) 0 脳炎 0 1 1 (<1) 多幸症 1 1 (<1) 0 顔面麻痺 1 1 2 (<1) 1 1 (<1) 垂れ足 1 1 2 (<1) 2 2 (<1) 幻覚 2 2 (<1) 0 大発作痙攣 0 1 1 (<1) 片麻痺 1 1 (<1) 2 1 3 (1) 知覚過敏 2 2 4 (2) 6 2 8 (4) 運動過多 1 1 (<1) 2 2 1 5 (2) 筋緊張亢進 28 44 14 86 (39) 22 53 16 91 (42) 感覚鈍麻 12 24 6 42 (19) 17 7 3 27 (12) 運動低下 1 1 (<1) 0 筋緊張低下 0 1 1 (<1) 協調運動障害 3 2 1 6 (3) 3 6 9 (4) 不眠症 22 18 40 (18) 30 22 3 55 (25) リビドー減退 1 1 (<1) 1 1 (<1) リビドー亢進 1 1 (<1) 0 多発性硬化症再発 9 49 25 83 (38) 3 37 21 61 (28) 多発性硬化症 2 5 1 8 (4) 1 3 4 8 (4) ミオクローヌス 1 1 (<1) 0 神経過敏 7 6 1 14 (6) 8 5 13 (6) 神経痛 3 2 5 (2) 1 3 2 6 (3) 神経症 1 1 (<1) 1 1 (<1) 眼振 2 2 (<1) 2 1 3 (1) 視神経炎 1 1 2 (<1) 0 麻痺 3 2 5 (2) 1 3 4 (2) 錯感覚 19 21 3 43 (20) 16 17 3 36 (17) 人格障害 1 1 (<1) 0 睡眠障害 2 1 3 (1) 1 1 (<1) 傾眠 5 1 6 (3) 5 6 11 (5) 痙性麻痺 1 1 (<1) 0 会話障害 3 1 4 (2) 5 3 8 (4) 昏迷 0 1 1 (<1)注:有害事象の重症度を軽度、中等度、重度のいずれかで評価し、1 例の被験者に 1 つの有害事象が複数回発現した場

合、 も重度な発現を集計した。

Page 23: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 531 -

表 2.7.6.2.16-4 重症度別有害事象(続き)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ IFNβ-1a 60μg(12.0 MIU) 重症度 重症度 器官別

分類 基本語 軽度 中等度 重度

計 (%)軽度 中等度 重度

計 (%)

神経系 自殺傾向 0 1 1 (<1)(続き) 思考異常 3 2 5 (2) 3 2 1 6 (3) 斜頚 1 1 (<1) 0 振戦 4 6 1 11 (5) 12 6 2 20 (9) 攣縮 1 1 (<1) 1 1 (<1) 尿閉 4 7 11 (5) 6 8 2 16 (7) 回転性眩暈 5 6 3 14 (6) 6 6 1 13 (6) 前庭障害 1 1 (<1) 0 呼吸器系 喘息 2 1 3 (2) 1 3 4 (2) 気管支炎 3 5 8 (4) 3 4 2 9 (4) 肺癌 1 1 (<1) 0 咳嗽増加 13 7 20 (9) 8 2 10 (5) 呼吸困難 2 2 4 (2) 4 4 (2) 鼻出血 2 1 3 (1) 3 3 (1) 喉頭炎 1 1 (<1) 3 3 (1) 喉頭浮腫 1 1 (<1) 0 肺障害 2 2 (<1) 3 2 5 (2) 咽頭炎 44 26 2 72 (33) 29 26 1 56 (26) 肺炎 2 2 (<1) 1 1 (<1) 鼻炎 17 6 23 (11) 11 6 17 (8) 副鼻腔うっ血 5 3 8 (4) 3 3 6 (3) 副鼻腔炎 1 10 11 (5) 7 7 2 16 (7) 喀痰増加 1 1 (<1) 0 音声変調 2 2 (<1) 1 1 (<1)皮膚及び ざ瘡 2 2 4 (2) 1 1 (<1)付属器 脱毛症 2 2 4 (2) 2 5 7 (3) 接触性皮膚炎 0 1 1 2 (<1) 皮膚乾燥 5 1 6 (3) 6 2 8 (4) 湿疹 1 1 (<1) 1 1 (<1) 剥脱性皮膚炎 1 1 (<1) 2 2 (<1) 真菌性皮膚炎 4 2 6 (3) 4 4 (2) 単純ヘルペス 2 4 6 (3) 3 1 4 (2) 帯状疱疹 2 2 (<1) 1 1 1 3 (1) 男性多毛症 1 1 (<1) 0 斑状丘疹状皮疹 1 1 (<1) 0 爪の障害 1 1 (<1) 0 そう痒症 3 2 5 (2) 3 3 (1) 乾癬 2 2 (<1) 0 発疹 11 7 1 19 (9) 23 4 27 (12) 皮膚良性新生物 1 1 (<1) 0 皮膚癌 1 1 (<1) 0 皮膚萎縮 0 1 1 (<1) 皮膚変色 0 1 1 (<1) 皮膚障害 5 5 (2) 2 1 3 (1) 皮膚肥厚 1 1 (<1) 0 皮膚潰瘍 1 1 (<1) 3 3 (1) 発汗 4 4 (2) 5 3 8 (4) 発汗減少 1 1 (<1) 0 蕁麻疹 2 2 (<1) 2 2 4 (2) 小水疱水疱性皮疹 3 1 4 (2) 0 注:有害事象の重症度を軽度、中等度、重度のいずれかで評価し、1 例の被験者に 1 つの有害事象が複数回発現した場

合、 も重度な発現を集計した。

Page 24: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 532 -

表 2.7.6.2.16-4 重症度別有害事象(続き)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ IFNβ-1a 60μg(12.0 MIU) 重症度 重症度 器官別

分類 基本語 軽度 中等度 重度

計 (%)軽度 中等度 重度

計 (%)

感覚異常 視覚異常 5 5 10 (5) 7 2 9 (4) 眼瞼炎 0 1 1 (<1) 特異的白内障 0 1 1 2 (<1) 結膜炎 2 2 (<1) 4 3 7 (3) ろう 0 1 1 (<1) 眼乾燥 1 1 (<1) 1 1 (<1) 耳の障害 7 3 10 (5) 4 4 (2) 耳痛 6 1 1 8 (4) 5 3 8 (4) 眼の障害 3 2 5 (2) 6 6 (3) 眼痛 3 1 1 5 (2) 3 1 4 (2) 緑内障 1 1 2 (<1) 1 1 (<1) 流涙障害 2 2 (<1) 0 眼筋麻痺 1 1 (<1) 0 散瞳 0 1 1 (<1) 外耳炎 1 1 (<1) 0 中耳炎 2 4 6 (3) 2 2 4 (2) 嗅覚錯誤 4 4 (2) 1 1 (<1) 羞明 1 1 (<1) 1 1 (<1) 味覚倒錯 2 2 (<1) 3 3 (1) 耳鳴 1 1 (<1) 2 2 4 (2) 霧視 7 5 12 (6) 10 3 1 14 (6) 視野欠損 0 1 1 (<1)泌尿生殖器 乳癌 0 1 1 (<1) 乳房新生物 0 1 1 (<1) 無月経 1 1 (<1) 0 無オルガスム症 1 1 (<1) 0 無尿 1 1 (<1) 0 乳房痛 2 1 3 (1) 1 1 2 (<1) 子宮頚部新生物 0 1 1 (<1) 膀胱炎 7 9 1 17 (8) 3 8 11 (5) 月経困難症 2 1 3 (1) 1 1 2 (<1) 排尿困難 3 1 4 (2) 2 1 3 (1) 精巣上体炎 1 1 (<1) 0 繊維嚢胞性乳腺炎 1 1 (<1) 0 子宮内膜癌 0 1 1 (<1) 血尿 2 2 (<1) 1 1 (<1) インポテンス 3 1 4 (2) 1 2 3 (1) 腎結石 1 1 (<1) 2 1 3 (1) 閉経 2 2 4 (2) 1 1 (<1) 月経過多 1 2 3 (1) 1 1 (<1) 不正子宮出血 8 8 (4) 6 1 7 (3) 腎炎 0 1 1 (<1) 夜間頻尿 2 6 8 (4) 2 3 5 (2) 多尿 0 1 1 (<1) 陰茎障害 1 1 (<1) 0 前立腺障害 1 1 2 (<1) 1 1 2 (<1) 腎盂腎炎 1 2 3 (1) 1 3 4 (2)注:有害事象の重症度を軽度、中等度、重度のいずれかで評価し、1 例の被験者に 1 つの有害事象が複数回発現した場

合、 も重度な発現を集計した。

Page 25: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 533 -

表 2.7.6.2.16-4 重症度別有害事象(続き)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ IFNβ-1a 60μg(12.0 MIU) 重症度 重症度 器官別

分類 基本語 軽度 中等度 重度

計 (%)軽度 中等度 重度

計 (%)

泌尿生殖器

(続き) 頻尿 6 2 3 11 (5) 3 9 5 17 (8) 尿失禁 15 16 7 38 (17) 11 13 6 30 (14) 尿路感染 14 29 2 45 (21) 17 31 6 54 (25) 尿意切迫 7 10 5 22 (10) 12 10 5 27 (12) 尿異常 1 1 (<1) 1 1 (<1) 尿生殖器障害 1 1 (<1) 1 2 3 (1) 泌尿生殖器新生物 2 2 (<1) 0 子宮障害 1 1 (<1) 0 肥大性子宮類線維症 2 2 (<1) 1 1 (<1) 子宮新生物 0 1 1 (<1) 膣出血 1 2 1 4 (2) 1 1 (<1) 膣モニリア症 3 2 5 (2) 8 4 12 (6) 膣炎 8 1 1 10 (5) 4 1 5 (2)注:有害事象の重症度を軽度、中等度、重度のいずれかで評価し、1 例の被験者に 1 つの有害事象が複数回発現した場

合、 も重度な発現を集計した。

治験期間中の有害事象(いずれかの投与群において発現率≧5%)を重症度別に

集計し、表 2.7.6.2.16-5 に示した。

IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群においてプラセボ投与群に比較し発現率≧

5%の差([IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群における発現率]-[プラセボ

投与群における発現率])が認められた有害事象は「インフルエンザ症候群」、「無

力症」、「不眠症」、「発熱」、「消化不良」、「注射部位炎症」、「悪寒」、「嘔

吐」であった。このうち、群間で有意差が認められ、プラセボ投与群と比較して

IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群の方で発現率が高かった有害事象は、以下の

とおりであった。

• 「インフルエンザ様症候群」:IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 70%、

プラセボ投与群 33%(p<0.001、Fisher の直接確率計算法)

• 「発熱」:IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 18%、プラセボ投与群 7%(p

=0.001、Fisher の直接確率計算法)

• 「悪寒」:IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 12%、プラセボ投与群 4%(p

=0.001、Fisher の直接確率計算法)

• 「注射部位炎症」:IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 12%、プラセボ投

与群 3%(p<0.001、Fisher の直接確率計算法)

• 「嘔吐」:IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 9%、プラセボ投与群 4%(p

=0.03、Fisher の直接確率計算法)

Page 26: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 534 -

なお、いずれかの投与群において発現率≧5%であった重度の有害事象は「多発

性硬化症」、「無力症」、「筋無力症」、「筋緊張亢進」、「インフルエンザ症候

群」、「頭痛」、「事故による外傷」であり、プラセボ投与群に比較し IFNβ-1a

の 60μg(12.0 MIU)投与群において重度の「インフルエンザ症候群」の発現頻度

が高かった。

表 2.7.6.2.16-5 治験期間中の有害事象(いずれかの投与群で発現率≧5%)(試験 C97-830)

COSTART プラセボ IFNβ-1a 60μg 重症度 重症度

器官別分類 基本語 軽度 中等度 重度 計 (%) 軽度 中等度 重度 計 (%)

評価対象例数 218 217有害事象発現例数 215 (99) 215 (99)全身症状 インフルエンザ症候群 31 36 5 72 (33) 51 80 20 151 (70) 無力症 25 54 17 96 (44) 27 59 23 109 (50) 頭痛 49 49 9 107 (49) 44 48 14 106 (49) 事故による外傷 20 41 14 75 (34) 19 34 7 60 (28) 背部痛 16 29 8 53 (24) 12 23 7 42 (19) 感冒症状 18 21 1 40 (18) 28 13 1 42 (19) 発熱 12 4 0 16 (7) 24 13 1 38 (18) 疼痛 16 27 4 47 (22) 17 14 3 34 (16) 注射部位炎症 6 0 0 6 (3) 24 3 0 27 (12) 悪寒 6 2 0 8 (4) 13 8 5 26 (12) 腹痛 16 11 0 27 (12) 7 13 2 22 (10) 注射部位疼痛 6 4 1 11 (5) 11 8 1 20 (9) 感染 6 7 3 16 (7) 5 5 0 10 (5) 注射部位出血 10 2 1 13 (6) 7 0 0 7 (3)循環器系 高血圧 5 6 4 15 (7) 11 12 1 24 (11) 片頭痛 1 3 3 7 (3) 0 5 5 10 (5) 血管拡張 6 5 0 11 (5) 4 5 0 9 (4)消化器系 下痢 19 13 4 36 (17) 20 16 1 37 (17) 便秘 15 10 9 34 (16) 17 11 7 35 (16) 消化不良 8 9 0 17 (8) 20 9 0 29 (13) 悪心 19 11 2 32 (15) 13 14 1 28 (13) 嘔吐 4 3 1 8 (4) 5 12 2 19 (9) 歯周膿瘍 3 4 0 7 (3) 1 10 2 13 (6) 便失禁 4 4 0 8 (4) 7 4 1 12 (6) 胃腸障害 6 3 0 9 (4) 7 3 1 11 (5) 食欲不振 4 3 0 7 (3) 5 5 0 10 (5) 口内乾燥 10 3 0 13 (6) 4 3 0 7 (3)血液・リンパ系 注射部位斑状出血 39 5 0 44 (20) 27 7 0 34 (16)代謝・栄養障害 末梢性浮腫 21 14 0 35 (16) 17 10 0 27 (12)筋・骨格系 筋無力症 17 38 17 72 (33) 20 36 21 77 (35) 筋痛 26 37 4 67 (31) 20 36 9 65 (30) 関節痛 15 22 6 43 (20) 15 33 4 52 (24) 下肢痙攣 3 7 0 10 (5) 3 7 0 10 (5) 関節障害 2 4 0 6 (3) 7 3 0 10 (5) 関節炎 4 6 1 11 (5) 0 8 0 8 (4)

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1.0 MIU)

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 535 -

表 2.7.6.2.16-5 治験期間中の有害事象(いずれかの投与群で発現率≧5%)(続き) (試験 C97-830)

COSTART プラセボ IFNβ-1a 60μg 重症度 重症度

器官別分類 基本語 軽度 中等度 重度 計 (%) 軽度 中等度 重度 計 (%)

神経系 筋緊張亢進 28 44 14 86 (39) 22 53 16 91 (42) 多発性硬化症再発 9 49 25 83 (38) 3 37 21 61 (28) うつ病 18 24 7 49 (22) 13 37 6 56 (26) 不眠症 22 18 0 40 (18) 30 22 3 55 (25) 失調 13 20 5 38 (17) 17 20 4 41 (19) 異常歩行 14 25 9 48 (22) 12 21 7 40 (18) 錯感覚 19 21 3 43 (20) 16 17 3 36 (17) 浮動性めまい 17 9 1 27 (12) 19 6 3 28 (13) 感覚鈍麻 12 24 6 42 (19) 17 7 3 27 (12) 振戦 4 6 1 11 (5) 12 6 2 20 (9) 尿閉 4 7 0 11 (5) 6 8 2 16 (7) 不安 7 6 2 15 (7) 8 7 0 15 (7) 神経過敏 7 6 1 14 (6) 8 5 0 13 (6) 回転性眩暈 5 6 3 14 (6) 6 6 1 13 (6) 傾眠 5 1 0 6 (3) 5 6 0 11 (5) 健忘 5 5 2 12 (6) 4 6 0 10 (5)呼吸器系 咽頭炎 44 26 2 72 (33) 29 26 1 56 (26) 鼻炎 17 6 0 23 (11) 11 6 0 17 (8) 副鼻腔炎 1 10 0 11 (5) 7 7 2 16 (7) 咳嗽増加 13 7 0 20 (9) 8 2 0 10 (5)皮膚及び付属器 発疹 11 7 1 19 (9) 23 4 0 27 (12)感覚異常 霧視 7 5 0 12 (6) 10 3 1 14 (6) 視覚異常 5 5 0 10 (5) 7 2 0 9 (4) 耳の障害 7 3 0 10 (5) 4 0 0 4 (2)泌尿生殖器 尿路感染 14 29 2 45 (21) 17 31 6 54 (25) 尿失禁 15 16 7 38 (17) 11 13 6 30 (14) 尿意切迫 7 10 5 22 (10) 12 10 5 27 (12) 頻尿 6 2 3 11 (5) 3 9 5 17 (8) 膣モニリア症 3 2 0 5 (2) 8 4 0 12 (6) 膀胱炎 7 9 1 17 (8) 3 8 0 11 (5) 膣炎 8 1 1 10 (5) 4 1 0 5 (2)注:有害事象の重症度を軽度、中等度、重度のいずれかで評価し、1 例の被験者に 1 つの有害事象が複数回発現した場

合、 も重度な発現を集計した。 IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1.0 MIU)

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 536 -

本試験では、治験薬との因果関係を「関連なし」、「おそらく関連なし」、「お

そらく関連あり」、「関連あり」に分類したが、治験薬との因果関係が否定できな

い有害事象(いずれかの投与群において発現率≧5%)を集計し、表 2.7.6.2.16-6 に

示した。

多く認められた治験薬との因果関係が否定できない有害事象は「インフルエンザ

症候群」、「頭痛」、「無力症」、「筋緊張亢進」、「筋無力症」、「筋痛」、「う

つ病」、「不眠症」、「発熱」であった。

また、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群において、プラセボ投与群と比較し

発現率≧5%の差([IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群における発現率]-[プ

ラセボ投与群における発現率])が認められ、因果関係が否定できない有害事象は

「インフルエンザ症候群」、「頭痛」、「無力症」、「筋無力症」、「筋痛」、「う

つ病」、「発熱」、「不眠症」、「関節痛」、「悪寒」、「注射部位炎症」、「発

疹」であった。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 537 -

表 2.7.6.2.16-6 治験薬との因果関係が否定できない有害事象 (いずれかの投与群で発現率≧5%)(試験 C97-830)

プラセボ IFNβ-1a 60μg 因果関係 因果関係 基本語(COSTART)

おそらく関連なし

おそらく関連あり

関連あり 計 (%) おそらく関連なし

おそらく関連あり 関連あり 計 (%)

評価対象例数 218 217有害事象発現例数 215 (99) 215 (99)インフルエンザ症候群 13 9 34 56 (26) 2 41 103 146 (67)頭痛 34 21 16 71 (33) 22 40 32 94 (43)無力症 39 20 6 65 (30) 19 39 28 86 (40)筋緊張亢進 41 9 2 52 (24) 25 26 10 61 (28)筋無力症 33 1 1 35 (16) 21 18 17 56 (26)筋痛 22 7 8 37 (17) 11 24 18 53 (24)うつ病 18 7 2 27 (12) 28 13 5 46 (21)不眠症 17 1 5 23 (11) 20 10 4 34 (16)発熱 4 2 4 10 (5) 5 15 14 34 (16)多発性硬化症再発 26 2 0 28 (13) 27 3 0 30 (14)関節痛 11 3 0 14 (6) 18 10 2 30 (14)咽頭炎 19 1 2 22 (10) 24 2 1 27 (12)悪寒 3 3 2 8 (4) 2 13 11 26 (12)注射部位炎症 1 2 2 5 (2) 2 6 17 25 (12)異常歩行 19 6 1 26 (12) 13 10 1 24 (11)失調 12 1 2 15 (7) 12 9 3 24 (11)注射部位斑状出血 5 2 15 22 (10) 3 7 12 22 (10)下痢 14 5 1 20 (9) 14 5 2 21 (10)背部痛 19 0 0 19 (9) 11 7 3 21 (10)悪心 7 8 4 19 (9) 8 10 3 21 (10)発疹 9 0 0 9 (4) 12 4 3 19 (9)錯感覚 20 4 0 24 (11) 12 3 3 18 (8)便秘 13 0 2 15 (7) 17 0 0 17 (8)浮動性めまい 8 3 0 11 (5) 9 5 3 17 (8)注:ある事象がある被験者において 2 回以上発現した場合、 も強い因果関係を伴う発現が因果関係の欄に集計された。

