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環境活動レポート 2014

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Page 1: 環境活動レポート - toyoreizo.com · バル化が進む中、環境問題も地球規模での問題として、各国共通の課題となっており、企業活動や日常

環境活動レポート

2014 

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CONTENTS

環境活動レポート2014 ご報告にあたり

TOREI では、2006 年度をわが社における「環境への取組元年」と位置付け、具体的な数値目標を定め、環境負荷低減への取り組みを開始し、環境マネジメント体制を構築。2007 年に「エコアクション 21」認証を取得しました。活動開始から 7年が経過し、環境レポートの発行も 8回目を迎えました。本書は、2013 年度の取り組み・成果を中心に、皆様に特に知っていただきたい環境関連の事例や取組について記載しています。本書を通じ、TOREI の環境姿勢に、ご理解を深めて頂ければ幸いです。

編集方針

TOREI Environmental Report 2014

トップメッセージ

環境方針

会社概要

コンプライアンスの推進

対象事業所

環境マネジメント推進体制

2013年度実績

環境負荷の経年変化

目標達成状況

食品リサイクルへの取組

冷蔵設備管理・取組 工場排水管理・取組

各事業所における取組事例

法令順守 緊急事態対応

環境コミュニケーション

2013 年度トップレビュー 2014 年度環境目標

資源の持続的利用への取組

10

11-12

13

14

15

16

取扱主要製品

報告対象範囲

報告対象期間

対象活動範囲

参考ガイドライン

TOREI 国内全事業所及び関係会社 (※ 対象事業所詳細は P4に記載)(※ 一部、エコアクション 21 認証取得範囲外の事業所活動を含む)

2013 年 4月 1日~ 2014 年 3月 31 日(※ 部署名等は 2014 年度現在)(※ 一部、2014 年 4月以降の情報を含む)

水産物・農産物・畜産物・酪農製品・飼料及び化成品の仕入れ、販売並びに開発、加工・製造、保管、物流

エコアクション 21 食品関連事業者向けガイドライン 2009 年度版

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現在地球上では、さまざまな環境問題や異常気象・天災といった危機に直面しています。経済のグローバル化が進む中、環境問題も地球規模での問題として、各国共通の課題となっており、企業活動や日常の暮らしと切り離せない重要な問題になっています。社会の一員として、企業活動を営む上での環境側面を捉え、企業活動に伴う環境負荷を把握し、環境負荷削減・環境保全の取組を進めることは、企業の重大な責務であると認識しています。

2006 年から具体的な数値目標を定めた環境活動を開始し、2007 年にエコアクション 21の認証を取得しました。取組開始から 8年が経過し、全従業員一丸となって、環境マネジメントシステム推進体制の構築、省エネ設備への更新、運用改善等の取組を推進してきたことにより、環境負荷の低減については、一定の効果を得ることが出来ました。

2010 年からは、原単位あたりの削減目標を新たに環境目標として設定しています。エネルギーや資源使用量の削減にあたっては、これまで、無駄を省き、より効率的なエネルギーの利用に努めてきました。今後は、無駄の抽出・削減を行うと共に、運用面での改善による業務効率化や設備管理者の情報共有・知識向上といった、ソフト面での環境活動の推進に更に取り組んでいきたいと考えています。中長期的な取組としては、主要設備である超低温冷蔵庫で使用している冷媒のフロンから自然冷媒への転換を、全社的な課題の 1つとして取り組んでまいります。

地球上では、さまざまな生物がそのバランスを保ちながら、多種多様な生態系を形成しており、自然資源の利用において、生物多様性や資源管理への配慮が、持続可能な社会の形成と発展にかかせません。近年、クロマグロをはじめとする水産資源の減少が国際的にも問題となっており、管理が強化されつつある中、TOREI も水産物を取り扱う企業として、国際条約を順守し、厳格な管理を行っています。

今後も、地球環境に配慮しない企業は存続しえないとの認識に立ち、水産資源の持続性への取組をはじめ、企業活動のあらゆる面において、積極的・誠実に、地球環境の保全に努め、持続可能な発展を目指すと共に、“食” を通じて社会に貢献できる企業へと進化してまいります。

TOREI Environmental Report 20141

トップメッセージ

『環境に配慮しない企業は存続しえない』との認識に立ち、持続可能な発展を目指します

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TOREI Environmental Report 2014 2

環境方針

役職員行動規範(コンプライアンス要綱)

【環境への取組の基本理念】東洋冷蔵株式会社は、地球環境に配慮しない企業は存続しえないとの認識に立ち、『企業活動のあらゆる面において地球環境の保全に努め、持続可能な発展を目指す』ことを基本理念とする。【企業活動の範囲】当社は、生鮮食品・加工食品などの輸入・製造・加工・販売を行っていることをふまえ、以下の方針に基づき環境管理を行う。当社の活動、商品、サービスに係る環境側面を常に認識し、環境汚染の予防を推進するとともに環境マネジメントシステムの継続的改善を図る。当社の活動、商品、サービスの環境側面に係る法規、規制、協定等を順守するために自主基準を設け管理する。当社の活動、商品、サービスが係る著しい環境側面のうち、以下の項目を環境重点テーマとして取組む。また、1年に1回、環境関連内部監査を実施し見直しを行う。

