asap getting started guide (2005) - breault research ......asap 入門ガイド 3 本書は asap...

. . . . .

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .A S A P

光学機器モデリングソフトウェア

入門ガイド

BREAULT RESEARCH ORGANIZATION, INC.

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. .

本書は ASAP 2005 用に作成されています。本書についてのご意見は、[email protected] で受け付けていま

す。テクニカルサポート、本書の追加コピーに関する情報、またはその他の BRO 製品に関する技術情報につ

いては、下記宛にご連絡ください。

Breault Research Organization, Inc.6400 East Grant Road, Suite 350Tucson, AZ 85715

アメリカ/カナダ： 1-800-882-5085その他の地域： +1-520-721-0500ファックス： +1-520-721-9630

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Web サイト： http://www.breault.com

Breault Research Organization, Inc.,（BRO）は、本書の提供にあたり、特定用途の商品性または適合性に対する

保証など、いかなる種類の明示的または黙示的保証も行いません。ただし地域によっては特定の商取引におけ

る明示的、または黙示的保証の放棄が許可されないため、上記が適用されない場合もあります。本書に記載さ

れている情報は、事前の通告なく変更されることがあります。

Copyright 2000-2005, Breault Research Corporation, Inc. All rights reserved.

本製品および関連するマニュアルは著作権によって保護され、使用、複写、配布、逆コンパイルを制限するラ

イセンスの下で配布されます。本製品または関連マニュアルのいかなる部分も、Breault Research Corporation, Inc.およびライセンサーの書面による事前許可なしに、形態、手段を問わず複製することはできません。米国法に

反する使用は禁止されています。

本書に使用されている以下の製品名は登録商標です。

Acrobatは、Adobe Systems, Inc. の登録商標です。

AutoCADは、AutoDesk Corporation の登録商標です。

ASAP、APART、ReflectorCAD、smartEditor、smartIGES は Breault Research Organization, Inc. の商標です。

CATIA は Dassault Systemes の製品です。

ZEMAX は、Focus Software, Inc. の登録商標です。

Pentium および Intel は、Intel Corporation の登録商標です。

Windows 2000 および XP は Microsoft Corporation の登録商標です。

CODE Vは、Optical Research Associates の登録商標です。

Rhinoceros は、Robert McNeel & Associates の登録商標です。

Sentinel は SafeNet, Inc. の登録商標で、SuperPro および SuperProNet は同社の商標です。

Open GLは、Silicon Graphics の登録商標です。

OSLOは、Sinclair Optics, Inc. の登録商品です。

SolidWorks は、SolidWorks Corporation の登録商標です。broman0108_getstart (2005/02/08)

ASAP 入門ガイド 3

. . . . .

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .目次

はじめに 7BRO コンパクトディスク 7ASAP の新規ユーザのためのアイテム 8サポート 8BRO への連絡 9コンサルトサービス 10

コンピュータの推奨動作環境 11

ASAP のインストール 13ASAP の新規インストール 13ASAP の起動 16ASAP のアンインストール 18

ASAP の機能 19

ASAP のモジュール 23ASAP の基本バージョン 25ASAP で使用する Pro モジュール 25ASAP で使用する CAD モジュール 26ASAP で使用する Optical モジュール 26ASAP で使用する ELTM モジュール 26

ASAP ユーザ画面 27『ASAP Primer』マニュアル 27

Builder かスクリプトか 27ヘルプの表示 29ウィンドウの利用 31


目次

ASAP のクイックツアー 51システムの構築 53光線の作成 60分析の実施 67結果の視覚化 71まとめ 76

インポートとエクスポート 77BRO Light Source Library とウィザード 77DXF ファイル 78Exterior Lighting Test Module 78CAD サポート 78CODE V、OSLO、SYNOPSYS および ZEMAX ファイル 79CATIA 79ReflectorCAD ファイル 79APART ファイル 79プロットファイル 80ASAP モジュール内でのインポート / エクスポート 80

索引 81

6 ASAP 入門ガイド

. . . . .

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .はじめに 1この『ASAP 入門ガイド』では、ASAP のインストールの方法、画面と機能の概要

について説明します。

この章では、ASAP パッケージの内容について説明し、BRO コンパクトディス

ク、印刷形態のマニュアル等、新規ユーザ向けのハードウェアキーやソフトウェ

アキーに関する情報を提供します。また、テクニカルサポートと BRO の連絡先

に関する情報も含まれます。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . B R O コンパクトディスク

BRO コンパクトディスク（CD）には、ASAP プログラムだけでなく、ASAP プロ

グラムを紹介するための他のソフトウェアやマニュアル等も収められています。

以下にこれらの製品について説明します。

最新のリリース情報BRO/ASAP CD のテキストファイル Release_Notes.txt では他のマニュアルで扱われ

ない最新リリース情報を参照できます。ASAP をインストールする前に、このリ

リースノートファイルを確認されることをお勧めします。

電子マニュアルBRO/ASAP CD には、次のマニュアルが収められています。各マニュアルは Adobe®

Acrobat® Reader 形式（PDF ファイル）なので、オンラインで読むことも、印刷す

ることも、コンピュータにインストールすることもできます。PDF ファイルは、

Adobe Acrobat Reader 6.0 以降で開いてください。詳細については、オンラインヘルプの「Adobe Acrobat」のトピックを参照してください。

1 『ASAP Primer』は ASAP の概念と使用方法について説明します。このマニュアルは 20 以上

の章で構成され、ASAP を初めてご使用になる方が本製品を理解する際に役立ちます。

2 『ASAP Technical Summary』は、ASAP による光学機器のモデリングと分析のための技術

仕様です。

3 『Notes』と『Guides』では、特定の適用分野を詳しく説明しています。

ASAP のマニュアルは、以下の BRO の Web サイトから直接ダウンロードしたり、

印刷したりすることができます。

http://www.breault.com/software/k-base.php


はじめに

ASAP の新規ユーザのためのアイテム

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A S A P の新規ユーザのためのアイテム

初めて ASAP を使用される場合、ASAP のパッケージには以下のアイテムが含ま

れています。

ハードウェア認証キーSentinel® SuperPro または SuperProNet ハードウェアキーは、コンピュータのパラ

レルポートまたは USB ポートに接続する小型の装置です。これには ASAP を使用

するための識別コードが記憶されています。ハードウェアキーは、ASAP をイン

ストールする前にインストールする必要があります。詳細は15 ページの「ハード

ウェアキーのインストール」を参照してください。

ソフトウェア認証キー印刷物の『BRO Software Authorization Key』には、ASAP のセットアッププロセス

中に入力する必要のある英数字による固有のソフトウェア認証が記載されていま

す。最初の部分は BRO カスタマ認識番号です。登録情報は、ASAP のインストー

ル後、[Help] メニューの ASAP [Registration] ダイアログボックスで表示できま

す。詳細は16 ページの「ASAP の使用の認証」を参照してください。

Ins ta l la t ion Guide印刷物の『Installation Guide』には、ASAP をインストールするために必要な情報

が記載されています。この情報は、『入門ガイド』にも記載されています。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . サポート

メンテナンスプランメンテナンスプランメンバーには ASAP のすべてのマイナーリリースへのアク

セスと、12 か月ごとに行われるメジャーアップグレードリリースへのアクセス

が与えられます。メンバーは、ソフトウェアを最新のバージョンに保ち、メ

ジャー ASAP リリースとオンラインマニュアルを自動的に受信し、最新のオンラ

インヘルプを含むソフトウェア更新の電子メールによる通知を受信し、BreaultLight Source Library の全モデルにアクセスし、専門家によるテクニカルサポート

を受けることができます。

テクニカルソフトウェアサポートメンテナンスプランのメンバーで、マニュアルや ASAP のオンラインヘルプでは

回答が得られなかった質問があるか、またはマニュアルに不明な点がある場合は、

BRO テクニカルサポートまでお問い合わせください。詳細は9 ページの「BRO への連絡」を参照してください。質問への回答は、連絡をいただいてから 24 時間以

内に送信されます。


. . .

. .はじめに

BRO への連絡

トラブルシューティングの手順

BRO のテクニカルサポートに依頼をする前に、次のトラブルシューティングの手

順を実行してください。

1 使用している ASAP のバージョンを確認します。

2 ASAP で作業中に発生したエラーメッセージと、エラーの原因になった事柄をメモします。

3 問題または質問に関する情報については、オンラインヘルプで確認します。

入力ファイルの送信1 必要に応じて、ASAP 入力ファイル（*.inr、*.enx、*.enz など）を BRO に送信します。

2 トラブルシューティングのプロセスを迅速に進めるために、数行のサンプルコードで問題

を示した独立したファイルを送信し、表示内容と予測される表示内容を説明します。

3 メッセージにカスタマ ID と ASAP バージョン番号（[Help] メニューの [Registration] で確

認）を指定します。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . B R O への連絡

BRO では、製品情報、テクニカルサポート、または光学エンジニアリングサー

ビスをご利用される際の手段をいくつか用意しています。また、ユーザの皆様か

らのご意見をお待ちしております。

Web サイト、電話、ファクス、電子メールBRO の Web サイト http://www.breault.com では、当社のソフトウェア製品およびエン

ジニアリングサービスに関する新情報、トレーニングクラス、展示会の予定、

ニュースレター、プレスリリースをご覧いただけます。このサイトをブックマー

クに加え、定期的にチェックして最新の情報を入手してください。

ご連絡の際は、当社宛て（Breault Research Organization, Inc., 6400 E. Grant Road,Suite 350, Tucson, AZ (Arizona) 85715 USA）に書面でご連絡いただく他に、電話、

ファクス、電子メールもご利用になれます。

Web サイト

光学ソフトウェア

• www.breault.com

• http://www.breault.com/software/software-overview.php

米国/カナダ • 1-800-882-5085

米国/カナダ以外 • +1-520-721-0500

ファクス • +1-520-721-9630

電子メール • [email protected] (製品情報)

• [email protected] (技術的なご質問およびご意見)


はじめに

コンサルトサービス

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . コンサルトサービス

BRO コンサルトサービスのチームは、航空宇宙 /軍事、自動車、バイオメディカ

ル、消費者用エレクトロニクス、ディスプレイ、光学計測、電気通信などに使用

される幅広い光学システムのデザイン、分析、構築を支援します。BRO は ISO9001 認証を取得しています。

当社では、迷光解析、照明システム分析と照明デザイン、コヒーレント光学シス

テムエンジニアリング、プロトタイプ作成、散乱サービス、光源モデリングなど

に対応できます。

コンサルトサービスチームは、光学の学位を持つ専門技術者で構成されており、

お客様は、当社のユニークな光学エンジニアリングの技術を使用して、すでにお持

ちのシステムを補ったり、光学エンジニアリングの主要なシステムとして組み入れ

ることができます。

エンジニアリング上のご相談については、BRO にご連絡ください。

Web • http://www.breault.com/software/software-overview.php

米国/カナダ • 1-800-882-5085

米国/カナダ以外 • +1-520-721-0500

ファクス • +1-520-721-9630

電子メール • [email protected]


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. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .コンピュータの推奨動作環境 2ASAP を実行するために必要なコンピュータの最小推奨要件を次の表に示します。

ASAP では計算、解析、グラフィック出力に多量のプロセッサリソースを消費しま

す。最適なパフォーマンスを得るために、最小推奨要件を超えるシステムを使用

し、予算が許す限りの高性能のハードウェアを購入することをお勧めします。

ASAP コンピュータの推奨動作環境

ハードウェア最小推奨要件コメント

コンピュータプロ

セッサ

Pentium®, 450 MHz 予算があれば、デュアルプロセッサおよ

び最高速度の Intel または AMD を推奨

オペレーティングシステム

Windows® XP Windows 2000 をサポート

RAM 256 MB 以上すべての ASAP モジュールに適用

ディスプレイカード 1280 x 1024 以上のピクセル解像

度で 64 MB （16 ビット）以上の

メモリ

予算があればこれ以上のメモリを推奨

パレレルポートまた

は USB ポート

ハードウェアキー用に必要

ハードドライブ 40 GB 予算があればこれ以上の容量を推奨

費用を考慮すると、SCSI ドライブでは

Fast IDE を推奨


. . . . .

