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2017 Copyright© NIHONKEIEI Co.,Ltd. All rights reserved.
台湾視察報告書
主催 株式会社日本経営、株式会社健康都市デザイン研究所
2017年5月17日~20日
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視察の目的
1.介護市場におけるAIの活用事例の収集
台湾は医療封建制度は既にスタートしており介護保険制度は2019年に開始する予定。
人口が少ない中で、少子高齢化が進んでおり、合計特殊出生率は日本を下回っている。
その為、介護現場におけるAI及びIOTの導入を先駆的に進めているため、実際の介護施設
におけるAIやIOTの活用事例について学んだ。
2.参加者、訪問先との人脈形成
今回の参加者は、関与先だけでなく、台湾のIT会社、設計事務所などの経営者層、多彩
なメンバーでの訪問となった。メンバー内における人脈形成に加えて、訪問先の介護施設
とのパイプ作りも行うことで、ノウハウ構築や今後のビジネス展開に役立てる。
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視察先スケジュール
日程 場所 視察先 概要
5月17日(水)
台北到着→高雄へ移動台北到着後、新幹線で高雄へ移動
高雄高雄市育英醫護管理專科學校(いくえい看護学校)様
看護・介護専門学校
5月18日(木)
高雄財團法人屏東縣私立椰子園老人養護之家(やしえん)様
養護老人ホーム
高雄 台灣受恩(ジュオン)様 Daily Care & 訪問看護
高雄→台北移動 新幹線で台北へ移動
5月19日(金)
台北 衛星福利部社會及家庭署輔具中心 福祉用具貸与会社
台北 商業發展研究院 シンクタンク
台北 IOT医療交流会 -
5月20日(土)
台北→日本へ出発 -
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1.高雄市育英護校①
[施設概要]
育英醫護管理專科學校は1963年開校以来、教育環境の整備に努
めて、助産師専門学校から介護、看護を含む台湾トップの看護・
介護専門学校に発展。建学理念「博愛」を元に、優れた人材を育
成し、少子高齢化が進んでいる台湾社会に貢献している。
[応対者]
蔡榮順校長、その他教員複数名
[説明内容]
看護教育は50年、高齢者ケアは10年の実績。看護、介護、美容
のコースがあり、全て5年コース。1学年の学生数は、看護250人
、介護は50人、美容が100人。介護コースは来年から100人。中
学卒業して、高校と専門学校のようなカリキュラムで、日本で言
えば専門学校に近い。看護師の合格率は台湾1位。
看護学科の教室では、一人一室で、全病室をモニターで管理し
て実技シミュレーションとテストをしている。一般的な台湾の病
室を模している。人形を置いての授業もある。モニター越しの自
分の動画は全て保存しており、自分の映像をUSBで持ち帰り、家
で学習する仕組みになっている。全ての部屋にマジックミラーが
あり、先生が回廊しながら指導をすることもできる。
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1.高雄市育英護校②
最近は技術だけでなく患者や家族のコミュニケーションも力を
入れている。カリキュラムとしては5年間のうち、最初の3年間は
技術、残り2年は実技のシチュエーショントレーニングを行う。よ
くあるシチュエーション情報は、病院から情報提供してもらう。
教授も6ヶ月病院に出向する。学校には教材を作るチームもある。
[質疑応答]
Q 学生は国内がほとんどか?
→ 基本的には台湾。以前一人日本人がいた。
Q 日本との交流は?
→ 福岡の病院に卒業生を出した。福岡聖恵病院。
Q 介護の仕事の離職率についてどう思うか?
→ 15歳から5年間で大学と似た学歴が得られる。このような学生
の離職率は低い。つまり新卒は低いと考える。
Q 学校に美容の学科があるが、人々を幸せにするというイメージ
で学科を用意しているのか。
→ 台湾も美容外科の人気が高い。3つの学科があるが、患者や高
齢者に幸せになるという共通目的がある。特に高齢者介護は、介
護だけでなく、アロマなどある。
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1.高雄市育英護校③
Q 学科は最初から分かれているのか?
