レベルゲージ無し車の フルード交換 調整マニュア …...- 2 - 本書の使い方...
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レベルゲージ無し車の
フルード交換&調整マニュアルVOL.3
■ 目 次 ■
【本書の使い方】
1本書について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
2フルード交換方法について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
3フルード推奨交換について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
4点検・交換時のフルード温度について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
5収録モデルについて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
6ゲージレス車のタイプ別種類(参考)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
7ホンダ車のゲージレス交換車両について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
8関連(既刊)書籍のご案内・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
【収録メーカー】
1トヨタ(13 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
2レクサス(10 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 75
3日・産(4 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・160
4マツダ(2 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・177
5スバル(4 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・187
6スズキ(3 モデル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・197
・ ご注意 ・
本書「レベルゲージ無し車のフルード交換&調整マニュアル VOL.3」の内容につきましては、各自動車メーカーの技術資料を基に編集致しております。収録モデルは、平成 29 年 5 月現在の生産車を主に対象としています。収録データに尽きましては、可能な限り変更や追加内容を反映させておりますが全てが完璧とは言えません。記載事項への疑問・ご不明箇所等がございましたら、弊社までご連絡下さい。再調査の上、ご連絡申し上げます。 ( 株 ) 公論出版:03-3837-5731
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本書の使い方1 本書について
本書は、AT・CVT 搭載車で「トランスミッション用のレベルゲージが無い車両」のフルード交換方法とフルード量の調整・確認方法を収録しました。「レベルゲージが無い車両」は、フルード無交換とされていますが、シビアコンディション等の乗り方の違いで「交換基準」が設定されています(別表参照)。 又、従来の「レベルゲージがあった箇所」には樹脂キャップや特殊ボルトがあり、フルード交換・調整作業が複雑となりました。本書では、この様に現在増えている「フルード交換特殊車両」のフルード交換手順とその内容を収録致しました。尚、本書の収録車種(36 モデル)は既刊 2 冊とは重複致しません。
・レベルゲージ無し(オーバーフロー式)車のオイルレベル検出機構・・FF 系 CVT 車 ・FR 系 AT 車
《オーバーフロー式交換タイプの特長》❶ 市場(ユーザー購入後)でのフルード過剰・過少注入及び、誤油脂注入等を防止出来、フルード交換時に於ける事故を抑えられる。❷ オイル抜き取り・補充量が各作業(部品取り外し時や車両状態毎)に基づいて行う事が出来、フルード量が正確に把握出来る。❸ フルード温度調整が車両側と協調制御(メーターチェックランプ点滅での温度管理等)を行い、適正油温が保てる。❹ 循環式や圧送式に比べ、フルード内部への異物混入や AT 内部への損傷等が防げる。
2 フルード交換方法について
フルード交換方法は、主に 3 パターンの方法が主流とされております。 本書収録内容の「レベルゲージ無し車」は「オーバーフロータイプ交換方法 ※」に分類されます。※オーバーフルード⇔オイルパンのオーバーフローチューブ(チェックドレイン)から余剰分のフルードを排出しながら調整を行うこと。
交換方法 作業前準備 抜き取り・注入箇所 交換方法
循環式
・ エンジン&フルードライン暖機・ 車両電装パーツ OFF 状態・ フルード温度が下がった状態 ( 推奨油温:約 20℃前後)
