安全な立ち上がり動作のアセスメント項目に 関する文献検討(第1...

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人間看護学研究 12:65-76(2014) 65 研究 ノー ト 安 全 な立 ち上 が り動 作 の ア セ ス メ ン ト項 目に 関 す る文 献 検 討(第1報) 一最新 の国内文献か ら一 横井 和 美1),伊 君 和1),森 敏1),栗 裕2) 1)滋 賀 県 立 大 学 人 間 看 護 学 部 2)滋 賀 県 立 大 学 工 学 部 機 械 シ ス テ ム科 背景 ベ ッ ドサ イ ドで の 立 ち上 が り動 作 を 安 全 に介 助 す る こ と は、 転 倒 予 防 の ため に重 要 な臨 床 上 の 課 題である。立ち上がり動作は、下肢の諸関節や体幹の可動性、筋力、バランス能などが協働する複合動 作 で あ るた め 、 総 合 的 に評 価 し支 援 す る必 要 が あ る。 目的 立 ち上 が り動 作 を 解 析 した 最 新 の 研 究 結 果 を基 に、 アセ ス メ ン ト項 目を 抽 出 し、 安 全 な 立 ち上 が り動 作 を 支 援 す るた め に特 に重 要 な ア セ ス メ ン ト項 目を 検 討 した。 方法 対 象 文 献 は、 最 新(過 去5年 間2007年4月 ~2013年3月)の 日本 国 内 で 発 表 され た原 著 論 文 と し、 医 学 中 央 雑 誌(Web版version 5)を 用いて検索 した。 研究 テーマや抄録 の研 究 目的 に 「立 ち上 が り動 作」が主要キーワードとして表記されている論文の内、研究方法に測定項目や測定方法が示され、立ち 上 が り動 作 を 分 析 の 対 象 と して い る論 文85件 を 対 象 と した 。 結果 84件 の 論 文 の 結 果 を コ ー ド化 す る と97の コ ー ドに整 理 で きた 。 コ ー ドの 内 容 を カ テ ゴ リー化 す る と、5っ のカテゴリーが抽出された。 【対象者 別の立 ち上 が り動作 の特 徴】 には5サ ブカテゴリー、 【身体 の各 機能 と立 ち上 が り動作 との関係】 に は8サ ブ カ テ ゴ リー、 【立 ち上が り動作 に関与 す る環 境 】 に は3サ ブ カ テ ゴ リー、 【立 ち上 が り動 作 の 能 力 評 価 と ト レー ニ ング】 に は3サ ブ カ テ ゴ リー、 立ち上がり動作が影響を及ぼす動作】には2サ ブカテゴリーの内容が含まれ、合計21項 目のサブカテゴ リーか らな って い た 。 結論 国 内 発 表 論 文 に限 定 し アセ ス メ ン ト項 目を 検 討 した 結 果 、 立 ち上 が り動 作 の アセ ス メ ン トを 特 に 必 要 とす る対 象 者 の 状 態 、 立 ち上 が り動 作 に必 要 な身 体 機 能 の 項 目、 立 ち上 が り動 作 に影 響 を お よぼ す 環境の項目等を抽出することができた。 キー ワー ド 立ち上がり動作、アセスメント、転倒予防、文献検討 1.緒 An overview of recent studies in Japan on the evaluation items for the stability of standing-up motion K. Yokoi ", K. Itami ", S. Mori ", Y. Kurita" The University of Shiga Prefecture School of Human Nursing Department of Mechanical Systems Engineering School of Engineering, The University of Shiga Prefecture 2012年9月30日 受 付 、2013年1月9日 受理 連 絡 先:横 和美 滋賀県立大学人間看護学部 所:彦 根 市 八 坂 町2500 e-mail Yokoi@nurse. usp. ac. jP 高齢化社会において転倒予防は重要な課題 とされてい る。 米 国 で は転 倒 予 防 ガ イ ドライ ン1)も改 訂 さ れ 国 家 レ ベルで取 り組 みがな されて いる。 日本 において も 「転倒 予 防 医学 研 究 会 」 が2004年 か ら筋 力 の衰 え た 高 齢 者 を対 象に転倒予防のための体操の普及活動を行 うなど、予防 医 療 と して転 倒 予 防 が 推 進 され て きた2)。 一 方 、 医療 福 祉 施 設 にお いて も、 転 倒 に 関 す る問 題 は リス ク マ ネ ジメ ン トに関 わ る重 要 な課 題 で あ り、 転 倒 の 実態、原因、転倒予防等の報告3)が多 くなされている。 施 設 で転 倒 転 落 を 起 こ しや す い の は、 車 椅 子 乗 車 中 の ず り落 ち ・立 ち上がり時28.3%、 車 椅 子 移 乗 動 作22.2%、 トイ レ使用 中、 ベ ッ ドか ら転落な どと報告 されてい る4)。 医 療 福 祉 施 設 で は、 疾 病 や 機 能 障 害 に よ り種 々 の 動 作 が

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人 間 看 護 学 研 究   12:65-76(2014) 65

研究 ノー ト

安全 な立 ち上 が り動作 のアセスメ ン ト項 目に

関す る文献検討(第1報)     一最新の国内文献から一

横井 和美1),伊 丹 君和1),森   敏1),栗 田 裕2)

           1)滋 賀県立大学人間看護学部

       2)滋 賀県立大学工学部機械 システム科

背景 ベ ッ ドサイ ドでの立 ち上が り動作を安全 に介助す ることは、転倒予防の ため に重要 な臨床上の課

題であ る。立 ち上が り動作 は、下肢の諸関節や体幹の可動性、筋力、バ ラ ンス能な どが協働す る複合動

作であ るため、総合的 に評価 し支援す る必要があ る。

目的 立 ち上が り動作を解析 した最新の研究結果 を基 に、 アセ スメン ト項 目を抽出 し、安全な立 ち上が

り動作を支援す るため に特 に重要な アセスメ ント項 目を検討 した。

方法 対象文献 は、最新(過 去5年 間2007年4月 ~2013年3月)の 日本国内で発表 された原著論文 と し、

医学中央雑誌(Web版version  5)を 用いて検索 した。 研究 テーマや抄録 の研 究 目的 に 「立 ち上 が り動

作」が主要キ ーワー ドと して表記 されてい る論文の内、研究方法 に測定項 目や測定方法が示 され、立 ち

上が り動作を分析の対象 としてい る論文85件 を対象 と した。

結果 84件 の論文の結果を コー ド化す ると97の コー ドに整理で きた。 コー ドの内容を カテゴ リー化す る

と、5っ の カテゴ リーが抽 出された。  【対象者 別の立 ち上 が り動作 の特 徴】 には5サ ブカテ ゴリー、

【身体 の各 機能 と立 ち上 が り動作 との関係】 に は8サ ブカテ ゴ リー、  【立 ち上が り動作 に関与 す る環

境】に は3サ ブカテゴ リー、  【立 ち上が り動作の能力評価 と トレーニ ング】 には3サ ブカテゴ リー、 【

立 ち上が り動作が影響を及ぼす動作】 には2サ ブカテゴ リーの内容が含 まれ、合計21項 目のサ ブカテゴ

リーか らな っていた。

結論 国内発表論文 に限定 しアセ スメン ト項 目を検討 した結果、立 ち上が り動作の アセ スメ ントを特 に

必要 とす る対象者の状態、立 ち上が り動作 に必要 な身体機能の項 目、立 ち上が り動作 に影響をお よぼす

環境の項 目等を抽出す ることがで きた。

キー ワー ド 立ち上が り動作、 アセスメ ント、転倒予防、文献検討

1.緒  言

An overview of recent studies in Japan on the evaluation items for

the stability of standing-up motion

K. Yokoi ", K. Itami ", S. Mori ", Y. Kurita"

The University of Shiga Prefecture School of Human Nursing

Department of Mechanical Systems Engineering School of

Engineering, The University of Shiga Prefecture

2012年9月30日 受付、2013年1月9日 受理

連絡先:横 井 和美

     滋賀県立大学人 間看護学部

住 所:彦 根市八坂 町2500

e-mail Yokoi@nurse. usp. ac. jP

 高齢化社会において転倒予防は重要な課題 とされてい

る。米国では転倒予防ガイ ドライ ン1)も改訂され国家 レ

ベルで取 り組みがなされている。 日本においても 「転倒

予防医学研究会」が2004年 か ら筋力の衰えた高齢者を対

象に転倒予防のための体操の普及活動を行 うなど、予防

医療 として転倒予防が推進されてきた2)。

 一方、医療福祉施設において も、転倒に関する問題は

リスクマネジメ ントに関わる重要な課題であり、転倒の

実態、原因、転倒予防等の報告3)が多 くなされている。

施設で転倒転落を起こしやすいのは、車椅子乗車中のず

り落 ち ・立 ち上がり時28.3%、 車椅子移乗動作22.2%、

トイレ使用中、ベッドか ら転落などと報告されている4)。

医療福祉施設では、疾病や機能障害により種々の動作が

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困難な入所者が多い。介護 ・看護者 はベ ッドサイ ドで援

