7 木場潟周辺地域(苗代・蓮代寺・木場)...71 1.地域の現況...

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71 1.地域の現況 ・本地域は苗代、蓮代寺、木場の3校下からなり、木場潟 の東部に位置し、東部丘陵地と木場潟沿いの平野部から なっている。 ・地域のほぼ中央を南北に国道8号(小松バイパス)が通 過しており、東西方向には国道 416 号、(主)金沢小 松線が横断し、市街地と連絡している。 ・吉竹北部や千木野団地等の整備により、近年、人口が急 増している。 ・地域内の約9割は市街化調整区域となっており、市街化 区域は住居系用途が大部分を占め、わずかに商業系と 工業系が存する。 ・平成 27 年現在の人口は 11,666 人となっており、苗代校下の増加は著しく、蓮代寺、木場 校下は横ばいであるが、全体では増加傾向にある。また、世帯数についても 3,943 世帯で増 加傾向である。 ・平成 27 年の高齢化率は 23.8%となっている。 2.住民意向調査結果(回答者数:80 人) ●人口・世帯数の推移 ●区域区分・用途地域 ●土地利用現況 位置図 ●生活環境の満足度 ●さらに住みよくなるために重要なこと 6 1 2 1 8 8 9 8 9 4 4 9 9 5 9 8 4 4 18 9 6 34 27 20 26 31 48 44 51 38 33 50 55 50 27 48 49 59 51 43 43 31 28 37 25 42 35 21 22 17 27 32 19 13 17 36 20 19 14 16 12 23 32 12 15 32 9 5 2 4 1 3 9 6 0 2 11 2 1 1 7 6 4 9 0 0 1 2 1 1 1 3 3 2 1 3 2 1 1 3 2 2 1 1 2 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 1.生活道路の整備 2.歩行者・自転車への安全性 3.鉄道・バスなどの利便性 4.バリアフリーの推進 5.公園などの整備 6.まちなみ景観の整備 7.市民共創による花と緑のまちづくり(フローラル) 8.歴史・文化財の保全と活用 9.避難所などの防災対策 10.危険空き家や密集市街地の解消 11.防犯上の安全性、治安 12.自然環境の保全・活用 13.良好な住環境の確保 14.大雨などの雨水排水対策 15.ごみの収集、減量化の推進 16.水質浄化などの環境対策 17.町内会などのコミュニティの形成 18.学びの環境の充実 19.コンビニ・ドラッグストアなどの充実 20.医療・福祉の充実 21.スポーツ・レクリエーション施設などの整備 道路・交通 緑化や景観 安全・安心 生活をとりまく環境 生活の利便性 満足 やや満足 やや不満 不満 無回答 13.5% 11.0% 10.5% 9.0% 6.5% 6.0% 6.0% 5.5% 4.5% 3.5% 3.5% 3.5% 2.5% 2.5% 2.0% 2.0% 1.5% 0.5% 0.5% 0.0% 0.0% 5.5% 0% 5% 10% 15% 20% 木場潟周辺地域 (苗代・蓮代寺・木場) 出典:国勢調査 ◆伸び率(H17→H27) 口: 5.6% 世帯数:17.0% ●具体的なまちづくりの方策について ◇道路交通網の整備について重要だと思うこと ▶ 身近な生活道路の整備 ◇公園・広場の整備について重要だと思うこと ▶ 身近な公園や広場の整備 ◇まちなみ景観について重要だと思うこと ▶ 無電柱化による景観の整備 ▶ 白山眺望などの景観保全 ◇防災対策について重要だと思うこと ▶ 避難場所や備蓄倉庫などの充実 ◇環境対策について重要だと思うこと ▶ 豊かな緑や自然の保全 ◇市街地の整備について重要だと思うこと ▶ やさしく安全な歩行空間の整備 ◇小松駅周辺の整備や取組について 重要だと思うこと ▶ 駅周辺のにぎわいづくり ◇まちづくりにおける市民の役割について ▶ 自分の住んでいるまちや地域に関心を 持つこと 鉄道・バスなどの利便性 大雨などの雨水排水対策 歩行者・自転車への安全性 生活道路の整備 防犯上の安全性、治安 公園などの整備 スポーツ・レクリエーション施設などの整 医療・福祉の充実 避難所などの防災対策 危険空き家や密集市街地の解消 自然環境の保全・活用 学びの環境の充実 バリアフリーの推進 コンビニ・ドラッグストアなどの充実 良好な住環境の確保 ごみの収集、減量化の推進 水質浄化などの環境対策 まちなみ景観の整備 歴史・文化財の保全と活用 市民共創による花と緑のまちづくり (フローラル) 町内会などのコミュニティの形成 無回答 8,658 9,408 10,461 11,049 11,326 11,666 2,268 2,544 3,097 3,370 3,648 3,943 3.82 3.70 3.38 3.28 3.10 2.96 2.60 2.80 3.00 3.20 3.40 3.60 3.80 4.00 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成27年 ()人口 世帯数 1世帯当たり人員 近隣商業地域 0.7% 準工業地域 1.3% 準住居地域 0.2% 第一種住居地域 5.2% 第一種低層住居 専用地域 0.7% 市街化調整区域 92.0% その他の空地 6.8% その他の自然地 2.9% 交通施設用地 0.6% 公益施設用地 1.3% 公共空地 2.9% 工業用地 1.1% 山林 36.7% 住宅用地 8.7% 商業用地 1.4% 水面 1.3% 24.6% 道路用地 8.2% 農林漁業施設用地 0.3% 3.2% 都市計画区域内 に占める割合 都市計画区域内 の平均 面積 (ha) 1,503 12.3% 都市計画基礎調査値 人口 (人) 11,666 11.4% H27国勢調査値 世帯数 (世帯) 3,943 10.8% 人口密度 (人/ha) 7.76 11.10 平均世帯員数 (人/世帯) 2.96 2.79 20.1 【 9.7】 23.0 【 11.0】 H22国勢調査値 23.8 【10.5】 27.0 【12.4】 H27国勢調査値 ●基礎データ 高齢化率(%) 】は75歳以上の割合(%) ◆小松市高齢化率 H22 : 23.6%【11.5%】 H27 : 27.6%【12.9%】 【 】は 75 歳以上の割合 ※グラフ内の数値は 回答者数(単位:人)

