工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度...

34
工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) 2019年10月 工事担任者スキルアップガイドライン委員会

Upload: others

Post on 28-May-2020

6 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版)

2019年10月

工事担任者スキルアップガイドライン委員会

Page 2: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

目 次

はじめに ・・・・・・ i

1.本ガイドラインの目的とスキルアップの考え方 ・・・・・・ 1

1.1 背景

1.2 目的

1.3 資格の種類とスキルアップの考え方

2.工事担任者の義務 ・・・・・・ 3

2.1 工事担任者の努力義務の考え方

2.2 求められる工事担任者像

2.3 現工事担任者の目指す方向

2.4 旧工事担任者の目指す方向

3.工事担任者の修得すべき分野と知識・技術 ・・・・・・ 9

3.1 工事担任者の修得すべき分野の内容

3.2 工事担任者の修得すべき知識・技術の内容

4.ガイドラインの運用 ・・・・・・ 15

4.1 ガイドラインの改定

5.認定資格「情報通信エンジニア」の設定と運用 ・・・・・・ 16

5.1 認定資格設定の趣旨

5.2 認定資格の位置づけと範囲

5.3 認定資格の種類等

5.4 認定対象者の条件

5.5 資格の認定方法と情報通信エンジニア資格者証の交付

5.6 更新研修

5.7 情報通信エンジニア認定研修

5.8 上位資格認定

5.9 情報通信エンジニア保有状況の公表

6.情報通信エンジニアのスキルアップについて ・・・・・・ 23

6.1 ガイドラインと情報通信エンジニアの関係

6.2 今後の情報通信エンジニアへの期待と地位向上への取り組み

・2020更新研修テキストの目次 ・・・・・・ 25

・工事担任者スキルアップガイドライン委員会メンバー ・・・・・・ 27

・工事担任者スキルアップガイドライン委員会ワーキングメンバー ・・・ 28

別冊 分野別要件整理表<ビジネス><ホーム>統合版

Page 3: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版)

はじめに

- i -

はじめに

「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

インターネットを活用する時代へ変化する中で、より高度な情報通信環境への進化・

発展が強く望まれ、情報通信インフラもFTTHなどのブロードバンド通信や第3世

代以降の携帯電話の急速な普及など、大きな転機に直面しました。

こうした情報通信環境の変革に適応すべく、2005年に電気通信事業法に基づく

工事担任者資格制度が20年ぶりに大幅に改正され、より社会ニーズに沿った内容と

なりました。

また、情報通信分野が日々急速な変化を遂げている状況に鑑み、「工事担任者は端

末設備等の接続に関する知識及び技術の向上を図るように努めなければならない」と

いう努力義務が新たに規定されました。

しかしながら、工事担任者の中には「何を」「どの程度」向上させればよいのか、

あるいは「技術はどこまで進んでいるのか」という情報を「得る機会がない」ため分

からないという方がいるものと想定されます。

工事担任者に対して、これらの不安要素を払拭し継続的にどのような知識及び技術

等を修得すべきか提示するための具体的指針としてガイドラインの作成が急務となり、

有識者、各企業及び関係団体等から選出したメンバーで構成される工事担任者スキル

アップガイドライン委員会が発足しました。

当委員会では、工事担任者に必要とされるスキル全体をスコープとし、知識面のみ

ならず実際の業務側面にも焦点を当て、工事・作業等を行うにあたって修得すべき実

技面についても努力すべき範囲と考え、ガイドラインを策定しました。

一方、工事担任者は、最新の知識・技術を持った工事担任者に工事を任せたい、と

いうお客様要望に応えるために、自己の向上に努める意欲を常に持ち続けることが大

切です。

そこで当委員会では、工事担任者が自己の向上に努める意欲を持ち続けていただく

ために、努力義務を果たしている工事担任者に対して、認定資格「情報通信エンジニ

ア」を付与し、最新の知識・技術を修得したことを証明することで、努力義務を果た

していない工事担任者と明確に区分することとしました。

Page 4: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版)

はじめに

- ii -

当委員会では、ICTの進展を背景としてガイドラインを継続的に見直してきてお

り、今年は14年目の改定となります。工事担任者の皆様が本ガイドラインを活用し

て努力義務を果たし、今後の情報通信の発展に寄与されることを期待するとともに、

ガイドラインと合わせて、認定資格「情報通信エンジニア」を是非活用し、お客様の

信頼、サービス及び工事品質の向上に役立てていただければと思います。

ガイドライン改定にあたって

現在、我が国では、ブロードバンド利用可能世帯率(サービスエリアの世帯カバー

率)が、2014年時点で100%に達しました。また、FTTHも一貫して純増し

ており、固定系ブロードバンドの契約数については2018年度末時点で4,025

万(前年度比1.5%増)となり、さらにインターネット上のトラヒックも引き続き

増加しています(総務省「令和元年版情報通信白書」)。

令和の時代となった今、サイバー空間と現実世界が高度に融合する時代が始まろう

としており、政府は、目指すべき未来の社会像として、「Society5.0」を

掲げています。無線ネットワークとクラウド型サービスの普及とともに、今後は、パ

ソコンやスマートフォンといった従来のICT端末だけでなく、家電、センサーをは

じめとする産業用設備やロボットなど、様々なモノがインターネットに接続される

『IoT』、HEMSなどの『情報収集装置』、空間センサー技術の進歩によるIo

Tからの膨大で複雑なデータを扱う『ビッグデータ』及びその分析結果を活用した

『AI(人工知能)』等の新しい技術が広く社会に普及し、身近な生活や企業活動に

対する影響力は一層大きくなっていきます。情報通信分野では、2020年に向けて、

IoT基盤とも期待される、高速・低遅延・大量接続が可能な第5世代移動通信シス

テム(5G)の実現を目指し、情報通信ネットワークは更なる進化を遂げることが期

待されます。

さらにIoT/ビッグデータ時代のネットワークでは、IoT機器の爆発的な増加

や流通するデータの多様化により、トラヒックの急激な変動等が予想されます。膨大

なトラヒックを円滑に制御するため、SDNによるネットワーク制御の高度化などが

注目されています。

Page 5: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版)