レベルゲージ穴を使用現在の使用油を抜き取り、使用油が抜けた量だけ新油を注入し、アイドリングを必要に応じながら行う。車両の規定量にフルード量が届くまで、新油の入れ替え作業を繰り返す。
圧送式 クーラーラインのホースとパイプを使用
リフトアップし、ラジエータに伸びている ATF クーラーラインを使用し、車両の IN 側、OUT 側に交換ホースを接続。アイドリングを行いながらフルードを循環させ新油に入れ替える。
オーバーフロー式 オーバーフロープラグとリフィルプラグを使用
車両の状態に基づき、フルード補充を行い油温検出➡油量点検➡油量調整をする。油量調整後フルードを多めに注入し、オーバーフロー(排出)の確認を行う。
◆圧送式交換作業での注意点◆ 最近の車両は、従来のラジエータ下にあった ATF クーラーラインが無くなり、AT 本体に固定(フルードウォーマー式)されているタイ プが増えています。このタイプの車両は、圧送式交換が出来ません。 尚、フルードウォーマーよりホースが 4 本出ているモデルは、フルードラインを別体で設けていることにより「交換可」です。しかし、 2 本のみのモデルは冷却ラインとフルードラインを分けていないので、フルードラインを確保出来ませんので注意が必要です。
○ 交換可(ホースが 4 本あるモデル):アルファード(H2 系) × 交換不可(ホースが 2 本のみのモデル):マーク X(X12 系)
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3 フルード推奨交換について 各自動車メーカーは、フルード交換を「定期交換部品」として定めています。車両の分類により交換時期(年)や、走行キロ毎で整備や点検が異なります。 ATF は通常走行時はオイルパン内が「約 80℃」、シビアコンディション時は、「約 100℃以上」になり絶えず高温にさらされ、劣化促進をしています。CVTF は、ATF よりも更に「10℃~ 20℃位」の高温状態にあるので、ATF 同様に劣化促進致します。よって、下表を参考に「フルード交換時期」の確認を行って下さい。 また、定期交換部品に定めていない車種でも、AT や CVT コントロールユニット/トランスミッション ASSY 等を新品に交換した場合、自動車メーカー各社ではフルード交換を行うよう定めています。
●メーカー指定:定期交換部品(フルード交換時期)
メーカー 定期交換部品 車 種自家用乗用車 事業用(タクシー・ハイヤー)
走行キロ毎の整備(千 Km) 交換時期(年) 走行キロ毎の整備
(千 Km) 交換時期(年)
トヨタ
フルード交換(AT&CVT)
下記以外の車種 無交換「100」
-
-
-
ランドクルーザー&ハイラックス系 60「30」 -タクシー&ハイヤー登録車 - 100
日 産 - - -ホンダ CVT & DCT 車 40 -
三 菱
FF 系 CVT/CVT(レンタカー) 無交換「100」 -FF 系 AT 100 -
FR 系(ATF Ⅱ ・AW フルード) 80「40」 -FR 系(ATF SP Ⅲフルード) -「40」 100(FF 系含む)
軽自動車 100 100
マツダ CVT 車& 6AT 車 60 -レンタカー 40 -
スバル リニアトロニック CVT 車 -「40」 -
スズキ 2006 年以降~の CVT 車無交換
但し、整備 ・ 修理で補充必要時の場合は交換可
-
ダイハツ 1NR エンジン搭載車(ブーン) 無交換「100」 -上記以外の CVT 車 50 -
※「 」印内の数値は、シビアコンディション時での交換時期を示す。
●メーカー指定:点検整備時期メーカー 点検項目 点検整備時期マツダ ATF/CVTF レベルの点検 ・ 調整 1 ヶ月 /1,000km(新車時のみ)スバル CVTF レベルの点検 ・ 調整 1 年毎 /2 年毎
4 点検 ・交換時のフルード温度について ATF 及び CVTF 点検 ・ 交換時での、「フルード温度判定基準」をまとめました。 オーバーフルード交換方法は、「フルード温度管理」を正確に行わないと、「フルード量調整」が出来ません。各メーカー毎の判定基準を「冷間時」と「温感時」で収録しました。尚、詳細なフルード温度基準は、各車種毎のページに記載しています。
●メーカー別:フルード温度判定
メーカー ミッション エンジン シフトレンジフルード温度判定基準(参考)
冷間時 適正油温範囲 温感時
トヨタAT
アイドリング状態P レンジ
約 20℃
車種別毎に確認
約 75℃CVT 約 20℃~ 30℃ 約 70℃~ 80℃
日 産AT 約 20℃
約 50℃~ 80℃CVT 約 20℃~ 30℃
ホンダAT エンジン停止後、
60 秒~ 90 秒以内 約 20℃ 約 70℃~ 80℃CVT
三 菱AT
アイドリング状態
N レンジ 約 20℃ 約 70℃~ 80℃CVT
マツダAT
P レンジ
約 20℃ 約 65℃CVT 約 20℃~ 30℃ 約 60℃~ 70℃
スバルAT
約 20℃~ 40℃ 約 60℃~ 80℃CVT
スズキAT 約 20℃ 約 70℃~ 80℃
CVT 約 20℃~ 40℃ 約 60℃~ 80℃