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Page 1: 7 木場潟周辺地域(苗代・蓮代寺・木場)...71 1.地域の現況 ・本地域は苗代、蓮代寺、木場の3校下からなり、木場潟 の東部に位置し、東部丘陵地と木場潟沿いの平野部から

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1.地域の現況

・本地域は苗代、蓮代寺、木場の3校下からなり、木場潟

の東部に位置し、東部丘陵地と木場潟沿いの平野部から

なっている。 ・地域のほぼ中央を南北に国道8号(小松バイパス)が通

過しており、東西方向には国道 416 号、(主)金沢小

松線が横断し、市街地と連絡している。 ・吉竹北部や千木野団地等の整備により、近年、人口が急

増している。 ・地域内の約9割は市街化調整区域となっており、市街化

区域は住居系用途が大部分を占め、わずかに商業系と

工業系が存する。 ・平成 27 年現在の人口は 11,666 人となっており、苗代校下の増加は著しく、蓮代寺、木場

校下は横ばいであるが、全体では増加傾向にある。また、世帯数についても 3,943 世帯で増

加傾向である。 ・平成 27 年の高齢化率は 23.8%となっている。

2.住民意向調査結果(回答者数:80 人)

●人口・世帯数の推移

●区域区分・用途地域 ●土地利用現況

位置図

●生活環境の満足度

●さらに住みよくなるために重要なこと

6121

88989

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0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

1.生活道路の整備

2.歩行者・自転車への安全性

3.鉄道・バスなどの利便性

4.バリアフリーの推進

5.公園などの整備

6.まちなみ景観の整備

7.市民共創による花と緑のまちづくり(フローラル)

