南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに...

46
平成 20 年度 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書 平成 20 年 12 月 首都大学東京

Upload: others

Post on 25-May-2020

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

平成20年度

南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書

平成20年12月首都大学東京

平成二十年度

南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書

首都大学東京

平成二十年十二月

Page 2: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の
Page 3: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

はじめに

 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の公表に関する協定」にもとづき、平成19 年 6 月に実施された南硫黄島自然環境調査で得られた成果を、広く社会に普及啓発するために、首都大学東京が東京都環境局から委託して実施した事業の報告書である。 南硫黄島自然環境調査は、首都大学東京が東京都環境局より受託し(代表者:可知直毅)、加えて部分的に文部科学省科学研究費補助金の助成(代表者:加藤英寿)も受けて実施した。 委託事業として実施したのは、都庁(都民ホール)と小笠原(父島および母島)における調査結果報告会と展示会の企画運営・広報とそれらの開催、南硫黄島の自然を紹介するDVDの作成であるが、これらの事業以外にも多くの関係者、関係機関のご協力により、さまざまな普及啓発事業を実施した。それらについてもこの報告書に記録として留めた。 南硫黄島は、小笠原諸島の島々の中で、「手つかずの自然」が残っている希有な島である。その自然環境の現状を紹介するだけでなく、調査活動そのものによって外来種を持ち込みことにならない工夫なども含め、調査隊がどのような準備をし、どのように調査を行ったかなどについても、小笠原島民をはじめ広く社会に伝えることが、小笠原における人と自然の共生のためにも重要であろう。

 この報告書に記録されている事業を実施するにあたっては、南硫黄調査隊とそれをサポートしてくださったメンバーに加え、神奈川県立生命の星・地球博物館、財団法人自然環境研究センター、小笠原自然文化研究所、小笠原支庁、小笠原村、母島観光協会など多くの方々にご協力いただいた。ここに記してお礼申し上げる。

                     2008 年 12 月                     首都大学東京 理工学研究科

                      教授 可知 直毅

Page 4: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の
Page 5: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

目次■公開シンポジウム■公開シンポジウム■公開シンポジウム■公開シンポジウム■公開シンポジウム「「「「「東東東東東京京京京京都都都都都小小小小小笠笠笠笠笠原原原原原村村村村村硫硫硫硫硫黄黄黄黄黄島島島島島字字字字字南南南南南硫硫硫硫硫黄黄黄黄黄島島島島島」」」」」……………………………1

プログラム発表の概要同時開催「これが南硫黄島調査の全容だ!」(展示)懇親会シンポジウムに関する準備反省点、よかった点来場者アンケート(抜粋)(資料)広報用パンフレット

■小笠原■小笠原■小笠原■小笠原■小笠原(((((父父父父父島島島島島・・・・・母島)母島)母島)母島)母島)への普及啓発活動への普及啓発活動への普及啓発活動への普及啓発活動への普及啓発活動………………………………………………1 3母島小中学校授業父島小中学校授業「南硫黄島展」(父島、母島)父島報告会/母島報告会現地報告会に関する準備反省点よかった点

■小笠原ビジターセンター用ビデオソフトの作成■小笠原ビジターセンター用ビデオソフトの作成■小笠原ビジターセンター用ビデオソフトの作成■小笠原ビジターセンター用ビデオソフトの作成■小笠原ビジターセンター用ビデオソフトの作成 ……………………………………2 3

■その他の普及啓発活動■その他の普及啓発活動■その他の普及啓発活動■その他の普及啓発活動■その他の普及啓発活動 ……………………………………………………………………2 5小笠原ビジターセンター用ビデオソフトの作成夏休みスーパー理科教室「南硫黄島の自然」硫黄 3 島クルーズ全国原生自然環境保全フォーラム小笠原内地祭り2008

■調査後の成果発表及び報道、■調査後の成果発表及び報道、■調査後の成果発表及び報道、■調査後の成果発表及び報道、■調査後の成果発表及び報道、評価一覧評価一覧評価一覧評価一覧評価一覧…………………………………………………2 7

■資料■資料■資料■資料■資料……………………………………………………………………………………………3 2

Page 6: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の
Page 7: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

1

■公開シンポジウム■公開シンポジウム■公開シンポジウム■公開シンポジウム■公開シンポジウム「「「「「東東東東東京京京京京都都都都都小小小小小笠笠笠笠笠原原原原原村村村村村硫硫硫硫硫黄黄黄黄黄島島島島島字字字字字南南南南南硫硫硫硫硫黄黄黄黄黄島島島島島」」」」」平成20 年(2008)6 月 1 日(日)10:00 ~ 17:00東京都庁 都民ホール・都政ギャラリー主催:東京都/首都大学東京後援:環境省、林野庁、小笠原村、神奈川県立生命の星・地球博物館、特定非営利活動法人小笠原自然文化研究所、(財)日本自然保護協会

プログラムプログラムプログラムプログラムプログラム

時間 内容午前の部 25年ぶり! 南硫黄島調査の全貌10:00 東京都挨拶

調査隊隊長 加藤英寿 挨拶10:10 特別映像―絶海の孤島南硫黄、探検隊が見たものは!? / 鈴木創(小笠原自然文化研究所)10:40~ 「魔の島」南硫黄島での過ごし方 ―探検隊のサバイバル的生活/ 金子タカシ(ソルマル)11:20~ ストップ・エイリアン―外来種との限りなき戦い/加藤英寿(首都大学東京 牧野標本館)

~お昼休み(11:30~40くらいから、12:50まで)~都政ギャラリーにて展示解説午後の部: 僕たちは南硫黄島に恋をする!13:00~ 私たちはなぜ南硫黄島を目指したのか/ 加藤英寿(首都大学東京 牧野標本館)13:15~ いつ、どのようにできた?! 南硫黄島/中野俊(産業技術総合研究所)13:45~ 南硫黄島にたどり着いた植物たちの運命は? /藤田卓、朱宮丈晴(日本自然保護協会)、高山浩司

(千葉大学大学院理学研究科)、加藤英寿(首都大学 牧野標本館)14:15~ 昼飛ぶコウモリ、夜降るウミドリ/川上和人(森林総合研究所)、鈴木創、千葉勇人、堀越和夫(小

笠原自然文化研究所)(休憩)

15:00~ 虫にも厳しい!南硫黄島の自然-少ない中にも宝物/苅部治紀、松本浩一(神奈川県立生命の星・地球博物館)

15:30~ 人知れぬ島にみた見知らぬカタツムリ―南硫黄島の陸産貝類/千葉聡(東北大学大学院)16:00~ 賽の河原、踊るウツボ―南硫黄島の海洋生物/佐々木哲朗、堀越和夫(小笠原自然文化研究所)16:20~ 南硫黄島が教えてくれたこと―小笠原の世界自然遺産登録にむけて/可知直毅(首都大学東京理工学

研究科)総合討論/※会場からの質問にもお答えします

Page 8: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

2

■発表の概要■発表の概要■発表の概要■発表の概要■発表の概要

(午前の部)■特別映像 絶海の孤島南硫黄、探検隊が見たものは?!鈴木創(小笠原自然文化研究所)映像撮影・編集:柳瀬雅史、構成・編集:伊藤弥寿彦) 発表は鈴木創隊員。映像により調査全体のイメージを把握してもらう発表内容。映像班による映像(音声入り)を流しながら、事前準備(登はん訓練)から、父島での荷物くん蒸の様子、漁船への積み込み~出発といった“調査前”から始まり、到着後の島の様子、登はんの様子、コルでの調査、山頂部での調査(主として哺乳類、鳥類)の様子を再現。 映像+音声+語りにより、来場者にも南硫黄島の様子がリアルに伝えられた。

■「魔の島」南硫黄島での過ごし方 ―探検隊のサバイバル的生活金子タカシ(ソルマル) ルート工作および調査サポートを行った立場から、主として生活面にフォーカスした内容の紹介。無人島調査の衣(装備)・食・住という、人々が最も関心を持つ分野を写真と語りで余すところなく紹介。 水も食べ物もない無人島でどのように調査が行われたのか? というある意味、舞台裏を明かすような発表となり、来場者には笑いと驚きが広がった。

■ストップ・エイリアン―外来種との限りなき戦い加藤英寿(首都大学東京 牧野標本館) エイリアン=外来種の侵入をいかに防ぐか。これは南硫黄島調査に課せられた大きな課題であった。それにどんな方法で対処したか、首都大学東京小笠原施設を使っての荷物くん蒸や、調査後、荷物を冷凍させての対策など、外来種を「入れない(持ち込まない)、出さない」配慮についての説明を行った。 それでもカメラケースの裏に入り込んだミナミトリシマヤモリがいたことには会場から驚きの声が上がった。

(午後の部)■私たちはなぜ南硫黄島を目指したのか 加藤英寿(首都大学東京 牧野標本館) ここで改めて「今、なぜ南硫黄島なのか」という調査の意義が改めて調査隊隊長から提示された。小笠原を知るため、海洋島の自然を知るため、そして人為が及ばない中では、生物間にどんなつながりがあるのか、つまり「小笠原諸島の過去」を知るための調査でもあったことが紹介された。 そして実際、南硫黄島は父島や母島の過去の姿を想像するのに充分な情報を与えてくれ、海洋島の自然の成り立ちの中で鳥が大きな役割を果たしていることなどが改めて浮き彫りにされたことが伝えられた。

■いつ、どのようにできた?! 南硫黄島 中野俊(産業技術総合研究所) 地質調査からの報告。まず火山の説明、島の成り立ちと火山の関係の解説があったのち、南硫黄島の成り立ちについて紹介された。硫黄列島 3 島それぞれの成り立ちの違いや、採取したサンプルをどのような分析にかけて年代を特定していくのかなど、なかなか知ることができない専門的な情報が多く提示された。南硫黄島の成立年代は現在、分析中とのことで結果が待たれる。