助することが多いので、立ち上がり動作にかかわる頻度

が高 く、転倒事故にも多 く遭遇することになる。対象者

の安全を守り自立への支援を行 ってい くためには、関わ

りの多い動作を安全に行えるようアセスメントし援助す

ることが望まれる。立ち上がり動作 は移乗 ・移動の基本

動作で、これを安全に行 うことで立ち上がりか ら続 く動

作が可能 となり、 日常生活動作(ADL)を 拡大させる

ことができる。

 立ち上がり動作は、下肢の諸関節 ・体幹の可動性、筋

力、バランス能などが協働する複合的な動作であるため、

安全な立ち上がりを援助するためには、立ち上が り動作

について、総合的に評価する必要がある。立ち上が り動

作の分析5)は以前よりなされてはいるが、対象者が安全

な立ち上がりをするための総合的なアセスメント項目は

整理 されていない。

 そこで、立ち上が り動作を分析 したこれまでの研究結

果を基に、アセスメント項目を抽出 し、安全な立ち上が

り動作を支援するためのアセスメント項目を検討 した。

立ち上がり動作を評価する際に、研究成果に基づ く確立

したアセスメント項目を用いることは、安全な立ち上が

りを支援 していく根拠となり、対象者の行動の拡大や転

倒 リスクの回避にっながる。

 本研究では、立ち上が り動作を追究 した最新の研究結

果を基にアセスメント項目を抽出し、安全な立ち上が り

動作を支援するためのアセスメント項 目を検討 した。

皿.研 究方 法

1.分 析対象論文

 立ち上がり動作を解析 した最新(過 去5年 間2007年4

月~2013年3月)の 日本国内で発表された原著論文を対

象 とした。研究論文の検索 は医学中央雑誌(Web版vers

ion 5)を 用いて、「立ち上がり動作」「起居動作」をキー

ワー ドとして論文検索 し、症例報告 ・会議録を除 く抄録

っき原著論文を条件とした。検索の結果500件 が該当 し、

そのうち研究テーマや抄録の研究 目的に 「立ち上が り動

作」が主要キーワー ドとして表記されているもの、成人

期以上の人を対象 とした論文114を 採択 した。さらに、

エビデンス ・レベルの高い評価項 目を抽出するため、研

究方法に測定項目や測定方法が示され、立ち上が り動作

を分析の対象としている論文84件 を対象とした。

2.分 析方法

 対象論文の リス トを作成 し、「テーマ」「掲載雑誌名」

「掲載年」「研究目的」「研究対象者」「研究方法」「結果」

を項 目としてあげた。次に研究 目的に応 じた結果の内容

をコー ド化 し、関連内容をカテゴリー化 して、アセスメ

横井 和美

ント項 目を抽出 した。

論文の著作権を侵害することがないよう倫理的に配慮

した。

皿.結  果

1.対 象論文の概要

 84件 の論文の研究対象者を分類す ると、健常者を対象

とした論文34件 、高齢者13件 、運動機能障害 ・片麻痺患

者27件 、異なった対象者間で比較 した論文は10件であっ

た。

 また、研究対象者の人数による分類を表1に 示 した。

研究の対象者 は5~300名 と研究方法によるば らっきが

あるが、30名以下を対象とした論文が半数以上であった。

表1.研 究対象者数別の文献数

  5~9名

10~14名

15~19名

20~29名

30~39名

40~49名

50~99名

100~149名

150~199名

200名 以 上

 

 

ρ0  3

6

9

 

 

4

5

9

6

4

2

 

 

1⊥ ∩∠

2.研 究内容

 84件の論文結果をコード化すると97に整理できた。コー

ドの内容をカテゴリー化すると21項 目のサブカテゴリー

があり、5つ のカテゴリー 【対象者別の立ち上がり動作

の特徴】 【身体の各機能 と立ち上が り動作との関係】

【立ち上がり動作に関与する環境】 【立ち上がり動作の

能力評価 とトレーニ ング】 【立ち上がり動作が影響を及

ぼす動作】が抽出された。

 カテゴリーは 【 】で示 し、サブカテゴリーは〈  〉

で示 した。表2に は、分析 した研究内容のカテゴリー名

とサブカテゴリー名別の文献数を示 した。

  【対象者別の立ち上が り動作の特徴】には、 〈男女差

による立ち上がり動作の特徴〉〈高齢者の立 ち上がり動

作の特徴 〉〈膝関節症患者の立ち上がり動作の特徴〉〈

片麻痺患者の立ち上が り動作の特徴 〉〈脳性麻痺患者の

立ち上がり動作の特徴〉の5っ のサブカテゴリーが含ま

れる。各サブカテゴリーに含まれる研究結果を次に示す。

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安全 な立 ち上 が り動作 のアセスメ ン ト項 目に関する文献検討(第1報)一 最新 の国内文献 か ら一 67

表2.研 究内容の別の文献数

カ テ ゴ リー サ ブ カテ ゴ リー 文献数

対象者別の立ち上がり動作の特徴

男女差による立ち上がり動作の特徴

高齢者の立ち上がり動作の特徴

膝関節症患者の立ち上がり動作の特徴

片麻痩患者の立ち上がり動作の特徴

脳性麻癖患者の立ち上がり動作の特徴

2

8

3

6

1

20

身体の各機能 と立ち上がり動作 との関係

立ち上がり動作 と頭部 との関係

立ち上がり動作 と体幹 との関係

立ち上がり動作 と重心 との関係

立ち上がり動作 と股関節 との関係

立ち上がり動作 と瞬間節 との関係

立ち上がり動作 と足関節 との関係

立ち上がり動作 と下肢筋力 との関係

立ち上がり動作 と生理的反応 との関係

2

5

7

2

4

3

4

5

32

立ち上がり動作に関与する環境

立ち上がり動作 と座面高 との関係

立ち上がり動作 と手すりとの関係

立ち上がり動作 と環境 との関係

8

6

3

17

立ち上がり動作が影響及ぼす動作立ち上がり動作 と歩行 との関係

立ち上がり動作 と転倒 との関係

6

28

                   立ち上がり動作の評価方法立ち上がり動作の能力評価 とトレーニング立ち上がりテス トで評価できる機能

                   立ち上がり動作の トレーニング

7

8

にU

20

〈男女差による立ち上がり動作の特徴〉

 立ち上がり動作の男女比較から、女性は男性よりも5

回椅子立ち上が り時間、TUG(Timed  up Go)長 座位

起立時間、4方 向選択反応時間との間の関連係数が高い6)と報告が り

、女性高齢者では、TUGや 歩行時間が短

いほど、足把持力は強いほど、片足立ち保持時間が長い

ほど、床か ら早 く立ち上がれる7)と、女性が総合的な機

能で立ち上がり動作を行 っていることが示唆されている。

〈高齢者の立ち上が り動作の特徴 〉

 高齢者の立ち上が り動作の特徴は、高齢者間、中高年

者、若年者との比較において示されている。まず、高齢

者間の比較では前期高齢者 と後期高齢者 における立ち上

がり所要時間と身体機能の違い8)の報告がなされている。

高齢者 と中年者間の比較では、高齢者 は椅子立ち上が り

動作時の地面反力の最大値および筋力発揮速度が低下 し

動作時間が延長 している9)と特徴を挙げているが、高齢

者間の比較では筋力発揮能力の低下 と動作時間の延長は

同期 しない9)と高齢者と中年者 との間に限定 している。

 高齢者と青年との比較では肘掛の有無に着目した報告

で、肘掛の有無にかかわらず、高齢者の立位動作、座位

動作、いずれも総時間が有意に長 くなっていた1°)と高齢

者の動作時間の延長が示されていた。また、座位保持20

分により高齢者はその直後の動作能力が低下する11)など

高齢者の静的動作直後の動作能力の特徴にっいて も報告

されている。

  この他、動作時間の違いだけでな く下肢の動きの違い

も指摘されている。高齢者の特定条件での股関節モーメ

ントは若年者より小さい'2)ことや加齢による足関節パワー

の変化が立ち上がり動作を困難にさせている13)ことが報

告されている。 さらに、立ち上が り動作 ・座 り動作とい

う一連の動作において、高齢者は若者 と比較 して下腿前

傾角度が有意に大 きく、動作速度が有意に小 さかった14)