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .ASAP のインストール 3ようこそ ASAP（Advanced Systems Analysis Program）へ。ASAP は、Breault ResearchOrganization, Inc. (BRO) の強力な汎用の光学機器分析プログラムです。ASAP は20 年以上にわたって、光学機器システムをデザイン、解析、プロトタイプ化する

エンジニアの方々を成功に導く支援を続けています。この項では、以下のオペレー

ティングシステムで稼動する ASAP のインストール、起動、およびアンインストー

ルの方法について説明します。

• Windows XP

• Windows 2000

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A S A P の新規インストール

ASAP を新規にインストールする際の作業の流れは、通常次の手順になります。

• BRO CD からハードドライブに ASAP プログラムをインストールする。

• コンピュータに SafeNet Sentinel SuperPro または SuperProNet のハードウェアキーをインストールする。

• ASAP を起動する。

これらの手順の詳細について、以下に説明します。


A S A P のインストール

ASAP の新規インストール

ASAP ソフトウェアのインストール注：ASAP をインストールする場合、最初に管理者としてログインするか、管理者と同

等の特権を持つアカウントでログインしなければなりません。

1 CD-ROM ドライブに BRO コンパクトディスク（CD）をセットします。次に示すように、

CD の自動再生ウィンドウが自動的に開きます。左側にはインストールのセクションが、右側

には Autoplay その他のユーザ情報へのリンクが表示されます。

ディスクセット後の BRO CD 自動再生ウィンドウ

2 AutoPlay 機能が使用できない場合は、「d:￥setup」を実行するとインストーラを起動でき

ます。ここで、d は CD からインストールする場合のドライブです。

3 リリースノートを表示するには、Install の Step 1 で Release Notes.txt をクリックします。

4 ASAP をインストールするには、Step 2 で [Install ASAP] をクリックします。

5 インストール中は、メッセージの指示に従います。メッセージに従って、ソフトウェアキー

を入力し、ASAP をインストールするディレクトリを選択します。デフォルトでは、ASAP

は C:\Program Files\asapxxxx のディレクトリにインストールされます。

6 インストール完了後にコンピュータを再起動します。

7 ASAP を起動する前にパラレルキーまたは USB キーを該当するポートにインストールしま

す（ハードウェアキーのインストールを参照）。キーをインストールしないと、ASAP は

デモモードで実行されます。


. . .

. .A S A P のインストール

ASAP の新規インストール

ハードウェアキーのインストール初めて ASAP をご使用になるお客様には、ASAP のパッケージに SafeNet（旧

Rainbow Technologies）の Sentinel SuperPro または SuperProNet のハードウェア

キーが付いてきます。このキーには、ソフトウェアの使用を認証するための固有

の ID 番号が記憶されています。パラレルポート用の場合は長方形のコネクタで、

USB ポート用の場合は細長いキーデバイスです（以下の写真を参照）。

ヒント：ハードウェアキーは、ASAP のインストール後、ASAP を起動する前にインス

トールすることをお勧めします（14 ページの「ASAP ソフトウェアのインストール」を

参照）。

ASAP のインストール時には、プログラムがハードウェアキーと通信するためのド

ライバがインストールされます。この時、ドライバがコンピュータの１番目のパラ

レルポートを使用するように設定されます。ハードウェアキーの ID は、ASAP の[Help] メニューの [Registration] ダイアログボックスに自動的に入力されます。

1 コンピュータシステムの日付が正しく設定されていることを確認します。正しく設定されて

いない場合、キーが正しくインストールされません。

2 コンピュータの電源を OFF にします。パラレルポートで Sentinel SuperPro ハードウェア

キーを使用する場合（下の図を参照）、キーをコンピュータ背面のパラレルポートに差し込

みます。USB キーは ASAP のインストール後に差し込んでください。

Sentinel® SuperPro ハードウェアキー（SafeNet）。797 ネットワークパラレルポー

トキー（左上）、シングルユーザキー（右上）、USB ポートキー（下）



ASAP の起動

キー下部の矢印によって、ポートに差し込む側がわかります。このキーは、ポー

トに接続された他のデバイスの通常の使用を妨害しません。

3 パラレルポートを使用する場合で、そのポートにプリンタのケーブルなど他のデバイスを

接続する場合は、そのデバイスをキーの反対側に差し込んでください。

注：複数のコンピュータで ASAP を起動する場合は、各コンピュータにソフトウェアを

インストールしてから、ASAP を実行するコンピュータにハードウェアキーを装着し

ます。オフィスや家庭のコンピュータで作業する場合は、この方法が簡単です。あるア

カウントでコンピュータネットワークにログインしている場合、同じコンピュータま

たは違うコンピュータを使って別のアカウントでログインするには、キーを再度入力す

る必要があります。

ご使用のコンピュータがローカルエリアネットワーク（LAN: local area network）で

他の ASAP ユーザと接続されている場合、ASAP/Pro モジュールの ASAP Remote 機

能が役に立つ場合があります（詳細については、『入門ガイド』の25 ページの「ASAP

Remote」を参照）。

詳細については、オンラインヘルプ（「About ASAP」）の「Hardware Key」を参照

してください。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A S A P の起動

ASAP をインストールする前に、ハードウェアキーを装着してください。デスク

トップのプログラムアイコンをクリックするか、または [スタート ] メニューの [プログラム] を選択して、インストール時に指定したフォルダをクリックします。

ASAP の使用の認証1 インストール後、ASAP を初めて起動する際には、[Help] メニューの [Registration] ダイア

ログボックスに固有の BRO ソフトウェアライセンスキーを入力する必要がある場合があ

ります。ハードウェアキーを装着済みの場合は、ダイアログボックスにキー ID 番号がすで

に入力されています。


. . .

. .A S A P のインストール

ASAP の起動

ASAP [Registration] ダイアログボックス

注：BRO ソフトウェアライセンスキーをお持ちでない場合は、[Registration] ダイアロ

グボックスの [Demo Mode] ボタンをクリックして新しい機能をプレビューするか、サ

ンプルプロジェクトを試すことができます。

2 [License Key] 領域にライセンスキーがまだ表示されていない場合は、ASAP に同梱されて

いる『BRO Software Authorization Key』文書に記載されているキー番号を入力します。

ヒント：メモ帳などのアプリケーションや電子メールからキーをコピーし、クリップボー

ドを経由して [Registration] ダイアログボックスに貼り付けることができます。この場

合、[Registration] ダイアログボックスの [Import From Clipboard] ボタンを使用します。

3 [Update] をクリックして番号を確認し、ASAP に保存します。番号が間違っている場合は、

再入力を要求するメッセージに従って入力し直し、再び [Update] をクリックします。左側の

ソフトウェアキー番号の最初の部分は、BRO カスタマ ID（認識番号）です。

4 ネットワーク上で ASAP を実行している場合、ユーザまたは管理者は [Network License

Servers] の [Registration] ダイアログボックスで IP アドレスを調べることができます。

5 ASAP を起動する準備ができたら、[Close] をクリックします。

注：インストールの過程で問題が発生した場合は、カスタマサービスにご連絡ください。



ASAP のアンインストール

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A S A P のアンインストール

当社は、Windows プログラムのインストールに関する Microsoft 社のガイドライン

に従い、コンピュータから古いバージョンの ASAP を削除するための簡単なアン

インストール機能を用意しています。アンインストーラによって、実行ファイ

ル、ヘルプ、関連プログラムファイルが削除されます。

注意：アンインストール機能を維持するために、アンインストールの実行ファイルとログ

ファイルの内容や名前の変更、および削除は絶対に行わないでください。これらのファイ

ルは、ASAP がインストールされたディレクトリにあり、通常それぞれ、「unins000.exe」

と「unins000.dat」という名前になっています。

注： ASAP アンインストーラでは、最初に ASAP をインストールした後で追加された

ファイルは削除されません。また、ASAP をインストールしたディレクトリも削除され

ない場合があります。

Windows での ASAP のアンインストール1 管理者アカウント、または同等の権限を持つアカウントでログインします。

2 Windows の [スタート] > [設定] メニューから [コントロールパネル ] を開き、[アプリケー

ションの追加と削除 ] アイコンをクリックします。ASAP とインストール済みの他のプログ

ラムが一覧表示されます。

3 削除するバージョンの ASAP をハイライト表示します。[追加 /削除 ] ボタンをクリックして

ASAP をアンインストールします。


. . . . .

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .ASAP の機能 4最も高度な光学ソフトウェアプログラムである ASAP は、困難な光学デザインや

解析の問題を解決するために必要な機能を提供します。コヒーレント効果を考慮に

入れ、簡単なミラーとレンズによるシステムから複雑な画像と集光デバイスによる

システムまでのあらゆるものをモデル化できます。光源画像、点光源、光線グリッ

ド、ファンを使用する正確な光源モデルを作成するか、完全な光源ジオメトリと関

連する光学的性質をモデル化して、白熱電球、発光ダイオード（LED）、冷陰極蛍

光ランプ（CCFL）、高輝度放電（HID）アークランプをシミュレートします。

ASAP の核となる機能はノンシーケンシャル光線追跡エンジンで、光学業界では

効率と精度で高く評価されています。光線は任意の順番、回数でサーフェスに当

てることができ、光線分割を自動的に発生させます。ASAP の全機能は標準的な

デスクトップ PC の処理速度に最適化され、簡単なシステムを介して数分間に何

百万もの光線を追跡できます。光線は前進、後進、連続、順番に追跡できます。

ASAP には、豊富な解析ツールと、結果を視覚化し、プレゼンテーション対応品質

のグラフィックの作成に必要なすべてのグラフィックツールが付属しています。

性能• 光学要素および機械要素、プログラム可能な適合サーフェス、サポート構造、

バッフルのモデル化。

• データとシステムジオメトリを、CAD パッケージや他の光学ソフトウェアな

ど、他のプログラムと交換。

• アークランプ、LED、CCFL、白熱ランプ等、あらゆる種類の光源のモデル化。

• 非コヒーレント画像および非結像の照明システムの可視、紫外線、赤外線の物

理特性のシミュレーション。

• コヒーレントシステムのモデル化（Optical モジュール）。

• 光ファイバおよびファイバ結合の伝搬のモデル化（Optical モジュール）。

• 複雑なシステムの放射測定のモデル化。

• 液晶バックライトユニットおよび他のディスプレイシステムのモデル化。

• ASAP のボクセル方法を使用する光/組織作用、不均質体積、蛍光のモデル化。

• 光の照射された光学システムのモデル化。

• 光学的に動的なメディアのモデル化。

• 改良：単軸複屈折のモデル化。


A S A P の機能

• 光学システムの偏光のモデル化（Optical モジュール）。

• ランダムな配列のモデル化。

• サーフェス（BRDF）および体積測定の散乱を、定義済みのプロファイルを使

用して、または独自に作成してモデル化。

• インタラクティブディスプレイ機能での解析中に問題が生じる可能性のある領

域の提示。

• システムジオメトリ、光線追跡、可動光源のリアルタイムでのレンダリング。

• プロトタイプ作成前のシステム全体のシミュレート。

• 高速で正確、信頼性の高い結果。

• 開発費用と製品の市場投入までの時間の最小化。

相互操作性• 新：Lumerical の有限差分時間領域（FDTD）コード FDTD Solutions からのフィー

ルド分布をインポート / エクスポートするためのプラグイン（Optical モジュール）。

• 新：SolidWorks 用の API ベースのプラグイン（CAD モジュール）。

• 新：CATIA 用の CAA V5 プラグイン（CAD/CATIA モジュール）。

• CODE V®、OSLO®、SYNOPSYS、ZEMAX® レンズデザインアプリケーショ

ン用の統合トランスレータ（Optical モジュール）。

• ジオメトリ特性および光学的性質交換用の XML ベースの CAD ファイル形式

（CAD モジュール）。

• CAD 繰り返し中の光学的特性およびオブジェクト名のメモリ用の SmartIGESトランスレータ（CAD モジュール）。

• Rhinoceros 3D Surface/Solid Modeler（CAD モジュール）。

• 測定された光源データのインポート。

• DXF ファイルのインポート/エクスポート。

• IGES ファイルのインポート/エクスポート（CAD モジュール）。


. . .