被験者は各事象において 1 回のみカウントされる。因果関係の欠落している事象は計の欄でのみ集計される。 IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1.0 MIU)

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 538 -

表 2.7.6.2.16-6 治験薬との因果関係が否定できない有害事象 (いずれかの投与群で発現率≧5%)(続き)(試験 C97-830)

プラセボ IFNβ-1a 60μg 因果関係 因果関係 基本語(COSTART)

おそらく関連なし

おそらく関連あり

関連あり 計 (%) おそらく関連なし

おそらく関連あり 関連あり 計 (%)

疼痛 18 0 1 19 (9) 12 3 1 16 (7)尿路感染 14 0 1 15 (7) 16 0 0 16 (7)末梢性浮腫 13 2 0 15 (7) 12 1 1 14 (6)感冒症状 11 0 1 12 (6) 12 2 0 14 (6)尿失禁 8 0 0 8 (4) 9 3 2 14 (6)注射部位疼痛 1 1 4 6 (3) 6 4 4 14 (6)振戦 5 0 0 5 (2) 9 3 2 14 (6)感覚鈍麻 18 3 1 22 (10) 5 5 2 12 (6)事故による外傷 13 0 0 13 (6) 10 2 0 12 (6)消化不良 7 1 0 8 (4) 9 1 2 12 (6)嘔吐 3 2 1 6 (3) 5 5 2 12 (6)不安 2 1 1 4 (2) 9 1 2 12 (6)腹痛 12 0 0 12 (6) 8 3 0 11 (5)高血圧 2 3 0 5 (2) 10 0 0 10 (5)鼻炎 9 3 1 13 (6) 2 1 0 3 (1)注:ある事象がある被験者において 2 回以上発現した場合、 も強い因果関係を伴う発現が因果関係の欄に集計された。

被験者は各事象において 1 回のみカウントされる。因果関係の欠落している事象は計の欄でのみ集計される。 IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1.0 MIU)

2) 症状別の有害事象

① インフルエンザ症候群

「インフルエンザ様症候群」が認められた被験者の割合は、IFNβ-1a の 60

μg(12.0 MIU)投与群の 70%(151/217 例)、プラセボ投与群の 33%(72/218

例)であり(表 2.7.6.2.16-3)、群間で有意差が認められた(p<0.001、Fisher

の直接確率計算法)。また、重症度別に見ると、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)

投与群で軽度 51 例、中等度 80 例、重度 20 例、プラセボ投与群で軽度 31 例、

中等度 36 例、重度 5 例であった(表 2.7.6.2.16-4)。

② うつ病及び自殺

外国人 MS 患者を対象とした本試験において、「うつ病」が報告された被験

者の割合は IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 26%(56/217 例)、プラセ

ボ投与群の 22%(49/218 例)であり、両群で同程度であった(表 2.7.6.2.16-3)。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 539 -

また、重症度別に見ると、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群で軽度 13 例、

中等度 37 例、重度 6 例、プラセボ投与群で軽度 18 例、中等度 24 例、重度 7

例であった(表 2.7.6.2.16-4)。

なお、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 1 例に「自殺傾向」が報告され、

治験薬との因果関係は「おそらく関連あり」と評価された。また、プラセボ投

与群 1 例で「自殺企図」が報告され、治験薬との因果関係は「おそらく関連な

し」と評価された。「うつ病性反応」は、いずれの投与群にも認められなかっ

た(表 2.7.6.2.16-3)。

本試験において、BDI-II による評価は、ベースライン、3 ヵ月、6 ヵ月、12

ヵ月及び 24 ヵ月に実施し、解析結果を表 2.7.6.2.16-7 に示した。BDI-II 評価に

よるうつ病発症率は、いずれの投与群においても 7%であった。ベースライン

時の BDI-II スコア(平均値)は、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 12.0、

プラセボ投与群 11.0 であった。また、投与後 24 ヵ月の BDI-II スコア(平均値)

は、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 9.2、プラセボ投与群 10.3 であった。

いずれの評価時点においても、群間で有意差は認められなかった(p=0.056~

0.78、Wilcoxon 順位和検定)。なお、投与 24 ヵ月後の BDI-II スコア(平均値)

は、両群でベースライン値より減少したが、ベースラインからの変化量はプラ

セボ投与群に比較し IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群が大きかった(p=

0.056、Wilcoxon 順位和検定)。

表 2.7.6.2.16-7 Beck のうつ病評価尺度-II(試験 C97-830)

プラセボ IFNβ-1a 60μg 投与月

評価例数 中央値 平均値 評価例数 中央値 平均値 p 値*

投与例数 218 217 0 180 9.0 11.0 176 11.0 12.0 3 164 8.0 10.0 155 10.0 10.9 0.518 6 165 7.0 9.5 162 8.0 10.3 0.780

12 150 8.0 10.3 160 7.0 9.3 0.173 24 145 9.0 10.3 144 7.0 9.2 0.056

* :Wilcoxon 順位和検定による投与前値からの変化量の群間比較 IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1.0 MIU) 参照:第 5 部 試験報告書 5.3.5.4.2-2 C97-830 Table 14.3-36

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 540 -

③ 月経関連の有害事象

本試験において発現した月経関連の有害事象について集計し、表 2.7.6.2.16-8

に示した。

対象となった女性被験者〔154 例:プラセボ投与群 79 例、IFNβ-1a の 60μ

g(12.0 MIU)投与群 75 例〕において、プラセボ投与群 79 例中 17 例(22%)、

IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群 75 例中 10 例(13%)に月経関連の有害

事象が発現し、両群で同程度であった。また、発現した月経関連の有害事象の

内訳を見ると、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群において特異的な月経機

能不全又は関連する異常は認められなかった。

表 2.7.6.2.16-8 女性 MS 患者における月経関連の有害事象(試験 C97-830)

試験番号 投与群 対象となる女性被験者

例数

月経関連の有害事象

例数(%)* 内訳:n(%)

プラセボ 79 例 17 (22) 無月経:1 (1) 月経困難症:3 (4) 月経過多:3 (4)

不正子宮出血:8 (10)腟出血:4 (5) C97-830

IFNβ-1a 60μg 75 例 10 (13) 無月経:0 月経困難症:2 (3) 月経過多:1 (1)

不正子宮出血:7 (9) 腟出血:1 (1)

* :対象となる女性被験者(リスクのある女性被験者)における発現率 外国人 MS 患者を対象とした試験:C97-830 IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1.0 MIU) 参照:第 5 部 試験報告書 5.3.5.4.2-2 C97-830 Table 12.1-11

④ 投与部位反応

投与部位反応としては、各投与群において以下の有害事象が認められた(表

2.7.6.2.16-4)。 • 「注射部位萎縮」:60μg(12.0 MIU)投与群 1 例(軽度 1 例)

• 「注射部位浮腫」:60μg(12.0 MIU)投与群 1 例(軽度 1 例)

• 「注射部位線維症」:プラセボ投与群 5 例(軽度 5 例)、60μg(12.0 MIU)

投与群 2 例(軽度 2 例)

• 「注射部位出血」:プラセボ投与群 13 例(軽度 10 例、中等度 2 例、重度

1 例)、60μg(12.0 MIU)投与群 7 例(軽度 7 例)

• 「注射部位過敏」:60μg(12.0 MIU)投与群 1 例(軽度 1 例)

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 541 -

• 「注射部位炎症」:プラセボ投与群 6 例(軽度 6 例)、60μg(12.0 MIU)

投与群 27 例(軽度 24 例、中等度 3 例)

• 「注射部位腫瘤」:60μg(12.0 MIU)投与群 1 例(軽度 1 例)

• 「注射部位疼痛」:プラセボ投与群 11 例(軽度 6 例、中等度 4 例、重度

1 例)、60μg(12.0 MIU)投与群 20 例(軽度 11 例、中等度 8 例、重度 1

例)

• 「注射部位反応」:プラセボ投与群 2 例(軽度 1 例、中等度 1 例)、60

μg(12.0 MIU)投与群 6 例(軽度 5 例、中等度 1 例)

• 「注射部位斑状出血」:プラセボ投与群 44 例(軽度 39 例、中等度 5 例)、

60μg(12.0 MIU)投与群 34 例(軽度 27 例、中等度 7 例)

「投与部位炎症」に対して群間で有意差が認められ(p<0.001、Fisher の直

接確率計算法)、プラセボ投与群と比較して 60μg(12.0 MIU)投与群の方で

発現頻度が高かった。なお、プラセボ投与群と比較して 60μg(12.0 MIU)投

与群の方で投与部位反応の発現頻度、重症度ともに若干高い傾向が見られたも

のの、いずれかの投与群で特異的な投与部位反応又は関連する異常は認められ

なかった。

⑤ 発作

本試験における発作関連の発現について、プラセボ投与群の 2 例で中等度の

「全身痙縮」が認められ、治験薬との因果関係は「関連なし」又は「おそらく

関連なし」と判定された(表 2.7.6.2.16-3、表 2.7.6.2.16-4)。また、IFNβ-1a

の 60μg(12.0 MIU)投与群の 1 例で重度の「大発作痙攣」が認められ、治験

薬との因果関係は「関連なし」と判定された(表 2.7.6.2.16-3、表 2.7.6.2.16-4)。

3) 死亡例

試験期間中に IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群で死亡 2 例(通し番号:002、

001)が報告され、これらの症例について表 2.7.6.2.16-9 示した。

1 例(通し番号:002)は 5x 歳の外国人女性 MS 患者で、転倒と頭部損傷に伴う

敗血症性ショックが原因と考えられ、治験薬の 終投与 6 ヵ月後に発生した死亡例

であった。他の 1 例(通し番号:001)は 5x 歳の外国人女性 MS 患者で、高血圧性

血管障害及び脳血管発作の既往歴があり、治験薬 終投与の約 3 ヵ月後に脳幹梗塞

及び心肺停止のため死亡した。いずれの死亡例とも、治験担当医師により治験薬と

の因果関係は「関連なし」と評価された。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 542 -

表 2.7.6.2.16-9 死亡例(試験 C97-830)

通し

番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量 投与期間 死因 死亡日 関連性

医師の

コメント

001 女性 5x 歳 多発性

硬化症 脳血管発作 60μg 128 日間

脳幹梗塞、心肺

停止( 終投与

3 ヵ月後)

投与開始後

215 日目 関連なし

経過一覧

Xxxx 年 x 月 xx 日に治験薬投与を開始、うつ病のために投与開始後 128 日目に中止。投

与開始後 205 日目、右腕及び下肢の脱力を訴えて転倒。腕だけに右側のけいれんを訴え

た。投与開始後 205 日目の夕方、評価と検査のために入院。事象は消失していない。治

験責任医師は事象と疑わしい薬との関係は「関連なし」とした。投与開始後 205 日目に

左腕と下肢の脱力及び左腕と下肢にけいれんを起こしたことが明らかになった。その後、

右腕の機能を失い、進行性脳卒中で投与開始後 215 日目に死亡した。治験責任医師は、

死亡は治験薬の使用と関連していないと述べた。退院時総括は患者が投与開始後 206 日

目に入院したと報告( 初の報告と矛盾)。剖検は実施されず、死亡証明書は入手でき

ない。

事象と疑わし

い薬との関係

は「なし」。

→ 死亡は治

験薬の使用と

関連していな

い。原因は脳

幹梗塞が心肺

停止につなが

ったものと思

われる。

002 女性 5x 歳 多発性

硬化症 敗血症 60μg 322 日間

転倒-頭部損傷

( 終投与 6 ヵ

月後)

投与開始後

509 日間 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日から投与開始後 322 日目まで治験薬が投与された。投与開始後 503 日

目、患者は転倒して頭部にけがをし、8 針の縫合が必要であった。投与開始後 504 日目

に運動性の問題が悪化し、腕と脚の振戦を覚えた。投与開始後 504 日目に患者は数時間

病院にいたが、その後退院。ウイルス感染症に罹り、投与開始後 507 日目に入院。投与

開始後 509 日目に、患者は敗血症性ショックから死亡した。

事象と被疑薬

との関連性を

「関連なし」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(1.0 MIU=5μg)

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 543 -

4) 重篤な有害事象

因果関係別の重篤な有害事象を表 2.7.6.2.16-10、被験者ごとの重篤な有害事象を

を表 2.7.6.2.16-11 にそれぞれ示した。

治験薬投与期間中に、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群で 217 例中 45 例(21%)、

プラセボ投与群で 218 例中 42 例(19%)に重篤な有害事象が発現した。発現頻度

の高かった重篤な有害事象は「多発性硬化症再発」であり、IFNβ-1a の 60μg(12.0

MIU)投与群で 217 例中 11 例(5%)、プラセボ投与群で 218 例中 15 例(7%)に

認められた。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 544 -

表 2.7.6.2.16-10 重篤な有害事象(因果関係別)(試験 C97-830)

IFNβ-1a 60μg(12.0 MIU) プラセボ

因果関係 因果関係

基 本 語

(COSTART) 関連なし

(%)

お そ ら く

関連なし

(%)

お そ ら く

関連あり

(%)

関連あり

(%)

おそらく

関連あり

以上*

計(%) 計(%)

関連なし

(%)

おそらく

関連なし

(%)

おそらく

関連あり

(%)

関連あり

(%)

おそらく

関連あり

以上*

計(%) 計(%)

評価例数 217 (100) 218 (100)

重篤な有害事象発

現例数 33 ( 15) 11 ( 5) 4 ( 2) 0 4 (2) 45 ( 21) 24 ( 11) 17 ( 8) 1 ( <1) 0 1 (<1) 42 ( 19)

多発性硬化症再発 6 ( 3) 5 ( 2) 0 0 0 11 (5) 9 ( 4) 6 ( 3) 0 0 0 15 ( 7)

尿路感染 5 ( 2) 0 0 0 0 5 ( 2) 0 2 ( <1) 0 0 0 2 ( <1)

事故による外傷 4 ( 2) 0 0 0 0 4 ( 2) 4 ( 2) 1 ( <1) 0 0 0 5 ( 2)

脳血管発作 3 ( 1) 1 ( <1) 0 0 0 4 ( 2) 0 0 0 0 0 0

敗血症 3 ( 1) 0 0 0 0 3 ( 1) 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1)

便秘 2 ( <1) 0 0 0 0 2 ( <1) 0 0 0 0 0 0

ヘルニア 2 ( <1) 0 0 0 0 2 ( <1) 0 0 0 0 0 0

多発性硬化症 1 ( <1) 0 1 ( <1) 0 1 (<1) 2 ( <1) 2 ( <1) 1 ( <1) 0 0 0 3 ( 1)

心房中隔欠損症 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

骨障害 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

乳癌 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

気管支炎 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

癌 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

胸痛 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1)

胆嚢炎 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

胆石症 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

痙攣 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1)

嚢胞 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

うつ病 0 0 1 ( <1) 0 1 (<1) 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

脳炎 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

子宮内膜癌 0 0 1 ( <1) 0 1 (<1) 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

宿便 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

女性妊孕性低下 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

大発作痙攣 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

出血 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

帯状疱疹 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

水頭症 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

頭蓋内動脈瘤 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

肝細胞障害 0 0 1 ( <1) 0 1 (<1) 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

片頭痛 0 0 1 ( <1) 0 1 (<1) 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

筋痛 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

腎炎 0 0 1 ( <1) 0 1 (<1) 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0 *:治験薬との因果関係が「おそらく関連あり」以上を副作用と取り扱い集計した。 被験者は器官分類ごとの各事象において1回のみカウントされた。 1症例で複数の事象が発現した場合、因果関係ごとの発現例数はそれぞれの事象ごとにカウントされた。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 545 -

表 2.7.6.2.16-10 重篤な有害事象(因果関係別)(続き)(試験 C97-830)

IFNβ-1a 60μg(12.0 MIU) プラセボ

因果関係 因果関係

基 本 語

(COSTART) 関連なし

(%)

お そ ら く

関連なし

(%)

お そ ら く

関連あり

(%)

関連あり

(%)

おそらく

関連あり

以上*

計(%) 計(%)

関連なし

(%)

おそらく

関連なし

(%)

おそらく

関連あり

(%)

関連あり

(%)

おそらく

関連あり

以上*

計(%) 計(%)

神経痛 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1)

疼痛 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

腎盂腎炎 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

直腸障害 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

自殺傾向 0 0 1 ( <1) 0 1 (<1) 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

尿閉 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 0 0

感染 0 0 0 0 0 0 2 ( <1) 1 ( <1) 0 0 0 3 ( 1)

失神 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 1 ( <1) 0 0 0 2 ( <1)

膿瘍 0 0 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 1 (<1) 1 ( <1)

関節炎 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1)

関節症 0 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1)

肺癌 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1)

蜂巣炎 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1)

中枢神経系の新生

物 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1)

錯乱 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1)

脳症 0 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1)

頭痛 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1)

敵意 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1)

筋緊張亢進 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1)

咽頭炎 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1)

自殺企図 0 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1)

尿失禁 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1)

子宮障害 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 0 1 ( <1)

肥大性子宮類線維

症 0 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1)

腟出血 0 0 0 0 0 0 0 1 ( <1) 0 0 0 1 ( <1)*:治験薬との因果関係が「おそらく関連あり」以上を副作用と取り扱い集計した。 被験者は器官分類ごとの各事象において1回のみカウントされた。 1症例で複数の事象が発現した場合、因果関係ごとの発現例数はそれぞれの事象ごとにカウントされた。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 546 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

003 女性 5x 多発性硬化症 蜂巣炎 プラセボ 321 日 不明 関連なし

Xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。両ふくらはぎ周囲に「赤い帯」が発現

し、その後腫脹となり、痛みが発生し歩行が困難になった。投与開始後 341 日目

入院。蜂巣炎に対してセファレキシン 500 mg が 1 日 3 回投与。投与開始後 343日目退院し回復、後遺症はない。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性硬化症 咽頭炎 プラセボ 504 日 5 日 関連なし

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始し、本事象が発現したため投与開始後 497日目に一時的に中止。投与開始後 503 日目に嚥下困難を伴う咽喉痛と左耳の痛み

を伴う両側耳痛を訴えた。熱はなかった。診察を受け、コデインと Claritin®(ロ

ラタジン)に併用して経口アモキシシリン 875 mg 12 時間毎、Tylenol®(アセトア

ミノフェン)を開始。症状の改善はみられなかった。投与開始後 505 日目に、喉

と耳の痛みが増大し、嚥下不能となり、入院。脱水状態であり、胸痛、息切れ、

悪心があり、約 10 時間続いた。治療:ソル・メドロール®(メチルプレドニゾロ

ン)静注、Demerol®(メペリジン)筋注、抗生物質。胸痛、息切れ、悪心の原因

は急性咽頭炎であった。投与開始後 506 日目に退院。投与開始後 507 日目に後遺

症を伴わず消失。投与開始後 511 日目に治験薬(30μg)を再開。投与開始後 586日目追加情報:60μg で治験薬再開。投与開始後 658 日目追加情報:一時的に治

験薬を中止することを決定。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性硬化症 尿失禁 プラセボ 717 日 不明 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日から投与開始後 721 日目まで治験薬を投与。投与開始より 23 日

以前より、多発性硬化症による尿失禁の既往歴。 投与開始後 716 日目に尿失禁のため入院。膀胱刺激装置埋込みのための待機的手

術。投与開始後 717 日目に退院。投与開始後 723 日目に本事象は後遺症なく消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

004 女性 5x 多発性硬化症 感染 プラセボ 535 日 31 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 534 日目に頭痛と熱があり、

持続性であった。投与開始後 537 日目に 39.4℃(103°F)の発熱、脱力による歩

行不能、呼吸困難を呈して入院(投与開始後 538 日目)。モルヒネ注射 1 回、イ

ブプロフェン 800 mg、Robitussin DM®(グアイフェネシン)による治療が行われ

た。 胸部 X 線は陰性、浸潤や白血球増加症はみられなかった。喀痰培養で顕微鏡上ま

れなグラム陽性球菌、多くの WBC、の扁平上皮細胞 10 個/LPF の存在を確認。 嫌気性培養では、混合微生物叢が同定。血清血液培養で増殖は認められなかった。

診断は、『多発性硬化症再発を招いた発熱を伴うウイルス性症候群と推定』。投

与開始後 540 日目に退院。投与開始後 564 日目、本事象は後遺症を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」事象は発熱ウ