→ 分かれているが途中変更も可能。
Q 学費の国の援助はどのようなものか。
→ 3年間全額補助がある。年間12万台湾元の補助がある。
Q 学生寮はあるか?
→ ある。総勢240名住んでいる。
Q 介護学生は増えているのか?
→ 需要は高く、来年100名定員になる。
Q 学生の集客方法は?
→ 中学校に訪問して、学校の説明を行うことが基本だが、
SNSなどを活用して、学校で説明会などをしている。
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2.財團法人屏東縣私立椰子園(やしえん)老人養護之家①
[施設概要]
椰子園(やしえん)は自立で生活できない独居高齢者のため
に、1994年屏東県民の寄付金で設置され、台湾南部(高雄、
屏東)の高齢者へサービスを提供している。在宅介護、施設介
護、末期ガン介護等に注力している。
[応対者]
蔡秀蘭主任、他多数
[説明内容]
理念は心を込めて地域密着をすすめること。この地域(高雄
南部)の高齢化は14%を超えている。
台湾は寝たきりから、亡くなる期間まで約8年。欧州は6ヶ
月。この差が問題だと考えている。台湾で体が動けない介護必
要者が50万、一方ヘルパーは20万で労働力が不足している。
法人はこれまで、在宅サービスを12年やってきた。2008年か
ら高雄市に委託され、在宅ケアを提供するプロジェクトをして
いる。
台湾の介護施設は、3年ごとに政府がチェックをする仕組み
がある。TTQS(台湾教育訓練品質システム)管理評価。
以前は、政府の予算が全て(措置制度)だったが、今後は企
業として経営も追求していきたい。
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2.財團法人屏東縣私立椰子園(やしえん)老人養護之家②
特徴的な支援として、日中介護中に、芸術作品を作る取り組
みをしている。その際に、あえて落ち葉など不要になったもの
を使う。使えないものでも素敵になれるという意味を持たせて
いる。
これらの取り組みを通じて、措置のときは一方的な介護だっ
たが、今は、利用者本人が介護士に自分が何をしたいかを伝え
てくれるようになった(自発的な生活と介護の関係)。取り組
み前後でテストをしたら。病気(欝病等)、身体能力がかなり
改善された。
当施設の殆どの入居者は重度者。しかし高雄の他の介護施設
は、軽度者も多い。
ある日、高齢者の発表会をして社会に発表する機会をつくっ
た。若い職員に色々な発想を出してもらう。ドイツの木彫り人
形を使ったゲームなどをおこなった。
台湾の在宅サービスは、個人だけでなく、家族と一緒にする
ことを考えている。在宅サービス職員は離職率が高かった。介
護士だけでなく、看護やリハビリなどチームでケアをするよう
にしている。在宅サービスの内、62%は低収入者への提供を
している。
日本から学んだケア概念で重要なことは、おむつゼロ、拘束
しないこと等。今後は、水分摂取の精緻なコントロール。腸内
機能の整備などに取り組みたい。
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2.財團法人屏東縣私立椰子園(やしえん)老人養護之家③
今後、日本と北欧のケアコンセプトの融合を図りたい。
ある日、職員が年取った時の仕事として介護業務を振り返っ
たとき、介護経験者を踏まえてリハビリの内容を検証した。あ
るケースでは、脳梗塞、中度の認知症の人が、自分で洗顔、歯
磨きできるようになるまで回復した。この人は認知症の診断だ
ったが回復した。原因は、元々認知症ではないのに、脳梗塞で
倒れて、認知症の診断をされて、環境に混乱していた。リハビ
リは介護の中で重要な位置づけにある。また、日中は、ゲーム
を通じて生活感を取り戻すことをしている。
在宅サービスの中で、配食サービスをしている。高齢者の年
間配食費は入所料2ヶ月分と同額。つまり配食を活用すれば、
入所よりも少ない金額で支援が出来る。現在、260人の配食サ
ービスをしている。政府は昼食のみ補助。夕食は全額自費で提
供している。
最近は、健康促進のイベントをしている。あるスーパー企業
と提携し、2ヶ月間栄養食品の配達を実施した。今後は、食品
銀行を作り、販売不能商品を寄付してもらい、調理して提供す
る予定。
我々がこれから実現したいことは以下の通り。
1.高齢者の独立生活
2.県の若者の就労支援
3.社会の高齢者の意識転換
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2.財團法人屏東縣私立椰子園(やしえん)老人養護之家④
【施設概要2】
160人定員で職員数は60名。インドネシア人ヘルパーが20
名。ベトナム人もいる。
価格帯は訪問サービス1時間200元、訪問リハビリは1時間
300元。ヘルパーの時給は170元。配食サービスは一回60元。
入所料は月6万~7万元、リハ(機能訓練)は1000元(基本は介
護職が実施)。在宅復帰をも目的にしてる。1人部屋の料金は
12万元。
【質疑応答】
Q 今までは福祉の考えなどが進んでいなかった理由は?