消費エネルギーの大半をしめる電力使用量を削減する。生産過程で用いる水資源については、使用量を削減するとともに、汚濁物質が外部に流出しないよう予防措置をとる。生産過程で発生する残さいは、歩留まり向上により発生抑制するとともに、分別及び再生利用を行う。化学物質については使用量を把握し、適正管理に努める。商品の保管・物流に係るエネルギー使用量の把握を行い削減に取組む。容器包装は、簡易包装、軽量化により使用量を削減する。紙資源使用量を削減する。事務用品については、グリーン購入を積極的に行う。冷蔵設備で用いる冷媒については、自然冷媒への変更を積極的に行う。以上を取組むことにより、二酸化炭素の排出量を削減する。

この環境方針の達成のため、部・場所ごとに企業活動に根ざした行動目標を設定し、当社内の全部門の全従業員をあげて環境活動を推進する。水産資源をはじめとする生物資源を享受して事業活動を行っていることを自覚し、生物多様性への配慮及び資源の持続的な利用に努める。この組織で働く、または組織のために働く全ての人およびその家族の環境意識を高め、全員で環境活動に取組むとともに、地域・社会との協調をはかり、積極的な情報開示とコミュニケーションを行う。

1.

2.

3.

4.

5.

①②

④⑤⑥⑦⑧⑨⑩

6.

2014年4月1日 東洋冷蔵株式会社 代表取締役社長

TOREIでは、全ての役職員が業務遂行にあたり、遵守すべき事項として「役職員行動規範」(コンプライアンス要綱、以下抜粋)を策定しています。全ての役職員がこの行動規範を守ることを入社時に誓約しており、国内外の法令・ルールを遵守するとともに、社会規範に沿った良識と責任ある行動をとります。

人権を尊重し、差別・ハラスメントを行わない。環境に関する条約・法令を遵守し、地球環境に配慮した活動を行う。取引遂行に当たっては、法令及び社内規定を遵守し、公正を旨とする。貿易に関する国際的な取決めを遵守する。会社の情報を適切に管理することはもちろん、社外から得た情報や第三者の知的財産権についても適切に取り扱う。株式等の不公正取引(インサイダー取引)は行わない。会社の利益に反する行為は行わない。また、公私のけじめをつける。財務・会計に関する記録や報告は、適時・正確に行う。贈答・接待等は法令に違反することなく、かつ社会通念上妥当な範囲で行う。反社会的勢力には毅然として対応し、利益供与は一切行わない。この規範に反する行為については、これを発見した場合又は不注意により自ら行った場合を問わず、速やかに上長、コンプライアンス事務局などの社内関係部局、顧問弁護士のいずれかに報告・相談する。

1.2.3.4.5.

6.7.8.9.10.11.

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TOREI Environmental Report 20143

会社概要

取扱主要製品

遠洋延縄船により漁獲された天然冷凍マグロ、地中海沿岸諸国・オーストラリア等の養殖マグロや国内関係会社による国産養殖マグロ等を取扱い。世界中の漁場・国内外の生産者を通じて、グローバルな規模で調達している。養殖マグロは、活け込み・給餌・取り上げまでを管理。高品位マグロを『TUNA QUEEN』としてブランディング。

マグロ

:本部主管部署

営業第 1部・営業第 3部

カツオ 営業第 2部 エビ サケ その他

副産物の活用 開発部マグロの未利用部位の有効活用として、コラーゲン・魚油・フィッシュミール等を開発・製造。

営業第 4部 営業第 6部 営業第 5部

一本釣りカツオ船等から買い付け、協力工場・自社工場で加工。

天然エビのほか、タイ・ベトナムの提携企業からの養殖エビ調達。

養殖サーモンを主体に取扱い。チリでは養殖~加工までを一括管理。

すし種をはじめとし、様々な輸入・国産水産物の取扱い。

トータルフードサービス

水産資源の持続的利用と周辺環境への配慮

【サスティナビリティ】

グループでのダイナミックな事業展開【グローバルネットワーク】

安心とおいしさを食卓へ

【品質管理】

全国ネットで品質とおいしさを供給【物流企画】

素材を見極める技術と徹底した商品管理による

安定供給【商品開発と安定供給】

会社名代表者設立資本金売上高従業員数事業内容

東洋冷蔵株式会社代表取締役社長 壷井敏郎昭和 23 年 10 月(昭和 46 年改組)2億 2.128 万円1,707 億円(2013 年度)858 名(TOREI 単体 /2014 年 4 月現在)水産物・農産物・畜産物・酪農製品・飼料及び化成品の仕入れ、販売並びに開発、加工・製造、保管、物流

環境管理責任者 代表取締役常務執行役員 中須 勝之環境レポート作成担当 CSR・環境推進室 三石 恭子

< TEL :03 - 5620 - 3200 >

0

500

1000

1500

2000

売上高推移(億円)

2013 年度2009 年度 2010 年度 2011 年度 2012 年度

1,7071,667 1,643 1,657 1,652

従業員数(名)

2013 年度2009 年度 2010 年度 2011 年度 2012 年度

※TOREI 単体 ※TOREI 単体

0

200

400

600

800

1000

1200 838926 997 936 830

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TOREI Environmental Report 2014 4