はじめに

- iii -

一方、MVNO、FTTHコラボレーションなど、電気通信サービスの提供形態も

多様化するとともに、社会全体のICT利活用が進むにつれて、IoT機器を悪用し

たサイバー攻撃等によるインターネットへの重大な障害、企業等による個人情報の漏

えい事例も発生しており、サイバーセキュリティ対策及び個人情報保護の重要性が増

大し、トラブルの発生を未然に防止するための対応も益々重要性を増しています。

総務省では、「2020年に向けた社会全体のICT化推進に関する懇談会」にお

いて、東京オリンピック・パラリンピック大会後の持続的成長も見据えて、無料公衆

無線LAN環境の整備、多言語音声翻訳システムの高度化の実現、4K・8K放送の

推進などに向けた検討が行われています。また、「円滑なインターネット利用環境の

確保に関する研究会」において、近年増加しているIoT機器を悪用したサイバー攻

撃、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会に際して懸念される日本に

対する大規模なサイバー攻撃等によるインターネットへの重大な障害発生を防ぐ適切

な対策についても検討が行われています。

ネットワークサービスや端末機器が高度化するとともに、設備構成の複雑化や利用

形態の多様化が急速に進展し、IoT、サイバーセキュリティ対策等の技術面だけで

なく、個人情報・利用者保護等の周辺環境が目まぐるしく変革する中で、日々精力的

に取組む工事担任者に対して、常にタイムリーな技術情報の提供等の支援のあり方や、

お客様のニーズに信頼感と安心感を持って的確に対応できる技術者である工事担任者

の社会的認知度の向上と拡大を目指す検討を行い、認定資格「情報通信エンジニア」

の更新研修テキストを見直しました。

向上心と意欲に富む多くの工事担任者が更新研修を受講し、認定資格「情報通信エ

ンジニア」を取得されることにより、工事担任者自らのスキルアップが図られること

を期待しています。

工事担任者スキルアップガイドライン委員会

Page 6: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版)

1.本ガイドラインの目的とスキルアップの考え方

- 1 -

1.本ガイドラインの目的とスキルアップの考え方

1.1 背景

「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと電気通信サービスが

急激に変化していることに伴い、電気通信回線設備や端末設備とこれを取り巻く

電気通信関係技術が大きく変化・進展している中で、工事担任者資格制度は、

1985年度の制定から小幅な改正にとどまっていたため、2005年度に制度

内容の抜本的な見直しが行われました。

その中で、工事担任者規則第38条2項に「資格者証の交付を受けた者は、端

末設備等の接続に関する知識及び技術の向上を図るように努めなければならない」

という「努力義務」が規定され、工事担任者自らが常に知識・技術等の向上を図

り、さらに新しいネットワーク時代の技術ニーズに応えられるよう努力すること

が求められました。

1.2 目的

本ガイドラインでは、こうした「努力義務」を踏まえつつ、工事担任者がワン

ストップ*

でお客様のご要望に対応できる技術者を目指すための修得すべき具体

的な知識・技術等を明示しました。

本ガイドラインが、お客様サービス及び工事品質の向上に向けた最新の知識・

技術の修得と、日々研鑽に努める工事担任者自身のスキルアップに活用されるこ

とを期待します。

1.3 資格の種類とスキルアップの考え方

工事担任者資格制度改正後の資格の種別は、ナローバンドアクセス系の端末設

備技術に対応したAI(アナログ・ISDN)種、ブロードバンドアクセス・I

*「ワンストップで・・対応できる」とは

工事に際してお客様のご要望を理解し、必要により問題点の指摘、改善提案などができる知識・

技術を保有し、かつ適切な対応・処置が自己完結的にできること

Page 7: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版)

1.本ガイドラインの目的とスキルアップの考え方

- 2 -

P系の端末設備技術に対応したDD(デジタル・データ)種及び両方を含むA

I・DD総合種が設けられています。

さらに工事の範囲に対応し、AI種(第1種~第3種)、DD種(第1種~第

3種)及びAI・DD総合種の7種類が設けられ、それぞれにおいて試験科目の

範囲が異なることから、資格の種類毎に目指す方向を定めることとしました。

工事担任者スキルアップガイドライン委員会では、理想とする工事担任者の人

物像を「お客様の要望に対しワンストップで応えることができる知識・技術を有

した工事担任者」と設定し、資格毎に理想とする工事担任者へ向かう方向を示し

ました。その基本的な考え方は、以下のとおりです。(図1.1参照)

(1)AI種

現在の科目修得範囲はレガシー領域であるナローバンドの知識が主な内容

であり、今後は最新のブロードバンド・IPの知識修得へスキルアップを図

るためDD種/AI・DD総合種を目指す。

(2)DD種/AI・DD総合種

最新の知識・技術を維持しつつ、工事に必要な専門技術はもとより情報通

信分野以外の必要な知識・技術のスキルアップを図ることにより、お客様の

要望に対しワンストップで対応できる理想的な工事担任者を目指す。

図1.1 工事担任者のスキルアップの考え方

《業務遂行能力》

関連分野

SE・コンサル

工事作業者

AI種 DD種

スキルアップ

管理遂行能力を有する工事担任者

お客様にワンストップ対応可能な専門知識を修得した工事担任者

スキルアップ

《業務領域》

電話 ISDN データ IP・BB

レガシー領域 先進拡大領域

情報通信分野

《知識・技術領域》

AI・DD総合種《業務遂行能力》

関連分野

SE・コンサル

工事作業者

AI種 DD種

スキルアップ

管理遂行能力を有する工事担任者

お客様にワンストップ対応可能な専門知識を修得した工事担任者

スキルアップ

《業務領域》

電話 ISDN データ IP・BB

レガシー領域 先進拡大領域

情報通信分野

《知識・技術領域》

AI・DD総合種

スキルアップ

Page 8: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 2.工事担任者の義務

- 3 -

2.工事担任者の義務

2.1 工事担任者の努力義務の考え方

工事担任者スキルアップガイドライン委員会で、工事担任者規則第38条2項

の努力義務について、単に国家試験範囲の知識のアップデートにとどまらず、お

客様の要望に対しワンストップで応えることを理想とした工事担任者を目指すた

めのものであり、情報通信分野のみならず工事実施に当たって関連する分野の知

識・技術の修得までを対象とし、日々のスキルアップを目指すものと捉えていま

す。(図2.1参照)

図2.1 努力義務に基づくスキルアップの方向性

2.2 求められる工事担任者像

工事担任者の資格については、AI種・DD種それぞれに第1種、第2種、第

3種が設けられていますが、当委員会では第1種は大・中規模のビジネスユース

を、第2種は中・小規模のビジネスユースを、第3種はホームユース・SOHO

程度をそれぞれ想定したものと捉えています。

将 来 現 在

関連分野

お客様の要望に応える ための関連知識・技術

時代の変化に対応した 関連分野の知識・技術

工事に必要な専門技術 新たな情報通信分野の 知識・技術

国家試験範囲の 新たな知識・技術

国家試験範囲 (端末設備等の接続に必要な知識・技術)