→ ここは田舎でリソースがない。地元大学と提携し、新しい
発想を入れた。また、先ほどのデパートの展示会も、広いスペ
ースを貸してくれた。今後は、高齢者向けのレストランをした
い。理念を公開し、企業の協賛も取りに行く。
Q 支援中の記録が増えていると思う。質の追求と並行して効
率の追求についてはどうか。
→ 今我々は政府からも評価されている。収益を上げる目的で
はないが、企業の管理方法を取り入れている。高雄の中山大学
経営学部教授と提携している。また介護は採用競争が激しく、
人材不足が激しい。対策として、大学のインターンをして、新
しく楽しい意味がある介護を学生に紹介している。
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3.台灣受恩①
[施設概要]
「あなたと、楽しい老後を」との価値理念で、地域密着型の介
護サービスを提供している。最先端のIoT(インターネットと
物の融合)及び人工知能技術を取り入れ、入居者に高質なサー
ビスを提供するビジネスモデルで、日本・中国・東南アジアへ
も展開し始めている。
[応対者]
劉庭軒GM(アレン・リュウ:ジェネラルマネージャー)
林本源VP(ベン・リュウ:ヴァイスプレジデント)
[説明内容]
2014年に介護サービスを開始。サービス内容は、デイサー
ビス(定員は30名で職員6名)、ショートステイ、訪問介護を所
有している。台湾内に2箇所(高雄と台南)あり、高雄事業所は
設立1年目。
ただし、メイン事業は介護のシステム事業であり、システム
の質向上のために介護施設を運営している。中国にもシステム
を提供をしている。従業員は40人。
デイの特徴として、子供と年配の交流イベントをしている。
また、利用者のスリッパにビーコンセンサーを入れて、利用者
がフロアのどこにいるかを全て管理している。
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3.台灣受恩②
体にセンサーをつけるのは、高齢者が嫌がるため、スリッパにつ
けている。契約書に明記している。これにより、利用者同士の関係
性がわかる。職員のセンサーもこれから導入予定。また、物品、備
品にもセンサーを入れる予定。訪問ケアを提供する職員に設置し、
訪問家庭までの動線確認も行える。ただし職員が嫌がると考えて、
今は導入する予定はない。
デイサービスの値段の上限は国で18,000元 月、国の支援は最高
で12,000元と決められている。1日利用の場合は18,000元÷22 で
計算して、土日は1.5倍で設定している。在宅の訪問介護は1時間
200元。在宅ケアは日曜の提供がなく、土曜日は同じ金額。
ショートステイの値段は、1日1200元、大きな部屋は3000元。
食事付きで、このコンセプトは日本の取り組みを参考にした。デイ
サービスのリハビリは別料金。健康保険の範囲内で、最初一回のみ
150元。
デイのサービスメニューは、バイタルテェックの後は、音楽、芸
術、スポーツなど。お風呂は別料金で300元。送迎も別料金。これ
らは、日本の夢の湖村に行って学んだ。同じメニューではなく、毎
日することは変わる。
介護員の記録は、6割は電子化していて4割手書きがある。ケース
はシステム化しておらず、エクセルのみにしかなってない。記録に
ついては、富士通のウィンケアと共同開発。6月1日から作成開始。
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3.台灣受恩③
認知症をメイン対象にする予定。理由は支援が難しいから。
家族負担の問題解決をしたい。これから、認知症ケアセンター
を作る予定。
パナソニック、富士通、大和ハウスなど日本企業が当社に投
資をしてくれている。これらの会社は、台湾のマーケットでは
なく、中国進出を狙っている。ちなみに、北京のパナソニック
が出資をしてくれている。
センサー活用については、家族からの同意は取っている。利
用者には気づかれないままデータを取っているので、利用者か
らのクレームにはなっていない。
【質疑応答】
Q 認知症の人はセンサーを取ってしまう。どのように工夫し
ているか。
→ スリッパは気づかない。自分のスリッパを持ってきてもら
ってセンサーを付けているので問題ない。
Q システムのフランチャイズ料は?