対象事業所一覧 ※エコアクション 21 取得範囲

八軒工場

札幌支店

東北支店

本社

清水地区

名古屋支店

尾鷲工場

大阪支店

広島支店

福岡支店

営業第3部営業第4部営業第5部営業第6部CVS 惣菜販売部開発部増養殖事業部

社長室CSR・環境推進室品質管理部総務人事部経理部監査室情報システム部

営業第1部営業第2部

カジキ商品部静岡支店

横浜工場

営業第3部 築地連絡事務所

東京支社㈱ティー・アールエス 東京営業所

㈱ティー・アール・エス東洋冷蔵フードサービス㈱

総務人事部(清水総務課)冷蔵部

SF

SF

SF SF

SFSF

SF

SF

03-5620-3200011-667-0015011-795-1677022-378-211103-5148-0703047-329-0100045-773-6418054-354-1234059-361-57610597-22-8022082-500-6333089-942-1700092-621-4911054-354-1237047-329-0113054-354-1271054-367-2550

本社札幌支店八軒工場東北支店営業第3部 築地連絡事務所東京支社横浜工場清水地区名古屋支店尾鷲工場大阪支店広島支店福岡支店㈱ティー・アール・エス㈱ティー・アール・エス 東京営業所東洋冷蔵フードサービス㈱ 本社工場東洋冷蔵フードサービス㈱ 飛島工場

〒135-0034 東京都江東区永代2-37-28〒063-0836 北海道札幌市西区発寒十六条13-3-10〒063-0850 北海道札幌市西区八軒十条西12-1-21〒981-3206 宮城県仙台市泉区明通4-8〒104-0045 東京都中央区築地4-5-9〒272-0003 千葉県市川市東浜1-1-1〒236-0051 神奈川県横浜市金沢区富岡東2-6-20〒424-8511 静岡県静岡市清水区島崎町161-13〒510-8005 三重県四日市市富双2-1-27〒519-3611 三重県尾鷲市朝日町2-1〒598-0061 大阪府泉佐野市住吉町27-14〒733-0832 広島県広島市西区草津港1-6-10〒813-0062 福岡県福岡市東区松島4-9-34〒424-8511 静岡県静岡市清水区島崎町161-13〒272-0003 千葉県市川市東浜1-1-1〒424-8511 静岡県静岡市清水区島崎町161-13〒424-0037 静岡県静岡市清水区袖師町飛島1974-40

SF ×4

×2 ×2

(2014 年 8月現在)

※本社・清水地区に含まれる部署

冷蔵庫 加工場SF F 事務所

SF(-50℃)(-25℃)

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TOREI Environmental Report 20145

環境マネジメント推進体制

代表取締役社長

エコアクション 21推進委員長

* エコアクション 21 推進委員長の任命* 運用状況の評価* 環境方針の策定

* 環境経営システムの構築・運用* 全社環境目標の策定* 内部監査の実施(1回 / 年)* エコ委員向け教育

エコアクション 21推進委員会事務局

部・場所長

エコアクション 21推進委員

管理責任者

排水処理設備

浄化槽

廃棄物 化学物質

容器包装

物流

特に管理が必要な環境側面や設備につき、項目ごとに管理責任者を選任

* 行動目標・活動計画の策定* エコアクション 21 推進委員・管理責任者の選任

* 部署内の環境活動推進・取り纏め* 従業員向け教育

P

D

A

C

継続的改善* 設備・項目の記録・ 保守・管理等、環境 関連業務の実施* エコ委員への報告

環境規程 環境方針 環境目標 行動目標取り組み体系TOREIの環境への取り組み基本理念

規程に基づき代表取締役社長が定める年度方針

方針に基づき EA21推進委員長が定める目標

環境目標を達成するために毎年度作成する部署ごとのアクションプラン

活動計画&

環境管理責任者

CSR・環境推進室

・・・

・・・

(2014 年 8月現在)TOREI 組織図

代表取締役社長 監査役会

CSR・環境推進室

社長室

監査室

品質管理部

情報システム部

経理部

総務人事部

営業第1部

営業第2部

営業第3部

営業第4部

営業第5部

営業第6部

CVS惣菜販売部

増養殖事業部

開発部

冷蔵部

カジキ商品部

札幌支店

東北支店

東京支社

静岡支店

名古屋支店

大阪支店

広島支店

福岡支店

尾鷲工場

八軒工場

横浜工場

株主総会

取締役会

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TOREI Environmental Report 2014 6

2013年度実績

エネルギー

水資源 紙資源

CO2 排出量 廃棄物排水量

食品廃棄物等

仕入れ原料調達

保管

製造・加工オフィス活動 物流

お客さまへ

INPUT

電力ガソリンLPG都市ガス重油軽油灯油

※ 電力 CO2 排出係数(平成 24年度調整後排出係数)

