空中超音波解析等に最適! fem外挿法ハイブリッド …...2013/07/11 ·...
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空中超音波解析等に最適!FEM外挿法ハイブリッド解析の紹介
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
科学システムサポートチーム
Webキャンパス資料 (2013/07/11)
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• ComWAVEの概要および特徴
• 空中(水中)超音波解析
• FEM‐外挿法ハイブリッド解析
• 解析事例
• まとめ
• お知らせ
本日の説明内容
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
ComWAVEは、超音波の見える化により、製品、設備、各種構造物の超音波検査・計測
の最適化、各種超音波装置の設計、超音波計測ノイズの評価など、様々な超音波現
象を評価できます。
超音波シミュレーションソフトComWAVETM
溶接部探傷解析 レールの探傷解析(Bスコープ表示)
超音波洗浄装置 ワイヤーボンダ装置 超音波流量計測解析
配管亀裂探傷解析コンクリート探傷解析
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
ComWAVEの特徴
1.有限要素法を採用し、超音波伝搬現象を忠実に再現。
2.異方性・不均質性材料を忠実にモデル化。
3.数十億要素の大規模問題への対応によりフル3D超音波解析を実現。
4.Aスコープ、Bスコープ表示機能により、実験結果と容易に比較可能。
5.拡張リスタート機能。
6.プローブ遅延時間自動計算機能。
7.レイリー減衰機能。
8.プローブテンプレート機能により、複雑なフェーズドアレイプローブ
等を容易に作成。
9.モデル作成・表示機能。
10.GPGPUによる超高速計算に対応。
11.FEM外挿法JIS試験片テンプレートによるモデル化機能。
12.超音波速度角度依存性入力による異方性材料定義機能。
13.FEM-外挿法ハイブリッド解析機能。
6月のWebキャンパスで紹介。
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• ComWAVEの概要および特徴
• 空中(水中)超音波解析
• FEM‐外挿法ハイブリッド解析
• 解析事例
• まとめ
• お知らせ
本日の説明内容
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• 空中(水中)超音波
– 特長
• 対象物に非接触で超音波を送受信できる。
• 減衰により空中は、水中より遠くまで伝わらない。
(空気中では100m程度、水中では10km程度伝搬。)
• 空気を介した非破壊検査のエコーは微弱なため、大出力、高感度なセンサ開発が必須。
– 例
• コウモリ、イルカのエコーロケーション
• 自動車等の超音波式バックセンサー
• 非破壊検査:接触媒質を使えない検査に適している。
• 超音波診断装置(医療) 等
空中(水中)超音波解析(1/2)
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• 長距離伝搬時のフルFEMモデルの課題– 送信子、受信子を含めた領域を丸ごと計算しようとすると、超音波伝搬部分
のメッシュも必要なため、計算規模が大きくなり、使用メモリ・計算時間を要する計算となる。
– 伝搬距離が長くなるにつれ、数値分散による計算誤差が大きくなり、計算精度が悪くなる。
20λ伝搬後の観測波形
数値分散
100λ伝搬後の観測波形
空中(水中)超音波解析(2/2)
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• ComWAVEの概要および特徴
• 空中(水中)超音波解析
• FEM‐外挿法ハイブリッド解析
• 解析事例
• まとめ
• お知らせ
本日の説明内容
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• FEM-外挿法ハイブリッド解析の原理
FEM‐外挿法ハイブリッド解析(1/7)
Step1.FEM計算
音源近傍の媒質中に、音源を取り囲む
仮想的な面(積分面)を設けて、FEM計
算を実行し、振動子近傍の音場を求め
る。
このとき、音源から伝搬した時刻歴波
形を、積分面上の各点で保存する。
Step2.外挿計算
Step1で保存した波形が伝搬するもの
とし、ホイヘンスの原理に従って、積分
面上各節点からの寄与を足し合わせ、
任意の遠方領域の音場を求める。
振動子近傍の音場をFEMで計算し、その結果を元に、遠方領域へ引き継ぐ音場を、外挿計算により求める。
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• 検証計算1:フルFEMモデルとの結果比較
FEM‐外挿法ハイブリッド解析(2/7)
●フルFEMモデル
●FEM-外挿ハイブリッドモデル
Step1(FEM) Step2(外挿) Step3(FEM)
620mm500
500
640
640160
160
100
230
水縦波音速:1500e3 [mm/s]
密度:1e-6 [kg/mm3]
観測点400mm(約47λ)
Step 1 Step 2 Step 3
要素サイズ[mm] 0.4 - 0.8
要素数 0.4億 - 0.9億
必要メモリ [GB] 2.8 6 6.5
伝搬時間 [μs] 100 100 200
計算時間@4コア計算
10分 2時間 40分
※対称条件を適用し、1/2モデルで計算。
Step 1
要素サイズ[mm] 0.4
要素数 12億
必要メモリ [GB] 85
伝搬時間 [μs] 413
計算時間@4コア計算
40時間
積分面リスタート領域
φ10mm 円形振動子
要素数が激減
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ハイブリッドモデルでは、途中の超音波伝搬部分(Step 2:外挿計算部分)のメッシュが不要なため、メモリ、計算時間を大幅に節約・短縮できる。
Step3(FEM):外挿計算により求めた、遠方領域へ引き継ぐ音場を元にリスタート計算を実行。
175kHz ウェーブレット3波 λ = 8.6 mm
CPU:Xeon 3.0GHz
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
FEM‐外挿法ハイブリッド解析(3/7)
●フルFEMモデル
●FEM-外挿ハイブリッドモデル
フルFEMモデル、ハイブリッドモデルの計算結果がよく一致しているのが分かる。
観測点
観測点
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• 検証計算2:長距離伝搬時の計算精度
FEM‐外挿法ハイブリッド解析(4/7)
フルFEMモデル:100λの長距離伝搬時に数値分散の影響が出ていた。
ハイブリッドモデル:500λの長距離伝搬時でも、数値分散の影響が出ていない。
ハイブリッドモデルの利用により、精度の高い計算が可能。
(500λ)
参考文献:広瀬、永野、池上「有限要素法による超音波伝搬解析の高精度化」超音波テクノ7-8月号 2012.
