プレートリーダーで 微量金属・電解質を...

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本キット使用文献 主な仕様と性能 EDTAは測定値に影響を与えるため試料採取時には使用しないでください。 感度 同時再現性 正確性 測定範囲 共存物質の 参考許容範囲 試薬ブランクを対照として、カルシウム標準液(10mg/dL)を 測定した時の吸光度は、0.31.0 の範囲内です。 同一検体を5回測定した時のCVは、5%以内です。 既知濃度の血清標準物質における表示値との差は、15%以内です。 OCPC法、Chrolophosphonazo-III法、原子吸光光度法に対して良好な相関があります。 0.230 mg/dL 15 mg/dLのマグネシウムによる測定値への影響は10%以内です。 動物種、細胞腫を問わず定量可能です。 シリーズ (微量金属・電解質定量キット) Ca定量の意義 カルシウムは体重の約1.5-2.9%を占めており、骨格、軟組織の形成に重要 な元素です。体内のカルシウムの90%はハイドロキシアパタイトとして骨に存 在し、1%が細胞内、0.1%が血中に存在しています。生理的機能としては細 胞中の浸透圧調整、血液凝固、筋委縮、神経刺激、酵素の活性化などに 関与しています。血中のカルシウムは45%がアルブミン、グロブリンと結合し ており、10%がリン酸塩、45%が遊離イオンです。血清カルシウムが低下す ると、副甲状腺ホルモンが分泌され、骨吸収、腎臓での再吸収、活性型ビタ ミンDの生成に伴う小腸からのカルシウムの吸収が促進され、血清中の濃度 が上昇します。血清中のカルシウム濃度が高くなると、甲状腺からカルシトニ ンが分泌され、骨吸収が抑制され、カルシウム濃度が低下します。このような 機構により血清中での濃度は厳密に調節されており、正常値が狭いレンジ内 に推移しています。低カルシウム血症としては、くる病、骨軟化症、テタニー、 骨粗しょう症、動脈硬化を起こし、高カルシウム血症では抑うつ、意識障害、 疲労感、知覚過敏、不整脈、高血圧などに関与することが知られています。 Ca定量キット 測定原理 本法はChlorophosphonazo-IIIとカルシウムとのキレート錯体形成による可視部 の発色を観測し、カルシウム濃度を求めるものです。Chlorophosphonazo-IIIは 中性領域でカルシウムと錯形成します。 このキレート錯体における波長690nm(副波長740~810 nm)の吸光度を測定す ることによりカルシウム濃度を求めることができます。 懸濁尿、蓄尿、ライセート、抽出液 濃塩酸で pH 2~3 に調製 (目安例) 濃塩酸の場合: 6M塩酸 5μL/10 mL 試料 上清 遠心分離 抽出液 アッセイ検体とする 試料 アッセイ検体とする 酸分解試料、その他 pH 3 に調製 2 2 カルシウム 測定LS (CPZプレートリーダーで 微量金属・電解質を 定量できます。 血清、血漿、尿(清澄なもの) 試料 アッセイ検体とする Ca(CPZⅢ)キット: 2μL Ca(OCPC)キット: 5μL Ca(CPZⅢ)キット(商品コード:CA01M / CA02M)、Ca(OCPC)キット(商品コード:CA30M / CA31M共通 測定プロトコール 商品コード:CA01MCA02M マイクロプレートリーダー(96穴ウェル)を使用した場合 商品コード: CA01M(合計500測定分) は、上記CA02M (250 測定分)が、2包装含まれております。 キット内容 合計 250 測定分(商品コード:CA02MChelate color(発色液) Calcium Standard 10 mg/dL (カルシウム標準液) 60 mL × 1 1.0 mL × 1 懸濁試料の場合、主波長の吸光度から副波長の吸光度を差分した値をOD値として 濃度を算出することで、より一層の正確性を付与させることができます。 測光波長(主波長) 感度のある波長域 測定温度 ウエル 補正波長(副波長) 690 nm(吸収極大波長) 680700 nm 2537 96穴ウエル または 分光測定用セル等 740800 nm Apoplastic mesophyll signals induce rapid stomatal responses to CO2 in Commelina communis. The New phytologist 2013 Apr 8. 測定条件 11.0 12.0 0 5 10 15 Ca Mg mg/ dL 血清標準物質の測定例 メタロアッセイ 血清標準物質 3.10 3.0 測定値の比較 メタロアッセイ カルシウム測定LS( CPZⅢ) (キットに 96穴ウェルは含まれておりません) 写真: 250測定用キット

