第13回 エレとメカの違いを認識する - o2 ·...

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104 NIKKEI MONOZUKURI April 2011 今 、機械製品といっても、その ほとんどに電気・電子機器が 組み込まれており、機械設計と電気・ 電子設計の融合、いわゆるエレ/メカ 連携が不可欠な時代となっている。今 回からは、このエレ/メカ連携の進め方 について解説する。 本コラムではこれまで、3次元設計 をベースにした開発プロセスの構築、 または再構築のための取り組みを解 説してきた。単に3次元CADをツール として導入することではなく、仕事の 進め方そのものを変革して効率化を 実現する方法や手段がテーマである。 このテーマに即して言えば、エレ/メカ 連携をどのように進めるかもまた、極 めて重要な課題だ。 ところが、現状のエレ/メカ連携は 筆者の見るところ、いわば「メカ/メカ 連携」になっていることが多い。電子 部品であってもメカの一部として扱わ れ、メカ設計の価値観やプロセスの中 で製品に組み込まれていく。この状況 を見直すことが、エレ/メカ連携を推 進していくカギであると考えている。 設計者の考え方の相違 電気・電子系(エレクトロニクス系) の技術者と機械・機構系(メカニクス 系)技術者では、物事に対するアプロー チに根本的な違いがある。それは、要 求される成果物で使う単位系の差に も表れる。 メカ系技術者は、長さの単位[m]、 質量の単位[kg]、時間の単位[s]を基 本単位とするMKS単位系を基本とす る。一方、エレ系技術者は、電気回路 や電磁気学を扱うので、電流[A]、電 圧[V]、磁界の強さ[A/m]などを用い る。この場合、厳密な表現を用いると、 エレの要素を加えた単位系をMKSA 単位系と呼ぶ(総称してMKS単位系 とする場合もある)。 では、異なった単位系の物理現象を 扱っていることによって生じる差とは 何か。例えば、 「動作」という言葉から メカ系技術者は、人の動作や挙動、マ シンの挙動など、実体があるものの動 き全体を連想するだろう。これに対し まえだ・あつし:米国にてRF(Radio Frequency)技術を教える傍ら、マネジメント要素を盛り 込んだ独自の「RF Management」論を構築。現在は特許工学などの講義を基に、現象論に 立脚したエレクトロニクス教育の啓蒙に従事する。 ▶O2(http://www.o2o2.co.jp/)は、設計開発領域を専門とするプロ集団。顧客企業の業務 プロセス改革、高度な技術課題解決を総合的に支援。3D-DPRMなど独自の方法論を持つ。 イラスト:モリナガカツトシ エレとメカの違いを認識する 前田篤志 O2 リサーチ フェロー、Ph.D. エレ/メカ連携① 第13 回 エレ系技術者 メカ系技術者 0.01 μF 10kΩ 10kΩ 1kΩ 1kΩ 1MΩ 1MΩ 0.01 μF 0.01 μF 0.01 μF 12 13 18 RA1 14 10μF Tr4 27kΩ 27kΩ 1 RA2 8 10 9 10μF Tr6 LM324 図1●メカ系技術者とエレ技術者の思考の違い メカ系技術者が扱う対象は主に形状や動きであり、エレ系技術者が扱うのは電気的特性である。

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104 NIKKEI MONOZUKURI April 2011

今、機械製品といっても、そのほとんどに電気・電子機器が

組み込まれており、機械設計と電気・電子設計の融合、いわゆるエレ/メカ連携が不可欠な時代となっている。今回からは、このエレ/メカ連携の進め方について解説する。 本コラムではこれまで、3次元設計をベースにした開発プロセスの構築、または再構築のための取り組みを解

説してきた。単に3次元CADをツールとして導入することではなく、仕事の進め方そのものを変革して効率化を実現する方法や手段がテーマである。このテーマに即して言えば、エレ/メカ連携をどのように進めるかもまた、極めて重要な課題だ。 ところが、現状のエレ/メカ連携は筆者の見るところ、いわば「メカ/メカ連携」になっていることが多い。電子

