第2章 障害者を取り巻く状況と課題 -...

13
- 7 - 第2章 障害者を取り巻く状況と課題

Upload: others

Post on 02-Aug-2020

3 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 7 -

第2章 障害者を取り巻く状況と課題

Page 2: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 8 -

1 障害者を取り巻く環境の変化(計画策定後)

年 障害者施策に係る主な法令等の動向 主な内容

H23 「障害者基本法」改正 ○目的規定の見直し

○障害者の定義の見直し

○地域社会における共生等

○差別の禁止

○公共施設等のバリアフリー化

○国際的協調

○国民の理解

○国民の責務等

「スポーツ基本法」施行 ○自主的かつ積極的なスポーツを推進

H24 「障害者虐待の防止、障害者の養護者に

対する支援等に関する法律」(以下「障害

者虐待防止法」という。)施行

○障害者虐待防止等のための国等の責務

○虐待を受けた障害者に対する保護と自

立の支援のための措置等

H25 「障害者総合支援法」施行

(「障害者自立支援法」から改正、平成2

6年4月一部施行)

○目的を「自立」から「基本的人権を享

有する個人としての尊厳」へ改める

○地域生活支援事業の追加

○難病患者等を障害者の範囲に加える

「国等による障害者就労施設等からの物

品等の調達の推進等に関する法律」(以下

「障害者優先調達推進法」という。)施行

○国等の責務及び調達の推進

○地方公共団体等に障害者就労施設等

の受注機会の増大を図るための措置

を講ずるよう努める責務

「障害者差別解消法」制定

(平成 28年 4月施行)

○差別的取扱いの禁止

○合理的配慮の不提供の禁止

○相談・紛争解決の体制整備

「障害者雇用促進法」改正

(平成 28年 4月施行)

○障害者に対する差別の禁止

○合理的配慮の提供義務

○法定雇用率の算定基礎に精神障害者

を追加(平成 30年施行)

H26 「障害者権利条約」を批准 ○障害者の人権や基本的自由の享有を

確保

○人権尊重についての国際協力の推進

「障害者総合支援法」一部施行 ○「障害程度区分」から「障害支援区分」

へ見直し

○グループホームとケアホームの一元

化等

「精神保健及び精神障害者福祉に関する

法律」改正

(平成28年4月一部施行)

○保護者制度の廃止

○医療保護入院の見直し

○精神医療審査会に関する見直し等

障害者スポーツの所管が厚生労働省から

文部科学省に移管

Page 3: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 9 -

2 本市の障害者の状況

1.障害者手帳所持者数の全体数

本市の総人口は、平成 7 年以降、減少傾向にありますが、障害者手帳所持者

数は増加傾向にあり、平成 27年では、身体障害者手帳 5,064人、療育手帳(知

的障害)814人、精神障害者保健福祉手帳 740人、合計 6,618人となり、総人口

に占める割合は約 6%になります。

■ 障害者手帳所持者数と総人口の推移

119,130 119,082118,685 118,479

118,006 117,746 117,945 117,908人

区  分 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27対20年比率

総人口 119,130 119,082 118,685 118,479 118,006 117,746 117,945 117,908 99%

身体障害者手帳 4,675 4,792 4,837 4,875 4,904 4,953 4,959 5,064 108%

(所持率) (3.92%) (4.02%) (4.08%) (4.11%) (4.16%) (4.21%) (4.20%) (4.29%)

療育手帳 628 662 696 718 737 767 778 814 130%

(所持率) (0.53%) (0.56%) (0.59%) (0.61%) (0.62%) (0.65%) (0.66%) (0.69%)

精神障害者保健福祉手帳

510 554 583 632 603 698 714 740 145%

(所持率) (0.43%) (0.47%) (0.49%) (0.53%) (0.51%) (0.59%) (0.61%) (0.63%)

合   計①(重複所持者を含む)

5,813 6,008 6,116 6,225 6,244 6,418 6,451 6,618 114%

(所持率) (4.88%) (5.05%) (5.15%) (5.25%) (5.29%) (5.45%) (5.47%) (5.61%)

合   計②(重複所持者を含まない)