■南硫黄島にたどり着いた植物たちの運命は? 藤田卓、朱宮丈晴(日本自然保護協会)、高山浩司(千葉大学大学院理学研究科)、加藤英寿(首都大学東京 牧野標本館) 発表は藤田卓隊員。南硫黄島にはどんな植物が何種生育しているのかを調査すると共に、25 年前との比較、そしてこれらの植物はどこからやってきたのかを調べると共に、これからその植物がどのように変化していくかについての発表となった。海洋島における植物の適応放散を知ることができる貴重な場

Page 9: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

3

 

所が南硫黄島であると伝えられた。

■昼飛ぶコウモリ、夜降るウミドリ 川上和人(森林総合研究所)、鈴木創、千葉勇人、堀越和夫(小笠原自然文化研究所) 発表は川上和人隊員。オオコウモリと鳥類についての発表で、途中映像を交えながら、昼間に活動するオガサワラオオコウモリの様子や、山頂近くまで巣穴を作るクロウミツバメをはじめとする 7 種の海鳥の様子を紹介。なぜ、他の場所では見られない活動をしているのかの理由についてと、小笠原諸島の他の島々では数が激減している生物にとって、南硫黄島が大切な保管庫であり重要な地であることが説明された。また、オオコウモリ、海鳥を脅かす天敵(主としてネズミ)がいないことが、この自然度の高さを保っている理由であることも提示された。

■虫にも厳しい!南硫黄島の自然-少ない中にも宝物 苅部治紀、松本浩一(神奈川県立生命の星・地球博物館) 発表は苅部治紀隊員。25 年前の調査でも言われていた昆虫類の種類の少なさ。その中でいかに昆虫を採集するか、苦労した調査の概要全体と、実際に採集した中から見えてきた南硫黄島昆虫相の「貧弱」「特化」「グループの偏り」についてがまず紹介された。しかし、採集できた昆虫は固有のものが多くありまた、小笠原諸島には分布しているのに南硫黄島にのみ生息しないなど欠けたグループなどもあって、昆虫相の由来や進化の様子に興味深いものがあることが提示され、継続的な調査の必要性も強調された。

■人知れぬ島にみた見知らぬカタツムリ―南硫黄島の陸産貝類 千葉聡(東北大学大学院) 初の本格的な調査となった陸産貝類。進化のスピードが速いだけに、独自の進化を遂げた新たな種の発見も期待された。調査の結果、13 種の分布が確認され、しかも 4 種は南硫黄島固有種である可能性が高い。さらに、通常は地上で生活する種が樹上で生活していることが確認されるなど、祖先種とは異なる生活をする種も確認できて、南硫黄島の陸産貝類の独自性・貴重さが浮き彫りになったことが紹介された。 達者な漫画と、メガネをなくすといった調査の裏話もユニークに語られ、会場の笑いを誘う発表となった。 ■賽の河原、踊るウツボ―南硫黄島の海洋生物 佐々木哲朗、堀越和夫(小笠原自然文化研究所) 発表者は佐々木哲朗隊員。ほとんど調査が行われてこなかった南硫黄島周辺の海洋生物(魚類、甲殻類、貝類、造礁サンゴ類)について、ドレッジでの海底の砂を採取して中の生物を調べる方法、潜水調査、磯採集といった方法で生物調査を行った。今回特定できた生物種は、小笠原諸島でも見られるものが大半だったが、一方で小笠原群島では一般的なカサガイが全くないという偏り、また小笠原群島では見られない熱帯性の種が確認できた=南方種の北限に南硫黄島が位置していることなどが分かってきたという報告がなされた。 ■南硫黄島が教えてくれたこと―小笠原の世界自然遺産登録にむけて 可知直毅(首都大学東京理工学研究科) 世界自然遺産候補地として暫定リストに登録された小笠原諸島、その自然度の高さ、価値を再認識させてくれるのが南硫黄島である。海洋としての生態系、生物多様性の独自さをもちながら、外来種問題にも取り組まざるを得ない小笠原において、人為が及んでいない南硫黄島は本来の小笠原の自然を見ることができる場所であるという説明がなされた。外来種であるネズミなどが島に入っていないため、海鳥が海の栄養を島にもたらし、その恵みが貴重な自然を作り出していることの解説は、南硫黄島自然環境調査の重要度も改めて認識させる内容となった。

Page 10: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

4

■同時開催■同時開催■同時開催■同時開催■同時開催「「「「「こここここれれれれれががががが南南南南南硫硫硫硫硫黄黄黄黄黄島島島島島調調調調調査査査査査ののののの全全全全全容容容容容だだだだだ!!!!!」」」」」~出発から調査成果まで~~出発から調査成果まで~~出発から調査成果まで~~出発から調査成果まで~~出発から調査成果まで~ シンポジウム当日、都民ホール隣の都政ギャラリーにおいて、調査に関する大規模な展示を行った。これは2007 年 12 月に神奈川県立生命の星・地球博物館で開催された企画展「日本最後の秘境 南硫黄島」の展示を流用したものである。 展示は写真+コメントパネル(A1 サイズから A4 変形まで約600 枚)、標本、映像(南硫黄島 自然編、人間編」(自然編・25 分間、人間編・16 分間)、体験コーナー(テントなど)のほか、調査隊装備や食事までまさに調査の全容を示すものとなった。

シンポジウムでは昼休憩を 1 時間半と長めに取り、その間、展示コーナーで隊員が待機、来場者に展示の説明を行うというスタイルを取り入れた。

展示前で隊員に質問をする来場者

■当日の会場の様子■当日の会場の様子■当日の会場の様子■当日の会場の様子■当日の会場の様子

調査時装備で登場、軽妙な司会ぶりで会場を湧かせた川上和人隊員

会場は一時、立見が出るほどの盛況ぶりだった。前列 3 席は身体の不自由な方用に確保した優先席

Page 11: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

5

■装備品などの展示品■装備品などの展示品■装備品などの展示品■装備品などの展示品■装備品などの展示品テント 1帳テント用フライ 1枚ヘルメット 1個ロープ 8 ミリ 1本ロープ6ミリ 1本ハーネス 4個カラビナ 4個ランタン 1個コンロ 1個ハンマー 1個金鍋 1個カップ 1個

■展示標本■展示標本■展示標本■展示標本■展示標本

※昆虫標本は、固有昆虫……ミナミイオウヒメカタゾウムシ、ミナミイオウトラカミキリ(固有亜種)オガサワラハラナガハナアブ、陸生ミズムシなど含む 4 ケース

名称 種名 数

爬虫類 オガサワラトカゲ 1

ミナミトリシマヤモリ 1

鳥類 アカオネッタイチョウ 1

アナドリ 1

オナガミズナギドリ 2

岩石 採集南東海岸 1

北東海岸 1

西海岸 1

南海岸 1

植物 モクシュキョウ 1

ヒナギキョウ 1

ホソバヤロード 1

ハマアズキ 1

ナンカイシグ 1

オオハマボッス 1

シンクリノイガ 1

サンゴ サンカクミドリイシ 1

ヤスリミドリイシ 1

アナサンゴ 1

コカメノコキクメイシ 1

オオサザナミサンゴ 1

ヘラジカハナヤサイサンゴ 1

ヤシガニ ヤシガニ 1

昆虫 ケース 1

ケース 1

ケース 1

ケース 1

マイマイ ナカダノミガイ 2

トライオンノミガイ 2

ナタネガイ 1

ハハジマベッコウ 1

名称 種名 数

コッヘル 1個のこぎり 1本ナタ 1本革手袋 1個EPI ガスボンベ 1個リクライニングシート 1個登山用機材 1式ザック 1個発泡スチロールケース   4個調査用キャンプ用品    1式簡易ベッド 1

Page 12: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

6

タイトル サイズ 枚数企画展「日本最後の秘境 南硫黄島」開催にあたって B1 1探検隊のなりたちと調査の目的 B1 1南硫黄じまと南硫黄とう B1 1南硫黄島と人間の歴史 B2 1南硫黄島の自然環境の概要 A3 1写真 A3 2南硫黄島って、どこ? B1 1南硫黄島の地形 B1 1CGでみた南硫黄島の地形 B1 1南硫黄島を比べる B1 1変な島だよ、南硫黄島 B1 1火山(硫黄)列島の紹介 B1 1隊員のすべて(隊員の「使用前。 そして使用後」 A0 1まるで別人?!の人もいるでしょ? B1 1縁の下隊員のみなさん A1縦長半 1出発前の活動 A1横 1検討会議 B4 1写真 A4 3隊員に配布されたさまざまな資料 A4 8物資の手配 A3 1写真 A4 5リスト A4 1輸送 B4 1パッキング B4 1写真 A4 8救急訓練 B4 1海洋訓練 B4 1登山訓練 B4 1写真 A4 11検疫 タイトル 1出発前の検疫 B4 2現地のクリーンルーム B4 1発見された危険物 A4 1説明文 A4 1写真 A4 9現地での最終検疫 B4 1写真 A4 8冷凍庫へ B4 1写真 A4 4帰ってからの検疫 B4 1写真 A4 4写真で見る南硫黄島 B1 1探検開始 B4 1写真 A4 8写真 A4 19もしも漁船がなかったら B4 1ルート工作班 タイトル 1ルート工作班 B4 1ルート工作の考え A4 1準備した資材 A4 1最初の岩壁帯 A4 1

■展示パネル一覧■展示パネル一覧■展示パネル一覧■展示パネル一覧■展示パネル一覧(((((約約約約約 600600600600600 枚)枚)枚)枚)枚)

