自然塗料 無臭柿渋e7%84%a1%e8%87%ad%e3%80...三精塗料工業株式会社 〒639-1037...

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三精塗料工業株式会社 〒639-1037 奈良県大和郡山市額田部北町 1261-5 TEL 0743-56-8611 E.mail : [email protected] FAX 0743-56-8621 URL:http://sansei-paint.co.jp SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINTT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT 【Ver.S17E40】 自然塗料 無臭 柿渋 Ⅰ.はじめに 柿渋は、渋柿を砕き、水と酵母とを混ぜ、数年間発酵させて作ります。 一般の柿渋は、臭気(柿が熟して腐った様な臭い)がきつく、塗布後、かなりの時間が経たないと においが抜けず、この為に、「使ってはみたいが、臭いがね~」という事が多かったです。 臭気を減らす方法としては、発酵の際に使う酵母で、低臭のものを用いて作る方法もある様ですが、 完全除去は不可能であり、特有の臭気は残っています。 本品は、精製過程で、低分子の(臭気) 成分がほぼ完全に除去されているので、無臭といっても問題ない程度に迄脱臭されています。 その結果、製品の安定性自体も向上しています。 Ⅱ.使用方法 1.木材に塗装する場合 ①素地調整 サンドペーパーかけ #180~#240 ②刷毛塗り 木目に沿って塗装する 刷毛は水性用、又は一般の刷毛でも良い 塗布量は、一般的には、100g/㎡程度が適当です。 ③拭き取り 塗装後、塗りむらや気泡をウェスで均一になるように拭き取り自然乾燥 2.和紙を彩る場合 ①容器に柿渋を入れ、和紙を浸します。 好みの色に応じて、柿渋を水で薄めて下さい。 ②ペーパータオルなどに挟んで、水分を取る。 ③広げて日光に当てて干す。 ④濃く染めたい場合には、刷毛などで塗重ねする。 ◎柿渋を塗布することにより、和紙は非常に丈夫になります。 3.布や糸を染める場合 ①素地調整 布についている汚れや糊を取るため、洗濯する。 ②容器に柿渋を入れ、布や糸を浸す。 中で揉むようにして柿渋をしみ込ませる。 絞りすぎると色ムラになります。 ③日光の当たる風通しの良い場所で、全体を広げて乾かす。 洗濯ばさみ等で挟んだ部分は染まりませんのでご注意下さい。 染まりが薄い場合には、再度染め直して下さい。 Ⅲ.注意事項 ①本品は塗料であり、薬用ではありません。 飲用には使用しないで下さい。 ②原料は全て天然物ですが、まれに、アレルギー等を生ずる場合もありますので、広い面積を塗布 される場合には、予めご確認の上、ご使用下さい。 ③柿渋は、使用する量のみ取り出してご使用下さい。又、容器は鉄製のものは使わないで、プラス チック容器等をご使用下さい。柿渋の成分のタンニンと反応して黒い沈殿(タンニン鉄)が出ます。 ④使用後の刷毛や容器は使用後、すぐに水洗して下さい。 固まると使えなくなる場合があります。 ⑤塗装された色は経時変化で徐々に濃くなります。 色が薄い場合には、更に塗重ねすることによ り濃色化は可能ですが、その逆は出来ませんので、淡色をお望みの場合、予め水で希釈してから 塗装して下さい。これは、柿渋の成分のタンニン等のフェノール系化合物が空気中の酸素により 酸化され、濃色化することによります。 ⑥紙や布を染める場合、柔らかく仕上げるには、薄めの液に浸漬塗布して、染め直し回数を増やし て下さい。 ⑦柿渋は、反応により、徐々に不溶化しますが、塗布当初は水溶性です。 ⑧濃色に着色したい場合には、各種着色顔料(弁柄)がありますので、お問い合わせ下さい。 【特記事項】 柿渋は、天然物でもあり、F☆☆☆☆の認証は取得していません。 しかしながら、成分が、「柿渋タンニン(ポリフェノール)」なので、ホルムアルデヒドを吸着 して捕獲する性能を有していますので、理論上、柿渋からはアルデヒド類は発生しません。 【\無臭柿渋04E12.jtdc】