OUTPUT

24,515.8 千 kWh94.5 kL

30.9 千 m382.5 千 m3

46.1 L10.7 L31.8 L

31,456.1 千 kWh97.4 kL

33.8 千 m382.5 千 m346.1 kL

2,257.9 kL33.0 kL

グループ全体

グループ全体 グループ全体 グループ全体

グループ全体

12,068.2 t 20,487.3 t 公共用水域58,718 m3

下水道域161,215 m3

公共用水域109,219 m3

下水道域161,215 m3

産業廃棄物2,263 t

一般廃棄物499 t

産業廃棄物2,705 t

一般廃棄物518 t

食品廃棄物発生量7,246 t

再生利用等実施量7,233 t

上水162,307 m3

井水・工業用水89,659 m3

上水184,142 m3

井水・工業用水144,458 m3

※ 再生利用等実施量には、化成品への再生利用等を含む。

食品廃棄物発生量12,108 t

再生利用等実施量12,091 t

再生利用方法毎の実施量

コピー用紙26.6 t

連続用紙・帳票類18.0 t

コピー用紙30.7 t

連続用紙・帳票類18.0 t

TOREI 単体

飼料85.5%

油脂10.0%

北海道電力 0.680東北電力  0.560東京電力  0.406中部電力  0.373

関西電力  0.475中国電力  0.672九州電力  0.599

※ 「グループ全体」とは、P4. 対象事業所に記載のあるエコアクション 21 認証取得範囲の  TOREI 全事業所及び関係会社の合計値です。

ガソリンLPG都市ガス重油 軽油

(kg-CO2/kWh)

TOREI 単体 TOREI 単体 TOREI 単体

TOREI 単体

TOREI 単体 グループ全体TOREI 単体

グループ全体TOREI 単体 エネルギー使用量内訳(原油 kl 換算)

電力95.2%

灯油

TOREI 単体 産業廃棄物2,263t

TOREI 単体

動植物性残さ85.7%

汚泥11.5%

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TOREI Environmental Report 2014

環境負荷の経年変化

7

TOREI 単体 関係会社 原単位(TOREI 単体)

電気使用量 水資源使用量

化石燃料使用量

百万 kWh

2009 年度 2010 年度 2011 年度 2012 年度 2013 年度100

150

200

250

300

350

0

5

10

15

20

25

30

3532.6

31.1 30.6 30.9 31.5

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

3.5

0

50

100

150

200

250

300

350

400

2009 年度 2010 年度 2011 年度 2012 年度 2013 年度

千m3

上水 井水 工水 原単位(TOREI 単体)

(※原単位:分母を事業所の事業内容に応じて、生産数量・公称トン・面積で設定。エネルギー使用効率を把握するための指標)

352.1313.4

307.4328.2 328.6

0

100

200

300

400

500

600

原油換算 kl

紙資源使用量

2009 年度 2010 年度 2011 年度 2012 年度 2013 年度

灯油 A重油 LPG軽油

都市ガスガソリン

504.8

397.7355.2

300.5 306.8

(※使用量には関係会社含む)

(※使用量には関係会社含む)(※TRS 物流燃料使用量除く)

(※使用量には関係会社含む)

0

10

20

30

40

50

60

2009 年度 2010 年度 2011 年度 2012 年度 2013 年度

コピー用紙 連続用紙 帳票類

54.6

49.1

44.4

48.7 48.7

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TOREI Environmental Report 2014 8

目標達成状況

CO2 排出量

冷蔵設備冷媒

水資源使用量

食品廃棄物等 再生利用実施率

紙資源使用量プリント枚数

電気使用量

事務用品のグリーン購入率

エネルギー使用量原油換算 kl

廃棄物排出量

1%削減 1%削減

原単位5%削減

2013年度目標

中長期目標

総量比 原単位比

1%削減 1%削減

原単位5%削減

1%削減 1%削減

原単位5%削減

自然冷媒への転換

自然冷媒への転換

1%削減 3%削減

総量5%削減

3%削減

総量10%削減

1%削減5%削減

適正管理

全量資源化

80%

80%

項 目

食品廃棄物等 発生量(自社工場)化学物質の使用

全量資源化

ーー

達成 未達 大幅未達

2013年度実績

使用量 /在庫量把握ー

中長期目標 2016年度での達成を目指し、2009年度実績からの削減目標を2011年度に策定。

CO2排出量

冷蔵設備冷媒

水資源使用量

食品廃棄物等 再生利用実施率

紙資源使用量

電気使用量

事務用品のグリーン購入率

エネルギー使用量原油換算 kl

廃棄物排出量

項 目

食品廃棄物等 発生量(自社工場) 原単位5%削減

総量10%削減

67.5%

総量比 原単位比

ーー

99.3%

100%=達成

95%

102%

87%

99%

101%76%

95%

95%

1%増加

100%

2010年度以降に自然冷媒冷蔵設備への更新なし

(kg-CO2/kWh)

単年度目標

※ 電力 CO2 排出係数(平成 24 年度調整後排出係数代替値)

0.000550

2%増加

ー 1%削減

2%増加

※ 総量比は関係会社含む。原単位比は TOREI 単体。

1%増加1%増加1%削減1%増加

1%削減

1%増加ー

1%削減±0%1%増加

2014 年度単年度目標策定に反映

2012 年度と比較し、2013 年度の環境負荷実績は、ほぼ横ばいで、実績が大幅に変動した項目はありませんでした。短期的に大きな削減効果が見込めるような有効な取組が実施できなかった一方、継続的な取組は確実に実行できた成果と考えられます。近年は、運用面での改善により、資源の効率的な利用を図るという点を主な活動課題として推進していますが、取組毎の削減効果を検証するなど、より効果的な施策に重点的に取り組めるような工夫をしていけるような仕組み作りを検討していきます。