8.歴史・文化財の保全と活用

9.避難所などの防災対策

10.危険空き家や密集市街地の解消

11.防犯上の安全性、治安

12.自然環境の保全・活用

13.良好な住環境の確保

14.大雨などの雨水排水対策

15.ごみの収集、減量化の推進

16.水質浄化などの環境対策

17.町内会などのコミュニティの形成

18.学びの環境の充実

19.コンビニ・ドラッグストアなどの充実

20.医療・福祉の充実

21.スポーツ・レクリエーション施設などの整備

道路

・交

通緑

化や

景観

安全

・安

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満足 やや満足 やや不満 不満 無回答

13.5%11.0%10.5%

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鉄道・バスなどの利便性

大雨などの雨水排水対策

歩行者・自転車への安全性

生活道路の整備

防犯上の安全性、治安

公園などの整備

スポーツ・レクリエーション施設など…

医療・福祉の充実

避難所などの防災対策

危険空き家や密集市街地の解消

自然環境の保全・活用

学びの環境の充実

バリアフリーの推進

コンビニ・ドラッグストアなどの充実

良好な住環境の確保

ごみの収集、減量化の推進

水質浄化などの環境対策

まちなみ景観の整備

歴史・文化財の保全と活用

市民共創による花と緑のまちづくり…

町内会などのコミュニティの形成

無回答

木場潟周辺地域(苗代・蓮代寺・木場)

出典:国勢調査

◆伸び率(H17→H27)

人 口: 5.6%

世帯数:17.0%

●具体的なまちづくりの方策について

◇道路交通網の整備について重要だと思うこと

▶ 身近な生活道路の整備

◇公園・広場の整備について重要だと思うこと

▶ 身近な公園や広場の整備

◇まちなみ景観について重要だと思うこと

▶ 無電柱化による景観の整備

▶ 白山眺望などの景観保全

◇防災対策について重要だと思うこと

▶ 避難場所や備蓄倉庫などの充実

◇環境対策について重要だと思うこと

▶ 豊かな緑や自然の保全

◇市街地の整備について重要だと思うこと

▶ やさしく安全な歩行空間の整備

◇小松駅周辺の整備や取組について 重要だと思うこと

▶ 駅周辺のにぎわいづくり

◇まちづくりにおける市民の役割について

▶ 自分の住んでいるまちや地域に関心を

持つこと

鉄道・バスなどの利便性

大雨などの雨水排水対策

歩行者・自転車への安全性

生活道路の整備

防犯上の安全性、治安

公園などの整備

スポーツ・レクリエーション施設などの整備

医療・福祉の充実

避難所などの防災対策

危険空き家や密集市街地の解消

自然環境の保全・活用

学びの環境の充実

バリアフリーの推進

コンビニ・ドラッグストアなどの充実

良好な住環境の確保

ごみの収集、減量化の推進

水質浄化などの環境対策

まちなみ景観の整備

歴史・文化財の保全と活用

市民共創による花と緑のまちづくり(フローラル)

町内会などのコミュニティの形成

無回答

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平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成27年

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人/世帯)

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人口

世帯数

1世帯当たり人員

近隣商業地域0.7%

準工業地域1.3%

準住居地域0.2%

第一種住居地域5.2%

第一種低層住居専用地域0.7%

市街化調整区域92.0%

その他の空地6.8%

その他の自然地2.9% 交通施設用地

0.6%公益施設用地

1.3%公共空地2.9%

工業用地1.1%

山林36.7%

住宅用地8.7%

商業用地1.4%

水面1.3%

田24.6%

道路用地8.2%

農林漁業施設用地0.3%

畑3.2%

都市計画区域内

に占める割合

都市計画区域内

の平均備  考

面積 (ha) 1,503 12.3% 都市計画基礎調査値

人口 (人) 11,666 11.4% H27国勢調査値

世帯数 (世帯) 3,943 10.8%       〃

人口密度 (人/ha) 7.76 11.10

平均世帯員数 (人/世帯) 2.96 2.79

20.1 【 9.7】 23.0 【 11.0】 H22国勢調査値

23.8 【10.5】 27.0 【12.4】 H27国勢調査値

●基礎データ

高齢化率(%)

【 】は75歳以上の割合(%)

◆小松市高齢化率

H22 : 23.6%【11.5%】

H27 : 27.6%【12.9%】

【 】は 75 歳以上の割合

※グラフ内の数値は

回答者数(単位:人)

Page 2: 7 木場潟周辺地域(苗代・蓮代寺・木場)...71 1.地域の現況 ・本地域は苗代、蓮代寺、木場の3校下からなり、木場潟 の東部に位置し、東部丘陵地と木場潟沿いの平野部から