5,650 5,836 5,930 6,028 6,039 6,209 6,231 6,384 113%

(所持率) (4.74%) (4.90%) (5.00%) (5.09%) (5.12%) (5.27%) (5.28%) (5.41%)

(各年4月1日現在、単位:人)

Page 4: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 10 -

2.身体障害者の状況

① 年齢の状況

身体障害者の年齢階層の内訳を平成 27 年でみると、18歳未満 2%、18歳以上

29 歳以下 2%、30 歳以上 49 歳以下 7%、50 歳以上 64 歳以下 17%、65 歳以上

72%となっており、高齢の身体障害者が多いことが分かります。高齢になるほ

ど身体障害の状態になる可能性が高いことから、人口の高齢化により身体障害

者数は今後も更に増加していくことが予想されます。

■ 身体障害者の年齢構成(平成 27年 4月 1日現在)

65歳以上

72%

50~64歳

17%

30~49歳

7%

18~29歳

2%

18歳未満

2%

■ 年齢階層別身体障害者数の推移(各年 4月 1日現在)

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27対20年

比率

計 4,675 4,792 4,837 4,875 4,904 4,953 4,959 5,064 108%

65歳以上 3,154 3,242 3,295 3,296 3,368 3,471 3,495 3,618 115%

50~64歳 965 988 966 996 976 932 932 879 91%

30~49歳 371 371 372 379 340 344 335 358 96%

18~29歳 98 100 110 116 126 111 101 104 106%

18歳未満 87 91 94 88 94 95 96 105 121%

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

Page 5: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 11 -

② 障害の程度別の状況

身体障害者の障害程度の内訳を平成 27 年でみると、1級 28%、2級 14%、

3級 22%、4級 25%、5級 6%、6級 5%となっており、1・2級の重度障害

の人が全体の 42%を占めています。伸び率については、平成 20 年と比べると、

4級が 121%と最も高くなっています。

■ 身体障害者の障害程度の状況(平成 27年 4月 1日現在)

1級

28%

2級

14%3級

22%

4級

25%

5級

6%

6級

5%

■ 障害程度別身体障害者数の推移(各年 4月 1日現在)

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27対20年

比率

計 4,675 4,792 4,837 4,875 4,904 4,953 4,959 5,064 108%

1級 1,257 1,296 1,289 1,309 1,270 1,295 1,315 1,398 111%

2級 772 773 777 762 763 749 725 733 95%

3級 1,004 1,035 1,043 1,053 1,092 1,105 1,120 1,089 108%

4級 1,054 1,104 1,153 1,182 1,216 1,236 1,259 1,272 121%

5級 314 313 315 309 303 300 284 318 101%

6級 274 271 260 260 260 268 256 254 93%

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

Page 6: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 12 -

③ 障害種類別の状況

身体障害者の障害種類別の内訳を平成 27年でみると、視覚障害者 6%、聴覚・

平衡機能障害 9%、音声・言語・そしゃく機能障害 1%、肢体不自由 56%、内部

障害 28%となっています。特に肢体不自由は年々増加しており、平成 20 年と比

べると 289人増加しています。

■ 身体障害者の障害種類別の構成(平成 27年 4月 1日現在)

内部障害

28%

肢体不自由

56%

音声・言

語・そしゃ

く機能障害

1%

聴覚・平衡

機能障害

9%視覚障害

6%

■ 障害種類別身体障害者数の推移(各年 4月 1日現在)

Page 7: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 13 -

3.知的障害者の状況

① 年齢の状況

知的障害者の年齢階層の内訳を平成 27 年でみると、18 歳未満 24%、18 歳以

上 29 歳以下 26%、30 歳以上 49 歳以下 29%、50 歳以上 64 歳以下 12%、65 歳

以上 9%となっています。身体障害者と比べて若年層の割合が高い一方で、65

歳以上の高齢者の割合が低い点に特徴があります。

■ 知的障害者の年齢構成(平成 27年 4月 1日現在)

65歳以上

9% 50~64歳

12%

30~49歳

29%18~29歳

26%

18歳未満

24%

■ 年齢階層別知的障害者数の推移(各年 4月 1日現在)

