猫の疾患 part 2 ・・猫の気分で診察しよう!・・ · 食事と食欲不振...
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日常診療に役立つ実用テクニック PRACTICAL PRACTICE TIPS
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VMNセミナー 2004年
日常診療日常診療日常診療日常診療にににに役立役立役立役立つつつつ実用実用実用実用テクニックテクニックテクニックテクニック PRACTICAL PRACTICE TIPS
Margie Scherk DVM, Diplomate ABVP (feline) Vancouver, B.C., Canada
猫の疾患 part 2 ・・猫の気分で診察しよう!・・
日常診療に役立つ実用テクニック PRACTICAL PRACTICE TIPS
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病歴聴取病歴聴取病歴聴取病歴聴取…良質良質良質良質なななな獣医療獣医療獣医療獣医療ののののアートアートアートアートであるであるであるである ・注意深く聴く ・詳しく質問をする Yes/Noで答えさせるのではなく、オープンエンドの質問。 例) 「水を以前よりたくさん飲んでいますか?」と聞くよりも、
「猫ちゃんの水を飲む量が増えたことに気づきましたか?」 例) 「何の病気に対してワクチンをしたのですか?」と聞くよりも
「どんな種類のワクチンを打たれましたか?」と聞く。 ・頻度 ・量 ・一貫性 ・色 ・臭い ・常に、観察あるのみ 「他に何か気づかれたことはありますか?」
・オーナーはある事柄については非常によく観察している。 例)猫の態度について:「猫がいつもとどこか違うのよ」という場合は信用しま
しょう! ・その代わり、他のことに対しては結構不正確なこともある。 例)飲水量などはあいまい:いずれにせよ量を測ってもらうように頼む 猫猫猫猫とはとはとはとは何何何何?*(インスピレーションで)思い浮かべてください:自分が猫のふりをして、毛皮を着た猫になりきってみる、さてどんな風に感じるか? クライアントクライアントクライアントクライアントとはとはとはとは何何何何?*(インスピレーションで)思い浮かべてください:
猫猫猫猫: 身体的身体的身体的身体的 VS心理学的心理学的心理学的心理学的////感情的側面感情的側面感情的側面感情的側面 クライアントクライアントクライアントクライアント:
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食事と食欲不振 ゴールデンルール:2~~~~3日日日日食べていない猫は救急疾患となる可能性がまだ続いている! シプロヘプタジン( Periactin®) 1 mg/head、po BID 効果が認められるまで 4回くらいの投与が必要になることもある。 ベビーフードに注意!。ある種のベビーフードにはオニオンパウダーが添加されている。 ハインツ小体性溶血性貧血 食事食事食事食事----嗜好性、温度、脂肪含量、食感、形、風味、栄養的なバランス、食器の種類、
フィーディング・チューブ 栄養栄養栄養栄養: 2 kgを超えている猫の基礎エネルギー必要量( BER )は(30X体重 kg) + 70= BER kcal/日として計算する。 病気時には: 軽症疾患では:1.25 XBER 中度疾患では:1.5 XBER 重度疾患では:2.0 XBER 簡易法簡易法簡易法簡易法::::40-50 kcal/kg/day ヒルズの a/d :203kcal/缶( 1.3 kcal/cc ) ユカヌバのマキシマム・カロリー・フォーミュラ:340/kcal/缶( 2.1 kcal/cc ) MediCal(Select Choice) Development Recuperative: 182/kcal/缶 フードは水でなくクリニケアで希釈し、カロリー密度を維持すること。 セキュリティセキュリティセキュリティセキュリティ、隠れる場所、箱、バッグ、タオルなど 愛情愛情愛情愛情をををを持持持持ってやさしってやさしってやさしってやさしくくくく扱扱扱扱うううう…その猫の性格を見抜く。