と報告されている。

  しかし、胸部、骨盤、骨盤に対する胸部の角度変化は、

若年者 と高齢者間において違いがみ られなかった'5)と、

年代による差がない部位の報告 もみられる。

〈膝関節症患者の立ち上が り動作の特徴 〉

 膝関節症患者の立ち上が り動作の特徴には、膝関節の

疹痛や膝関節可動域に着眼 した報告がみられた。膝関節

周囲筋力 と膝関節の疹痛が膝関節症患者の立 ち上がり速

度に関連する16)こと、膝関節症患者 は轡部離床時に体幹

前傾で得 られた速度を下肢に伝えることができず適切な

膝関節の関節運動が難 しい17)ことが挙げられている。

  しか し、膝関節症患者の立位時の姿勢制御において、

足底感覚の敏感なほど微細な姿勢制御が良い18)と膝関節

症患者の動作がうまくいく視点 も見出されている。

〈片麻痺患者の立ち上が り動作の特徴 〉

 片麻痺患者の立ち上が り動作の特徴には、片麻痺患者

の下肢荷重力が40%台 のものは、立ち上がり、立位保持、

歩行動作の各動作不可能である'9)こと、片麻痺患者の立

ち上がり能力は日中に比べて早朝は低下 し日内変動があ

る2°)ことが報告 されている。

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 また、健常者と比較 して片麻痺患者の麻痺側荷重率は、

立ち上がり動作2相 と3相 が低 く健常者 との立ち上が り

方の違いがある21)と示され、脳卒中片麻痺患者の立ち上

がり動作における体幹運動は多様で6パ ターンに分類さ

れている22)。片麻痺患者の着座動作時の非片麻痺側腰背

部筋、前脛骨筋の筋活動量は、立ち上がり動作時に近い

量であり、片麻痺患者の着座動作 と立ち上がり動作は類

似 している23)と報告されている。

 他にも、片麻痺患者が手す りを使用 しての移乗動作で

は、回転時にもっとも不安定で、立ち上がり ・座 り込み

動作では手す りに依存 した動作である24)と報告 されてい

る。

〈脳性麻痺患者の立ち上がり動作の特徴〉

 脳性麻痺患者の立ち上が り動作の特徴には、脳性麻痺

患者 と健常者との立ち上が り比較から潜在的に立ち上が

りが不安定な症例を抽出するための視点が報告され、①

全動作時間の延長、②離啓期における支持基底面と身体

重心の距離の減少、③離轡期における重心最大水平速度

の遅延、④離轡期の下腿傾斜角度の減少25)が挙げ られて

いる。

  【身体の各機能と立ち上がり動作 との関係】には、〈

立ち上がり動作と頭部との関係 〉〈立ち上がり動作と体

幹 との関係〉〈立ち上が り動作 と重心 との関係〉〈立ち

上がり動作と股関節との関係 〉〈立ち上がり動作と膝関

節 との関係〉〈立ち上が り動作 と足関節 ・足底との関係

〉〈立ち上がり動作と下肢筋力 との関係〉<立 ち上が り

動作 と生理的反応との関係〉の8つ のサブカテゴリーが

含まれる。各サブカテゴリーに含まれる研究結果を次に

示す。

〈立 ち上がり動作と頭部 との関係 〉

 立ち上がり動作は座位動作よりも頭部の水平方向の移

動距離が大きく、よりバ ランスがとりに くい動作となっ

ている1°)と立ち上がり動作と頭部 との関係が報告されて

いる。 さらに、頭部の動きが関係する座位前方 リーチテ

ス トは起き上がり所要時間や座位保持能力との関連性が

認められた26)という報告 もある。

〈立 ち上がり動作と体幹 との関係 〉

 立ち上がり動作と体幹との関係にっいて、立ち上が り

動作の体幹部と下肢関節のっながりが注目され、胸部の

屈曲が大きいほど膝関節への負担が少なくなっている15)

ことが示されている。また、立ち上がり動作では加齢に

より体幹屈曲伸展運動は小さくなり、体幹運動が立ち上

がり動作の運動量の産生 と制御 に関与 している12)ことが

報告 されている。

 体幹部の運動連鎖には姿勢による差があり、立位、座

位の直立位といった基本姿勢間であっても腰椎湾曲角度

に有意な差がある27)と報告されている。さらに、骨盤傾

横井 和美

斜可動範囲と下部胸椎可動範囲には正の相関があること

から脊椎 ・股関節の動 きが相互に影響 し合 っている28)こ

とが報告され、立ち上が り動作では体幹部の状態と下肢

運動の関与が示された。そして、体幹部を支える腸腰筋

の低下により、立ち上が り動作の離轡時に体幹の前傾が

保持できず、立ち上がり困難になる29)と体幹の筋力の重

要性が報告 されている。

〈立ち上がり動作と重心との関係 〉

 立ち上がり動作と重心との関係にっいては、立ち上が

り動作の速度の条件により身体重心の進行方向最大速度

が変化するという身体重心一支持基底面間距離の速度依

存性3°)が報告されている。立ち上がり動作の轡部離床前

における身体重心の進行方向速度は、高齢者が若年者に

比べて速かった15)と報告され、重心動揺の軌跡にっいて

も、高齢者の重心動揺の総軌跡長が開眼 ・閉眼ともに青

年より長 く、高齢者の立ち上がり動作は不安定 になる'°)

ことが報告されている。

 また、重心 と立ち上が り速度以外の報告 には、立ち上

が り動作の重心動揺テス トにおいて椅子座位20分 後はそ

の直後の動作能力を低下させる3')と報告されていたり、

立ち上が り動作の重心位置変化が影響を及ぼす部位に、

膝関節間力による脛骨への圧縮力が注 目され身体重心の

変化で圧縮力が小 さくなったり増加 したりす る32)時期が

報告されている。さらに、体幹筋活動が片脚立位時の重

心動揺に関与 している33)ことが示され、立位バ ランス評

価では、下肢筋のみでなく体幹筋活動にも注目する必要

があることを強調 している。 これに関して、体幹深部筋

に対する運動介入 は重心動線を安定させる34)と体幹筋活

動の重要性が指摘されている。

〈立ち上がり動作と股関節 との関係 〉

 立ち座 り動作 と股関節の関係にっいて、大轡筋が股関

節伸展と立位姿勢保持に働いている29)と報告されている。

また、床からの立ち上が り動作パ ターンは股関節外 ・内

旋可動域の大 きさに影響 し、男性において股関節外旋位

での立ち上がりが背部筋の活動量減少にっながることが35)指摘されている。

〈立ち上がり動作と膝関節 との関係 〉

 立ち上がり動作に膝関節角度が関与 している項目にっ

いての報告がみられる。膝関節屈曲角度の違 いは立ち上

が り動作時の足底部の荷重中心点の最大移動距離と体幹

最大前傾角度に影響 した36)こと、 しか し、膝関節可動域

は立ち上が り速度の関連因子にならない'6)ことが示され

ている。

 立ち上が り動作時の膝関節エネルギー量については、

座面の条件や第1相 ~第3相 の違いによらず、膝関節モー

メントの発現様式とそのパワーの発生 と吸収の様式は同

様の結果であった37)と報告されている。

 また、上がり椎か らの立ち上が りで立ち上がりやすい

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安全 な立 ち上 が り動作 のアセスメ ン ト項 目に関する文献検討(第1報)一 最新 の国内文献 か ら一 69

とする膝の開き幅は、対象者の下肢の関節可動域が関係

している38)と、膝の開き幅に注 目した報告がなされてい

る。

〈立 ち上がり動作と足関節 ・足底 との関係〉

 立ち上がり動作と足関節 ・足底 との関係にっいて、上

がり椎から立ち上が りやすいとする動作では、啓部が床

面から離れる際には足趾全体に荷重 されている特徴があ

る38)と報告されている。足部の位置について、泉田 ら36)