. .A S A P の機能

追加シミュレーションツール /機能• 新：ASAP の表計算スタイルの Builder またはスクリプト言語内の許容光学シス

テム。

• 新：2D、3D 鳥瞰図、360 度極座など、多数の形式でのプロット結果の視覚化。

• 改良：数値およびグラフィックによる CIE/色度解析。

• 改良：BRO Light Source Library の光源を完全なスペクトル情報とともに使用。

• 新：８つの標準「拡散シート」散乱モデルを使用。

• Harvey モデルおよび多項式モデルを ASAP BSDF 適合ユーティリティで作成。

• 拡張された光源照明パターンの計算とプロット。

• 標準またはユーザ定義の照明テストの合格/不合格表示の使用

（ELTM モジュール）。

• SAE Ground Vehicle Lighting Standards Manual、SAE HS-34 に基づく SAE（Societyfor Automotive Engineering）テスト（ELTM モジュール）。

• FMVSS（Federal Motor Vehicle Safety Standards）照明テスト（ELTM モジュール）。

• ECE（Economic Commission for Europe）照明テスト（ELTM モジュール）。

• 波面伝搬解析のガウスビーム分解（Optical モジュール）。

• ミクロ構造の伝搬用の有限差分（FD）ビーム伝搬方法（BPM）

（Optical モジュール）。

• 個別光線履歴の解析用倍精度光線追跡（Optical モジュール）。

ユーザインタフェース• 新：BRO Source Library Wizard。

• 新：ASAP のスプレッドシート型 Builder 内またはスクリプト作成中のオブジェ

クトの視覚化。

• 改良：「コマンドヒント」付き ASAP スマートスクリプト言語。

• 改良：スクリプト言語の代替となる表計算 Builder インタフェース（自動コマ

ンドヒント付き）。

• 改良：ASAP 拡張チャートパッケージを使用するプロット結果への注釈および

エクスポート。

• Python、VBscript、JScript などの代替言語の統合スクリプトサポート。

• ASAP Remote（ネットワーク接続されたコンピュータで光線追跡を実行）

（PRO モジュール）。


A S A P の機能

• カタログからの、光源、レンズ、ガラス特性、散乱モデル、光学コーティング

のドラッグアンドドロップ。

• ASAP 内の独自のカスタムワークスペースの作成。

ASAP ユーザインタフェースの詳細については、27 ページの「ASAP ユーザ画

面」の章を参照してください。

リソース• 新：ASAP の全テクニカルマニュアル、雑誌記事、論文審査済みの白書が掲載

されているオンライン知識ベース。

知識ベース URL： http://www.breault.com/software/k-base.php

• 新：ASAP リファレンスガイド（オンラインヘルプコマンドトピックから作

成されたマニュアル）。

• 600 以上のサンプルファイルのいずれかでシミュレーションを開始。

• LED、CCFL、白熱、アークランプを含む、BRO Light Source Library の 130 以上

の光源を使用。

光源リスト URL： http://www.breault.com/software/asap-lightsourcelib.php

• 標準カタログからガラス特性および光学的性質モデルを使用、または独自のモ

デルを作成。

• 「コマンドヒント」、コマンドサンプルファイル、オンラインマニュアルなど、

総括的なヘルプシステム。

• 主要な ASAP 機能を総合的に説明する手順説明とテクニカルガイド。

• ASAP Primer（総括的な自己学習ガイド）。

• BRO エンジニアによる導入および特定アプリケーションの完全なチュートリア

ル。コースの説明とスケジュール： http://www.breault.com/software/training.php

「クイックツアー」による ASAP の実習。本書の51 ページの「ASAP のクイックツアー」の章に従うことをお勧めします。こ

のツアーに従うことで、光学システムの作成に共通する操作を行い、ASAP インタ

フェースに慣れることができます。


. . . . .

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .ASAP のモジュール 5BRO では、さまざまな光学機器のデザイン要件を満たすために、基本バージョン

の ASAP といくつかのモジュールを提供しています。この章では、このモジュー

ルについて説明します。その他の情報については、BRO にご連絡ください。

さまざまな光学機器のデザイン要件を満たす ASAP の

基本バージョンとモジュール

モジュール性能

ASAP 基本バージョン

非結像（照明システム）

DXF のインポート/エクスポート

IGES のエクスポート

BRO Light Source Library

BSDF 適合ユーティリティ

CIE 値とグラフィックによる色分析

Editor と Builder での公差

インスタンスカウント：１

配列寸法：

オブジェクト数： 1,000

幾何図形： 10,000

ピクセルマップ： 736x736

光源数： 999

メディア/モデル/コーティング： 60

ジオメトリ合計保存数： 6,000,000 浮動小数点

最大高速フーリエ変換（FFT）サイズ： 65536

Pro モジュール ASAP の基本バージョンに追加

Remote モジュール（次のモジュール説明を参照）

配列寸法：

オブジェクト数： 9,999

幾何図形： 30,000

ピクセルマップ： 2896 x 2896

光源数： 4096

メディア 99、モデル/コーティング：100

分布ファイルサイズは、使用可能な仮想メモリのみで制限

ジオメトリ合計保存数： 6,000,000 浮動小数点

最大高速フーリエ変換サイズ（FFT）： 65536（Basic と同じ）

オブジェクト当たりの同時格子次数： 99

オブジェクト当たりのインポータンス散乱面積： 20

インスタンスカウント：2


A S A P のモジュール

注：ASAP モジュールの特定のインポート /エクスポート機能に関する詳細は、インポー

トとエクスポートまたはオンラインヘルプを参照してください。

CAD モジュール ASAP の基本バージョンまたは Pro モジュールに追加

コンピュータ支援設計－ ASAP の基本バージョンまたは ASAP/Proに追加

IGES (Initial Graphics Exchange Specification) のインポート。CAD システムに入力された 3D システムのサーフェスジオメトリは、ASAPsmartIGES トランスレータによって直接 ASAP エッジエンティティに変換されます。これらのエッジエンティティで、10,000 ポイントの

ベジェジオメトリなど、ほとんどすべての設定を記述できます。注：

CAD モデルでは大量のオブジェクトが使用されることが多いため、膨大な数の承認済みオブジェクトを含んだ、画像解像度の高い

ASAP/Pro をお勧めします。

Rhinoceros® 3D Surface Modeler －スムーズなジオメトリの性質と光

学的性質の交換

Rhinoceros 用の XML ベースの CAD ファイル形式

SolidWorks 用の API ベースのプラグイン

CAD/CATIA モジュール

CAD モジュールの CATIA 用の CAA V5 プラグイン

Optical モジュール

ASAP の基本バージョンまたは Pro モジュールに追加

コヒーレント（画像）システムサポート

CODE V®、OSLO®、ZEMAX® レンズデザインアプリケーショ

ン用の統合トランスレータ

有限差分（FD）ビーム伝搬方法（BPM）

Lumerical のFDTD Solutions からのフィールド分布インポートによる有限差分、時間領域（FDTD）シミュレーション

偏光と倍精度光線追跡

ELTM モジュール

ASAP の基本バージョンまたは Pro モジュールに追加

Exterior Lighting Test Module（ELTM）は、主に自動車産業用の

SAE、FMVSS、ECE テストに準拠するタスクを自動化します。ユー

ザ定義可能なテストで拡張できます。

モジュール性能


. . .

. .A S A P のモジュール

ASAP の基本バージョン

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A S A P の基本バージョン

ASAP の基本バージョンでは、最大 1,000 オブジェクトの非結像（照明）分析の処

理が可能です。DXF（Digital Exchange Format）ファイルのインポートとエクス

ポート、および IGES（Initial Graphics Exchange Specification）ファイルのエクス

ポートを実行できます。BRO Light Source Library は、フィラメント、LED（発光

ダイオード）、CCFL（冷陰極蛍光ランプ）、アークランプの幾何学的モデルに使

用できます（77 ページの「インポートとエクスポート」を参照）。公差解析は

Builder と Editor で実行できます。CIE 分析がサポートされています。BSDF ユー

ティリティは、大部分の Harvey モデルまたは多項式適合モデルに使用できます。

必要に応じて ASAP の基本バージョンに、次に説明されているモジュールを組み

合わせて追加できます。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A S A P で使用する P R O モジュール

Pro モジュールは上級ユーザ向けです。これらの２つのモジュールの主な違いは、

モデル化できる光学システムのサイズです。ASAP/Pro は、一般に CAD プログラム

で生成されるような大規模な光学システムモデルの分析に向いています。

ASAP RemotePro モジュールの ASAP Remote 機能を使用することにより、１つの ASAP 計算カー

ネルを同一の Windows ベースのローカルエリアネットワーク（LAN：local areanetwork）にある５台までの ASAP ユーザコンピュータで共有して実行し、ASAPの性能をリアルタイムで拡張できます。LAN コンピュータへのアクセスは確立さ

れたプロトコルに依存します。たとえば、クライアント（ローカル）ユーザはリ

モート ASAP ユーザからそのコンピュータにサーバとしてアクセスする許可を受

けます。クライアントはリモートコンピュータで計算されたデータを収集します。

セッション中のファイルは、リモートサーバにあり、ローカルコンピュータにコ

ピーできます。ASAP Remote からサーバを開くと、リモートコンピュータのエク

スプローラビューが [Explorer] ウィンドウの [Local ] タブの横に表示されます。

[Local] タブはクライアントコンピュータを示します。


A S A P のモジュール

ASAP で使用する CAD モジュール

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A S A P で使用する C A D モジュール

CAD（コンピュータ援用設計）モジュールは、統合 smartIGES トランスレータに

より、光学システムデータを IGES 形式から ASAP 入力形式に変換します。この

モジュールには、Rhinoceros 3D Surface Modeler と、ジオメトリと光学的性質を

シームレスに変換するための Rhinoceros 用のXML ベースの CAD ファイル形式も

あります。SolidWorks ファイルインポートは、API ベースのプラグインでサポー

トされています。

ASAP/CAD で使用する CATIA モジュールCAA V5 プラグインは CAD モジュールにあります。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A S A P で使用する O P T I C A L モジュール

Optical モジュールは、ASAP の基本バージョンまたは ASAP/Pro にコヒーレント

（結像）機能を付加します。このモジュールには、次の機能が搭載されています。

コヒーレント（結像）システムサポート、偏光および倍精度機能、CODE V、OSLO、

SYNOPSYS、および ZEMAX のレンズ設計用のアプリケーション対応の統合トラン

スレータ（詳細は、79 ページの「CODE V、OSLO、SYNOPSYS および ZEMAXファイル」を参照）、有限差分（FD：Finite-difference ）ビーム伝搬方法（BPM：

beam-propagation method）、Lumerical の有限差分時間領域（FDTD：finite-difference,time-domain）コード FDTD Solutions。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A S A P で使用する E L T M モジュール

ELTM（Exterior Lighting Test Module）モジュールでは、次の規格との準拠テスト

を実行できます。

• SAE Ground Vehicle Lighting Standards Manual、SAE HS-34 に基づく SAE（Society

for Automotive Engineering）テスト環境

• FMVSS（Federal Motor Vehicle Safety Standards）

• ECE（Economic Commission for Europe）要件

設定プロセスは、一連のダイアログを通じてモジュールの指示に従って行いま

す。また各テストポイントでは、テキスト形式の合格/不合格インジケータが表示

されます。


. . . . .

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .ASAP ユーザ画面 6この章では、通常ユーザインタフェース（UI）と呼ばれている、ASAP のユーザ

画面のレイアウトを紹介します。ユーザインタフェースは、各種のウィンドウと

ダイアログボックスからの入力を受けて、表示されていない ASAP カーネルと対

話して、光学システムを作成、解析するプログラムの目に見える部分です。UI を使用する際、ASAP は入力を ASAP コマンド構文に変換します。コマンドの正確

な構文を理解していても、いなくても、常に光学エンジニアリングのタスクに集

中することができます。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 『A S A P P R I M E R』マニュアル

ASAP を明確に説明、図解する各章で構成される『ASAP Primer』を一読すること

をお勧めします。ASAP 概要チュートリアルコースに基づき、『Primer』マニュア

ルには UI と ASAP のスクリプト言語を理解する際に役立つ練習が収められていま

す。このマニュアルの PDF ファイルは BRO CD に収録されています。また、

http://www.breault.com/software/k-base.php の Web 知識ベースからも取得できます。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . B U I L D E R かスクリプトか

ASAP のご使用が初めてのユーザの方は、メニューとダイアログボックスが組み

合わされた ASAP Builder を主に使用して、光学システムの構築を始める場合が多

いでしょう。ASAP スクリプト言語で作業することも可能です。ニーズに合わせ

て UI をカスタマイズすると、UI からコマンドスクリプトへのスムーズな移行を

実感できます。

ASAP Builder と ASAP スクリプト言語の両方での ASAP の作業方法に慣れると、ど

ちらのインタフェースがユーザの用途に合っているかがわかります。

ASAP は光学システムのデザイン、分析、プロトタイプ作成のための不可欠な

ツールとなるでしょう。


A S A P ユーザ画面

Builder かスクリプトか

ASAP を初めて開くと、メインの ASAP ウィンドウは「ASAP ウィンドウ（デフォ

ルトモード）」のように表示されます。

ヒント：ASAP ではモニタを 1024 x 768、1600 万色に設定することをお勧めします。

800 x 600、64,000 色の設定でも使用することは可能です。

ASAP ウィンドウ（デフォルトモード）

コマンド出力ウィンドウ

ASAP ドキュメント

ウィンドウ用のスペース

（Editor、Builder、Viewer）

ユーザ定義ボタンバー

ツールバー

*個別のステータス領域をクリックして、

波長、システム単位、ファイルのメニューを開きます。

ASAP ワーク

スペース

ダイナミック

メニュー

エクスプローラ表示

Quick Startツールバー

波長単位*

現在のプロンプト

コマンド入力ウィンドウ

現在の作業ディレクトリ*

システム単位*

コマンド出力ウィンドウ

ASAP ドキュメント

ウィンドウ用のスペース

（Editor、Builder、Viewer）



ツールバーツールバー

*個別のステータス領域をクリックして、

波長、システム単位、ファイルのメニューを開きます。

ASAP ワーク

スペース

ASAP ワーク

スペース

ダイナミック

メニュー

ダイナミック

メニュー

エクスプローラ表示

Quick Startツールバー

波長単位*

現在のプロンプト

コマンド入力ウィンドウ

現在の作業ディレクトリ*

システム単位*システム単位*


. . .