部品であってもメカの一部として扱われ、メカ設計の価値観やプロセスの中で製品に組み込まれていく。この状況を見直すことが、エレ/メカ連携を推進していくカギであると考えている。

設計者の考え方の相違 電気・電子系(エレクトロニクス系)の技術者と機械・機構系(メカニクス系)技術者では、物事に対するアプローチに根本的な違いがある。それは、要求される成果物で使う単位系の差にも表れる。 メカ系技術者は、長さの単位[m]、質量の単位[kg]、時間の単位[s]を基本単位とするMKS単位系を基本とする。一方、エレ系技術者は、電気回路や電磁気学を扱うので、電流[A]、電圧[V]、磁界の強さ[A/m]などを用いる。この場合、厳密な表現を用いると、エレの要素を加えた単位系をMKSA単位系と呼ぶ(総称してMKS単位系とする場合もある)。 では、異なった単位系の物理現象を扱っていることによって生じる差とは何か。例えば、「動作」という言葉からメカ系技術者は、人の動作や挙動、マシンの挙動など、実体があるものの動き全体を連想するだろう。これに対し

まえだ・あつし:米国にてRF(Radio Frequency)技術を教える傍ら、マネジメント要素を盛り込んだ独自の「RF Management」論を構築。現在は特許工学などの講義を基に、現象論に立脚したエレクトロニクス教育の啓蒙に従事する。

▶O2(http://www.o2o2.co.jp/)は、設計開発領域を専門とするプロ集団。顧客企業の業務プロセス改革、高度な技術課題解決を総合的に支援。3D-DPRMなど独自の方法論を持つ。

イラスト:モリナガカツトシ

エレとメカの違いを認識する

前田篤志● O2 リサーチ フェロー、Ph.D.

エレ/メカ連携①第13回

エレ系技術者メカ系技術者

0.01μF

10kΩ

10kΩ

1kΩ

1kΩ

1MΩ

1MΩ

0.01μF

0.01μF

0.01μF

1213 18 RA1

1410μFTr4

27kΩ

27kΩ

1 RA28

109

10μFTr6LM324

+-

+-

図1●メカ系技術者とエレ技術者の思考の違いメカ系技術者が扱う対象は主に形状や動きであり、エレ系技術者が扱うのは電気的特性である。

105April 2011 NIKKEI MONOZUKURI

てエレ系技術者は、回路が想定通りに動作するかどうかといった、OK/NGで判断されるものを連想する(図1)。 実は、全く意味が違ってくるのに、日本語として大筋では合っている言葉。このような言葉を使った微妙な共有が、実は一番の擦れ違いを生じさせている原因である。これを、単なる言葉の解釈の問題と片付けて解きほぐす作業を怠っていると、擦れ違いの解決がますます困難になっていく。 メカ系技術者とエレ系技術者ではイデオロギー的に明らかに言葉の前提が違うので、当然、目指すゴールも違ってくる。本来は、ある程度経験を積んだベテランの技術者が2つ以上の分野を横断的に見るべきなのだが、肝心のベテラン陣になるほどこの問題を軽視

している感がある。

実態はメカ/メカ連携 このように、前提の異なる2分野の技術を統合する際、本来ならばメカ系技術者とエレ系技術者の双方のアプローチを経て出てきたものを統合するプロセスが、エレ/メカ連携の肝として機能すべきであろう。しかし、現実の製品ではメカ設計の枠組みで統合が行われている(図2)。 例えば、高級車向けのハイブリッド・システムには、約800個のさまざまなセンサが搭載されている。もちろん、車載センサ自体は電子機器のカテゴリに分類される部品だ。しかし、なぜこんなに数多くのセンサが搭載されているのかという観点から見つめ直すと、そ