写真       A4 17上部の薮こぎ   A4 1回収作業   A4 1写真   A4 15写真   A4 11破れたズボン展示 3手袋 3壊れたフィン 1写真   A4   4壊れた靴 1ザイル   2写真   A4 8サニクリーン 1写真 A4 5説明文   A4 2取材班 タイトル 1実際の取材活動  B4 1記録班の役割  B4 1写真   A4 7物資補給 タイトル 1物資補給の役割 B4 1説明文 B4 1写真 A4 9写真 A4 9さようなら南硫黄 キャプション 1調査の成果 B4 1南硫黄の岩石 タイトル 1説明文 B4 1写真 A4 9南硫黄の陸産貝類 タイトル 1説明文 B4 2写真 A4 7説明 A4 3南硫黄の爬虫類 タイトル 1写真 A4 4説明 A4 2南硫黄の土壌生物 タイトル 1写真 A4 5説明 B4 1南硫黄の昆虫 タイトル 1写真 A4 12説明 B4 1南硫黄のオガサワラオオコウモリ タイトル 1写真 A4 10説明 A4 7説明文 B4 1写真 A4 9説明 A4 5南硫黄の鳥 タイトル 1説明文 B4 1写真 A4 8

Page 13: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

7

説明 A4 3説明文(死屍累々) B4 1写真 A4 8説明 A4 3南硫黄の植物 タイトル 1説明文 B4 1写真 A4 8説明 A4 1説明文 B4 1写真 A4 9説明 A4 2南硫黄島の微気象環境と植生垂直分布 タイトル 1説明文 B4 1写真 A4 4説明 A4 4南硫黄の海洋生物 タイトル 1説明文 B4 2

写真 A4 17説明 A4 1写真 A4 10島の変遷 タイトル 1説明文 B4 3写真 A4 5グラフ B4 2ベースキャンプ タイトル 1説明文 B4 3写真 A4 4ベースキャンプ再現 タイトル 1ベースキャンプについて B4 1タープ A4 1写真 A4 16未来の調査企画者そして探検隊へ タイトル 1写真 A4 6隊員から一言 21謝辞 A1 1写真 A4 8

■懇親会■懇親会■懇親会■懇親会■懇親会シンポジウム終了後、調査隊および関係者を招いての懇親会を開催した。日時:2008 年 6 月 1 日(日) 18:00 ~ 20:00会場:新宿NS ビル1F ローズ&クラウン tel. 03-3345-1926会費:3000 円(軽食+飲み放題)

 小笠原に関する研究関係者、行政関係者、島関係者など 54 名の参加があった。シンポジウムの感想はもちろん、小笠原に関わっているもの同士の意見交換や情報交換などが活発に行われた。久々に顔を合わせる方々も多かったようで、最後まで盛況のうちに終了した。

開催挨拶:可知直毅締め挨拶:井上雄介氏(元自治省)

■シンポジウムに関する準備■シンポジウムに関する準備■シンポジウムに関する準備■シンポジウムに関する準備■シンポジウムに関する準備2008 年初頭から、調査隊の中から実行委員が選出された。実行委員長:高山浩司実行委員:可知直毅、加藤英寿、中野秀人、鈴木創、苅部治紀、川上和人

2 月全体コーディネートをする人員を確保する必要があると提案されたため、過去に小笠原関係の環境 NPO を主宰し、小笠原関係の著作もある有川美紀子(ライター)を加えた。有川担当分は広報、各種制作物進行管理、当日運営など。中旬、高山より演者に正式な講演依頼。25 日、シンポジウム実行委員の ML オープン。関係省庁などへの後援依頼開始。

3 月1 日、神奈川県博の展示物を有志で梱包、のち打合せを行った。3 月 14 ~ 17 日の日本生態学会で発表。ほぼ第 1 回目の広報として、簡易版パンフレットを作成し、学会会場で配布した。

Page 14: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

8

同内容のチラシを 3 月開催の「海辺の環境教育フォーラム」で配布した。ポスター、チラシの制作開始最初で最後の南硫黄島調査成果報告(一般向け)であることを意識し、伝え方の工夫やコンテンツについて再度練りなおし、3 月末に決定した。

4 月17 日会場下見(都民ホール、都政ギャラリー)22 日、東京都のプレス発表(以後、広報解禁)公式Hp(http://minamiiwo.com)オープン。メディア向けにパンフレット、ポスターなど送付。広報は新聞とネットを中心に行った。東京都関連施設(動物園、水族園、環境関連施設)や、野鳥の会関係施設、環境系施設へのポスター&パンフ送付隊員が今まで取材を受けたメディア関係者のリストを出してもらい、D M で資料送付した小笠原リサーチとともに、小笠原研究関係者、関係省庁担当者などにチラシを同梱して発送した。

5 月東京都広報掲載プレス後の反応、過去に小笠原を取材したメディア関係者への資料送付後の反応が芳しくないため、有川が個人的に知っている新聞記者にプッシュ→東京新聞特報部、読売新聞社会部。いずれもシンポ直前に掲載された。ネットを用いてブログ単位での DM 広報開始小笠原へ修学旅行などで行ったことがある高校の担当者に直接ポスター送付小笠原へのエコツアーを開催している旅行社へポスター送付首都大学生をアルバイトとして確保小笠原リサーチ頒布、T シャツ販売決定

■反省点■反省点■反省点■反省点■反省点広報スタートが遅かった(東京都プレスの関係)ポスター送付先は、送付するだけではなく、直接広報担当が足を運び、よい場所への掲示をお願いするなどの説得をしたほうがよかった。おがさわら丸内に設置されたパンフ置き場は、案内が必要。海運に対し、もう一段階強い PR 協力を依頼するべきだった(船内アナウンスで紹介してもらうなど)。東京都プレスに、公式 HP アドレスを載せてもらうべきだった。問い合わせ先がいずれも公的機関だったため、土曜日にいいタイミングで新聞記事が掲載されたが、反応を見ることができなかった。ネット時代の特性か、問合せがほとんどなかったため、直前まで観客数を読むことができなかった。また休日問合せ対応を広報担当で電話含め行うべきだった。会場入口が分かりにくいという意見が多かった。人員配置に考慮が必要だったかもしれない。

■よかった点■よかった点■よかった点■よかった点■よかった点司会含め演者の何人かが調査時の装備で講演するなどの演出が効果的だった。プロの撮影した映像はやはり効果的で、かの地の様子を想像させる大きな役割を果たした。当日問題なく潤滑に運営できた大きな要因として、首都大学生アルバイトの存在がある。一応各人の仕事リストは配布したが、状況に応じて柔軟に判断し、自ら動ける学生が揃っており、事務局の負担を著しく軽減してくれた。

結果的には 313 人の参加者があり会場は満員、午後 5 時までほとんど帰る人がいなかった。

Page 15: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

9

■来場者アンケート■来場者アンケート■来場者アンケート■来場者アンケート■来場者アンケート(((((抜抜抜抜抜粋粋粋粋粋))))) 当日アンケートを配布し、ロビーに机と筆記具を用意して来場者に回答していただいた。来場者 313 名に対し、アンケート回答 91 枚と、かなりの高確率で返答があったことも内容についての関心の高さをうかがわせる。 また、シンポジウムを知った経緯については、通常、新聞記事が一番多くなると思われたが、本イベントは友人知人からの情報が多く、そのルートをもう少し詳細に聞いておくべきだった。そうしておけば、今後の広報戦略の立て方も変わると思われる。

以下はアンケートの回答抜粋

■シンポジウムをどこで知りましたか?■シンポジウムをどこで知りましたか?■シンポジウムをどこで知りましたか?■シンポジウムをどこで知りましたか?■シンポジウムをどこで知りましたか?((((( 複数回答含む)複数回答含む)複数回答含む)複数回答含む)複数回答含む)新聞 9 (朝日、読売、赤旗)ネット 22友人・知人から 44その他 18(おがさわら丸内ポスター、大学研究室掲示、都広報)

■年代■年代■年代■年代■年代10 代 420 代 2230 代 1140 代 1950 代 1460 代 1170 代 880 代80 代以上無回答 2

■講演内容について■講演内容について■講演内容について■講演内容について■講演内容についてとても分かりやすかった 53わかりやすかった 24まあまあ 7やや分かりにくかった 0分かりにくかった 0 無回答 7

■■■■■ 講演の中で面白かったものをあげてください講演の中で面白かったものをあげてください講演の中で面白かったものをあげてください講演の中で面白かったものをあげてください講演の中で面白かったものをあげてください※ほぼ全演目があげられた※ほぼ全演目があげられた※ほぼ全演目があげられた※ほぼ全演目があげられた※ほぼ全演目があげられた・ストップエイリアン・島における鳥類と植物の植生の関係など・なぜ南硫黄島を目指したか・ルート工作・昼飛ぶコウモリ、夜降るウミドリ・地質・鳥類・虫・南硫黄島での過ごし方・特別映像、植物・衣裳・いつ、どのようにできた?南硫黄島・昆虫、カタツムリ、鳥獣・学術報告というより一般人向けでよかった

Page 16: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

10

・映像、特に動画・カタツムリの加藤隊長マンガ・地味なカタツムリを面白く話してくれた・地質と植物と鳥の話をまとめて進化を考えると面白かったです。海鳥が森を作る。・どれも面白かったですが海洋生物の話は初めて聞けたので印象に残りました。・本などではまず知ることのできない点を聞けた。・動画やスライドがとてもわかりやすくてよかった。そういう発表のできる研究者になりたい。・NHK の番組よりよかったと思います。生の話!タマシイこもってます。・自分も南硫黄島に旅した気分になった。

■展示の中で面白かったもの■展示の中で面白かったもの■展示の中で面白かったもの■展示の中で面白かったもの■展示の中で面白かったもの・働き続けた洋服たち、破れた服(複数回答あり)・特に印象に残ったのはみなさんの笑顔いっぱいの写真です。・いろいろ。加藤隊長のテントへ入りましたよ・学術的な展示はもちろん、調査行動中の実態に即した展示物(テント、食料、破れたズボン)・隊員の表情(探検のBefore と after の比較)複数回答・生物の標本が充実、あと植物標本も出して欲しかった・ミズムシ(複数)・検疫の様子(複数)・玄武岩・まさか、本物の鳥の死体が展示されているとは思いませんでした(複数)・1 日で撤去するのはもったいないです。実物展示は、伝わり方が違うので、非常によかった。写真も多 用され、説明も分かりやすい。・リュック。重かった。想像以上に重かった。