. .A S A P ユーザ画面

ヘルプの表示

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ヘルプの表示

オンラインヘルプでは、ASAP の使用法に関する情報を提供します。ASAP オンラ

インヘルプを表示するには、[Help] メニューをクリックするか、メニューバーの

ボタンをクリックするか、ダイアログボックス内からクリックするか、[Editor]ウィンドウでコマンドをハイライト表示して <F1> キーを押します。下の図に、

ASAP の３分割の [Help] ウィンドウのスナップショットを示します。

ASAP [Help] ウィンドウ

以下に説明するように、[Help] ウィンドウは、[Contents]、[Index]、[Search] タブに

よる３種類の方法で情報を提供します。



ヘルプの表示

[Contents] タブヘルプに慣れるために、少し時間を割いて、（左のパネルの）[Contents] タブを参照

することをお勧めします。この表示で、ヘルプシステム全体が確認できます。目

次はツリー形式で表示され、各トピックは階層構造で表示されています。このツ

リーは、中に含まれるグループが展開したり折りたたまれたりするためダイナミッ

クに変化します。目次は本とページから構成されています。本はトピックのグルー

プを表し、ページは情報の個々の単位であるトピックを表します。本のタイトルを

クリックすると、トピックのリストが表示されます。目次では、（右側のパネルに）

表示されたトピックがハイライト表示されるので、ヘルプのどの場所を見ているか

がわかります。ASAP Commands など、目次内のいくつかの本では、トピックがア

ルファベット順に表示され、すばやく検索できるようになっています。

[Contents] タブでは上位レベルのすべてのトピックを表示しますが、[Index] タブま

たは [Search] タブからヘルプを検索すれば、次に示すように、ヘルプ内を簡単に

移動することができます。どちらの機能も、グローバル検索ツールがあります

が、方法は異なります。

[ Index] タブIndex では検索対象を絞ることができます。この場合、編成されたキーワードに

よって、トピックに関連付けられている単語やフレーズで目次のトピックが詳細

に分析されます。探したい項目がわかっている場合は、[Index] 検索ウィンドウに

キーワードを入力して結果を検索します。探したい用語が正確にはわからない場

合は、[Index] 内のエントリでトピックのタイトル、一般的なコンセプトと類義語

を調べます。[Index] タブでトピックを探す場合は、リスト上部に単語を入力する

か、索引のリストを参照します。

[Search] タブ[Index] が検索を絞るのに対して、全文検索は検索を拡大します。[Search]タブ（ま

たは [Find] タブ）に単語またはフレーズを入力すると、ヘルプによって全文検索

が実行され、入力された単語またはフレーズを含むトピックすべてが一覧表示さ

れます。


. . .


ウィンドウの利用

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ウィンドウの利用

ASAP での作業中、ユーザタスク用に UI でいくつかのドキュメントウィンドウ

を利用できます。ウィンドウからウィンドウへの移動は簡単で、[ASAPWorkspace] は、アクティブなウィンドウを反映します。

• 開いているドキュメントウィンドウ、ファイル、およびオブジェクトのリスト

を表示する [ASAP Workspace]。

• スクリプト言語を入力し、アクティブなローカル（またはリモート）マシンを

表示する [Command Input] と、結果を表示する [Command Output]。

• 組み込まれているヘルプを使用して、スクリプトファイルの作成と編集を行

い、公差解析を行う [Builder] および [Editor] ウィンドウ。

• 進行中の作業を表示する [Plot Viewer]、[Chart Viewer]、[3D Viewer]、および

[Display Viewer]。

• 光源、ガラス、モデル、サンプルスクリプト、ユーザ定義スクリプト、レンズ

に簡単にアクセスできる Quick Start ツールバー。

• Harvey モデルおよび多項式モデル適合用の [BSDF Fit Utility]。

• カスタムダイアログボックスをデザインする [Screen Editor] ウィンドウ。

注：これらの各タスクウィンドウは、この章で説明されます。詳細については、オンラ

インヘルプを参照してください。

ユーザ設定ASAP のユーザ設定は、[File] メニューから [Preferences] を選択して設定できます。

一般の設定に加え、[User Interface Preferences] ダイアログボックスでは、[Builder]、[Input/Output]、[Custom Toolbar Editor]、[Quick Start] ツールバー、[IGES/GTX]、[PlotViewer]、[ASAP Remote]、[3D Viewer] も設定できます。




ASAP Workspace[ASAP Workspace] ウィンドウでは、最初に [Views] および [Objects] の２つのタブ

でステータスリストが表示されます。

[Views] タブがアクティブな [ASAP Workspace] ウィンドウ

A S A P ウィンドウの表示

[Views] タブでは、すべての使用可能な ASAP ウィンドウが一覧表示されます。こ

れらのウィンドウのいずれかに関連付けられているファイルを開くと、[ASAPWorkspace] は、そのファイルタイプが関連付けられているウィンドウ名の下に開

いているファイルを一覧表示します。どのファイルが開いているかを見ることが

でき、また、[Views] タブ上のファイル名をクリックすれば、非表示のウィンドウ

をアクティブにすることができます。

オブジェクトのトラッキング

[Objects] タブでは、開いたファイルに関連付けられたすべてのオブジェクトを一

覧表示します。各オブジェクトの脇のチェックボックスは、操作に含める

（CONSIDER コマンド）オブジェクトを指定するためのものです。

プロジェクトの操作ASAP では、多くのソフトウェアプログラムに見られる、プロジェクトと呼ばれ

るファイル管理概念が使われています。表示を容易にして、アクセスを迅速にす

るために、プロジェクトに関連付けられたすべてのファイルをリンクすることに

よって、各プロジェクトを組織化できます。ASAP プロジェクトファイル

（*.apf）は、プロジェクトに関連付けられたファイルと、ファイルの格納ディレ

クトリを追跡します。


. . .



プロジェクトの作成

1 メインツールバーから [New] ボタンの横にある矢印をクリックします。ドロップ

ダウンリストで、[Project] を選択します。

2 [New Project] ダイアログボックスで、プロジェクト名を割り当て、ASAP プロジェクト

ファイル (*.apf) を保存するディレクトリを指定します。

ヒント：必須ではありませんが、可能であれば、ASAP プロジェクトファイルを関連

ファイルと同じディレクトリに保存することをお勧めします。

3 [File] メニューで、[Preferences] > [General] タブを選択して、プロジェクトの基本設定を選

択します。

注： ASAP Workspace の [Files] タブは、プロジェクトが作成またはロードされないと

表示されません。

プロジェクトのロード

4 [File] メニューで、[Project] > [Load] を選択します。[Open Project] ダイアログで、[Files of

type: ASAP Project (*.apf)] を選択して、必要なプロジェクトファイルを含むディレクトリを

参照します。[Open] をクリックします。

5 [ASAP Workspace] ウィンドウでプロジェクトファイルを開いた後、[Files] タブでファイ

ル名を選択して、その関連ウィンドウ（[Builder]、[Editor]、[Plot] など）でファイルを開

きます。

サンプルプロジェクトを開く

サンプルプロジェクトは、ASAP で構築された光学システムの完成作業例で、テ

キストファイル形式で記述された簡単な説明が添付されます。

6 [File] メニューで、[Project] > [Load] を選択します。

7 ASAP\Project\Samples ディレクトリを参照します。

8 目的のプロジェクトディレクトリをダブルクリックします。

9 開くプロジェクト（*.apf）ファイルをダブルクリックします。




Bui lderBuilder は、システムを構築するための簡単な方法です。ASAP の新規ユーザと従来

からのユーザの両者を対象として設計された Builder は、ASAP を使用する際の概

念を紹介します。最も標準的なスプレッドシート型の操作機能を使って、1つのウィ

ンドウ内でシステム全体を作成し、.enx（XML ファイル）または .enz（圧縮された

XML ファイル）のファイル拡張子で保存することができます。ASAP のすべての

コマンドは、[Type] 列の空のセルをダブルクリックすると表示されます（次の図を

参照）。メニューのコマンドの場所がわからない場合は、メニュー下部にある [Find]

を選択します。

[Builder] ウィンドウでのシステムの作成


. . .



Builder で何ができるかを理解するために、次にいくつかの機能のサンプルを示し

ます。

• ASAP の内蔵コマンドの構造

Builder への入力は ASAP のコマンド構造に似たシーケンスで行うため、実際には

ユーザ支援のより充実した環境でこのコマンド構造を理解できます。ASAP では、

入力が正しい構文に自動的に変換されるため、入力エラーは非常に少なく、またエ

ラーを簡単に識別することができます。

• プレビュー

Builder のプレビュー機能を使って、ジオメトリ（1つまたは複数の項目）をテスト

します。ジオメトリは３D Viewer に表示されます。

• レンズの分解図

Builder でレンズを構成する各面を表示します。通常これらのサーフェスは、分解

されるまで隠されています。

• 公差解析

この機能を Builder で使用できるようにしたことにより、ASAP の公差解析機能が

簡素化されました。自動モンテカルロ分析は、ランダムな摂動（均一または通常

の分布）を公差表から既存のジオメトリに生成します（公差は ASAP Editor でも

使用できます）。

• ジオメトリの画像の表示

Builder のポップアップメニューからジオメトリを選択する前に、各エッジ、レン

ズ、サーフェス、エミッター、グリッドコマンドのサムネール画像をプレビュー

できます。

• 「分離型」コマンドメニュー

使用を容易にするため、サブメニューを切り離し（分離）、[Builder] ウィンドウの

端にドッキングさせるか、ウィンドウ内に離して配置することができます。[System]などのサブメニュータイトルを右クリックし、[Dock] または [Floating] を選択し

ます。

• コピーと貼り付け

同じ Builder *.ent ファイル内または別の Builder ファイルに情報を複写する場合、

[Copy] と [Paste] を使うと、時間を短縮し、エラーを減らすことができます。

• ラインステータス

特定の行の挿入や削除を指定して実行し、さまざまな結果を試します。

Builder の詳細については、「クイックツアー」の53 ページの「Builder でのシステ

ムの定義」を参照してください。また、オンラインヘルプの [Contents] タブにある

「Working in ASAP」も参照してください。




Command Inputドッキングと拡張可能な [Command Input] ウィンドウは、ASAP コマンドを入力す

る場所です。[Command Input] ウィンドウの作業は簡単で、[Builder] または [Editor]のような他の多種のウィンドウに移動することができます。

[Command Input] ウィンドウ（コマンド入力ずみ）

コマンド名を入力するか、または以前に送信したコマンドを選択（ボックスの右

の下向き矢印をクリックしてリストを表示）して、コマンドを実行することがで

きます。このウィンドウに入力したコマンドは、[File] メニューで [Run] を選択す

るか、または <Enter> キーを押すと、ASAP に送信されます。

[Command Input] ウィンドウから対話形式で作業することも、バッチモードでバッ

クグラウンド（システムプロンプト）で作業することもできます。出力ファイル

は ASAP のグラフィック機能と完全互換性があるので、グラフィックの表示と操

作が簡単にできます。

Command Output[Command Output] ウィンドウの左には、現在の作業ディレクトリにあるファイルを

一覧表示するエクスプローラ形式の表示があります（[Local] タブ）。ASAP Remoteから１つ以上のサーバが開かれている場合、各コンピュータのエクスプローラ表示

が [Local] タブの横に表示されます。

右側に表示されるドッキングと拡張可能な [Command Output] ウィンドウは、ASAPがコマンドを実行している際のアクティビティを表示します。このウィンドウをス

クロールすると、これまでの出力を確認できます。ASAP は、スクロールウィンド

ウに出力の最後の 10000 行を保存しています。

ヒント：作業中に [Command Output] ウィンドウでアクティビティを確認してくださ

い。このウィンドウは、ASAP カーネルに送ったコマンドをエコーするだけでなく、問

題判定に役立つ警告とエラーメッセージも表示します。


. . .