猫がどの程度の相互関係を求めているか? 猫猫猫猫のののの身身身身になってになってになってになって考考考考えるえるえるえる 騒音騒音騒音騒音‐‐‐‐聴覚 光光光光‐‐‐‐視力 においにおいにおいにおい‐‐‐‐清潔、脱臭剤 感触感触感触感触‐‐‐‐清潔、やわらかいもの
清潔で、乾燥し、適度に暖かい環境 体温調節体温調節体温調節体温調節:温湯ボトル(湯たんぽ)、手袋やライスバッグを応用、温水循環式毛布
猫は麻酔中に低体温になるため、代謝が低下する、そのため麻酔必要量も減少する。 体容積に体する体表面積が大きい。
鎮痛剤鎮痛剤鎮痛剤鎮痛剤 疼痛疼痛疼痛疼痛のののの緩和緩和緩和緩和! 他の何よりも、クライアントは痛みとそれによる恐怖とを結びつけて考える。 先行投与で痛みを軽減する、 複数の方法を併用する
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もっともっともっともっと体重計体重計体重計体重計をををを活用活用活用活用することすることすることすること! 来院ごとに体重を量る!!! 入院中は最低でも 1日 2回 毎回同じ体重計を使う 気難しい猫ならケージや袋ごと測定し、後で差し引く。 肝リピドーシスや心不全などの場合生命を救える可能性もある 尿排泄量を調べるためにタオルの重さを量る(猫が猫用トイレを使用しない場合) 手術中の出血量を調べる場合には郵便物用のデジタル重量計が役に立つ
脱水のチェック 皮膚の弾力性、眼の位置、粘膜の湿潤性 PCVおよび総蛋白(TS) CBCと百分比を調べる場合は常に血漿蛋白も測定する正当な理由 必ず採尿時に評価する 尿比重(USG)を解釈する補助として 常に猫を再水和する前に採尿する!
»最低でも USGは測定する 猫猫猫猫のののの採血採血採血採血ととととカテーテルカテーテルカテーテルカテーテル留置法留置法留置法留置法 内側伏在静脈!!! 横臥位で頚静脈から 座らせた姿勢で頚静脈から 側方伏在静脈 グルコース曲線とモニタリングには耳から 保定 restraint タオル 溶接用グローブ ディキシー・カップ・マズル(口輪) 輸血を簡単に! クロスマッチ試験と血液型を調べる 毎回クロスマッチ試験を行う...ドナーとレシピエントが同じ血液型の組み合わせでも! メジャーとマイナーのクロスマッチ試験 適合するドナ-の PCV、TS (交差試験と血液型) レシピエントの PCV、TS (交差試験と血液型) 18Gのバタフライまたは18Gの針と IV用エキステンションチューブのセット 三方活栓 CPDA1 (量を計算しておく)を含む 12cc シリンジ、または点滴ラインをつないだ輸血用バッグ 必要とされる血液量の計算 リラックスしたドナーとレシピエント、リラックスしたチームで! ドナーは前肢を後ろに引いた状態で横臥にする 静脈穿刺 血液採取
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ドナーに要求されるもの FeLVおよび FIV陰性 ヘモバルトネラ陰性 健康状態は良好、体重も適正、適切な水和状態 PCVは高く、TP(TS)も正常 薬剤は与えられていない 収集後のドナーのケア! 皮下あるいは静脈輸液を行う 経口あるいは筋注で鉄分を補給 栄養をたっぷりと...そしてごほうびも! 愛情をもってケアすること !!! 輸血後のレシピエントのケア! 常に観察あるのみ!
24時間後の PCV、TSをチェックする 骨髄穿刺骨髄穿刺骨髄穿刺骨髄穿刺((((Bone marrow taps)))) 骨髄穿刺 麻酔下で行う 大腿骨の大転子、または腸骨翼 無菌操作 塗抹標本は多めに( 10-12枚 )作る 塗抹はスライドガラスを交差させ、それぞれの方向に引いて作成する サンプル保存には EDTA管を使う 骨髄のコアーを採取できたら、ホルマリン(赤い蓋の試験管)に保存する CBCと百分比はたとえ前日に行っていたとしても、必ず骨髄穿刺と同時にも行う 点滴給餌点滴給餌点滴給餌点滴給餌 trickle feeding:栄養補給を必要とするが吐き気のある猫のために点滴給餌を知っておくと便利である。これは経腸給餌法と非経口/経静脈フィーディング法を適合させた副産物的なテクニックである。例えば食道あるいは胃瘻チューブよりほんの微量を投与しても吐いてしまう猫には、そのために専属のスタッフが 24時間、20分おきに投与しなくてはならない。そのようなときには、点滴給餌が適している。