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3.地域のまちづくりの方針

・公立小松大学、こまつ市民大学等との連携により、地域を担う人材の育成を促進する。 ・ヨシ原再生、木場潟クリーン作戦など、市民と協働で取り組んでいる活動の継続による水質浄化や環境美化を推進する。

・ICT を活用したバス運行情報システムの導入等により利便性・快適性を向上し、スマートな交通を実現する。 ・公衆無線LANサービスの維持、向上により、観光等での情報収集・発信しやすい環境を整備する。

・調整池設置による流出低減や増補管の整備による雨水排水機能の向上等、総合治水対策を推進する。・災害時の避難・救援拠点として道の駅こまつ木場潟や第1次緊急輸送道路である国道8号の機能を強化する。

・白山眺望景観保全地域では建築物等の高さや色彩等の規制・誘導し、眺望景観を保全する。 ・有害鳥獣等への対策を図るとともに、東部丘陵地の緑豊かな景観や自然環境の保全と共生を図る。 ・木場潟周辺集落の生活排水の浄化を推進し、効率的・効果的な汚水処理を検討しながら整備を進める。

・千木野団地や吉竹北部地区等の新たに整備された住宅地では、将来にわたって良好な居住環境の維持・保全を図る。 ・木場潟公園東園地では、利用拡大と地域活性化の取組として、里山の魅力を活かした公園整備を推進する。

・沖周辺地区では広域商業機能の立地促進、住宅地の整備を図るとともに、既成市街地との連携による市全体の活力増進と賑わいの創出を目指す。 ・(都)幸八幡線の延伸区間の整備を促進する。

・既存集落周辺では開発の緩和により一定割合の宅地化を推進し、コミュニティを維持・活性化する。・空き家・空き地の活用により、まちなかに暮らしやすい環境を緩やかに誘導する。 ・バスの利用の促進を図るとともに、集落等と小松駅や粟津駅等を結ぶ公共交通のネットワークを形成する。

・バスやタクシーなどの二次交通網を充実し、南加賀ターミナル駅(JR小松駅)やJR粟津駅とのアクセスの向上を図る。

木場潟や東部丘陵の自然環境と共生するやすらぎのある生活を実感できるまち

〔まちづくりの目標〕

定住と交流の増大 こまつの魅力・活力を高める土地利用や都市基盤の整備

暮らしや長寿社会への対応

災害に強い安全な都市空間の形成 自然環境との共生、地域特性を活かした景観の創出

多分野へのICT化の促進 オールこまつの「共創」の意識

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本地域は、木場潟や東部丘陵、田園の緑等の豊かな自然に恵まれ、国道8号小松バイパスにより広域交通の利便性が

高く、また、(都)幸八幡線、(都)空港東山線により中心市街地へのアクセス性が確保されており、生活利便性の高い

地域である。

優良農地の保全と無秩序な開発を抑制するとともに、開発にあたっては、周辺環境に配慮した計画的な整備を図り、

開発と保全の調和のとれた土地利用を誘導する。

また、既存集落地において、下水道や公園、生活道路等の整備による居住環境の向上を図るとともに、新興住宅地に

おいては今後とも良好な居住環境の維持・保全に努める。

さらに、地域を取り巻く東部丘陵や木場潟、農地などの自然環境の保全と、白山眺望景観や田園風景等の魅力ある景

観づくりを推進し、うるおいある豊かな環境形成を図る。

〔課題と主な整備方針〕

広域交通機能の充実と活用 1

Page 3: 7 木場潟周辺地域(苗代・蓮代寺・木場)...71 1.地域の現況 ・本地域は苗代、蓮代寺、木場の3校下からなり、木場潟 の東部に位置し、東部丘陵地と木場潟沿いの平野部から

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※番号は課題に対応 :広域 の充実と活用 : や への対応 :こまつの魅力・活力を高める や都市基盤の整備 :定住と の増大 :自然環境との共生、地域特性を活かした の創出 : 安全な都市空間の形成 :多分野への の促進 :オールこまつの の意識

木場潟や東部丘陵の自然環境と共生する

やすらぎのある生活を実感できるまち