エクスプローラ表示（左）を伴う [Command Output] ウィンドウ（右）

ASAP Edi tor[Editor] ウィンドウは、スクリプト（*.inr、*.inx、*.txt）ファイルの編集、切り取

りおよび貼り付けなど、基本的なテキスト入力操作をサポートします。また、処

理のために、ファイルの内容を ASAP カーネルに転送することもできます。Editorは、公差解析を始め、広範囲の機能をサポートしています。その他に、構文記述

に関する組み込みのヘルプ、構文カラーハイライト表示、キーストロークマク

ロ、テキストのドラッグアンドドロップ、複数分割表示、自動インデントなどの

例が挙げられます。作業スタイルに応じて、ウィンドウのドッキング解除、サイ

ズ変更も可能です。

スクリプトを表示している ASAP [Editor] ウィンドウ




[ E D I T O R ] ウィンドウを開く

[Editor] ウィンドウは、次の３通りの方法で開くことができます。

1 [File] メニューで、[New] を選択します。

2 メインツールバーで、[New] ボタンをクリックします。

3 <CTRL> + <N> を押します。

ヘルプの表示

Editor には、複数のヘルプへのアクセス方法があります。

1 メイン ASAP メニューで [Help] を選択した後、[Editor Help] を選択します。

2 [Editor] ウィンドウでコマンドをハイライト表示させ、<F1> キーを押すと、関連するヘル

プトピックまたはヘルプトピックのリストが開きます。

Editor には、スクリプトの作成に役立つ smartEditor から表示できる組み込みのヘ

ルプがあります。

• ASAP コマンドのリスト：ASAP コマンドの正しい名称またはスペルを確認する

には、<Ctrl> + <スペース> キーを押してスクロール可能なアルファベット順のコ

マンドのリストを表示します。リストでは、Editor で入力した名前に一番近い最

初のコマンドの名前がハイライト表示されます。ハイライト表示されているコ

マンドを Editor に追加するには、その名前をダブルクリックします。<Esc> キー

を押すと、ポップアップウィンドウが閉じます。

組み込みヘルプ：コマンドのリスト


. . .



• コマンド構文のヒント：コマンドを入力し、スペースバーを押すと、そのコマ

ンドに関するヒントが表示されます。構文が複数ある場合は、前後の矢印を使

用して表示します。ヒントウィンドウの下部にある [Command Reference] をク

リックすると、そのコマンドのヘルプトピックが表示されます。注：この機能

を使用するには、[View] メニューから [Command Tips] を選択します。

組み込みヘルプ：[command tip]

ヒント：必要に応じて、[Editor] ウィンドウは作成または削除できます。たとえば、シス

テムジオメトリのために１つの Editor を開き、光線の初期化と追跡のコマンドに２つめ

のウィンドウを開き、光線データの解析に３つめのウィンドウを開くことができます。

ウィンドウ間を移動し、必要な変更を加え、解析が完了するまで、入力を繰り返し実行

します。

[ E D I T O R ] ウィンドウ機能の設定

[Editor] ウィンドウのポップアップメニューには、[Window Properties] ダイアログ

ボックスを開くコマンドがあります。このダイアログボックスでは、さまざまな

種類の構文の色を選択し、サイドバーを追加または削除し、その他のプロパティ

を変更することができます。

色分けされたスクリプトとポップアップメニューの表示されている ASAP Editor




[Color/Font]、[Languages/Tabs]、[Keyboard]、[Miscellaneous] のタブが

表示されている Editor の [Window Properties] ダイアログボックス

スクリプト言語の選択

特定のスクリプト言語を使用する作業に習熟している場合、Editor では数種類の

言語が Editor のツールバーから選択できます。

Editor でサポートされているスクリプト言語

M I N I B U I L D E R を使用する簡単なスクリプト作成

Mini Builder を使用して Editor で作業すると、ASAP Builder のスクリプト作成が簡

単にできます。[Editor] ウィンドウをアクティブにし、[View] > [Mini Builder] を選択

します。空白の１行を表示する Builder が [Editor] ウィンドウの下部に表示されま

す。[Type] 列のセルをダブルクリックし、使用する ASAP コマンドをドロップダ

ウンメニューから選択します。Mini Builder の行をコピーして Editor に貼り付けた

り、ドラッグアンドドロップを実行して移動することができます。


. . .



Mini Builder による Editor のスクリプトへの行の追加

スクリプトテンプレートの使用

スクリプトテンプレートを使用すると、ASAP でのユーザが指定する光学システ

ムの定義と記述に役立ちます。ASAP では、定義済みのスクリプトテンプレート

のセットを用意していますが、カスタムスクリプトテンプレートを作成すること

も可能です。

定義済みのスクリプトテンプレートには、スクリプト作成用の高度な ASAP コマ

ンド例が用意されています（*.inr ファイル）。この例には、システム定義、材料特

性定義、ジオメトリ定義、光源定義、光線追跡設定、解析結果などがあります。

定義済みのスクリプトテンプレートを選択して、Editor ファイル（*.inr）にイン

ポートできます。[File] > [Template] メニューからテンプレートをインポートする

には、[Import Template] ダイアログボックスのリストからテンプレートを選択し

ます。このコマンドを使用するには、[Editor] ウィンドウを開いている必要があり

ます。

独自のテンプレートを作成して、定義済みのスクリプトテンプレートに追加し、そ

れをテンプレートのリストにエクスポート（追加）することもできます。この場

合、[Editor] ウィンドウからコマンドスクリプトを入力します。スクリプトを選択

し、[File] メニューから [Export Template] を選択します。

カスタムツールバーを使用するコマンド文字列のプログラミング

[Editor] で頻繁に使用するコマンドのコマンド文字列を簡単にプログラミングする

には、カスタムツールバーを使用します。ASAP ウィンドウには、プログラミング

に使用できるカスタムコマンドツールボタンが最大 20 個用意されています。詳

細については、オンラインヘルプの「User Interface Preferences/Custom Toolbar EditorTab」を参照してください。

E D I T O R での公差解析

この機能を Editor で使用できるようにしたことにより、ASAP の公差解析機能が

簡素化されました。自動モンテカルロ分析は、ランダムな摂動（均一または通常

の分布）を公差表から既存のジオメトリに生成します（公差は Builder でも使用

できます）。




Screen Edi torScreen (SCR) Editor を使用して、プログラム可能なスクリーンテンプレート、つま

りユーザインタフェースを定めることで、入出力（I/O）ダイアログボックスを編

集できます。SCR のダイアログボックスは、ASAP 変数への値を作成し、割り当

てる際に使用できます。たとえば、SCR で作成したダイアログボックスを使用し

て、同じスクリプトのシナリオを異なる値で何回でもテストすることができます。

SCR Dialog Editor は、すべての ASAP マクロの入出力をサポートしています。[View]> [SCR Editor] を選択すると、SCR Editor のドキュメントウィンドウが表示されま

す。左側の画面でダイアログボックスのレイアウトを作成すると、該当する ASAPスクリプトが右側の画面に自動的に作成されます。

Screen Editor のドキュメントウィンドウ（右）と ASAP Workspace （左）


. . .



Plot V iewer分析を続ける前に、光学システムのモデルを ASAP [Plot Viewer] に表示して正しい

かどうかを確認することができます。[Project Workspace] ダイアログから、システ

ム用に作成した Builder ファイル（*.enx、*.enz）を実行します。メインメニュー

バーの [Display] および [Analysis] メニューから、または Builder から適切なコマン

ドを選択し、プロットを作成します。テキストボックス、形状、線、色を追加す

るには、注釈ツールバー（左下に表示）を使用します。

ASAP [Plot Viewer] ウィンドウ（メッシュプロット、

右クリックメニュー、注釈ツールバーを表示）




Chart V iewerASAP の [Chart Viewer] ウィンドウは、データがグラフで表示できる場合に自動的

に表示されます。グラフファイルは XML ファイル形式で保存でき、別のアプリ

ケーションで表示するためにエクスポートすることもできます。テキストボック

ス、形状、行、色を追加するには、注釈ツールバー（左下に表示）を使用します。

[Chart] ウィンドウ（SPOTS POS 分布を表示）

[File] メニューで、[Save As] を選択します。[Save As] ダイアログボックスの [Filesof Type] に Chart Files (*.plx) を選択します。表示機能の変更については、45 ページ

の「Chart Viewer Editor」を参照してください。


. . .



C H A R T V I E W E R E D I T O R

グラフ表示機能は、ASAP で作成されたグラフの表示全体に影響します。この機能

には、グラフの背景色、タイトル、位置、余白、境界線、背景画面、フレームと

軸、ペンの色と幅、３D、壁を定義するプロパティと方法などが含まれます。ほと

んどのグラフプロパティは、Chart Editor で編集できます。Chart Editor を開くには、

Chart Viewer ツールバーで（グラフプロパティの編集）をクリックします。

グラフプロパティを適用する [Chart Editor] ダイアログボックス




3D ViewerASAP は、さまざまなプロットウィンドウで 2D プロットを生成しますが、完全な

3D プロットのデータをベクトルファイル (*.vcr) に保存することもできます。現在

のベクトルファイルの内容を表示するには、[System] メニューから [3D View] を選

択します。[3D Viewer] ウィンドウが起動し、3D Viewer に現在のベクトルファイル

が開きます。

[3D Viewer] ウィンドウ内のプロットデータの表示

詳細については、「クイックツアー」の補足説明58 ページの「ASAP 3D Viewerウィンドウ」を参照してください。


. . .



Display V iewer[Display Viewer] グラフィックウィンドウには、分布データファイルが表示されま

す。光線スポットのプロットを作成し、データを見やすくして、より正確に解析す

るために、輪郭、パレット、カーソル、ラベル付けなどをコントロールできます。

ASAP [Display Viewer] ウィンドウ

Display Viewer の右クリックのポップアップメニューでは、表示設定を変更できま

す。デフォルト設定を変更し、その設定を将来の使用のために保存するには、

[Display Viewer] メニューから [Configuration] を選択し、[Save] を選択します。[SaveConfiguration As] ダイアログボックスから、ドロップダウンボックスを表示して、

上書きするユーザ定義の表示を選択します。




並べて表示

複数の Display Viewer ウィンドウを並べて表示するには、ASAP Workspace で [DisplayViewer] を右クリックして、ポップアップメニューから [Tile] を選択します。

データの３D ビュー

Display Viewer の３D 機能を使用すると、データの部分（またはスライス）を視覚

化できます。３D ビューを使用すると、２D の平面ビューではなく、ピクセルの

視覚的な高さ情報を表示できます。

Display Viewer でのデータの３D ビュー


. . .



BSDF 適合ユーティリティHarvey モデルまたは多項式モデルを適用するのが適切な場合、通常、ASAP に統

合された BSDF 適合ユーティリティを使用することができます。

Harvey モデルが開いた [BSDF Fit utility] ウィンドウ

Quick Star t ツールバーASAP ウィンドウには、28 ページの「ASAP ウィンドウ（デフォルトモード）」に

示すような Quick Start ツールバーが右側にあります。このツールバーでは、次にア

クセスできます。

• 光源

• ガラスメディア、散乱モデル、粗度モデル

• サンプルスクリプト

• ユーザ定義の INR スクリプト

• レンズ

詳細については、オンラインヘルプを参照してください。


. . . . .

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .ASAP のクイックツアー 7ASAP の全体像を把握するには、簡単な例を使うのが最もわかりやすいでしょう。

この章では、表面が球面の小さな凹面ミラーを作成し、光線を追跡して、ミラーに

よって生成される画像のタイプを確認します。ジオメトリは、ミラーと、光線を集

める検出器のみで構成されます。

凹面ミラーの光線追跡

この問題は簡単ですが、ここではすべての ASAP でのシミュレーションの基本と

なる以下の４つの共通の手順が用いられます。

1 システムの構築

2 光源の作成

3 光線の追跡

4 分析の実施

上記の手順を通じてプロセスを理解してから、次の各項で詳細にわたって各手順

を検証していきます。

システムの構築に入る前に、いくつかの注意事項があります。

５単位１単位

ミラーの直径 = ５単位ミラーの曲率半径 = 20 単位検出器の直径 = １単位

５単位１単位

ミラーの直径 = ５単位ミラーの曲率半径 = 20 単位検出器の直径 = １単位


A S A P のクイックツアー

事前準備1 Windows エクスプローラかマイコンピュータを使用して、このプロジェクトで使用する新

しいディレクトリを作成します。

たとえば、c:￥ASAP Work ディレクトリを使用し、「Spherical Mirror Project」という名

前を付けます。任意のパスを選択してかまいません。プロジェクトに関連するすべ

ての作業ファイルが、ここに保存されます。

2 デスクトップの ASAP アイコンをダブルクリックして、ASAP を起動します。

3 (メインメニューバーの) [File] メニューから、[Set Working Directory] を選択します。

作業ディレクトリの選択

最上位のアイコン（c:\ drive など）をダブルクリックすると、リストが展開され、ド

ライブの内容全体が表示されます。前の手順で作成した新しいディレクトリを選択

します。

4 メインツールバーから（新規作成）の横にある矢印を選択します。ドロップダウン

リストで、[Builder] を選択します。

5 [File] メニューから [Save As] を選択し、ファイルに名前（「Spherical Mirror」など）を付

けます。


. . .