は 「立ち上がり動作は、体幹前傾角度の増加、または足

部位置を後方へ引 くことにより、安定 した姿勢で轡部を

持ちあげられる」と述べている。さらに、立ち上が り動

作時の足部肢位(中 間位、外転位、内転位)の 違いが前

額面上の膝関節間力に影響を与える32)ことや、足部の補

高条件の違いが立ち上が り動作 に影響を与える39)ことが

報告 されている。

〈立 ち上がり動作と下肢筋力 との関係〉

 立ち上がり動作に関係する下肢筋力について、膝伸展

筋力や脚伸展力が一定以上低下すれば片脚起立動作が不

可能 になる4°)と立ち上が りに重要な下肢筋力が報告され

ている。また、床か らの立ち上がり動作パターンにっい

て、高這いからの立ち上が りと片膝立ち位の立ち上が り

とで膝伸展筋力の差があった41)と動作パターンによる使

用筋力の違いが報告されている。

 力学的エネルギーの分析でも体幹の前傾運動が少ない

と下腿の前傾運動能力の高さが要求される42)と報告され

ていたり、等速性筋力測定器を用いて立ち上がり時の膝 ・

足関節周囲の筋力 ・筋パワーと地面反力変数との基準関

連の報告43)もあり、立ち上がり動作における下肢筋力の

使われ方が追究されている。

〈立 ち上がり動作と生理的反応 との関係〉

 立ち上がり時の生理的反応 として血圧の変化が報告さ

れている。寝床か らの立ち上がりはとベ ッドか らよりも

立ち上がった直後の収縮血圧が低下 し改善に時間を要す

ること44)、また、標準室温において臥位から起立後の血

圧低下が身体動揺 に影響す る45)という報告がなされてい

る。生理的反応としてみられる術後の立ち上が り所要時

間延長の要因は、主に第2相 以降の下肢伸展動作の障害

による影響が大 きい46)という報告 もある。さらに、60歳

代の者 は、起立動作における運動開始時の生理的運動強

度 は20歳代と異なり血圧反応が主 となり47)血圧への留意

が示 されていた。

  【立ち上がり動作に関与する環境】には、〈立ち上が

り動作 と座面との関係〉〈立ち上がり動作と手す りとの

関係 〉〈立ち上がり動作と環境 との関係〉の3っ のサブ

カテゴリーが含まれる。各サブカテゴリーに含まれる研

究結果を次に示す。

〈立 ち上がり動作と座面 との関係 〉

 立ち上がり動作と座面の高さにっいて、椅子の高さが

低 くなると、立ち上が り時の体幹前屈度、膝関節屈曲度

ともに増加することや床反力計による身体重心の上下方

向への移動が大 きくなった48)と立ち上が り座面の高さと

身体重心の関係性が示されている。そして、椅子の座面

の高さの条件の変化が座位か らの歩行開始動作 に影響与

える49)ことも報告され、立ち上がり時の座面の高 さの設

定は着 目されている。椅子か らの高さだけでな くベ ッド

からの立ち上がりにおいて も、ベッドの高 さを下腿高の

120%の 高 さに設定することで高齢者は安定 した立 ち上

が りが可能になる5°)と報告されている。 しか し、妊娠末

期者に対 して座面を高 くすることは、立ち上がりやすさ

にはっながらない51)という報告 もある。

 また、座面の高さだけではなく立ち上がり時に座面が

動 く場合の報告 もなされている。鎌田 ら52)が「動 く座面

の上 に座 っている時点ですでに下肢での制御を多 くし、

啓部にかかる床反力分力を弱めたうえで、足部の推進力

を高めて、容易に動 く座面を体にひきっけようとする対

応がある」 と動 く座面と固定 した座面 との立ち上がり方

法の違いを述べており、清水 ら53)は「キ ャスター椅子か

らの立ち上がりはベ ッドか らよりも内側広筋 ・前脛骨筋

の活動が高かった」と立ち上が りに使用する筋活動の違

いを述べている。

  この他、座面の傾斜角度の違いが力学的負担度や起立

動作遂行の容易さに及ぼす影響37)54)にっいても報告 され

ている。

〈立ち上がり動作と手す りとの関係 〉

 立位動作において上肢の運動が影響 している55)ことの

報告から手すりにっいての研究がなされている。立ち上

が り動作時に両上肢でモノを把持す ることで、重心がわ

ずかに前に移動す る56)と重心位置が変化することが報告

されている。 さらに、立ち上が り動作の上肢補助の必要

性は、座面の高さか らの筋力やバ ランス能力でスクリー

ニングできる57)と立ち上がりに手の使用を提案 している。

しかし、足部の位置が与える下肢関節モーメン トの変化

は、手すりを用いた状態と手す りなどの把持物を用いな

い状態では同様であった58)と手すりが影響 しない部分を

報告 している。

 また、上肢の支持な し立ち上が り、上肢で座面を押 し

ての立ち上が り、手すりを引いての立ち上がりの比較59)

では、上肢支持な しと座面を押す動作では動的バランス

能力や麻痺側機能の差が、座面を押す動作 と手すりを引

く動作では静的立位バランス能力の差が関与 していると

報告されている。

〈立ち上がり動作と環境との関係 〉

 立ち上がり動作を行 う環境に対 して、立ち上がり時に

前方距離が狭小 した環境では、体幹 と下腿の前傾の困難

さや大啓筋の早い筋活動の必要性 と前脛骨筋、大腿四頭

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70

筋の強い筋活動が重要になると高齢者の立ち上が り動作

の留意点6°)61)が報告 されている。

 また、室内の照度と立ち上がりの関係にっいて、重心

動線の測定から立ち上が り時の総軌跡長 は、高齢群 も若

年群も暗 くなるにっれて増加 した62)と立ち上がり動作に

照度が影響 していることを指摘 している。

【立 ち 上 が り動 作 の能 力 評 価 と トレー ニ ング】 に は、<

  立 ち 上 が り動 作 の評 価 方 法 〉〈立 ち上 が り テ ス トで 評

価 で き る機 能 〉 〈立 ち上 が り動 作 に 関 係 す る トレー ニ ン

グの効 果 〉の3っ の サ ブ カ テ ゴ リー が 含 まれ る。 各 サ ブ

カ テ ゴ リー に含 まれ る研 究 結 果 を次 に 示 す 。

〈立 ち上 が り動 作 の評 価 方 法 〉

  立 ち 上 が り動 作 の評 価 方 法 と して、 座 って い く動 作 は

立 ち上 が りの 構 成 要 素 を評 価 や治 療 す る一 っ の 手 段 と な

り、 壁 しゃ が み動 作 を 行 う こ とが 有 効 で あ る63)と提 案 さ

れ て い るが 、 立 ち上 が り動 作 の評 価 に は機 能 的 自立 度 評

価Functional  Independence  Measure(FIM)を 用 い

られ る 報 告 が 多 い 。FIMを 用 い た報 告 に は、 立 ち 上 が

り動 作 は運 動 項 目の 値 が 約45点 以 上 必 要 とな る64)こと、

階 段 歩 行FIMの 得 点 が5以 上 な らば 床 か らの 立 ち 上 が

りが 自立 す る可 能 性 が 高 く、 車 椅 子 へ の 移 乗 が 手 す り無

しで で きな けれ ば床 か らの立 ち上 が りが 自立 しな い可 能

性 が 高 い65)などが 挙 げ られ て い る。

  Frail  CS-10(10-sec  Chair  Stand  test for Frail Eld

erly:虚 弱 高 齢 者 用10秒 椅 子 立 ち 上 が り テ ス ト)とTUG

も評 価 方 法 に 用 い られ 、TUGや5m歩 行 速 度 が 速 い ほ

ど 、 大 腿 四 頭 筋 筋 力 や下 肢 荷 重 力 が 強 く、Frail  CS-10

で の 立 ち上 が り回 数 が 多 い66)とTUGの 有 効 性 が 示 され

て い る。

  この 他 、 ブ リ ッ ジ運 動 時 の足 底 へ の 荷 重 率 も立 ち上 が

り能 力 を 保 証 す る伸 展 筋 活 動 能 力 の 指 標 とな る67)と提 案

さ れ て い る。

  しか し、 女 性 高 齢 者 に よ る脊 臥位 か らの 立 ち上 が り動

作 パ ター ンを 規 定 す る要 因 追 究 か ら、 身 体 機 能 の 評 価 で

立 ち 上 が りパ ター ンが 決 め られ な い68)こと の報 告 や 、 座

位 姿 勢 の 変 化 が 前 方 リー チ距 離 と立 ち上 が り後 の 立 位 バ

ラ ンス に 及 ぼ す 影 響 か ら前 方 リー チ 距離 だ けで はバ ラ ン

ス能 力 を 評 価 で きな い69)とい う報 告 も あ り、 立 ち 上 が り

動 作 に 対 す る評 価 方 法 は限 定 す る こ とが で きず 多 面 的 で

あ る。

〈立 ち上 が り テ ス トで評 価 で き る機 能 〉

  立 ち上 が り テ ス トと して 用 い られ るFrail  CS-10と 有

意 な 相 関 が あ った 項 目 が 報 告 さ れ て い る。Frail  CS-10

とADLと の 間 に は有 意 な相 関 が あ る こ とか ら、 Frail  C

S-10はADL評 価 に な る こ と や 虚 弱 高 齢 者 の 下 肢 筋 力 、

歩 行 速 度 や バ ラ ンス能 力 と も反 映 す る簡 易 な テ ス ト法 に

な る と推 奨 して い る7°)71)72)73)。Frail CS-10は 虚 弱 高 齢 者

横井 和美

だ け で な く様 々 な 疾 患 を 有 す る患 者 を対 象 と して も下 肢

機 能 を 反 映 す る有 用 な 評 価 法 で あ る74)とも報 告 され て い

る。

  一 方 、CS-30(30-sec  Chair  Stando:30秒 椅 子 立 ち 上

が り)は 、 運 動 耐 容 能 と関 係 が あ り、 転 倒 リス クの た め

フ ィー ル ド歩 行 テ ス トの 実 施 の困 難 な患 者 、 フ ィ ール ド

を確 保 で きな い 施 設 や 在 宅 の患 者 な どの運 動 耐 容 能 評 価

ツ ー ル と して の可 能 性 が あ る75)。ま た、CS-30は 脳 血 管

障 害 者 の 新 た な パ フ ォ ー マ ンテ ス トと して 利 用 で き る76

こ と や 、CS-30テ ス トの 立 ち 上 が り 回 数 はHSCS-30

(Handrail  Support  30-sec Chair  Stand:手 す り支 持 に

よ る30秒 椅 子 立 ち 上 が り)テ ス トの立 ち上 が り回 数 と高

い相 関 が あ る77)ことが 報 告 され 、 立 ち 上 が りテ ス トか ら

評 価 で き る機 能 が 示 され て い る。

〈立 ち上 が り動 作 に関 係 す る トレー ニ ン グの 効 果 〉

  立 ち上 が り動 作 に関 係 す る トレー ニ ン グ と して 、 体 幹

深 部 筋 群 へ の 運 動 介 入 を 行 って 、 腹 部 引 き込 み 運 動 群 で

総 軌 跡 長 、 外 周 面 積 、 短 形 面 積 の減 少 、 単 位 面 積 軌 跡 長

の増 加 が あ った34)と トレ ー ニ ング効 果 の 報 告 が な され て

い る。 ま た、 足 把 持 力 トレー ニ ング に よ る筋 力 増 強 効 果

は、3週 間 で 生 じ る78)と トレー ニ ン グ効 果 の期 間 にっ い

て の報 告 もあ る。

  個 別 筋力 トレー ニ ング と動作 トレーニ ングに よ る体幹 ・

下 肢 筋 力 の 違 い が報 告 され79)、 日常 生 活 活 動 に よ り簡 便

な筋 力 強化 ト レーニ ングが 実 施 で き る可 能 性 が 示 され て

い る。 そ の ほ か 、PNF(固 有 受 容 性 神 経 筋 促 通 手 技)