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• プロトタイプ画面(1/3)
FEM‐外挿法ハイブリッド解析(5/7)
プロジェクトの種類に、外挿計算タイプを新しく追加
外挿計算プロジェクト
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FEMプロジェクト
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• プロトタイプ画面(2/3)
FEM‐外挿法ハイブリッド解析(6/7)
FEMプロジェクト > 積分面 設定画面
観測波形を取得する積分面を設定
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• プロトタイプ画面(3/3)
FEM‐外挿法ハイブリッド解析(7/7)
外挿先領域を設定
外挿計算プロジェクト > 外挿先領域 設定画面
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• ComWAVEの概要および特徴
• 空中(水中)超音波解析
• FEM‐外挿法ハイブリッド解析
• 解析事例
• まとめ
• お知らせ
本日の説明内容
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
参考URL:http://www.jma.or.jp/ouen/reading/jpprobe_20110829.html
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解析事例:非接触空中超音波(1/3)
Step1(FEM) 100 x 100 x 100 mm
Step3(FEM) 240 x 240 x 100 mm
40kHz ウェーブレット3波
1m (117λ) Step2(外挿)
材料 縦波音速[m/s]
横波音速[m/s]
密度[kg/mm3]
空気 343 - 1.24e-9
水 1480 - 1.0e-6
アクリル 2700 1400 1.2e-6
貼り合わせたアクリル板
ボイド、空気の泡、水など
検査体モデル
アクリル板 100x100x10 mm
水
空気の泡
ボイド
観測面
積分面
リスタート領域
Step 1送信解析
Step 2外挿
Step 3反射解析
要素サイズ[mm] 0.4 - 0.4
要素数 1500万 - 9000万
必要メモリ [GB] 1 2.0 6.3
伝搬時間 [μs] 100 2800 138
計算時間 [時間]@4コア計算
2分 2時間 1.3時間
λ = 8.6 mm
CPU:Xeon 3.0GHz
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 17
解析事例:非接触空中超音波(2/3)
圧力コンター図(上段:平面図、下段:側面図)
t = 2.927 [ms] t = 2.951 [ms] t = 2.975 [ms]
アクリル板
水空気の泡
ボイド
平面図:アクリル板の下半分の中央断面側面図:アクリル板の中央断面
観測面
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 18
解析事例:非接触空中超音波(3/3)
圧力コンター図(上段:平面図、下段:側面図)
t = 2.999 [ms] t = 3.022 [ms] t = 3.046 [ms]
アクリル板
水空気の泡
ボイド
空気の泡、ボイドの箇所の圧力が大きくなっている(赤くなっている)のが分かる。
観測面
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
100kHzウェーブレット3波
水中縦波音速:1480 [m/s]
50 m(3378λ)
Step4(外挿)
Step5(FEM)
密度:1.0e-6 [kg/mm3]
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解析事例:イルカのエコーロケーション(反響定位)
対象物からの反射波についても、同様に外挿計算することで(Step 4) 、最終的な受信波形を得ることが可能。
Step1(FEM)
Step2(外挿)
Step3(FEM)800 x 2100 x 750 mm
Step 1送信解析
Step 2外挿(往路)
Step 3反射解析
Step 4外挿(復路)
Step 5受信解析
要素サイズ[mm] 1.25 - 1.25 - 1.25
要素数 360万 - 6.5億 - 360万
必要メモリ [GB] 0.3 3 46 16 0.3
伝搬時間 [μs] 100 33780 410 33780 100
計算時間@4コア計算
1分 2時間 5時間 41時間 1分
200 x 200 x 180 mm
CPU:Xeon 3.0GHz
λ = 14.8 mm
受信波形
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• ComWAVEの概要および特徴
• 空中(水中)超音波解析
• FEM‐外挿法ハイブリッド解析
• 解析事例
• まとめ
• お知らせ
本日の説明内容
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• 超音波伝搬部分にメッシュを作らずに、音場および波形を得ることができる、FEM-外挿法を用いたハイブリッド解析機能を開発。
• 液体や気体中の超音波伝搬部分にメッシュを作らないため、メモリおよび計算時間を大幅に節約・短縮できる。
• フルFEMとハイブリッド法を用いた計算結果が良く一致することを確認。
• ハイブリッド法では超音波の伝搬による数値分散の影響を受けないため、長距離伝搬問題でも高精度な計算が可能。
• ハイブリッド法の利用により、伝搬距離に依存しない大空間の超音波解析を高精度かつ短時間で計算可能。
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まとめ
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• ComWAVEの概要および特徴
• 空中(水中)超音波解析
• FEM‐外挿法ハイブリッド解析
• 解析事例
• まとめ
• お知らせ
本日の説明内容
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
• 次回 Webキャンパス
– 9月5日(木) 15:00-15:30
– 「超音波励振、伝搬、受信までを高精度に解析!
PZFlex と ComWAVE 連携解析の紹介」
– 本日より申込み受付開始!
お知らせ(1/2)
ctc comwave 検索 または ctc pzflex 検索
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
超音波研究会 開催決定!
今年も CAE POWER 2013 内で開催
– 日時:11月26日(火)
– 場所:東京コンファレンスセンター・品川
– 9月末より受付開始予定
お知らせ(2/2)
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