. .A S A P のクイックツアー

システムの構築

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . システムの構築

次に Builder を使った事前の手順を行います。最初に特性を定義して、システムの

さまざまなサーフェスの透過特性および反射特性を ASAP に伝えます。補足説明

の「Builder でのシステムの定義」を参照してください。

ASAP では、実際の屈折率または複素屈折率、多層薄膜コーティング、あるいは

独自のモデルで指定したカスタムコーティングを用いたフレネル係数の計算が可

能です。この例では、ミラーと検出器に最適な簡単なコーティングをいくつか定

義します。最初にミラーのコーティングを定義します。

B U I L D E R でのシステムの定義

ASAP Builder は、ジオメトリ、特定、光源の定義、光

線の追跡、分析の実施のための、表計算スタイルの

ウィンドウです。Builder ウィンドウをアクティブに

すると、ASAP のメニューバーは Builder に関連する

メニューを反映して変更されます。

Builder にフォーカスがある場合の

ASAP のメニューバー

各行は、単一の ASAP コマンドの入力に使用されま

す。コマンドを入力するには、新しい行の左端のセ

ルをダブルクリックしてポップアップメニューを開

きます。このメニューには、Builder で使用できるす

べてのコマンドが表示されます。コマンドを入力す

ると、入力した行に対応する各列の先頭に、各 ASAPコマンドに対応して変化する見出しが生成されま

す。これらの見出しから、ハイライト表示されたセ

ルに適切なコマンドパラメータを入力するように要

求されます。

表計算スタイルの行と列

コマンドパラメータASAP コマンド

コマンドクラス

文脈対応見出し

コマンドパラメータコマンドパラメータASAP コマンド

コマンドクラスコマンドクラス

文脈対応見出し文脈対応見出し




Bui lder での新規入力1 表計算の最初の行で、[Type] 列の左端のセルをダブルクリックします。

コマンドのポップアップメニューが開きます。

2 ポップアップメニューから [System] > [Materials] > [Coating] を選択して、[Properties] をク

リックします。

列の見出しに、それ以下のセルのさまざまなパラメータが記述されています。[Type]列は「Coating」を表示し、[Cmd] 列は「Properties」を表示しています。

3 [Name] 列のセルをダブルクリックして、コーティングに名前を付けます。

この例では、「Reflect」を割り当てました。後でこのタイプのコーティングを参照

する場合に、この名前を使います。

4 <Tab> キーを押すか、他のセルをクリックすると、入力が完了します。

5 同様に「Reflect 1」を１に、「Transmit 1」を０に設定します。

このコーティングでは、入射束を 100% 反射し、全く透過させない理想的なミ

ラーのコーティングを定義できます。

これで最初の入力が終わりました。他の列は空白にしておくことができます（他の

列は複数の波長を使用する場合に、反射係数と透過係数を追加して定義する際に使

用します）。

ヒント：新しい入力は Builder 表計算の次の空白行に続けて行うか、または読みやすく

するように行をとばすことができます。ASAP では、ファイル実行時に空白行は無視さ

れます。新しく空白行を挿入するには、[Type] 列を右クリックして、[Insert] を選択し

ます。

これ以外に必要なコーティングは、光線を停止するために検出器上に配置する吸

収コーティングだけです。

6 前の手順と同じようにコーティングを作成しますが、この場合は、「Absorb」と名前を付け、

「Reflect 1」と「Transmit 1」の列を０に設定します。


. . .



Builder でのコーティング特性の割り当て

他のパラメータの入力

多くの場合、システムの事前設定では、システムユニットのセットや、1つまた

は複数の波長の定義、およびいくつかの屈折メディアの特徴などのパラメータも

入力します。この例では、この時点では波長またはオブジェクトの絶対寸法に依

存する操作を行わないため、他のパラメータの入力は省略します。




ミラーの定義

コーティングを定義したら、システムジオメトリの構築に進みます。このモデル

には、球面ミラーと検出器の2つの幾何要素だけがあります。

注： ASAP はノンシーケンシャルの光線追跡プログラムであるため、幾何要素を特定の

順序で定義する必要はありません。ミラーから定義することができます。

7 コーティング特性の下の新しい行で、左端のセルをダブルクリックします。表示されるポッ

プアップメニューから [System] > [Geometry] > [Surfaces] > [Spherical] を選択します。

この新しいコマンドに対応するように、列の見出しがどのように変化するかに注

意してください。

8 この要素に「Mirror」と名前を付けます。

9 ミラーを、デフォルトである Z 軸に垂直であるように定義します。

Z 軸は、簡単なシステムで用いられる従来の光学軸です。

10 ミラーの位置を、同様にデフォルトの原点（Z = 0）に置きます。

11 ミラーの曲率半径を 20 単位とします。

12 開口形状として [Ellipse] を選択します。

[Aperture] 列にミラーの形状が記述されます。このセルをダブルクリックすると、

ドロップダウンボックスに選択項目が表示されます。ここでは円形ミラーが必要

なので、[Aperture] のオプションに [Ellipse] を選択します。

13 「Semiwidth X」と「Semiwidth Y」をどちらも 2.5 単位に設定して、直径５単位の円形ミ

ラーを作成します。

他の列は、ここで作成するミラーに開口を指定する場合に使用できます。これ

は、カセグレン式反射望遠鏡システムを作成する場合などに使用します。この例

では、これらのセルは空白にしておきます。


. . .



光学的性質の定義次に、ミラーの光学的性質をいくつか定義しなければなりません。前の手順で

「Reflect」と名前を付けたコーティングの特徴を割り当てることができます。

1 ミラーの定義の下にある [Type] 列のセルをダブルクリックして、新しい入力を開始します。

ポップアップメニューから [System] > [Object Control] > [Object Modifiers] > [Interface] を選

択します。コーティングを [Bare] から [Reflect] に変更します。

この変更によって、すでに定義済である反射率 100% の特徴が与えられます。ミ

ラーの両面のメディアは、デフォルト値である [Air] のまま残しておきます (屈折

表面の場合、いずれかの面または両面のメディアを変更できます)。ASAP 3DViewer を使って、ミラーをプレビューすることができます。

2 メニューバーから [Preview] > [All] を選択します。

[All] メニューコマンドによって、現在のシステムの 3D ビューを表示できます。

注： ASAP でプレビュー用のデータが準備される間は、[Command Output] ウィンドウ

に操作が表示されます。後で説明しますが、このウィンドウには ASAP ユーザインタ

フェースとカーネル間の対話が表示されます。[Command Input] ウィンドウに連続し

てコマンドを入力しても、同じ結果が得られます。

3 3D Viewer ウィンドウの上部にあるボタンツールバーを使ってシステムを操作してみてくだ

さい（各ボタン上にポインタを置くと、ツールヒントが表示されます。ステータスバーに

はさらに詳しい説明があります）。

時間の節約になるこの ASAP グラフィカルツールについての詳細は、58 ページの

「ASAP 3D Viewer ウィンドウ」の補足説明を参照してください。




A S A P 3 D V I E W E R ウィンドウ

3D Viewer ウィンドウ（下）と、展開したときの [Viewer Controls] ダイアログボックス（上）

ASAP 3D Viewer は、ジオメトリ、光線、分析結果を

ダイナミックに操作する際にしばしば必要となる、

強力な視覚化ツールです。3D Viewer を使ってモデ

ルとモデルの性能を視覚化することができます。

ツールバー

ツリー

ツリーの右クリックメニュー

印刷

コピー

ビューモード

ビデオ逆転

軸回転

標準／ユーザ定義のビュー

ビューア

コントロール

ファイルの追加

トランスレート(オブジェクトのシフト)

回転

拡大／縮小

スケールツールバー

ツリー

ツリーの右クリックメニュー

印刷

コピー

ビューモード

ビデオ逆転

軸回転

標準／ユーザ定義のビュー

ビューア

コントロール

ファイルの追加

トランスレート(オブジェクトのシフト)

回転

拡大／縮小

スケール


. . .



検出器の定義このモデルの最後の幾何要素は検出器です。前の手順と同様に、新しい行の左端

のセルをダブルクリックして新しい入力を開始します。前と同じように、必要に

応じてセルを空白にしておくことができます。[System] > [Geometry] > [Surfaces] >

[Plane] を選択します。次のように検出器を定義します。

1 [Preview] > [All] を選択して結果を表示し、ミラーと検出器を確認します。3D Viewer を閉じ

ます。

2 前と同様にポップアップメニューから ([System] > [Object Control] > [Object Modifiers] >

[Interface] > [Coating])、光学的特性を追加します。ここでは [Bare] を [Absorb] に置き換え

て、反射も透過もしないと定義したコーティングを使用します。後で光線を追跡する際に、

この指定によって光線がサーフェス上で停止します。

3 Builder ファイルを保存します（[File] > [Save])。

注： Builder ファイルは *.enx の XML 形式と *.enz の圧縮 XML 形式の２つの形式で保

存できます。

これでシステムは完成しました。Builder のウィンドウは、次の図のように表示さ

れているはずです。

ヒント： Builder を表示する際には、列の見出しは現在選択している行またはセルだけ

に対応しています。この例では [Detector] 行が選択されています。

[Detector] 行が選択された Builder のエントリの表示

Name • Detector

Axis • Z

Location • 10

Aperture • Ellipse

Semiwidth X • 0.5

Semiwidth Y • 0.5



光線の作成

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 光線の作成

この例では、平行な光線のグリッドを定義します。ASAP では２段階に分けて定

義します。

ASAP における平行な光線のグリッドの定義• 光線の起点を定義する。

• 光線の方向を定義する。

1 Builder の新しい行の最初のセルで、ジオメトリ定義の下の部分をダブルクリックします。

ポップアップメニューから、[Rays] > [Grids] > [Grid] を選択します。各 Builder 列のパラ

メータを次のように設定します。

楕円グリッド光源のパラメータの図

Option • Ellipse

Axis • Z

Position • 9

X Axis Min • -2.5

X Axis Max • 2.5

Y Axis Min • -2.5

Y Axis Max • 2.5

X Axis Rays • 100

Y Axis Rays • 100

Aperture • （空白）

Random • （空白）

Region • （空白）

ミラー

Z=9

2.5

2.5

光線グリッド

Z

ミラー

Z=9

2.5

2.5

光線グリッド

Z


. . .


光線の作成

上記のパラメータによって、光線のグリッドの起点位置が設定されます。光線はす

べて Z 軸に対して垂直な平面上の、原点（ミラーの頂点）から９単位の位置にあ

り、半径 2.5 単位の円を形成します。配列が矩形であれば、光線は合計 10,000 本に

なります (100 x 100)。ミラーの形状に合わせるために楕円状の分布を要求したた

め、100x100 の矩形グリッドは楕円でトリムされ、コーナーは形成されません。

注：光線がミラーと反応する前に検出器に衝突しないように、ミラーと検出器の間に光

線を配置しています。モデルが複雑になると、正面と背面の２つのサーフェスで検出器

が形成される場合があります。

2 次の行で左端のセルをダブルクリックして、[Rays] > [Grids] > [Sources] を選択します。

DIRECTION コマンドによって、光線の方向を設定します。「Vector A」、「Vector B」、「Vector C」の３つのフィールドで設定を行います。これらの３つの値は、それぞれ

X、Y、Z 軸の方向ベクトルの構成要素です。

3 「Vector A」と「Vector B」をゼロに設定し、「Vector C」を -1 に設定します。

光線は検出器付近の起点から、-Z 方向に沿ってミラーに向かいます。この設定の

後、Builder ウィンドウの最後の完全な行内の２行の光源定義は次の図のようにな

ります。

光線方向の Builder エントリの表示

ここでもう一度 Builder ファイルを保存します。

4 [File] メニューで、[Save] を選択します。

光線の追跡

システムと光源の定義で、最も難しい作業が終わりました。ASAP での光線追跡

作業は完全に自動化されています。ASAP では各光線が最初の位置から定義され

た方向に沿って追跡され、経路上で見つかったオブジェクトと反応します。ASAPでは光線がジオメトリ要素と衝突する順序は予測されません (これがノンシーケン

シャル光線追跡を意味します )。光線が各オブジェクトにどのように干渉するか

は、該当するオブジェクトの特徴によって変わります。このプロセスは、すべて

の光線が処理されるまで継続します。

Builder ウィンドウに正しく入力を行うと、すべての光線がミラーに交差し、反射

して、検出器まで進むことが予測されます。後で、システムの輪郭を表示して、す

べてが計画どおりに進行しているかどうかを確認するために、一部の光線が追跡さ

れる様子を出力できます。



光線の作成

B U I L D E R の実行

これまで数回システムをプレビューしてきましたが、実際には ASAP にシステム

を構築する指示を与えていません。この指示は、Builder を「実行」して、システ

ムの定義と光線をメモリ内のそれぞれのデータベースに格納することで実現され

ます。

Bui lder ファイルの実行1 最初に、ASAP ツールバーの（終了）ボタンをクリックします。これで ASAP は初期

化され、同じシステムが２度以上実行されるのを防止します。

2 Builder ボタンバーで、（実行）ボタンをクリックします。

ASAP の実行中は、ASAP [Command Output] ウィンドウに注意してください。ASAPカーネルに送られたコマンドは、このウィンドウにエコー表示されます。エラーが

起こると、このウィンドウにレポートされます。ウィンドウを上にスクロールし

て、エラーをチェックします。

63 ページの「Builder 実行中のエラー」の補足説明を参照してください。Builderに必要なパラメータ入力を１つでも省略した場合に、どのようなエラーが発生す

るかを説明しています。この例では、GRID の１つの面に配置する光線数が省略さ

れています。


. . .