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Page 1: 自然塗料 無臭柿渋e7%84%a1%e8%87%ad%e3%80...三精塗料工業株式会社 〒639-1037 奈良県大和郡山市額田部北町1261-5 TEL0743-56-8611 FAX0743-56-8621~

三精塗料工業株式会社〒639-1037 奈良県大和郡山市額田部北町 1261-5TEL 0743-56-8611 E.mail : [email protected] 0743-56-8621 URL:http://sansei-paint.co.jp

SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINTT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT

【Ver.S17E40】

自然塗料

無臭 柿渋Ⅰ.はじめに

柿渋は、渋柿を砕き、水と酵母とを混ぜ、数年間発酵させて作ります。一般の柿渋は、臭気(柿が熟して腐った様な臭い)がきつく、塗布後、かなりの時間が経たないとにおいが抜けず、この為に、「使ってはみたいが、臭いがね~」という事が多かったです。臭気を減らす方法としては、発酵の際に使う酵母で、低臭のものを用いて作る方法もある様ですが、完全除去は不可能であり、特有の臭気は残っています。 本品は、精製過程で、低分子の(臭気)成分がほぼ完全に除去されているので、無臭といっても問題ない程度に迄脱臭されています。その結果、製品の安定性自体も向上しています。

Ⅱ.使用方法1.木材に塗装する場合

①素地調整 サンドペーパーかけ #180~#240②刷毛塗り 木目に沿って塗装する 刷毛は水性用、又は一般の刷毛でも良い

塗布量は、一般的には、100g/㎡程度が適当です。③拭き取り 塗装後、塗りむらや気泡をウェスで均一になるように拭き取り自然乾燥

2.和紙を彩る場合

①容器に柿渋を入れ、和紙を浸します。 好みの色に応じて、柿渋を水で薄めて下さい。②ペーパータオルなどに挟んで、水分を取る。③広げて日光に当てて干す。④濃く染めたい場合には、刷毛などで塗重ねする。◎柿渋を塗布することにより、和紙は非常に丈夫になります。

3.布や糸を染める場合

①素地調整 布についている汚れや糊を取るため、洗濯する。②容器に柿渋を入れ、布や糸を浸す。 中で揉むようにして柿渋をしみ込ませる。絞りすぎると色ムラになります。

③日光の当たる風通しの良い場所で、全体を広げて乾かす。洗濯ばさみ等で挟んだ部分は染まりませんのでご注意下さい。染まりが薄い場合には、再度染め直して下さい。

Ⅲ.注意事項①本品は塗料であり、薬用ではありません。 飲用には使用しないで下さい。②原料は全て天然物ですが、まれに、アレルギー等を生ずる場合もありますので、広い面積を塗布される場合には、予めご確認の上、ご使用下さい。

③柿渋は、使用する量のみ取り出してご使用下さい。又、容器は鉄製のものは使わないで、プラスチック容器等をご使用下さい。柿渋の成分のタンニンと反応して黒い沈殿(タンニン鉄)が出ます。

④使用後の刷毛や容器は使用後、すぐに水洗して下さい。 固まると使えなくなる場合があります。⑤塗装された色は経時変化で徐々に濃くなります。 色が薄い場合には、更に塗重ねすることにより濃色化は可能ですが、その逆は出来ませんので、淡色をお望みの場合、予め水で希釈してから塗装して下さい。これは、柿渋の成分のタンニン等のフェノール系化合物が空気中の酸素により酸化され、濃色化することによります。

⑥紙や布を染める場合、柔らかく仕上げるには、薄めの液に浸漬塗布して、染め直し回数を増やして下さい。

⑦柿渋は、反応により、徐々に不溶化しますが、塗布当初は水溶性です。⑧濃色に着色したい場合には、各種着色顔料(弁柄)がありますので、お問い合わせ下さい。

【特記事項】柿渋は、天然物でもあり、F☆☆☆☆の認証は取得していません。しかしながら、成分が、「柿渋タンニン(ポリフェノール)」なので、ホルムアルデヒドを吸着して捕獲する性能を有していますので、理論上、柿渋からはアルデヒド類は発生しません。