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27対20年

比率

計 628 662 696 718 737 767 778 814 130%

65歳以上 57 59 59 61 62 63 66 76 133%

50~64歳 84 84 92 92 77 110 102 99 118%

30~49歳 170 184 189 195 211 223 232 233 137%

18~29歳 161 170 189 201 216 203 214 215 134%

18歳未満 156 165 167 169 171 168 164 191 122%

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

Page 8: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 14 -

② 障害の程度別の状況

知的障害者の障害程度の内訳を平成 27 年でみると、A(重度)44%、B(中

度)22%、B(軽度)34%となっています。A(重度)の障害程度が最も多く、

そのうち 40%の人が身体障害を併せもっています。また、B(中度・軽度)の

人も増加傾向にあり、特にB(軽度)の伸び率については、平成 20年と比べる

と、157%と最も高くなっています。

■ 知的障害者の障害程度の状況(平成 27年 4月 1日現在)

A(重度)

44%

B(中度)

22%

B(軽度)

34%

■ 障害程度別知的障害者数の推移(各年 4月 1日現在)

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27

身体

障害

との

重複

対20

年比

計 628 662 696 718 737 767 778 814 183 130%

A(重度) 289 299 318 324 332 341 347 355 144 123%

B(中度) 167 173 174 172 170 176 174 182 16 109%

B(軽度) 172 190 204 222 235 250 257 277 23 157%

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

Page 9: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 15 -

4.精神障害者の状況

① 障害の程度別の状況

精神障害者の障害程度の内訳を平成 27 年でみると、1級 24%、2級 52%、

3級 24%と2級が最も高くなっており、伸び率については、平成 20年と比べる

と3級が 235%と最も高くなっています。

■ 精神障害者の障害程度の状況(平成 27年 4月 1日現在)

■ 障害程度別精神障害者数の推移(各年 4月 1日現在)

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27対20年

比率

計 510 554 583 632 603 698 714 740 145%

1級 199 209 210 209 173 200 184 180 90%

2級 234 258 269 307 321 358 367 379 162%

3級 77 87 104 116 109 140 163 181 235%

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Page 10: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 16 -

② 年齢の状況

精神障害者の年齢階層の内訳を平成 27 年でみると、18歳未満 2%、18歳以上

29 歳以下 8%、30 歳以上 49 歳以下 40%、50 歳以上 64 歳以下 26%、65 歳以上

24%となっています。

■ 精神障害者の年齢構成(平成 27年 4月 1日現在)

③ 自立支援医療(精神通院)支給認定者数の推移

平成 27年の自立支援医療(精神通院)支給認定者数は 1,459人となっており、

平成 20年から 529 人増加しています。

■ 自立支援医療(精神通院)支給認定者数の推移(各年 3月 31日現在)