イルス性症候群と

推定されるもので、

肺炎ではない。 脱力は、ウイルス性

症候群後の MS「偽

性増悪」であると考

えられた。

005 男性 4x 多発性硬化症 錯乱 プラセボ 655 日 3 日 関連なし

多発性硬化症 頭痛 655 日 3 日 関連なし

多発性硬化症 敵意 655 日 3 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 654 日目の朝、重度の頭痛、

強度の怒り及び錯乱を発現。1 週間にわたる記憶力低下、不安定歩行、失見当識、

及び強度の頭痛。Tegretol®(カルバマゼピン)を毎朝 600mg、毎昼 400mg、毎夕

600mg 服用、Tegretol®(カルバマゼピン)濃度が 18.6 と高値。白血球数が増加、

水分補給により正常化(発現時、Tegretol の 1 日服用量は合計 1600 mg、その後に

1200 mg/日に減量)投与開始後 656 日目、後遺症なく回復。覚醒しており、完全

に見当識があり、バイタルサインも安定(体温 97.0、血圧 124/85、心拍数 85、酸

素飽和度 96%)。カルバマゼピンの治療域を超えた濃度による譫妄と診断。肝機

能検査の結果は正常。退院時に Tegretol®(カルバマゼピン)400mg 1 日 3 回の投

与。カルバマゼピンの濃度は、投与開始後 659 日目は 13.8、投与開始後 680 日目

は 9.1。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

Page 39: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 547 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

006 女性 3x 多発性硬化症 自殺企図 プラセボ 261 日 78 日おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。試験登録の前に自殺念慮を伴ううつ病の

既往歴があったが、長い期間安定した病態にあった。 投与開始後 260 日目に投与開始後 336 日目又は 337 日目に自殺するという計画を

立てた。意図に気付いた治験責任医師は救急室、外来被験者診療、精神分析医ス

タッフとその治療法を助言。被験者は心身状態について治験コーディネータと連

絡を取り合う方法を選択。投与開始後 376 日目、被験者は幸せな気分であると報

告。投与開始後 337 日目に事象は後遺症を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

007 男性 4x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 105 日 149 日おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 104 日目に両側下肢脱力の

増悪、両腕脱力の増悪、便秘、膀胱失禁の増悪が明らかになった。投与開始後 113日目に症状の著しい悪化が確認され(拡大身体障害状態スケール(EDSS)=8.5)入院。血液生化学的検査及び全血球算定は正常。患歩行能力の有意な低下と複視

を訴えた。左手(利き手)を使うことができず、T6 と T9 辺りで腹部が帯状に圧

迫されるような感覚を訴えた。ソル・メドロール®(メチルプレドニゾロン)1 g静注を 1 日 1 回 5 日間行った。右下肢は末端で改善され、左下肢は足首とつま先

でかすかな動きを示し始めた。ソル・メドロール®(メチルプレドニゾロン)療法

終了後、プレドニゾン 60 mg 経口療法が開始され、投与開始後 120 日目に退院す

るまで続けられた。投与開始後 114 日目に頭部 MRI 検査で、T2 強調画像による

高信号域及び頸髄の脱髄症状に合致する増大が見られた。頸髄は C6 レベルで幾

分紡錘状にわずかに肥大しており、浮腫が示唆された。培養は陰性であった。プ

レドニゾン漸減療法を処方されて退院し、急性期リハビリテーションは継続され

た。本事象は消失し後遺症も残らなかった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

008 男性 4x 多発性硬化症 肺癌 プラセボ 79 日 不明 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始し、肩痛を訴えた。咳、喀血、胸痛はなか

った。投与開始後 38 日目左肩の X 線写真が撮られ、肩峰の骨棘と共に左肺動脈

の拡張が見られた。肺高血圧症と判断。投与開始後 50 日目に胸部 X 線で、左肺

門部に縁の毛羽だった不透明部が見られた。CT スキャンで左気管支に 4×3 cm の

塊が確認された。投与開始後 80 日目に腫瘍の病期は T2N0M0 であった。一酸化

炭素拡散能力は 82%であった。化学療法及び静注ステロイド療法を開始。投与開

始後 98 日目に切開部は十分に治癒しており、紅斑、圧痛は 小で浮腫も排液もな

いことを確認。治験薬投与は投与開始後 106 日目に中止。投与開始後 147 日目の

追加情報によると、線維脂肪組織及びリンパ節 1 部位などの縦隔鏡検査から得ら

れた試料は、悪性を示さなかった。現状は安定しており、血液・腫瘍クリニック

で追跡調査を受けている。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

009 女性 4x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 371 日 86 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 376 日目、回転性眩暈を覚

えた。投与開始後 384 日目入院。投与開始後 385 日目に MRI 検査を受け、大きく

増強される小脳病変が示された。小脳病変は MS に関連。ソル・メドロール®(メ

チルプレドニゾロン)の 1000 mg/日による静注治療。追加情報:投与開始 13 ヵ月

後に多発性硬化症再発。投与開始後 401 日目退院。理学療法とプレドニゾン漸減

療法も行われた。回転性眩暈を治療するため Antivert®(メクリジン)、内耳炎を

治療するため Zithromax®(アジスロマイシン)、を投与。投与開始後 455 日目に

回転性眩暈は回復。投与開始後 504 日目被験者は回復したとみなされたが、後遺

症がある(持続的どもり口調)。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

Page 40: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 548 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

010 女性 5x 多発性硬化症 感染 プラセボ 543 日 5 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 542 日目に発熱と下肢の脱

力増大、入院。尿意切迫の既往歴。入院時の体温は 38.2℃で、嗜眠状態。頸部 X線と内視鏡から、喉頭蓋炎が示された。抗生物質による治療が行われた。パルス

オキシメトリがモニターされた。投与開始後 544 日目の内視鏡再検査から中程度

の改善が示された。投与開始後 546 日目に、抗生物質と在宅理学療法の処方にて

退院。投与開始後 546 日目に事象は後遺症を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

011 女性 4x 多発性硬化症 肥大性

子宮類線維症 プラセボ 494 日 3 日

おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。類線維腫を摘除する子宮摘出術を受け

るため投与開始後 493 日目から投与開始後 495 日目まで入院。8 年にわたる類線

維腫の既往歴があった。投与開始後 495 日目に退院し、事象は後遺症を伴わず消

失。 追加情報:月経困難を伴う月経過多があり、診察を受けた。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」関連

する検査の報告な

し。

012 男性 5x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 383 日 49 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始し、投与開始後 245 日目に恒久的に中止。

投与開始後 382 日目に、被験者は青ざめている様子で、気絶。入院。多発性硬化

症増悪によって横隔膜困難、呼吸不全、無呼吸期と低酸素脳症期を生じた。10 月

2 日に人工呼吸が開始された。投与開始後 383 日目に、Cleocin®(塩酸クリンダマ

イシン)、Fortaz®(セフタジジム)、ソル・メドロール®(コハク酸メチルプレド

ニゾロンナトリウム)静注、Pepcid®(ファモチジン)、Norvasc®(アムロジピン)、

Plavix®(クロピドグレル)、Tegretol®(カルバマゼピン)、バクロフェン、Lovenox®

(エノキパリン)、ビタミン B12、Neurotin®(ガバペンチン)、Ativan®(ロラゼ

パム)、Versed®(塩酸ミダゾラム)による治療を受けた。投与開始後 387 日目に

気管切開が行われ、投与開始後 388 日目に離脱が開始されるまで持続的換気が続

けられた。投与開始後 388 日目に別の病院に移された。投与開始後 401 日目、リ

ハビリセンターに移され、その後退院帰宅。投与開始後 393 日目に人工呼吸器が

取り外された。投与開始後 402 日目に UTI に罹り、10 日間 Amoxil®(アモキシシ

リン)による治療を受けた。投与開始後 411 日目に胸痛を覚えた。マイランタ/

リドカイン混合液、ニトログリセリンによる治療が行われた。胸痛が軽減された

が、血圧が低下した。胸痛に対する治療はそれ以上行われず。投与開始後 430 日

目に退院帰宅し、本事象は後遺症を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」、胸痛と UTIは SAE ではない。

013 男性 5x 多発性硬化症 事故による外傷 プラセボ 387 日 218 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。事故による外傷に起因する骨盤骨折の

ため投与開始後 386 日目から投与開始後 393 日目まで入院。投与開始後 393 日目

から投与開始後 406 日目までリハビリ施設で理学及び作業療法。転倒時に血腫が

でき濃縮赤血球 2 単位を投与。 投与開始後 603 日目 EDSS スコアがベースラインに戻り回復、後遺症はない。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

014 女性 4x 多発性硬化症 筋緊張亢進 プラセボ 190 日 42 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。脚のこわばり増大を経験、投与開始 43日前に導入されたバクロフェンポンプと髄腔内カテーテルの評価が行われること

になった。脊髄 X 線から、カテーテル離脱が示された。投与開始後 195 日目に入

院し、カテーテルとポンプの位置調整のための手術を受けた。手術後に、脚脱力

の増大(バクロフェン増量に関連する可能性がある)を経験。バクロフェンが減

量され、脚脱力は回復。投与開始後 197 日目に退院。投与開始後 230 日目、事象

は後遺症を伴わず消失。脚脱力はベースライン値に戻った(歩行器にて歩行可能)。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

Page 41: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 549 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

015 女性 4x 多発性硬化症 神経痛 プラセボ 509 日 不明 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 157 日目に始まった頸部と背

部神経因性疼痛の既往歴があり。Tylenol No.3®(アセトアミノフェン+コデイン)

とステロイド静注による治療歴があった。治療初期には、ステロイドで痛みが軽

減されたが、すぐに痛みが戻り、Neurontin®(ガバペンチン)による治療が始まっ

た。Neurontin®(ガバペンチン)増量、Ultram®(トラマドール)、1 回用量のリド

カイン、ステロイド静注の追加にもかかわらず痛みは軽減されなかった。投与開

始後 639 日目に、リドカインを試み、Neurontin®(ガバペンチン)からの離脱を図

るため入院。持続した痛みのためリドカインが静注投与され、4 日目に軽減。投

与開始後 646 日目に多発性硬化症に続発した中枢痛の診断を受け、メキシレチン

150 mg を 1 日 2 回の処方にて退院。依然として痛みを覚えるため、本事象は続い

ている。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

016 男性 4x 多発性硬化症 感染 プラセボ 169 日 3 日 おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 167 日目に下肢の脱力を訴え

た。投与開始後 168 日目、治験薬の投与を受け、アセトアミノフェンを服用。そ

の夜、立つことも歩くこともできなくなり、めまいを感じ失神し、入院。38.9℃の熱があったが嘔吐や下痢はなかった。デキストロース及びアセトアミノフェン

650 mg で治療。胸部 X 線は陰性。喉は左側が赤く、リンパ節肥大はなし。体温は

正常に戻り神経系の状態はベースラインに戻った(日付不明)。咽頭細菌検査は

A 群β溶血レンサ球菌に対して陰性であった。投与開始後 170 日目にウイルス症

候群は回復し、退院した。本事象は消失し後遺症も残らなかった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

017 女性 5x 多発性硬化症 関節炎 プラセボ 224 日 1 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。長期にわたる高度の左膝関節炎の既往歴

があり、人工左膝関節置換術を受けることが決定していた。投与開始後 223 日目

に入院、左膝関節置換手術を受けた。投与開始後 231 日目に退院、事象は消失し

たが後遺症あり。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

018 男性 4x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 246 日 47 日 関連なし

xxxx 年 x 月 xx 日から投与開始後 55 日目、治験薬を投与。投与開始後 276 日目に

入院。入院のおよそ 2~3 週間前に既に歩行困難の増大、平衡困難の増大を経験。

軽症MSの進行と診断、メチルプレドニゾロン 1 gmの静注治療を受けるため入院。

投与開始後 280 日目に総合リハビリ病棟に移され、運動機能や日常生活の活動性

が穏やかに回復。投与開始後 291 日目に退院、この時点で事象は後遺症を伴わず

消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性硬化症 多発性硬化症 プラセボ 676 日 29 日 関連なし

経過一覧 非常にゆっくりと身体機能が低下、転倒の頻度が高くなった。総合的なリハビリ

テーションのため入院。 投与開始後 708 日目の追跡情報によると、一時介護施設(respite care)に入所(日

付不明)。多発性硬化症による認知障害に続発した衝動行為が増加。理学療法、

作業療法及びレクリエーション療法などの総合的なリハビリテーション。運動及

び機能の点で 小限の歩行を行っている。投与開始後 703 日目、安定した状態で

退院。後遺症なく事象は消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

Page 42: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 550 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

019 女性 4x 多発性硬化症 失神 プラセボ 371 日 1 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 370 日目に車を運転中に両

腕を手指の先まで、両脚を足指まで下るしびれ感とピリピリ感を覚えた。悪心、

頭痛を覚え、尿失禁と便失禁、その後、黒くらみが起こった。ER に急送され、帰

宅。投与開始後 371 日目入院。投与開始後 372 日目に Tegretol®(カルバマゼピン)

処方にて退院。神経専門医は、おそらく二次進行を伴う複合的な部分発作であろ

うと述べた。Tegretol®(カルバマゼピン)200 mg が開始され、その後半錠 1 日 2回を 2 日間、1 錠 1 日 2 回を 2 日間、1 錠 1 日 2 回を継続。頭部 CT スキャンから、

脳室周囲白質内に圧迫所見(mass effect)のないまだらな低密度領域が複数示され、

小血管疾患に関連するものと考えられた。急性出血や脳実質外液貯留はなかった。

事象の重症度は軽症。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

020 女性 4x 多発性硬化症 敗血症 プラセボ 253 日 16 日おそらく 関連なし

多発性硬化症 尿路感染 253 日 16 日

おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 xx 月 x 日に、治験薬の投与を開始。40℃の発熱と嗜眠を呈した。UTI と診断され、尿培養及び血液培養によって敗血症が確認され、大腸菌陽性であった。

軽症の急性呼吸窮迫症候群も経験。抗生物質(NOS)に対する反応は良好。投与

開始後 229 日目に退院、リハビリ施設に移った。入院中 UTI と菌血症に続発した

横紋筋融解を経験、これに対して輸液補給を行った。投与開始後 230 日目 UTI は後遺症を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

021 男性 5x 多発性硬化症 失神 プラセボ 459 日 2 日 おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日に、治験薬の投与を開始。被験者の姉妹によると、投与開始後

458 日目に明らかに意識を失っており、無反応で、15 秒間の発作様症状がみられ

たとのこと。検査入院し、検査はいずれも正常であり、投与開始後 459 日目に退

院した。投与開始後 458 日目に水分摂取量が極端に少なく、ワイン 1~2 杯を飲ん

だだけであった。BUN が 26 であり、治験責任医師は軽症の脱水であるとした。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」、失神は脱水

と直前に飲んだ少

量のアルコールの

ためである。

022 女性 5x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 74 日 不明 おそらく 関連なし

xxxx 年 x 月 xx 日に投与開始、入院の約 4 週間前に次第に衰弱し始めた。入院前

の週に何度か転倒した。投与開始後 79 日目に入院し、ソル・メドロール®(コハ

ク酸メチルプレドニゾロンナトリウム)250 mg 静注で治療を受けた。入院時、尿

路感染を併発しており、その治療も受けた(他に特記事項なし)。プレドニゾン

を処方され、投与開始後 83 日目に退院。後遺症もなく回復し、治験薬は継続され

た。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 263 日 4 日

おそらく 関連なし

投与開始後 262 日目に高度脚脱力を覚え、ソル・メドロール®(コハク酸メチルプ

レドニゾロンナトリウム)1000 mg 静注、プレドニゾン漸減療法による治療のた

め入院。投与開始後 265 日目、事象は後遺症を伴わず消失。 投与開始後 263 日目から投与開始後 265 日目まで MS の増悪のため入院。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 447 日 32 日 関連なし

経過一覧

MS が増悪したため入院。投与開始後 446 日目に悪化し続ける脚の痙攣としびれ

感を覚え、何回も転ぶようになった。被験者の EDSS スコアは 7.0。投与開始後

454 日目に入院し、ソル・メドロール®(メチルプレドニゾロン)静注療法を行っ

た。投与開始後 457 日目に退院し、後遺症もなく回復。

事象と治験薬との

因果関係は「おそら

く関連なし」

Page 43: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 551 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

022 女性 5x 多発性硬化症 痙攣 プラセボ 524 日 1 日 関連なし

(続き)

発作のため入院。投与開始後 523 日目に発作を呈して通常の発作薬剤に併用して

Ativan®(ロラゼパム)5 mg を投与。投与開始後 523 日目から投与開始後 525 日目

まで入院。Lamictal®(ラモトリジン)でコントロールされていた発作の既往歴あ

り。投与開始後 524 日目に事象は消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性硬化症 痙攣 プラセボ 647 日 1 日 おそらく 関連なし

投与開始後 646 日目に発作を呈して、Dilantin®(フェニトイン)1 日 3 回を 1 日 4回への増量にて治療され、退院。発作の既往歴があり、Lamictal®(ラモトリジン)

と Dilantin®(フェニトイン)で管理。事象は後遺症を伴わず回復。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性硬化症 脳症 プラセボ 658 日 不明 おそらく 関連なし

投与開始後 657 日目、日付、時間、場所に関する錯乱が発現し、検査のため入院。

同日、治験薬の投与は一時的に中止。入院時、複雑部分発作のため、Dilantin®(フ

ェニトイン)の投与を受けていた。Dilantin®濃度は 16.6(正常値 10~20 meq)で

あった。この値に基づき、Dilantin®(フェニトイン)の投与量が 100 mg 1 日 1 回

に調整された。入院中、尿路感染のため、Cipro®(シプロフロキサシン)の投与

を受けた。投与開始後 667 日目、退院。 事象は消失したが、記憶障害の後遺症が残った。 脳症と診断され、治験薬の投与は再開されなかった。 脳波所見では、発作活動を示すエビデンスは認められなかった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」被験

者の脳症は発作の

既往歴によるもの

であったと考えた。

023 男性 5x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 245 日 不明 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始 8 ヵ月後に、下肢の脱力の増

大を経験し、歩行不能。投与開始後 280 日目に、ステロイドの静注及び経口療法

を受けるため入院。投与開始後 282 日目に退院。 投与開始後 285 日目に事象は回復したが、下肢の脱力、EDSS スコア上昇の後遺

症がある。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

024 男性 5x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 78 日 11 日おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 77 日目に終了。投与開始後

日目に下肢の運動失調の進行を訴え、そのために転倒した。投与開始後 84 日目に

入院し、ステロイド静注で治療され、その後プレドニゾン漸減療法を継続。合計

12 回のソル・メドロール®(コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム)静注を

開始し、問題なく継続。本事象の発現は投与開始後 77 日目( 初の報告と矛盾)、

後遺症もなく投与開始後 87 日目に消失。理学療法及び作業療法で、安定している

と評価され投与開始後 87 日目に退院の許可となった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

Page 44: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 552 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

025 男性 5x 多発性硬化症 事故による外傷 プラセボ 585 日 63 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 584 日目に入院、X 線から

右上腕骨骨折が示された。軟性ギプス包帯を装着し、疼痛管理のため Demerol®(メ

ペリジン)を投与。投与開始後 587 日目に退院、リハビリ病院に移された。事象

は継続。骨折は整復され、副子固定が行われ、理学療法で治療。膀胱機能不全の

既往歴があったため、Foley カテーテルも留置。退院してリハビリ病院に移り、疼

痛を治療するため Darvocet-N 100®(propoxyphene napsylate)と Tylenol®(アセト

アミノフェン)が処方された。リハビリ病院において、投与開始後 598 日目の退

院まで更なる理学療法と治療が行われた。投与開始後 601 日目に病後療養施設に

入院。投与開始後 614 日目に、食事付き介護ホームに移された。続けて理学療法

を受けた。歩行器を使用することはできなかった。治験薬は継続投与。投与開始

後 614 日目に病後療養施設から退院したが、食事付き介護ホームにおいて、理学

療法を受け、歩行器の使用が可能となった。投与開始後 646 日目に後遺症を伴わ

ず回復。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

026 女性 5x 多発性硬化症 子宮障害 プラセボ 377 日 1 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日に、治験薬の投与を開始。投与開始後 376 日目、前後修復術を

併用した膣式子宮全摘出術を受けた(外科病理学で筋腫が確認された)。投与開

始 14 年前に初めて子宮脱の診断を受けた。 Macrodantin® ( nitrofurantoin macrocrystals)処方にて、投与開始後 378 日目に退院。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