工事担任者が取得する範囲

情報通信分野

工事担任者が修得を目指す範囲 努力義務に基づく

スキルアップの方向性

スキルアップ アップデート

Page 9: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 2.工事担任者の義務

- 4 -

上記の考え方を踏まえた上で理想とする工事担任者像を想定すると、大規模工

事等に従事するビジネスユースの工事担任者と一般家庭を中心とした工事に従事

するホームユースの工事担任者に二分されると考えています。

それぞれで理想とする工事担任者は、以下のとおりと考えます。

(1)ビジネスユースにおける理想的な工事担任者

・ DD第1種又はAI・DD総合種を取得している工事担任者で、常に新

技術等の知識・技術の修得に努めている

・ 大規模工事において、工事の一連の流れ(企画、設計、施工管理、原価

管理、保守・運用等)について自ら実践できる能力を持ち、かつ現場関

係者を指導しながら工事を円滑に実施できる

・ 工事の各段階におけるユーザの状況に応じたニーズの把握及び適切なア

ドバイスの実施など、お客様からのニーズにワンストップで対応できる

(2)ホームユースにおける理想的な工事担任者

・ DD第3種を取得している工事担任者で、常に新技術等の知識・技術の

修得に努めている

・ 情報通信分野を始め、工事に関わる周辺分野の知識・技術を持ち合わせ

ることで、お客様からのニーズにワンストップで対応できる

・ ネットワークに接続されるホームユース機器の取扱方法等について適切

なアドバイスができる

2.3 現工事担任者の目指す方向

現工事担任者の目指す方向については資格種別毎に以下のとおりと考えています。

2.3.1 AI種

AI種については、レガシー領域であるナローバンドの知識が主なものであ

ります。したがって、技術の進化等への対応という観点から今後はDD種の知

識・技術の修得が不可欠であり、AI・DD総合種あるいはDD種へのチャレ

ンジが望まれます。

Page 10: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 2.工事担任者の義務

- 5 -

(1)AI第1種/AI第2種

・ 主にビジネスユースにおける大・中規模工事等に従事するということを

考慮し、DD第1種の科目範囲の学習・知識を修得することでAI・D

D総合種あるいはDD第1種の資格を取得することが望ましい

(2)AI第3種

・ 主にホームユースの工事を行うのであれば、DD第3種へチャレンジす

・ 将来の業務拡大、自己のスキルアップ等を目指して上位資格(AI・D

D総合種あるいはDD第1種)へチャレンジする

2.3.2 DD種/AI・DD総合種

(1)DD第1種/AI・DD総合種

・ ビジネスユースの大規模工事において、企画~施工管理~保守・運用の

実践及び指導ができるように情報通信分野を含めた関連分野のさらなる

知識・技術の修得を図る

(2)DD第2種

・ ビジネスユースの専門家を目指すためにもDD第1種の知識・技術の修

得を実施したうえで、次のステップを目指すことが望ましい

(3)DD第3種

・ ホームユースの工事を行うのであれば、ホームユースにおける専門家を

目指し、工事に関わる関連知識・技術の修得を図る

・ 現行のDD種の基礎知識を活かして、さらに知識修得を深めビジネスユ

ースであるDD第1種資格にチャレンジする

2.4 旧工事担任者の目指す方向

2.4.1 現・旧工事担任者資格の科目範囲の主な違い

旧工事担任者資格と現工事担任者資格の差は、ブロードバンド・IPネット

ワークや情報セキュリティ分野など現時点での情報通信における環境の変化に

Page 11: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 2.工事担任者の義務

- 6 -

対応した新たな分野が試験科目に追加されたことであり、現資格の取得は、そ

の分野の知識及び技術力を証明するものです。

試験科目の大きな違いは、特に「端末設備の接続のための技術及び理論」に

おける項目ですが、他に「端末設備の接続に関する法規」においても情報セキ

ュリティ関連の項目が追加されているなどの違いがあります。

カリキュラムベースではかなりの範囲で知識レベルの差があり、表2.1の

比較表を見ると対象となる試験項目の違いがわかります。

Page 12: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 2.工事担任者の義務

- 7 -

表2.1 旧資格(アナログ・デジタル総合種)と現資格(AI・DD総合種)の比較

試験科目 範囲 試験項目 旧 現 電気通信技術

の基礎

(1)電気工学(電気回路、電子回路、論理回路)の基礎

(2)電気通信(伝送理論、伝送技術)の基礎 ○ ○

端末設備の接

続のための技

術及び理論

端末設備の

技術

電話機等、ボタン電話装置、PBX、ISDN の端末機器 ○ ○

ONU、DSL モデム、スプリッタ等 × ○

IP 電話機、IP ボタン電話装置、IP-PBX × ○

LAN、その他の端末機器 × ○

電波妨害・雷サージ対策 × ○

総合デジタ

ル通信技術

ISDN インターフェース ○ ○

トラヒック理論

呼の性質、中継線能率、即時式トラヒックと待時式トラヒッ

ク、など ○ ○

ネットワーク

の技術

データ通信技術 ○ ○

ブロードバンドアクセスの技術 × ○

IP ネットワークの技術 × ○

広域イーサネットの技術 × ○

その他のネットワーク技術 × ○

情報セキュリ

ティの技術

情報セキュリティ概要、電子認証技術とデジタル署名技

術、端末設備とネットワークのセキュリティ、情報セキュリテ

ィ管理 × ○

接続工事の

技術

事業用電気通信設備、アナログ電話回線・ボタン電話装

置・PBX・ISDN 回線の工事と工事試験 ○ ○

工事の設計管理・施工管理・安全管理 × ○

端末設備等の運用管理・保守管理技術 × ○

ブロードバンド回線の工事と工事試験 × ○

LAN・IP ボタン電話装置・IP-PBX の設計・工事と工事試

験 × ○

ホームネットワーク等の工事と工事試験 × ○

端末設備の接

続に関する法

(1)電気通信事業法及びこれに基づく命令

(2)有線電気通信法及びこれに基づく命令 ○ ○

(3)不正アクセス行為の禁止等に関する法律

(4)電子署名及び認証業務に関する法律及びこれに基

づく命令 × ○

電気通信国家試験センターのホームページより引用

Page 13: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 2.工事担任者の義務

- 8 -

2.4.2 旧工事担任者資格保有者に望まれること

2005年の制度改正の趣旨の一つとして、電気通信回線設備や端末設備とこ

れを取り巻く通信関連技術が大きく変化・進展しつつある中で、工事担任者自身

がその職務を全うするため、常に新しい知識及び技術を修得することが工事担任

者規則第38条第2項において努力義務として規定されました。

現行の試験科目範囲は時代のニーズに即したものであり、現工事担任者資格と

旧工事担任者資格の科目範囲の差は、旧工事担任者が修得すべき必要最低限の範

囲であると考えます。したがって、努力義務を果たすためには、ブロードバン

ド・IPネットワークやサイバーセキュリティなどの技術革新に対応した現資格

DD種の取得が望まれます。

Page 14: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 3.工事担任者の修得すべき分野と知識・技術