中長期目標達成率

※ 総量目標値は関係会社含む。原単位あたりの目標値は TOREI 単体。

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TOREI Environmental Report 20149

食品リサイクルの取組

自社工場発生残さい 商品廃棄

調理加工品(鮪副産物)カマ・血合い肉・内臓など、従来廃棄物になっていた部位を、調理例を提案して販売することで、商品化・有効利用を推進。

肥料 飼料 魚油 化成品

鮪端材

魚油の一部は精製後買取、自社製品のネギトロに添加し、活用。

まぐろの皮を、他の残さいと分別回収することで、コラーゲンを抽出・販売。

TOREI は食品関連事業者として、工場における歩留まり向上や鮪副産物の有効活用などの食品廃棄物発生抑制に取り組むと共に、発生した食品廃棄物の再生利用・有効活用に取り組んでいます。また、年間の食品廃棄物等発生量が 100t以上の「多量排出事業者」として、前年度の食品廃棄物等の発生状況や再生利用の状況について、行政あての定期報告を適切に行っています。

2013 年度実績

食品廃棄物等発生総量

発生抑制量再生利用等   肥料        飼料        油脂及び油脂製品再生利用等以外 化成品        廃棄物としての処分減量量熱回収量

再生利用等実施率

6,530.2t

1,873.7t73.0t

5,732.1t667.5t219.1t12.9t0t0t

99.3%

再生利用

流通過程の事故などで販売が不可となった商品等

食品廃棄物

廃棄物として焼却処分再生利用等

食品廃棄物等発生量(t)

千 t

自社工場

加工

エコアクション 21 のガイドラインに沿って、食品リサイクルと環境への取組(発生抑制・減量化・食品廃棄物等の資源活用等)を行っている食品関連事業者を適正に評価し、認証・登録する制度。 認証・登録番号 0001429

Pick Up 食品リサイクル優良事業者認定を受けています!

0

2

4

6

8

10

12

2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度

10787.8

8845.4 8552.4 8329.3

6345.6 6530.2

2013 年度は、2012 年度と比較し、再生利用等実施率が改善しました。化成品への再生利用を含め、廃棄物としての処分量の削減に引き続き取り組んでまいります。

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超低温冷蔵庫内照明の LED化は、消費電力・発熱量減に効果が見込まれ、テスト導入において耐久性・照度に大きな問題が見られないため、順次更新を実施中。

衛生的な環境で商品を製造するため、TOREI の加工場では、加工工程や工場内の洗浄に多量の水を使用します。工場排水を法令で定められた排水基準内に管理するために、必要に応じ排水処理設備を設け、有機物(魚の血やカスなど)を微生物によって分解し、排水基準値を遵守するレベルまで水質を改善したうえで、排出しています。また、処理設備の運転・管理は「環境ガイド」に基づき管理責任者を選任して適切に行っています。

TOREI Environmental Report 2014 10

冷蔵設備管理・取組

工場排水管理・取組

曝気槽 沈殿槽

汚泥

工場排水 汚泥と上澄み /ろ過水を分ける

微生物で有機物を分解

余剰汚泥を脱水後産廃処理

STEP1

河川・海域

下水道

TOREI の代表的な排水処理設備・概要

工場排水には、魚の血・カスなどが含まれており、微生物の力で汚れを分解します。

STEP1 STEP2 STEP3

排水処理設備の処理水を残さい室の清掃等に2次利用。処理水を有効活用し、水使用量を削減しています。

冷凍マグロを削る工程で発生した細かいカスは清掃時にそのまま流さず、回収し、排水負荷を低減しています。

エネルギー使用量の約 95%を占める電力使用量のうち、もっとも大きな負荷となっているのが冷凍マグロの品質保持を目的とした超低温冷蔵庫(-50℃以下)です。TOREI では、環境活動の重要課題として、超低温冷蔵庫の運用改善・設備の省エネ化推進・保守管理に取り組んでいます。

TOREI では、「冷蔵設備保安委員会」を設置し、自主管理基準である「冷蔵設備管理ガイド」を制定。清水地区を拠点とする、冷蔵部工務課を技術統括として、エネルギー管理上・経営上の重要設備である超低温冷蔵庫の管理運用につき、年 1回内部監査を実施すると共に、常に各事業所担当者と情報を共有、適宜指導を行っています。

LED 照明庫内への外気の侵入を抑制するため、一部の冷蔵庫では、扉にビニールカーテンを設置しています。

冷蔵設備の冷媒は主に『フロン』を使用。CFC 及びHCFC は、オゾン層破壊物質として、国際的な規制が行われており、将来的な全廃が決定。また、代替フロン(HFC)は、二酸化炭素の数百倍~数千倍の温室効果と、漏洩時の環境負荷が非常に大きいガスです。TOREIでは、事業所ごとにフロン含有機器の一覧を作成。全社的な機器管理を行うと共に、設備更新時は自然冷媒への転換を検討・推進しています。

冷媒(フロン)管理と対応

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TOREI Environmental Report 201411

各事業所における取組事例

Before After

VO I CE

V O I CE

V O I CE

V O I CE

!