【\無臭柿渋04E12.jtdc】

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三精塗料工業株式会社〒639-1037 奈良県大和郡山市額田部北町 1261-5TEL 0743-56-8611 E.mail : [email protected] 0743-56-8621 URL:http://sansei-paint.co.jp

SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINTT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT

平成 年 月 日

柿渋1.歴史

平安時代から塗料として使われ始めましたが、本格的に使われ出したのは江戸時代からで、各家庭でも作られていました。

2.用途

①塗料としては、防虫防腐性能の故に、桶や樽、家の柱や板壁等に塗装されたり、衣類を染める着色剤として、あるいは、タンニンの反応による強化作用の故に、和紙に塗って番傘(渋紙)にしたり、漁網の網の強化、酒袋や醤油袋など、様々な使われ方が考案されました。

②友禅や小紋などの型紙や伊勢型紙などが有名です。③つづら(竹を編んで和紙を貼り付けた容器)のカシュー塗料の下地塗料として使われています。 多分防虫効果を期待してのことと思われます。

④また、清澄剤として酒作りに使われたり、化粧品、消臭剤として使われています。⑤更に、医薬としても民間薬として使われています。民間療法として高血圧や脳卒中の薬として飲まれる場合もあるようです。 塗り薬として火傷、しもやけ、虫さされなどにも利用されたようですが、身体に合わない場合もあり、便秘を起こすこともあるようですので、専門家の処方が必要です。

3.作り方

実がまだ青い内に採り、砕いた後、袋に入れて絞った液を容器に入れて発酵熟成させて作ります。 柿の中でも天王柿は柿タンニンが豊富に含まれるのでよく使われています。

※無臭品は、限外濾過によって、有効な高分子の柿渋タンニンを残し、臭いの原因となる低分子の有機酸等の臭気成分の大部分を除いたもので、薬剤などは加えていません。臭気のあるものと比べ、多少色合いが違います。

4.色目

柿渋の色は、赤茶色~赤黒い色です。又、鉄に反応させるとチャコールグレイから黒色にもなります。 これは、柿渋のタ

ンニンと鉄とが反応してタンニン鉄となるためです。 従って、柿渋の容器に鉄製品は使えません。柿渋はべんがらや墨などを混ぜても使用されます。柿渋の成分はタンニンであり、フェノール系の分子ですので、空気中の酸素による酸化反応などにより、色が濃くなってきます。 又、日光によっても促進されます。

5.成分

柿渋タンニンを主成分としています。当社の柿渋はボーメ度は5度から6度程度です。これはボーメ計(比重計)という液体に浮かせる器具で測った濃度のことです。

6.効能

抗菌、防腐、防水、防虫、防カビ、補強などの性能以外に、民間薬としても使用されています。中風の予防、高血圧、に効くといわれ飲用され、又火傷、しもやけ、むしさされにも

効果があるということで、柿渋は塗り薬としても使用されました。又、最近のシックハウス症候群の大きな原因物質といわれているホルムアルデヒドな

どのアルデヒド類と反応して固定することが出来ます。

【\無臭柿渋02.jtdc】 -1-

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7.効能

抗菌、防腐、防水、防虫、防カビ、補強などの性能以外に、民間薬としても使用されています。中風の予防、高血圧、に効くといわれ飲用され、又火傷、しもやけ、むしさされにも

効果があるということで、柿渋は塗り薬としても使用されました。又、最近のシックハウス症候群の大きな原因物質といわれているホルムアルデヒドな

どのアルデヒド類と反応して固定することが出来ます。

8.使い方

①素地調整サンドペーパーをかける #180~#240

②木目に沿って塗る。③塗りむらの部分は、布で拭き取ると効果的です。④必要に応じて塗り重ねする。⑤時間経過や日光の影響で色目が濃くなります。

1Lで約10㎡塗装出来ます。気に入った色目になるまで塗り重ねしてください。なお、色目は、経時的に濃くなりますので、薄目に仕上げるのがコツです。連続して塗るよりも、時間を開けて塗り重ねる方が旨く塗れます。一般的には、3~4回塗り重ねすることをお薦めします。