- 9 -

3.工事担任者の修得すべき分野と知識・技術

3.1 工事担任者の修得すべき分野の内容

ガイドライン策定にあたっては、お客様に対しワンストップで対応できること

を理想とした工事担任者が修得すべき要件を洗い出し、表3.1に工事担任者が

修得すべき分野として5つの分野に整理し、それぞれの考え方をまとめました。

なお、今年度の当委員会において分野等の見直しを検討しましたが、現行のカテ

ゴライズで工事担任者が具備すべき要件を十分満たしているため、昨年度の分野

を踏襲することとしました。洗い出した内容全体は、かなり内容の濃いものとな

っておりますので、基本的に修得が必要なものに絞り込んで別冊の「分野別要件

整理表」をまとめました。したがって、理想とした工事担任者の修得すべき分野

については、今後も順次追加していくこととします。

なお、各分野における基本的な考え方を以下に示します。

表3.1 工事担任者が修得すべき分野

分 野 基本的考え方

A:情報通信 資格の専門分野として試験範囲にとどまらず、最新の動向・概要を

始め工事に関わる新技術及び実技について修得する

B:コンピュータ

ビジネスユースにおいては最新機器・システムの知識・技術等の保

有が望ましく、また、ホームユースについては工事等を実施するた

めの旧バージョンを含めた幅広い端末・ソフトの知識を保有するこ

とが望ましいが、最低限の操作及び設定知識等について修得する

C:電力・電気

工事実施にあたって適切なアドバイスができる最低限の知識を保有

し、家庭内配線においては簡易なものの同時工事が望ましいが、修

得要件を設定しない

D:セキュリティ

ユーザが構築或いは利用するシステム・ネットワークの信頼性の向

上、セキュリティ確保、効率性の向上、リスク回避等のアドバイス

ができることが望ましいが、特に重要とされるサイバーセキュリテ

ィに関わる知識・技術について修得する

E:設計・施工管理

ビジネスユースにおいては大規模システム等の工事において、一連

の流れについて自ら実践できる能力を持ち、かつ現場関係者を指導

しながら工事を円滑に完了させることができること、ホームユース

についてはお客様の要望にワンストップで対応できることが望まし

いが、特に重要となる安全関係知識について修得する

Page 15: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 3.工事担任者の修得すべき分野と知識・技術

- 10 -

3.2 工事担任者の修得すべき知識・技術の内容

3.1項に基づき、工事担任者が修得すべき知識及び技術(実技含む)につい

て、表3.1で示した各分野ごとに細目まで分類・整理しまとめた一覧を表3.

2に示します。さらに表3.2の細目ごとに項目化し、工事担任者が修得すべき

知識及び技術(実技含む)を項目ごとかつユース区分別に要件(キーポイント)

としてまとめたものが、別冊の「分野別要件整理表<ビジネス><ホーム>統合

版」です。今回の「分野別要件整理表」の改定にあたり、新たに追加した要件を

表3.3~表3.6に示します。

なお、内容については、(一財)日本データ通信協会のホームページにも記載

しております。(https://www.dekyo.or.jp/index.html)

表3.2 「分野別要件整理表<ビジネス><ホーム>統合版」細目一覧

分 野 細 目

A:情報通信

ネットワークの技術

(IPネットワーク/ブロードバンドネットワーク)

端末設備の技術

(IPネットワーク/LAN/PLC/

電波妨害・雷サージ対策/最新技術の動向)

接続工事の技術<実技含む>

(ブロードバンド/LAN/

IPボタン電話装置・IP電話用構内交換設備など/

ホームネットワーク)

B:コンピュータ

ハードウェア<実技含む>

OS<実技含む>

AP<実技含む>

仮想化技術

最新動向

D:セキュリティ サイバーセキュリティ関連法規

サイバーセキュリティの技術

E:設計・施工管理

安全管理<実技含む>

品質管理

工事管理

保守運用

法令等

詳細は別冊「分野別要件整理表<ビジネス><ホーム>統合版」参照

Page 16: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 3.工事担任者の修得すべき分野と知識・技術

- 11 -

表3.3 「分野別要件整理表<ビジネス><ホーム>統合版」新規追加要件一覧(1/4)

分 野 細 目 項 目 詳細項目、キーポイント等

A:情報通信

ネットワーク

の技術

(IP ネットワ

ーク)

IPネットワークの

技術

(ネットワークレ

イヤ関連のプロト

コル)

IPマルチキャスト

・マルチキャストアドレス、マルチキャ

ストグループへの参加(IGMP)、マル

チキャストルーティング(DVMRP、

PIM-SM)

・活用事例(IPTVサービス)

IPv4と IPv6の共存技術

・トンネリング、デュアルスタック、ト

ランスレータ

・IPoE、PPPoE

QoS 通信の技術

(ネットワーク層の

QoS 技術)

ネットワーク QoS規定

・IPパケット転送品質パラメータ

(Y.1540)、IP網品質目標値

(Y.1541)活用事例

IP電話ネットワー

クの技術

(IP 電話関連プロ

トコル(SIPの基礎

等))

SIPの構成要素、プロトコル構成、呼

制御等

・SIPクライアント、SIP サーバ、SIP

ゲートウェイ

・基本的なシーケンス(セッションの確

立、切断等)

・SIPメッセージ(REGISTER、INVITE、

ACK、BYE 等)

IPネットワーク関

連技術の最新動向

(SDN(Software

Defined

Network))

SDNの概要

・SDNの定義

・SDNの方式(ホップバイホップ、オー

バーレイ)

・装置のコモディティ化、ホワイトボッ

クススイッチ

ネットワーク

の技術

(ブロードバ

ンドネットワ

ーク)

ブロードバンドメ

タリックアクセス

方式の技術

xDSLアクセス方式と伝送方式

・G.fast

光アクセスの技術

光アクセス方式のトポロジーと光多重

伝送方式

・データ転送方式(MPCP、DBA)