こにあるのは「判定機能という電子回路を持つ機構部品」である。 本来メカ的な機構のみで担っていた部位をエレ的機能に代替させることによって、飛躍的な小型化、軽量化、薄層化などが図られたのは事実であろう。ところが、設計対象はエレによる代替が進んでも、設計思想は基本的にはメカのままである。そして、現状の設計プロセスでは、メカ系技術者が担当する「部品配置容積」の都合が、エレ系技術者が所望するエレクトロニクス機器の特性よりも優先される、という暗黙の図式が成り立っている。 その理由の1つは、自動車という製品の特性にもあるだろう。車載センサにしても、製品開発リードタイムの短縮を実現するためには、車体への搭載に先

3次元CADを導入したが、なかなか開発プロセスの効率化が進まない─。そう悩んでいる企業は少なくない。この悩みは、新しい機能を持ったツールを導入したからといって解決するものではない。3次元設計に取り組んではいるが、十分な効果が得られていない企業の体質のどこに問題があるかを分析し、その結果に応じた改善方法を選択できるスキルを、本コラムでは伝授します。

図2●実態はメカの枠組みで統合理想は、メカ系技術者とエレ系技術者、それぞれのアプローチで設計したものを統合すること(a)。だが、現実は、メカ設計の枠組みで統合が進む(b)。

機構設計図

機構設計図

機構設計図

機構設計図

機構設計図

エレとメカを俯瞰した最適設計

形状の変化、耐久性

力学

製品

時間

CAD

シミュレーション電気回路図電気回路図

電気回路図

電気回路図

電気回路図

回路の動特性、周波数特性

電磁気学時間

部品としての電子機器

機構設計図

機構設計図

機構設計図

機構設計図

機構設計図

形状の変化、耐久性

力学時間

CAD

シミュレーション電気回路図電気回路図

電気回路図

電気回路図

電気回路図

回路の動特性、周波数特性

電磁気学時間

製品

a b

106 NIKKEI MONOZUKURI April 2011

立って車載センサという製品を完成させておかざるを得ない。つまり、車体設計時のエレ系技術者の仕事の進め方は、既存の部品を採用し、その動作を検証して不具合対策を実行し、その情報をメカ系技術者に提供する、という後付けの形となっている。

いまだ解決できない課題 例えば、集積回路のパッケージ(チップ/パッケージ)と回路基板(ボード)の間で最適化を図るにはどうしたらよいかが、エレ系技術者の領域におけるエレ/メカ連携として盛んに議論されている。 しかし、電子通信機器の高速化・モジュール化に伴って電磁的結合が起こり得る箇所は増大し、かつ各レベル間を結ぶ伝送線路自体までもが電子機器システム全体に影響を及ぼすのが現状である。そこで、何をもって最適かということを判断する基準があまりに多い。ボード搭載部品の対策だけでは明らかに不十分である。チップの中身をどんどん微視的に捉えてSI

(Signal Integrity)*特性を評価することは、システム全体から見ると微小部分最適化でしかない。この微小部分最適化が全体最適につながらないことは、エレ系技術者のジレンマとして常に存在している。 単純に、「これらの問題に対処するためには、チップ/パッケージ/ボードと

いう枠組みを超えてシステムとしての性能特性を向上させるにはどうしたらよいかという発想を技術に取り込むことが必要だ」と言うだけで済めばよいのだが、そう簡単にはいかない。動作周波数が高くなれば、システムを操るロジックが複雑になる。これを表現し得る解析モデルを作成しようとしても、現状のコンピュータ処理能力ではコスト的/時間的に対応できない、という問題に直面してしまう。コンピュータの性能の問題はやがて時間とともに解決されるであろうが、いずれにしても時間がかかる。

CADにおける思想の差 技術者が使う道具であるCADも、そのルーツを遡ると、もともと機構設計に関わる人たちが育ててきたツールである。従って、どうしても機械設計の考え方への親和性が強い。そして、メカ系技術者がイメージするのは、CADで作成した形状情報をベースにしてCAEで設計検討業務を進めるというやり方であろう。CADで形状を決めるところには設計上の論理があるのは当然だが、それだけではなく直観やセンスも入ってくる。 一方、エレ系技術者がCAEと聞いてまずイメージすることは、「SPICE」をはじめとする回路シミュレータである。回路図を描く→シミュレーションするというイメージであろう。回路図は形状

