超音波モータ - 東京工業大学...超音波モータ 東京工業大学 黒澤 実...

超音波モータ 東京工業大学   黒澤 実  1.はじめに 高周波電力を超音波振動へ変換し,さらに,摩擦力を介して超 音波振動を直流的駆動力へと変換して,回転もしくは直動として の機械出力を得るのが超音波モータである 1) 。高周波電力を機械 振動に変換するために,主に圧電材料を用いた電気音響変換器が 利用される。変換器は共振周波数で動作することにより,効率よ く大電力を超音波振動へと変換している。駆動周波数としては, 数 10kHz 〜数 100kHz 程度が用いられる。また,弾性表面波を 用いる場合は,10 〜 100MHz が用いられている。 固体振動と摩擦駆動を用いることで,剛性が高く応答性の優れ たモータが得られる。圧電素子の発生力が大きいという特長を生 かすことで,推力もしくはトルクが高く,比較的低速(速度もし くは周速度が 0.1 m/s 〜 1m/s 程度)のモータが実現されている。 また停止時には最大トルク(もしくは推力)以上で静止状態とな る。重量あたりの推力と機械出力が大きい。 超音波振動から直流的な駆動力へ変換する方法については大き く分けて2つの方法がとられている。一つは,振動体を伝搬する 進行波を用いる方法で,進行波伝搬により振動体表面粒子が楕円 軌跡を描いて振動し,波動の山と谷において駆動面が被駆動面と 接触/離脱の分布を形成することで,一方向の駆動力を伝達する。 もう一つの方法は,振動体内の定在波振動を用い,振動子が周期 的に被駆動体と接触/離隔を繰り返して一方向の駆動力を伝達す る。 これまでに実用化された超音波モータや研究されている超音波 モータを例に挙げ,分類を示したのが図1である。上下に進行波 型と定在波型,左右に回転モータとリニアモータに分けてある。 進行波型の回転モータが最も早く実用化が進み,よく知られてい る。研究としては進行波型のリニアモータも早くから取り組まれ ていたが,未だ実用化された例はない。一方,定在波型モータに ついては,回転モータ,リニアモータともに実用化が進んでいる。 リニアモータでは,機械出力 20W 程度の,比較的大出力なモー タも実用化されている。 2.進行波型回転モータ 円形振動体の周縁部を伝搬するたわみ波を利用したモータの例 を図2に示す。ステータには円環状の薄い圧電素子が接着されて いて,この図の例では,円周部に9波長分の9次のたわみ波が励 振される。圧電素子は厚み方向に分極されているが,分極方向は 半波長毎に交互に入れ替わっていて,べた電極で所望のモードが 励振されるようになっている。右側の電極と左側の電極は,四分 の一波長と四分の三波長の隙間を持って配置されていて,互いに 90度時間位相差をもつ電源により共振周波数で駆動される。2 つの定在波の重ね合わせにより,円周に沿った進行波が励振され る。 進行波の励振により図3のような波動が励振されるので,波頭 付近でのみロータとステータは接触することとなり,波頭付近の 粒子が持つ振動速度成分の方向にロータが駆動される。この図で は左向きに波動が伝搬すると,ステータ突起表面粒子は時計回り に振動するのでロータは右向きに駆動される。予圧の大きさをば ねで調整でき,ロータとステータの接触範囲をある程度大きくす ることで,速度は低下するがトルクを高くすることが可能である。 + - + + + + + + + - - - - - - - E o sinωt E o cosωt 図2 進行波型回転モータの構造 図3 進行波型モータの駆動原理 図1 超音波モータの分類:原理から分けると定在波型と進行波型が あり,機能から分けると回転とリニアがある 97

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Page 1: 超音波モータ - 東京工業大学...超音波モータ 東京工業大学 黒澤 実 1.はじめに 高周波電力を超音波振動へ変換し,さらに,摩擦力を介して超