■自由意見■自由意見■自由意見■自由意見■自由意見・神奈川県立生命の星・地球博物館の展示がとてもすばらしかったので今度は生の声を聞きたくて参加しました。期待にたがわず、手づくり感たっぷりでとてもよかったです。

・前回の調査から 25 年のブランクということから、やはり今後の 5 年、10 年に続けて今回のメンバーで 是非!是非!!!行って下さい。そして研究のデータをずっと残していってください。(同内容複数)・北硫黄島の状況も知りたいです・知的好奇心を刺激されました。・出版物にまとめて広く社会に告知してください。・中・高生向けの教室を企画して欲しい・海にすむ哺乳類も調査して欲しい。・DVD の販売を希望します。・南硫黄島はこのまま絶海の孤島として残していって欲しい。そのためには研究も続けて言って欲しい。 周りの島から影響を受けて、環境が変わっていくと思うと、周りの島々の環境も守っていって欲しい。・ガチガチに真面目ではなく、生き物を見つけて大興奮してらっしゃる様子を見てとても親近感を感じ ました。・写真集の出版をお願いします

Page 17: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

11

(((((資資資資資料料料料料)))))公開シンポジウム公開シンポジウム公開シンポジウム公開シンポジウム公開シンポジウム「「「「「東東東東東京京京京京都都都都都小小小小小笠笠笠笠笠原原原原原村村村村村硫硫硫硫硫黄黄黄黄黄島島島島島字字字字字南南南南南硫硫硫硫硫黄黄黄黄黄島島島島島」」」」」広報用パンフレット広報用パンフレット広報用パンフレット広報用パンフレット広報用パンフレット

表面 裏面

ポス

ポスター(デザインはチラシ表面と同じ)

Page 18: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

12

東京都プレスリリース(200 8 . 4 . 2 2 )

Page 19: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

13

項目 場所 担当講師 時間 備考

はじめに・隊員紹介 多目的室 堀越和夫 5分 口頭説明

『奇跡の島は』 同上 金子タカシ 25 分 PP

『南硫黄島調査映像』 同上 鈴木創 10 分 DVD 映像

調査体験 中庭 全員(2 班分け) 20-30 分 実技

まとめ、感想 中庭 金子タカシ 10 分

■小笠原■小笠原■小笠原■小笠原■小笠原(((((父父父父父島島島島島・・・・・母島)母島)母島)母島)母島)への普及啓発活動への普及啓発活動への普及啓発活動への普及啓発活動への普及啓発活動 9 ~ 10 月にかけて、主として小笠原住民への還元としての普及啓発活動が行われた。活動の一覧は以下の通り。

1. 母島小中学校授業 9 月 19 日(金)2. 父島ビジターセンター及び母島船客待合所にて「南硫黄島展」開催 

母島:9 月 2 日(火)~ 28 日(日)、父島:10 月 2 日(木)~2009 年 1 月中旬3. 父島小中学校授業 10 月 7 日(火)4. 父島報告会 10 月 5 日(日)6 日(月)5. 母島報告会 10 月 7 日(火)、8 日(水)※これ以外の普及啓発活動は末尾にまとめています。

■■■■■ 母島小中学校授業母島小中学校授業母島小中学校授業母島小中学校授業母島小中学校授業2008 年 9 月 19 日(金曜日)・小学3 ~ 6 年生対象(21 名): 午後 14 時 20 ~ 15 時 30 分(70 分間)・中学 1 ~ 3 年生対象(9 名): 午後 13 時~ 14 時 10 分(70 分間)

授業タイトル『君は未来の南硫黄探検隊!』

授業のねらい 小笠原在住の調査隊員より、一般には立ち入ることのできない南硫黄島の貴重な自然環境と、それを守るための工夫について紹介し、地元地域にある原生自然が残っている島の価値と、環境保全の意識を深める。また、探検隊といええるほど過酷な調査活動のようすを体感する。

場所母島小中学校・視聴覚室など(パワーポイント解説・映像解説)・中庭(調査体験)

講師(隊員)堀越和夫(小笠原自然文化研究所)鈴木創(小笠原自然文化研究所)佐々木哲朗(小笠原自然文化研究所)金子タカシ(ソルマル)

母島授業進行表(持ち時間は 70 分)(小学校はオーバー)

Page 20: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

14

中庭での調査体験

装備を着用しての授業

中庭での調査体験 *探検隊をミッション別に2班に分ける。 作業体験を通じて、南硫黄島の過酷な自然環境と保全の意識を深める。

○ ベースキャンプ設営・ベースキャンプの任務(情報ステーション、生活ベース)を写真で解説。・ テント、ベッドを子供達で組み立てる。テント内のベットで寝てみる。・ ベースキャンプ食品を見る。・ うんこ回収袋を広げてみる。・ 20kg ザックを背負う。・ 無線で、登坂調査隊の作業様子と、調査結果の報告を聞く

○登坂調査隊(動物生息調査)・ ヘルメット、ハーネス(登坂器具)など、登山装備を説明する。・ 子供代表者に装備を装着する。・ 垂直ロープに設置しユマール(行き)とエイトカン(帰り)体験を全員行う。・ 自動撮影カメラの作動確認し、撮影映像をチェックする。・ 無線で、BC へ登坂調査隊の作業様子と、調査結果の報告する。

○ 体験報告・子供達に感想(生活、環境保全)を聞く

Page 21: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

15

使用区分 名称 母島(展示品含む) 父島 手配先 搬送教室内プロジェクター 1 学校 設置品スクリーン 1 学校 設置品アンプ付きスピーカー 1 セット 学校 設置品ノートパソコン 1 金子 PC 金子 PC 持参ポインター 1 学校 設置品ハンディー PA 1 学校南硫黄映像 DVD 1 金子 DVD 鈴木持参机と椅子 生徒人数分 学校 設置品

実技(中庭)テント 1 2 IBO 持参小型タープセット 1 IBO 持参タープ用細引き 2 購入済みペグ用ハンマー 1 学校借り入れキャンピングベッド 1 1 IBO 持参鍋 1 IBO 持参やかん 1 IBO 持参コッフェル 1 IBO 持参ガスバーナー・カセット 1 IBO 持参うんこバッグ 5 IBO 持参食品(朝昼夜、海岸と山用) 1 セット IBO 持参緊急薬品 1 セット IBO 持参2 Lペット水) 12 IBO 持参ハッポウ箱 2 IBO 持参ヘルメット 2 3 IBO 持参ヘッドライト 4 IBO 持参ハーネスセット 1 3 IBO 持参ザイル類 1 セット 2セット IBO 持参ザック 1 3 IBO 持参背負子 1 IBO 持参無線機 5 IBO 持参三脚 1 1 IBO 持参センサーカメラ 2 IBO 持参ミッション指示ポスター 1 学校で印刷無線交信記録紙 2 枚 学校で印刷記録紙画板 2 枚 購入BC生活写真(クリアーファイル) 1 購入登坂調査・生物写真(クリアーファイル) 1 購入写真カードケース(BC用) 1 購入えんぴつ 3 購入ひも 1 購入はさみ 1 購入ネームホルダー 4 人分 購入

■母島小中学校授業備品リスト■母島小中学校授業備品リスト■母島小中学校授業備品リスト■母島小中学校授業備品リスト■母島小中学校授業備品リスト

Page 22: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

16

授業進行表■小学校(60 分)

■父島小中学校授業■父島小中学校授業■父島小中学校授業■父島小中学校授業■父島小中学校授業2008 年 10 月 7 日(火曜日)1)小笠原小学校5年・6年生(40 名)、午前8:30 ~ 9:302)小笠原中学校1年・2年生(36 名)、午後1:30 ~ 2:203)小笠原中学校3年生(26 名)、   午後2:30 ~ 3:20

授業タイトル『君は未来の南硫黄探検隊!』

授業のねらい 実際に調査を行った隊員が、南硫黄島の貴重な自然環境と過酷な調査生活を紹介することにより、地元地域にある原生自然が残っている島の価値を子供達に感じてもらう。原生の自然を知ることで、現在の父島について考えるきっかけとしてもらう。

場所小笠原小学校、小笠原中学校と学校体育館※備品は母島小中学校で使用したものに加え、陸産貝類、鳥類授業の標本などを加えた。

講師(隊員)川上和人(森林総合研究所)千葉 聡(東北大学)佐々木哲朗(小笠原自然文化研究所)島田克己(ボニンブルーシマ)渡貫洋介(シータック)

■中学校(50 分)

項目 場所 担当講師 時間 備考

はじめに・隊員紹介 体育館 渡貫 5 分 口頭説明

「魔の島へいどむ」 体育館 島田 15 分 パワーポイント解説

『南硫黄島調査映像』) 体育館 佐々木 10 分 速報版 DVD 映像解説

調査体験 体育館 全員 20 分 実技

まとめ、参加者感想 体育館 渡貫 10

項目 場所 担当講師 時間 備考

はじめに・隊員紹介 体育館(図書室) 渡貫 5 分 口頭説明

「魔の島へいどむ」 体育館(図書室) 島田 10 分 パワーポイント解説

『南硫黄島調査映像』 体育館(図書室) 佐々木 10 分 速報版 DVD 映像解説

調査体験 体育館(図書室) 全員 20 分 実技

まとめ、参加者感想 体育館(図書室) 渡貫 5 分

Page 23: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

17

実技(4つのミッション別に班に分かれて、南硫黄島での調査活動を疑似体験する)。

■ ベースキャンプ班ミッション: 隊員の生活基盤を整える。調査班・ルート工作班の行動を把握する。内容: テント設営。ベッド組み立て。薬品、食品などの解説。他班との無線交信。担当講師: 佐々木隊員 