と無関係であり、電気的な特性や条件を実現する手段として、論理的に決まるものである。 昨今の3次元CADの普及によって、CAEという言葉も市民権を持ちつつある。しかし、もともとの発想が形状ありきなので、エレ系技術者の心にはなかなか響かないことも事実である。エレ系技術者におけるCAEの位置付けは、いくら3次元CADデータ、あるいはSPICE系のデータが読み込めるとはいえ、EMC(Electro-Magnetic Compatibility、電磁両立性)対策のために電磁界シミュレーションを使う程度にとどまっている。 エレ系技術者はCADを使いこなしていないし、同様にメカ系技術者は電子的な挙動をシミュレートできていない。メカ系技術者は形状、エレ系技術者は特性、と手を動かす労を避けてすぐに答えを求めようとする習慣が定着してしまっていないだろうか。筆者は、これがCADのもたらした大きな負の面であるとみている。

情報の一方通行と省略 このように、現状のメカ/メカ連携では、エレ系技術者が選択した部品情報をメカ系技術者に伝え、その情報をCAD図面に転写するという設計形態にどうしてもなってしまう。最終的には、情報をCAD図面にいかにして落とすか、つまり「場所の取り合い」に終始す

* SI(Signal Integrity) デジタル回路において、信号波形を正しく伝送するために、信号の送り手と受け手だけではなく伝送線路の特性を考慮して設計すること。

107April 2011 NIKKEI MONOZUKURI

ることになる。 現在の設計形態では、その製品を通してエレ系技術者が伝えようと考えたことは、かなり省略されていると言わざるを得ない。本来ならば、設計者の思想が設計に転写され、さらに製品に転写されるべきである。しかし、現状においては、エレ系技術者が、単なる自分の設計思想になるべく近い挙動を示す部品を選ぶだけのコーディネーターになってしまっている。そして、試作が進んでいくごとに潜在的な問題がどんどん顕在化してくるのを、もぐらたたき的な対処によって潰していかざるを得なくなる。 「うちはEMC対策を十分やっている」という声をよく聞く。あえて質問したいが、それではノイズ問題がなぜ解決しないのだろうか。EMC対策を施してい

ても、EMC問題は克服していないからである。対策は痛み止めにすぎず、明日になればまた痛み出し、根本の治療には至らないのである。

製品の電子化はますます進む これからの自動車は、前述のセンサも含めて、インテリジェントキーやタイヤの空気圧チェックなど、無線を介してセンシングする部位(=アンテナ)が増えてくる。自動車の電子化は時代と技術の流れだが、その分、「搭載部品の電子化→ノイズ発生源の増大」「搭載電子部品の高速化→ノイズ強度の増大」という副作用への対処が不可欠になる。 この2つのうち特に注意すべきなのは、搭載部品の電子化である。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)が

普及している現状では、エンジンだけではなく車内搭載品のほとんどが電子化されていく。従って、ノイズが発生する部位と、ノイズを受信するアンテナと成り得る部位がそれだけ多く搭載されることになる。 自動車に代表されるメカ系技術者には、センサなどのエレクトロニクス機器を多数搭載しても、最終的にはそれをもメカとして扱おうとするアクティブさがある。乗員の生命が懸かっているという安全性についての考え方は、ここでも適用される。しかし、センサというエレ系技術者のエッセンスを導入するということは、自動車の安全性・環境性に対してさらなるレベルアップを要求する形になっていることも忘れてはならない。 このような製品面の変化と、製品ライフサイクルの短縮化が同時に進行することが、問題を複雑にしている。一般に商品が新しく市場に登場する場合、需要は時間の経過とともにS字のようになるといわれる(図3)。しかし、近年はこのS字カーブが、爆発的に売れるが廃れるのも速いパルス状になってきている。製品はベストセラーとして定着する(製品が商品に昇華する)間もなく、次 に々類似製品が出現する。 製品のライフサイクルが短くなったことによって、ことにエレ系技術者は自身の設計思想を反映させる時間を持つことが許されなくなってきている。設