一日中何回も間隔をあけて食事を注入するよりも、クリニケアや他の流動食の一日必要量(カロリーも)を計算して空の輸液バッグに入れ、静脈ラインにつないでからフィーディングチューブに接続し、滴下させながら投与する。輸液ポンプ IVACなどで調節できれば最も良い。細菌や真菌の増殖を抑えるため、12-24時間ごとにバッグと流動食を新しいものに交換する。ヒト用の栄養食を与える場合には栄養学的な調節が必要となる。 直腸直腸直腸直腸のののの細胞診細胞診細胞診細胞診:この直腸の細胞診は、多くの大腸性下痢の症例を診断する際に非常に役立つ。滅菌培養スワブを猫の直腸に 2-3cmほど挿入し、優しく回転させる。鏡検用に 2枚、グラム染色用に 2枚のスライドグラスにスワブをやさしく回転しながら塗布し、そのスワブは培養用の培地に入れて保存する。スライドは細胞診に送り、その結果に応じてスワブの検査を追加する。直腸スワブにより細菌性化膿性大腸炎、クリプトスポリジウム、ジアルジア、キャンピロバクター感染症などを診断できることがある。
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食道炎食道炎食道炎食道炎:術後合併症として嘔吐や食欲不振が起きた場合に食道炎を考える。バリウムペーストによる造影検査や内視鏡により診断できる。治療には H2ブロッカーとスクラルフェートを使用する。 クライアントクライアントクライアントクライアントにににに対対対対するするするするケアケアケアケアをををを怠怠怠怠らないことらないことらないことらないこと!!!!!我々は、最良の看護技術と誰よりも多く知識をもつことによって、最高の医療チームを組むことができる。しかし、動物を看護するだけでなく、我々が勧める医療を続けさせてくれるという意味でも、動物をケアするチームの中でクライアントが占める部分は極めて重要である。他のどのような事よりも、クライアントは痛みとその恐怖を結びつけて考える。そのため、我々が適切にケアしなくてはならないのは、動物の”患者“だけではない。しかもクライアントは感情に動かされやすい。もし我々がクライアントの感情的な、そして知性的な要望に対して、全ての質問に答え、さえぎる事無く耳を傾け、その質問に答え、注意深く費用を説明することでケアしなければ、大切な友人(猫)を助ける機会を失ってしまうかもしれない。 その他のヒント集 胸骨部位での聴診 貧血あるいは脱水による雑音 アブセスパック 外科的バイオプシー:組織を採取する…培養と感受性検査をするかは後で決めても良い。重要なのは今すぐに採取しておくこと! 好気性と嫌気性、L型細菌、マイコプラスマ、ウレアプラスマ 皮膚病変部用の SoftPaws™ ウエルネス・プログラム “救急”と“緊急”について
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猫の診療診療診療診療診療にににに役立役立役立役立つつつつ実用実用実用実用テクニックテクニックテクニックテクニック
Margie Scherk DVM, DABVP (feline)Vancouver, Canada
email: [email protected]
病歴聴取病歴聴取病歴聴取病歴聴取…良質良質良質良質なななな獣医療獣医療獣医療獣医療ののののアートアートアートアートであるであるであるである
!注意深く聴く
!詳しく質問をする
病歴聴取病歴聴取病歴聴取病歴聴取…良質良質良質良質なななな獣医療獣医療獣医療獣医療ののののアートアートアートアートであるであるであるである
!詳しく質問をする* Yes/Noで答えさせるのではなく、オープンエンドの質問をする
* 例.. “飲水量が増えた事に気づきましたか?”と聞く方が、ただ“飲んでいますか ?”と聞くよりは良い
* 例 “最後にワクチン接種したのはいつで、なんというワクチンでいたか?”と聞く方が、“最近のワクチン接種は全て終わっていますか?”よりも良い
病歴聴取病歴聴取病歴聴取病歴聴取…良質良質良質良質なななな獣医療獣医療獣医療獣医療ののののアートアートアートアートであるであるであるである
!詳しく質問する∗ 頻度とタイミング(例 嘔吐や下痢)∗ 量∗ 一貫性∗ 色∗ 臭い
病歴聴取病歴聴取病歴聴取病歴聴取…良質良質良質良質なななな獣医療獣医療獣医療獣医療ののののアートアートアートアートであるであるであるである
!詳しく質問する∗ “他に何か気づかれたことはありますか?”