の効 果 は立 ち上 が りの 動 作 特 性 に よ り一 部 波 及 効 果 が あ

る8°)と報 告 さ れ て い る。

  さ らに、 総 合 的 な トレー ニ ング と して、 高 齢 者 の 運 動

器 機 能 向 上 の ラ ダー トレー ニ ングで は動 的バ ラ ンス能 力、

歩 行 能 力 に 改善 が み られ た81)とい う報 告 が あ る。

  【立ち上がり動作が影響を及ぼす動作】 には、〈立ち

上がり動作 と歩行との関係〉〈立ち上がり動作 と転倒と

の関係 〉の2っ のサブカテゴリーが含まれる。各サブカ

テゴリーに含まれる研究結果を次に示す。

〈立ち上がり動作と歩行との関係 〉

 立ち上がり動作と歩行との関係に対 して、40cm台 か ら

立ち上がり不可能な者 は1.Om/sec以 上の速度での歩行

が困難な可能性が高い82)と報告されていたり、高齢者の

立ち上がり直後の歩行では、普通歩行 と比較 して立脚時

間、歩隔は一歩 目が大きく歩幅は短か った83)と報告 され

ている。

 また、片麻痺患者の立ち上が りテス トCS-30や 手す り

支持による立ち上がりHSCS-30テ ス トは歩行能力 と高

い相関がある77)と、片麻痺患者の立ち上が りテス トと歩

行能力 との関連において も報告されている。地域在住の

高齢者を対象 とした調査か らも、椅子からの立 ち上が り

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安全 な立 ち上 が り動作 のアセスメ ン ト項 目に関する文献検討(第1報)一 最新 の国内文献 か ら一 71

動作および床か らの立ち上がり動作 は、下肢筋力や歩行

速度などと関連が強い84)と立ち上がり動作で歩行能力を

推測できることが報告されている。

  この他、歩行速度の速いグループと遅いグループ別に、

立ち上がり動作テス ト、簡易バランス能力テス トおよび

総合バランス評価(POMA)の 比較85)をした報告や立ち

上がりの床反力 と歩行能力の関連性を検討86)した報告 も

なされている。

〈立 ち上がり動作と転倒 との関係 〉

 立ち上がり動作と転倒との関係 として、椅子立ち上が

り動作そのものの素早さと転倒発生 との関連は弱いことs)が報告されている。 しか し、ベッ ドと畳からの立ち上

がりの循環動態の比較では、畳からの立ち上が りはベッ

ドに比べて血圧の変動が大きく、脚ふらっきの自覚症状

が多いことから転倒のリスクが高い44)という報告もあり、

立ち上がり動作と転倒との関係が多方向か ら追究されて

いる。

IV.考  察

1.文 献概要

 エビデンス ・レベルの高い評価項 目を抽出するため、

研究方法に測定項目や測定方法が示 されている論文を選

出したが、30名 未満の研究対象者数から得 られたものが

大半であった。健常者を対象 としたものは、立ち上が り

動作の力学的な研究結果を示 したものであった。 しか し、

高齢者や特定疾患を有する患者を対象としたり性質の異

なる対象の動作比較を行 ったりした研究も半数以上み ら

れ、臨床での判断に活用できるものと考える。

2.文 献の内容

 対象論文の研究結果の内容は、 【対象者別の立ち上が

り動作の特徴】 【身体の各機能 と立ち上がり動作との関

係】 【立ち上がり動作に関与する環境】 【立ち上が り動

作の能力評価と トレーニング】 【立ち上がり動作が影響

を及ぼす動作】の5っ のカテゴリーに分類された。

これらの対象論文の内容をもとに、立ち上がり動作のア

セスメント項目を""で示 し考察する。

1)立 ち上が り動作のアセスメントを要する対象者

 カテゴリー 【対象者別の立ち上がり動作の特徴】から、

立ち上がり動作に特徴を見出せたのは、サブカテゴリー

で示された"片麻痺患者旧膝 関節症患者旧'脳性麻痺者"

塙 齢者旧男 女"であった。運動機能に関係する障害を有

した者だけでなく、"高齢者旧男 女"のように全般的な運

動能力の差を有する対象 も解析されていた。

  このことから、立ち上が り能力を把握するためのアセ

スメント項目として、年齢(前 期高齢者 ・後期高齢者の

区別も含む8))、性別、運動機能障害が起 こる疾患(特

に脳疾患、下肢の関節疾患)の 有無 とその状況が挙げら

れる。対象者の特徴か ら立ち上が り動作における留意点

が特定できると考える。

2)身 体機能における立ち上がり動作のアセスメント項

  目

 椅子からの立ち上が り動作は、啓部から足部 に重心を

前方移動させる動作と重心を上方に移動する動作に分け

られるとの報告87)もあって、運動力学的分析では、啓部

から足部に重心を前方移動させる動作(1相)と 座面か

ら轡部が離れる(2相)と 重心が上方に移動する(3相)

の動作に分けて、立ち上が り動作の分析が行われてき

た48)。動作の段階を分けて追究することで、わずか数秒

で行われる立ち上がり動作がさまざまな視点から解明さ

れてきた。

 野澤 ら15)は「立ち上がり動作として重要なのは、啓部

離床のポイントだけでな く、体幹屈曲を骨盤の前傾か ら

しっかりと行い、いかに下肢の活動にっなげて行 くかと

いう点である」 と立ち上が りの統合的な見方を示 した。

また、脳卒中片麻痺患者の立ち上がり動作の体幹運動パ

ターンには6パ ターンあると報告22)されているように、

多様な方法があることを念頭に対象者の立ち上がり能力

をアセスメントする必要がある。単に立ち上がりが 「で

きる ・できない」の判定ではなく、 どのような立ち上が

りができないのか、どのような立ち上がりならできるの

かという対象者の特徴を捉えることが必要 となる。

 カテ ゴリー 【身体 の各機能 と立ち上が り動作 との関

係】に含まれた8っ のサブカテゴリーには、身体の各部

位 ・機能 ごととの関係にっいて追究された結果が示され

ていた。立ち上がり動作に対 して各部位 ・機能が関係す

る内容 には、"頭部運動 の自由性 と制御旧体 幹屈曲の程

度 口胸 部 と腰部の運動連鎖旧身 体重心の位置 と移動速

度 口'股関節の可動域口'膝関節の屈曲角度旧'膝の開き巾副"足部肢位や足部位置旧'膝伸展筋力の程度 口足 関節周囲

の可動性と筋力""血 圧の変動"な どがあり、身体機能と

してのアセスメント項目として挙げられる。

  この他にも、特定の対象者に対 して述べていた千葉18)