→ 導入するシステム内容によって変わる。四川省重慶の施設
には、室内位置システムと管理システムを提案している。定員
123名。参考までに、在宅位置情報のシステムだけで、イニシ
ャルは無料、ランニングは月額1万~5万元。
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4.衛生福利部社會及家庭署輔具中心①
[施設概要]
2013年台湾政府「衛生福利部」(厚生労働省)の指導を受
け、国立陽明大學(医大)と台北榮民總医院共同で設立。台湾
各地の補助機器センターを統合し、補助機器の開発、人材育成
、施設指導等の促進をしている。退役軍人の病院の中にり、公
益財団法人ATAに所属している。併設にリハビリ施設もある。
台湾の衛生福祉部に所属している。
[応対者]
江佳倚様、他1名
[説明内容]
台湾の福祉用具レンタルはこれから広がっていくと考えてい
る。福祉用具の展示場として2000人の来場を見込んでいる。
台湾には22の県があり27の福祉用具のサービス機構がある。
普通の車椅子は月500元、オート車椅子7万元で販売してい
る。台湾は介護保険はないが、障害者は手帳があれば車椅子等
を利用している。本人負担は0.30.50%の3段階。障害認定は
全人口の6%。高齢、障害全ての支援をしている。。
7月大博覧会があり、台湾AT(アクティブテクノロジー)の展覧
会に参加予定。
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4.衛生福利部社會及家庭署輔具中心②
福祉用具を扱う担当者は資格取得後110時間の研修が必要。
日本はそういった仕組がないと聞いている。韓国の失敗は繰り
返さないように日本と交流していきたい。日本の介護事業者、
福祉用具事業者は台湾を通じて第三国に進出してもらいたい。
[質疑応答]
Q 福祉用具の資格取得者数と内訳は?
2012年に開始して、福祉用具の資格は、PT、OT、STを中心
に台湾全土で1,050人ほど取っている。
Q 今後の介護労働者の問題解決のためのAI、IOTの活用をど
う思うか。
→ 台湾は外国人労働者が多く悪質な支援による問題も多い。
政府は台湾人ヘルパーの人材育成とITの活用を推進している。
Q 台湾の認知症対応はどう考えているか?デバイスで予知し
て対応か、個別の関わり強化か?