ダイハツAT 約 20℃~ 40℃ 約 60℃~ 80℃
CVT 約 20℃~ 30℃ 約 70℃~ 80℃
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5 収録モデルについて
収録モデル(※)は、各メーカーの主要モデル(現行 / 旧型問わず)を抜粋致しました。(※ 本シリーズ書籍の全てに対応) 下表のモデルは、「収録モデル」同様、「レベルゲージが無い交換特殊車両:オーバーフロー式タイプ」です。頁数の都合上、収録を省略しました。フルード交換・調整手順が収録モデルと同様な場合がありますので、下表をご参考下さい。尚、手順&交換作業の流れは同一でも、「インジケータランプ表示」や「フルード温度基準」等が異なる事がありますので、予めご注意下さい。●同型式ミッション搭載車一覧
未収録モデル(本シリーズ書籍全て) ミッション型式 収録モデルヴァンガード(A3) K112 型 CVT
➡
RAV4(A3)
アベンシス(T27) K111 型 CVT
アリオン&プレミオ(T26)オーリス(E15)&イスト(P11) K310・311 型 CVT
カローラ アクシオ&フィールダー(E14) K310・311 型 CVT
カローラ ルミオン(E15) K310・311 型 CVT
スペード&ポルテ(P14) K310・312・411 型 CVT カローラ アクシオ&フィールダー(E16)
パッソ(NGC30) C0C-C1 型 CVT ブーン(M601S)
ハイラックス サーフ(N21) A750F 型 AT ランドクルーザー 100(J10)
プリウス PHV(ZVW35) P410 型 HVT プリウス(W30)
ブレイド(E15) K112 型 CVT & U660 型 AT エスティマ(R5)
マーク X ZiO(A10・15) K112 型 CVT & U660 型 AT エスティマ(R5)
ラクティス(P12) K411・K310・K310F 型 CVT ヴィッツ(P13)
ラクティス(P10)&ベルタ(P9) K210・410 型 CVT ヴィッツ(P9)
ランドクルーザー プラド(J12) A750F 型 AT ランドクルーザー 100(J10)
レクサス SC(Z40) A761E 型 AT レクサス GS(S19)
キューブ(Z12:平成 24 年 10月~) RE0F11A 型 CVT
➡
ジューク(F15)
シーマ ハイブリッド(Y51) RE7R01A 型 AT フーガ ハイブリッド(Y51)
シルフィ(TB17) RE0F11A 型 CVT ジューク(F15)
スカイライン クーペ(CKV36 - 7AT) RE7R01A 型 AT スカイライン(V36 - 7AT)
スカイライン クロスオーバー(J50) RE7R01A 型 AT フーガ(Y51)
フェアレディ Z(Z34) RE7R01A 型 AT スカイライン(V36 - 7AT)
マーチ(K13)&ラティオ(N17) RE0F11A 型 CVT ジューク(F15)&ノート(E12)
トール(M9) C0C-C1 型 CVT➡
ルーミー&タンク(M9)
メビウス(W4) P410 型 CVT プリウスα(W4)
R1 & R2(RJ & RC:平成 18 年 11 月~) TD460H & TU460J 型 CVT
➡
ステラ(RN1・2)
ジャスティ(M9) C0C-C1 型 CVT ルーミー&タンク(M9)
トレジア(P12) K411・K310・K310F 型 CVT ヴィッツ(P13)
スプラッシュ(XB32S:~平成 23 年 2 月) XA-10LN 型 CVT
➡
スイフト(ZC71S)
ランディ(C26) RE0F10F 型 CVT セレナ(C26)
ランディ(C27) RE0F10F・10F 型 CVT セレナ(C27)
▶ OEM 車は、供給元の OEM ベース車を参照。尚、既刊(25.7 月刊& 27.10 月刊)・本書共に、一部未収録車種があります。
6 ゲージレス車のタイプ別種類(参考)
ゲージレス車の種別を区分表に致しました(参考)。尚、全タイプ、全てオーバーフロー式交換でフルード交換が可能です。 車両により、キャップ色やボルト・プラグ形状又はボルトサイズ等が異なるケースがありますので予めご注意下さい。
キャップ色 区 分 交換口 メーカー
❶ 黒色 FF 系 CVT 交換口はミッションケース前方。ボルト又は金属パイプを外す。 トヨタ・日産 ・ マツダ ・スバル ・ スズキ ・ ダイハツ
❷ 白色 FF 系 CVT 交換口はミッションケース前方。キャップを外す。 トヨタ
❸ トルクスボルト FR 系 AT 交換口は助手席側ミッションケース後方。金属製トルクスボルトを外す。 トヨタ ・ マツダ
❹ 金属ボルト FF 系 CVT ドレーンボルトとオーバーフロープラグが共用の車両。(キャップレス車) トヨタ
❺ 金属ボルト FF 系 CVT ドレーンボルトとオーバーフロープラグが個々にある車両。(キャップレス車)(例:リフィルプラグ TC 印マーク有り) トヨタ
❻ 金属ボルト FR 系 AT ドレーンボルトとオーバーフロープラグが別々の車両。(例:リフィルプラグ WS 印マーク有り) トヨタ
