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分子生物学概論 9回目 タンパク質の構造2 07年6月20日(水)

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  • 分子生物学概論 

    9回目

    タンパク質の構造2

    07年6月20日(水)

  •  逆平行βシートと平行βシート

  •  混合βシート

  • βシート構造

    平行 β シート

    逆平行 β シート

  • βシート (β sheet)構造の詳細

    3.5Å/残基

    β strand

    伸びた構造である隣合う側鎖はシートの上下に来る

  • twist している

    βバレル構造βシート構造の例

  • 1BXW

    Outer Membrane Protein A (Ompa) Transmembrane Domain

  • βターン とループ

    ループターン

    4  1タイプの水素結合

    分子表面にある

  • 平行βシート,逆平行βシートを描き,水素結合の方向を確認せよ.αらせんは5  1水素結合,βターンは4  1水素結合である.平行βシート,逆平行βシートのそれぞれについて,水素結合パターンの規則を述べよ.

  • タンパク質の構造を作る弱い結合

    疎水性相互作用

  • タンパク質の構造を作る弱い結合

    イオン結合水素結合ファンデルワールス相互作用

  • タンパク質の構造を補強する結合

    細胞外で働くタンパク質

  • 3次構造(tertiary structure)

    ミオグロビン

  • ミオグロビンの構造の特徴

    1.コンパクト2.対称性の欠如3.豊富な二次構造4.分子内部は疎水性残基5.分子外部は親水性残基

  • 水溶性タンパク質(球状タンパク質)

    αへリックス,βシートは  1. Amphipathic(両親媒性)

    2.主鎖のCO,NHは水素結合   に関与(親水性減少)

    アミノ酸の20種のレパートリー分子内部空間を充填する(van der Waals contacts)

    αへリックスβシート

  • 次のアミノ酸配列は,ある蛋白質のαらせんの配列である.この配列をhelical wheel にプロットして親水性残基,疎水性残基の局在について議論せよ. KDATKAVDAVFDSITEALR

    1

    2

    3

    100°

    helical wheel

    100°

  • 10

    11

    12

    13

    14

    15

    16

    17

    18

    K

    D

    A

    T

    K

    A

    D

    S

    E

    A

    VA

    D

    V

    T

    L

    F

    I

    KDATKAVDAVFDSITEALR

  • 膜タンパク質(ポリン)の構造の特徴

    1.分子外部は疎水性残基2.分子内部に親水性残基

  • Sucrose-Specific Porin (1AOS)

  • ドメイン(3次構造の構造単位)

    CD4

  • ドメイン 

    (他から独立した構造単位)

  • ドメインの例

  • ドメインの例

  • 4次構造 (quaternary structure)

    Virus

    Dimer (cro)

    Tetramer (hemoglobin)

  • サブユニット構造

    Cro リプレッサー

    2量体分子

  • 4量体の例

    2回軸が3本(D2)4回軸( C4 )(dimer of dimer)

  • 4量体の例

    2回軸が3本(D2)4回軸( C4 )

  • さまざまなタンパク質分子のサイズ

    5nm

  • 繊維状タンパク質

    コラーゲン エラスチン

  • 球状タンパク質の集合による構造体形成

  • ウイルスのキャプシド

    トマト萎縮病ウイルス

    ポリオウイルス タバコネクロシスウイルス

    SV40

  • 球状ウイルスの構造

  • 集合体の長さの決定

    ものさし ひずみ 副尺

  • 3次構造は保存される

    ヒト バクテリア

    重要なタンパク質の構造は変わらない

    ゲノム情報発現に関わるタンパク質

  • ゲノム情報発現に関わるタンパク質

  • ゲノム情報発現に関わるタンパク質

  • タンパクファミリー

    祖先が同じ,構造が似ている.機能が異なる.

    酵母とショウジョウバエの遺伝子調節因子

  • タンパクファミリー

    セリンプロテアーゼ

  • タンパク質の構造はアミノ酸配列で決まる

    細胞から精製したタンパク質

    高濃度の  尿素

    変性タンパク質

    尿素除去

    タンパク質の再生

    Christian Anfinsen, 1950

    124 amino acids4 disulfide bonds

    Ribonuclease

  • 3次構造情報はアミノ酸配列の中にある

    一次構造 三次構造 機能発現

  • 1次構造が同じでも異なる2次構造をとる例

    (VDLLKN)

    立体構造が解らないと2次構造の予測は不可能

  • 蛋白質は立体構造を形成する際に,すべての可能性をチェックしているのではない

    100残基の蛋白質が1残基あたり3つのコンフォメーションを取り得るとする

    構造の可能性は3100=5x1047

    一つの構造をとるのに10-13秒

    全部の構造をチェックするのに

    1.6 x 1027年

  • ランダムにキーボードをたたいてHamletの一節ができるに為には

    Methinks it is like a weasel.

    1040回のタッチが必要

    正しい個所をキープすれば

    3000回

  • 3次構造の予測

    1. ab initio prediction

    完全に計算にもとづく予測

    2. knowledge-based prediction

    データベースを利用する予測

    アミノ酸配列の相同性が30%あれば同一のFold

  • レポート問題

    平行βシート,逆平行βシートを描き,水素結合の方向を確認せよ.αらせんは5  1水素結合,βターンは4  1水素結合であるが,平行βシート,逆平行βシートはどうか,βシートの水素結合パターンの規則を述べよ.

    提出は来週のこの時間