9.注意事項

木・紙・綿麻など天然素材には固着しますが、化学繊維には固着しません。又、固着するまで多少時間が掛かります。 しっかり固着すれば十分な耐久性があり

ますが、長時間濡れた状態で放置する事は避けて下さい。

自然塗料のほぼ全般に言えることかもしれませんが、耐久性においては化学塗料に比較して劣るということです。フローリングなど摩擦のある場所では、メンテナンスが頻繁に必要になる可能性があ

ると思います。オイルフィニッシュなども、耐水性向上には有効かもしれません。(今後試してみる予定です。)また、風雨に曝される屋外への使用の場合、環境によっては数ヶ月で流れ落ち、塗り

替えが必要になる場合もあります。塗布後の天候が良く、日光が良くあたり短時間で乾ききることができた場合は、比較的耐久性が上がるようです。(皮膜が短時間で形成されて、水に強くなるようです。)…この点につきましては、御存知の方の情報をお待ちします。できれば事前にテストして、特徴を理解していただいてご使用いただければ幸いです。

注意点水に濡れた状態で放置しないで下さい。又長時間水に浸る状態にしないで下さい。外装に使用する場合には環境によりましては耐久性に問題が生じる場合があります。

10.柿渋の産地

会津渋(福島県会津地方)、越中渋(富山県)、赤山渋(埼玉県)、信州渋(長野県)、揖斐渋(岐阜県北西部)、美濃渋(岐阜県南部)、山城渋(京都府南部)、備後渋(広島県東部)山城渋が一番の産地になっているようです。

11.文献

「柿の民俗誌-柿と柿渋」近畿民俗叢書-8 今井敬潤著「柿渋」法政大学出版局 ものと人間の文化史-115 今井敬潤著「柿渋クラフト(柿渋染めの技法)」木魂社 寺田昌道著

【¥無臭柿渋02.jtdc】 -2-

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12.天然染料・エコ染料としての柿渋の染色方法

柿渋染め1)刷毛で塗る柿渋染の染色方法①染める物綿・麻などの天然繊維が適しています。蛍光晒し、樹脂加工等の施してある物は不向きです。又糊は落としてください。浸透性を良くし、均一性が良くなりますので、生地は湿った状態にして下さい。

②容器ポリ容器が適します。先に述べたように、柿渋は鉄に反応しますので、鉄製品は避けて下さい。容器は使用後直に水洗いすれば簡単におちます。ムラ無く染めたい方は、水で2~3倍に薄め、染色回数も増やして下さい。

③塗布する。柿渋を刷毛で塗って下さい。刷毛の描き方や重ね染で、色々な柄染も出来ます。予めビニールシートなどを下に敷いてから行なってください。

④日に当てて干す。柿渋は日に当てれば当てるほど色が色が出ますが、濡れた状態では斑になりやすいので、始めは陰干しをお勧めします。 又、ピンと張った状態で干して下さい。その時に、洗濯ハサミの跡がつかない様に注意して下さい。染める回数を重ねるごとに色は濃くなります。

⑤水洗いする。水洗いすることにより柿渋の発色をうながしますし、風合いも柔らかくなりますので、できるだけ水洗いを行なって下さい。

⑥媒染する。基本的には柿渋染は媒染材を必用としませんが、色の変化等の目的で使用されます

2)浸し染による柿渋染の染色方法①染める物浸し染は染色後の脱水、乾燥に手間が掛かります。厚地の生地や長い生地を染色する場合には染めムラが出来やすいので、なれるまでは、出来るだけ薄地の、小さい生地で練習してください。

②柿渋液を容器に移す。

③染色する。斑無く染色したい方は柿渋液を水で2~3倍に薄めてご使用ください。水で薄めると一回あたりの発色は薄くなりますので、その分染色回数を増やしてください。 又、染色回数で好みの色にして下さい。