・フレームフォーマット

・誤り訂正(FEC)

PON方式の構成と特徴

・XG-PON(ITU-T G.987 シリーズ)システ

ム構成と特徴

PON方式の活用事例

・テレビジョン放送波の光再放送

詳細は別冊「分野別要件整理表<ビジネス><ホーム>統合版」参照

Page 17: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 3.工事担任者の修得すべき分野と知識・技術

- 12 -

表3.4 「分野別要件整理表<ビジネス><ホーム>統合版」新規追加要件一覧(2/4)

分 野 細 目 項 目 詳細項目、キーポイント等

A:情報通信

ネットワークの

技術

(ブロードバン

ドネットワー

ク)

CATV通信の技術

ケーブルインターネットの技術

・DPoE(DOCSIS Provisioning over

EPON)システム

CATVの高度化

・4K/8Kの IP伝送に向けた課題

端末設備の技術

(LAN)

ホームネット

ワークの最新動向

スマートホームの概要

・ユニファイドコミュニケーション

(クラウド TV会議、ビジネスチャ

ット( Zoom、Webex、Teams等))

無線 LAN の技術

無線 LANの規格

・11ah/11ax(Wi-Fi6)

無線 LAN のプロトコルとネットワー

ク接続形態

・無線メッシュネットワーク

端末設備の技術

(電波妨害・雷

サージ 対策)

EMC

(電磁両立性)

EMCの概要

・EMCとは

・EMI(電磁妨害、エミッション)

・EMS(電磁感受性、イミュニティ)

アースの目的

静電気対策(雷含む)

・リストバンド、除電マット、静電防

止靴、静電防止作業服、イオナイザ

ー(除電器)、静電防止スプレー、

湿度管理等

端末設備の技術

(最新技術の動

向)

スマートフォンの

活用

スマートフォンとの連携

・ウェアラブル端末等

接続工事の技術

(ブロードバン

ド)

ブロードバンド

回線の工事と

工事試験

光ネットワークの配線技術

・光ケーブル配線工事の留意事項(許

容引っ張り張力、曲げ半径、余長)

光ファイバケーブルの接続技術

・メカニカルスプライスによる接続

詳細は別冊「分野別要件整理表<ビジネス><ホーム>統合版」参照

Page 18: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 3.工事担任者の修得すべき分野と知識・技術

- 13 -

表3.5 「分野別要件整理表<ビジネス><ホーム>統合版」新規追加要件一覧(3/4)

分 野 細 目 項 目 詳細項目、キーポイント等

B:コンピュ

ータ関連

AP SNS

SNSの特徴

・会員制のオンラインサービス

SNSの種類

・Facebook、Twitter、LINE、

instagram

仮想化技術 仮想化技術の基本

知識

仮想化方式

・ホスト型、ハイパーバイザ型、コン

テナ型(Docker、LXC、Kubernetes

等)

・HCI(ハイパーコンバージドインフ

ラ)

最新動向 - IoT向け OSの知識

・Android Things

D:セキュリ

ティ

サイバーセキュ

リティの技術

ネットワーク

セキュリティ技術

(IoT機器の

セキュリティ)

攻撃手法

・初期設定のユーザ名/パスワードを悪

用した Telnet によるログイン

対策

IoT機器の利用前

事前調査(メーカーのサポート体

制、アップデート頻度等)

IoT機器の利用時(ネットワーク接

続前)

不要な管理機能の無効化、初期パス

ワードの変更/設定の見直し

IoT機器の利用時(ネットワーク接

続後)

セキュリティパッチの定期的な適用

IoT機器の利用後

未使用時は電源オフ

IoT機器の廃棄時

廃棄/ 譲渡前の初期化

端末設備規則の技術基準

詳細は別冊「分野別要件整理表<ビジネス><ホーム>統合版」参照

Page 19: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 3.工事担任者の修得すべき分野と知識・技術

- 14 -

表3.6 「分野別要件整理表<ビジネス><ホーム>統合版」新規追加要件一覧(4/4)

分 野 細 目 項 目 詳細項目、キーポイント等

D:セキュリ

ティ

サイバーセキュ

リティの技術

ネットワーク

セキュリティ技術

(最新動向)

NOTICE(National Operation

Towards IoT Clean Environment)

・IoT機器調査及び利用者への注意喚

起の取組

NISC(内閣サイバーセキュリティセ

ンター)

・「インターネットの安全・安心ハン

ドブック」

・「小さな中小企業と NPO 向け情報セ

キュリティハンドブック 」

E:設計・施

工管理 法令等

電気通信事業法

関係

電気通信事業法関係法規の一部改正

・電気通信事業者間のサイバー攻撃に

関する情報共有を促進するための制

度整備

エコ ICT マークの

使用

「ICT分野におけるエコロジーガイ

ドライン(第 8.1版)」(平成 31年 1

月 23日発行)

詳細は別冊「分野別要件整理表<ビジネス><ホーム>統合版」参照

Page 20: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 4.ガイドラインの運用

- 15 -

4.ガイドラインの運用

4.1 ガイドラインの改定

本ガイドラインについては、日々進展する情報通信分野及び関連分野の技術革

新に対応し、向上意欲に富む工事担任者に対してタイムリーな情報提供を行うよ

う以下のとおり継続的に毎年改定することとします。

(1)改定周期・時期

技術革新・環境変化への対応のため、毎年10月に改定します。

(2)改定項目の選定

技術動向等の調査、工事担任者・企業等のガイドライン利用者及び

エンドユーザからの意見収集等を行い、それらの結果から改定項目を選

定します。

(3)レビュー

工事担任者スキルアップガイドライン委員会事務局においてレビューを

行い、新技術等については毎年見直すとともに、関係法令等の改正を捉

えてアップデートの草案を作成します。

(4)決定方法

工事担任者スキルアップガイドライン委員会WGにおいて内容につい

て審議し、本委員会において決定します。

Page 21: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 5.認定資格「情報通信エンジニア」の設定と運用