超音波モータ

東京工業大学   黒澤 実 

1.はじめに 高周波電力を超音波振動へ変換し,さらに,摩擦力を介して超

音波振動を直流的駆動力へと変換して,回転もしくは直動として

の機械出力を得るのが超音波モータである 1)。高周波電力を機械

振動に変換するために,主に圧電材料を用いた電気音響変換器が

利用される。変換器は共振周波数で動作することにより,効率よ

く大電力を超音波振動へと変換している。駆動周波数としては,

数 10kHz 〜数 100kHz 程度が用いられる。また,弾性表面波を

用いる場合は,10 〜 100MHz が用いられている。

 固体振動と摩擦駆動を用いることで,剛性が高く応答性の優れ

たモータが得られる。圧電素子の発生力が大きいという特長を生

かすことで,推力もしくはトルクが高く,比較的低速(速度もし

くは周速度が 0.1 m/s 〜 1m/s 程度)のモータが実現されている。

また停止時には最大トルク(もしくは推力)以上で静止状態とな

る。重量あたりの推力と機械出力が大きい。

 超音波振動から直流的な駆動力へ変換する方法については大き

く分けて2つの方法がとられている。一つは,振動体を伝搬する

進行波を用いる方法で,進行波伝搬により振動体表面粒子が楕円

軌跡を描いて振動し,波動の山と谷において駆動面が被駆動面と

接触/離脱の分布を形成することで,一方向の駆動力を伝達する。

もう一つの方法は,振動体内の定在波振動を用い,振動子が周期

的に被駆動体と接触/離隔を繰り返して一方向の駆動力を伝達す

る。

 これまでに実用化された超音波モータや研究されている超音波

モータを例に挙げ,分類を示したのが図1である。上下に進行波

型と定在波型,左右に回転モータとリニアモータに分けてある。

進行波型の回転モータが最も早く実用化が進み,よく知られてい

る。研究としては進行波型のリニアモータも早くから取り組まれ

ていたが,未だ実用化された例はない。一方,定在波型モータに

ついては,回転モータ,リニアモータともに実用化が進んでいる。

リニアモータでは,機械出力 20W 程度の,比較的大出力なモー

タも実用化されている。

2.進行波型回転モータ 円形振動体の周縁部を伝搬するたわみ波を利用したモータの例

を図2に示す。ステータには円環状の薄い圧電素子が接着されて

いて,この図の例では,円周部に9波長分の9次のたわみ波が励

振される。圧電素子は厚み方向に分極されているが,分極方向は

半波長毎に交互に入れ替わっていて,べた電極で所望のモードが

励振されるようになっている。右側の電極と左側の電極は,四分

の一波長と四分の三波長の隙間を持って配置されていて,互いに

90度時間位相差をもつ電源により共振周波数で駆動される。2

つの定在波の重ね合わせにより,円周に沿った進行波が励振され

る。

 進行波の励振により図3のような波動が励振されるので,波頭

付近でのみロータとステータは接触することとなり,波頭付近の

粒子が持つ振動速度成分の方向にロータが駆動される。この図で

は左向きに波動が伝搬すると,ステータ突起表面粒子は時計回り

に振動するのでロータは右向きに駆動される。予圧の大きさをば

ねで調整でき,ロータとステータの接触範囲をある程度大きくす

ることで,速度は低下するがトルクを高くすることが可能である。

+

-

++

+

+ +

+

+

-

-

--

-

-

-Eo sinωtEo cosωt

図2 進行波型回転モータの構造

図3 進行波型モータの駆動原理図1 超音波モータの分類:原理から分けると定在波型と進行波型が

あり,機能から分けると回転とリニアがある

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Page 2: 超音波モータ - 東京工業大学...超音波モータ 東京工業大学 黒澤 実 1.はじめに 高周波電力を超音波振動へ変換し,さらに,摩擦力を介して超