④日に当てて干す。絞った跡がシワになりやすいので、十分にしわを伸ばして干して下さい。又ピンと張って下さい。 弛みが斑になりますので、十分な注意が必要です。逆に、素人の方には、斑染、シワ染をお勧めします。

⑤水洗いする。 以上

【¥無臭柿渋02.jtdc】 -3-

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三精塗料工業株式会社〒639-1037 奈良県大和郡山市額田部北町 1261-5TEL 0743-56-8611 E.mail : [email protected] 0743-56-8621 URL:http://www1.kcn.ne.jp/~kikyou/九州出張所 : 佐賀県三養基郡みやき町江口 1953

SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT SANSEI PAINT

【¥07E90】

柿渋ポリフェノールの効果と応用1..抗菌性能

柿渋は、以前より、大腸菌やブドウ球菌を抗菌すると研究・実証されています。(岡山大学・愛媛県工業技術センター)弊社に於けるテストでも、黄色ブドウ球菌に対して、静菌活性(5.1以上)、殺菌活性(3.1以上)であり、低分子のタンニンと比べても優れていることが判りました。(JIS L1902:2008菌液吸収法)

2..抗ウィルス性能ウィルス抑制効果下痢嘔吐を引き起こすやっかいなノロウィルスに柿渋のポリフェノール(タンニン)が効果を示すようです。(広島大大学院生物圏科学研究科の島本整准教授)(中国新聞)

3.消臭性能

柿渋は古くから皮のなめしなどに使われ、シックハウス対策の塗料としても注目されている。シックハウスの最も大きな原因物質であるホルムアルデヒドと反応して、固定することが出来ます。又、悪臭成分であるアンモニアも吸収除去(減少率:99.5%)できることが判りました。((社)繊維評価技術協議会 消臭加工繊維製品認証基準)

4.防虫性能残念ながら、柿渋単体では、防蟻性能、防ダニ性能は弱く、実用的では無いことも判りました。しかし、金属との併用では防蟻性能を有していることが知られています(銅やニッケルの併用)。

5.用途展開

1)住宅:ハウスシック対策木材塗料 建築・工事(家屋)の内外装の木部の塗装(押入、クローゼット、収納家具、食器棚、タタミ下、 日曜大工、ベランダ、スノコ板、小鳥の巣箱、食料品倉庫、化粧 梁、戸袋、腰板、神社、宝物殿、棚板など)等、最近特に健康や環境に配慮した天然塗料として使用されています。

2)消臭剤消臭性能と殺菌性能、静菌性能を有しているので、初期の段階で生ゴミに振りかけると、悪臭を緩和出来ます。又、尿漏れパンツ等のインナーの処理剤としても期待されています。

3)工芸品手工芸品、柿渋染め(種々の金属による媒染により若干の色のレパートリーを楽しめます)

4)衣料(染料として) ☆☆来年のトレンドカラーは柿渋色!!☆☆服飾品

5)強化酒袋、漁網、和紙、布地

6)食 (但し、現品は食品では有りませんので、食しないで下さい)

酒類清澄剤、食品添加物、健康飲料、抗菌作用で食中毒も予防

7)漢方薬 (昔から使用されていますが、現品は医薬では有りませんので飲用しないで下さい)

悪玉コレステロールを退治する。脂肪の酸化を防ぐ。(柿はカテキンと比べて分子が大きいので抗酸化性に優れます)血液を浄化する。余分な活性酸素を抑える。血糖値の上昇を抑える。細菌やウィルスの増殖を防ぐ。

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○門井 喬浩 , 入江 崇 , 坂口 剛正 *○門井 喬浩 , 入江 崇 , 坂口 剛正 *(広島大学・医歯薬・ウイルス学)(広島大学・医歯薬・ウイルス学)

*1*2*3*4 (株)

(株)