027 女性 4x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 155 日 36 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 154 日目に嘔吐を伴う悪心、

浮動性めまい、歩行中平衡困難及び脚脱力を訴え始めた。投与開始後 158 日目か

ら投与開始後 160 日目まで下痢を経験し、これが平衡の更なる悪化を招いた。投

与開始後 161 日目に診察を受け、神経症状は左核間性麻痺(INO)、顔面右筋脱

力、顔面左側の感覚低下、右上肢及び下肢の脱力などであった。投与開始後 161日目に入院し、腰椎穿刺を受けた。1g/日で静脈内ソル・メドロール®(コハク酸

メチルプレドニゾロンナトリウム)を開始。投与開始後 162 日目の時点で、ソル・

メドロール®に対する忍容性を示しており、浮動性めまいが減少しており、また歩

行中平衡の改善が認められた。腰椎穿刺及び MS の概要評価の結果は多発性硬化

症と一致した。投与開始後 163 日目の理学療法の評価から、自室外を歩行する際

に歩行器を使用することが勧められた。被験者の浮動性めまいの愁訴は減り、歩

行や平衡性の改善が認められた。経口プレドニゾン漸減療法の処方にて投与開始

後 163 日目に退院。腰椎穿刺に特記事項はなし。VDRL は陰性、蛋白質は正常域

内であった。投与開始後 189 日目に多発性硬化症再発は回復し、顔面左側におけ

る接触やピン刺しに対する感覚低下、仮性アテトーゼを伴う左手振動低下といっ

た後遺症があった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

028 女性 5x 多発性硬化症 事故による外傷 プラセボ 106 日 不明 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 105 日目に数秒間意識を喪失

し転倒。その後、痛みと左腕を動かせないことを訴えた。X 線により左上腕骨骨

折を確認。投与開始後 105 日目から投与開始後 138 日目まで入院。理学療法を受

けた。治験薬は投与開始後 109 日目に完全に投与中止。被験者は発作を起こして

はおらず、発作の病歴はなかった。症例報告書には被験者が前迷走神経ショック

状態を経験したことが示唆されているが、被験者の意識喪失の原因は不明である。

投与開始後 301 日目、本事象は回復し後遺症も残らなかった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

029 女性 5x 多発性硬化症 多発性硬化症 プラセボ 344 日 不明 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。全身性脱力の増大を経験後、投与開始

後 343 日目に入院。尿培養から UTI が示され、Cipro®(シプロフロキサシン)を

投与。入院前の投与開始後 265 日目に、EMG から右 L5 の変性神経支配が示され

た。MS の増大による全身性脱力に伴う日常生活を評価し、治療を受けるため入

院。投与開始 14 ヵ月後に退院。回復したが、MS による脱力の増大という後遺症

あり。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

Page 45: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 553 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

030 女性 5x 多発性硬化症 腟出血 プラセボ 130 日 3 日 おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 130 日目に腟出血を経験し

入院。超音波検査を受け、子宮内膜異常が示され、外科的掻爬が行われた。組織

学から、悪性疾患の兆候を伴わない過形成性子宮内膜が示された。治験薬が継続

投与された。投与開始後 132 日目に退院。事象の転帰は不明。Solu-Decortin-H® 500 mg によるステロイドパルス療法が行われた。被験者は回復し、後遺症はない。被

験者は閉経後の状態にあり、ホルモン補充療法は行われていない。腟出血の既往

歴はないが、25 年前に自然流産があった(妊娠 4 ヵ月目)。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

031 女性 5x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 155 日 15 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 154 日目に脱力の増悪を伴

う右手の知覚障害と右足の調和の悪化を含む再発を訴えた。神経学的検査(日付

不明)で、嚥下困難及び身体の右側の感覚と調和の低下が示された。ステロイド

治療(詳細不明)のために投与開始後 175 日目に入院。一般的予防薬としてマグ

ネシウム 121 mg(頻度不明)及びカルシウム 500 mg(頻度不明)の経口投与で治

療。治験薬の投与は継続。入院中、Urbason®(6-methyl-prednisolone acetate)1,000 mg、続いて Solu-Decortin-H®漸減療法で治療、両手の知覚障害が自覚的に改善し

脱力感も減少した。不特定の後遺症が残ったが投与開始後 178 日目に回復し、退

院。退院の際に、知覚障害や脱力感などの後遺症は改善したがまだ持続。嚥下困

難は消失した。MS 再発に対するステロイド治療への忍容性は良好であった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

032* 男性 3x 多発性硬化症 関節症 プラセボ -16 日 160 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬投与開始。投与開始前月より、徐々に右膝の痛みを覚え

るようになり、投与開始後 141 日目に関節鏡を用いた右膝半月摘出術を受けるた

め入院。全身麻酔用に propofol IV 250 mg、alfetanyl IV、また薬剤名を特定する必

要のあるその他 2 剤、1 剤は全身麻酔用、もう 1 剤は血栓症予防薬を投与。治験

薬投与を継続。投与開始後 142 日目に退院。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

033 女性 3x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 573 日 91 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与開始。投与開始 19 ヵ月後に失調の増悪による歩

行能力の低下のため入院。投与開始後 598 日目に治験薬を全量投与。投与開始後

606 日目に入院、多発性硬化症の増悪と診断された。プレドニゾロンの漸減療法、

投与開始後 608 日目に退院。本事象は、投与開始 22 ヵ月後に後遺症なく消失。 投与開始後 605 日目、入院のため、治験薬の投与は一時的に中止。投与開始後 612日目に治験薬は全量で投与再開。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

034 女性 5x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 28 日 36 日おそらく 関連なし

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬投与を開始。投与開始後 27 日目に再発を訴えた。歩行

能力、特に左足の力が急速に衰えた。投与開始同月(正確な日付は不明)に被験

者は歩行器使用で 90 メートル歩行可能であったが(EDSS:6.5)、再発後は約 5メートルしか歩けなかった(EDSS:7.0)。投与開始後 48 日目に入院。治験薬投

与は継続した。Urbason®(メチルプレドニゾロン)1 g 静注(頻度不明)、Decortin H®(プレドニゾロン)漸減療法(60 mg→40 mg→20 mg)、及び Zantic®(塩酸ラ

ニチジン)1 日 300 mg で治療された。不全麻痺は治療でわずかに改善し、左足の

力も改善されたが歩行は改善されず明らかな痙直があった。投与開始後 50 日目に

退院。投与開始後 62 日目に事象は回復したが、歩行困難の後遺症が残った。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 271 日 72 日 関連なし

経過一覧

投与開始後 350 日目、治験薬の投与を恒久的に中止。投与開始後 270 日目以後

MS 症状が悪化し、特に歩行の悪化を覚えており、治験薬の中止を希望。投与開

始後 355 日から 362 日まで入院し、ミトキサントロン静注、メチルプレドニゾロ

ン静注、プレドニゾン内服で治療。MRI からは、活動性の病変を伴う MS 進行が

示された。投与開始 16 ヵ月後に回復したとみなされたが、歩行器を用いて歩行で

きる 大距離がベースラインまで回復せず、後遺症あり。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

*:本事象は治験薬投与前から発現していたため、重篤な有害事象の集計には含めなかった。

Page 46: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 554 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

035 男性 5x 多発性硬化症 事故による外傷 プラセボ 491 日 101 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。右下肢骨折のため投与開始後 490 日目に

入院、投与開始後 494 日目に骨折の手術。 骨片間仮骨形成の証拠が示されていない。プレート 2 枚とスクリュー8 本を使用

した右脛骨の骨接合部は安定していた。投与開始後 507 日目に退院。骨折がまだ

治癒せず、本事象は進行中。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

036 女性 5x 多発性硬化症 胸痛 プラセボ 326 日 1 日 おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日に治験薬投与を開始し、投与開始後 331 日目に全量投与。投与

開始後 325 日から 329 日まで胸痛のため入院。投与開始後 325 日目に発現した胸

痛は非心臓性と考えられた。投与開始後 325 日目後遺症を伴わず消失。 被験者は、ヘビースモーカーで、ECG から正常洞調律が示された。血液学検査の

結果は正常。総コレステロール 281 mg/dl とトリグリセライド 237 mg/dl と高値が

示された。高分子量ヘパリン(5000 IU をボーラス投与後 1000 IU/時間で連続的

注入)、メトプロロール 50 mg を 1 日 3 回、アスピリン 100 mg/日、一硝酸イソソ

ルビド 20 mg を 1 日 3 回、プラバスタチン 20 mg/日による治療を受けた。投与開

始後 335 日目ジピリダモール併用タリウム造影検査は正常。メトプロロール 50 mgを 1 日 3 回、アスピリン 100 mg/日、プラバスタチン 20 mg/日を継続。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

終診断は ECG 異

常を伴わない胸痛

である。

037 女性 5x 多発性硬化症 膿瘍 プラセボ 486 日 20 日おそらく 関連あり

多発性硬化症 膿瘍 540 日 27 日

おそらく 関連あり

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 485 日目、外科手術のため

入院し、抗生物質の投与を受けた。投与開始後 488 日目、退院。投与開始後 539日目、左膝の皮膚膿瘍再発のために再入院。膿瘍は抗生物質及び外科手術により

治療。投与開始後 542 日目退院。投与開始後 565 日目に事象は後遺症なく消失。

膿瘍発現のたびに、治験薬の投与は一時的に中止。 治験薬の全量投与は、当初は投与開始後 469 日目に中止され、投与開始後 511 日

目に半量投与が再開。その後、投与開始後 546 日目に一時的に投与が中止され、

200 投与開始後 581 日目に半量投与が再開。 既往歴に、他の免疫または血管疾患、糖尿病、外傷または外科手術はなかった。 無菌操作により注射を行っており、膿瘍の位置は注射部位またはその付近ではな

かった。膿瘍は切除され、排出が行われた。投与開始後 539 日目に見られた膿瘍

は、投与開始後 485 日目に見られた膿瘍の再発であろうと評価された。投与開始

後 591 日目に、治験薬は半量投与で再開された。 追跡情報: 投与開始 16 ヵ月後に見られた膿瘍は膝に位置し、投与開始 18 ヵ月後

に見られた膿瘍は左手に位置していたことを確認。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

があるかもしれな

い」。 試験中に、複数の再

発性膿瘍を初めて

発現した。他に妥当

な外的要因が存在

しないため、本事象

の発現と治験薬投

与との間に因果関

係があるかもしれ

ない。

038 男性 5x 多発性硬化症 中枢神経系の

新生物 プラセボ 77 日 1 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日から投与開始後 284 日目まで治験薬の投与。慢性視覚障害のた

めに、投与開始後 76 日目に入院し、投与開始後 77 日目に脳神経外科で髄膜腫が

切除された。特に意味のある合併症もなかった。入院中に視力低下を訴え始め、

右側よりも左側の方がひどい非対称両側性視神経症と診断された。治験薬投与は

一時的に投与開始後 71 日目から投与開始後 119 日目まで中止された。投与開始後

96 日目に退院。術後の期間、全身衰弱・悪化及び視覚障害のためにメチルプレド

ニゾロン静注。NACL 及び Dantoin®(フェニトイン)で治療された。状態は有意

に改善し、術前ベースラインに戻った。彼は回復したが後遺症が残った(後遺症

=視力低下)。メチルプレドニゾロンでの治療後、体調は改善し機敏になったが

視覚的状況には変化がなかった。事象は投与開始後 96 日目に消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 664 日 21 日 関連なし

甲状腺機能低下症の既往歴あり。投与開始後 664 日目、多発性硬化症の再発のため、

歩行能力が全般的に低下。投与開始後 678 日目に多発性硬化症の再発のため入院。

5 月下旬、下肢脱力及び思考力低下を発現。メチルプレドニゾロンの静脈内投与、

状態は改善されなかった。ステロイドの静脈内投与。投与開始後 692 日目退院。 投与開始後 761 日目に本事象は後遺症なく消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

Page 47: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 555 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

039 女性 4x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 177 日 111 日おそらく 関連なし

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 176 日目に歩行困難の増大、構語障害が増大し、MS 再発と診断。EDSS は投与開始後 168 日目に 5.5 であったのに対して、投与開始後 213 日目に 6.5 であった。投与開始後 221 日目から投与開始後 223 日目まで入院。ソル・メドロール®(コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム)1000 mg 静注で治療。投与開始後 259 日目、投与開始後 226 日目以来被験者の歩行と構語障害が改善していたことに気付いたが、再発前の病態と比較すると歩行にはまだ障害があった。投与開始後 228 日目の EDSS は 6.0 であった。

本事象と治験薬との因果関係は「おそらく関連なし」

多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 371 日 98 日おそらく 関連なし

経過一覧

投与開始後 370 日目以来、構語障害の増大、頭部振戦を覚えた。投与開始後 431日目から 15 日まで再発のため入院し、メチルプレドニゾロンを投与。投与開始後433 日目に事象は後遺症なく消失。

本事象と治験薬との因果関係は「おそらく関連なし」

040 男性 3x 多発性硬化症 尿路感染 プラセボ 339 日 10 日おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日に治験薬投与開始。投与開始後 338 日目排尿困難を訴え、尿検査から尿路感染が確認。Ciproxin®(シプロフロキサシン)500 mg の 1 日 2 回による治療を受けた。投与開始後 340 日目退院し、症状は改善したが、完全な回復ではなかった。投与開始後 347 日目、回復し、後遺症はなし。

本事象と治験薬との因果関係は「おそらく関連なし」

041 男性 2x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 105 日 62 日おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始 3 ヵ月後(正確な日付は不明)から、痙直の漸増、歩行距離の減少及び疲れを伴う多発性硬化症再発を訴えた。投与開始後 138 日目に入院。治験薬の投与は継続。以下の機能システム(Kurtzkeの FS スケール)の悪化を伴う再燃を訴えた。錐体=5(ベースライン=4)、脳幹=2(ベースライン=1)、脳・心的状態=1(ベースライン=0)。入院時に上気道感染を訴え、アセチルシステイン、経口 2 g、1 日 3 回、及び不特定の点鼻薬にて治療された。上気道感染は回復し(日付不明)後遺症も残らなかったが、神経系の悪化を訴えた。メチルプレドニゾン 500 mg 静注で治療。本事象は投与開始後165 日目に後遺症なく回復し、投与開始後 166 日目に退院。

本事象と治験薬との因果関係は「おそらく関連なし」 上気道感染は神経系の悪化のために被験者が入院した後に発生し、入院が長引くこともなかったので非重篤。

042 女性 4x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 243 日 30 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 242 日目、不全麻痺、錯感覚、右脚感覚鈍麻、松葉杖による両側補助を要する歩行悪化を経験した。投与開始後 257日から 272日までMSが再発したため入院。メチルプレドニゾロン 500 mg /日にて 5 日間静注で治療。EDSS は 6.5(投与開始後 257 日目)から 6.0(投与開始後 271 日目)まで改善して回復したが、後遺症がある。

本事象と治験薬との因果関係は「関連なし」

043 男性 4x 多発性硬化症 多発性硬化症 プラセボ 174 日 81 日おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始 6 ヵ月後以来 MS の悪化を経験した。症状は、四肢不全麻痺の悪化、痙直の増大、歩行の不能であった。投与開始後 215 日目に入院し、この時点の EDSS スコアは 7.5 であった。コルチコステロイド療法(NOS)を開始。投与開始後 91 日目(EDSS 6.5)から投与開始後175 日目(EDSS 7.0)の間に MS の悪化を経験し、これが投与開始 7 ヵ月後の来院で確認された。投与開始後 215 日目に入院し、メチルプレドニゾロン 500 mg静注による治療を受け、効果が得られなかった。入院中、投与開始後 225 日目に発熱、鼻炎、咳を伴うインフルエンザを発症。対症療法(パラセタモール、アセチルシステイン、点鼻薬)を受け、投与開始後 229 日目にインフルエンザは回復。MS は改善されなかったため、投与開始後 221 日目治験薬を恒久的に中止。投与開始後 253 日目に退院。この時点で本事象は、消失したが後遺症(ベースラインEDSS スコアから 7.5 に変化)あり。インフルエンザによる入院延長はなかった。

本事象と治験薬との因果関係は「関連なし」

044 女性 4x 多発性硬化症 事故による外傷 プラセボ 497 日 22 日おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 496 日目に転倒し、右上腕骨と右眼窩骨折のため入院。開放的整復術と 11 ホール LCDC プレートと骨片間スクリュー固定での骨接合により治療。眼窩骨折は治療する必要がなかった。投与開始後 504 日目に退院。投与開始後 517 日目、被験者は回復し、後遺症なし。

本事象と治験薬との因果関係は「おそらく関連なし」

Page 48: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 556 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

045 女性 4x 多発性硬化症 うつ病 60μg 77 日 10 日おそらく 関連あり

多発性硬化症 自殺傾向 60μg 77 日 10 日

おそらく 関連あり

投与開始 5 年前、うつ病の病歴があったが、xxxx 年 x 月 xx 日に治験薬投与を開始

した。投与開始翌日から情緒の変調、神経過敏、腰痛及び背痛の増悪を訴えた。投

与開始後 76 日目に医師にうつ状態と自殺念慮を訴えた。多発性硬化症、L-4 の変形

性関節疾患、胸部腫瘤などの治る見込みのない障害に打ちのめされている感情を訴

えた。家で使用している薬を過剰摂取しようかと思ったと述べた。パキシル®(塩酸

パロキセチン)でうつ病の治療を受けた。約 1 週間前にパキシル®(塩酸パロキセチ

ン)1 日 1 回 20 mg での治療を開始し改善が見られていた。治験薬は 4 週間中止。

自殺傾向は投与開始後 85 日目に消失し、うつ状態は投与開始後 95 日目に消失。被

験者は投与開始後 119 日目に開始時の半量で治験薬投与を再開した。半量投与では

有害事象は認められていない。投与開始後 154日目に治験薬の全量投与を再開した。

投与開始後 181 日目の時点では、うつ状態又は自殺傾向は認められない。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連あり」

多発性硬化症 骨障害 60μg 660 日 1 日 関連なし

経過一覧

投与開始 33 ヵ月前から両股関節及び両下肢の疼痛を発現、経時的に徐々に増悪。

投与開始後 408 日目、軟性の腰椎固定器具、鎮痛薬、理学療法及びカイロプラク

ティック治療による保存療法、疼痛は緩和されなかった。投与開始 2 ヵ月後、保

存療法継続されたが、疼痛は緩和されなかった。L4-S1 の椎間板変性を伴う L5 の

両側性椎間孔狭窄。投与開始後 659 日目、入院。固定及び器具装着による L4-S1の腰椎除圧。投与開始後 663 日目に退院、後遺症なく回復。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

046 女性 5x 多発性硬化症 事故による外傷 60μg 114 日 7 日 関連なし

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 113 日目、転倒による肋骨骨

折と右気胸で入院。被験者に意識喪失はなかった。痛みを和らげるためにモルヒ

ネと Valium®(ジアゼパム)を投与され、ICU に入った。被験者は立つことがで

きベッドから出て座ることができた。投与開始後 119 日目に退院して帰宅。転倒

の原因は運動失調であった。発作の徴候はなく、被験者に発作の病歴はなかった。

さらに、入院中に尿路感染を発症し治療を受けた。被験者は右股関節に痛みを訴

えたが X 線で骨折の徴候は見られなかった。ER で行われた身体診察で、右側後

方の胸壁に捻髪音が聞かれた。ある程度の呼吸困難と右胸後方の痛みを訴えた。

呼吸音は良好であった。右下後胸壁に擦過傷が見られた。胸部 X 線で皮下気腫が

見られた。造影剤使用での CT スキャンで、右側の小さな腎嚢胞、負傷部分の上

を覆う肝臓の右側の小さな損傷、右側下方に少しの液体貯留を伴う非常に小さい

(10%未満)気胸、及び後方に数本の肋骨骨折が見られた。心電図は非特異的再

分極変化を伴う正常洞調律を示した。投与開始後 116 日目に外科的協議で、被験

者のわずかな息切れ、肺の両側のパチパチ音、及び右側の軽い皮下気腫が報告さ

れた。胸部 X 線は 10~20%の気胸を示した。痛みに対して鼻カニューレ経由の

O2、ネブライザー治療、Toradol®(ケトロラクトロメタミン)静注で、治療。気

胸は引き続き消失している。尿路感染(セラチア・マルセッセンス、シトロバク

ター属、及びアシネトバクター属)は抗生物質で治療された(他に特記事項なし)。

1 投与開始後 119 日目に被験者は、Vantin®(セフポドキシム・プロキセチル)200 mg 経口、1 日 2 回 7 日間、Combivent®(臭化イプラトロピウム)反復投与吸入器