3.定在波型リニアモータ 2つのボルト締めランジュバン型振動子を用いた超音波モータ用

トランスデューサの例を図4に示す。振動子を互いに直交配置して

先端部で結合することにより,2方向の振動成分を励振できるよう

にしている。トランスデューサ先端に接着した摩擦駆動面となるセ

ラミクスの部分は,2組の圧電素子を同相で駆動すると駆動面に垂

直な方向に振動し,逆相で駆動すると駆動面に水平方向に振動する。

2組の圧電素子を90度位相差で駆動すれば,セラミクス駆動面は

楕円軌跡を描いて振動することとなる。駆動面をスライダへ押し当

てることで,スライダと間欠的な接触/離隔を行い,一方向への駆

動力へと変換される。モータとしたときの駆動特性例を図5に示す。

この特性例では,無負荷速度 0.4 m/s,推力 60 N を超える値が得

られている。また,推力 50 N の当たりでは速度 0.3 m/s 程度が得

られていて,機械出力 15 W 以上,振動子を駆動する電力に対する

モータとしての機械出力への変換効率として50%を超える値が得

られている。また別の動作条件では,最大速度は 3 m/s を記録して

いて,現在,超音波モータの最高速度を記録している。

  こ の モ ー タ は VSM(V-shape two bolt-clamped Langevine-type

transducer ultrasonic motor) として実用化されている。実用化され

ている VSM は図6に示すもので,初期の振動子と圧電素子部分の

直径は 20mm のまま変わらないが,長さを縮めて小型化されてい

る。また,圧電素子は PZT をと電極を一体焼結した積層型圧電素

子を用いており,駆動電圧の低電圧化と電極部分の耐久性向上が図

0

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

0

10

20

30

40

50

60

0 10 20 30 40 50 60 70

図5 図4の振動子を用いたモータの負荷特性例

Angled Block

Head Block

図4 定在波型リニアモータ用振動子の例

られている。モータとしての速度・負荷特性を図7に示す。

 VSM を応用したX−Yステージシステムの例と動作例を図8,9

に示す。ステージ重量は 7 kg および 8 kg である。20 mm 移動す

るため,速度,加速度と約度(加加速度)までを制御し,最大速度

20 cm/s として,200 ms までにほぼ目的位置に到達している。そ

の後,位置決めをおこない,340 ms では位置偏差 1 nm で静定し

ている。約1秒間3回,2 cm ずつ移動して,都度 1 nm の精度で

位置決めして静止できるという,優れた応答性と精度を有している。

このようなシステムはすでに製品化が行われている 3)。

図8 超音波モータを駆動に用いた XYステージの例

図7 VSM(図6)の速度負荷特性

図 6 小型化された VSM

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4.弾性表面波モータ 通信機器に用いられているような弾性表面波デバイスを用いたリ

ニアモータの研究の始まりは,1990 年代初頭になってからである。

当初は,本当に動くかどうかが関心の的であったが 4,5),次第に高

性能化が図られていった 6-8)。移動速度,推力といった機械出力の

向上には,初期の想像を超えたものがある。現在は実用化を視野に

入れた研究も進められている。

 もっともシンプルなモータは,図 10 のような両端部に駆動用電

極(IDT)を配した短冊状のステータと,薄い板状のスライダから

構成される。スライダ表面には多数の突起が形成されていて,表面

波との接触は図 11 のようになる。この図では駆動の様子を想像し

易いように,波長に対して振幅を千倍くらいに拡大して描いてある。

モータの例を図 12 に示す。

4.1 弾性表面波デバイスと原理 弾性表面波を用いていることで,他の超音波モータには無い,い

くつかの長所を有することが考えられる。これらは,物理現象の違

い,材料の違い,デバイス作製プロセスの違いに基づいている。

a. レイリー波の利用 駆動力の発生源にはレイリー波の進行波が用いられる。レイリー

波は深さ方向に振動が減衰しており、デバイスの裏面と側面の振動

がほとんど無く,しっかりと素子を固定できる。したがって,薄い

板状振動子を駆動力源としながら、アクチュエータとしての剛性は

非常に高くすることが可能となる。

 レイリー波を用いることで,伝送路の特性インピーダンスが高い

値となる。このことは,高周波駆動と相まってエネルギー密度を高

くすることができ,パワフルなアクチュエータを実現できる可能性

がある。が,一方で,高いエネルギー密度故に高効率化が難しくな

る可能性もある。MEMS デバイスでありながらパワー密度が高いこ

とから,高出力化を実現でき,好ましいことであると考えられる。

b. デバイス材料 弾性表面波デバイスに用いられる材料は,PZT などもあるが,多

くは圧電結晶材料が用いられる。弾性表面波モータに用いられてい

図 12 弾性表面波モータの構成例

traveling wave

slider

stator

slider motion

図 11 波動と摩擦駆動面の接触と動力伝達の様子

SAW Device (Stator)

Electrode(IDT)SliderRayleigh Wave

RF Power pre-load

図 10 弾性表面波モータの概略

speed

position

図9 図8のシステムの移動プロファイル(上)と位置偏差(下)

