多角化戦略と垂直統合戦略多角化(diversification )とは何か?3...
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第11回
多角化戦略と垂直統合戦略
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❖多角化
♦ 新しい事業領域の開発
多角化(diversification)とは何か?
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❖企業経営の安定性(リスク分散)
♦ 「特定の製品・事業の運命と企業の運命とを分離する」
❖企業経営の成長性
♦ 売上高の向上 ▸企業の信用力、イメージの向上…
❖企業経営の効率性
♦ 経営資源の多重利用によるコストの削減 ▸範囲の経済(Economy of Scope)
cf. 規模の経済(Economy of Scale)
多角化の目的と効果
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❖R. Rumelt (1977)
♦ 専業化率によって多角化の程度を類型化
▸ 専業化率 = 全売上高に占める最大事業の売上高の割合
多角化のタイプ
= その会社の最も大きな事業の売上高
会社全体の売上高
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❖SR =専業化率
♦ 「会社全体の売上高に占める、最大の事業の売上高の割合
❖RR =関連率
♦ 「会社全体の売上高に占める、何らかの形で相互に関連を持つ事業群の売上高の割合
❖VR=垂直率
♦ 「会社全体の売上高に占める、垂直的に統合化された事業群の売上高の割合」
多角化のタイプ
※集約型か拡散型かは、RRが1/2(SR+1)以上か未満かで測定される
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多角化のタイプと企業業績
❖多角化のタイプと企業業績
売上 利益 自己資本 成長率 成長率 利益率 専業型 -0.99 -5.14 1.08 本業-集約型 -1.36 -0.01 1.50 本業-拡散型 0.87 -1.56 1.49 関連-集約型 2.55 3.18 1.77 関連-拡散型 1.25 3.05 -0.89 非関連型 0.14 1.17 -1.67
出典:吉原他(1981),p.160.
日本の製造業112社、戦略タイプは1973年時点、パフォーマンスは1963~73年の推移
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多角化のタイプと企業業績
❖既存の事業と関連のある事業への多角化(関連多角化)している企業ほど、売上・利益ともに高い業績を示す。
❖同じ関連多角化でも、集約的な多角化のほうが、売上・利益ともに高い業績を示す。
拡散型 集約型
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多角化のタイプと企業業績
多角化の程度
低い 中程度 高い
収益性(利益率)
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❖内部開発
♦ 自社が保有する経営資源を用いて、新しい事業を開発すること
♦ 利益の内部留保、経営資源の蓄積、技術の内部育成など
多角化の手段1
A社 A社 A社
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❖外部開発(合併・買収=M&A: Merger & Acquisition)
♦ 他社(あるいはその事業部門)と事業を統合することあるいは買い取ることを通じて、新しい事業に参入すること
♦ 事業統合、ジョイントベンチャー、事業買収…
多角化の手段2
A社
B社
A社
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垂直展開(川上・川下統合)の戦略
原料・素材
設備装置・ 部品
生産・組み立て
流通・販売
アフター サービス
鉱山・製鉄
設備開発 部品加工
自動車生産
商流・物流
修理・ メンテナンス
川上統合
川下統合
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垂直展開(vertical integration)
❖川上統合の目的
♦ 鍵となる要素(材料・素材、部品・設備など)の安定的な調達
♦ コスト競争力の強化、品質面での差別化
♦ 要素の占有による競合排他性
❖川下統合の目的
♦ 販売の確保
♦ 付加価値を増大させ利益を高める
♦ 顧客ニーズの把握
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Webカタログ コンサルテーション BTO ワンクリック決済
オーダー・ステイタス オーダー・ウォッチ
Dell Plus
Dell Ware
24時間サービス コンサルテーション
トータル・ソリューション
Before Market
After Market
情報収集・ 探索
購入
納品・使用準備
使用
併用
保守・メンテ
廃棄
PCの処理速度 使い易さ、デザイン
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トータル・ソリューション
❖アート・コーポレーション
♦ 引越しサービス
❖ボーイング
♦ 航空機の開発・生産、営業と納入
• 家具、インテリア用品、電器製品のカタログ販売
• 航空機購入の「前・後」 • 航空機購入のファイナンス • 空港拠点での部品の供給 • 地上整備 • パイロット養成
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