*1*2

エタノール クエン酸 クエン酸三ナト

リウム グリセリンモノカプレート *4

HA-72A 柿渋FD末 0.3% 50% 1.6% 0.5% 0.5%

HA-201 柿渋FD末 1% 50% - - -

HA-16 ペンタガロイルグルコース 1% 50% 1.6% 0.5% 0.5%

HA-17 ワットルタンニン *1 1% 50% 1.6% 0.5% 0.5%

HA-18 コーヒータンニン *2 1% 50% 1.6% 0.5% 0.5%

HA-19 プロピルガレート 1% 50% 1.6% 0.5% 0.5%

HA-20 緑茶タンニン *3 1% 50% 1.6% 0.5%

HA-21 ピロガロール 1% 50% 1.6% 0.5% 0.5%

HA-202 - - 50% 1.6% 0.5% 0.3% MA104 細胞MA104 細胞

FL 細胞FL 細胞

FL 細胞FL 細胞

CRFK 細胞CRFK 細胞

細胞細胞

コクサッキーウイルスコクサッキーウイルス

ネコカリシウイルスネコカリシウイルス

ロタウイルスロタウイルス

アデノウイルスアデノウイルス

ウイルスウイルス

( Wa 株 )( Wa 株 )

(βーgal 発現非増殖性ウイルス )(βーgal 発現非増殖性ウイルス )

( F9 株 )( F9 株 )

( B 群 5 型 )( B 群 5 型 )

試薬の組成試薬の組成

1.0.E+02

1.0.E+03

1.0.E+04

1.0.E+05

1.0.E+06

1.0.E+07

1.0.E+08

0.5%

【結果】 コクサッキーウイルスに対しては、柿渋が感染性を大きく低下させ (1/104>)、著しい効果が見られた。一方、他の試薬では効果を認めなかった。アデノウイルスに対しては、柿渋、ワットルタンニン、緑茶タンニンが感染性を低下させた (1/105>)。また、ネコカリシウイルスに対しては、柿渋、プロピルガレート、緑茶タンニン、ピロガロールに 200 倍以上の強い抑制効果があった。さらにロタウイルスには共通して入っているクエン酸塩等に効果があると推測された。 今回用いた非エンベロープウイルスに共通して、柿渋が強い抑制効果を示した。 

【謝辞】 研究協力者に感謝いたします。 ー アルタン株式会社 中井義昭先生 ー 国立医薬品食品衛生研究所 野田衛先生 ー 岡山県環境保健センター 葛谷光隆先生 ー 広島県立総合技術研究所  高尾信一先生、島津幸枝先生 ー 広島大学生物生産学部 島本整先生、沖中泰先生

【目的】 エンベロープを持たない非エンベロープウイルス(naked virus) は、エンベロープウイルスに比べて消毒剤に抵抗性が高く、使用できる薬剤が限られる。本実験では、非エンベロープウイルスに対する抗ウイルス剤の開発を目指して、カテキン類がウイルス感染性に与える影響を検討した。

【方法】 披検ウイルスとして、コクサッキーウイルス、アデノウイルス、ネコカリシウイルス、ロタウイルスを用いた。試薬として、基材 (50% エタノール、クエン酸、クエン酸ナトリウム等 ) に、柿渋等をそれぞれ 1%添加したものを用いた。 試験方法としては、ウイルス液と試薬を等量混和して室温で 3分間置き、細胞培養液DMEMで稀釈して TCID50 法での感染価測定を行った。アデノウイルス、ロタウイルスについては、稀釈・感染後、特異抗体を用いた蛍光染色を行い、感染フォーカスを数えて感染価を算出した。