❼ 金属製キャップ FR 系 AT 10mm ボルト&キャップを外してチャージングパイプをセット。(交換口) 日産
❽ 金属ボルト FF 系 AT ドレーンボルトとオーバーフロープラグが別々の車両。(キャップレス車) トヨタ
❾ 金属ボルト ハイブリッド 交換口は上記参照(FF・FR)。ドレーンプラグ&フィラープラグは車種で異なる。 トヨタ(THS- Ⅱ ・HV 車)
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7 ホンダ車のゲージレス交換車両について 近年のホンダ車の一部モデルには、CVT レベルゲージが装着されておりません。CVT フルード量点検はチェックボルトを外して確認を行います。交換(充填)容量は、各作業内容(部品脱着や分解整備)により異なりますので下記を参照下さい。 尚、他メーカのように「初期補充」、「規定量補充」、「フルード温度調整」、「フルード量調整」は行いませんのでご注意下さい。
車種 車両型式 生産年式オデッセイ DBA-RC1・RC2 平成 25 年 11 月~ジェイド DBA-FR5 平成 27 年 5 月~
ステップワゴン DBA-RP1・2・3・4 平成 27 年 4 月~
CVT フルード点検①車両を水平状態に保ちリフトアップする。②トランスミッションフルード量点検を行う。 注意:トランスミッションフルード量の点検は、シフト操作をした後、時間を あけずに行うこと。 ② -1 パーキング ブレーキをかけてエンジンを始動する。 ② -2 ブレーキペダルを確実に踏込んだ状態で、セレクトレバーを P → R → N → D → S → D → N → R → P と各ポジションで約 3 秒間 待機しながらシフト操作をした後、エンジンを停止する。注意:トランスミッションが正常な機能を発揮できるトランスミッションフルー ド量の上限値および下限値は、右図の通りである。よって、トランスミッ ションフルード量の点検はチェック ボルトで確実に行うこと。③チェックボルト(A)およびシーリングワッシャ(B)を取外し、チェック ボルト孔からトランスミッションフルードが出てくることを確認する。 トランスミッションフルードが不足している場合は、フルード漏れなどがな いかを点検する。④チェックボルト孔からトランスミッションフルードが出てこない場合は、作 業⑤へ進む。チェックボルト孔からトランスミッションフルードが出てくる 場合は、作業⑦へ進む。
⑤チェックボルト孔からトランスミッションフルードが出てこない場合は、チ ェックボルトを仮締めし、トランスミッション上部のフィラキャップ(A) を取外して、指定の Honda 純正ウルトラ HCF-2 を開口部(B)から適量補 充する。⑥再度、作業①から点検を行う。
⑦チェックボルト孔からトランスミッションフルードが出てくる場合は、滴下 状態になるまで待機する。※滴下状態とは、チェック ボルト孔の端面(A)と油面(B)がほぼ同一の状態(適正 量)である。
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⑧トランスミッションフルードの滴下状態を確認した後、新品のシーリング ワッシャ(A)を使用して、チェックボルト(B)を取付ける。
CVT フルード交換①エンジンを始動し、ラジエータファンが 2 回作動するまで暖機運転を行う。②エンジンを停止する。 ③ドレンボルト(A)およびシーリングワッシャ(B)を取外し、トランスミッ ションフルードを抜取る。・トランスミッションフルードのスムーズな排出をうながすために、必ずエンジン が完全暖機されている状態でトランスミッションフルードを抜取ること。 ・トランスミッションフルードは 5 分以上抜取ること。 ・ドレンボルトマグネット部の付着物をすべて取除くこと。
④新品のシーリングワッシャを使用して、ドレンボルトを取付ける。
⑤フィラキャップ(A)を取外し、指定の Honda 純正ウルトラ HCF-2 を開 口部(B)から注入する。
《トランスミッションフルード量》
2WD交換時 3.7 Lオイルパン、バルブボディ Assy. およびオイルポンプ脱着時など 5.8 Lトランスミッション分解整備時 7.6 L
4WD
交換時 4.3 Lトランスファ脱着時 4.8 Lオイルパン、バルブボディ Assy. およびオイルポンプ脱着時など 6.8 Lトランスミッション分解整備時 8.4 L
オイルパンを取外す作業を行った場合は、取外し後の経過時間によってトランスミッションフルードが多く抜ける。 よって交換作業後のトランスミッションフルードの実注入量に注意すること。
⑥取手を車両前進方向に向けてフィラキャップを取付ける。 ⑦ CVT 電動オイル ポンプのエア抜き作業(下表参照)を行う。
《HDS(ホンダ純正故障診断器)を使用しない場合》① エンジンを始動し、ラジエータファンが 2 回作動するまで暖機運転を行う。② D ポジションで発進し、車速 5km/h 以上で走行し、車両を停止させる。