■ ルート工作班ミッション: 調査地点をめざし、山を上り下りする。内容: 登坂器具の解説。登坂器具を実際に身につけ、水平に張ったザイルに沿って歩行する。担当講師: 島田隊員 

■ 鳥類調査班  ミッション: 鳥類を捕獲し、形態のデータをとる。内容: 鳥類標本を使用し、形態観察をする。各部位をノギスで計測する。担当講師: 川上隊員

■ 陸産貝類調査班ミッション: 微少陸貝を見つけ出し、形態の観察をする。内容: バット内に貝の付着した枯葉を積み重ね、そこから貝を探す。見つけ出した陸貝を小型顕微鏡で観察する。担当講師: 千葉隊員※タイムキーパー・全体把握   渡貫隊員

Page 24: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

18

■■■■■「「「「「南南南南南硫硫硫硫硫黄黄黄黄黄島島島島島展展展展展」」」」」(((((父父父父父島島島島島:::::小笠原ビジターセンター、小笠原ビジターセンター、小笠原ビジターセンター、小笠原ビジターセンター、小笠原ビジターセンター、母島母島母島母島母島:::::ははじま丸船客待合所)ははじま丸船客待合所)ははじま丸船客待合所)ははじま丸船客待合所)ははじま丸船客待合所)母島展示 9 月 2 日(火)~ 28 日(日) 6 月 1 日に都政ギャラリーで行った展示のうち、パネル 600 枚中 376 枚を展示。標本も爬虫類、鳥類、昆虫類、岩石、植物、サンゴ、ヤシガニ、陸産貝類を展示した。(標本リストは P7 にあるリストに加え、クシハダミドリイシ(サンゴ)の標本 1 点が追加された。 ビジターセンター用 DVD「秘境 南硫黄島 ~25年ぶりの上陸調査~」20 分は、上記展示期間中には上映されなかったが、母島観光協会の協力を得て、船客待合所での上映が決定した。 展示は小笠原自然文化研究所、調査隊から島田克己、渡貫洋介担当。広報用チラシ作成は、ボニンインタープリター協会(BIO)。

父島展示 10 月 2 日(木)~ 2009 年 1 月下旬 6 月 1 日都政ギャラリーの展示をほぼ再現。パネル 600 枚と母島展示での標本に加え、サンゴ類の標本1 点(クシハダミドリイシ)を加えて展示を行った。 なお、会期中はビジターセンターでの解説業務を担当している任意団体 BI O が来場者への解説も行うため、10 月 5 日、調査隊の各担当者がBIO メンバーに解説のポイントについて勉強会を行った。併せて同日9:00 ~ 12:00 には、一般来場者に向けて、隊員が直接展示解説を行った。

ビジターセンター展示紹介パンフ

母島船客待合所での展示風景

ビジターセンター展示入口

B. I . O . への解説の勉強会

Page 25: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

19

■父島報告会■父島報告会■父島報告会■父島報告会■父島報告会プログラム 各 25 分、途中休憩(10 分)、最後に質疑時間。 内容については新たな情報が付加されたもの、より一般向けを意識して内容を構成しなおしたものもあったが、基本的には 6 月 1 日シンポジウムと同様。 日中と夜に同じプログラムを行った理由は、19:00 からの催しに出ることが難しい宿泊業者や主婦などにも聞いてもらう機会を持ってもらうため。  同内容を 2 回行ったにもかかわらず、日中、夜 それぞれ約 50 ~ 70 名の来場者があったことは、多くの人がこの調査に関わったこと、そして誰もが見ることができない、原生の自然を残す南硫黄島という未知の島への興味が島内にあったことを示している。

10 月 5 日(日)14:30 ~ 17:00、19:00 ~ 21:30 父島地域福祉センタープログラム私たちはなぜ南硫黄島を目指したのか 加藤英寿特別映像 絶海の孤島南硫黄島、探検隊が見たものは!? 鈴木創「魔の島」南硫黄島での過ごし方ー探検隊のサバイバル的生活 金子タカシ、島田克巳、渡貫洋介ストップ・エイリアンー外来種との限りなき闘い 苅部治紀いつどのようにできた!? 南硫黄島 中野俊※14:30 からの部では上記の順だったが、2 回目からは全体的な構成から、2 番目(特別映像)と3 番目(「魔の島」)を入れ替えることにした。

10 月 6 日(月)14:30 ~ 17:00、19:00 ~ 21:30 父島地域福祉センタープログラム南硫黄島の植物たち 加藤英寿・藤田卓・朱宮丈晴 ※発表は加藤英寿昼飛ぶコウモリ・夜降るウミドリ 川上和人、鈴木創、千葉勇人、堀越和夫 ※発表は川上和人虫にも厳しい! 南硫黄島の自然ー少ない中にも宝物 苅部治紀・松本浩一 ※発表は松本浩一人知れぬ島にみしらぬ貝ー南硫黄島の陸産貝類 千葉聡賽の河原、踊るウツボー南硫黄島の海洋生物 佐々木哲朗、堀越和夫、山田鉄也※発表は佐々木哲朗

■母島報告会■母島報告会■母島報告会■母島報告会■母島報告会母島では 2 日に渡り各演目を 1 回ずつ行った。両日とも 40 人以上の来場者があり、関心の高さがうかがえた。熱心にメモを取っている人も多かった。

10 月 7 日(火) 19:00 ~ 21:30 母島村民会館プログラム私たちはなぜ南硫黄島を目指したのか 加藤英寿「魔の島」南硫黄島での過ごし方ー探検隊のサバイバル的生活  金子タカシ、島田克巳、渡貫洋介 ※発表は金子タカシ特別映像 絶海の孤島南硫黄島、探検隊が見たものは!? 鈴木創ストップ・エイリアンー外来種との限りなき闘い 苅部治紀虫にも厳しい! 南硫黄島の自然ー少ない中にも宝物 苅部治紀・松本浩一 ※発表は松本浩一

Page 26: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

20

10 月 8 日(水)19:00 ~ 21:30 母島村民会館プログラムいつどのようにできた!? 南硫黄島 中野俊南硫黄島の植物たち 加藤英寿・藤田卓・朱宮丈晴 ※発表は加藤英寿昼飛ぶコウモリ・夜降るウミドリ 川上和人、鈴木創、千葉勇人、堀越和夫 ※発表は川上和人人知れぬ島にみしらぬ貝ー南硫黄島の陸産貝類 千葉聡賽の河原、踊るウツボー南硫黄島の海洋生物 佐々木哲朗、堀越和夫、山田鉄也※発表は佐々木哲朗

■現地報告会に関する準備■現地報告会に関する準備■現地報告会に関する準備■現地報告会に関する準備■現地報告会に関する準備 現地での関係省庁、組織との交渉、展示に関する業務、内容決定については主として小笠原自然文化研究所(IBO)が担当。 島外隊員と小笠原自然文化研究所の進行状況とのすり合わせ、細かい庶務的な処理などは有川が担当することとした。実行委員事務局=小笠原自然文化研究所(IBO) 実行委員=有川、調査隊員小笠原班(金子タカシ、島田克巳、渡貫洋介、山田鉄也) 7 月25 日 ML 開設10 月 2 ~ 9 日の期間中、成果還元事業として、以下の内容が決定する◎ 3 島クルーズ乗船、解説◎原生自然環境保全地域フォーラム講演とパネリスト参加

Page 27: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

21

◎父島、母島でのパネル展示(神奈川県博展示の移動)◎父島、母島での小中学校授業◎父島、母島での報告会どの隊員がどのプログラムに参加するか、内容の大枠決定と講師依頼を IBO から行う

8 月7 月から 8 月にかけて、各人の出張依頼確認、他のオーダーとの兼ね合い(東京都からのガイド講習など)の確認と調整

9 月6 月シンポジウムの後援団体に加え、以下の組織への追加後援依頼小笠原海運(株)、母島観光協会、小笠原村観光協会、ボニン・インタープリター協会。

IBO、ははじま丸船客待合所での展示設営(8月 31 日、IBO と一部の隊員)。途中、標本展示物追加のため、再度母島往復。終了後(9 月 28 日)、撤収、さらに 9 月 30 日~ 10 月 1 日にかけて、父島の小笠原ビジターセンターでの展示設営。報告会日程とあわせ、「3 島クルーズ」レクチャーや、原生自然環境保全地域フォーラムへの出席、学校授業などがあり、直前まで小笠原海運、小笠原村役場、父母小中学校、会場関係者(社協など)との日程調整、時間調整が続いた。併せて、各会場設備確認、借り出し物品リスト化と依頼、借受と返却を行った。こうした島内での調整は、すべて IBO が担当。決定事項で必要なものを有川が ML で告知。

広報としては島内主要施設、掲示板、おがさわら丸船内にポスター、チラシを貼付。特に父島では都営住宅各棟の掲示板に貼付したため注目度が高まった。当日の防災無線に情報として流してもらうよう依頼した。母島では当初、初日しか流さない予定だったが、2 日とも流してもらうよう再依頼した。

■反省点■反省点■反省点■反省点■反省点複数事業が並行したため、各機関との調整に時間がかかり、スケジュール決定が直前になってしまい、混乱を招いた。

発表前日、父島にワイヤレスで操作できるレーザーポインタ付きマウスがないことが分かり、PPT を操作する時にどうするのかが問題になったが、川上隊員がユニバーサルタイプのワイヤレスマウス(レーザーポインタつき)を持って来ており、事なきを得た(備品確認の漏れ)。

父島報告会初日に、観客の反応が固く、演者と観客に距離があるように感じるという意見が隊内から出た。解決するために講演前、終了後共に隊員が前に並び「島の協力あってこその成果である」という感謝を述べることにした。また、1 日目終了後には翌日の予告を担当講演者が行うことにしたとともに、主催である東京都にも挨拶をしていただくことにした。