1.0.E+02

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1.0.E+06

1.0.E+07

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1.0.E+09

1.0.E+00

1.0.E+01

1.0.E+02

1.0.E+03

1.0.E+04

1.0.E+05

1.0.E+06

1.0.E+07

1.0.E+08 pH

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1.0.E+03

1.0.E+04

1.0.E+05

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×× ×××

5.09

5.41

4.20

4.00

4.05

×:抗ウイルス効果なし:抗ウイルス効果あり

HA-202 基材

50% ethanolHA-72A 柿渋 FD末HA-201 柿渋 FD末HA-16 ペンタガロ イルグルコース

HA-17 ワットルタンニン

HA-18 コーヒータンニンHA-19 プロピルガレートHA-20 緑茶タンニン

HA-21 ピロガロール

ウイルスと細胞ウイルスと細胞

HA-202 基材

50% ethanol

HA-72A 柿渋FD末

HA-201 柿渋FD末

HA-16 ペンタガロイルグルコース

HA-17 ワットルタンニン

HA-18 コーヒータンニン

HA-19 プロピルガレート

HA-20 緑茶タンニン

HA-21 ピロガロールPB

S

HA-202 基材

50% ethanol

HA-72A 柿渋FD末

HA-201 柿渋FD末

HA-16 ペンタガロイルグルコース

HA-17 ワットルタンニン

HA-18 コーヒータンニン

HA-19 プロピルガレート

HA-20 緑茶タンニン

HA-21 ピロガロールPB

S

HA-202 基材

50% ethanol

HA-72A 柿渋FD末

HA-201 柿渋FD末

HA-16 ペンタガロイルグルコース

HA-17 ワットルタンニン

HA-18 コーヒータンニン

HA-19 プロピルガレート

HA-20 緑茶タンニン

HA-21 ピロガロールPB

S

HA-202 基材

50% ethanol

HA-72A 柿渋FD末

HA-201 柿渋FD末

HA-16 ペンタガロイルグルコース

HA-17 ワットルタンニン

HA-18 コーヒータンニン

HA-19 プロピルガレート

HA-20 緑茶タンニン

HA-21 ピロガロールPB

S

ロタウイルスロタウイルス カテキン類の効果のまとめカテキン類の効果のまとめ

コクサッキーウイルスコクサッキーウイルス アデノウイルスアデノウイルス ネコカリシウイルスネコカリシウイルス

残存感染価(CIU/ml)

残存感染価(TCID50/ml)

残存感染価(CIU/ml)

残存感染価(TCID50/ml)

構造式構造式

薬剤薬剤 コクサッキーコクサッキー ウイルス ウイルス

ネコカリシネコカリシ ウイルス ウイルス

アデノ アデノウイルスウイルス ロタウイルスロタウイルス

【考察】 本試験に用いた薬品には、タンニンが含まれている。タンニンは、分子内に多くのフェノール性水酸基を含むポリフェノールであり、蛋白質などの塩基性官能基に結合して凝集させる性質をもつ。そのため、本試験では、薬剤によって差はあるものの、ウイルス蛋白質と結合し、あるいは凝集させ、ウイルスの感染価を低下させたと考えられる。 本試験で用いたカテキン類の中で、柿渋が最も広い範囲で非エンベロープウイルスに有効であり、抗ウイルス剤成分として有望である。

柿渋及び緑茶に含まれるタンニン柿渋及び緑茶に含まれるタンニン

非エンベロープ二本鎖 RNAウイルス非エンベロープ二本鎖 RNAウイルス

非エンベロープ二本鎖DNAウイルス非エンベロープ二本鎖DNAウイルス

非エンベロープ一本鎖 RNAウイルス非エンベロープ一本鎖 RNAウイルス

非エンベロープ一本鎖 RNAウイルス非エンベロープ一本鎖 RNAウイルス

非エンベロープウイルスに対する非エンベロープウイルスに対する

   柿渋の抗ウイルス作用   柿渋の抗ウイルス作用

*e-mail: [email protected]*e-mail: [email protected]

柿抽出物/対照物

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No.SMK01

製品安全データシート(MSDS)

製造者情報会社名 三精塗料工業株式会社担当部門 研究室住所 〒639-1037 奈良県大和郡山市額田部北町1261-5連絡先 TEL: 0743-56-8611 FAX: 0743-56-8621

製品名 無臭柿渋

物質の特定単一製品・混合物の区別: 混合物 抽出液化学名 柿タンニン(柿抽出物)