2 吸入、1 日 4 回、Naprosyn®(ナプロキセン)500 mg を必要に応じて 1 日 2 回、

Soma®(カリソプロドル)350 mg を必要に応じて就寝前服用、を処方されて退院。

経過一覧

投与開始後 121 日目の追跡診察時に、胸部 X 線で通常よりも悪い気胸が発見され

た。酸素飽和度 96%である。以前には見られなかった右肺下葉の滲出があった。

さらに右肺下葉、右肺上葉及び右基部の呼吸音の低下があった。濁音はない。震

盪音は減少している。ヤギ音なし。投与開始後 140 日目、呼吸窮迫状態にはなく、

呼吸困難を訴えなかったことがわかった。肋骨骨折部の圧迫による軽い肋骨の不

快感を訴えた。投与開始後 160 日目に、呼吸困難も肋骨骨折部位の不快感もない

ことが確認された。風邪のような症状と夜間の痙直増加のために、投与開始後 131日目に治験薬の中止。事象は消失し後遺症も残らなかった。

事象と治験薬との

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 49: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 557 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

047 女性 4x 多発性硬化症 ヘルニア 60μg 425 日 2 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。MS に関連する頻尿、失禁既往歴あり。

自己カテーテル法を行っていた。投与開始後 424 日目に、予定されていた膀胱瘤

修復術と膣恥骨式死体大腿筋膜スリングを受けた。投与開始後 425 日目に退院し、

事象は後遺症を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

048 男性 5x 多発性硬化症 直腸障害 60μg 237 日 4 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。3 年前から痔核(Anusol HC 坐剤で治療

されたが、徐々に悪化)の既往歴あり。 投与開始後 236 日目、大量直腸出血を経験した。投与開始後 238 日目に診察を受

け、痔核が活動性出血の原因であると考えられ脊椎麻酔下痔核切除術のため投与

開始後 238 日目から投与開始後 239 日目まで入院。本事象は後遺症を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

049 男性 5x 多発性硬化症 水頭症 60μg 274 日 3 日 関連なし

被験者は投与開始前月水頭症と診断されたときに腰椎穿刺を受けるように助言され

たが、投与開始 9 ヵ月後まで入院しなかった。水頭症の評価のため投与開始後 277日目に入院。投与開始後 275 日目に本事象は回復、被験者は退院。 CSF から排液を行う腰椎穿刺が実施された。神経心理学試験から、腰椎穿刺後の

軽度認知改善が示された。 大量腰椎穿刺及び神経心理学試験のため投与開始後 307 日目から投与開始後 311日目まで再入院。事象は後遺症を伴わない消失。 投与開始後 307 日目の再入院の時点で被験者の症状はなかった。神経精神病学的

検査から、大量腰椎穿刺後の軽度改善が示された。 xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与開始。(治験薬の開始年 xxxx)

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

経過一覧

多発性硬化症 水頭症 60μg 308 日 5 日 関連なし

050 女性 4x 多発性硬化症 胸痛 60μg 203 日 1 日 関連なし

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。MS が増悪したためソル・メドロール®

(メチルプレドニゾロン)が投与された。ソル・メドロール® 終投与の後、投与

開始後 202 日目に胸痛が発現し、冠動脈疾患の家族歴ありのため入院。負荷試験

や心臓カテーテル法などの心臓精査を受け、いずれも陰性が示され、心筋梗塞は

除外された。LDL が 100、HDL が 72 と極めて低いコレステロール値が示された。

被験者は喫煙者ではなかった。Persantine タリウムスキャンから、小さい虚血領域

が示された。投与開始後 205 日目の心臓カテーテル検査から、完全に正常な冠動

脈、左室駆出率 60%が示された。心酵素検査は陰性であった。胸痛の原因は不明

であるが、胸痛は非心臓性と評価された。投与開始後 205 日目にアスピリン腸溶

錠 325 mg/日、Axid®(ニザチジン)150 mg 1 日 2 回、Detrol®(トルテロジン)2 mg 1 日 2 回、Xanax®(アルプラゾラム)0.5 mg 1 日 4 回の処方にて退院。 投与開始後 205 日目に退院し、この時点で本事象は後遺症を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性硬化症 出血 60μg 652 日 2 日 関連なし

経過一覧

右及び左外陰部の広範囲に及ぶ切除を受けるため、投与開始後 651 日目に入院。

出血が持続したため、血管焼却を要し、大きな血腫を排出。出血は持続したため、

二度目の血管焼却を要した。投与開始後 652 日目、安定した状態で退院。本事象

は後遺症なく消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 50: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 558 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

051 女性 4x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 160 日 不明 関連なし

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 158 日目に三叉神経痛の増悪に気付いた。投与開始後 159 日目に MS 再発で入院し、ソル・メドロール®(コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム)で治療。投与開始後 161 日目に退院し、本事象は消失した。被験者は回復したが三叉神経痛による疼痛の後遺症が残り、神経科医の追跡調査を受けることになっていた。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

多発性硬化症 神経痛 60μg 204 日 3 日 関連なし

経過一覧

三叉神経痛を経験しており、これはソル・メドロール®(コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム)では軽減されなかった。投与開始後 203 日目に入院し、三叉神経に対するガンマ-ナイフ療法を受けた。投与開始後 204 日目に退院し、この時点で事象は消失し、後遺症なし。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

052 女性 3x 多発性硬化症 便秘 60μg 89 日 6 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 88 日目に嘔吐が発現、激しい右下腹部痛を訴えた。投与開始後 89 日目に ER に運ばれ、尿培養結果を待つ間帰宅した。尿培養の結果、大腸菌が見つかった。尿検査は、亜硝酸塩陽性、ケトン 3+、尿ビリルビン 4+、血液 1+、白血球 4-5/HPF、赤血球 4-5/HPF、及びバクテリア 3+という結果であった。投与開始後 90 日目に激しい下腹部痛(右下腹部に限局)、排尿困難、背痛、及び悪寒で入院した。痛みよりも前に始まった絶え間ない吐き気を訴えた。投与開始後 90 日目に白血球数は 15,200/mm3 であった。腹部 X 線で、便秘に伴う機能的小腸の閉塞による宿便が見つかった。浣腸を受け絶食とされた。数日間に渡って、便秘の改善と共に症状も改善した。尿路感染の徴候もあり、シプロフロサキシンの静脈内投与も受けた。シプロフロサキシン 500 mg を 1 日 2 回、メタムシル小さじ 1 杯、1 日 4 回、Phenergan®(塩酸プロメタジン)25 mg、座薬(6 時間ごと適宜挿入)を処方され、安定した状態で退院した。本事象は消失し後遺症も残らなかった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」 本事象は被験者の

セリアック病のベ

ースライン状態に

よって引き起こさ

れた可能性が も

高い。

053 女性 5x 多発性硬化症 事故による外傷 60μg 235 日 176 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬投与を開始。投与開始後 234 日目、股関節痛を発現。L4~L5 の右外側性椎間板ヘルニアを確認。投与開始後 409~410 日に椎間板ヘルニアのため入院。投与開始後 409 日目、L4 の椎間孔外の椎間板切除。Vicodin®(ヒドロコドン+アセトアミノフェン)、Ancef®(セファゾリンナトリウム)、Toradol®

(ケトロラクトロメタミン)Celebrex®(celecoxib)が投与。投与開始後 410 日目、回復を示したが後遺症として股関節痛が多少残った。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

054 女性 4x 多発性硬化症 大発作痙攣 60μg 290 日 4 日 関連なし

経過一覧

投与開始後 284 日目に脱力、運動失調症、不安増大を報告した。Valium®(ジアゼパム)と Serzone®(ネファゾドン)が中止され、Remeron®(ミルタザピン)、Celexa®

(シタロプラム HBr)、Atarax®(ヒドロキシジン)が開始された。投与開始後 289日目、ライトのギラギラ、テレビ画面上「パラフィン紙」の輪が見え、書いた字が重なるなどの視覚障害を報告した。大発作(強直性間代性)発作を 2 回経験し、1 回目は投与開始後 290 日目に発生、このとき舌を噛んだ。2 回目の発作は 1 投与開始後 291 日目に発生し、意識喪失に陥った。10 分間の発作後、錯乱を経験したが、薬剤を用いないで回復した。EEG(入院中、日付は明示されていない)から、左側頭部の棘波が 1 つ示された。頭部 CT スキャン(入院中、日付は明示されていない)から急性の変化は示されなかった。発作から完全に回復し、ソル・メドロール®(コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム)療法を 3 日過ぎると多発性硬化症再発が回復し始めた。投与開始後 296 日目に退院し、遅い不安定歩行及び運動失調症のリハビリを受けている。退院時の薬剤は、Dilantin®(フェニトイン)、ニトロフラントイン、アマンタジン、Cardura®(ドキサゾシン)、Colace®(ドキュセートナトリウム)、Celexa(シタロプラム HBr)、Carafate®(スクラルファート)、BuSpar®(ブスピロン)、Atarax®(ヒドロキシジン)、リドカインビスカス、アモキシシリン、プレドニゾン漸減療法である。発作の原因は不明。その時点で何回も行われた EEG から、発作の証拠は示されなかったが、Dilantin®(フェニトイン)の予防的投与が行われた。投与開始後 312 日目に入院した第一の理由が発作であり、MS の増悪だけではおそらく入院の必要はなかった。治療歴及び併用薬剤歴を基に、発作が多発性硬化症再発と抗うつ剤の変更に関連すると考えられた。

本事象と治験薬と

のの因果関係は「関

連なし」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 51: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 559 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

055 女性 5x 多発性硬化症 敗血症 60μg 495 日 16 日 関連なし

多発性硬化症 尿路感染 495 日 16 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 494 日目に発熱を伴い目覚

め、歩くことができず、頻繁に排尿した。入院し、Rocephin®(セフトリアキソン)

静注、Cipro®(シプロフロキサシン)静注及び Cipro®(シプロフロキサシン)750 mg 内服にて治療。回復は投与開始後 499 日目。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

056 女性 5x 多発性硬化症 脳血管発作 60μg 694 日 不明 関連なし

多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 694 日 不明 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬投与を開始。高血圧と診断。肺の異常病変の詳細を関

知しておらず、他の検査は実施されなかった。投与開始後 412 日目の血圧は 170/88であり、投与開始後 526 日目の血圧は 150/80。投与開始後 677 日目に Norvasc®(ア

ムロジピン)の服用を開始。 投与開始後 693 日目、多発性硬化症の再発または脳血管発作のいずれかであると

診断。アスピリン及びメチルプレドニゾロンを投与。 右片麻痺を伴う左脳血管発作を発現。左内包後部に急性のラクナ梗塞の病巣を確

認。左脊椎動脈の直径が小さいことを除いて正常。左心室の軽度の運動低下及び

左肺の異常病変を確認。尿路感染のため、Amoxil®(アモキシシリン)の投与。リ

ハビリテーションによる治療。 治験薬の 終投与日は投与開始後 714 日目。左内包後脚に中心部の液化を伴う広

範囲にわたる新たなプラークが認められた。投与開始後 725 日目、状態は悪化、

多発性硬化症の再発と診断。投与開始後 726 日目、急性虚血性病変を示すエビデ

ンスなし。2 箇所の陳旧性のラクナ梗塞、及び脳質周囲白質の深部白質における

広範囲にわたる高信号域。ステロイドの静脈内投与。投与開始後 729 日目に退院。 右片麻痺を伴う左脳血管発作は、投与開始後 729 日目に後遺症を残して消失。軽

度の右片麻痺が持続、強度は体の全部位において 5~4+/5。投与開始後 729 日目、

多発性硬化症の再発も、後遺症を残して消失。歩行困難は持続。杖を用いて 20 メ

ートルの歩行が可能。事象前、EDSS スコアは 4.0。投与開始後 714 日目、EDSSスコアは 6.5。投与開始後 747 日目、EDSS スコアは 6.0。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」 肺の異常病変の詳

細を関知しておら

ず、他の検査は実施

されなかった。

057 女性 5x 多発性硬化症 胆石症 60μg 207 日 110 日 関連なし

多発性硬化症 敗血症 60μg 207 日 9 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日に治験薬を投与開始。被験者はクモに咬まれた可能性があり、

左脚に壊死性皮膚病変があった。敗血症のため投与開始後 206 日目に入院。敗血

症に引き続いて髄膜炎を伴う脳症が発現した。抗生物質、コルチコステロイド、

病変の排出/グラフト術で治療。敗血症には肺炎、胆嚢炎、中毒性脳症が合併し、

脚の感染経過の後遺症と考えられた。Zovirax®(アシクロビル)、Trovan®(トロ

バフロキサシン)、Rocephin®(セフトリアキソン)での治療が成功。投与開始後

214 日目の退院時に、本事象は回復したが後遺症あり。 投与開始後 215 日目の培養では Candida albicans、E 群連鎖球菌、黄色ブドウ球菌

が増殖した。敗血症から脳症、肺炎、UTI に陥り、既に異常があった胆嚢に播種

し、胆嚢炎を招いた。投与開始後 315 日目に選択的腹腔鏡補助下胆嚢切除術のた

め再入院した。胆嚢炎の回復日は、投与開始後 316 日目。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」 膿瘍部位が治験薬

注射部位の近くで

はないことを基に、

事象である「敗血症

病態」と治験薬との

因果関係は「おそら

く関連なし」

多発性硬化症 脳炎 60μg 375 日 34 日おそらく 関連なし

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 375 日目に、被験者の夫は

被験者が家で嗜眠及び思考散乱状態にあることを発見した。投与開始後 374 日目

に発熱と発作のため入院。IVP Valium®(ジアゼパム)、Ativan®(ロラゼパム)1 mgをワンショット静注、ゲンタマイシン 340 mg を 24 時間毎に静注、Ancef®(セフ

ァゾリンナトリウム)1 g を 8 時間毎にピギーバッグ静注、Dilantin®(フェニトイ

ン)300 mg を毎就寝時、Tylenol®(アセトアミノフェン)、Rocephin®(セフトリ

アキソンナトリウム)2 g を 24 時間毎に静注、アシクロビル 10 mg/kg にて 8 時間

毎に静注による治療を受けた。被験者の発作活動は、おそらくウイルス性脳炎に

続発したものと考えられた。「ウイルス性脳炎と推定される」と診断され、投与

開始後 398 日目に退院。投与開始後 407 日目に事象は後遺症を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 52: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 560 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

058 女性 4x 多発性硬化症 頭蓋内動脈瘤 60μg 316 日 不明 関連なし

経過一覧

投与開始後 315 日目ベースライン MRI で、無症候性の右内頚動脈動脈瘤が発見さ

れた。試験登録前の投与開始数ヵ月前に実施された過去の MRI ではこの所見は報

告されなかった。治験薬投与に関する変更はなかった。病態は臨床的に安定して

おり、動脈瘤に対する検査や治療はこれ以上必要とされなかった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

059 男性 5x 多発性硬化症 ヘルニア 60μg 163 日 7 日 関連なし

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与開始し、投与開始後 162 日目に発現した喉から

腹部までの痛みがあり、水を飲み込むことができないと訴えた。投与開始後 164日目に、治療と心筋梗塞を除外する検査を受けるため入院。冠動脈造影を始めと

する診断試験では、心筋梗塞は除外された。裂孔ヘルニアと診断、Prilosec®(オ

メプラゾール)20 mg の経口投与を開始。投与開始後 163 日目に、ECG の急性変

化なし、CK-MB が 9%、総容積は 175 であった。また、心臓カテーテル法の所見

は正常であった。以上の所見を基にして、胸痛の原因は裂孔ヘルニアにあると考

えられた。内視鏡検査は行われなかった。投与開始後 167 日目に退院。投与開始

後 168 日目に本事象は後遺症を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性硬化症 尿閉 60μg 409 日 44 日 関連なし

多発性硬化症 尿路感染 409 日 44 日 関連なし

経過一覧

投与開始後 409 日目に便秘を覚え、診察を受けた。GoLYTELY®(ポリエチレング

リコール電解質溶液)による治療が行われ帰宅。腹部痛みが続き、翌朝、かかり

つけ医師を受診した。膀胱膨満があることが分かり、Foley カテーテルが留置され

たが、依然として腹部の痛みがあり、尿閉のため投与開始後 408 日目から投与開

始後 411 日目まで入院し、泌尿器科の評価を受けた。Foley カテーテルを装着した

まま退院。 尿閉と尿路感染のため投与開始後 436 日目から 441 日まで再入院。抗生物質によ

る治療、理学療法が行われ、Foley カテーテルを留置。尿培養から緑膿菌が示され

た。投与開始後 436 日目の検査:CBC、血液化学、尿検査、胸部 X 線及び腹部超

音波。投与開始後 439 日目、ドップラー超音波による陰嚢検査を実施。投与開始

後 442 日目に本事象は消失。 投与開始後 451 日目の抗生剤療法完了後に事象は後遺症を伴わず消失。 検査の結果:WBC=22.2、尿検査から高度膿尿が示され、ドップラー超音波検査に

より陰嚢から右側に軽症水瘤、左側に 5 mm の精巣上体嚢胞、肥厚を伴う陰嚢壁

腫脹が示され、ドップラーは正常。 腹部超音波から軽度に腫大した脾臓が示され、肝臓と腎臓は正常。尿培養では

100,000 を超える緑膿菌増殖が示された。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 53: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 561 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

060 女性 4x 多発性硬化症 心房中隔欠損症 60μg 489 日 1 日 関連なし

多発性硬化症 脳血管発作 491 日 不明 関連なし

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。スクリーニング来院時に EKG は境界異

常。僧帽弁逸脱及び軽症高血圧と診断。心エコーから中等度僧帽弁逆流、僧帽弁

逸脱、三尖弁逸脱、三尖弁微量逆流、軽症左房拡大が示された。治験薬の 終投

与は投与開始後 463 日目。投与開始後 469 日目に右側心臓拡大の診断も受け、心

血管外科医に紹介された。心臓カテーテル法から、心房中隔欠損症が示され、先

天性のものであると思われた。投与開始後 469 日目、心エコーから、肺性高血圧

を伴う右室拡大が示された。心臓カテーテル法を行い、心房中隔欠損症が検出さ

れた。投与開始後 488 日目に入院し、欠損症修復術が行われた。手術後の神経学

的状態は正常。手術後 2 日目の晩になって錯乱が発現。夜中に、被験者が呼び掛

けに応じないことが分かった。疼痛治療のための Percocet®(アセトアミノフェン

とオキシコドン)、Ultram®(tramadol)、Toradol®(ケトロラク)が投与されてい

た。手術から 3 日目の早朝に、まだ錯乱状態にあり、いかなる言葉をかけても応

じることができなかった。疼痛性の刺激だけに反応。投与開始後 490 日目の EEGから、右前頭葉の発作活動が示された。Dilantin®(フェニトイン)による治療を

受け、発作をコントロールするべく Depakote®(ジバルプロックス)が追加された。

投与開始後 494 日目に再 MRI が行われ、島皮質に 8 mm の虚血性損傷領域が同定。

被験者の神経学的状態は徐々に改善。投与開始後 498 日目に被験者はリハビリ施

設に移された。投与開始後 508 日目、ベースラインに戻った。投与開始後 538 日

目に半用量で治験薬が再開。 投与開始後 566 日目と投与開始後 573 日目に 1/4 用量での投与が行われ、投与開

始後 581 日目に 1/2 用量へと増量。投与開始後 601 日目に治験薬が 3/4 用量へと増

量。投与開始後 609 日目、治験薬は全量へと増量され、問題なく継続。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性硬化症 痙攣 60μg 608 日 1 日 関連なし

経過一覧

投与開始後 607 日目に腕の脱力と攣縮を覚えた。症状は夕方までに回復。症状が

起こっている間長く食事を取らなかったと述べた。診察を受け、発作が起こる可

能性があることと Depakote®(バルプロ酸)値が上昇していると診断。 グルコースは 72、CT スキャンから変化は示されず、胸部 X 線は正常。被本人は

回復していると述べた。投与開始後 609 日目に治験薬を全量へと増量。 投与開始後 607 日目に事象は後遺症を伴わず消失。投与開始後 607 日目にバルプ

ロ酸値は 137.0、投与開始後 608 日目には 88.0 であった(正常 50~100)。 ER において、Dilantin®(フェニトイン)500 mg が投与された。投与開始後 607日目の脳 CT が投与開始後 494 日目の MRI と比較され、左前島領域に新たな異常