父島報告会 2 日目に、PC 上で稼動するタイマー用ソフトが PC のセキュリティシステムと干渉しあい使用不能になり、タイムキープミスがあった。そのため一部発表の時間配分を間違えた。

母島でWIN 機とプロジェクタがうまく連動せず、画面のズレが直らないため、すべてのPPT を MAC 機に入れなおし対応した。

領収書など必要書類の情報が錯綜したため、有川が整理しきれず、一部回収をミスした。

アンケートをとり忘れた。

Page 28: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

22

父島報告会用チラシ 母島報告会用チラシ

おがさわら船内貼付用チラシ

■よかった点■よかった点■よかった点■よかった点■よかった点ギリギリまで変更が続くスケジュールであっても、6 月 1 日シンポジウムを経験していたため、各隊員が即時対応できた。

2007 年 10 月に速報会をやったことや、学校授業などにより、島内に調査の存在が知れ渡っていたため、実行にあたってさまざまな形で人や組織から協力を得ることができた。島内でずっと活動しているIBO が事務局を担当したことも大きい。

南硫黄島が小笠原の一部であること、その自然度の高さと貴重性がより強く島の人々に伝わった。

おがさわら丸船内告知用チラシ

Page 29: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

23

■小笠原ビジターセンター用ビデオソフトの作成■小笠原ビジターセンター用ビデオソフトの作成■小笠原ビジターセンター用ビデオソフトの作成■小笠原ビジターセンター用ビデオソフトの作成■小笠原ビジターセンター用ビデオソフトの作成【タイトル名】  「秘境 南硫黄島~ 25 年ぶりの上陸調査~」【映像時間】   約 22 分【語り】     柳生 博(俳優・司会者/日本野鳥の会会長)【撮 影】    柳瀬雅史【ディレクター】 伊藤弥寿彦(アクアサービス株式会社)【協 力】    首都大学東京        NPO 法人小笠原自然文化研究所【制作】     東京都

【ビデオ構成】 200 7 年の南硫黄島の自然環境調査で得られた動植物や地質に関する成果をわかりやすく紹介する。海岸線の自然と各標高および山頂の自然を視聴者が現場を疑似体験できるような構成とする。地質についても併せて言及。 特に、山頂部の自然では、今回の調査で初めて明らかになったクロウミツバメの生態を調査映像とともに紹介する。 また、調査の事前準備や、外来種対策など人の立ち入りが厳しく制限されている原生の自然を調査するための配慮や、上陸やルート工作の困難さなど調査活動にともなうサポート活動についても一般の興味を引くような構成で平易に紹介する。

Ⅰ.オープニング  A.南硫黄島全景  B.地図 位置紹介Ⅱ.出発~上陸  A.父島 B.船、出航 C.島影見る  D . 上陸  E.ベースキャンプ設営Ⅲ.海岸線の自然  A.調査出発  B.岩だらけの海岸線  C.海岸植生帯と生きもの    1.アカオネッタイチョウ    2.アナドリ    3.カツオドリ    4.ミナミトリシマヤモリ    5.オガサワラカワラヒワⅣ.登山開始  A.岩登り  B.落石  C.ザレ場Ⅴ.標高 300 m  A.タコノキ  B.オガサワラオオコウモリ    1.飛翔    2.タコノキの実を奪い合う    3.地上を這う  C.アカガシラカラスバト

Page 30: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

24

Ⅵ.標高500 m  A.コル到着  B.雲霧帯の着生植物  C.夜の森、シロハラミズナギドリⅦ.海洋調査  A.潮間帯    1.オオイワガニ    2.ジンガサウニ    3.ホシキカイウツボ  B.海中    1.砂地と根    2.サンゴ群落    3.ギンガメアジ    4.テングハギモドキⅧ.地質  A.溶岩  B.CG(島の成り立ち)Ⅸ.再び山、標高 700 m~山頂  A.霧の中、登る隊員  B.登頂(霧の中)    1.コブガシの森    2.エダウチムニンヘゴ    3.夕景~夜    4.クロウミツバメB.晴れた山頂   1.ガクアジサイ   2.ミナミイオウトラカミキリ   3.ミナミイオウヒメカタゾウムシ   4.新種カタツムリ発見    a.ナカダノミガイ    b.キバサナギガイの仲間(新種)    c.12 種のマルチ映像Ⅹ.プロローグ  A.晴天の海とノボタン  B.下りる隊員  C.ベースキャンプに戻った隊員  D.撤収  E.遠のく島

※語り:柳生博氏について NHK 総合テレビで、1992 年 4 月から 2001 年 3 月 26 日まで放送された紀行番組「生きもの地球紀行」にナレーターとして出演するなど、自然番組のナレーションの経験が豊富である。 山梨県北杜市大泉町の自宅近隣にある、手入れの不十分な人工林から各種の樹木を貰い受け、自宅や八ヶ岳倶楽部敷地に植林し再生するなど、自然環境保全や自然再生に対する経験と造詣が深い。 また、日本野鳥の会の会長を務め、「森と暮らす森に学ぶ」(講談社)などの著書がある。

D V D タイトル部分

Page 31: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

25

夏休みスーパー理科講座 内容一覧夏休みスーパー理科講座 内容一覧夏休みスーパー理科講座 内容一覧夏休みスーパー理科講座 内容一覧夏休みスーパー理科講座 内容一覧

8月21日(木) 9:30~9:55 首都大学東京牧野標本館セミナー室講師:首都大学東京牧野標本館 助教授 加藤英寿内容:「25年ぶりの南硫黄島調査」優雅に飛翔する海鳥やオオコウモリなど、ここでしか見ることのできない生き物たちの生態や、過酷な無人島調査の様子をビデオ映像で紹介します。10:00~12:00内容:「植物標本の作り方と見方」植物の標本はどのように作成するのか、標本からどのようなことがわかるのか、などについて学びます(天気が良ければ、構内の緑地を散策しながら植物採集を行う予定です)。13:00~5:30 講師:(独)森林総合研究所研究員 川上和人内容:「昼飛ぶコウモリ、夜降るウミドリ」この島では、標高900mにある森の中で海鳥が暮らしています。昼にはコウモリが飛び回り、夜には数十万羽の海鳥がうごめき始めます。こんな光景は、日本ではここでしか見られません。多くの動物が絶滅してきた小笠原で、なぜこれだけの繁栄が見られるのか、一緒に考えてみましょう。講義では、実物の鳥の標本にも触れ、その魅力に迫ります。

8月22日(金)9:30~9:55首都大学東京国際交流会館 中会議室講師:東北大学大学院生命科学研究科准教授 千葉 聡内容:「25年ぶりの南硫黄島調査」優雅に飛翔する海鳥やオオコウモリなど、ここでしか見ることのできない生き物たちの生態や、過酷な無人島調査の様子をビデオ映像で紹介します。10:00~12:30講師:東北大学大学院生命科学研究科准教授 千葉 聡内容:「なぜカタツムリが島に?」南硫黄島を中心に、小笠原諸島のカタツムリを紹介します。絶海の孤島である南硫黄島に、なぜ飛べない、泳ぐこともできないカタツムリがいるのでしょう。その謎が解けるかもしれない実験にも挑戦してみたいと思います。13:30~16:00講師:神奈川県立生命の星・地球博物館主任学芸員 苅部治紀内容:「みんなで体験、トラップ採集の威力!」南硫黄の昆虫などの節足動物について講義します。南硫黄島で使用したトラップ(マレーズ、サンケイ、FIT,ピットフォール他)を設置し昆虫採集します。土壌サンプルを採取し、観察します。

■その他の普及啓発活動■その他の普及啓発活動■その他の普及啓発活動■その他の普及啓発活動■その他の普及啓発活動

◎夏休みスーパー理科教室「南硫黄島の自然」~南硫黄島に学ぶ「人と自然」の関わり方~日時:8 月 21 日(木)9:30 ~ 15:30、22 日(金)9:30 ~ 15:30場所:首都大学東京南大沢キャンパス 目的:調査の成果や小笠原の自然の魅力などを、次世代を担う若い人たちに伝え、人と自然との関わり方について学んでもらうこと。【内  容】 南硫黄島での調査の概要ほか、植物、鳥獣、昆虫及び陸産貝類ごとに、南硫黄島の生物の多様性、固有性や由来などについて解説して、顕微鏡を用いた標本観察や昆虫トラップの設置などの実習を行う。   8月21日(木) 南硫黄島の植物と鳥獣   8月22日(金) 南硫黄島の昆虫と陸産貝類(カタツムリ) 【講  師】 植  物 加藤英寿(首都大学東京・牧野標本館・助教) 鳥  獣 川上和人(森林総合研究所 研究院) 陸産貝類 千葉 聡(東北大学 生命科学研究科 准教授) 昆  虫 苅部治紀(神奈川県立生命の星地球博物館 主任学芸員)

Page 32: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

26

夏休みスーパー講義広報用ポスター実技風景

■アンケートから(一部抜粋) 参加者高校生 12 教員 2・講座をどうやって知りましたか インターネット(首都大 HP)  9(うち高校生 8、教員1) 知人から 4(うち高校生 3、教員1) その他 2・面白かったところ(高校生のみ) 鳥の死体に触れた、実際に触ったなど  5 植物や鳥の実物の標本に触れることができてよかった・難しかったところ(高校生のみ) 特になし 4 遺伝子による生態の変化?とか・感想 楽しかったです。南硫黄島のビデオ見てて楽しそうだなって思いました。私も将来ああいう所行って調査とかしてみたいです! 生物の多様性について、実際見て、聞いて、触って勉強できたことが楽しかったです。インパクトのある出来事だらけで、とても印象に残りました。機会があったら、今日習ったことを色々な人に伝えたいなと思います。