!常に、観察あるのみ
病歴聴取病歴聴取病歴聴取病歴聴取…良質良質良質良質なななな獣医療獣医療獣医療獣医療ののののアートアートアートアートであるであるであるである
!オーナーはある事柄については非常によく観察している∗ 例)猫の態度について:「猫がいつもとどこか違うのよ」という場合は信用しましょう!
!その代わり、他のことに対しては結構不正確なこともある* 例)飲水量などはあいまい:いずれにせよ大まかな目安のために量を測ってもらう
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猫って何?
猫というものは... 孤独を好むが反社会的ではない
狭狭狭狭いところでいところでいところでいところで安心安心安心安心するするするする
安全を感じる場所: バッグ、箱、タオルの中など
小型小型小型小型のののの肉食獣肉食獣肉食獣肉食獣
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“攻撃攻撃攻撃攻撃またはまたはまたはまたは恐怖恐怖恐怖恐怖”
食事食事食事食事にはにはにはには選選選選りりりり好好好好みがあるみがあるみがあるみがある
気難気難気難気難しくしくしくしく潔癖潔癖潔癖潔癖
臭い-清潔さ, 消臭剤優優優優れたれたれたれた夜間夜間夜間夜間のののの視力視力視力視力
光と視力
聴覚聴覚聴覚聴覚がががが鋭鋭鋭鋭いいいい
騒音レベルと音の種類
猫になりきって考えてみる!
· 感触: 清潔清潔清潔清潔でででで乾燥乾燥乾燥乾燥しししし柔柔柔柔らかいくらかいくらかいくらかいく暖暖暖暖かいかいかいかい環境環境環境環境
· 体温調節!
• 体容積に対する対表面積が広い
• 麻酔必要量
• 術後の覚醒
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猫になりきって考えてみる!
· 猫になったつもりで歩いてみる....
· 固体をよく観察して…その猫がどの程度の相互関係を望んでいるのか?
クライアントとは?
クライアントというものは...
· 希望を抱く· 怖れる· よくケアーする· 簡単に影響されやすい
· 誤って判断することがある
· 我々の助けを期待する· ペットが痛くないように望む
痛みの緩和!!!
· 他のどのようなことよりも, · クライアントは痛みとそれによる恐怖を結び付けて考える!
鎮痛治療
• 先行投与による鎮痛治療• 試験投与量• 複数の鎮痛法で• 充分な作用時間
食事と食欲不振
!ゴールデンルール:2〜〜〜〜3日日日日食べていない猫は救急疾患となる可能性がまだ続いている!
! cyproheptadine (Periactin®) 1 mg/cat PO q12h• 効果が認められるまで4回くらいの投与が必要になることもある
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食事:
· どのような因子が重要か?
食事:
· 食事の温度
食事
· 食事の温度· 脂肪とタンパク含量
食事:
· 食事の温度· 脂肪とタンパク含量· 食感
食事:
· 食事の温度· 脂肪とタンパク含量· 食感· 形
食事:
· 食事の温度· 脂肪とタンパク含量· 食感· 形· 風味
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食事:
· 食事の温度· 脂肪とタンパク含量· 食感· 形· 風味· 栄養バランス
食事:
· 食事の温度· 脂肪とタンパク含量· 食感· 形· 風味· 栄養バランス· 食器の種類
食事:
· 栄養チューブ (鼻胃,胃,PEG , 咽頭,食道, 空腸, 経静脈栄養)
栄養:
· 猫の基礎エネルギー必要量 (BER) · > 2kg の猫
· (30 X体重 kg) + 70 = kcal/day· 軽症疾患では:1.25 XBER· 中度疾患では:1.5 XBER· 重度疾患では:2.0 XBER
· (または 40-60 kcal/kg/day)
カロリー含量:
· Hill’s a/d: 203 kcal/can = 1.3 kcal/cc
· Waltham Concentration: 206 kcal/can
· Eukanuba (Maximum Calorie): 340 kcal/can = 2.1 kcal/cc
· フードは水でなくクリニケアで希釈し、カロリー密度を維持すること。
来院ごとに体重を量る!!!
· 入院中は最低でも1日2回· 毎回同じ体重計を使う· 気難しい猫ならケージや袋ごと測定し、後で差し引く
· 肝リピドーシスや心不全などの場合生命を救える可能性もある
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もっともっともっともっと体重計体重計体重計体重計をををを活用活用活用活用することすることすることすること!