CAS No.: 1401-55-4(タンニン酸として)含有量 5~10%(柿タンニンとして)化学式又は構造式:プロアントシアニジンポリマー

危険有害性の分類分類の名称 分類基準に該当しない危険性 --有害性 --環境への影響 --

応急措置目に入った場合 :直ちに充分量の水で洗い流す。

痛みなどの症状がある場合は、眼科医の診断を受ける事。皮膚に付着した場合:充分量の水で洗い流す。

症状に応じて石野診断を受ける事。飲み込んだ場合 :直ちに充分な水でうがいをして、更に水を飲む事。

多量の場合には、医師に相談する事。

火災時の措置消火方法 一般火災に準ずる。消火剤 同上 炭酸ガス消火器、ABC粉末消火器、液体消火器、水、砂

漏出時の措置大量の水で洗い流した後、合成洗剤で洗浄する事。

取扱い及び保管上の注意取扱い 1)ゲル化する場合があるので、開封後は、出来るだけ早く使い切る事。

2)鉄と反応して黒化や、沈殿するので、鉄類との接触を避ける事。3)衣類に付着した場合、乾燥する前に素早く洗滌する事

保管 冷暗所に保管する事。凍結するとゲル化するので、凍結保存しない事。

曝露防止措置管理濃度 --許容濃度 --設備対策 洗眼設備の設置保護具 保護眼鏡、保護手袋、保護衣などの着用が望ましい。

【¥無臭柿渋02.jtdc】 -1-

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物理/化学的性質外観 赤褐色液体沸点 100℃蒸気圧 水とほぼ同じ融点 -2℃比重 1.05±0.05溶解性 水、アルコール類(メタノール、エタノール等)に易溶その他 長期保存すると、不溶性のゲルを形成する場合がある。

危険性情報引火点 水性であり、引火点なし発火点 同上爆発限界 なし可燃性 なし なお、蒸発乾固物は有機物であるので燃焼する。発火性 同上酸化性 空気中の酸素により酸化を受け、色が濃色化したり、ゲル化したりする。自己反応性、爆発性:なし粉塵爆発性 なしその他

有害性情報柿渋としてを食品添加物として適正に使用した食品においては、有害性は見られない。

環境影響情報 知見無し

廃棄上の注意少量の場合には、ボロ切れやおがくずなどにしみ込ませて焼却する。

輸送上の注意運搬に際しては、容器に漏れの無い事を確かめ、転倒、落下、損傷が無いように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。

摘要法令:特になし

その他1)柿タンニンは渋柿を原料にして製造された天然物です。渋柿自体は、昔から干し柿として食されてきているので、安全面では実績があると考えられる。

2)主成分は、柿タンニン(縮合型タンニンと称されるポリフェノール)で、蛋白質やアルカロイド類と常温で強固な結合を形成し、凝集する性質を有しています。 この性質を利用して、食品中の不要な蛋白質を除去する目的でも使用されている。

3)天然物であるので、品質的には、ロット毎のバラツキが大きく、色目や含有量にもブレが生じることが多いです。従って、予め小ロットでの試験をされる事が望ましい。

(注)このMSDSは、現時点で入手出来た資料や情報に基づいて作成されていますが、記載のデータや評価に関しては、いかなる保証をなすものではありません。又、注意事項は、通常の取扱いを対象としたものですが、特別な取扱いをする場合には、新たに用途、用法に適した安全対策を実施の上、お取り扱いをお願いします。全ての材料を適当に使用する最終的決定の責任はユーザーのみのものです。全ての材料には未知の危険性があり、取扱いには注意が必要です。 ここには特定の危険性についての記載がなされていますが、これ以外の危険性が存在しないということは保証できません。不明な点があれば、お問い合わせ下さい。

【¥無臭柿渋02.jtdc】 -2-

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塗装例 【\S19B40】

柿渋をそのまま、若しくは水で希釈したものを塗り重ねします。耐水性はすぐには出ないので、乾燥してから塗り重ねする方が濃く染まります。

柿渋は、太陽の光(紫外線など)が当たると、当初は、色が濃くなってゆきますが、ある一定以上照射を続けると、逆に色が抜けてきますので、ご留意下さい。(柿渋は天然ハーブの一種ですので、耐光性は余り良くありません)

【\無臭柿渋04E12.jtdc】 -1-