Before

After

!事務用品グリーン購入率向上の取組

第 2冷蔵庫の 2階と 3階の荷捌室の蛍光灯を高効率のものに更新しました。反射板の設置等で同程度の照度を確保しつつ、1灯あたり約 50%の省エネとなっています。

事務所照明に個別スイッチを設置し、部分消灯を可能にしています。

廊下やトイレの照明に人感センサーを設置し、消し忘れを防止しています。

事務所に扇風機やサーキュレーターを設置して空気の流れを作ることで、冷房の使用を抑制しています。

トイレのペーパータオルを廃止し、ハンドドライヤーを設置しました。紙資源の消費がなくなり、年間のランニングコストも削減しています。

清水地区と本社では、複数の部署が 1つの事業所で活動しているため、事務用品のリユースを推進し、新規購入を抑制する取組として、事務用品のリサイクル BOXを設置。購入前の確認を啓蒙しています。

事務用品の購入時は、グリーン適用を事前に確認し、対象外の商品購入時は課長承認を得てから購入する等、各部署でルールを作っています。

プリンターを更新し、伝票等の帳票類のうち、一部の出力用紙を A4コピー紙に変更しました。使用する紙の枚数自体の削減効果は少ないですが、帳票類の規格が削減でき、出力作業も従来のものより効率化が図れています。

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TOREI Environmental Report 2014 12

Before After

再生繊維ユニフォーム

アイドリング&ふんわりアクセル

にご協力ください。

     は チャレンジ25キャンペーンに参加しています。

Save the Earth

社有車用掲示物

VO I CE

V O I CE

V O I CE

V O I CE

清水事務棟 港湾地区清掃活動(月1回)

地域清掃活動 くりーんぐりーん作戦(年2回)

地域清掃活動クリーン・デイ(月1回)

港湾地区清掃活動(年2回)

屋外の草刈り・側溝清掃

大阪支店

札幌支店名古屋支店東北支店

各事業所における主な地域活動

各事業所で、立地地域の清掃活動に参加したり、自主的な事業所周辺の清掃・環境保全活動を定期的に実施しています。清掃活動に参加することで、事業所の周囲環境や労働環境を含めて、働きやすい職場作りを意識でき、4S 活動への取組意識も向上しました。

加工場空調の室外機に自動散水装置を設置。外気温上昇時に散水を行うことで、空調負荷を低減しています。

半製品(加工過程の製品)の加工場内の一時保管等に通い箱を活用しています。

加工場入室時の手洗い蛇口にセンサーを取り付け、自動化しました。手洗い中の水の流しっぱなしが抑制でき、水使用量の削減が見込めます。

変圧器毎に電力量計を設置し、使用用途毎の使用量を把握。「見える化」を図っています。

会社指定の作業着の一部にに再生繊維を使用したものを選んでいます。 営業用等に使用する社有車にエコドライブの

啓蒙掲示を実施しています。

! !社有車のハイブリッド車への切り替え推進

リースしている社有車車両の切り替え時には、ハイブリッド車等、燃費性能に優れた車種を可能な限り、優先的に選択しています。 47.9%

全社社有車におけるハイブリッド車率

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TOREI Environmental Report 201413

法令順守

緊急事態への対応

水質汚濁防止法下水道法浄化槽法水道法大気汚染防止法

騒音規制法振動規制法悪臭防止法

高圧ガス保安法

PCB 特別措置法毒劇法フロン回収破壊法

廃棄物処理法容器包装リサイクル法食品リサイクル法家電リサイクル法省エネルギー法

温対法

TOREI では、以下の法令をはじめ、事業所ごとに適用となる環境関連法令一覧を作成することで、法令規程を把握、順守しています。また、順守状況については、年 1回エコアクション 21 推進委員会事務局が全部署を対象に内部監査を実施。順守状況を確認すると共に、必要に応じて改善指導を行っています。

<遵守状況を確認している主な環境関連法令>

~尾鷲工場における排水基準値超過事故について~2013 年 8月、月 1回定期に実施している排出水の水質検査において基準値を超過するリンを検出した為、三重県への報告を行いました。【排水基準:16mg/L,測定結果:31mg/L】

2014 年度に実施した内部監査では、日常的な管理が適切に実施され、安定した処理能力を維持していることを確認。2014 年 7月に実施された三重県紀北地域活性化局による立ち入り検査においても、排出基準に適合していることが確認されました。

2013 年度は、尾鷲工場で自主検査により水質汚濁防止法違反が発覚。行政への届出を行いました。なお、本件以外に関係当局よりの違反等の指摘及び近隣からの環境に関わる苦情等の報告は、ありませんでした。結果

原因

対応

排水処理量と薬剤使用量の調整ミス尾鷲工場では、2012 年にも三重県の立入検査時に、基準値超過排水の排出が発覚。再発防止策を講じ、薬剤添加量の確認を行っていましたが、原水水質・外気温・設備状態等による必要添加量の把握が十分ではなく、結果的に処理に必要な薬剤量を添加できていませんでした。