· 尿排泄量を調べるためにトイレの重さを量る· 尿排泄量を調べるためにタオルの重さを量る(猫が猫用トイレを使用しない場合)
· 手術中の出血量を調べる場合には郵便物用のデジタル重量計で外科用スワブの重さを測る
水和
脱水の評価
!皮膚の弾力性、!眼の位置!粘膜の湿潤性!PCVおよび総蛋白(TS)
• CBCと百分比を調べる場合は常に血漿蛋白も測定する正当な理由
脱水の評価
!必ず採尿時に評価する•尿比重(USG)を解釈する補助として
• 常に猫を再水和する前に採尿する!•最低でもUSGは測定する
猫猫猫猫のののの採血採血採血採血!
!内側伏在静脈!横臥位で頚静脈から!座らせた姿勢で頚静脈から!側方伏在静脈
保定
!タオル!溶接用グローブ!紙コップのマズル
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輸血を簡単に行なうために
!クロスマッチと血液型を調べる•毎回クロスマッチ試験を行う . . .ドナーとレシピエントが同じ血液型の組み合わせでも!
•メ ジ ャ ー と マ イ ナ ー のクロスマッチ試験
輸血を簡単に行なうために
!動物血液バンク• CPDA1を使う•小児用の血液フィルターライン•空のバッグか20 mlシリンジ
!ドナーのPCVとTSは適切であること (クロスマッチと血液型)
!レシピエントのPCVとTS (クロスマッチと血液型)!18G バタフライカテーテル または...!18G針とIVエキステンションチューブのセット!3方活栓!12ccシリンジまたは50 ml bagsにCPDA1を入れておく (あらかじめ計算した量)
!リラックスしたドナーとレシピエント、リラックスしたチームで!
輸血を簡単に行なうために
輸血を簡単に行なうために
!必要とされる血液量の計算• Catの血液量 = 64 ml/kg• Gary NorsworthyのCompendium of
Continuing Educationを参照 : Clinical Aspects of Feline Blood Transfusions, Volume 14, Number 4, April 1992.
!ドナーを横臥位にし、前肢を後方に引く
!静脈穿刺を行う人
!採血する人
輸血を簡単に行なうために
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輸血を簡単に行なうために
!ドナーに要求されること• FeLVおよびFIV陰性• 室内飼育猫で最近のワクチン接種済み• 健康状態は良好• 体重も適正• 適切な水和状態• PCVは高くTP(TS)は正常• ヘモバルトネラ陰性• 薬剤は与えられていない
輸血を簡単に行なうために
!採血後のドナーへのケア!•皮下あるいは静脈輸液を行う(採決量の3倍)
•鉄分/ビタミンB複合体を経口またはIM投与
•栄養をたっぷりと...そしてごほうびも!♥愛情をもってケアすること !!!
輸血を簡単に行なうために
!レシピエントへのケアー!•輸血前に抗ヒスタミン剤とコルチコステロイドを投与する
• 1~2時間かけてゆっくりと輸血を開始する
• よく観察すること• 24時間後にPCVとTSを調べる
輸血を簡単に行なうために
! リラックスしたドナー
!リラックスし、忍耐強いチーム!深呼吸をして... !心配しすぎないこと!
骨髄穿刺骨髄穿刺骨髄穿刺骨髄穿刺
• 麻酔下で行う• 大腿骨の大転子、または腸骨翼• 無菌操作:
• 16G 針, 6 cc シリンジ• 塗抹標本は多めに( 10-12枚 )作る
• 塗抹はスライドガラスを交差させ、それぞれの方向に引いて作成する
• サンプル保存にはEDTA管を使う• ±骨髄のコアーを採取できたら、ホルマリン(赤い蓋の試験管)に保存する
骨髄穿刺骨髄穿刺骨髄穿刺骨髄穿刺
!CBCと百分比は、必ず骨髄穿刺と同時に行う
•たとえ前日に行なっていたとしても!