顕微鏡でカタツムリを観察

Page 33: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

27

■硫黄■硫黄■硫黄■硫黄■硫黄 33333 島クルーズ島クルーズ島クルーズ島クルーズ島クルーズ日時:10 月 2 日(木)18:00 父島二見港発 3 日(金)19:00 帰着 小笠原海運(株)が毎年開催している「おがさわら丸で行く硫黄 3 島クルーズ」は、一般の人々が近寄ることができない硫黄列島に間近に迫ることができる数少ないチャンスであり、毎年 15 0 名近い観光客が 3 島の周回を目的に乗船する。 ここに解説員として隊員が乗船、併せて船内で南硫黄島についてのミニ講演会を行った。参加した隊員:加藤英寿、千葉聡、中野俊、川上和人、松本浩一、鈴木創、佐々木哲朗、千葉勇人、金子タカシ、島田克巳

解説:3 日 6:00 ~ 7:30 南硫黄島周回中、ブリッジから船内放送 / 中野俊 地質について解説他隊員はデッキにて随時、質問受付、解説9:00 ~ 10:30 硫黄島周回中、デッキにて質問受付、解説12:00 ~ 13:30 北硫黄島周回中、ブリッジから船内放送 / 中野俊 地質について解説他隊員はデッキにて随時、質問受付、解説

14:30 ~ 16:00ミニ講演会「映像でたどる南硫黄島」&「学術調査隊との座談会」

ブリッジにて地質について解説中の中野隊員 北硫黄島の解説をする加藤隊長

ミニ講演会は P P T でのプレゼンの後、座談形式で会場からの質問を受けた

クルーズしおり

Page 34: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

28

(写真は小笠原村 H P より)

■全国原生自然環境保全フォーラム■全国原生自然環境保全フォーラム■全国原生自然環境保全フォーラム■全国原生自然環境保全フォーラム■全国原生自然環境保全フォーラム10 月 4 日(土) 父島地域福祉センター 16:00 ~ 原生自然環境保全地域に指定された全国 5 地域(知床半島・十勝川源流部・大井川源流部・屋久島・小笠原諸島南硫黄島)により持ち回りで主催される「全国原生前環境保全フォーラム」は、その地域の自治体が「魅力ある自然環境を損なうことなく後世へ継承すること」などを目的に、平成11年に本川根町(現・川根本町)町長の呼びかけにより始まったものである。 平成20 年(2008)は小笠原村が主催であったため、2007 年に南硫黄島調査を行った隊員が講演およびパネリストとして参加することとなった。

基調講演:「南硫黄島にみる原生自然環境保全地域の価値について」講師 加藤英寿(首都大学東京 牧野標本館助教)パネルディスカッション:「自然と共生する地域のあり方」~世界自然遺産登録を目指す小笠原からの提言~パネルコーディネーター 奥富清(東京農工大学名誉教授)パネリスト 加藤英寿(首都大学東京 牧野標本館助教)

千葉聡(東北大学大学院生命科学研究科准教授)阿部宗広(環境省関東地方環境事務所所長)堀越和夫(NPO 法人小笠原自然文化研究所理事長)コメンテーター 各原生自然環境保全地域自治体

■小笠原内地祭り■小笠原内地祭り■小笠原内地祭り■小笠原内地祭り■小笠原内地祭り 2008200820082008200810 月 13 日(日) 晴海旅客ターミナル 第 1 部 10:00 ~ 17:00 第 2 部 17:00 ~ 19:30主催:内地祭り 2008 運営委実行委員会・小笠原諸島返還 40 周年記念実行委員会※本州観光客向けイベント40 周年事業の 1 つとして、内地の小笠原ファンによるイベントが開催され、会場でパネル展示および講演を行った。展示発表展示発表展示発表展示発表展示発表「「「「「小小小小小笠笠笠笠笠原原原原原ののののの希希希希希少少少少少生生生生生物物物物物ををををを守守守守守るるるるる:::::南硫黄島学術調査隊南硫黄島学術調査隊南硫黄島学術調査隊南硫黄島学術調査隊南硫黄島学術調査隊 2 0 0 72 0 0 72 0 0 72 0 0 72 0 0 7 ~~~~~ 2 52 52 52 52 5 年ぶりの調査~」年ぶりの調査~」年ぶりの調査~」年ぶりの調査~」年ぶりの調査~」(小笠原自然文化研究所)講演講演講演講演講演「「「「「小小小小小笠笠笠笠笠原原原原原ののののの希希希希希少少少少少生生生生生物物物物物ををををを守守守守守るるるるる」」」」」の後半に,南硫黄島調査の意義を可知が解説し,ビデオを朱宮丈晴隊員が紹介

Page 35: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

29

■調査後の成果発表及び報道、■調査後の成果発表及び報道、■調査後の成果発表及び報道、■調査後の成果発表及び報道、■調査後の成果発表及び報道、評価一覧評価一覧評価一覧評価一覧評価一覧【【【【【テテテテテレレレレレビビビビビ・・・・・ラジオ】ラジオ】ラジオ】ラジオ】ラジオ】2007 年9 月 9 日7:20 前後の6 分間「ロハス・サンデー」J-WAVE 出演:加藤英寿11 月 24 日23:45 ~ 24:13「サイエンス ZERO」知られざる南硫黄島~25 年ぶりの上陸調査 NHK 教育出演:川上和人※再放送:11 月 29 日 2:46 ~ 3:14(BS2)、11 月 30 日 19:00 ~ 19:442008 年1月5日(土)23:45 ~ 24:29、1 月 11 日(金)19:00 ~ 19:442 月 22 日(金)(21 日深夜) 3:00 ~ 3:44(NHK 総合テレビ)

2008 年1 月 25 日(金)7:45 ~ 7 分程度「ラジオあさいちばん」首都圏情報コーナー NHK出演:苅部治紀8 月 5 日~ 8 月 22 日BSスタイル「大自然ロマン地球の旅~南硫黄島~ 番組宣伝(10 分) 再放送含めNHKBS-2, BS-9 で 22 回放送8 月 26 日 22:00 ~ 23:00 特別番組 「大自然ロマン 地球の旅」新種発見!25 年ぶりの上陸調査~小笠原諸島 南硫黄島~ NHK BS-HI※再放送9月 23 日 10:00 ~ 11:00、2009 年 1 月 9日 16:00 ~ 16:59 NHK BS-2

2009 年2 月 1 日 19:30 ~ 20:00「ダーウィンがきた!」南硫黄島 ただいま進化中! NHK 総合

【【【【【新新新新新聞聞聞聞聞・・・・・雑誌雑誌雑誌雑誌雑誌・・・・・H PH PH PH PH P 】】】】】2007 年7 月 27 日 東京都環境局・首都大学東京 速報 世界自然遺産候補地の南硫黄島で四半世紀ぶりの自然環境調査http://www.tmu.ac.jp/assets/files/press/070727_minamiiwotou_press.pdf

2008 年2 月 3 日 南硫黄島 進化の実験場(加藤英寿・川上和人・千葉 聡・苅部治紀)日経新聞日曜版

2 月 8 日 アホウドリ引っ越し作戦4の一部南北硫黄島の海鳥(クロウミツバメ)の現状について(川上和人)読売新聞朝刊

2 月 20 日 希少生物残る南硫黄島:滅びたはずの昆虫 40 年ぶりに/カタツムリ新種も(苅部治紀)朝日新聞

3 月 16 日 南硫黄島 25 年ぶり調査:人の影響受けていない貴重な自然 / クロウミツバメ唯一の繁殖地 新聞赤旗

5 月 24 日 南硫黄島 25 年ぶり調査 原生自然の秘境 世界遺産へ弾み 東京新聞 

【【【【【誌誌誌誌誌上上上上上発発発発発表表表表表】】】】】日経新聞日曜版2008 年2月3日(日)南硫黄島 進化の実験場(加藤英寿・川上和人・千葉 聡・苅部治紀)

Page 36: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

30

読売新聞朝刊2008 年2月8日(金)アホウドリ引っ越し作戦4の一部南北硫黄島の海鳥(クロウミツバメ)の現状について(川上和人)

朝日新聞2008 年 2 月 20 日(水)希少生物残る南硫黄島:滅びたはずの昆虫 4 0 年ぶりに/カタツムリ新種も(苅部治紀)

新聞赤旗2008 年 3 月 16 日南硫黄島 25 年ぶり調査:人の影響受けていない貴重な自然 / クロウミツバメ唯一の繁殖地

【【【【【誌誌誌誌誌上上上上上発発発発発表表表表表】】】】】朱宮丈晴(2007)25 年ぶりの南硫黄島自然環境調査速報―無人島にも人間活動の影響とみられる変化.自然保護, 11/12 月号 , 21.