が示 した膝関節症患者の姿勢制御における足底感覚の重

要性から、"足底感覚の有無"も アセスメント項 目に挙げ

られると考えられるが、立ち上が り動作のどの時期や他

の部位や機能に対 して、いかなる関係があるか、今後、

追究 していく必要がある。

 立ち上がり動作 には時間的な段階が示 されていること

から、 これら各項目がどの段階で重要なアセスメント項

目になるのかを理解 し、また立ち上がりパ ターンが複数

あることから、各身体機能の程度 との関係を把握 して対

象者にとって安全な立ち上が り方法を見出していくこと

が必要である。

3)立 ち上がり動作に影響するアセスメント項 目

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72

 カテゴリー 【立ち上が り動作に関与する環境】のサブ

カテゴリーか ら見出されだ座 面の高さ旧座面の可動性"'手すりの有無と位置旧'手の使い方旧前 方空間旧部 屋の

照度"が立ち上が り動作に影響す るアセスメント項 目と

して挙げられる。

 '座面の高 ざ'は単に立ち上がりやすさに関与 している

だけでなく、座面の高さ設定が歩行開始動作に影響する

こと49)ことか ら動作拡大のきっかけを担 っていると考え

る。 また、キャスター椅子などの'座面の可動性"は、固

定座面からの立ち上が りとは違 った戦略で立ち上が りを

行 うことになり、そのための身体機能のアセスメントが

必要 となる。

 上肢の力を使うことで、立ち上がり動作は異なって く

る。上肢を体幹部より前方に位置するだけで身体重心位

置の移動距離が変化56)し、手すりや杖を使ゲ 手の使い方"は動的バ ランス能力の支持になっており57)59)、上肢が使

えるかどうかは重要なアセスメント項 目となる。それゆ

え、上肢機能が立ち上が りに及ぼす影響をさらに追究 し

ていく必要がある。

 "前方空間"の影響 はトイレなどの狭小空間に関連 して

いるが、体幹前傾角度の確保 という視点では立ち上が り

時の介護者との距離にも関係する。対象者の機能や立ち

上がりパターンを考慮 して立ち上がり時に前方か らの支

援の方法について検討 していくことが必要である。

  このように立ち上が り動作に影響する外部環境は複数

存在する。環境に応 じた立ち上がりが可能かどうか身体

機能だけでな く、それを判断でき方法変更できる適応力

も必要 となる。

4)立 ち上が り動作の評価 と影響する動作か らのアセス

 メント項 目

  【立ち上がり動作の能力評価 とトレーニ ング】のサブ

カテゴリー〈立ち上が り動作の評価方法〉では、立ち上

がり動作が自立 して行えるかの評価にFIMを 用いて報告64)65)がなされていた。 この先行研究で使用 されたFIMの

項 目と本研究で抽出されたアセスメント項目との照合を

進め、今後、具体的な項 目を挙げていく必要がある。

 TUGや 立ち上が りテス トでは、立ち上がり動作が行

える能力がADLや 歩行速度 に関係する7°)7')72)ことから、

立ち上がり動作は生活行動の拡大にっながる基本動作 と

して位置づけられる。特に歩行 との関係においては、特

定の座面の高さか らの立ち上がりの有無で可能な歩行速

度が予測できる82)。

  しかし、転倒との関係において、立ち上が り動作の素

早 さと転倒発生 との関連は弱いとも報告6)されており、

立ち上がり動作の速さが転倒発生に関与 しているという

ものでもない。それよりも立ち上がり時の循環動態の変

化が転倒 リスクと関係 している報告44)から、立ち上が り

動作が確実に行えることが安全にっながる。立ち上が り

横井 和美

動作にっながるトレーニングの方法 と施行期間の報告も

なされてあり興味深い。

  【立ち上がり動作の能力評価 とトレーニング】と 【立

ち上がり動作が影響を及ぼす動作】のカテゴリーか ら見

出された内容 は、立ち上が り動作を直接 アセスメントす

る項目ではないが、立ち上が り動作が及ぼす影響を見極

める項目として活用できるものと考えられる。

V.今 後 の課題 と実践 への示 唆

 立ち上がり動作の研究は、身体動作のしくみの解明や

動作を補助する物作 りの視点から以前よりなされてきた。

本研究では、立ち上が り動作か らの生活行動の拡大や転

倒予防の視点から安全に立ち上が り動作が行えるための

総合的なアセスメントが行えるよう、最新の論文か ら立

ち上がり動作に関するアセスメント項 目を検討 した。今

回は第一段階として国内発表論文に限定 しアセスメント

項目を検討 し、立ち上が り動作のアセスメン トを要する

対象者の状況、立ち上が り動作に必要な身体機能の項目、

立ち上がり動作 に影響をおよぼす環境の項 目等を抽出す

ることができた。

 今後、 これらの項目に関する国外文献の結果を追加 し

アセスメント項目の検討を深めていくと同時に、アセス

メント項 目間の関連性を明確にしていく予定である。立

ち上がり動作 は、対象者の特徴、身体能力、立ち上が り

環境等の因子が複雑に絡み合って動作の遂行がなされる。

対象者の個別の身体特性や生活環境に応 じた安全な立ち

上がり援助を行 うためには、総合的な立ち上がり動作の

アセスメントッールの開発が求められる。

謝 辞

 研究遂行にあたり、ご指導 ご協力いただいた関係者の

皆様に深謝申 し上げます。なお、本研究 は平成24年 度科

学研究費補助金基盤研究(C)(課 題番号24590625)を 受

けて行 った研究の一部である。

文 献

1) Geriatrics Society Clinical Practice Guideline

for Prevention of Falls in Older Persons : Pane

1 on Prevention of Falls in Older Persons,

American Geriatrics Society and British Geriat-

rics Society : Summary of the Updated Ameri-

can Geriatrics Society/British. Journal of the

American Geriatirics Society. 5 9 : 148- 157,

2011.

2)角 田亘,安 保雅博:転 倒をなくすために一転倒の現

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安全 な立 ち上 が り動作 のアセスメ ン ト項 目に関する文献検討(第1報)一 最新 の国内文献 か ら一

   状 と予 防 対 策 、 東 京 慈 恵 医 科 大 学 雑 誌123(6),

   347-371,  2008.

3)平 澤 桂 一,松 村 成 宗,茂 木 学:転 倒 転 落 事 故 予

    防 に 向 け た入 院患 者 の起 き上 が り動 作分 析(第 一 報),

    日本 医 療 マ ネ ジ メ ン ト学 会 雑 誌11(1),31-35,

   2010.

4)井 上 和 美,松 本 恵 美 子,石 倉 恵 子:片 麻 痺 の あ る脳

   血 管 疾 患 患 者 に対 す る転 倒 転 落 事 故 の 検 討   イ ン シ

    デ ン トア ク シ デ ン トレポ ー トの分 析,埼 玉 県 包 括 的

    リハ ビ リテ ー シ ョ ン研 究 会 雑 誌10(1),5-7,

   2010.

5)江 原 義 弘,山 本 澄 子:ボ デ ィメ カ ニ ク ス入 門   立 ち

   上 が り動 作 の 分 析,医 歯 薬 出 版 株 式 会 社,p2-59,

   2001.

6)辻 大 士,三 ツ石 泰 大,角 田憲 治,他:地 域 在 住 高 齢

   者 を対 象 と した椅 子 立 ち上 が り動 作 時 の 地 面 反 力 と

   身 体 機 能,転 倒 経 験,転 倒 不 安,起 居 移 動 能 力 と の

    関連 性,体 力科 学  60(4),387-399,2011.

7)岩 瀬 弘 明,村 田伸,宮 崎純 弥,他:女 性 高 齢 者 に お

    け る床 か らの 立 ち上 が り所 要 時 間 と身 体 機 能 と の関

   係,総 合 リハ ・40(2),163-168,2012.

8)岩 瀬 弘 明,村 田伸,宮 崎純 弥,他:女 性 高 齢 者 に お

    け る床 か らの 立 ち上 が り所 要 時 間 と身 体 機 能 と の関

   係 一 前 期 高 齢 者 と後 期 高 齢 者 別 の検 討,日 本 在 宅 ケ

    ア学 会 誌16(2),31-36,2013.

9)辻 大 士,大 蔵 倫 博,田 中喜 代 次:中 年 ・高 齢 期 女 性

    の椅 子 立 ち上 が り動 作 時 の地 面 反 力 と年 齢 と の関 連,

    日本 運 動 生 理 学 雑 誌18(1),21-29,2011.

10)高 田 谷 久 美 子:椅 子 の種 類 の相 違 に よ る高 齢 者 の椅

   子 か らの 立 ち上 が りと座 り込 み の動 作 特 徴 一 青 年 と

    の比 較 か ら  ,山 梨 看 護 学誌9(1),21-27,2010.

11)高 橋 裕 二,金 井 秀 作,長 谷 川 正 哉,他:座 位 保 持 時

    間 が 高 齢 者 の 起 立 一 歩 行 動 作 に与 え る影 響,理 学 療

   法 科 学26(3),341-345,2011.

12)中 島 大 悟,石 丸 和 也,山 崎貴 博,他:立 ち上 が り動

   作 に お け る体 幹 運 動 へ の加 齢 及 び動 作 ス ピー ドの影

   響,理 学 療 法 科 学25(2),239-243,2010.

13)居 波 祐 子,末 次 結 美,阿 部 友 和,他:高 齢 者 の立 ち

   上 が り動 作 にお け る運 動 学 的分 析 一 膝 関 節 伸 展 相 の

   制 動 因 子 の 観 点 か ら  ,岐 阜 県 理 学 療 法 士 会 学 術 誌

    14, 75-76,  2010.

14)芹 田 透,丸 山 仁 司,加 藤 宗 規,他:椅 子 か ら立 ち上

    が り動 作 ・座 り動 作 に お け る体 幹 前 傾 角 度,下 腿 前

   傾 角 度,動 作 速 度 の関 連 に つ い て の検 討,理 学 療 法

   科 学26(4),483-488,2011.

15)野 澤 涼,山 本 澄 子:椅 子 か らの立 ち 上 が り にお け る

   若 年 者 と高 齢 者 の 体 幹 と下 肢 の動 きの 関 係,理 学 療

   法 科 学27(1),31-35,2012.

                                              73

16)天 野 徹 哉,玉 利 光 太 郎,浅 井 友 詞,他:内 側 型 変 形

    性 膝 関節 症 患 者 にお け る立 ち上 が り速 度 の 関 連 因 子

    の検 証,理 学 療 法 学38(5),374-381,2011.

17)阿 南 雅 也,徳 田 一 貫,木 藤 伸 宏,他:変 形 性 膝 関 節

    症 に お け る椅 子 か らの 立 ち上 が り動 作 の運 動 学 的 分

    析,理 学 療 法 科 学25(5),755-760,2010.

18)千 葉 健,山 中 正 紀,武 田直 樹:変 形 性 膝 関 節 症 患 者

    の重 心 動 揺 に お け る足 底 感 覚 の影 響,理 学 療 法 科 学

    27(1),  15-20, 2012.

19)村 田伸,大 田 尾 浩,有 馬 幸 史,他:脳 卒 中 片 麻 痺 患

    者 に お け る下 肢 荷 重 力 と立 ち上 が り ・立 位 保 持 ・歩

    行 能 力 との 関 係,理 学 療 法 科 学23(2),255-259,

    2008.

20)久 田友 香,林 泰 堂,早 川 佳 伸,他:脳 卒 中 片 麻 痺 患

    者 に お け る下 肢 筋 力 と立 ち上 が り能 力 の 日内 変 化 に

    っ い て,愛 知 県 理 学 療 法 学 会 誌21(3),200-202,

    2010.

21)山 崎貴 博,木 藤 伸 宏,金 村 尚彦,他:慢 性 期 脳 卒 中

    後 片麻 痺 者 のTimed  Up&Go  testと10m歩 行 ス ピー

    ドに与 え る影 響,日 本 職 災 医誌55,266-272,2007.

22)伊 藤 和 寛,畠 中 泰 彦,中 俣 孝 昭:脳 卒 中片 麻 痺

    患者 に お け る立 ち 上 が り動 作 の体 幹 運 動 分 析,臨 床

    バ イ オ メ カ ニ ク ス33,389-394,2012.

23)佐 々木 健 史,稲 田 亨,高 橋 浩 史,他:脳 卒 中 片 麻 痺

    患 者 の着 座 動作 に っ い て,北 海 道 理 学 療 法 士 会 誌26,

    28-32,  2008.

24)長 谷 川 昌士,山 本 澄 子,川 端 正 嗣,他:脳 卒 中 片 麻

    痺 者 の ベ ッ ドか ら車 いす へ の移 乗 動 作 一移 乗 用 ベ ッ

    ド手 す り使 用 に お け る問 題 点 の検 討  ,日 本 義 肢 装

    具 学 会 誌27(4),  221-227,2011.

25)平 井 秀 雄,大 塚 彰,小 野 武 也,他:成 人 脳 性 麻 痺 者

    の椅 子 か らの 立 ち 上 が り動 作 の研 究,理 学 療 法 科 学

    26(5),  613-617,  2011.