光線の作成

B U I L D E R 実行中のエラー

重要なパラメータ（上の図を参照）の

指定漏れなど、Builder でエラーが発生し

た場合は、Builder を起動した直後にエ

ラーメッセージが [Command Output]ウィンドウに書き込まれます（右の図

を参照）。

Builder のパラメータはオプションと必須

に分けられます。一般に必須パラメータ

については、Builder によってデフォル

トの値が指定されます。この例では、

ミラーの軸方向の光線数に対するデ

フォルト値が消去され、代わりの値が

入力されていません。その結果、エラー

メッセージが発行されています。

エラーが発生した場合は、Builder でエ

ラーを修正し、をクリックして

ASAP を再度初期化して、Builder を再

度実行します。



光線の作成

光線追跡のグラフィック

追跡中の光路をグラフィック表示する必要はありませんが、確認のためにジオメ

トリで光路をプロットすると便利です。ASAP では、光線追跡が完全な数学的プ

ロセスで行われるのと同時に、光線がさまざまなインタフェースと反応し、光線

の交点と新しい光線の軌道が計算されます。一般に光線の描写には、光線追跡で

行われる計算よりも相当長い時間を要します。

ヒント：追跡時には少なくとも２つ以上の光線を表示して、光線が正しい位置で作成さ

れているか、また正しい方向に設定されているかを確認してください。

1 メニューバーから [Trace] > [Trace Rays] を選択します。[Trace Ray] ダイアログボックス

で、光線追跡のパラメータとジオメトリをコントロールします。

プロットウィンドウおよび光線追跡のプロットのパラメータ

2 ダイアログボックスの [Trace] 領域で、[Plot Rays w/ Geometry] を選択します。

3 [Plot Ray Options] 領域で、[Title] テキストボックスに「Ray Trace」と入力します。

[Every 100th Ray] を指定します。

4 [Override Color ] を選択して、光線の表示カラーを選択します。

5 [WINDOW] 領域で、[Vertical] 軸が「Y」に、[Horizontal] 軸が「Z」に設定されていること

を確認します。[Auto Scale] を選択して、それぞれの軸に対応する [Min] および [Max] の値

がゼロに設定されている（最小値 /最大値が淡色表示されている）ことを確認します。この

設定では、プロットが自動的に拡大縮小されます。

6 [Plot Geometry Options] 領域で、[Profiles] を選択します。

7 [Pixel Resolution of Plot] を選択して、「101」の解像度を入力します。


. . .


光線の作成

[Pixel Resolution] の設定によってグラフィックの解像度がコントロールされ、垂直

方向が 101 要素に分割されます。

8 [OK] をクリックします。

[Command Output] ウィンドウと ASAP の [Plot] ウィンドウは、次のように表示さ

れます。一部の値はコンピュータの速度によって変わってきますが、[CommandOutput] ウィンドウにはエラーも警告も表示されず、光線は予想どおりに検出器上

で収束するはずです。

光線追跡の最初のプロット

[Command Output] ウィンドウに表示されたプロットに関する情報

9 [Plot Viewer] を開いたままにしておきます。[Builder] ウィンドウは閉じても構いません。



光線の作成

Bui lder での追跡と分析の実施これまでに、メニュー項目とダイアログボックスを使用して、ASAP シミュレー

ションの追跡と分析をデモンストレーションしました。この操作すべては、

Builder ファイルのコマンドで実行できます。まず、[System] > [Geometry] > [Verify

Geometry] > [Graphics] > [Window] を選択して、Window コマンドでウィンドウを設定

し、[System] > [Geometry] > [Verify Geometry] > [Graphics] > [Pixels] を選択して、Pixelsコマンドでピクセルを設定します。

次に、システムジオメトリのファセット化されたプロットを表示するか、輪郭を

表示するか、この両方を表示するかを選択できます。すべてのプロットが同じ

ウィンドウで表示される場合、[Overlay] オプションを使用して、次のプロットの

ためにプロットウィンドウを開いておきます。この例の場合、[Profiles] と [PlotFacets] の選択に [Overlay] オプションを使用します。ただし、Trace Plot コマンド

は、分析プロットのためにプロットウィンドウを開いておくため、このオプショ

ンは使用しません。光線追跡とプロットのコマンドは [Trace] > [Trace] にありま

す。Trace コマンドの [Plot] オプションを選択します。Builder ファイルは次の図の

ようになるはずです。

ダイアログボックスからも同じグラフィック結果が得られます。Builder ファイル

を実行して、結果を確認します。


. . .


分析の実施

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 分析の実施

プロセスの最後の手順は、結果を分析することです。この例では、検出器上に作

成した画像のタイプを確認します。まず各光線がランディングする場所を示すス

ポット図を作成します。

スポット図の作成1 [Analysis] メニューから [Calculate Flux Distribution] を選択して [Calculate Flux Distribution]

ダイアログボックスを開きます。

スポット図の設定

2 [Method] セクションで、[Flux/Area (Irradiance using SPOTS POSITION)] を選択します。

3 [Plot] セクションで、[Plot all rays] を選択して、[Title] テキストボックスに「Spots Diagram」

と入力します。

4 [WINDOW] 領域で、[Vertical] に[Y] を選択して、[Horizontal] に [X] を入力します。[Auto Scale]

を選択します。

5 [PIXELS Resolution] セクションで、[Vertical Elements in Window] テキストボックスに

「101」を入力して、[Aspect Ratio] テキストボックスに「1.000」を入力します。

6 [OK] をクリックすると、図が生成されます。



分析の実施

スポット図

注：このスポット図から、オブジェクトの光学的性質からではなく、使用したグリッド

光源の規則性によっていくつかのプロットの形成物が生じていることがわかります。

最適フォーカス

検出器を球面ミラーの曲率半径の２分の１の位置に置いていますが、これは最適

なフォーカスでしょうか? ASAP が備えている多くの解析ツールには、光線を軌道

に沿って移動させ、最適な二乗平均（RMS：root mean square）フォーカスを探す

ためのユーティリティがあります。

最適フォーカスの決定1 メニューバーから [Analysis] > [Focus Rays] を選択します。

次のようなダイアログボックスが表示されます。

フォーカスが最適な平面への光線の移動

ASAP に対して、最適なフォーカスの平面に光線を移動するように指示します。

[OK] をクリックします。


. . .


分析の実施

[OK] をクリックすると、実際の最適な RMS フォーカスは、検出器を配置した

10 単位ではなく、Z = 9.947485 であることが [Command Output] ウィンドウで

確認できます。

最適フォーカスの出力

2 次にスポット図をもう１つ作成して、フォーカスを少し移動した場合の効果を確認します。

この変化は、最終的なスポットの形状とサイズに顕著に表れます。２つの図のス

ケール表示によって、理論的には、スポット全体のサイズが３分の１に縮小され

ることに注意してください。

最適な RMS フォーカスでのスポット

表示される値は、Z 位置を 9.947 とした自動的にサイズ調整されたウィンドウの

X 座標と Y 座標です。

注：このスポット図の X（縦軸）表示範囲におけるスケール変更を、前に作成した図、

すなわち曲率半径の１/２の位置に配置された光線と比較してください。



分析の実施

視覚化分析結果に進む前に、Builder コマンドを作成して、最適なフォーカスを決

める前後で、上に示すスポット図と同じ結果を出してみます。

ウィンドウをリセットして、光線の伝搬軸に垂直に結果が表示できるようにしま

す。つまり、プロットウィンドウが X-Y 面になります。分析に合わせてピクセル

値を変更する必要がある場合、ここで変更します。このコマンドは、[System] >

[Geometry] > [Verify Geometry] > [Graphics] > [Window] と、[System]> [Geometry] > [Verify

Geometry] > [Graphics] > [Pixels] にあります。ASAP によってウィンドウのサイズが自

動的に調整されます。上の手順で２つの設定のためにダイアログボックスで行っ

たように、ピクセル解像度に「101」（または他の値）を選択します。

最後に、スポット図は [Analysis]> [Calculate Flux Distribution] > [Spots] を選択すると表

示されます。検出器は最適なフォーカスの位置にないので（この時点では最適な

フォーカスはまだわかりません）、[Analysis] > [Focus] > [Spots] で最適なフォーカス

位置を探します。[Focus Move] 列以降でスポットウィンドウとスポット図のコマン

ドを繰り返します。Builder ファイルは、追加したコマンドによって、次のように

なるはずです。

グラフィック結果は、ダイアログボックスで生成されたものと同じになります。

Builder ファイルを実行して、結果を確認します。


. . .


結果の視覚化

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 結果の視覚化

スポット図を作成すると、[Display] メニューのさまざまな分析ツールや視覚化

ツールを使って、結果をさらに深く分析することができます。いくつかのツール

を以下に例示します。

注： ASAP メニューバーに [Display] メニューが表示されない場合は、アクティブに

なっているウィンドウを切り替える必要があります。ASAP [Workspace] ウィンドウを

クリックして、メインメニューバーに戻ってください。

視覚化ツールの使用1 メニューバーから [Display] > [Graphics] > [Picture] を選択します。

規則的なパターンが再び表示されます。これは光線の矩形グリッドを固定間隔で

使用した結果によるものです。

Display Viewer ウィンドウに表示されるスポット図



結果の視覚化

2 次に、一部の平均化を行います。[Display] メニューで、[Processing] > [Average] を選択し

ます。[Display: AVERAGE] ダイアログボックスで [Average Over 1 Adjacent Pixel] をク

リックします。[OK] をクリックします。

平均化の適用

3 [Display] > [Graphics] > [Picture] を選択して、別のピクチャを作成し、効果を確認します。

隣接ピクセルの平均化の効果

変更する Display Viewer の領域を右クリックすると、表示設定を変更できます。


. . .


結果の視覚化

4 次に [Display] メニューで、[Graphics] > [Isometric] を選択します。

等角プロットの表示

5 [Title] テキストボックスに「Best Focus Isometric」と入力して、[Abscissa Magnification]

テキストボックスには「1」を入力します。[OK] をクリックします。

最終的な等角プロットは ASAP Chart ウィンドウに表示されます。

最適なフォーカスの等角プロット

最後に画像の放射を平均化し、平均化した画像の断面を出力して、内包されたエ

ネルギーを半径の関数として出力します。



結果の視覚化

6 [Display] メニューで、[Graphics] > [Radial] を選択します。次の [Display: RADIAL] ダイアロ

グボックス内のオプションを使って画像のどの場所に光束を集めるかを調べます。

放射を平均化したプロット

放射の平均と積分のプロット


. . .


結果の視覚化

Bui lder での視覚化の実施これで、視覚化ツールの Builder コマンドが使用できます。Display コマンドは

Spots Distribution コマンドで作成されたファイルを使用します。光束分布コマンド

を視覚化するには、Picture コマンドが適しています。

1 Display と Picture は [Analysis]> [Display] > [Display] と [Analysis] > [Display] > [Graphics] >

[Picture] にあります。

2 平均化を使用した場合と使用しない場合のピクチャ結果を検索します。

3 分布ファイル数を平均化する前に、Display コマンドを再度実行します。

最後に分布ファイルの他のビューを確認します。等角ビューと放射状に平均化さ

れたビューは、どちらも分布の全体的な特徴を見るのに便利です。

4 [Analysis] > [Display] > [Graphics] > [Isotropic] と [Analysis] > [Display] > [Graphics] > [Radial]

で表示コマンドを探します。

これで、Builder ファイルは使用した最後のコマンドで終了します。

グラフィック結果は、またダイアログボックスで生成されたものと同じになりま

す。Builder ファイルを実行して、結果を確認します。



まとめ

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . まとめ

ASAP の基本的な分析プロセスのクイックツアーを通じて、ASAP のすべての作

業に必要な次の４つの基本手順を実行しました。

• 幾何図形を含むシステムの作成、およびその図形への光学的性質の割当て

• 光源の作成

ここでは、光源は平行な光線のグリッドでした。このグリッドは無限の拡張光源

か、またはコリメートされた光源を表します。

• システムを通過し、検出器にランディングする光線の追跡

• いくつかの基本的な分析の実施

最適なフォーカスを探す前後で、スポット図を検証しました。スポット図の作成

後、分布ファイルを作成し、検出器上の位置に従って光線を分類しました。この

ツアーは、平均化など、他の形式の分析や視覚化の出発点となります。

４つの各段階では、さらに多くの作業が可能です。ASAP は、さまざまな問題に

強力なツールセットを柔軟に適用できます。


. . . . .