IDTslider

spring

stator (SAW device)

るニオブ酸リチウム(LiNbO3: LN)は結晶材料であり,振動速度で

比較して,5 倍から 10 倍程度 LN の方が PZT より大きいため,モー

タとしての速度もそれに比例する形で高い速度が得られる。材料は、

レイリー波励振のため,ニオブ酸リチウム 128°回転 Y 板である。

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c. 作製プロセスとデバイス デバイス作製プロセスは,機械加工を主とする従来の超音波モー

タとは異なる。弾性表面波素子そのものが昔から MEMS そのもの

であり,弾性表面波モータに用いる素子は,薄膜とフォトリソグラ

フィーのプロセスにより作製される。したがって,量産性と再現性

に優れ,信頼性の高いデバイスを実現できる。

d. 極微小な振動振幅  素 子 の 現 実 的 な 寸 法 を 考 え る と, 駆 動 周 波 数 は 10MHz 〜

100MHz 程度となる。そのため,ごく微小な振動振幅での摩擦駆

動となり,20nm 程度の振動振幅による駆動となる。周波数は高い

ため,振動速度は 1m/s 程度となる。

4.2 諸特性 駆動周波数 9.6MHz としたステータを用いたモータに関して,

種々の動作特性が調べられている 6-8)。モータの速度や推力は,ス

ライダ材料および表面に施された突起形状(円形突起の直径と配置

の周期)や予圧により変化する。例えばスライダとして,4mm 角

の Si の表面に,直径 1µm,突起間隔 5µm,突起高さ 0.5µm の突

起をドライエッチングにより形成したものを用いている。ステー

タとしては,長さ 60 mm,幅 14 mm,厚さ 1 mm の LN 基板をを

用いている。駆動周波数を 9.6MHz,駆動電圧 125V0-p,駆動電力

70W のとき,基板面接線方向の振動速度は 1.2m/s となり,予圧

が 10 〜 20 N程度と低い値では,スライダの無負荷移動速度として,

振動速度に近い 1 〜 1.1m/s の値が得られている。推力特性につい

てみると,予圧 20N で推力 3N が得られており,滑りが少ない領

域であるのにもかかわらず,大きな推力が得られている。最大推力

は 10N 以上が得られている。

 微細な動きを実現する方法として,バースト波による駆動を行っ

ている。例えば,数 10 波程度の駆動波形を電極に印加すると,数

ナノメートル程度スライダが移動する。現在までに最小 0.5nm の

ステップ駆動を実現している。

 高周波化することで,素子寸法をより小さくすることが可能であ

る。しかし,振動変位が減少し動作が困難となる。これまでに約

100MHz での駆動に成功している 14)。振動変位にすると,3nm 程

度と考えられるので,表面粗さと同程度である。この実験には,直

径 5µm のマイクロレンズ状突起を 50µm 間隔で配置したスライダ

を用いている。これまでの実験で,摩擦駆動面の粗さについての配

慮は,特別に払われていない。スライダについては若干の変更を行っ

ているが,ステータについては 10MHz での駆動時と電極を除き同

じである。表面の平滑状態などを考慮すればで,さらに高周波での

駆動が可能になり,マイクロ化が進むと考えられる。

 多次元化については,初期の実験で X-Y 2軸での動作実験を行っ

たが,その後はあまり進んでいなかった。最近マイクロ化と併せて,

2軸アクチュエータ 15) も試みている。

 動作解析についても研究が進められ,応答モデル 16) と摩擦駆動

モデル 17-20) が求められている。

5.おわりに 比較的最近の超音波モータの例を取り上げて解説した。他にも実

用化が進められているモータも有り,ゆっくりではあるが,応用例

が広がっているようである。

参考文献 1) 前野隆司,黒澤実:“ 超音波モータ ”,アクチュエータ工学,

アクチュエータシステム技術企画委員会編,pp. 93-106, 養賢堂 (2004)

2) 若井宗弥,黒澤実,樋口俊郎 , “ 超音波リニアモータ用振動子とその大口径モータへの応用 ,” 信学技報,US2000-7, pp. 43-49 (2000.7).