図3●製品ライフサイクルの短期化製品自体の複雑化およびモジュール 化と相まって、メカ/エレ統合を難しくする要因になっている。

従来 現在数量

時間

時間

時間

時間

数量

累積

日時

108 NIKKEI MONOZUKURI April 2011

計=CADへの落とし込み、という構図が構築されつつある現状では、「他と連携する」といっても「分からないことを聞くだけ」である。聞かれる側は、何ら辞書としての役割以上のものを持つことができない。

エレ/メカ連携に向けた施策 これだけ世界観が違うものをどう束ねるか。これが真のエレ/メカ連携を実現するカギである。それには知と技術の成熟が必要であり、それは個 の々技術者についてもいえる。製品トータルの開発マネジメントができるスキル

を修得できて、初めてエレ/メカ連携の芽が出てくると考えられる。 図4は、技術者のキャリアを表現したものである。横軸をキャリア年数、縦軸を知・技術のオープン化の能力、奥行き方向を技術的知見の広さとした。オープン化とは、自分や自部署の意見だけではなく、積極的に他部署や外部と意見を交換することを指す。これに技術的知見の広さが加わることで、より創造的な製品開発マネジメントが可能になる。 若手の時期には徹底的に実験・実測、およびCADやシミュレータに慣れ、

中堅時にその習熟したものを実際の設計に転写することによって経験を積む。そして、ベテランのリーダーとして2つ以上の専門分野を俯

ふかん

瞰し、全体最適化を図れるようにする。 中堅レベルに必要な部分最適化の能力と、マネジメントまたはリーダーシップといった全体最適化の能力との間には、越えるべき溝がある。第三者の話を促して聞くことができるという、対応能力の分解能を上げられるか否かが、カギとなる。さらに、技術的リーダーシップには、既存の考え方に沿ってマネジメントするだけでなく、新しい考え方の軸を設定する能力が必要になる。 筆者らはこのギャップを埋めるべく、

「N-BREATS」と呼ぶ方法論を構築し、適用を進めている。技術者の仕事のプロセスに対し、前述のように「違う角度で見るとどうか」という新しい考え方の軸を設定する能力を鍛えることにより、検討の深化を促すものである。新しい軸を作ることは検討方法を増やすことであり、答えを発見することではない。つまり、CADやCAEで答えをすぐに求められる領域の話ではなく、N-BREATSも中堅技術者以上に適用してその効果を発揮できるものである。 次回は、このN-BREATSを用いることによってどのようなエレ/メカ連携を実現できるのかと、それに向けた具体的な施策について実際に適用した例を通して説明する。

SI:System Integrity PI:Power Integrity EMI:Electro-Magnetic Interference

キャリア年数3 1010

まずは先輩の背中を見る(マネをする)

設計の経験を積む•オリジナルの設計ができる•頭の中で現象をイメージできる

他人の話に耳を傾けることができるか

対応力の分解能(粒度)を上げられるか

求められる成果

必要なスキル

若手技術者

CAD、シミュレータが使える

エレ系:SI/PI/EMI(3つのI)メカ系:CAE

中堅技術者

鑑みる=オリジナルの設計

エレ系:オリジナル回路設計メカ系:オリジナル機構設計

エキスパート

新しい考え方の軸=全体最適化

エレ+メカの物理現象への対応力

知・技術のオープン化

技術的知見の深さ

起きている物理現象を対応付けて説明できる

「リーダーシップ」方向

「マネジメント」方向

製品全体の開発マネジメントができるスキルを修得できるか

新しい考え方の軸を設定

図4●設計者のスキルと役割の変化曲線ベテランのエキスパートには、既存の考え方を深めることに加えて、新たな考え方の軸を設定することが求められる。