が示され、左中大脳動脈支配領域内に比較的急性の梗塞があることと一致するも

ので、これは投与開始後 490 日目以後の新しい所見である。投与開始後 608 日目

の EEG は正常であり(てんかんの可能性は除外されない)、退院。 終診断は『発

作の可能性又はバルプロ酸値上昇』。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 54: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 562 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

061 女性 5x 多発性硬化症 腎盂腎炎 60μg 365 日 14 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 363 日目に、脚痙直で目が覚

め、脚を上げることができず、全身脱力があり、寝返りを打つことも起き上がる

こともできなかった。投与開始後 364 日目に上部 UTI を呈して入院。、Rocephin®

(セフトリアキソン)静注とカテーテル留置による治療。投与開始後 366 日目に、

Bactrim®(トリメトプリム・スルファメトキサゾール)内服、Darvocet®(プロポ

キシフェン/アセトアミノフェン)処方にて退院し、本事象は後遺症を伴わず消

失。尿培養では大腸菌が増殖した。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

062 女性 6x 多発性硬化症 気管支炎 60μg 48 日 18 日 関連なし

治験薬は、xxxx 年 x 月 xx 日から投与開始後 686 日目まで投与。投与開始後 47 日

目に上気道感染を報告し、経口 Zithromax®(アジスロマイシン)にて治療。旅行

に出かけ症状が悪化した。その後、Ceclor®(セファクロル)を処方されたが、状

態は悪化し続けた。投与開始後 61 日目に入院し気管支炎と診断。Zinacef®(セフ

ロキシム)750 mg 及び Proventil®(アルブテロール)で治療された。2 種の吸入治

療、アルブテロールを 1 回 2 吸入で 1 日 4 回、及び Vanceril®(ジプロピオン酸ベ

クロメタゾン)42 mg を 1 回 2 吸入で 1 日 4 回、を処方されて投与開始後 63 日目

に退院。さらに、ベンゾナテート 100 mg 2、1 日 4 回、Ceftin®(セフロキシム・

アクセチル)250 mg、1 日 2 回を服用していた。投与開始後 67 日目に、まだ力が

なく少し咳も出ると訴えた。胸部 X 線は浸潤や不全の徴候を示さなかった。Tilade®

(ネドクロミルナトリウム)で治療。事象は投与開始後 63 日目に消失し後遺症も

残らなかった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性硬化症 宿便 60μg 139 日 11 日 関連なし

多発性硬化症 便秘 60μg 145 日 1 日 関連なし

投与開始後 144 日目、Colace®(ドキュセートナトリウム)及び FiberCon®(ポリ

カルボフィル)坐剤で治療が行われているにもかかわらず 6 日間排便がなかった

ことを報告した。摘便が行われ、一晩泊まって観察を受けた。投与開始後 144 日

目の腹部 X 線から、小腸膨満が示された。 初の印象は腸閉塞。NPO を行うよう

指示され、5%ブドウ糖加乳酸リンゲルを 125 cc/hr にて静注開始。投与開始後 145日目に入院。その後の腹部 X 線からは腸閉塞の明確な証拠は示されなかった。便

秘の既往歴があった被験者は、腹部膨満と悪心を伴う便秘になった。上部 GI 造影

検査は正常であった。投与開始後 147 日目の腹部 X 線からは閉塞も軟組織の塊も

示されなかった。緩下薬が投与され、投与開始後 148 日目に退院。2 回排便があ

った投与開始後 150 日目まで便秘に関連する不快感を訴え続けた。投与開始後 150日目に本事象は後遺症を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性硬化症 胆嚢炎 60μg 585 日 85 日 関連なし

経過一覧

投与開始後 584 日目以降、胆嚢症状を発現。腸骨稜の真上及び右肋骨下縁に圧痛。

胆嚢及び肝臓が位置する右上腹部にも圧痛。投与開始後 657 日目、胆道ジスキネ

ジーが見られ、胆管駆出率(biliary ejection fracion)は 15%。投与開始後 664 日目、

活動性の胸部疾患は見られなかった。 投与開始後 668 日目に胆嚢炎のため入院。投与開始後 668 日目、胆嚢切除した。

投与開始後 669 日目に退院。後遺症なく回復。 投与開始後 693 日目、腹部の MRI 結果は正常。投与開始後 705 日目、経静脈腎盂

造影において、閉塞を示すエビデンスは認められなかった。 X 線造影において、いかなる骨折も認められなかった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし 200x 年 5 月 30 日の

自動車事故による

右脇腹部位の挫傷、

または胆嚢炎の可

能性であった。200x年 5 月 31 日の自動

車事故は SAE では

ない。 IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 55: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 563 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

063 男性 5x 多発性硬化症 帯状疱疹 60μg 185 日 48 日おそらく 関連なし

経過一覧

右眼を侵す三叉神経帯状疱疹と診断された。眼に永続的損傷をきたす可能性があ

るため、治験責任医師は事象を重篤と評価している。xxxx 年 x 月 x 日から投与開

始後 182 日目まで治験薬が投与。この事象のため治験薬が一時的に中止。投与開

始後 184 日目に頭皮に発疹が認められ、これが右角膜の樹枝状の病変を伴い右眼

まで進展した。Zovirax®(アシクロビル)800 mg を 4 時間毎静注、エリスロマイ

シン軟膏を毎就寝時塗布、Ciloxin®(シプロフロキサシン)を 1 日 4 回滴下投与、

Viroptic®(トリフルウリジン)を 4 時間毎に滴下投与。追加情報:被験者は回復

したが、小さい角膜瘢痕の後遺症があるが、被験者の視力を変えることはないで

あろうと予測される。投与開始後 210 日目に 1/2 用量で治験薬投与が再開され、

投与開始後 238 日目に全量まで増量され、投与開始後 253 日目の時点で帯状疱疹

の再発はなかった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」 199x 年 4 月 1 日の

時点で帯状疱疹は

回復と考えられ、眼

の永続的損傷はな

いであろうと思わ

れた。

064 男性 5x 多発性硬化症 尿路感染 60μg 205 日 7 日 関連なし

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 204 日目に下肢の高度脱力と

血尿を訴えた。投与開始後 205 日目にそれ以上の脱力を回避するため治験薬を一

時的に中止した。投与開始後 205 日目に診察を受け、アンピシリン、ゲンタマイ

シン及び 1 回用量のセフォキシチンが投与され、その後入院し、抗生物質(NOS)静注で治療。また、Foley カテーテルが挿入された。尿培養から、コアグラーゼ陰

性ブドウ球菌が示され、アンピシリンがバンコマイシンに変更。投与開始後 209日目まで体温は 37.2~38.3℃あり、アセトアミノフェンを投与。ヘパリン 10.000単位の 1 日 2 回皮下投与も行われた。投与開始後 210 日目、退院した。本事象は

消失したが後遺症(脱力)あり。その後、ヘパリン 5,000 単位 12 時間ごとの皮下

投与、Ditropan®(オキシブチニン)5 mg 1 日 4 回、Keflex®(セファレキシン)500 mg 1 日 4 回 10 日間、Velosef®(セフラジン)500 mg を 1 日 4 回 10 日間、Senokot®

(センナ)2 就寝時、グリセリン坐剤を朝及び午後挿入、Colace®(ドキュセート

ナトリウム)200 mg の 2 錠を就寝時、及び鼡径部用 Mycelex®(クロトリマゾール)

1%クリームで治療。リハビリを継続。投与開始後 219 日目、治験薬を再開。入院

時体温は 39.2℃であった。神経学的検査から、下肢の著しい運動欠損が示された。

静脈性腎盂造影、腎臓ソノグラム(日付は不明)を受け、右腎臓に結石が示され

た。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性硬化症 敗血症 60μg 450 日 9 日 関連なし

経過一覧

投与開始後 449 日目に尿路感染のため入院。IV セフォタキシム 1 g を 1 日 2 回 4日間、投与開始後 457 日目まで経口セフロキシム 250 mg/日を投与。投与開始後

454 日目に退院。投与開始後 480 日目に低悪性度発熱が発現し、その後高度脱力

が現れ、脚や腕を動かすことができなかった。投与開始後 481 日目に UTI のため

再入院。IV ゲンタマイシン 80 mg を 8 時間毎及びアンピシリン 1 g を 6 時間毎に

よる治療を受けた。ベッドサイド PT も受けている。投与開始後 484 日目に退院

して短期リハビリセンターに移り、現在は Bactrim DS®(トリメトプリム・スルフ

ァメトキサゾール配合剤)1 錠を 1 日 2 回内服で治療されている。投与開始後 484日目から投与開始後 510 日目までリハビリを受けた。投与開始後 494 日目に 2 回

目の UTI は回復。診断は尿路性敗血症で、尿路感染ではなかった。

事象と治験薬との

因果関係は「関連な

し」

065 女性 5x 多発性硬化症 事故による外傷 60μg 234 日 2 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与開始。投与開始後 233 日目に靴につまずき、ベ

ッドのフレームに右脚をひっかけ、右脛骨を骨折。投与開始後 233 日目に入院、

投与開始後 234 日目に右脛骨固定術を受けた。術後の経過は良好であった。入院

したため、治験薬が一時的に中止された。投与開始後 234 日目に本事象は消失し

たが後遺症あり。投与開始後 236 日目に退院。投与開始後 242 日目、治験薬の投

与再開。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 56: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 564 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

066 男性 3x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 283 日 12 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 223 日目、注射後にインフル

エンザ様反応、再発性の持続的腹痛、有熱状態、下痢、神経症状悪化が持続する

ため、治験薬を中止。投与開始後 282 日目、平衡不全を発症し、転倒を招く程に

悪化し、投与開始後 290 日目、多発性硬化症が再発したため入院。 ソル・メドロール®(コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム)、引き続いてプ

レドニゾン漸減療法、理学療法、作業療法での治療が行われた。また、次の薬剤

も投与された:Pepcid®(ファモチジン)、ヘパリン、Bactrim DS®(トリメトプリ

ム・スルファメトキサゾール)、ビサコジル、Ambien®(酒石酸ゾルピデム)、

Wygesic®(プロポキシフェン+アセトアミノフェン)、Tylenol®(アセトアミノフ

ェン)、Colace®(ドキュセートナトリウム)、車前子、MOM、Cipro®(シプロフ

ロキサシン)、Pyridium®(フェネリジン HCl)。 投与開始後 319 日目に事象は回復したが、車椅子を要する歩行困難の後遺症あり。

依然として転倒するが、入院前ほど頻度は多くない。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

067 女性 5x 多発性硬化症 疼痛 60μg 77 日 不明 おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与開始。治験薬の 終投与は風邪のような症状のために投与開始後 42 日目に投与された(他に特記事項なし)。投与開始 2 ヵ月後(日付不明)に治験薬投与を中止。3 週間に渡って左股関節及び左膝の疼痛が徐々に悪化し、さらに脚・足の腫れが膝にまで達して、投与開始後 76 日目、ER に運び込まれた。疼痛に対して Vicodin®(アセトアミノフェン+ヒドロコドン)及びTegretol®(カルバマゼピン)を服用。疼痛に対して Demerol®(塩酸メペリジン)50 mg 及び Phenergan®(塩酸プロメタジン)25 mg 静注で治療された。左下肢の深部静脈血栓症(DVT)を排除するために入院した。左膝、骨盤、及び股関節の側面像は陰性。投与開始後 77 日目に、骨盤の CT は DVT に対して陰性であった。投与開始後 76 日目の血液学的検査、血液生化学的検査、血液凝固検査に問題はなかった。尿検査は硝酸塩に対して陽性でバクテリア+4 であった。尿培養(投与開始後 77 日目)で、100,000 CFU/mL 以上の大腸菌が確認された。投与開始後 77 日目に一般外科協議が行われ、その結果 DVT や腹腔内疾患の証拠は示されなかった。投与開始後 85 日目の追跡化学検査は目立つものではなかった。追跡血液検査で白血球 3.8 が示された。投与開始後 90 日目に MS による神経的な疼痛が疑われた。プレドニゾン(用量不明)が開始された。Vicodin®(アセトアミノフェン+ヒドロコドン)は中止され、MS-Contin®(徐放性モルヒネ)15 mg の 1 日 2 回(必要に応じて 1 日 3 回に増量可)投与が処方された。投与開始後 93 日目に胸椎のMRI が行われたが、塊の病巣、MS プラーク、硬膜内病巣、傍脊椎の塊などは確認されなかった。T11 及び T12 に椎間板の突出や脱出が見られたが、前回の検査と比べて変化はなかった。2 度目の追加の神経学的診察(日付不明)では、疼痛は改善されていたが、患者はまだ 4 時間ごとに MS-Contin®の 15 mg を使用していた。Tegretol®(カルバマゼピン)は 1 回 200 mg の 1 日 2 回から 1 回 200 mg の 1日 3 回に増量された。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

068 女性 3x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 229 日 14 日おそらく 関連なし

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 228 日目に下肢の脱力を覚

え、夕方までに歩行不能となった。MS が増悪したため入院。ソル・メドロール®

(コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム)静注、引き続いてプレドニゾン漸

減療法で治療。投与開始後 231 日目に退院し、投与開始後 247 日目から投与開始

後 241 日目までリハビリ施設にいた。投与開始後 241 日目に事象は消失とされた

が下肢の脱力の後遺症がある。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 462 日 41 日

おそらく 関連なし

経過一覧

投与開始後 461 日目に下肢の脱力と疲労から転倒し、その転倒以来歩行困難の増

大を訴えた。投与開始後 470 日目に、MS 再発と診断され、入院した。ソル・メ

ドロール®(メチルプレドニゾロン)静注投与。 投与開始後 472 日目に退院。投与開始後 501 日目に事象は後遺症を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 57: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 565 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

001 女性 5x 多発性硬化症 脳血管発作 60μg 206 日 11 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。うつ病のために投与開始後 128 日目に

中止。投与開始後 205 日目に、左腕及び下肢の脱力を訴えて転倒。また、腕だけ

に左側のけいれんを訴え、評価と検査のために入院。その後、左腕の機能を失っ

た。投与開始後 206 日目に入院し、CT スキャンが行われた。進行性脳卒中で、投

与開始後 215 日目に死亡した。剖検は実施されず、死亡証明書は入手できなかっ

た。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」 死亡は治験薬の使

用と関連していな

い。死の原因は脳幹

梗塞が心肺停止に

つながったものと

思われる。

069 女性 5x 多発性硬化症 嚢胞 60μg 659 日 不明 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 675 日目に投与を完了。投

与開始後 699 日目、胸部及び横隔膜付近に疼痛が発現。投与開始後 658 日目、腹

部超音波画像は正常。投与開始 21 ヵ月後の第一週に腹壁及び胸壁の疼痛を発現し

始めた。被験者は無症状のまま。投与開始後 672 日目、両側性腎嚢胞、及び横隔

膜付近に肝臓病変。体調は良好。 CT スキャンの結果、胸部は正常、両側性腎嚢胞、及び肝臓右葉の円蓋部付近の低

吸収域病変(偶発的な嚢胞の可能性が高い)に変化は見られなかった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」 被験者は安定して

いると述べ、事象は

投与開始後 777 日

目に嚢胞の後遺症

を残して消失した

と考えた。

070 女性 5x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 155 日 44 日おそらく 関連なし

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。上肢と下肢の疲労及び脱力の増大を訴

え、歩行器使用で 15m しか歩くことができなかった。投与開始後 190 日目に、ソ

ル・メドロール®(コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム)静脈内投与と経口

漸減療法を受けるため入院。治験薬の投与は継続。投与開始後 197 日目に退院。

本事象は消失。

本事象と治験 薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 337 日 246 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日に、治験薬の投与を開始。高度脚脱力及び下肢の痙直増大を訴え投

与開始後 351 日から 357 日まで入院。3 日間のステロイド静注と 12 日間のステロイ

ド漸減療法が行われた。投与開始後 595 日目に事象は消失したが、脚脱力の後遺症

あり。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

071 男性 5x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 182 日 7 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始 5 ヵ月後以来失調性歩行の増大

を覚えた。投与開始後 181 日目に、失調性歩行から平衡感覚障害に陥り、よろめ

き、危うく転倒しそうになり、投与開始後 182 日目入院。ソル・メドロール®(メ

チルプレドニゾロン)静注、引き続いてプレドニゾン漸減療法、バクロフェンが

投与され、理学療法と作業療法が行われた。ステロイド使用中に Navane®(チオ

チキセン)が投与された。投与開始後 183 日目に退院、この時点で本事象は後遺

症なしに消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

072 男性 4x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 22 日 14 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 21 日目から緩徐に進行する

不安定性と記憶障害を訴えていた。週に 3、4 回転倒していた。治験薬投与 2 時間

後に始まった症状の悪化に気付いたが、それは次の投与までに徐々に改善された。

投与開始後 30 日目から投与開始後 33 日目まで、再燃の治療のために入院。静注

ソル・メドロール®(メチルプレドニゾロン)(12 回分、250 mg 静注)で治療さ

れた。さらに尿路感染のために Bactrim/DS®(トリメトプリム 160 mg+スルファ

メトキサゾール 800 mg)の 1 錠を 1 日 2 回、7 日間内服で治療された。また、理

学療法及び作業療法を受けた。プレドニゾン漸減療法を処方されて退院した。本

事象は消失し、後遺症も残らなかった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連あり」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 58: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 566 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

073 女性 5x 多発性硬化症 脳血管発作 60μg 668 日 78 日おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 667 日目に脳血管発作のため入院。事象発現前の 3~4 週間、何度か記憶喪失した。脳血管発作中、転倒し、右足首を骨折。右半身脱力及び失語症を伴って入院。疼痛のため Toradol®(ケトロラクトロメタミン)の投与。脳血管発作前の 6 週間、錯乱及び疲労を発現し、その状態には変動が見られた。投与開始後 668 日目、左心室肥大。投与開始後 672 日目、左中大脳動脈に新しい梗塞部位。コレステロール値は 216、トリグリセリド値は 243、HDL 値は 35、LDL 値は 132、VLDL 値は 49。尿検査の結果、大腸菌。投与開始後675 日目、抗生物質を投与。投与開始後 676 日目、左中大脳動脈に複数の梗塞病巣が確認。理学療法、言語療法、及び作業療法。Baycol®(セリバスタチン)、Celexa®

(シタロプラム)、ヘパリン、及び Coumadin®(ワルファリン)の投与。投与開始後 682 日目に退院。理学療法、言語療法、及び作業療法を継続。治験薬注射を毎回受けている。投与開始後 743 日目に本事象は消失したが、右半身不全片麻痺及び失語症の後遺症が残った。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

074 女性 5x 多発性硬化症 事故による外傷 60μg 8 日 7 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 7 日目に転倒し、投与開始後 13 日目に左股関節の痛みで診察を受けた。X 線像で左股関節骨折が確認。投与開始後 13 日目に観血的整復及び内固定のために入院した。処置の間に合併症は起きず、投与開始後 19 日目に退院。投与開始後 24 日目に、整形外科医の追跡により、被験者は歩行器にて体重を支え、関節可動域訓練のために理学療法を受けており、Fosamax®(アレンドロン酸)を処方されていたことがわかった。事象は投与開始後 13 日目に回復したと考えられ、後遺症が残った(他に特記事項なし)。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

075 男性 5x 多発性硬化症 多発性硬化症 60μg 217 日 379 日おそらく 関連あり

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。予定されていたリハビリテーションを定期的に受けるため、投与開始後 216 日目にリハビリ施設に入院。投与開始後 266 日目に退院し、この時点で本事象は後遺症を伴わず消失。リハビリに対する被験者の反応は良好であった。入院中に間質性腎炎の診断を受け、治験薬を含むすべての治療薬が止められ、歩行に影響を及ぼす高度痙直悪化を経験。また、関節炎の再燃もあり、インドメタシンで治療は成功。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