- 16 -

5.認定資格「情報通信エンジニア」の設定と運用

5.1 認定資格設定の趣旨

「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活

動がインターネットを活用する時代へ変化する中で、より高度な情報通信環境へ

の進化・発展が強く望まれ、情報通信インフラもFTTHなどのブロードバンド

通信と第3世代以降の携帯電話の急速な普及など、大きな転機に直面しました。

こうした情報通信環境の変革に適応すべく、2005年に工事担任者資格制度

が20年ぶりに大幅に改正され、工事担任者に努力義務が新たに規定されました。

また、常に時代の変化・発展に対応した新しい知識・技術を持った工事担任者

に工事を任せたいというお客様要望に応えるために、工事担任者が自己の向上に

努める意欲を常に持ち続けることが大切です。

そこで当委員会では、工事担任者に自己の向上に努める意欲を持ち続けていた

だくために、努力義務を果たしている工事担任者に対し、最新のブロードバン

ド・IPネットワークの知識・技術の持ち主であることを証明するための認定資

格「情報通信エンジニア」を設定することで、努力義務を果たしていない工事担

任者と明確に区分できる仕組みとしました。

さらに情報通信エンジニアの取得状況やその会社名等をホームページなどで広

く公表するとともに、資格取得に積極的に取組んでいる企業・学校等を表彰するな

どインセンティブを高める施策についても継続していきます。

5.2 認定資格の位置づけと範囲

本認定資格は、工事担任者が努力義務を果たしていることの証明として位置づ

けることから、「2.1 工事担任者の努力義務の考え方」において、スキルア

ップの方向性に基づきガイドラインとして示した工事担任者が修得を目指す範囲

のうち、必要最低限修得しなければならない範囲を毎年設定し、その修得が確認

できた者を認定します。

Page 22: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 5.認定資格「情報通信エンジニア」の設定と運用

- 17 -

なお、必要最低限修得しなければならない範囲を国家試験範囲の新たな知識・

技術とし、工事担任者が修得を目指す範囲との関係を図5.1に示します。

図5.1 最低限修得しなければならない範囲と修得を目指す範囲との関係

5.3 認定資格の種類等

認定する資格の種類は、「2.2 求められる工事担任者像」の考え方に基づ

き、DD第1種又はAI・DD総合種の資格者に対し「情報通信エンジニア(ビ

ジネス)」、DD第2種又はDD第3種の資格者に対し「情報通信エンジニア

(ホーム)」の2種類の認定資格を設定します。

また、旧資格者であっても研修で現資格者と同等レベルの知識・技術を修得した

場合で、認定対象条件を満たす場合には、現資格を保有しなくとも情報通信エン

ジニアと認定することとします。

5.4 認定対象者の条件

認定対象者は現工事担任者であって、以下の条件を満たす者とします。

将 来 現 在

関連分野

お客様の要望に応える ための関連知識・技術

時代の変化に対応した 関連分野の知識・技術

工事に必要な専門技術 新たな情報通信分野の 知識・技術

国家試験範囲の 新たな知識・技術

国家試験範囲 (端末設備等の接続に必要な知識・技術)

工事担任者が取得する範囲

情報通信分野

工事担任者が修得を目指す範囲 努力義務に基づく

スキルアップの方向性

認定資格

「情報通信エンジニア」

の設定

工事担任者が修得

すべき必要最低限

の範囲

スキルアップ

アップデート

Page 23: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 5.認定資格「情報通信エンジニア」の設定と運用

- 18 -

「2.3 現工事担任者の目指す方向」の考え方に基づき技術の進化等への対応と

いう観点では、DD種科目の修得が必須であることから以下の条件のとおりとし

ます。

・「ビジネス」についてはAI・DD総合種又はDD第1種、「ホーム」につ

いてはDD第2種又はDD第3種のいずれかの資格を保有している者であっ

て、資格交付日から1年以内の者

・上記と同様の資格を保有している者であって、資格交付日から1年を超えた

ものにあっては、後述する「情報通信エンジニア認定研修」の受講修了後1

年以内の者

表5.1 設定資格と工事担任者資格の対応表

設定する資格 工事担任者資格(条件)

情報通信エンジニア(ビジネス) 現資格:AI・DD総合種、DD第1種

情報通信エンジニア(ホーム) 現資格:DD第2種、DD第3種

5.5 資格の認定方法と情報通信エンジニア資格者証の交付

情報通信エンジニアの認定方法は、工事担任者自身からの申請による書類審査を

実施し、修得を必要とする最低限の範囲の知識・技術が確認できた者について、

(一財)日本データ通信協会より情報通信エンジニア資格者証の交付を行います。

現工事担任者資格に合格した者は、工事担任者資格者証の交付日より1年以内は

申請のみで書類審査を経て認定されますが、交付日より1年を超える者はその年

数分の差分を修得するために後述する「情報通信エンジニア認定研修」を受講す

ることが認定の条件となります。

情報通信エンジニア資格者証の有効期間は、工事担任者資格者証の交付日を起点

として 1年間で、有効期間に後述する「更新研修」を受講することで更新すること

ができますが、更新研修を受講せず更新手続きをしない場合は、本認定資格を失

効することとなりますので注意が必要です。(図5.2参照)

Page 24: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 5.認定資格「情報通信エンジニア」の設定と運用

- 19 -

▼ 国家試験

実施日 ▼ ▼ 合格

発表 工担資格者証

交付

有効期間:12ヵ月

有効期間:(12-α)ヵ月

申請

申請 α期間

初期申請・登録

現資格者証有効期限

更 新 テ キ ス ト

送付 約2ヵ月 レポート提出期限 学習期間

有効期間:12ヵ月 レポート提出 ▼

◎ 有効期間:(12ーβ)ヵ月 β期間 資格失効期間

工担資格者証

交付申請期限 ・・

レポート提出

工担資格者証の交付申請期限: 合格発表から3ヵ月以内 工担資格者証交付直後

に申請した場合

工担資格者証交付を受け

て一定期間を過ぎて申請し

た場合

情報通信エンジニア資格の有効期間

情報通信エンジニア資格申請

時から12ヶ月

区 分

遅れ相当分の有効期間を

短縮

(12-α)ヵ月

☆:工担資格者証の交付

学習期間(2ヶ月)以内

に申請した場合

学習期間を過ぎて申請

した場合

現資格者証の有効期限

以降

新たに12ヶ月

遅れ相当分の有効期間を

短縮

(12ーβ)ヵ月

図5.2 情報通信エンジニア資格の有効期間

有効期間:3ヵ月未満 ☆ ◎

申請 α期間

残り有効期間が3ヶ月未満

※残り有効期間が3ヶ月未満で資格申請して来た

場合は、同時に次年度更新研修の受講を勧奨

◎ β期間:資格失効期間 残り有効期間が3ヶ月未満

※残り有効期間が3ヶ月未満でレポートを提出して来た

場合は、同時に次年度更新研修の受講を勧奨

有効期間:3ヵ月未満 レポート提出

Page 25: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 5.認定資格「情報通信エンジニア」の設定と運用