③アイドリング ストップが作動し、15 秒間以上エンジンが停止状態になることを確認する。15 秒間以上エンジン停止状態になれば作業完了。15 秒間以上エンジン停止状態にならない場合は、最初の手順から再度行うか、または HDS を使用して行う。
《HDS(ホンダ純正故障診断器)を使用する場合》① HDS の“システム選択メニュー”から“AT”を選択する。② “テスト モード メニュー”から“データ リスト”を選択する。 ③ “データ リスト”の“トランスミッション温度”が 60 - 100° C であることを確認する。 範囲内でない場合は、暖機運転を行う。④ “テスト モード メニュー”から“各種テスト”を選択する。
⑤ “各種テスト メニュー”から“CVT 電動オイル ポンプの強制駆動”を選択し、CVT 電動オイル ポンプを 15 秒間以上駆動する。CVT 電動オイル ポンプの強制駆動は 160 秒以内で行うこと。
⑧ CVT フルード点検を行う。
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8 関連(既刊)書籍のご案内 「レベルゲージ無し車のフルード交換&調整マニュアル」は本書を合わせて現在、計3冊が発行中です。
収録は、AT、CVT、ハイブリッドトランスアクスルでフルード交換がオーバーフロー式タイプ(ゲージレス)の車両をまとめています。国産乗用車・商用車(1BOX &小型トラック)で、新型車、旧型車問わず収録しています。(収録車種の重複無し)
又、輸入車マニュアルでは、「初代 BMW MIN」の AT & CVT フルード交換作業を実車にて行いました。
・▍レベルゲージ無し車の・フルード交換&調整マニュアル 平成 25 年刊 (表紙:赤)
・定価:3,800 円 送料:200 円(共に税込)
・平成 25 年 7 月発刊 ・頁数:220(A4 サイズ) ・54 モデル/約 10 年分収録
《収録モデル》▪ 86、FJ クルーザー、iQ、RAV4(A3)、アクア、アリオン&プレミオ(T26)、ヴィッツ(P9) アルファード&ヴェルファイア(H20・25)、ヴォクシー&ノア(R7)、エスティマ(R5) カローラ アクシオ&フィールダー(E16)、クラウン&マジェスタ(S18 ~ S21)、セルシオ(F3) プリウス(W30)、マーク X(X12)、ランクル 100 & 200、レクサス IS(E2)・GS(S19)・LS▪エクストレイル(T31)、ジューク、スカイライン(V36)、セレナ(C26)、フーガ(Y51)▪ CR-Z、インサイト(ZE2・3)、フィット HV &シャトル HV(GP1 ~ 4)、フリード HV(GP3)▪ RX-8、アクセラ(BL)、デミオ(DE)、ロードスター(NC)▪インプレッサ& G4(GJ & GP)、エクシーガ、フォレスター(SJ)、レガシィ& B4(BM & BR)▪スイフト(ZC71)▪ブーン(M6)
▍レベルゲージ無し車の・フルード交換&調整マニュアル VOL.2 平成 27 年刊 (表紙:青)
・定価:4,800 円 送料:500 円(共に税込) ・平成 27 年 10 月発刊 ・頁数:264(A4 サイズ) ・平成 25 年発刊以降の 39 モデルが対象
《収録モデル》▪ SAI、アルファード&ヴェルファイア(H30・35)、ヴィッツ(P13)、ヴォクシー&ノア(R8) エスクァイア(R8)、カムリ(V50)、カローラ アクシオ HV &フィールダー HV(E16) マジェスタ(S21)、ハイエース&レジアスエース(H2)、プリウス α、マーク X(X13) プロボックス&サクシード(P16)、ランクル プラド(J15)、レクサス CT、レクサス IS(E3) レクサス NX、レクサス RX(L10・15・16)▪ AD(Y12)、NV350(E26)、エクストレイル(T32)、スカイライン(V37)、ティアナ(L33) マーチ(K13)▪アクセラ HV、ロードスター(ND)▪ WRX S4、レヴォーグ、レガシィ B4 &アウトバック(BN & BS)
▍・輸入車マニュアル MINI(R50・53)
・定価:1,800 円 送料:200 円(共に税込) ・平成 28 年 11 月発刊 ・頁数:144(A4 サイズ) ・初代 BMW MINI の CVT & 6AT フルードの交換作業を収録(実車写真解説)
貴重な輸入車フルード交換資料です
トヨタ&レクサス目次(収録車種)
1 C-HR(X50型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 ・ 2 C-HR ハイブリッド(X10型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 ・ 3 ヴィッツ ハイブリッド(P13型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22・・・・・・・・・・4 オーリス(E18型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25・