26)安 田 直 史,村 田 伸,菅 沼 一 平,他:要 介 護 高 齢 者 の

    座 位 前 リー チ テ ス トの 再 現 性 と妥 当性 の検 討,総 合

    リノ\39 (5),  477-481,  2011.

27)川 崎 尚史,伊 藤 博 一,眞 瀬 垣 啓,他:立 位,座 位,

    四這 い姿 勢 に お け る脊 椎 矢 状 面 ア ライ メ ン ト ・可 動

    性 の比 較,体 力 科 学58,517-526,2009.

28)塩 本 祥 子,松 村 純,森 健 太 郎,他:端 座 位 にお け る

    骨 盤 前 後 傾 中 の 脊 柱 の 運 動 分 析,理 学 療 法 科 学26

    (3),  337-340,  2011.

29)北 川 真 司,馬 場 美 早 紀,千 木 良 佑 介,他:若 年 者 に

    お け る立 ち座 り動 作 と下 肢 筋 力 の 関係,理 学 療 法 群

    馬22,1-3,2011.

30)帯 刀 隆之,金 子 誠 喜:動 作 ス ピー ドを変 化 させ た立

    ち上 が り動 作 に お け る運 動 戦 略 の検 証,日 本 保 健 学

    会 誌12(3),160-166,2009.

Page 10: 安全な立ち上がり動作のアセスメント項目に 関する文献検討(第1 …usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/bitstream/11355/... · 【身体の各機能と立ち上がり動作との関係】には8サ

74

31)高 橋 裕 二,池 谷 直 美,水 野 智 仁,他:安 静 が もた ら

    す動 作 へ の 影 響   高 齢 者 の椅 子 か らの 立 ち上 が り動

   作,理 学 療 法 新 潟15,9-14,2012.

32)深 谷 隆 史:虚 弱 高 齢 者 に お け るTimed  Up  and  Go

   Test,歩 行 速 度,下 肢 機 能 との 関 連,理 学 療 法 科 学

   25(4),  513-516,  2010.

33)鈴 木 哲,平 田淳 也,栗 木 鮎 美,他:片 脚 立 位 時 の体

   幹 筋 活 動 と重 心動 揺 との関 係,理 学 療 法 科 学24(1),

    103-107,  2009.

34)種 本 翔,渡 邉 進:体 幹 深 部 筋 群 に 対 す る運 動 介 入 が

   立 位 重 心 動 揺 に及 ぼす 影 響,理 学 療 法 科 学27(1),

   47-50,  2012.

35)菊 池 礼 乃,西 美 咲,神 谷 晃 央:股 関 節 外 ・内 旋 可 動

   域 が 床 か らの 立 ち上 が り方 法 お よ び 体 幹 筋 活 動 に与

    え る影 響,理 学 療 法 科 学26(4),479-482,2011.

36)泉 田 康 志,藤 嶋 聖 子,藤 倉 美 雪,他:健 常 人 に お け

    る膝 関 節 屈 曲 角 度 の違 い が立 ち上 が り動 作 へ 及 ぼす

   影 響   荷 重 中 心 点,足 底 圧 分 布 お よ び 筋 電 図 か らの

   検 討 一,山 形 保 健 医療 研 究12,59-74,2009.

37)佐 藤 秀 一,佐 藤 秀 紀,山 下 弘二:起 立 動 作 時 の座 面

   傾 斜 角 度 と膝 関 節 エ ネ ル ギ ー量,青 森 保 健 大 学 雑 誌

    8(1),  63-66,  2007.

38)澄 川 幸 志,小 枝 周 平,上 谷 英 史,他:上 が り枢 か ら

    の立 ち 上 が り動 作 に お け る立 ち上 が りや す い動 作 の

   様 式 と足 底 圧,お よ び下 肢 関節 可 動 域 との 関 係,弘

   前 大 学 保 健 学 科 紀 要9,93-102,2010.

39)小 野 寺 一 也,佐 藤 秀 一:補 高 条 件 の 違 いが 立 ち上 が

    り動 作 に与 え る影 響,岩 手 理 学 療 法 学2,30-34,

   2010.

40)山 崎 裕 司,野 口隆 太 郎,栗 山裕 司,他:片 脚 起 立 動

   作 と脚 筋 力 の 関 連   重 量 負 荷 法 に よ る検 討   ,高 知

   県 理 学 療 法17,33-37,2010.

41)井 戸 田 学,杉 山 享 史,立 松 祥,他:高 齢 障 害 者 に お

    け る膝 伸 展 筋 力 が 床 か らの立 ち上 が り動 作 パ タ ー ン

    に及 ぼ す影 響,中 部 リハ雑 誌3,17-20,2008.

42)Ibara  Takuya,  Kito  Nobuhiro,  Shinkoda  Koic

   hi:力 学 的 エ ネ ル ギ ーの 流 れ か ら見 た椅 子 か らの立

    ち 上 が り動 作 時 の 成 り立 ち の 解 明,Journal  of

   Physical  Therapy  Science  24  (3),  231-236,

   2012.

43)辻 大 士,金 泰 浩,大 藏 倫 博:高 齢 者 の 元 気 長 寿 支 援

    プ ロ グ ラム 開 発 に 関 す る研 究(第2報)立 ち上 が り

   動 作 時 の 地 面 反 力 変 数 に よ る下 肢 筋 機 能 評 価 尺 度 の

    開 発,日 本 体 育 協 会 ス ポ ー ッ科 学 研 究 報 告 集2010年

   度p47-52,2011.

44)Ninomiya  Ayako,  Saito  Yayoi:循 環 動 態 お よ び

    自律 神 経 活 動 か らみ た高 齢 者 の立 ち 上 が り時 に お け

    る転 倒予 防 睡 眠 ス タイ ルの 違 い に基 づ いた看 護 サ ポ ー

横井 和美

    ト,お 茶 の水 看 護 学 雑 誌5(2),18-31,2011.

45)Yamaji  Shunsuke,  Kitabashi  Tamotsu,  Yamada

    Takayoshi,他:室 温 と体 位 変 化 が 若 年 健 常 者 の 脳

    血 流 量 と 足 圧 中 心 に 及 ぼ す 影 響,Journal  of

    Physiological  Anthropology  27(2),63-70,2

    11:

46)福 元 喜 啓,大 畑 光 司,坪 山直 生,他:人 工 関 節 全 置

    換 術 患 者 に お け る術 後 早 期 の立 ち上 が り動 作 所 要 時

    間 に関 連 す る 因 子,運 動 ・物 理 療 法20(3),229-

    235,  2009.

47)上 村 さ と美,秋 山 純 和:起 立 動 作 を用 い た 運 動 負 荷

    法 の生 理 的運 動 強 度 一健 常 な 中高 年 期 の 男 性 と若 年

    男 性 の比 較,理 学 療 法 科 学26(1),89-93,2011.

48)田 中幸 子,木 藤 伸 宏,徳 森 公 彦,他:健 常 者 にお け

    る椅 子 の高 さに よ る立 ち上 が り動 作 の相 違 に関 す る

    研 究   3次 元 動 作 解 析 に よ る  ,医 療 工 学 雑 誌2,

    11-15, 2008.

49)朝 倉 智 之,臼 田 滋,白 倉 賢 二:座 位 か らの 歩 行 開 始

    時 動 作 に お け る流 動 性 の 決 定 要 因,理 学 療 法 科 学26

    (2),  251-254,  2011.

50)小 澤 美 咲,堤 雅 恵,野 垣 宏:立 ち上 が り動 作 に適 し

    た ベ ッ ドの 高 さ に関 す る研 究   高 齢 者 が行 う高 さ設

    定 と重 心 動 揺 との 関 連,看 護 技 術59(4),403-408,

    2013.

51)武 田要,勝 平 純 司,高 野 綾,他:妊 娠 末 期 にお け る

    立 ち上 が り動 作 の 介 入 効 果 の検 討,理 学 療 法 科 学27

    (1),  73-76,  2012.

52)鎌 田一 葉,関 公 輔,福 士 宏 紀,他:キ ャ ス タ ー椅 子

    か らの立 ち上 が り動 作   動 く坐 面 が動 作 に与 え る影

    響 一,東 北 理 学 療 法 学19,16-20,2007.

53)清 水 智 人,宮 崎 純 弥:タ イ プ の異 な る椅 子 が 立 ち上

    が り時 の筋 活 動 に与 え る影 響,理 学 療 法 一臨 床 ・研

    究 ・教 育20(1),43-46,2013.

54)佐 藤 秀 一,佐 藤 秀 紀,山 下 弘 二:起 立 動 作 にお け る

    下 肢 の力 学 的 負 担 計 測,青 森 保 健 大 学 雑 誌8(1),

    45-48,  2007.

55)田 中真 一,村 田 伸,見 玉 隆 之:立 位 動 作 に及 ぼ す 上

    肢 の影 響 にっ いて,理 学 療 法 科 学25(2),177-180,

    2010.

56)藤 田博 曉,高 倉 保 幸,山 谷 あず み:上 肢 課 題 の 相 違

    に よ る立 ち上 が り動 作 の 分 析,埼 玉 県 包 括 的 リハ ビ

    リテ ー シ ョ ン研 究 会 誌8(1),44-46,2008.

57)遠 藤 弘 司,森 尾 裕 志,井 澤 和 大,他:立 ち上 が り動

    作 に お け る上 肢 補 助 の 必 要 性 影 響 を及 ぼ す 身 体 機 能

    因 子 一高 齢 患 者 で の 検 討 一,臨 床 理 学 療 法 研 究28,

    45-49,  2011.