- 20 -

5.6 更新研修

認定資格である情報通信エンジニア取得者に対し、継続的な知識・技術の修得を

促すため、一定の有効期間を設け、修得確認に基づく資格更新を行うものとしま

す。更新周期については、時代変化に対応するため毎年とし、更新時に本研修の

受講を必須とします。

なお、本研修の概要については、以下のとおりとします。

(1)カリキュラム範囲・内容

情報通信分野を中心に、主に認定資格取得時及び更新時との差分について修得

するものとします。

なお、本年度の更新研修テキストの目次案は、25~26ページに記載してい

ます。

(2)実施時期

2019年12月から実施します。

(3)実施方法及び時間数

更新研修テキストによる通信教育とし、10時間程度とします。(受講必須)

当該研修終了後、受講者がレポートを提出し、その内容が適切であれば情報通

信エンジニア資格者証を交付します。

(4)受講時期

情報通信エンジニア更新時期に受講するものとします。

(5)実施者

(一財)日本データ通信協会において実施します。

5.7 情報通信エンジニア認定研修

現資格取得者で、資格の交付から1年以内に情報通信エンジニアの認定申請をし

なかった工事担任者が、交付日より1年を越えて(ただし、1 年未満でも情報通信

エンジニア資格者証の申請時が交付日より9ヶ月経過した場合を含む)認定申請

をする場合は、経年分の知識・技術の差分について修得する必要があるため、本

研修の受講後に資格認定の申請を受付けるものとします。(図5.3参照)

Page 26: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 5.認定資格「情報通信エンジニア」の設定と運用

- 21 -

(1)カリキュラム範囲・内容

主に情報通信分野とし、認定資格取得時及び更新時との差分について修得する

ものとします。

(2)実施時期

申請時に実施します。

(3)実施方法及び時間数

更新研修テキストによる通信教育とし、10時間程度とします。(受講必須)

なお今年度は、資格失効後 1 年以上2年未満経過した受講者は「2020更新

研修テキスト」に基づき研修し、2年以上経過後の受講者は「2019更新研修

テキスト」と「2020更新研修テキスト」の内容を研修することとします。当

該研修終了後、受講者がレポートを提出し、その内容が適切であれば情報通信エ

ンジニア資格者証を交付します。(図5.3 参照)

(4)受講時期

情報通信エンジニアの申請時に受講するものとします。受講後の認定申請(レ

ポート提出)は1年以内に実施していただきます。(図5.2 参考)

(5)実施者

(一財)日本データ通信協会において実施します。

図5.3 工事担任者資格者証交付日と研修対象テキスト等

工事担任者

資格者証交付

1年 3年 2年

▲ ▲

9ヶ月

申請

4年

情報通信

エンジニア

申請 書類審査のみ

「2020更新研修テキスト」

で研修実施・レポート提出

「2019更新研修テキスト」と

「2020更新研修テキスト」

で研修実施・レポート提出

経過年数

申請 申請 申請 申請

2019年度・研修対象のテキスト等

Page 27: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 5.認定資格「情報通信エンジニア」の設定と運用

- 22 -

5.8 上位資格認定

2011年度から5年連続の更新研修修了者に対する表彰を実施していますが、

表彰するだけでなく、称号を与えてその努力を評価します。

具体的な内容としては、更新研修の5年以上連続者に対して、『情報通信エン

ジニアゴールド』という称号を与えて上位資格として認定します。

また、2015年度より10年以上連続更新研修修了者に対して、『情報通信

エンジニアプラチナ』という称号を与えて最上位資格として認定しています。

5.9 情報通信エンジニア保有状況の公表

企業の情報通信エンジニアに対する関心を高め情報通信エンジニアの普及促進を

図るため、情報通信エンジニアの保有状況について、以下のとおり公表を行うも

のとします。

(1)公表内容

企業名、認定資格者数 等

(2)公表手段

ホームページへの掲載

(https://www.dekyo.or.jp/index.html)

(3)実施者

(一財)日本データ通信協会において実施します。

Page 28: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 6.情報通信エンジニアのスキルアップについて

- 23 -

6.情報通信エンジニアのスキルアップについて

6.1 ガイドラインと情報通信エンジニアの関係

本ガイドラインの検討においては、「工事担任者が修得を目指す範囲」として、

知識面はもとより、技術面、特にテクニカルスキルのような工事に必要な専門技

術・技能の修得も重要であるという認識に立ち、関連分野の知識要件と合わせて各

分野の実技要件についてもガイドラインとしてとりまとめました。

あわせて、知識・技術向上の努力義務を果たしている工事担任者に対して意欲を

持ち続けてもらうとともに、お客様に対して最新のブロードバンド・IPネットワ

ークの知識・技術を持った工事担任者であることを証明する認定資格「情報通信エ

ンジニア」を創設しました。

しかしながら、「情報通信エンジニア」は、工事担任者が修得すべき必要最低限

の範囲である「国家試験範囲の新たな知識・技術」について、継続的アップデート

が実施されていることを証明するものであり、本ガイドラインで示した工事担任者

が修得を目指す範囲に対しては、「工事に必要な専門技術(実技含む)」の修得や

「お客様の要望に応えるための関連知識・技術」の修得が不足していることになり

ます。

ガイドラインを達成し理想とする工事担任者に近づくためには、単に国家試験範

囲の新たな知識・技術の修得にとどまらず、本ガイドラインとのギャップを埋める

ための更なるスキルアップが求められており、日々の努力の積み重ねが必要となり

ます。

当委員会では、「情報通信エンジニア」に対して、①最新情報などをニュースレ

ターで定期的に配信する、②無料のICTセミナー(一般参加者は有料)を定期的

に開催する。企業・団体が主催する一般参加が可能な研修については、情報通信エ

ンジニアのホームページに掲載する等の施策を通して、積極的にスキルアップの支

援を行うこととしています。

Page 29: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版) 6.情報通信エンジニアのスキルアップについて

- 24 -

6.2 今後の情報通信エンジニアへの期待と地位向上への取り組み

当委員会では、情報通信エンジニアがお客様の要望にワンストップで対応可能な

「理想とする工事担任者」を目指して、関連分野の知識・技術の修得等更なるスキル

アップを図ることで、お客様サービスや工事品質の向上、さらには情報通信分野の

発展に寄与されることを期待しています。

また、当委員会の取組みとして「情報通信エンジニア更新研修テキスト」の更な

る充実を最優先とし、「情報通信エンジニア」の普及拡大と更なる認知度及び地位

向上に向けて、工事の仕様書に『情報通信エンジニア資格を有する技術者が設計・

施工を行うこと』と記載されることを期待したいと考えます。

Page 30: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版)

