小次郎講師のトレーダーズバイブル第12回...了解。...
TRANSCRIPT
最高レベルのトレード手法をどこよりもわかりやすく! !小次郎講師のトレーダーズバイブル第12回 「エッジのある取引(トレードマネジメント)
その2、トレードエッジの方程式!」
� 1
助手のムサシです。よろしくお願いします。
皆さん、こんにちは、小次郎講師です。
いよいよトレードマネージメントの根本原理と言っていい、トレードエッジの計算式を説明したい。
トレードエッジに計算式があるんですね?
!
� 2
トレードエッジの計算式はいわば、トレードにおける勝利の方程式のようなもの。理解すればいいというレベルではなく、身体に染みこませて、使いこなせなくては意味がない。
【1、トレードエッジの計算式とは?】
身体に染みこますんですか?
そのとおり。 だから、これから耳にたこができるくらい繰り返して話すので、覚悟をしておくように。
なんか怖いですね。では覚悟しました。講師、どうぞ。
トレードエッジの計算式は以下のとおり。
TE(トレードエッジ)=勝率×平均利益-(1-勝率)×平均損失
!
� 3
やっぱり、難しそうですね。
全然。少しずつ説明しよう。 まず(1-勝率)というのは負ける確率のこと。私はわかりやすく「負け率」と呼んでいる。
ま、そんな言葉はないんだけどね。「敗率」と言ってもわかりづらいし、勝手に「負け率」と名付けた。 勝率が70%なら負け率は30%、勝率が40%なら負け率は60%だ。わかるね?
負け率?
なるほど、負ける確率ですね。確かに(1-勝率)ですね。 それはわかりました。
「平均利益」というのは全てのトレードの中で勝ったトレードだけをピックアップして、合計勝ち金額を計算し、それを勝った回数で割ったもの。 平均損失というのはその逆。全てのトレードの中で負けたトレードだけをピックアップして、合計負け金額を計算し、それを負けた回数で割ったもの。
!
� 4
うーん、わかりますが、ちょっと例をあげてくれるとさらにわかりやすいかも。
勝ったトレードだけピックアップして合計すると、+50万+100万+150万+40万+60万+200万=600万。 6回で600万の利益だから、1回当たりは100万円の利益。これが平均利益だ。
なるほど。
了解。
10回トレードして勝ったのは6回、負けたのは4回。
ですね。
1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 7回目 8回目 9回目 10回目+50 -20 +100 -70 -30 +150 +40 +60 -40 +200
(例)
(※単位は万円)
� 5
上記表のトレードで、トレードエッジを計算してみよう。
なるほど。 でも、このトレードエッジを計算して何の役に立つんですか?
つまり、このケースでは44万のトレードエッジとなる。
今度は負けたトレードだけピックアップするぞ。-20万-70万-30万-40万=-160万。 4回で160万円の損失だから、1回当たりは40万円の損失。これが平均損失だ。
平均利益が100万、平均損失が40万ですね。
TE=勝率×平均利益-負け率×平均損失 TE=60%×100万-40%×40万円=60万-16万=44万
【2、トレードエッジは勝利の方程式】
� 6
あるトレードルールを作って売買をしたとする。 そのトレードルールが有効か有効でないかは上記方程式で計算すればすぐわかる。
そうですね。10万ずつ8回勝って、50万ずつ2回負けたら、10万×8-50万×2=-20万ですから、勝率80%でも負けちゃいますね。
だね。逆に勝率30%でも勝つときは勝つっていうものわかるね?
勝つときに大きく勝てば、30%の勝率でも勝つときは勝ちますね。
とすると、勝つってどういう状態のことを言うんだろうって突きつめたものが上記の方程式。 あのTE(トレードエッジ)の方程式で、TEがプラスとなったら勝てるということであり、あれがマイナスとなったら負けるってこと。
なるほど勝利の方程式だ。
たとえば、勝率80%でも負けることがあるってのはムサシ君もわかるね?
� 7
しかし、トレードエッジの計算式が身についている人には簡単にわかる。
計算の結果、トレードエッジがプラスと出るトレードルールなら勝てるトレードルール。マイナスと出たら、そのトレードルールでは勝てないということ。もちろん、前回勉強した大数の法則に則り、ある程度のトレード回数を経なければ適切な答えは出てこないけどね。
具体的な活用法を教えてください。
たとえば、勝率60%のトレードシステムで、平均利益が30万、平均損失が50万、これは勝てるシステムかどうか?なんて質問が出たとき、トレードエッジの計算式が分かってない人にはすぐには答えが出ない。
【3、計算式の活用法】
確かに。
TE=勝率×平均利益-負け率×平均損失 TE=60%×30万-40%×50万円=18万-20万=-2万
!
� 8
このトレードシステムでは勝てないってことですね。
つまりトレードエッジがない。
そういうこと。ちょっとトレードエッジを正しく理解してもらうために、演習問題をいくつかやってもらおう。
げげ、テストですか。やだなあ。
難しいですね。
身体に染みこむまでやるって言っただろうが。
【演習問題1】 コインの賭けで表が出たら4倍になって返ってくる、裏が出たら賭け金没収というゲームがあったとする。一見有利かと思ったら、コインに細工があって表が出る確率は24%とのこと。この賭けで表に賭けることにエッジはあるか?
!
� 9
なるほど。このケース勝率は24%。ということは、負け率は76%。例として10万円賭けたとしたら、当たったとき40万円で返ってくるから・・・・つまり・・・、
こういう複雑なケースも先ほどの方程式を知っていれば簡単に解ける。やってご覧。
えっ?どこがですか?方程式どおりやってますけど。
ぶっぶー。外れ!
初心者が間違えやすいところを、見事に間違えてくれてありがとう。 このケースの平均利益だが、10万円賭けて40万円になって返ってくるのだから、+30万円となる。つまり・・・
TE=勝率×平均利益-負け率×平均損失 TE=24%×40万-76%×10万=9.6万-7.6万=+2万
おっと2万円のエッジがありますね。 ということは、これは有利な賭けです!(エヘン)
!
� 10
ということで、表に賭けることはエッジがない。 こういう賭けを続けていると必ず負けるということだ。
なるほど。
さて、次回もこのトレードエッジの計算式が身体に染みこむまで公文式で練習を続けていきたいと思うが、まず、このトレードエッジの計算式を整理しよう。
TE=勝率×平均利益-負け率×平均損失 TE=24%×30万-76%×10万=7.2万-7.6万=-0.4万
【4、トレードエッジの計算式まとめ】
TE(トレードエッジ)=勝率×平均利益-負け率×平均損失
勝率が大きくても必ず勝てるとは限らない。勝率が悪くても勝つときは勝つ。真の意味で勝てるかどうかが全て詰まっているのがこの方程式。
!
� 11
ここでトレードエッジがプラスと出てきたら、そのトレードシステムは勝てるということ。 ここでマイナスと出てきたら、勝てないということ。
なるほど、これがトレードを制する偉大な方程式ですね。
それにもかかわらず、トレードをやっていて、この方程式を知らない人がいる。残念でならない。 次回はさらにこの方程式を極めていきたい。 ということで本日はここまで。
ありがとうございました。
そして、その数値がプラスで大きければ大きいほど、大きく勝つということであり、その数値がマイナスで大きければ大きいほど、大きく負けるということ。
【トレードエッジの方程式】 ・プラスであれば勝てるトレード手法 ・マイナスであれば負けるトレード手法 ・プラスが大きいほど、大きく勝てる。 ・マイナスが大きいほど、大きく負ける。
� 12
起立・礼