3) K. Asumi, R. Fukunaga, T. Fujimura, and M. K. Kurosawa, “High speed, high resolution ultrasonic linear motor using V-shape two bolt-clamped Langevin-type transducers,” Acoust. Sci. & Tech., vol. 30, no. 3, pp. 180-186, May, 2009.

4) M. Kurosawa, M. Takahashi, and T. Higuchi, “An ultrasonic X-Y stage using 10MHz surface acoustic wave,” Proc. of IEEE Ultrasonics Symp., Cannes, pp. 535-538, (1994).

5) M. Kurosawa, M. Takahashi, and T. Higuchi, “Ultrasonic linear motor using surface acoustic wave,” IEEE Trans. on Ultrasonics, Ferroelectrics, and Frequency Control, 43(5), pp.901-906, (1996).

6) K. Asai, M. K. Kurosawa, and T. Higuchi, “Evaluation of the driving performance of a surface acoustic wave linear motor,” Proc. of IEEE Ultrason. Symp., Puertorico, pp. 675-679, (2000).

7) M. K. Kurosawa, H. Itoh, K. Asai, M. Takasaki, and T. Higuchi, “Optimization of slider contact face geometry for surface acoustic wave motor,” Proc of IEEE MEMS Conf., Interlaken, pp. 252-255, (2001).

8) Y. Nakamura, M. K. Kurosawa, T. Shigematsu, and K. Asai, “Effects of ceramic thin film coating on friction surfaces for surface acoustic wave linear motor,” IEEE Ultrason. Symp., Hawaii, pp. 1766-1769, (2003).

9) T. Shigematsu, M. K. Kurosawa, and K. Asai, “Nanometer stepping drives of surface acoustic wave motor,” IEEE Trans. on UFFC, 50(4), pp. 376-385, (2003).

10) K. Asai, M. K. Kurosawa, and T. Higuchi, “Novel power circulation methods for a surface acoustic wave motor,” Proc. of IEEE Ultrason. Symp., Lake Tahoe, pp. 667-670, (1999).

11) 浅井勝彦,黒澤実,樋口俊郎,” エネルギー環流弾性表面波モータ ”,電子情報通信学会論文誌A,86-A(4), pp. 345-353, (2003).

12) M. K. Kurosawa, P. Nayanbuu, and K. Asai, “An energy circulation driving surface acoustic wave motor,” Proc. of IEEE/ASME Conf. on Advanced Intel. Mechatronics, pp. 1327-1331, (2003).

13) 黒澤実,鈴木貴也,浅井勝彦,” 不感帯を考慮した環流型弾性表面波モータの速度制御 ”,日本 AEM 学会誌,15(2), pp. 125-131, (2007).

14) T. Shigematsu and M. K. Kurosawa, “Miniaturized SAW motor with 100 MHz Driving Frequency,” IEEJ Trans. on S. and Microm., 26(4), pp. 166-167, (2006).

15) T. Shigematsu, T. Iseki, M. Okumura, T. Sugawara, and M. K. Kurosawa, “Optical Beam Steering using 2-D Surface Acoustic Wave Actuator,” Proc. of Transducers, Soul, pp. 1255-1258, (2005).

16) M. Okano and M. K. Kurosawa, “Study on modeling of surface acoustic wave motor,” Proc. of IEEE Int. Symp. on Industrial Electronics, pp. 1508-1513 (2007) .

17) T. Shigematsu and M. K. Kurosawa, “Friction drive modeling of SAW motor using classical theory of contact mechanics,” Proc. of Actuator, 444-448 (2006).

18) T. Shigematsu and M. K. Kurosawa, “Friction Drive of an SAW motor Part I-II,” IEEE Trans. Ultrasonics, Ferroelectrics, and Frequency Control, vol. 57, no. 9, pp. 2005-2024, Sept. 2008.

19) T. Shigematsu and M. K. Kurosawa, “Friction Drive of an SAW motor Part III-V,” IEEE Trans. Ultrasonics, Ferroelectrics, and Frequency Control, , vol. 57, no. 10, pp. 2266-2297, Sept. 2008.

20) M. K. Kurosawa and T. Shigematsu, “Friction drive simulation of a surface acoustic wave motor characteristics based on contact mechanics,” Jpn. J. Appl. Phys., vol. 47, no. 5, pp. 4287-4291, 2008..

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