更新研修テキストの目次

- 25 -

2020更新研修テキストの目次

第Ⅰ部 ネットワークの技術課題に対する総務省の取組

1章 IoT機器のセキュリティ対策に関する技術基準の策定と関係省令の改正等

1.1 はじめに

1.2 背景

1.3 委員会での検討

1.4 省令改正とガイドラインの策定

1.5 おわりに

第Ⅱ部 情報通信分野

<ネットワークの技術>

1章 インターネットの基本

1.1 トンネリングプロトコル

1.2 SIP

2章 インターネットにおけるリアルタイム通信方式

2.1 アプリケーションにおけるリアルタイム通信の要件

2.2 RTP

2.3 RTCP

3章 ネットワーク技術の最新動向

3.1 5G(Fifth Generation)

3.2 4Gにおける CA(Carrier Aggregation)

3.3 VoLTE(Voice over LTE)

3.4 IoT/M2M

4章 CATV通信技術の最新動向

4.1 CATV網の構成と特徴

4.2 CATVの高度化技術

4.3 CATVの高度化に向けた今後の展開

<端末設備の技術>

5章 無線 LANの技術

5.1 無線 LANの概要

5.2 オフィス向け無線 LAN市場の動向

5.3 クラウド型無線 LANの概要と特徴

5.4 クラウド型無線 LANの導入事例

5.5 無線 LAN通信環境の最適化に向けた今後の展開

6章 IoTの活用事例

6.1 災害対策への活用

6.2 農業用水管理

6.3 コネクテッドカー

6.4 工事現場の安全管理

6.5 工場の生産現場の見える化

Page 31: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版)

更新研修テキストの目次

- 26 -

7章 通信機器のノイズによる故障と対策

7.1 ノイズによる故障とは

7.2 ノイズ源とノイズの侵入の仕組み

7.3 ノイズ対策

7.4 ノイズに関する規格

<接続工事の技術>

8章 LAN接続工事の技術

8.1 LANの設計・工事の現状

8.2 物理的な規格の変遷と技術動向

8.3 LANシステム構成の検討

8.4 LANの部材の選定と施工

8.5 工事施工後の確認事項

8.6 トラブル・シューティングの技術

8.7 光ファイバケーブルの試験技術

8.8 光ケーブル配線のトラブルシューティング

8.9 最近の光ネットワーク設備(SFP型 ONU)の紹介及び活用イメージ

第Ⅲ部 サイバーセキュリティ分野

1章 サイバーセキュリティ対策

1.1 セキュリティ脅威の傾向

1.2 標的型攻撃

1.3 ランサムウェア

1.4 IoTのサイバーセキュリティ

1.5 ウイルス感染の対処方法

1.6 その他最近の動向

2章 サイバーセキュリティの基本

2.1 アプリケーションレイヤのセキュリティ機能

2.2 PGP

2.3 S/MIME

2.4 SSH

第Ⅳ部 設計・施工管理分野

1章 工事管理

1.1 施工管理とは

1.2 工程管理

1.3 品質管理

1.4 設備の維持運用

1.5 工事における安全の確保

Page 32: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版)

工事担任者スキルアップガイドライン委員会メンバー

- 27 -

工事担任者スキルアップガイドライン委員会メンバー

(敬称略)

委員長 小 宮 一 三

神奈川工科大学 学長 工学博士

委員 加 藤 聰 彦

(WG 座長) 電気通信大学 教授 工学博士

委員 加 藤 高 尚

KDDI エンジニアリング株式会社 取締役執行役員

フィールドアクセス本部 本部長

委員 田 辺 博

東日本電信電話株式会社 常務取締役

ネットワーク事業推進本部 本部長

ネットワーク事業推進本部エンジニアリング部 部長

委員 中 島 寛

一般社団法人 日本ケーブルテレビ連盟 技術部 部長

委員 藤 田 周

一般社団法人 情報通信エンジニアリング協会 専務理事

委員 山 内 明

一般社団法人 情報通信設備協会 専務理事

委員 髙 嶋 幹 夫

一般財団法人 日本データ通信協会 専務理事

オブ 井 手 信 二

ザーバー 総務省 総合通信基盤局

電気通信事業部 電気通信技術システム課 認証分析官

事務局 一般財団法人 日本データ通信協会

Page 33: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版)

工事担任者スキルアップガイドライン委員会ワーキングメンバー

- 28 -

工事担任者スキルアップガイドライン委員会ワーキンググループメンバー

(敬称略)

座長 加 藤 聰 彦

電気通信大学 教授 工学博士

委員 有 野 俊 夫

一般社団法人 日本ケーブルラボ

事業調査部 主任研究員

委員 井 上 修 吾

NEC ネッツエスアイ株式会社

デジタルソリューション事業本部 ソリューション推進事業部 主席主幹

委員 栗 原 真

株式会社 NTT ドコモ

無線アクセスネットワーク部 エリア品質部門 担当部長

委員 小 杉 久 雄

KDDI エンジニアリング株式会社

フィールドアクセス本部 固定アクセス回線開通部 グループリーダー

委員 小 林 博 文

東日本電信電話株式会社

ネットワーク事業推進本部 エンジニアリング部 エンジニアリング部門 部門長

委員 岡 田 浩 司(第 1回 WG~第 2 回 WG)

西日本電信電話株式会社

設備本部 サービスマネジメント部 カスタマサービス部門 部門長

委員 下 谷 秀 昭(第 3回 WG~第 4 回 WG)

西日本電信電話株式会社

設備本部 サービスマネジメント部 カスタマサービス部門 部門長

委員 橋 本 庸 士

一般社団法人 情報通信エンジニアリング協会

第二技術部 部長

委員 花 園 和 幸

一般社団法人 情報通信設備協会 事務局長

オブ 吉 永 勇 輝

ザーバー 総務省

総合通信基盤局 電気通信事業部 電気通信技術システム課 審査係長

事務局 一般財団法人 日本データ通信協会

Page 34: 工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度 …...工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版) はじめに - i - はじめに 「電話の時代」から「ブロードバンド・IPの時代」へと我が国の社会経済活動が

工事担任者スキルアップガイドライン

(2019年度版)

工事担任者スキルアップガイドライン (2019年度版)

発行日:2019年10月

発 行:一般財団法人 日本データ通信協会

工事担任者スキルアップガイドライン委員会事務局

〒170-8585

東京都豊島区巣鴨2丁目11番1号(巣鴨室町ビル6階)

TEL 03-5907-5955

URL https://www.dekyo.or.jp/index.html