経緯

必要薬品量・薬品種類の再検討を実施 / 日常管理・運用面の改善継続中

避難経路図 非常灯災害への備え2011 年の東日本大震災以降、自然災害や火災を想定し、不測の事態となった場合でも迅速な対応ができるよう、体制整備進め、従業員への教育・周知を行っています。

冷蔵設備関連

保護具着用訓練監禁脱出訓練

アンモニア保護具

環境リスクのほか、超低温冷蔵庫では様々な労働安全衛生上のリスクが考えられるため、新規配属者等への訓練実施を義務化しています。

想定している環境事故例排水処理設備からの汚泥流出薬品の流出機械油等の敷地外流出冷蔵設備からの冷媒漏洩

TOREI では、事業所ごとに想定している環境事故発生時の対応マニュアルを策定し、関係従業員による年 1 回以上の訓練を実施しています。また、排水処理設備、冷凍設備に起因する環境事故の予防として、各管理責任者のもと、日常点検・定期検査・機器交換などの日常的なメンテナンス管理が行われています。

沿岸域立地事業所における津波を想定した避難訓練の実施全従業員を対象とした安否確認サービスの登録・運用及び定期訓練の実施

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環境関連法令規定や環境関連設備の保守管理等に係る自主ルール等を取りまとめた「環境ガイド」を全部署に配布。各部署のエコ委員が管理しています。環境教育の一環として、毎年度エコアク

ション 21 推進委員会事務局より、エコ委員向けの「教育資料」を配布。エコ委員の環境に関する知識向上を図るとともに、エコ委員以外の従業員向けにも「新入社員用教育資料」等を作成・提供しています。訓練・教育の実施時は、記録の作成も実施し、教育を受けた従業員が確認できるようにしています。

TOREI Environmental Report 2014 14

環境コミュニケーション

環境関連教育内部コミュニケーション

「環境レポート 2013」が第 17 回環境コミュニケーション大賞優秀賞を受賞!TOPIC

2014 年 3 月 17 日表彰式にて(一般財団法人地球・人間環境フォーラム理事長より賞状を受け取る CSR・環境推進室長)

環境省と一般財団法人地球・人間環境フォーラムが主催する、優れた環境報告書・環境活動レポート及びテレビ環境 CMを表彰することにより、事業者等の環境情報の開示と環境コミュニケーションへの取り組みを促進するとともに、環境情報開示の質の向上を図ることを目的とした表彰制度。

環境コミュニケーション大賞って??

第 14 回にも優秀賞を頂いており、受賞を励みとし、今後も継続的な環境活動と環境レポートを活用した情報開示の質の向上を目指します。

外部コミュニケーション

超低温冷蔵庫を体感

TOREI の事業内容や環境への取組等に関し、理解を深めてもらうため、地元静岡市の学校をはじめとして、小学校の「社会科見学」の受け入れをしています。

<見学スケジュール>

冷蔵庫の仕組み・庫内での注意事項や危険性の説明

冷凍マグロの説明

質疑応答

濡らしたタオルを持参してもらい、冷蔵庫内で数秒間振り回す実験を実施。-50℃の世界の厳しさを体感してもらっています!

マグロの種類やなぜ超低温での保管が必要なのか、冷蔵庫の温度維持に多くの電力を必要とすること等を説明します。

小学生からの感想凍っているマグロを見たり、冷蔵庫の中に入ってタオルがすぐに凍るのを体験してびっくりし、大変なお仕事だなと感じました。

各事業所で毎月1回定期に「安全衛生委員会」を開催し、労働安全衛生に係る事項のほか、環境負荷実績の発表及び環境活動の実施状況についても報告を行っています。発表した環境負荷実績については、毎月エコ委員が取りまとめ、全従業員が確認可能な場所に掲示することで、周知しています。また、環境関連の連絡等については、事業所内でエコ委員に集約し、エコ委員よりエコアクション21 推進事務局に報告するよう社内体制を整備しています。内部監査の実施年 1 回定期にエコアクション 21 推進委員会事務局(CSR・環境推進室)が全部署を対象に監査を実施。中立的立場から監査・評価するとともに、対応の指示・アドバイスも実施しています。

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TOREI Environmental Report 201415

2013 年度トップレビュー

2014 年度環境活動にむけて

2013 年度活動開始時の指示事項

2013 年度活動全体の評価エコアクション21推進委員長(環境担当役員)のトップダウンのもと、2013 年度の活動開始時に指示を受けた事項を中心として、活動を推進。指示事項のうち、十分に改善が図れなかった一部の項目については、2014 年度活動への継続課題として引き続き指示を行った。環境負荷は、多くの項目で目標未達となり、エネルギー使用量は 2012 年度実績と比較し、わずかに増加した。要因としては、加工内容の変化や外気温要因等による冷蔵・空調における消費増が考えられる。使用しているエネルギーについて、分析・把握を行い、事業所毎により細やかな対応・改善策を講じていくことが中長期目標達成に向けた今後の課題である。環境関連法令については、排水基準値超過が1件発生。2012 年度と同事業所での発生であったため、抜本的な解決を図るべく、外部の保守業者等の意見も取り入れ、改善策の検討を進めた。対策の妥当性については、2014 年度に確認を指示。その他の事項については、重大な環境事故や行政からの指導はなかった。

