第6回sia研究会(例会)プレゼン資料
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2011/09/20 システムイニシアティブ研究会 第6回例会 1
「「「「丸投丸投丸投丸投げからのげからのげからのげからの脱却脱却脱却脱却」」」」~IT~IT~IT~IT部門内教育部門内教育部門内教育部門内教育ととととベンダーベンダーベンダーベンダーとのとのとのとの関係改善関係改善関係改善関係改善についてについてについてについて~~~~
(株)日本公文教育研究会
鈴木康宏Twitter:yas_suzuki
この資料は当日発表資料の抜粋版です。
2011/09/20 システムイニシアティブ研究会 第6回例会 2
本日本日本日本日ののののアジェンダアジェンダアジェンダアジェンダ
1.アウトソーシング契約によるIT部門の形骸化
2.2004年からの改革(改革事例)
3.部内教育による社員の意識改革
4.ベンダーとの関係改善へ
5.これからの開発方針
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1.アウトソーシング契約によるIT部門の形骸化
1999年に某A社とシステム開発・運用に関する
アウトソーシング契約を締結
(システム部員を「4名程度」で十分とする計画だった。)
教育事業に関するシステムについては、ユーザ部署が各々直接A社とやりとりするようになり、IT部門が形骸化していった。
2000年に新システム稼動
稼動時に大規模トラブル。→IT部門の社内地位低下
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1.アウトソーシング契約によるIT部門の形骸化
入社して驚いたこと
� プログラムを書ける社員が1人もいない。
� システムの基礎知識を研修してきた人もほとんどいない。
� 要件定義、外部設計レベルも社員が作成しない。すべてベンダーまかせ。
� ユーザ部署が直接ベンダーに連絡をして、システム部が聞いていないことが多い。
� レビューやバージョンアップ会議はA社の中でやっており、社員はだれも参加しない。
� 開発案件はユーザ部署が提示してくる小さなメンテ案件のみ。5人月以上の開発案件が何もない。
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1.アウトソーシング契約によるIT部門の形骸化
抜本的な改革が必要と認識
入社半年後の2004年にシステム開発チームリーダに昇格。
部内改革に着手。
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メンバメンバメンバメンバとととと相談相談相談相談しししし、、、、改善改善改善改善ポイントポイントポイントポイントをををを1111枚枚枚枚のののの絵絵絵絵にににに…
2.2004年からの改革(事例)
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2.2004年からの改革(事例)
教室教室教室教室
報告書
(毎月 生徒数、進度状況、教材在庫などを報告)
事務局事務局事務局事務局
報告書 報告書1 101
ITITITIT戦略室戦略室戦略室戦略室
(送られてきた報告書を100枚ずつ束ねて本社へ送付)
パンチパンチパンチパンチ業者業者業者業者
システム登録 短時間かつ大量処理が必要!
◆複数のパンチ処理業者に大量データ入力を依頼(実質2日間)
◆それぞれの教室や事務局からの書類輸送リスクもある。
◆パンチ処理業者の業務縮小による処理量減少リスク。
140万人分
月間約7万5千枚
【事例1:報告書類のシステム化】
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2.2004年からの改革(事例)【事例1:報告書類のシステム化】
教室教室教室教室 本社本社本社本社
(報告書をインターネット経由で報告するように変更していく。)
インターネット
検討課題検討課題検討課題検討課題
◎PC、インターネット環境を指導者が準備する必要がある。
◎専門サポート体制がとれないので、インターフェースは極力簡単なものに。
◎バージョンアップは自動的に行う。(インストールは初回のみ)
◎教室はインターネット環境がないケースがあり、普段はスタンドアロンで更新可能に。
◎正データは本社に保有し、データはターンアラウンドなものに。
◎5千人以上が同一日にアクセスする可能性大。
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2.2004年からの改革(事例)【事例1:報告書類のシステム化】
1.まず、本社側のプロジェクトチームを組織
・関係する部署6部署から公募。・率直な意見を出し合う。→ 着地点、期限、予算が明確になっているプロジェクトははじめて。(メンバのプロジェクト参画意識が向上)
2.実際に利用する指導者モニターを募集
・モニター事務局を公募・結果的には4事務局で40人の指導者にモニターになってもらう。→ 事務局が先生の窓口になるので、事務局側にもモニターとして意見を聞く。
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2.2004年からの改革(事例)【事例1:報告書類のシステム化】
1月
開発
指導者向け広報
社内告知・研修
ヘルプデスク養成
指導者モニター
マニュアル作成
6月5月4月3月2月12月
開発
開発
第1回
連絡会第2回連絡会
第3回連絡会
第4回連絡会
修正開発 二次開発
モニター対応教育要員追加 サポート開始
役員報告 役員報告 役員報告 役員報告
全社員集合研修担当者向け研修
販売予告 販売詳細 申込書 CD配付 利用開始
β版送付
現場の先生も巻き込んでテスト実施
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2.2004年からの改革(事例)【事例1:報告書類のシステム化】
<パンチ処理コスト削減推移>
パンチ処理枚数推移
0
10,000
20,000
30,000
40,000
50,000
60,000
70,000
80,000
2006/032006/092007/032007/092008/032008/092009/032009/092010/032010/092011/032011/09
パンチ枚数
0
10,000
20,000