朱宮丈晴・宗像充・天野和明(2007)知られざる絶海の孤島・南硫黄島 . きりぎりす(日本山岳会青年部), No. 20

宗像充・天野和明・加藤英寿(2008)「絶海の孤島」南硫黄島 25 年ぶりの探検行 岳人 No 725(11月号)pp. 70-78

中野秀人(2008)四半世紀ぶりの調査行“南硫黄島自然環境調査について”第1部「計画から調査実施まで」.都市公園, 179 号 , 44-55(2008 年 1 月),(財)東京都公園協会

中野秀人(2008)四半世紀ぶりの調査行“南硫黄島自然環境調査について”第2部「調査結果の概要」.都市公園, 180 号 , 41-62(2008 年 9 月),(財)東京都公園協会

日経サイエンス 2008 年 7 月 25 日号 pp22-39特集 原始の島 南硫黄島探検記 中島林彦(編集部)、協力:南硫黄島自然環境調査隊

ヤマケイJOY 冬号No 71 (2008)最後のフロンテイア ニッポンの誇り 硫黄列島!文=有川美紀子 写真=南硫黄島自然環境調査隊、有川美紀子p.126-127

【【【【【講講講講講演演演演演会会会会会・・・・・展示会展示会展示会展示会展示会・・・・・シンポジウム】シンポジウム】シンポジウム】シンポジウム】シンポジウム】2007 年10 月 5 日 南硫黄島自然環境調査―速報会―(母島: 母島支所大広間)佐々木哲朗 日本最後の秘境を調査する.堀越和夫 ルート工作と荷揚げ.川上和人 南硫黄島自然環境調査 2007・最新編集映像.○会場展示物・ポスター(A1 サイズ)島内広報用ポスター拡大版/南硫黄調査隊の構成(伊藤さん撮影のbeforeafter 写真付き)/速報PDF の一覧(都 HP よりダウンロード)・調査隊グッズハーネス/ザイル/ヘルメット/ 20kg オーバーのザック/20kg の防水バッ/うんこ袋/レーション/上陸時に割れたフィン/テント

Page 37: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

31

○配布物・ 速報 PDFの A4 プリント

10 月 7 日 南硫黄島自然環境調査―速報会―(父島:ビジターセンター新館)2007 年佐々木哲朗 日本最後の秘境を調査する.島田克巳 ルート工作と荷揚げ.川上和人 南硫黄島自然環境調査 2007・最新編集映像.○会場展示物・ポスター(A1 サイズ)島内広報用ポスター拡大版/南硫黄調査隊の構成(伊藤さん撮影の beforeafter 写真付き)/速報PDF の一覧(都 HP よりダウンロード)・調査隊グッズハーネス/ザイル/ヘルメット/ 20kg オーバーのザック/ 20kg の防水バッ/うんこ袋/レーション/上陸時に割れたフィン/テント○配布物・速報 PDF の A4 プリント

12 月 8 日~ 2009 年 2 月 24 日 企画展「日本最後の秘境・南硫黄島」 神奈川県立生命の星・地球博物館・東京都・首都大学東京 企画展講演会:南硫黄島探検隊の成果速報(2007 年 12 月 16 日)13:30 ~ 6:20 参加者約 90 名加藤英寿:日本最後の秘境を目指す朱宮丈晴:南硫黄島における雲霧の形成と植生変化苅部治紀:南硫黄島の昆虫と土壌動物加藤英寿:北硫黄島・硫黄島の紹介と学術加藤英寿:南硫黄島の休日

2008 年3 月 15 日 第55 回日本生態学会大会シンポジウム「南硫黄島の自然とその現状―25 年ぶりの調査結果から」福岡国際会議場(福岡)企画者:加藤英寿・藤田卓・川上和人

藤田 卓:南硫黄島調査の意義 加藤英寿・藤田 卓・高山浩司:植物相と絶滅危惧種の 25 年間の個体群変遷朱宮丈晴:雲霧の形成と標高傾度に沿った植生パターン川上和人・鈴木 創:晴れ、ときどき、クロウミツバメ千葉 聡:南硫黄島における陸産貝類相苅部治紀:固有化、単純さ、分布の欠如が特徴:南硫黄の昆虫と土壌動物加藤朗子・苅部治紀(2008)南硫黄島調査における外来種対策と今後の課題可知直毅:小笠原の自然再生・世界遺産登録へ向けて、本調査の成果が貢献できること

6 月 1 日 公開シンポジウム「東京都小笠原村硫黄島字南硫黄島」10:00 ~ 17:00都庁都民ホール (都議会議事堂 1階)都政ギャラリー(都議会議事堂)パネル展示「これが南硫黄島調査の全容だ!~出発から調査成果まで~」

9 月 2 日~ 9 月 28 日     母島展示会 南硫黄島展 ははじま丸船客待合所パネル展示および標本展示

10 月 2 日~ 3 日     硫黄三島クルーズデッキでの解説およびミニ講演会9 月 19 日 母島小中学校課外授業『君は未来の南硫黄探検隊!』

Page 38: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

32

母島小中学校 (視聴覚室および中庭)中学1~ 3 年 9名 13:00 ~ 14:00小学 3 ~ 6 年 21 名 14:20 ~ 15:20講師登坂隊員:金子タカシ研究員:堀越和夫、鈴木創,佐々木哲朗

10 月 5 日 父島報告会南硫黄島学術探検隊2007 25 年ぶりの上陸調査報告会 第1部14:30 ~ 17:00(第1回)19:00 ~ 21:30(第2回)父島地域福祉センター

10 月 6 日     南硫黄島学術探検隊2007 25 年ぶりの上陸調査報告会 第2部14:30 ~ 17:00(第1回)19:00 ~ 21:30(第2回)父島地域福祉センター

10 月 7 日 父島小中学校課外授業『君は未来の南硫黄探検隊!』小笠原小学校、小笠原中学校・体育館対象学年1)小学5年・6年生 40名 8:30 ~ 9:302)中学1年・2年生 36名 13:30 ~ 14:203)中学3年生 26名 14:30 ~ 15:20講師サポート隊員:島田克己(ボニンブルーシマ)・渡貫洋介(シータック)研究員:川上和人 千葉 聡 佐々木哲朗

10 月 7 日 母島報告会南硫黄島学術探検隊2007 25 年ぶりの上陸調査報告会 第1部 19:00 ~ 21:30母島村民会館

10 月 8 日 南硫黄島学術探検隊2007 25 年ぶりの上陸調査報告会 第 2 部 9:00 ~ 21:30母島村民会館

10 月 2 日~ 2009 年 1 月 18 日 小笠原ビジターセンター特別展 南硫黄島展主催 東京都 / 首都大学東京後援 環境省関東地方事務所 / 小笠原村 / 神奈川県立生命の星・地球博物館 /(財)日本自然保護協会 /NPO 法人小笠原自然文化研究所/ ボニン・インタープリター協会 / 小笠原村観光協会 / 小笠原母島観光協会 / 小笠原海運株式会社

10 月 13 日     小笠原内地祭り 2008主催:内地祭り 2008 運営委実行委員会・小笠原諸島返還 40 周年記念実行委員会場所:晴海埠頭(晴海客船ターミナル)展示発表「小笠原の希少生物を守る:南硫黄島学術調査隊2007 ~ 25 年ぶりの調査~」(小笠原自然文化研究所)講演「小笠原の希少生物を守る」の後半に,南硫黄島調査の意義を可知が解説し,ビデオを朱宮丈晴隊員が紹介。

11 月 3 日 丹誠塾中高生文化企画 田無市 丹誠塾内講師:藤田 卓参加者:中高生 21 名※塾での講演。無人島探検の実態、外来種を入れない・持ち出さない理由などについて説明。

Page 39: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

33

【隊員による講演・口頭発表】2007 年9 月 24 日 南硫黄島からの手紙 川上和人・鈴木創・千葉勇人・堀越和夫 ミニシンポジウム「島の鳥」日本鳥学会 2007 年度大会(熊本大学)

8 月 18 日 南硫黄島の自然 加藤英寿 長池公園生き物図鑑勉強会.長池公園自然館、レクチャールーム

10 月 13 日 自然番組制作の舞台裏―日本最後の秘境 南硫黄島からの報告― 伊藤弥寿彦 日本女子大学生涯学習センター特別講座(日本女子大学)

10 月 17 日 世界に誇るべき生態系- 南硫黄島―25年ぶりの自然環境調査の学術的成果と環境保全をめざして―加藤英寿 首都大学東京 研究シーズ発表会 200(秋葉原カンファレンスフロア・秋葉原ダイビル)

10 月 25 日 日本最後の秘境・南硫黄島―25 年ぶりの自然環境調査 加藤英寿 首都大学東京バイオコンファレンス 2007(首都大学東京国際交流会館)

2008 年2 月 10 日 小笠原小学校 6 年生総合学習 公開授業 堀越和夫

3 月 9 日 鳥類の保全と管理 川上和人 国立科学博物館分館自然教育園 H19 年度生態学講座

【【【【【そそそそそののののの他他他他他・・・・・評価】評価】評価】評価】評価】2008 年9 月 9 日 東京スピリット賞受賞○南硫黄島自然環境調査チーム(環境局、公立大学法人首都大学東京 3名) 南硫黄島の自然環境調査を実施し、新種の発見など小笠原諸島の世界自然遺産登録に向けその価値の証明に大きな成果をあげた。※民間からの寄付により 2001 年度より設置された制度「東京スピリット賞」は、制抜群の功績をあげた事業や、他の職員の模範となる行為について、時期を失せず表彰するこ とで職員の士気を高め、その功績を都庁内外に明らかにすることを目的とするもの。

Page 40: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

34

■資料■資料■資料■資料■資料

神奈川県立生命の星・地球博物館 2 0 0 7 年度企画展「日本最後の秘境 南硫黄島」パンレット、ポスター

パンフレット(表面)、ポスター パンフレット(裏面)

NHK「サイエンス ZERO」ポスター

「大自然ロマン地球の旅探検! 2 5 年ぶりの上陸調査~小笠原 南硫黄島」番組宣伝葉書(IBO 制作)

Page 41: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

35

2 0 0 8・2・3 日経新聞日曜版

2008・2・20 朝日新聞

2008・5・24 東京新聞

Page 42: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

36

東京スピリット賞

Page 43: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

37

平成 20 年度 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書平成20 年 12 月 28 日発行発行者:首都大学東京

連絡先 192-0397 東京都八王子市南大沢1-1首都大学東京理工学研究科

tel.042-677-2584編集:南硫黄島自然環境調査隊、有川美紀子

印刷所:(株)相模プリント 

Page 44: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

 

Page 45: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

 

Page 46: 南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書...はじめに 本報告書は、東京都と公立大学法人首都大学東京との間で締結した、「南硫黄島自然環境調査結果の

平成20年度

南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書

平成20年12月首都大学東京

平成二十年度

南硫黄島自然環境普及啓発事業報告書

首都大学東京

平成二十年十二月