多発性 硬化症

腎炎 60μg 223 日 不明 おそらく 関連あり

xxxx 年 x 月 x 日に治験薬の投与開始、本事象のため、投与開始後 249 日目に治験薬の投与を一時的に中止。進行性腎不全を伴う間質性腎炎と診断。治験薬の投与が始まって以来、クレアチニン値の緩徐な上昇を経験。スクリーニング時とベースライン来院時の血清クレアチニン正常。リハビリのための入院中、腎不全は血清クレアチニンの進行的上昇を伴い進行。左腎生検から、間質性腎炎が示され、薬剤誘発性と考えられた。併用薬剤すべてが中止された。 併用薬剤:イブプロフェン(400 mg)6 錠/月(2400 mg/月)、Tylenol®(アセトアミノフェン)(500 mg)8 錠/週(3200 mg/週)、インドメタシン(25 mg)1 錠/月 2.5 年間。クレアチニン、グルコース、尿酸塩はまだ上昇したままである。投与開始後 336 日目に治験薬を再開。治験責任医師は、患者の関節痛は痛風によるもので、腎不全後に血清尿酸値が上昇して痛風が悪化したものと考え、腫脹を軽減するため経口プレドニゾン投与。痙直を治療するため、バクロフェン 10 mg の1 日 3 回投与による治療が再開。発熱と頭痛を治療するため、Tylenol®(アセトアミノフェン)も適宜服用されている。痛風治療のためコルヒチン 6 mg を 1 日 2回、アロプリノール 100 mg を 1 日 1 回の投与が開始された。クレアチニン値が数週間安定していたため、投与開始後 336 日目に、半量投与×4 回として治験薬を再開。投与開始後 364 日目、治験薬を全量投与へ増量され、継続されている。腎機能が再評価され、次の臨床検査値上昇が続いている:血清クレアチニン(362 umol/L)、尿素(14.5 mmol/L)、アルブミン(36 g/L)、蛋白質(86 g/L)。本事象のため、治験薬が一時的に中止。投与開始後 476 日目、治験薬を完全に投与中止。アロプリノール 100 mg の経口投与が開始され、継続されている。投与開始後673 日目に本事象は消失とされ、安定しているが、クレアチニン異常高値の後遺症がある。

治験薬再開後に腎

機能の悪化が起こ

ったため、事象と治

験薬との因果関係

は「おそらく関連あ

り」

経過一覧

多発性硬化症 多発性硬化症 60μg 596 日 不明 おそらく 関連あり

Page 59: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 567 -

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

076 女性 3x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 170 日 18 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 169 日目の治験薬投与から

1.5 時間後に発現した両側、感覚 T10-12 の進行的脱力を経験。投与開始後 173 日

目に入院、ステロイド治療を開始。対麻痺と構語障害の愁訴がある。ソル・メド

ロール®(コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム)1 g 静注、その後プレドニ

ゾン漸減療法による治療。歩行改善のための物理療法と作業療法も行われた。投

与開始後 181 日目に退院し、この時点で多発性硬化症再発は後遺症を伴わず回復。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

077 女性 4x 多発性硬化症 女性妊孕性低下 60μg 24 日 1 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 42 日目に全身麻酔下での腹

腔鏡下不妊手術のために入院した。治験薬投与を継続。投与開始後 43 日目に退院

し後遺症もなく回復。

本事象と治験薬と

のの因果関係は「関

連なし」

078 女性 5x 多発性硬化症 子宮内膜癌 60μg 154 日 不明 おそらく 関連あり

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始 5 ヵ月後より間欠性腟出血が

あった。投与開始後 247 日目に掻爬術が行われた。被験者は回復し、以後出血は

起こってない。投与開始後 247 日目に、事象は回復。投与開始後 250 日目に退院。

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬は半分の用量で開始され、投与開始後 27 日目に全量へ

と増量され、現在も続けられている。軽症蕁麻疹を伴いアモキシシリンに反応し

た。エルゴメトリンの正しい用量が 0.125 mg 1 日 3 回であった。間欠性腟出血が

再発したため、子宮摘出術/卵巣摘出術を受けるべく投与開始後 281 日目から投

与開始後 292 日目まで再入院。被験者は回復し、後遺症はなかった。投与開始後

341 日目から投与開始後 355 日目まで放射線療法が行われた。腟出血に対して

amobroxol(ムコソルバン®)と Losferron®が投与された。子宮癌が診断されたこと

により、子宮摘出術/卵巣摘出術、引き続いて放射線療法を受けた。閉経してい

るが、ホルモン補充療法は受けていない。投与開始後 355 日目に事象は消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連あり」 ⇒治験薬と事象と

の因果関係は「関連

なし」 腟出血は治験薬に

おそらく関連して

いない。

079 女性 4x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 247 日 不明 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 246 日目、歩行の悪化を特

徴とする多発性硬化症が再発した。投与開始後 301 日目入院、コルチゾン

(Cortison)静注及び経口 Solu-Decortin®(コハク酸プレドニゾロンナトリウム)

で治療。投与開始後 336 日目に退院。入院中敗血症、視神経炎、詳細不明の心臓

の問題が出現したが、いずれも入院を延長させるものではなかった。敗血症に対

して Refobacin® 250 mg、Tavanik®(levofloxacine)500 mg、Claforan®(セフォタキ

シムナトリウム)を投与。心疾患は Nitrolingual®(glyceryl trinitrate)、Liquemin®

(低分子量ヘパリン)、belloc mik 及び Cosangin®(Isosorbide-5-mononitrate)で治

療。 初のステロイド療法後に、インフルエンザ、敗血症が発現し、その後に狭

心症が発現。狭心症の原因は不明。依然として冠動脈痙縮があり、投与開始後 368日目以来一硝酸イソソルビドで治療。治験責任医師は、被験者の臨床経過はまだ

安定していないとしている。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

080 女性 5x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 84 日 32 日おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 110 日目に横断性脊髄炎、感

覚減退及び下肢の脱力の進行を伴う多発性硬化症再発を訴えた。治験薬投与は投

与開始後 116 日目恒久的に中止。投与開始後 116 日目に入院し投与開始後 122 日

目に退院。治験薬投与は投与開始後 141 日目に再開された。神経学的検査(日付

不明)で EDSS 7.0 への悪化が示された。入院して再発のために不特定のステロイ

ド静注(詳細不明)で治療されていた。本事象は投与開始後 141 日目に消失し、

被験者は回復したが不特定の後遺症が残った。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 60: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 568 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

081 女性 5x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 109 日 11 日おそらく 関連なし

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 108 日目には多発性硬化症

が再発し、投与開始後 116 日目に入院。不特定のステロイド(治療の詳細不明)

で治療された。治験薬投与を継続。入院の約 1 週間前に、体力喪失よりは足と下

肢の痛みのために被験者の歩行がより困難になった。痛みは夜間に特に激しく、

数日の間に症状は悪化した。症状は、前年の冬(日付不明)に経験しメチルプレ

ドニゾロンでの治療で解消した痛みと類似していた。多発性硬化症再発と診断さ

れ、メチルプレドニゾロンで治療された。投与開始後 149 日目の時点で、被験者

は杖をついて約 200~300 m 歩くことができ、日常生活の介護に関しては完全に自

立していた。投与開始後 118 日目に退院。被験者の脚の痛みはメチルプレドニゾ

ロンでの治療で改善されたが完全には解消しなかった。歩行は改善され、再発前

の状態に戻った。再発は投与開始後 118 日目に消失したが、まだ痛みは少し残っ

ている。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 600 日 不明 おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。UTI 後の投与開始後 599 日目から歩行

障害増大、左手の強度低下、両脚の痛みを覚え始めた。投与開始後 634 日目に入

院、メチルプレドニゾロン 1000 mg 静注による治療。投与開始後 637 日目、退院、

まだ回復とされてない。追加情報:前記の尿路感染の発現は投与開始後 584 日か

ら 595 日まで。治験責任医師は、UTI は重篤ではないと判定している。 投与開始後 679 日目の 終来院の時点で、再発がまだ回復していない。投与開始

後 679 日目に MS 再発は安定化し、回復していたが、後遺症あり。依然として進

行的歩行障害を覚えているが、左手の強度と脚の痛みは完全に回復とされた。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

082 女性 5x 多発性硬化症 乳癌 60μg 429 日 64 日おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 428 日目のマンモグラフィー

から左乳房の癌が疑われ、生検により確認された。投与開始後 490 日目に乳房切

除ため入院し、投与開始後 494 日目に退院。投与開始後 491 日目に事象は後遺症

を伴わず消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

083 男性 3x 多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 176 日 5 日 おそらく 関連なし

xxxx 年 x 月 x 日から投与開始後 148 日目まで治験薬を投与。既に右側の障害の増

大と不全麻痺の増大を経験していた(日付は不明)。投与開始後 162 日目に治験

薬中止(多発性硬化症悪化の為)。その後高度障害を経験、投与開始後 175 日目

に入院。MS 再発と診断され、ステロイド(NOS)が投与された。投与開始後 179日目に退院。障害の増大は投与開始当月に始まった。重篤な有害事象の発現は、

投与開始後 175 日目、被験者は少し改善しており、事象は後遺症を伴い消失。

事象は消失してい

るが、被験者はまだ

回復していない。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 421 日 不明 おそらく 関連なし

経過一覧

投与開始後 420 日目に左眼視力低下を覚えた。眼科医は被験者を視神経炎と診断

した。MS が再発したため入院。投与開始後 423 日から 428 日まで入院し、メチ

ルプレドニゾロン 1000 mg を静注。投与開始後 436 日目に、視力が改善したこと

を報告したが、完全回復ではなかった。投与開始後 513 日目の時点で被験者の視

力が安定しているように感じている。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

多発性硬化症 多発性硬化症再発 60μg 565 日 72 日おそらく 関連なし

投与開始後 564 日目以来、体の右側の機能低下と左腕感覚消失を伴う視力消失の

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

Page 61: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 569 -

悪化。投与開始後 588 日目に EDSS スコア 6.0 を測定。メチルプレドニゾロン 1000 mg/日の静注による治療。投与開始後 595 日目に、MS が再発したため入院。EDSSは 4.5 から 6.0 へと悪化。投与開始後 599 日目に退院。右腕と脚の機能が改善した

が、視力は未回復。投与開始後 635 日目の時点で被験者は安定した。

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

084 男性 3x 多発性硬化症 尿路感染 60μg 115 日 13 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬使用を開始した。投与開始後 114 日目に膀胱付近の痛

み、排尿困難、頻尿、尿失禁を伴う尿路感染を訴えた。投与開始後 117 日目には、

尿路感染のために治験薬は投与されなかった。投与開始後 122 日目に入院。治験

薬投与は継続された。オフロキサシン(詳細不明)で治療され、本事象は消失。

投与開始後 126 日目に退院、後遺症もなく回復。投与開始後 119 日から 120 日の

夜に発熱し、歩行、視力、尿失禁の悪化を伴っていた。シプロフロキサシンで治

療された。治験薬の 終の全量投与は投与開始後 110 日目、投与開始後 124 日目

に全量で再開された。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

085 女性 4x 多発性硬化症 多発性硬化症 60μg 282 日 不明 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 281 日目運動失調症の増大

と不全対麻痺の悪化を訴えた。投与開始後 283 日目に入院。EDSS が 6 ヵ月目か

ら 9 ヵ月目までに 6.5 から 7.0 へと上昇したことから MS の悪化が確認された。メ

チルプレドニゾロン 500 mg の 5 日間静注を行ったが、回復しなかった。投与開始

後 304 日目治験薬を中止。投与開始後 284 日から 326 日まで追加治療を受けた:

作業療法、言語治療、神経心理学療法、精神療法及び社会相談、理学療法が利用。

治験薬 終投与は投与開始後 304 日目。投与開始後 326 日目に退院し、退院日を

事象の回復日とした。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

086 女性 5x 多発性硬化症 筋痛 60μg 514 日 不明 おそらく 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始 17 ヵ月後に疲労、悪寒、発汗、

関節の疼痛及び腫脹、筋痛を発現。 疼痛を伴う指関節の腫脹、脊椎の振動に対する過敏性、及び疲労・悪寒・発汗の

全身症状から、関節リウマチが疑われた。関節リウマチの家族歴を有していた。

非常に状態が悪く、疼痛のために歩行ができず、日常生活動作を行うことが不可

能であったため入院。投与開始後 565 日目及び投与開始後 568 日目、関節リウマ

チまたはリウマチ性多発筋痛の初発徴候であるとの予備的な診断。投与開始後577日目、メチルプレドニゾロンの静脈内投与、状態が改善。投与開始後 581 日目、

メチルプレドニゾロンの静脈内投与は中止、2 日後に状態が悪化。投与開始後 587日目、プレドニゾロンの経口投与を開始、再び改善し始めた。オメプラゾール、

セルトパリンナトリウム、ビタミン D3及びカルシウムの投与、理学療法及び作業

療法も受けていた。投与開始後 604 日目に退院。プレドニゾロン投与が非常に奏

効したことから、リウマチ性多発筋痛の 終診断。 治験薬は完全に投与中止( 終投与日は投与開始後 548 日目)、本事象は後遺症

なく消失。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

なし」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 62: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 570 -

表 2.7.6.2.16-11 被験者ごとの重篤な有害事象(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量発現まで

の日数

有害事象

持続期間関連性

医師の コメント

087 女性 5x 多発性硬化症 片頭痛 60μg 129 日 75 日おそらく 関連あり

xxxx 年 x 月 x 日、治験薬の投与を開始。片頭痛発作の発現頻度と重症度の増大、

同時に追加して報告された貧血、白血球減少症、軽度のうつ症状、錯感覚が投与

開始 3 ヵ月以来ゆっくりと増大し始めていた。貧血と白血球減少症があったため、

投与開始後 105 日から 126 日まで治験薬を一時的に半量投与にて減量。WBC が

3,400/μL(正常域:4,000~10,000)、RBC は 3.94×106/μL(正常域:4.20~5.40×106/μL)と示され、白血球減少症及び貧血を確認。投与開始後 202 日目に退院。

インドメタシン、パラセタモール、治験薬が同時に数週間投与されたため、どの

薬剤が貧血と白血球減少症の原因であったのかは不明。貧血、白血球減少症、う

つ病、錯感覚に対する治療は行われなかった。投与開始後 133 日目に治験薬が全

量で再開。片頭痛に対してシクランデレートが投与。高頻度緊張性頭痛も訴え、

アミトリプチリンで治療。投与開始後 202 日目に後遺症もなく被験者は回復。投

与開始後 133 日目に全量で再開されて以来、治験薬投与の変更は行われていない。

片頭痛悪化に対して、治験薬に対してとられた処置はなかった。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

あるかもしれない」

治験薬と併用され

ているインドメタ

シンが原因かもし

れないと述べてい

る。 貧血と白血球減少

症のため治験薬が

減量され、これにつ

いて高用量パラセ

タモールによると

述べている(初期の

報 告 と は 矛 盾 す

る)。 報告した MS の悪

化は確認されなか

った。

多発性硬化症 肝細胞障害 60μg 673 日 不明

おそらく 関連あり

経過一覧

投与開始後 719 日目に原因不明の肝酵素増加のため入院。治験薬は、xxxx 年 x 月

x 日から 673 日間投与。投与開始後日目、肝酵素増加。アルカリホスファターゼ

は 139(31~110U/L)、ALT(GPT)は 1078(6~34U/L)、AST(GOT)は 900(9~34U/L)。腹部超音波検査の結果は正常。A 型肝炎ウイルス抗体が陽性、B型肝炎、C 型肝炎、E 型肝炎ウイルスは陰性。 肝酵素増加の既往歴はなかった。投与開始後 672 日目の約 2~3 週間前、悪心、胸

やけ、及び食欲不振を発現。投与開始後 672 日目から投与開始後 719 日目まで、

臨床徴候及び症状を発現しなかった。肝酵素は徐々に減少。投与開始後 705 日目、

フェトプロテインが増加し始め、肝超音波検査において小さな凹凸が見られた。

投与開始後 719 日目に入院。超音波検査の結果は正常、退院。投与開始後 721 日

目、肝 MRI の結果は正常。投与開始後 723 日目、骨盤腔 MRI の結果も正常。 本事象は、投与開始後 755 日目に後遺症なく消失。投与開始後 755 日目、すべて

の肝酵素は基本的に正常、γ-GTP は 66.1U/L であった。治験責任医師は、肝炎の

存在を疑ったが、被験者は原因不明の肝毒性反応と診断された。

本事象と治験薬と

の因果関係は「関連

があるかもしれな

い」 肝酵素増加の原因

は現時点で不明な

ままであるが、被験

者は併用薬を長期

にわたり服用して

いたことから、併用

薬との因果関係は

おそらくないとさ

れた。

088 女性 3x 多発性硬化症 尿路感染 60μg 114 日 13 日 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与を開始。投与開始後 113 日目に歩行距離の減少、

不全対麻痺、構音障害と運動失調の進行及び「感染(例えばインフルエンザ)」

を伴う多発性硬化症再発を訴え、投与開始後 116 日目に入院。治験薬投与を継続。

追跡情報:有害事象は尿路感染で多発性硬化症再発ではなかった。尿路感染は病理

学的尿検査で確認。シプロフロキサシン 250 mg の週 2 回で治療。事象は投与開始

後 124 日目に消失し、投与開始後 125 日目に退院。

本事象と治験薬と

の因果関係は「おそ

らく関連なし」

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 571 -

5) 投与中止となった有害事象

有害事象発現より治験薬の投与中止に至った症例は 26 例認められ、投与群別に

見ると、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群で 217 例中 18 例(8%)、プラセボ

投与群で 219 例中 8 例(4%)であった。

有害事象による中止例(26 例中 16 例)を表 2.7.6.2.16-12 に示した。なお、有害

事象発現により投与中止となった 26 例のうち、60μg(12.0 MIU)投与群の 6 例(通

し番号:051、057、067、001、075、086)及びプラセボ投与群の 4 例(通し番号:

008、022、028、042)の計 10 例については、被験者ごとの重篤な有害事象に詳細

を記載した(表 2.7.6.2.16-11 参照)。

Page 64: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 572 -

表 2.7.6.2.16-12 有害事象による中止例(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量

投与開始後

中止までの

期間

関連性 医師の

コメント

089 女性 5x 歳 多発性硬化症 多発性硬化症再発 プラセボ 252 日 関連なし

失調

感染

経過一覧 xxxx 年 x月 xx 日、治験薬の投与開始。投与開始後 215 日目、ウイルス感染を発現し、

事象は投与開始後 252 日目まで持続。投与開始後 245 日目、多発性硬化症の増悪及び失

調を発現。治験薬投与は、投与開始後 252 日目に中止。

なし

090 男性 5x 歳 多発性硬化症 無力症 プラセボ 589 日

失調 関連なし

経過一覧

xxxx 年 x月 xx 日、治験薬の投与開始。投与は、投与開始後 589 日目まで継続。投与開

始後 589 日目、平衡障害の増悪及び疲労を発現。これらの事象は、重度。治験薬とは関

連がなく、原疾患と関連があり、治療の必要はないと評価。被験者は体調が悪化したと

感じ、T 細胞ワクチンの治験への参加を希望。

なし

091 女性 4x 歳 多発性硬化症 不眠症 プラセボ 307 日 関連あり なし

異常歩行

不安

失調

経過一覧 xxxx 年 x月 xx 日、治験薬の投与開始。投与開始後 181 日目の投与は行われなかった。

投与開始後 188 日から 307 日までは、減量投与が毎週行われたが、そのうち 3 週間は投

与が行われなかった。

投与開始後 167 日目、4 週間にわたる歩行困難を発現し、投与開始後 244 日目にも本事

象が再発し、9 週間持続。事象は、重度。投与開始後 188 日目から投与開始後 307 日目

の間、ストレス、不眠症、平衡障害も報告。これらの事象は、中等度。投与開始後 307日目に治験薬の投与は中止。

092 女性 5x 歳 多発性硬化症 動悸 105 日 おそらく

関連あり

血管拡張 105 日 おそらく

関連あり

神経過敏

プラセボ

105 日 関連あり

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与開始。投与開始後 63 日目に帯状疱疹のため投与を 1回休止。投与開始後 70 日目に全量を投与、投与開始後 105 日目まで 4 回にわたり減量

投与。

投与開始当日にインフルエンザ様症候群を発現。本事象は投与開始後 106 日目まで持続

し、重度で、関連あり。投与開始当日から投与開始後 110 日目までいらいらした気分(中

等度で、関連あり)、投与開始当日から投与開始後 106 日目まで動悸(中等度)を発現。

投与開始後 92 日後、紅潮を発現し、2 週間持続。この事象は中等度。投与開始後 63 日

目、帯状疱疹を発現。この事象は中等度で、おそらく関連なしとされ、治験薬の投与は

1 回休止。帯状疱疹は、11 月 15 日に消失したが、帯状疱疹後神経痛を発現。神経痛は

投与開始後 344 日目に消失。神経痛は、中等度で、関連はおそらくなし。

なし

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

Page 65: 63049900 2180AMY10104 K120 1 · スラインMRI 検査結果(Gd 増強病巣の有無)を含めた。 治験薬投与期間(最長24 ヵ月間)中においては、治験薬の忍容性を高める

genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 573 -

表 2.7.6.2.16-12 有害事象による中止例(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量