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GIのマメ知識
GIのマメ知識: 制吐剤Generic Name Product™ DoseChlorpromazine Thorazine, Largactil 0.5mg/kg q8h IMProchlorpromazine Compazine 0.1 mg/kg q6h IMDiphenhydramine Benadryl 2.0-4.0 mg/kg q8h PO,
2.0 mg/kg q8h IMDimenhydrinate Dramamine 8.0 mg/kg q8h POProchlorpromazine Darbazine 0.5-0.8 mg/kg
+Isopropamide q12hIM,SQMetoclopramide Reglan 1-2 mg/kg constant rate
infusion IV over 24 hours Ondansentron Zofran 0.1-0.15 mg/kg slow
push IV q6-12 hours prnDolasetron Anzemet 0.6 mg/kg IV q24h
GIのマメ知識: 点滴給餌
• 12時間に必要なカロリー量を計算する• どのくらい?
• 流動食を、IVラインを接続した輸液バッグかボトルに入れる
• 胃チューブまたは食道チューブにつなぐ• 12時間かけ輸液ポンプで注入する• ヒト用の経腸食は問題がある• タウリン、アルギニン、タンパク量が不足している
GIのマメ知識:内視鏡を最大限に利用する
!手術中に胃や十二指腸の切開部位から内視鏡を挿入し、奥へ進めながら腸管全体の粘膜を観察することで、全層バイオプシーを行う。病変を確認することができる。
GIのマメ知識GIのマメ知識
直腸直腸直腸直腸のののの細胞診細胞診細胞診細胞診 + グラムグラムグラムグラム染色染色染色染色
•大腸性下痢•細菌性化膿性大腸炎、クリプトスポリジウム、ジアルジア、キャンピロバクター感染症などを診断できることがある
•簡単に行える
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GIのマメ知識
糞便糞便糞便糞便のののの培養検査培養検査培養検査培養検査
• Cryptosporidium• Clostridia• Campylobacter• Salmonella• 均一でない
· グラム染色も行うこと!
GIのマメ知識: クリプトスポリジウム
GIのマメ知識: クリプトスポリジウム
球虫類亜網: C. parvum , C. muris大半は無症候性の感染である。
下痢を起こすことがある。
人畜共通感染症人畜共通感染症人畜共通感染症人畜共通感染症: 殆殆殆殆どはどはどはどは牛牛牛牛かかかか汚染汚染汚染汚染したしたしたした水水水水からからからから
GIのマメ知識: クリプトスポリジウム
GIのマメ知識: クリプトスポリジウム
小小小小さいさいさいさい
診断:· 糞便のスメア標本:· 蛍光抗体法または抗酸染色· 抗クリプトスポリジウムIgGのELISA試験· 糖溶液またはホルマリンエーテルの遠心沈殿法
GIのマメ知識: クリプトスポリジウム
GIのマメ知識: クリプトスポリジウム
治療治療治療治療:• タイロシンタイロシンタイロシンタイロシン (10-15 mg/kg PO q 8-12h
X 21 days) •パロモマイシン (165 mg/kg PO q12h X
5 days) (腎毒性)ではない• そしてそしてそしてそして
•汚染汚染汚染汚染したしたしたした環境環境環境環境のののの消毒消毒消毒消毒
GIのマメ知識
• 猫の慢性大腸性下痢:• Tritrichomonas foetus• ジアルジアのように見える• メトロニダゾール、食事、抗菌剤に反応しない• 6ヶ月かけて消散 –治療せずに2 年• InPouchTFまたはRemelダイアモンド培地変法による培養で確認する
GIのマメ知識: 食道炎
• 術後合併症として嘔吐や食欲不振が起きた場合は食道炎を考える
• バリウムペーストによる造影検査や内視鏡で診断する
• H2ブロッカーとスクラルフェートで治療する
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クライアントクライアントクライアントクライアントにににに対対対対するするするするケアケアケアケアをををを怠怠怠怠らないことらないことらないことらないこと!
• 動物をケアするチームの中でクライアントが占める部分は極めて重要である• 優れた看護と獣医療をペットに提供する
• クライアントに対しても熱心で思いやりのあるケアをする"感情的に動かされやすい• 彼らの感情的そして知性的な要望を満たすこと• まず話を良く聞き、丁寧に説明する
• そうでなければ、彼らの猫を助けられないだろう
その他のヒント
• 胸骨部位での聴診• 生理的心雑音 (貧血、脱水、発熱、恐怖)• アブセス用パック• 外科的バイオプシーと培養• 生命を発見するためにドップラーを角膜に当てる• ウェルネスプログラム• 皮膚病変用のSoftPaws®
• “救急”と“緊急”について
Thank you!
I welcome your questions!