30,000
40,000
50,000
60,000
70,000
80,000
90,000
100,000
パンチコスト(千円)
パンチ枚数
パンチコスト
年間7500万円のコスト削減(この5年で2億6千万円のコスト削減)
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2.2004年からの改革(事例)
【事例2:FAXによる教材・物品請求の改善】
教室
(FAXで教材や物品の注文を行う)
配送関連会社
大量ファックス伝票の手入力によるミス
受注、出荷登録
◆教材・物品の注文がFAXのみ。
◆教材は品数が大量のため、詳細入力をおこなっておらず単品管理ができない。
◆記入ミス(教材の合計枚数不一致など)の場合、電話で問い合わせを行っている。
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2.2004年からの改革(事例)
【事例2:FAXによる教材・物品請求の改善】
教室(WEBサイトで教材や物品の注文を行う)
配送関連会社
Web化による効果
◎Web上でチェックされるため記入ミスがなくなる。電話による問い合わせが不要に。
◎配送センター側での受注入力業務が不要。
◎印刷されたピッキングリストでミスが減少。
◎できていなかった教材の単品登録が可能に→正確な在庫確認が可能に
インターネット
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2.2004年からの改革(事例)
【事例3:地図を使ったマーケット分析】
【課題】
新教室を設置する場合、周囲の環境、児童の人口、競合教室、普及率(教室の生徒数/児童数)などの情報が必要だが、今までは適当なツールがなかった。
【今までの対策:手書き地図作成】
地図に教室を手書きでプロットし、普及率を色塗りするなど大変な労力をかけて教室設置検討地図を作っていたが、すぐに陳腐化し、1人しか見れないなどの問題があった。
【ITによる課題解決】
地図システムを駆使し、非常に使いやすいシステムを構築へ
・地図やデータが常に最新 ・複数のメンバで参照可能 ・機能追加が容易
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2.2004年からの改革(事例)
【事例4:地区担当のコンサルタント化ツール】
【課題】
教室を担当する地区担当の仕事が属人的になっている面があり、マーケティング、財務相談などもできる総合的な経営コンサルタントに成長させたい。
【ITによる課題解決】
・PDCAサイクルを回せるしくみを画面上に表示
・複数の画面で表示していた情報を一つの画面に集約して表示。コンサル的なアドバイスのできる情報も同一画面内に表示。
・活動記録を指導者ごとに時系列で表示。各々の記録にはコメントをつけられ、誰が参照したかの「あしあと」機能も追加。
・指導者ごとの情報をストックしておくフォルダも新規追加(引継ぎ資料がたまっていく)
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2.2004年からの改革(事例)
【事例4:地区担当のコンサルタント化ツール】
P D
CA
各教室各教室各教室各教室のののの目標設定目標設定目標設定目標設定 活動記録活動記録活動記録活動記録
目標目標目標目標のののの検証検証検証検証課題課題課題課題のののの再設定再設定再設定再設定
教室一覧、教室詳細画面の指標から現状分析(=SWOT分析)を行い、「重点課題」を設定、「面談」を実施の上「目標を設定」する。
重点課題について、具体的な対策を実施。「活動記録」に具体的な行動を記入し報告。上長やメンバはコメントを記入しチームでフォロー。
目標と実績の乖離を実績画面からチェック。全体の状況を検証していく。
活動結果が予定通りに行かないケースについて、課題を見直し、新しい行動を記入、DoとCheckを繰り返す。
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2.2004年からの改革(事例)
【提案型システム開発に変えたことによる効果】
1111....システムシステムシステムシステム部員部員部員部員ののののモチベーションモチベーションモチベーションモチベーションがががが向上向上向上向上
・頼まれた仕事をこなす「受身・やらされ仕事」から脱却し、自ら企画し、
提案することで、仕事に対するモチベーションが向上。
2222....投資対効果投資対効果投資対効果投資対効果にににに対対対対するするするする金銭面金銭面金銭面金銭面でのでのでのでの感覚感覚感覚感覚がががが向上向上向上向上
・投資対効果が本当にでるのかを、案件ごとにシビアに算出するため、
金銭感覚が向上。メンテナンスに投じる無駄な投資が削減できた。
3333....案件案件案件案件にににに対対対対するこだわりがするこだわりがするこだわりがするこだわりが向上向上向上向上
・自ら提案するシステムなので、品質・精度にこだわりがでてくる。
納得いくまで良いものを作るという姿勢に変わってきている。
4444....自己啓発意欲自己啓発意欲自己啓発意欲自己啓発意欲のののの向上向上向上向上
・週2回20分程度の勉強会を継続的に実施。情報処理技術者試験
受験者が増加。素人集団からプロ集団へと変革しつつある。
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3.部内教育による社員の意識改革
毎週毎週毎週毎週2222回回回回 20202020分程度分程度分程度分程度のののの勉強会勉強会勉強会勉強会をををを実施実施実施実施第1期は
2007年11月~
2009年5月
第2期は2009年10月
~2010年10月
現在第3期2011年8月
~
【1:毎週2回の部内勉強会】
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3.部内教育による社員の意識改革
情報処理試験の基本情報技術者~高度情報技術者から午前問題を3~5題ピックアップ↓
3分程度で解答させ、15分で解説するということを就業時間内に実施
【1:毎週2回の部内勉強会】
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3.部内教育による社員の意識改革
ITパスポート試験、基本情報技術者試験などを中心に
10名受験中10名全員合格!(合格率100%!)