・・・・・・・・・・5 オーリス ハイブリッド(E18型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35 ・6 シエンタ(P17型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38
7 シエンタ ハイブリッド(P17型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・49 8 ハリアー・(U6型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52 ・9 ハリアー・ハイブリッド(U65型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61 � プリウス・&プリウス PHV(W5型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・64 � ルーミー&タンク(M9型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・68
� レクサス GS(L1型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75 � レクサス GS ハイブリッド(L10型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・91 � レクサス HS(F10型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 102 � レクサス LC(Z100型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 104 � レクサス LC ハイブリッド(Z100型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 113 � レクサス LX(J20型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 121 � レクサス RC(C10型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 130 � レクサス RC ハイブリッド(C10型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 136 � レクサス RX(L2型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 140 � レクサス RX ハイブリッド(L2型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 154
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1 C - HR X50 型■対象モデル◎車両型式:DBA-NGX50 ◎生産年式:平成28年12月~
◎エンジン型式:8NR-FTS ◎CVT型式:K313F
CVTフルード取替①車両を水平状態に保ちリフトアップする。[#1] 注意:車両が傾斜していると正確なフルード量の計測ができないため、車両前後左右傾斜± 1°以内で作業する。 ②エンジンアンダカバー ASSY No.1 を取りはずす。 ③エンジンアンダカバー RR LH を取りはずす。 ④リフィルプラグおよびガスケットをコンティニュアスリバリア ブルトランスアクスル ASSY から取りはずす。[#2]
※エンジンアンダカバー ASSY No.1 &エンジンアンダカバー RR LH の部位は「�復元作業」を参照する。
⑤ソケットヘキサゴンレンチ (6mm) を使用して、オーバーフ ロープラグおよびガスケットをトランスアクスルオイルパン SUB-ASSY(CVT) からはずし、フルードを受け皿に抜き取る。 [#3]
⑥ソケットヘキサゴンレンチ (6mm) を使用して、オーバーフ ロ ー チ ュ ー ブ (CVT) を ト ラ ン ス ア ク ス ル オ イ ル パ ン SUB- ASSY(CVT) からはずし、フルードを受け皿に抜き取る。[#4] ※ 1:オーバーフローチューブ(CVT)
⑦抜き取ったフルード量を計測する。[#5] 参考:[#8] の手順では、同量のフルードを注入する。 ⑧ ソ ケ ッ ト ヘ キ サ ゴ ン レ ン チ (6mm) を 使 用 し て、 オ ー バ ー フローチューブ (CVT) をトランスアクスルオイルパン SUB- ASSY(CVT) に規定トルクで締め付ける。[#6] 締め付けトルク :1.7 N・m (17 kgf・cm)⑨ソケットヘキサゴンレンチ (6mm) を使用して、ガスケットを介 して、オーバーフロープラグをトランスアクスルオイルパン SUB-ASSY(CVT) に仮締めする。[#7] 参考 : ガスケット交換および本締めは、フルード量調整後に行う。
日産&マツダ&スバル&スズキ
目次(収録車種)
1 セレナ(C27型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 160