→ 一般の社会の人は認知症を知らないので、社会にアピール
することを一番の目的にしている。本来はデバイス等の開発を
したかったが追いついていないため教育をメインにしている。
今年2回目の大きな大会が台湾で開催されるため、今後発展さ
せていきたい。
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5.商業發展研究院①
[施設概要]
商業発展研究院は2007年に設立された台湾大手シンクタン
クであり、台湾サービス業の高付加価値化、国際化のためのリ
サーチ、資源統合、政策制定等に手掛けている。
[応対者]
王建彬博士、黄毓瑩博士 他
[説明内容]
台湾も高齢化を迎えており各地域共通の問題になっている。
台湾には健康保険があり、2008年には長期介護計画が始まっ
た。10年間は高齢者に対するサービスシステム構築の時期と
して取り組んでいる。現状、部署間のセクショナリズムがある
ため、所轄部署の統合を進めたい。8割の健康高齢者は地域連
携で対応、2割の高齢者は補助とサービスを提供している。
介護サービスを利用する際の申請手順は、まず県と市に申請
して、その後サービスセンターから派遣し、チェックをうけ、
最後にその後サービスプロバイダーを探して提供。サービス種
類は日本と同じ。在宅、地域(通所)、入所の種類がある。
今後は政府主導だけでなく民間のシルバービジネスも推進し
たい。また、地域と在宅の連携支援も重要と考えている。今ま
では、入所サービスに力を入れたので、今後は在宅と通所に力
を入れるだろう。
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5.商業發展研究院②
台湾は25万の外国人が働いている。しかし、介護職として
のスキルトレーニングをしていなかったため、今後はこれらに
注視していく。また、政府への登録を義務づける予定。今まで
は時給だったが月収制に変更する予定。
長期介護2.0というものがあり、去年の大統領から施行して
いる。ポイントは、認知症対応、小規模多機能、医療と介護の
連携。台湾の介護施設も登録制にしていく。また、法律で、民
間の介護施設は49ベット以下で運営させなければいけない。
また、台湾は社会福祉法人のように非課税ではないが、法律が
変わるようになる。小規模多機能施設も22件から80件に増加
予定。在宅で一番ニーズがあるのはヘルパーと配食サービス。
問題は人手不足であり介護職は3万人足りない。
台湾で今後伸びるであろう4大介護サービスは美容、旅行、
ICTウェアラブル、生活支援(買い物代行)と考えている。
[質疑応答】
Q 外国人の介護技能実習についての取り組みと課題について
の施策は?
→ 外国人介護職にやってもらいたいことはSOP標準化にまと
めて支援をしていく予定。外国人の仲介業者に職能訓練をして
もらう予定。
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6.IOT医療交流会(発表者3名)①
[概要]
台北市内で行われた、IOTに関する交流会に参加した。
●世大化成
台湾で主に低反発のマクラの開発をしている。26支店を持って
展開しており日本のINOACと合弁会社を設立している。台湾で
は24の百貨店に商品を出している。
体温で調整できる素材を開発している。褥瘡対策のベットも開
発している。ベッド周辺に設置する転落防止と移動箇所がわかる
デジタルマットや、座っている部分を記録するデジタルマットを
開発している。ベット位置や睡眠記録を取るようにもできる。血
圧など把握した患者情報を救急連絡など様々なものに使うプラッ
トホームも開発している。1ベット2万元。
知的障害者支援のIOTとしても活用できる。
●天奏テクノロジー
設立3年でiBeaconの会社。iBeaconとは室内でも対応できる
Appleの位置情報システム。現段階では屋内のみしか対応できな
い。その為Bluetoothと一緒に使う。病院や介護施設は、フロア
によっては死角があったり、患者・利用者が無断に外出するため
、この機能を活用して、徘徊者の位置情報を確認できる。
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6.IOT医療交流会(発表者3名)②
iBeaconはフロアの部分的な温度もわかるため。フロア内で患
者や利用者に人気エリアもわかる。
[質疑応答]
Q 人の動きの流れはどのくらい把握できるのか
→ エリアに対しては全て把握することができる。広さは、数
でカバーする。広さは言えない。
Q iBeaconの集計結果の統計画面は、インターネットで見れ
るのか?
→ ネットで見れる。携帯のアプリでも見れる。
●湊江大学
~インフォメーションエンジニアリング科張志勇教授~
台湾は2010年から高齢化を迎えている。看護、介護人材が不
足している。大学の取り組みは、高性能会議室、スマートベッ
ド、スマートリビングなどある。これらを駆使して、介護をす
べきである。