2013 年度活動における実施内容・進捗

各事業所に設置した電力量計の活用が不十分であるため、設備毎の電気使用量分析を行い、運用面での改善につなげる。

電力量計の稼働日毎の実績を把握。データを通年分蓄積し、用途毎の電気使用量の把握を進めた。データの分析については、継続課題。

自らが生産・販売・提供する製品及びサービスに関する項目について、中長期及び単年度の環境目標を策定する。

2013 年度全社目標策定時に自社工場における「食品廃棄物発生量」を目標に追加。生産数量あたりの食品廃棄物発生量の把握を開始。

環境教育を強化すべく、事務局主導で教育体制を再整備する。

異なるテーマのエコ委員向け教育資料を毎年度作成。新規採用者向け教育資料を各部署に配布。新任管理職向け研修時の教育実施。

廃棄物契約内容及び委託実態を改めて確認。処理委託業者の現地調査実施を強化・推進する。

契約内容と実際の委託内容の整合性確認、最終処分場の変更有無等の確認を指示。現地調査に関し、年1回以上の実施を指導。

食品廃棄物等の再生利用方法等につき、各事業所に情報提供。歩留り向上等の発生抑制取組のほか、営業部署においても削減のための取組を検討。

食品廃棄物等の再生利用の方法については、各事業所の委託状況に関し、情報提供。内部監査時に営業部署の取組状況を聴取。

毎年年度末に、代表者による環境活動の成果・実績の確認と、次年度の活動に向けた指示を行っています。トップレビューに基づき、全社レベルでの活動計画をエコアクション 21 推進委員会事務局が定め、実行することで、部署毎だけではなく、会社全体としての活動のレベルアップ・継続的改善を図っています。

~ 2014 年度の活動内容及び成果については、「環境活動レポート 2015」 にてご報告予定です~

環境方針に「生物多様性への配慮」等に係る文言を明記し、生物資源を取り扱う事業者として、水産資源の持続的利用に積極的に取り組む姿勢を明確化します。

食品廃棄物発生量について、毎月の発生量把握を行い、生産数量あたりの発生量を定期的に把握します。

数値目標達成のほか、トップレビューに基づく、環境活動・取組を実施することで、活動の向上を図ります。

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TOREI Environmental Report 2014 16

資源の持続的利用への取組

ICCAT

CCSBT

WCPFC ICCAT

日本が世界において、歴史的にマグロの漁獲及び消費に関し独占的な地位を占めていることに鑑み、マグロ漁業の持続的な発展と安定供給のために、平成 8年に定められた方針。日本は、国際条約を順守し、資源増殖のための技術開発・普及に努めるとしています。

中西部太平洋におけるマグロ類の資源保存を目的に2004 年設立。現在、日本を含む 25 カ国が加盟。

ミナミマグロ資源の保守管理および最適利用の確保を目的に 1994 年設立。現在、日本、オーストラリア、ニュージーランド、韓国の 5カ国が加盟。総漁獲可能量および国別割当量を決定し、それを超える漁獲を規制しています。

大西洋におけるマグロ類の資源を、最大の持続的漁獲を可能にする水準に維持することを目的に 1969 年設立。現在、日本を含む 49 カ国が加盟。大西洋(地中海を含む)産の本マグロに関しては、各国に漁獲枠を設定、それを超える漁獲を規制しています。

ICCAT(大西洋マグロ類保存国際条約)

CCSBT(ミナミマグロ保存条約) WCPFC(中西部太平洋マグロ類条約)

マグロ法(マグロ資源の保存及び管理の強化に関する特別措置法)

マグロに係る主要条約

TOREI の主要取扱品目であるマグロ類は、国際条約で各国にそれぞれの漁獲数量が割り当てられています。私たちはこの枠を遵守し、水産資源の持続可能な利用に取り組んでいます。

TOYOREIZO Co., Ltd ~地球

環境の保全と水産資源の持

続可能な発展を目指し

て~

国内養殖事業 ~人口ふ化養殖の取組~

クロマグロは近年、資源の枯渇が国際的に懸念されており、稚魚の漁獲についても規制が強化されるなか、資源を確保し、安定的な供給を実現させていくためには、天然稚魚に頼らず、養殖魚から採卵した卵を人工的に孵化させ、

成魚まで育成させるという手法の実現が期待されています。TOREI でも、関係会社 2社において、国内でのクロマグロ養殖事業で、人口ふ化養殖の取組を行っており、「TUNA PRINCESS」というブランドで、出荷を開始しています。今後も水産資源の恵みを享受している企業として、生物多様性の維持及び資源の持続可能な利用を目指し、取組を推進していきます。

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発行者 〒135 - 0034東京都江東区永代二丁目37番28号 澁澤シティプレイス永代2階

東洋冷蔵株式会社

発行日

ご意見・お問い合わせは下記までご連絡ください

エコアクション21推進委員会事務局(CSR・環境推進室)TEL 03 - 5620 - 3200

TOREIホームページ  http://www.toyoreizo.com

2014年9月

FAX 03 - 5620 - 3300認証・登録番号 0001429