・ 2 ノート/ノート e-POWER(E12型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 167 ・ 3 フーガ ハイブリッド(HY51型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 172 ・・・・4 ボンゴ・バン&トラック(SK型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 177・
・・・・・・・・・・5 ロードスター RF(ND型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 182 ・6 BRZ(ZC6型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 187 7 インプレッサ/インプレッサ G4(GT,GK型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 193 8 ステラ(RN型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 195
・9 エスクード(YD,YE型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 197
� スイフト(ZC,ZD型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 200
� バレーノ(WB型)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 205
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7 インプレッサ/インプレッサG4 GT,GK型■対象モデル◎車両型式:DBA-GT2.3.6.7/DBA-GK2.3.6.7 ◎生産年式:平成28年12月~
◎エンジン型式:FB16/FB20 ◎CVT型式:TC580,TR580
CVTフルード交換注意 : • 走行直後または長時間のアイドリング直後の CVTF は高温のため、火傷に注意すること。 • 発煙、発火の原因になるため、CVTF がエキゾーストパイプにかからないように注意すること。CVTF が付着した場合、完全 に拭き取ること。 •CVTFは、指定フルード(スバルCVTフルードリニアトロニックⅡ)以外を使用すると不具合の原因になるため、必ず指定フルー ド(スバル CVT フルードリニアトロニックⅡ)を使用すること。
①車両をリフトアップし、CVTF ドレーンプラグを取外す。
(A)CVTF ドレーンプラグ
② CVTF の状態点検を行う。
<状態点検>参考 : CVTF 交換作業の際、抜き取った CVTF からトランスミッション本体内部の状況を把握する。
フルードの状態 不具合および考えられる原因 処置
金属粉が混じっている。 トランスミッション本体内部の金属部品の異常摩耗。
CVTF を交換し、CVT 本体に作動不良がないか点検する。
ドロドロしていてニス状(バーニッシュ化)になっている。 クラッチなどが焼けている。 CVTF を交換し、CVT 本体または車両に
不具合箇所がないか点検する。
CVTF が乳白色または泡が出ている。 水を含んでいる。 CVTF を交換し、水入り箇所の確認を行う。
③ CVTF ドレーンプラグおよびガスケットを取付ける。参考 : 新品のガスケットを使用する。締付けトルク:31 N·m ④フィラープラグを取外す。 (A) フィラープラグ⑤指定フルードをフィラープラグ穴の下端部まで注入する。⑥フィラープラグを仮締めする。⑦エンジンをアイドリング状態にし、スバルセレクトモニターに表示 される CVTF 温度を 35 ~ 45°C(95 ~ 113°F)まで上げる。⑧エンジンがアイドリング状態で、セレクトレバーを P → R → N → D、D → N → R → P と操作し、CVTF を内部循環させる。注意 : エンジンがアイドリング状態のため、以降の作業は十分に注意 して行う。⑨セレクトレバーを「P」レンジにシフトし、エンジンを始動し たまま、車両をリフトアップする。CVTF レベルの調整および 漏れを点検する。 ⑩新品のガスケットに交換し、フィラープラグを取付ける。締付けトルク:50 N·m
《資料転載協力》
●トヨタ自動車(株)
●日産自動車(株)
●マツダ(株)
●スバル(株)
●スズキ(株)
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レベルゲージ無し車のフルード交換&調整マニュアル
VOL.3
■ 発刊日:平成 29 年 7 月 ■ 定 価:3,800 円 送 料:200 円(共に税込)
■ 印 刷:平成 29 年 7 月 ■ 発行所:株式会社 公論出版 〒 110-0005 東京都台東区上野 3-1-8 佐藤ビル 4F TEL 03-3837-5731 FAX 03-3837- 5740 http://www.Kouronpub.com