・基本的な試験であっても合格による自信がつく。
・IT用語などを毎回解説し、ストラテジ系の知識も増えることで、ITベンダーと対等、もしくはそれ以上の知識がつくため、「交渉力」が格段に向上。
・相手の工数見積もりに対して、「何故?」と問い返すことができるようになってきた。
【1:毎週2回の部内勉強会】
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3.部内教育による社員の意識改革
【2:新入社員教育でのOJTの徹底】
2ヶ月間ダラダラとやっていた部内研修(担当者が個別に指導していくやり方)を2週間に短縮。
すぐに業務を担当させ、その中で訓練する方式に変更
(毎日、日報を書かせ、それについて、私と開発チームリーダーを中心に毎日コメントを書き込む方法)
日報は企業内SNSとして採用している「SKIP」のグループ機能を利用
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4.ベンダーとの関係改善へ
【1:ルールの徹底】
開発トリガー(依頼書)
要件定義
基本設計(外部設計)
製造・テスト(アウトソース)
ユーザアクセプタンステスト
定常化申請(V-UP判定)
ユーザから直接依頼を受けない
ユーザからの質問に勝手に答えない
負の遺産の一掃
要件定義、外部設計は必ずIT戦略室と共同で行う
必ずユーザテストを行う。
必ずIT戦略室の責任者同席でバージョンアップ判定を行う。
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4.ベンダーとの関係改善へ
【2:システム監査の利用】
ユーザアクセプタンステスト
定常化申請(V-UP判定)
必ずユーザテストを行う。
必ずIT戦略室の責任者同席でバージョンアップ判定を行う。
上記については、当初なかなか実施できなかったが、監査法人によるシステム監査の中の「指摘事項」に入れてもらい、強制力を発揮。
監査法人にはこれ以外にもテスト方法や工数見積もり等についても指摘事項にあげてもらった。
→ システム監査の都度、関係が良好に
→ ユーザ部署にも画面で事前確認をすることを徹底したため、ユーザ部署からの信頼も高まった。
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ユーザ主体開発を行うためには…
1111....まずまずまずまず部門内部門内部門内部門内のののの意思統一意思統一意思統一意思統一をををを図図図図るるるる
・やりたいこと、やるべきことを「一枚の絵」のような形で、部門内で
認識あわせをして意思統一を図る。
2222....一一一一にににに勉強勉強勉強勉強、、、、二二二二にににに勉強勉強勉強勉強 ((((自己啓発意欲自己啓発意欲自己啓発意欲自己啓発意欲のののの向上向上向上向上をはかるをはかるをはかるをはかる))))
・部内研修や自学自習、セミナー等で、常に知識のブラッシュアップ゚を図る。
ベンダーよりも常に上回れるように、アンテナを広げ知識を吸収。
3333....社内社内社内社内コミュニケーションコミュニケーションコミュニケーションコミュニケーションをををを積極的積極的積極的積極的にににに
・ 日本人は話し合い文化、根回しが必要。ユーザ部署と常に連携し
日頃からコミュ(飲み?)ニケーションをとることで一体感を持つ。
4444....ユーザユーザユーザユーザ部門部門部門部門のののの意見意見意見意見をををを一旦留一旦留一旦留一旦留めめめめ置置置置きききき、、、、本当本当本当本当にやるべきことをにやるべきことをにやるべきことをにやるべきことを話話話話しししし合合合合うううう
・長期的な視野を持ち、ユーザ部門の意見を集約、本来やるべきことを
納得行くまで話し合う。効果のない仕事には明確にNo!を。
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