Transcript
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    Māligāwāge Sarlis(Lithograph)

    誕生の奇蹟

    大臣が乳児を手放すと、乳児は地面にしっかりと立ち、十の方角を観察しました。梵天 と天人は「菩薩よ、あなたと等しい者はこの世に存在しませんし、あなたよブラフマー デーヴァ

    り優れた者も居りません」と告げました。菩薩はその後、北の方向に七歩を踏み出し、踏み出した足元にそれぞれ蓮花が一輪

    ずつ地から現れました。七歩目を踏むと菩薩は立ち止まり、右手を頭上に挙げて、次のように宣言しました。

    「私は世界の頂点に立つ者です」(Aggohamasmi lokassa)

    ア ッ ゴ ー ハ マ ス ミ ローカッサ

    「この世界で私は最長老です」(Jeṭṭhohamasmi lokassa)

    ジェットーハマスミ ローカッサ

    「私が世界で最も勝れた者です」すぐ

    (Seṭṭhohamasmi lokassa)セ ッ ト ー ハ マ ス ミ ローカッサ

    「これは私にとって最後の誕生で、もう再生することはありません」(Ayamantimā jāti natthidāni punabbhavo)

    アヤマンティマー ジャーティ ナッティダーニ プ ナ ッ バ ヴ ォ ー

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    Māligāwāge Sarlis(Isipatana Ramaya)

    迦毘羅城に戻る摩耶夫人カピラヴァットゥ

    摩耶夫人を護衛する行列が、彼女を迎えるために天臂城からもやって来ました。二マーヤー デーヴァダハ

    つの行列は藍毘尼園で出会いましたが、すでに出産も終わり、摩耶夫人が天臂城へルンビニー

    行く必要もなくなりました。そこで一行は迦毘羅城へ戻りました。カピラヴァットゥ

    行く必要もなくなりました。そこで一行は迦カ

    毘羅城 へ戻りました。迦毘羅城のすべてのピラヴァツトゥ カピラヴァットゥ

    人々とともに、王は妻と息子とを歓喜して迎えたのでした。

    菩薩降誕の喜びは、浄飯と迦毘羅城の人々スッドーダナ カピラヴァットゥ

    だけではなく、阿私陀仙にしても同じでした。ア シ タ

    仙人は浄飯の師でもあり、帝釈天をはじめとスッドーダナ サ ッ カ

    する三十三天の天人たちから王に高貴な太子デーヴァ

    が生まれたと聞いていました。そこで、阿私陀仙はただちに宮殿へ向かい

    ア シ タ

    ました。


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