930 9561,028

1,1101,188

1,283

1,3831,459

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27

区 分 18歳未満 18~29歳 30~49歳 50~64歳 65歳以上 計

1級 0 4 35 49 92 180

2級 4 28 172 111 64 379

3級 14 27 87 33 20 181

計 18 59 294 193 176 740

Page 11: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 17 -

5.発達障害者の状況

発達障害とは、脳機能の発達が原因で、コミュニケーションや対人関係、特

定の事柄を苦手とする障害です。この障害は、いくつかのタイプに分類されま

す。「発達障害者支援法」においては、「自閉症、アスペルガー症候群その他の

広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の

障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定める

もの」と定義されています。また、同じ障害でも、その症状に個人差があるこ

とも、この障害の特徴です。

発達障害者・児数については、手帳要件に該当しない人もいるため、その正

確な人数の把握は困難ですが、本市の委託相談支援事業所の平成 26年度の相談

受付延べ人数は、847人です。

発達障害は、生まれつきの脳機能の発達が通常と異なることにより生じる障

害であって、外見上は分かりにくいですが、「一生発達しない」ものではありま

せん。幼い時から適切な支援を受けることにより、症状の改善が可能な場合が

あります。山口県では、平成 14年 10月から「山口県発達障害者支援センター*」

を設置し、相談の受付や支援を行っています。

6.高次脳機能障害者の状況

高次脳機能障害とは、事故や病気、薬物中毒等により脳が部分的に損傷を受

け、記憶障害や注意障害等の認知機能について障害が生じ、日常生活や社会生

活への適応が困難となる障害です。障害の程度や症状の出現頻度は、経過時間

や環境・状況により個人差があります。また、外見上は障害と分かりにくく、

本人や家族も気付きにくいことも多いことから、「見えない障害」と呼ばれるこ

ともあり、周囲の人からの理解が得られにくいことがあります。

本市の委託相談支援事業所の平成 26 年度の相談受付延べ人数は、23 人です。

また、山口県でも平成 19年 2月から山口県身体障害者福祉センターを支援拠点

として、相談窓口を開設し、支援を行っており、平成 25年 4月からは、山口県

立こころの医療センターの高次脳機能障害支援センターに支援拠点を移し、引

き続き支援を行っています。

Page 12: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 18 -

3 障害者施策の主な課題

1.サービス提供体制の整備

本市では、「障害者総合支援法」の下、障害のある人が身近な地域で適切に

障害福祉サービスを選択し利用できるよう、サービスの提供に努めています。

しかし、サービス利用者が増加する中、サービス事業所の不足等により希望

するサービスを受けることができないなどの現状があり、障害のある人のニ

ーズに即したサービスを提供できる体制の整備が必要となっています。

2.地域生活支援体制の整備

障害のある人が施設や病院等を退所・退院して地域での生活に移行するこ

とについては、地域の支援体制が整っていないこと等により、困難な状況に

あります。施設入所者や長期入院者等が地域生活に円滑に移行できるよう、

障害に対する正しい知識の普及や居住の場の確保、サポート体制の充実等退

所・退院後の生活を支える仕組みが必要です。

3.障害者の就労の促進

山口・防府圏域への障害者就業・生活支援センター*の設置や、「障害者雇

用促進法」の改正等による障害のある人の就労支援体制の整備、企業の障害

者雇用に対する理解も進みつつありますが、一般就労に結びつくケースは少

ないのが現状です。

障害のある人の自立した生活と社会参加を支援する観点から、企業への障

害者雇用についての理解の促進や啓発、障害者就労施設における工賃の引上

げ等を図る必要があります。

4.相談支援体制の充実

「障害者自立支援法」(現「障害者総合支援法」)の施行により、障害の種

別にかかわらず、一般的な相談支援は市町村で一元化して実施するものとさ

れました。現在、本市では3か所の障害者相談支援事業所*に相談支援事業を

委託し、それぞれの障害の特性に応じた相談支援体制の整備を図ってきまし

た。

Page 13: 第2章 障害者を取り巻く状況と課題 - Hofu知的障害者の障害程度の状況(平成27年4月1日現在) A(重度) 44% B(中度) 22% B(軽度) 34% 障害程度別知的障害者数の推移(各年4月1日現在)

- 19 -

しかし、相談先が分からないために必要な支援を受けることができずにい

る人もおり、地域福祉関係者や一般市民へ相談支援機関や相談方法をさらに

周知していく必要があります。また、虐待の防止やその早期発見の観点から

も、関係機関との連絡調整や連携の強化等が課題となっています。

さらに、発達障害や高次脳機能障害、難病*等、新たな障害のある人やその

家族のニーズに応えられる相談支援体制の整備が必要です。

5.障害者差別解消への取組

平成25年6月に、障害のある人に対し、障害を理由とした不当な差別的

取扱いを禁止し、合理的配慮*の提供を行うことを規定した「障害者差別解消

法」が制定され、平成28年4月から施行されます。本市においても、法の

趣旨と理念を市民や企業等に周知し、障害の有無にかかわらず、全ての人が

安心して住み慣れた地域で生活できる共生社会の実現への取組をさらに進め

ていく必要があります。

社会での障害と障害のある人への理解は年々進んでいるところですが、社

会的障壁*がいまだに残っており、障害のある人にとって、日常生活と社会生

活を送る上で妨げとなっています。

社会的障壁を取り除き、共生社会の実現を目指すため、普及啓発活動や支

援活動、相談体制の整備等が必要です。