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .インポートとエクスポート 8ASAP で生成されたファイル、または ASAP への入力に使用されたファイルには、

インポートしたりエクスポートしたりすることができるものがあります。このよう

なファイルのタイプについて、次にまとめています。本書で参照されるモジュール

の説明については、「ASAP のモジュール」の章を参照してください。詳細につい

ては、オンラインヘルプの「Importing and Exporting Files」を参照してください。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . B R O L I G H T S O U R C E L I B R A R Y とウィザード

BRO Light Source Library は、フィラメント、LED（発光ダイオード）、アーク、CCF（冷陰極蛍光）を構成する光源をインポートできるアメリカおよびヨーロッパの光

源モデルのコレクションです。正確な幾何学的モデルは、最初に Rhinoceros®

(Rhino) CAD デザインソフトウェアを使用して形成され、IGES 形式のサブアセン

ブリとしてエクスポートされます。このサブアセンブリは、ASAP にインポートさ

れ、ASAP スクリプト言語に変換され、マクロとしてライブラリファイルに組み込

まれます。

注： BRO Light Source ファイルの最新のファイルは、保守契約中のお客様にご利用い

ただくことができます。すべてのユーザの方は、BRO Web ページ、

www.breault.com/software/asap-lightsourcelib.php で光源カタログをご覧になれま

す。BRO は今後もこのライブラリを増やしていく予定です。

Light Source Library を使用すると、製品に使用する産業用光源をスキャン、測

定、モデル化する必要がなくなるため、計画およびプロタイプ作成の費用を削減

できます。

ASAP をインストールすると、[Sources] タブの Quick Start ツールバーから、または

ASAP の [Rays] メニューからライブラリにアクセスすることができます。ASAP には、ライブラリの使用プロセスの手順を示すウィザードがあります。BRO LightSource Library ウィザードを使用すると、光線セットを作成して保存するオプショ

ンと ASAP スクリプトコマンドをテンプレートに記述するオプションの２つがあ

ります。どちらのオプションも、詳細はオンラインヘルプの「BRO Light SourceLibrary Wizard - Overview」のトピックと『Feature Note』の「ASAP Light SourceLibrary Wizard」を参照してください。


インポートとエクスポート

DXF ファイル

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . D X F ファイル

ASAP の基本バージョンは、双方向性の DXF/CAD (Digital Exchange Format/Computer-Aided Design) 変換機能を備えています。ASAP では、AutoCAD リリース

12 までの全 AutoCAD® DXF のサーフェス定義（および BLOCKS）を、ASAP EDGEベースのオブジェクトに変換することができます。インポートには、ハードドラ

イブの asap\bin フォルダ内にある Dxf2asap.exe ファイルを使用します。エクスポー

トの際には [File] メニューの [Export to CAD] をクリックします。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . E X T E R I O R L I G H T I N G T E S T M O D U L E

ELTM（Exterior Lighting Test Module）は、ジオメトリファイルをインポートし、政

府規格の照明テストに準拠しているどうかを判定します。詳細については、26 ペー

ジの「ASAP で使用する ELTM モジュール」かオンラインヘルプを参照してくだ

さい。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . C A D サポート

IGES ファイルASAP の CAD モジュールは、統合化された IGES ファイルトランスレータ、

smartIGES を備えています。IGES（Initial Graphics Exchange Specification）ファイル

を ASAP 形式に変換して、CAD プログラムで作成されたジオメトリについて光学

分析を実行することができます。Windows 版の IGES トランスレータは、CAD モジュールにのみ備えられています。IGES ファイルトランスレータを使用し、

Rhinoceros ®（Rhino）モジュールを光学分析用のシステムジオメトリとしてイン

ポートすることができます。

また ASAP の基本バージョンは、IGES による CAD ファイルのエクスポートもサ

ポートします。バージョン別の機能については、80 ページの「ASAP モジュール

のインポート/エクスポート機能」か、オンラインヘルプを参照してください。

XML ベースの CAD ファイル形式ASAP は、Rhino の XML ベースの CAD ファイル形式をサポートしています。この

形式には、ジオメトリに関する情報と各オブジェクトの光学的性質に関する情報が

含まれます。光学上の情報は、コード間で移動されてもジオメトリに残ります。

Sol idWorks ジオメトリSolidWorks® ジオメトリファイルは、[Save As] ダイアログボックスを使用して、

SolidWorks から GTX ファイル形式にインポートします（CAD モジュール）。


. . .

. .インポートとエクスポート

CODE V、OSLO、SYNOPSYS および ZEMAX ファイル

C O D E V、O S L O、S Y N O P S Y S および Z E M A X

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ファイル

ASAP の Optical モジュールには、CODE V®、OSLO®、SYNOPSYS および ZEMAX®

ファイルをインポートできる機能が完全に統合されています。ASAP の [File] メニューの [Open] ダイアログボックスから、これらのファイルタイプ（*.seq、*.len、または *.zmx）を開くことができます。

Zemax トランスレータは、既存の ZEMAX ファイルを ASAP にインポートし、

ZEMAX レンズデザインデータの変換、サーフェスタイプのオプション、ASAPの出力オプションを設定できます。ZEMAX データを基に、ASAP は単一のグロー

バル座標系での各サーフェスの位置と方向を計算し、ローカル座標系からグローバ

ル座標系への変換に必要な各サーフェスの変形行列を決定し、変形行列を ASAP で必要な角度と位置の変数に分解します。

ASAP の GLA2CAT ユーティリティは、ZEMAX.AGF カタログまたは OSLO.GLCガラスカタログを ASAP.CAT 形式に変換します。詳細については、ヘルプトピッ

クの「Converting Lens Design Glass Catalogs」を参照してください。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . C A T I A

CATIA ファイルのインポートは、ASAP の CATIA/CAD モジュールの CAA V5 プラグインから行います。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . R E F L E C T O R C A D ファイル

ReflectorCAD で作成した反射鏡の出力を、ASAP でチェックすることができます。

ReflectorCAD の出力様式および形状に関連した設定を変更する場合は、

ReflectorCAD ヘルプの指示に従ってください。ReflectorCAD ファイルを ASAP にエクスポートする前に、ReflectorCAD ファイルを ASAP *.inr 入力ファイルに変換

する必要があります。この作業には、ReflectorCAD の [File] メニューで、[Export] >

[To ASAP] コマンドを使用します（ASAP 光源分布ファイルを Dis2Sdf.exe ユーティ

リティで ReflectorCAD にインポートすることもできます。詳細は『ReflectorCADUser’s Guide』を参照）。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A P A R T ファイル

APART を使用している場合は、システムのデータを ASAP 入力に変換するための

２つの変換プログラム「AP2RBS」と「AP2RBE」が APART に用意されています。


インポートとエクスポート

プロットファイル

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . プロットファイル

HPGLNP.exe のユーティリティは、プロットの際に ASAP プロットファイル（*.plr）を読み込み、プロッタに書き出すための Hewlett-Packard ファイルを作成します。

PSCSRIP.exe ユーティリティは、印刷の際に ASAP *.plr ファイルを読み込み、

PostScript ファイルを作成します。どちらのユーティリティも、ハードドライブの

asapxxxx\bin ディレクトリ内にあります。

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A S A P モジュール内でのインポート /エクスポート

ASAP モジュールは、CAD およびレンズデザイン入力用ファイルのサポート形態

がそれぞれ異なります。

ASAP モジュールのインポート/エクスポート機能

ASAP モジュール CAD 入力 CAD 出力レンズデザイン入力

基本バージョン DXF DXF、IGS

Pro DXF DXF、IGS

CAD DXF、IGS、GTX DXF、IGS

Optical DXF DXF、IGS CODE V、OSLO、ZEMAX

CAD/CATIA CATPART、CATPRODUCT


. . . . .

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .索引

記号3D Viewer 46, 58

AAdobe Acrobat Reader 7APART ファイル

ASAP へのインポート 79ASAP 16

コンピュータ要件 11製品と機能 23複数のコンピュータでの 16モジュール 23

ASAP 基本バージョン 23ASAP の Pro モジュール 25ASAP のアンインストール 18ASAP の起動 16ASAP の基本バージョン 25ASAP のコンピュータハードウェア 11

ASAP の製品と機能 23ASAP のモジュール 23ASAP プロットファイル

読み込み 80AutoCAD 78

BBRO

Light Source Library 77Web サイト 9エンジニアリングサービス 10コンパクトディスク 7テクニカルサポート 8電話、ファクス、電子メール 9

BRO Light Source Library 77BRO コンパクトディスク 14Builder 34, 53

Preview All 57エラー 63ジオメトリの画像 35実行 62でのジオメトリの定義 53特性の定義 53分離型コマンドメニュー 35

CCAD の CATIA モジュール 24CAD ファイル形式 78CAD モジュール 24, 26, 78CAD モジュールの IGES トランスレータ 78

[Calculate Flux Distribution] ダイアログボックス 67

CATIA モジュール 26, 79CD、BRO 7Chart Viewer 44

Chart Editor 45CODE V 79[Command Input] ウィンドウ 36Command Output

エクスプローラ表示 36[Command Output] ウィンドウ 36

DDisplay Viewer 47

３ D ビュー 48Display Viewer での３ D ビュー 48DXF ／ CAD 78

EEditor

window properties 39色分けされたスクリプト 39コマンドヒント 39スクリプト言語 40１行の Builder 40

[Editor] ウィンドウ 37ヘルプ 38

Editor の [Window Properties] 39ELTM 78ELTM モジュール 24, 26Exterior Lighting Test Module 26, 78

FFDTD 24

IIGES ファイルトランスレータ 78

LLAN

ASAP Remote 25Light Source Library 77Light Source Library ウィザード 77Lumerical 24

MMini Builder 40

OOptical モジュール 24, 26

ファイルのインポート 79OSLO ファイル

ASAP へのインポート 79

PPDF ファイル 7Plot Viewer 43Primer マニュアル 27Pro モジュール 23Pro モジュールの Remote オプション 25


索引

QQuick Start ツールバー 49

R[Registration] ダイアログボックス 17

Remote モジュール 23Rhino 77, 78Rhinoceros 78

SSafeNet Sentinel ハードウェアキー 15

SCR Dialog Editor 42SCR Editor 42Screen (SCR) Editor 42Sentinel SuperPro ハードウェアキー 15

Sentinel ハードウェアキー 15Set Working Directory 52smartEditor 38smartIGES 78SolidWorks 78SYNOPSYS 79

UUser Interface Preferences 31, 41

XXML ベースの CAD ファイル形式 78

ZZEMAX ファイル

ASAP へのインポート 79

あウィンドウ

3D Viewer 46, 58ASAP Workspace 32

BSDF 適合 49Builder 34Chart Viewer 44Command Input 36Command Output 36Display Viewer 47Editor 37Plot Viewer 43

エクスプローラ表示 36オンラインヘルプ 29

かカスタマサービス 9カスタムツールバー 41ガラスカタログ

変換 79結果の分析 67光源 77

現行カタログ 77公差解析 35, 37, 41光線

追跡 61構文 39コマンドヒント 39コンサルトサービス 10

さ最小コンピュータ要件 11最適フォーカス 68サンプルプロジェクト 33視覚化ツール 71スクリプト言語 40スクリプトテンプレート 41スポット図 68ソフトウェア 8ソフトウェア認証キー 8

たディレクトリ、作成 52テクニカルサポート 8テンプレート、スクリプト 41

トラブルシューティングの手順 9トランスレータ

IGES 78Zemax 79

な入力ファイル 9

はハードウェアキー 8複数のコンピュータでの ASAP 16プロジェクト 32プロットファイル 80分布データファイル 47ヘルプトピック 29ヘルプの [Contents] タブ 30ヘルプの [Find] タブ

[Search] タブと呼ばれる 30ヘルプの [Index] タブ 30ヘルプの [Search] タブ 30ヘルプの全文検索 30

まマニュアル

ASAP 7ASAP Primer 27オンラインヘルプ 29

や有限差分 BPM 26ユーザインタフェース 27ユーザ設定

設定 31

らリリースノートテキストファイル 7


asap getting started guide (2005) - breault research ......asap 入門ガイド 3 本書は asap...

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