58)出 口 直樹,岡 村 和 典,塩 川 満 久,他:手 す りを 用 い

    た立 ち上 が り動 作 に足 部 の位 置 が与 え る影 響 一下 肢

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安全 な立 ち上 が り動作 のアセスメ ン ト項 目に関する文献検討(第1報)一 最新 の国内文献 か ら一 75

    関節 モ ー メ ン トに よ る検 討 一,理 学 療 法 の 臨 床 と研

   究19,83-86,2010.

59)高 橋 純 平,神 先 秀 人:脳 卒 中片 麻 痺 患 者 の 立 ち上 が

    り動 作 能 力 と身 体 機 能 な らび にADLと の 関 係,総

   合 リハ ビ リテ ー シ ョ ン41(1),55-62,2013.

60)世 古 俊 明,杉 浦 美 樹,隈 元 庸 夫,他:高 齢 者 の立 ち

   上 が り動 作 能 力 と下 肢 筋 力,握 力 との 関 連 性   前 方

    を制 限 した 立 ち上 が り動 作 で の比 較 一,北 海 道 理 学

   療 法 士 会 誌27,2-5,2009.

61)世 古 俊 明,隈 元 庸 夫,伊 藤 俊 一,他:立 ち上 が り動

   作 で の 前 方 空 間 の有 無 が 体 幹 と下 肢 の 筋 活 動 に及 ぼ

    す影 響,理 学 療 法 科 学24(3),365-368,2009.

62)田 頭 勝 之,玉 乃 井 謙 仁,青 木 英 次,他:室 内 の照 度

    が重 心 動 揺 に及 ぼす 影 響 に っ い て  一健 常 成 人 お よ

    び 高 齢 者 に よ る比 較 一,身 体 教 育 医 学 研 究12,11-

   22,2011.

63)高 橋 良 栄:立 ち上 が り動 作 の運 動 戦 略 の 分 析,岩 手

   理 学 療 法 学2,18-22,2010.

64)栗 原 陽 介,松 島 将 人,渡 辺 嘉 二 郎,他:在 宅 看 護 の

    た め の 立 ち上 が り動 作 評 価 デ バ イ ス  座 位 か らの立

    ち 上 が り動 作 一,生 体 医 療 工 学45(2),145-151,

   2007.

65)荒 尾 雅 文,石 濱 裕 規,縣 美 幸:脳 卒 中 患 者 の 床 か ら

    の立 ち 上 が り 自立 に関 連 す る要 因 に つ い て の 検 討,

   理 学 療 法27(5),683-687,2010.

66)村 田 伸,大 田尾 浩,村 田潤,他:虚 弱 高 齢 者 に お け

    るTimed  Up  and  Go  Test,歩 行 速 度,下 肢 機 能

    との 関連,理 学 療 法 科 学25(4),513-516,2010.

67)隈 元 庸 夫,杉 浦 美 樹,世 古 俊 明,他:高 齢 有 疾 患 者

    に お け る ブ リ ッジ運 動 と起 立,移 動 能 力 の 関 連 性,

   北 海 道 理 学 療 法 士 会 誌28,16-20,2010.

68)岩 瀬 弘 明,村 田伸,宮 崎純 弥,他:女 性 高 齢 者 に お

    け る床 か らの 立 ち上 が り動 作 パ ター ンの 分 類 と身 体

   機 能 の比 較,Japanese  Journal  of Health  Promo-

   tion  and  Physical  Therapy  1  (1),  13-19,

   2011.

69)渡 部 潤 一,白 石 麻 貴,田 内秀 樹,他:座 位 姿 勢 の変

   化 が前 方 リー チ距 離 と立 ち上 が り後 の 立 位 バ ラ ンス

    に及 ぼ す 影 響,理 学 療 法 科 学26(6),743-746,201

    1.

70)村 田 伸,大 田尾 浩,村 田潤,他:虚 弱 高 齢 者 用10秒

   椅 子 立 ち上 が りテ ス ト(Frail  CS-10)とADLと の 関

   連,理 学 療 法 科 学26(1),101-104,2011.

71)村 田 伸,大 田尾 浩,堀 江 淳,他:虚 弱 高 齢 者 用10秒

   椅 子 立 ち 上 が り テ ス ト(Frail  CS-10)の 再 現 性 と妥

    当性 の検 討,総 合 リハ38(12),1183-1187,2010.

72)村 田 伸,大 田尾 浩,村 田潤,他:虚 弱 高 齢 者10秒 椅

   子 立 ち 上 が り テ ス ト(Frail CS-10)の 有 用 性 の検 討,

    理 学 療 法 科 学25(3),431-435,2010.

73)八 谷 瑞 紀,村 田 伸,熊 野 亘,他:/¥° 一 キ ン ソ ン病 患

    者 に お け る虚 弱 高 齢 者 用10秒 椅 子 立 ち上 が り テ ス ト

    (Frail  CS-10)とADLの 関 連,  Japanese  Journal

    of Health  Promotion  and  Physical  Therapy  1

    (1),  57-60,  2011.

74)岩 瀬 弘 明,村 田伸,阿 波 邦 彦,他:疾 患 に 関 係 な

    く簡 便 に評 価 で き る下 肢 機 能 評 価 法 の検 討   虚 弱 高

    齢 者 用10秒 椅 子 立 ち上 が りテ ス ト(Frail  CS-10)を

    用 い て,理 学 療 法 科 学28(1),27-30,2013.

75)高 川 晃 敏,堀 江 淳,阿 波 邦 彦,他:慢 性 閉 塞 性 肺 疾

    患 患 者 に お け る30秒 椅 子 立 ち上 が りテ ス トの 運 動 耐

    容 能 評 価 法 と して の 可 能 性,日 本 呼 吸 ケ ア ・リハ ビ

    リテ ー シ ョ ン学 会 誌20(2),156-159,2010.

76)池 上 泰 友,清 水 富 男:脳 血 管 障害 症 例 にお け る車 椅

    子 ア ー ム レス トを 支 持 媒 体 に した30秒 立 ち上 が り テ

    ス トの 有 用 性,愛 仁 会 医 学 研 究 誌40,145-142,

    2008.

77)大 石 賢,中 川 浩,野 口浩 孝,他:維 持 期 脳 卒 中 片 麻

    痺 患 者 に お け る手 す り支 持 椅 子 立 ち上 が り テ ス トと

    下 肢 運 動 機 能 との 関 係,長 崎 理 学 療 法8,24-28,

    2007.

78)竹 井 和 人,村 田 伸,甲 斐 義 浩,他:足 把 持 力 トレー

    ニ ン グの 効 果,理 学 療 法 科 学26(1),79-81,2011.

79)高 橋 由依,世 古 俊 明,杉 浦 美 樹,他:動 作 トレー ニ

    ング に よ る体 幹 ・下 肢 筋 力 強 化 の有 用 性 に つ いて,

    北 海 道 理 学 療 法 士 会 誌28,27-32,2011.

80)金 子 諒,沢 谷 洋 平,高 橋 哲 朗,他:動 作 特 性 を 考 慮

    した実 施 に よ るPNFの 立 ち上 が り に対 す る効 果 の差

    異,理 学 療 法 科 学23(2),255-259,2008.

81)吉 村 良 孝,本 田 倫 江,下 瀬 裕 子,他:ラ ダ ー トレー

    ニ ング を用 い た 健 康 教 室 が 高 齢 者 の運 動 器 の 機 能 向

    上 に及 ぼ す 影 響 につ い て,厚 生 の指 標60(3),18-

    22, 2013.

82)大 森 圭 貢,下 田 志 摩,横 山有 里,他:運 動 器 疾 患 の

    な い高 齢 男性 患 者 にお け る立 ち上 が り動 作 能 力 と歩

    行 速 度 の関 連,総 合 リハ38(10),973-976,2010.

83)出 村 慎 一:立 ち上 が り直 後 の 歩 行 特 性 か らみ た 高

    齢 者 の歩 行 動 作 評 価 シス テ ム の開 発,上 原 記 念 生 命

    科 学 財 団 研 究 報 告 集21,67-71,2007.

84)井 戸 田学,杉 山 享 史,立 松 祥,他:地 域 在 住 高 齢 者

    に お け る起 居 動 作 能 力 とIADLの 関 係,愛 知 県 理 学

    療 法 学 会 誌21(2),122-127,2009.

85)城 市 綾 子,矢 倉 千 昭,大 石 賢,他:リ ハ ビ リテー シ ョ

    ンサ ー ビス利 用 者 にお け る歩 行 速 度 と総 合 バ ラ ンス

    能 力 の関 連,理 学 療 法 福 岡24,67-70,2011.

86)西 山保 弘,岩 松 尚 美,江 崎 智 哉:椅 子 か らの 立 ち上

    が り床 反 力 と歩 行 能 力   特 に10m歩 行 所 要 時 間 とTi

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76 横井 和美

    med  Up  and  Go  testに っ い て,国 立 大 学 法 人 リハ

    ビ リテ ー シ ョ ン コ ・メ デ ィカ ル 学 術 大 会 誌33,p78-

    80,2012.

87)小 島 悟,田 中 敏 明,橋 本 伸 也,他:力 学 モ デ ル を用

いた椅子からの立ち上が り動作分析一足部位置なら

びに体幹前傾角度の影響,札 幌医科大学保健医療学

部紀要2,25-31,1999.