投与開始後

中止までの

期間

関連性 医師の

コメント

男性 5x 歳 多発性硬化症 筋痛 60μg 112 日 おそらく

関連あり

093

xxxx 年 x月 xx 日、治験薬の投与開始。投与開始後 112 日目まで投与された時点で、歩

行困難を発現。事象発現中の 2 週間は治験薬の投与が中止。本事象は中等度。投与開始

後 152 日目、同様の事象を発現し、治験薬の投与は行われなかった。

なし

094 男性 4x 歳 多発性硬化症 インフルエンザ症候群 60μg 200 日 関連あり

経過一覧

xxxx 年 x月 x 日、治験薬の投与開始。初回投与後にインフルエンザ様症候群を訴えた。

治験薬の 終投与日は、投与開始後 116 日目であった。インフルエンザ様症候群は、中

等度。投与開始後 200 日目、治験を中止した。

なし

095 女性 4x 歳 多発性硬化症 無力症 60μg 21 日 おそらく

関連あり

経過一覧

xxxx 年 x月 x 日、治験薬の投与開始。治験薬の 終投与日は投与開始後 21 日目。投与

開始翌日、失神、発熱を報告。失神は同日に消失し、発熱は 2 日後に消失。投与開始後

28 日目再び失神、発熱を発現。失神は同日に消失し、発熱は 4 日間持続。失神は中等

度であり、関連があるかもしれない。発熱のは軽度で、関連があるかもしれない。全身

性脱力(無力症)も報告。無力症は投与開始翌日に始まり、持続したため、投与中止に

つながった。

なし

096 女性 4x 歳 多発性硬化症 無力症 60μg 314 日 おそらく

関連あり

浮動性めまい おそらく

関連あり

筋無力症 おそらく

関連なし

異常歩行 おそらく

関連なし

尿失禁 おそらく

関連なし

会話障害 おそらく

関連なし

うつ病 おそらく

関連なし

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与開始。国外にいた投与開始後 89 日から 110 日までの

期間中の 4 回の投与を除き、投与開始後 314 日目まで治験薬を投与。

投与開始当日、被験者は無力症(中等度)、浮動性めまい(軽度)、筋無力症(軽度)、

及び歩行異常(軽度)を発現した。これらの症状は、治験期間を通して持続。その後、

投与開始後 129 日目に抑うつ状態となり(中等度、関連はおそらくない)、投与開始後

174 日目には尿失禁(中等度)及び会話困難(軽度)を発現。

なし

097 女性 4x 歳 多発性硬化症 頭痛 60μg 133 日 関連なし

無力症 おそらく

関連あり

異常歩行 おそらく

関連あり

回転性眩暈 関連あり

経過一覧

xxxx 年 x月 xx 日、治験薬の投与開始。治験薬は投与開始後 113 日目に減量され、その

後に中止。投与開始後 109 日目、頭痛を発現。この事象は中等度。投与開始後 125 日目

に回転性眩暈を発現し、8 日間持続。この事象は軽度。投与開始後 133 日目、歩行困難

及び全身性脱力を発現し、2 日間持続。歩行困難は、中等度。全身性脱力は軽度。

なし

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 574 -

表 2.7.6.2.16-12 有害事象による中止例(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量

投与開始後

中止までの

期間

関連性 医師の

コメント

098 男性 3x 歳 多発性硬化症 頭痛 60μg 56 日 おそらく

関連あり

回転性眩暈 おそらく

関連あり

倦怠感 おそらく

関連あり

無力症 おそらく

関連あり

悪心 おそらく

関連あり

筋痛 おそらく

関連あり

健忘 おそらく

関連なし

不眠症 おそらく

関連あり

失調 おそらく

関連あり

関節痛 おそらく

関連あり

背部痛 おそらく

関連あり

経過一覧

xxxx 年 x月 xx 日、治験薬の投与開始。治験薬は投与開始後 41 日から 56 日まで減量投

与され、その後に投与中止。投与開始後 35 日目、頭痛を発現し、アミトリプチリン 75 mg 就寝前(後に 100 mg 就寝前)の投与を要したが、投与開始後 39 日目に事象は消失。

頭痛は、重度。回転性眩暈、平衡障害、脱力、倦怠感、悪心、及び筋痛のこれらの事象

は、軽度から中等度。便秘及び記憶力低下の事象は、軽度から中等度。

なし

099 女性 4x 歳 多発性硬化症 インフルエンザ症候群 60μg 77 日 関連あり

経過一覧

xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与開始。 終投与日は投与開始後 77 日目。xxxx 年 x 月

xx 日の投与開始日から、 終投与日の 2 日後の投与開始後 79 日目までインフルエンザ

様症候群を発現。症状は中等度。

なし

100 女性 5x 歳 多発性硬化症 筋緊張亢進 60μg 504 日 関連あり

経過一覧

xxxx 年 x月 xx 日、治験薬の投与開始。投与開始後 329 日目まで投与された後、12 回は

投与が行われなかった。投与開始後 420 日目に投与が再開され、投与開始後 504 日目の

終投与日まで継続投与。

xxx 年 x 月 xx 日の初回投与後にインフルエンザ様症状を発現。この事象は、軽度であ

り、関連あり。この症状は、投与のたびに繰り返し発現。投与開始当日に痙直の増悪を

発現し、8 日間持続。投与開始後 28 日目にも痙直の増悪が再発し、6 週間持続。これら

の事象は、中等度で、関連あり。投与開始後 109 日目からの 10 回の注射日にも痙直の

増悪が発現し、重度と評価。投与開始後 450 日~504 日までの間にも同様の事象(中等

度)を発現し、その後に治験薬の投与は中止。投与開始後 481 日目から疲労(中等度、

治験薬と関連なし)、投与開始後 132 日~244 日まで不眠症(中等度で、関連はおそら

くなし)、投与開始後 146 日~220 日まで手の協調運動障害(軽度で、関連なし)を発

現。投与開始後 244 日目日に高血圧、投与開始後 329 日目~投与開始後 342 日目まで多

発性硬化症再発

なし

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.2.16-12 有害事象による中止例(続き)(試験 C97-830)

通し番号 性別 年齢 原疾患 有害事象名 投与量

投与開始後

中止までの

期間

関連性 医師の

コメント

101 女性 5x 歳 多発性硬化症 無力症 60μg 244 日 おそらく

関連あり

経過一覧

xxxx 年 xx 月 xx 日、治験薬の投与開始。投与開始後 244 日目が 終投与日。投与開始

後 28 日目、全身性脱力を訴えた。本事象は、中等度。投与開始後 41 日目にうつ病を訴

えた。事象は関連があるかもしれないとされ、中等度と評価。注射と共にプレドニゾン

20mg/日の投与。投与開始 8 ヵ月後、治験薬から効果を得られないと感じ、治験を中止。

なし

102 男性 5x 歳 多発性硬化症 無力症 60μg 252 日 おそらく

関連あり

経過一覧

xxxx 年 x月 xx 日、治験薬の投与開始。投与開始後 252 日目が 終投与日。

投与開始当日、全身性脱力を発現。投与開始後 169 日目、本事象は重度。 終投与日の

15 日後である投与開始後 267 日目まで持続。本事象のため、治験薬の投与は中止。と魚

開始後 10 日目から 3 ヵ月間にわたり全身性皮疹(軽度で、おそらく関連あり)、投与

開始後 112 日目から痙直(軽度で、おそらく関連あり)、投与開始後 252 日から 278 日

まで尿閉(中等度で、関連なし)、投与開始後 252 日から 278 日まで尿路感染(重度で、

おそらく関連なし)を発現。

なし

103 男性 4x 歳 多発性硬化症 インフルエンザ症候群 60μg 15 日 関連あり

異常歩行 おそらく

関連あり

神経症 おそらく

関連なし

経過一覧 xxxx 年 x 月 xx 日、治験薬の投与開始。 終投与日は投与開始後 15 日目、投与開始後

492 日目に治験は中止。投与開始後当日にインフルエンザ症候群を発現し、事象は投与

開始後 16 日目まで持続。本事象は、重度。同時期に歩行困難の増悪、身体状態に対す

る強迫観念も訴えた。これらの事象はいずれも重度。

なし

104 男性 4x 歳 多発性硬化症 インフルエンザ症候群 60μg 462 日 関連あり

経過一覧

xxxx 年 x月 xx 日、治験薬の投与開始。投与開始後 462 日目まで投与。投与開始当日、

頭痛を発現。頭痛は中等度で、おそらく関連なし。投与開始後 10 日目、抑うつ状態と

なった。抑うつ状態は中等度で、おそらく関連なしと評価。抑うつ状態は、投与開始後

133 日目まで持続。投与開始後 102 日目、霧視を発現。霧視は、重度で、おそらく関連

なし。霧視は、投与開始後 411 日目まで持続。投与開始後 127 日目、失調を発現。失調

は重度で、関連はおそらくなし。

投与開始当月にインフルエンザ様症候群を発現し、本事象は投与開始後 463 日目まで持

続。事象は、投与開始日から 113 日間は重度で、大部分は中等度。この有害事象のため

治験薬の使用は投与開始 15 ヵ月後に中止。

なし

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1 MIU)

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 576 -

6) 臨床検査値異常

臨床検査として、血液生化学検査、血液学的検査及び尿検査を投与開始前、投与

後 3、6、12、18、24 ヵ月目に測定した。臨床検査値の異常変動を表 2.7.6.2.16-13

に示した。

プラセボ投与群と比較して IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群の方で異常変

動の割合≧5%の差([IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群の異常変動の割合]

-[プラセボ投与群の異常変動の割合])が認められた臨床検査値は、血液学的検

査において白血球数低値、リンパ球低値、好中球低値、肝機能検査項目において

AST(GOT)高値、ALT(GPT)高値であった。一方、IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)

投与群と比較してプラセボ投与群の方で異常変動の割合≧5%の差([プラセボ投

与群の異常変動の割合]-[IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群の異常変動の割

合])が認められた臨床検査値は、血小板高値であった。そのほかの検査項目につ

いては、異常変動の割合は両群で同程度であった。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.2.16-13 臨床検査値の異常変動(因果関係別)(試験 C97-830)

検査項目 異常の方向 プラセボ IFNβ-1a 60μg

赤血球数 低値 24/ 202 ( 12) 30/ 199 ( 15) 高値 2/ 216 ( <1) 2/ 213 ( <1)ヘマトクリット 低値 9/ 217 ( 4) 16/ 211 ( 8) 高値 10/ 215 ( 5) 7/ 210 ( 3)ヘモグロビン 低値 8/ 211 ( 4) 9/ 211 ( 4) 高値 4/ 216 ( 2) 6/ 210 ( 3)血小板 低値 0/ 217 ( 0) 1/ 213 ( <1) 高値 17/ 213 ( 8) 7/ 203 ( 3)白血球数 低値 12/ 200 ( 6) 53/ 201 ( 26) 高値 24/ 209 ( 11) 19/ 205 ( 9)好塩基球 高値 1/ 215 ( <1) 0/ 211 ( 0)好塩基球(%) 高値 2/ 216 ( <1) 4/ 209 ( 2)好酸球 高値 8/ 216 ( 4) 4/ 211 ( 2)好酸球(%) 高値 8/ 215 ( 4) 12/ 211 ( 6)リンパ球 低値 9/ 214 ( 4) 33/ 209 ( 16) 高値 5/ 216 ( 2) 1/ 211 ( <1)リンパ球(%) 低値 18/ 210 ( 9) 33/ 205 ( 16) 高値 7/ 215 ( 3) 9/ 209 ( 4)単球 低値 3/ 215 ( 1) 3/ 210 ( 1) 高値 5/ 215 ( 2) 8/ 210 ( 4)単球(%) 低値 11/ 215 ( 5) 5/ 210 ( 2) 高値 10/ 215 ( 5) 48/ 208 ( 23)好中球(seg) 低値 5/ 212 ( 2) 28/ 205 ( 14) 高値 32/ 205 ( 16) 25/ 199 ( 13)好中球(seg)(%) 低値 4/ 215 ( 2) 8/ 208 ( 4) 高値 29/ 202 ( 14) 44/ 202 ( 22)好中球(band) 高値 1/ 216 ( <1) 1/ 211 ( <1)好中球(band)(%) 高値 1/ 216 ( <1) 2/ 211 ( <1)クレアチニン 低値 1/ 217 ( <1) 4/ 213 ( 2) 高値 0/ 215 ( 0) 2/ 213 ( <1)注:数字は、異常変動を示した例数/評価対象例数(%) “低値異常変動”評価対象例数:ベースライン値が低値でなく、かつ投与期間中に少なくとも 1 回以上の測定値を有

する被験者数 “高値異常変動”評価対象例数:ベースライン値が高値でなく、かつ投与期間中に少なくとも 1 回以上の測定値を有

する被験者数 “低値への異常変動”は、基準値から低値、高値から低値、不明から低値への異常変動を含む。 “高値への異常変動”は、基準値から高値、低値から高値、不明から高値への異常変動を含む。

参照:第 5 部 試験報告書 5 3.5.4.2.2 C97-830 Table 12.3-1、12.3-3、12.3-5、12.3-7

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.2.16-13 臨床検査値の異常変動(因果関係別)(続き)(試験 C97-830)

検査項目 異常の方向 プラセボ IFNβ-1a 60μg Na 低値 2/217 ( <1) 1/213 ( <1) 高値 14/214 ( 7) 13/209 ( 6)K 低値 1/216 ( <1) 7/212 ( 3) 高値 5/216 ( 2) 6/212 ( 3)Cl 低値 2/217 ( <1) 1/211 ( <1) 高値 1/217 ( <1) 1/212 ( <1)重炭酸塩 高値 21/212 ( 10) 26/206 ( 13)アルブミン 低値 5/217 ( 2) 9/211 ( 4) 高値 3/215 ( 1) 5/209 ( 2)ALP 低値 2/216 ( <1) 2/210 ( <1) 高値 16/210 ( 8) 12/207 ( 6)AST(GOT) 低値 5/213 ( 2) 2/213 ( <1) 高値 20/213 ( 9) 46/210 ( 22)ALT(GPT) 低値 2/215 ( <1) 0/213 ( 0) 高値 28/203 ( 14) 62/193 ( 32)総ビリルビン 低値 28/216 ( 13) 18/210 ( 9) 高値 7/211 ( 3) 4/207 ( 2)Ca 低値 19/217 ( 9) 19/211 ( 9) 高値 6/213 ( 3) 2/210 ( <1)

注:数字は、異常変動を示した例数/評価対象例数(%) “低値異常変動”評価対象例数:ベースライン値が低値でなく、かつ投与期間中に少なくとも 1 回以上の測定値を有す

る被験者数 “高値異常変動”評価対象例数:ベースライン値が高値でなく、かつ投与期間中に少なくとも 1 回以上の測定値を有す

る被験者数 “低値への異常変動”は、基準値から低値、高値から低値、不明から低値への異常変動を含む。 “高値への異常変動”は、基準値から高値、低値から高値、不明から高値への異常変動を含む。 IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1.0 MIU) 参照:第 5 部 試験報告書 5.3.5.4.2.2 C97-830 Table 12.3-1、Table 12.3-3、Table 12.3-5、Table 12.3-7

7) バイタルサイン及び心電図異常

外国人 MS 患者を対象とした本試験において、治験薬投与後のバイタルサインの

変化を表 2.7.6.2.16-14 に示した。治験開始時から 3 ヵ月ごとに血圧及び脈拍数を測

定した。24 ヵ月の投与期間中、血圧及び脈拍数について、ベースラインからの臨

床的に意義のある変化は認められなかった。しかしながら、IFNβ-1a 投与群の脈

拍数がプラセボ投与群に比較し高い傾向が認められた。なお、心電図異常について

は検討されなかった。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

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表 2.7.6.2.16-14 バイタルサインの変化(試験 C97-830)

開始時からの変化量の中央値 プラセボ 開始時の

中央値 3ヵ月目 6ヵ月目 9ヵ月目 12ヵ月目 15ヵ月目 18ヵ月目 21ヵ月目 24ヵ月目

検査項目 単位 N=218 N=216 N=205 N=202 N=190 N=179 N=167 N=168 N=165

収縮期血圧 mmHg 120.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

拡張期血圧 mmHg 80.0 0.0 0.0 0.0 -1.0 0.0 0.0 0.0 0.0

検査項目 単位 N=218 N=216 N=205 N=202 N=190 N=179 N=167 N=167 N=165

脈拍 回/分 74.0 +2.0 +2.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

開始時からの変化量の中央値 IFNβ-1a 60μg 開始時の

中央値 3ヵ月目 6ヵ月目 9ヵ月目 12ヵ月目 15ヵ月目 18ヵ月目 21ヵ月目 24ヵ月目

検査項目 単位 N=216 N=209 N=198 N=189 N=181 N=174 N=169 N=161 N=156

収縮期血圧 mmHg 120.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

拡張期血圧 mmHg 78.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

検査項目 単位 N=216 N=209 N=198 N=189 N=181 N=174 N=169 N=159 N=155

脈拍 回/分 76.0 +3.0 +2.0 +4.0 +2.0 +4.0 +4.0 +3.0 +2.0

IFNβ-1a:60μg=12.0 MIU(5μg=1.0 MIU) 参照:第 5 部 試験報告書 5.3.5.4.2-2 C97-830 Table 14.3-22、Table 14.3-23、Table 14.3-24

(5) 中和抗体

IFNβ-1a が投与された被験者での中和抗体の発生率は、抗体価≧5 の場合、抗体価≧

20 の場合のいずれでも 3.3%であった。

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genzyme インターフェロンβ-1a(IFNβ-1a)

第 2 部:CTD 概要 2.7.6 個々の試験のまとめ

- 580 -

(6) 結論

本治験では、SPMS に対して IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)の週 1 回筋肉内投与を行

った際の有効性及び安全性を評価した。

その結果、MSFC により身体機能障害度の進行を評価したところ、群間に有意差が認

められ(p=0.033、ANCOVA)、プラセボに比較して IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)

投与群の方で MSFC 評価による疾患進行度(中央値)が 40.4%減少した。MSFC を構

成する 3 種類の検査法のうち、9 HPT については群間で有意差が認められ、プラセボ投

与群と比較し IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群の方でベースラインからの変化量

が小さくなった(p=0.024、ANCOVA)。また、PASAT については群間で有意差が認

められなかったものの、プラセボ投与群と比較し IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与

群の方でベースラインからの変化量が明らかに小さくなった(p=0.061、ANCOVA)。

一方、Best 25 Foot Walk 検査については群間で有意差は認められなかったものの、プラ

セボ投与群と比較し IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群の方でベースラインからの

変化量が小さくなる傾向を示した(p=0.378、ANCOVA)。

その他の有効性評価については、特にプラセボ投与群と比較し IFNβ-1a の 60μg

(12.0 MIU)投与群の方で優位性が見られ、群間で有意差が認められた評価項目として、

年間 MS 再発率の減少(p=0.008、尤度比検定)、MSQLI の向上(11 項目中 8 項目)

(p<0.001、Wilcoxon 順位和検定)、MRI 所見(Gd 増強病巣数及び Gd 増強病巣容積:

低下率 53%、新規又は拡大した T2 病巣数:低下率 54%、いずれも p<0.001、Wilcoxon

順位和検定)があった。

IFNβ-1aの 60μg(12.0 MIU)の週 1回筋肉内投与時の安全性及び忍容性については、

外国人再発性 MS 患者及び初発の脱髄性症状を伴う外国人患者を対象にして、IFNβ-1a

の 30μg(6.0 MIU)の週 1 回筋肉内投与を行った治験から得られた安全性評価と同様

であった。

本治験において、IFNβ-1a 投与との因果関係が否定できない新規の有害事象は認め

られず、プラセボ投与群と比較し IFNβ-1a の 60μg(12.0 MIU)投与群の方で有意に

頻発した有害事象は「インフルエンザ様症候群」(p<0.001、Fisher の直接確率計算法)、

「発熱」(p=0.001、Fisher の直接確率計算法)、「悪寒」(p=0.001、Fisher の直接

確率計算法)、「投与部位炎症」(p<0.001、Fisher の直接確率計算法)であり、いず

れも IFN 治療又は原疾患の MS に関連する有害事象であることが知られている。

なお、被験者の自発的な報告による「うつ病」発病率及び BDI-II による「うつ病」

評価については、群間で有意差は認められなかった(p=0.056~0.78、Wilcoxon 順位和

検定)。