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Page 1: プレートリーダーで 微量金属・電解質を ...metallogenics.com/wp-content/uploads/2013/09/ca_assay_kit.pdf · ※ 懸濁試料の場合、主波長の吸光度から副波長の吸光度を差分した値をOD値として

本キット使用文献

主な仕様と性能

※ EDTAは測定値に影響を与えるため試料採取時には使用しないでください。

感度

同時再現性

正確性

測定範囲

共存物質の参考許容範囲

試薬ブランクを対照として、カルシウム標準液(10mg/dL)を測定した時の吸光度は、0.3~1.0 の範囲内です。

同一検体を5回測定した時のCVは、5%以内です。

既知濃度の血清標準物質における表示値との差は、15%以内です。OCPC法、Chrolophosphonazo-III法、原子吸光光度法に対して良好な相関があります。

0.2~30 mg/dL

15 mg/dLのマグネシウムによる測定値への影響は10%以内です。

※ 動物種、細胞腫を問わず定量可能です。

              シリーズ (微量金属・電解質定量キット)

Ca定量の意義

カルシウムは体重の約1.5-2.9%を占めており、骨格、軟組織の形成に重要な元素です。体内のカルシウムの90%はハイドロキシアパタイトとして骨に存在し、1%が細胞内、0.1%が血中に存在しています。生理的機能としては細胞中の浸透圧調整、血液凝固、筋委縮、神経刺激、酵素の活性化などに関与しています。血中のカルシウムは45%がアルブミン、グロブリンと結合しており、10%がリン酸塩、45%が遊離イオンです。血清カルシウムが低下すると、副甲状腺ホルモンが分泌され、骨吸収、腎臓での再吸収、活性型ビタミンDの生成に伴う小腸からのカルシウムの吸収が促進され、血清中の濃度が上昇します。血清中のカルシウム濃度が高くなると、甲状腺からカルシトニンが分泌され、骨吸収が抑制され、カルシウム濃度が低下します。このような機構により血清中での濃度は厳密に調節されており、正常値が狭いレンジ内に推移しています。低カルシウム血症としては、くる病、骨軟化症、テタニー、骨粗しょう症、動脈硬化を起こし、高カルシウム血症では抑うつ、意識障害、疲労感、知覚過敏、不整脈、高血圧などに関与することが知られています。

Ca定量キット 測定原理

本法はChlorophosphonazo-IIIとカルシウムとのキレート錯体形成による可視部の発色を観測し、カルシウム濃度を求めるものです。Chlorophosphonazo-IIIは中性領域でカルシウムと錯形成します。このキレート錯体における波長690nm(副波長740~810 nm)の吸光度を測定することによりカルシウム濃度を求めることができます。

33333懸濁尿、蓄尿、ライセート、抽出液

濃塩酸で pH 2~3 に調製

(目安例)  濃塩酸の場合: 6M塩酸 5μL/10 mL 試料

上清 

遠心分離

抽出液

アッセイ検体とする

33333

試料

アッセイ検体とする

酸分解試料、その他

pH 3 に調製

22222 33333

カルシウム 測定LS (CPZⅢ)

プレートリーダーで 微量金属・電解質を                定量できます。

33333血清、血漿、尿(清澄なもの)

試料

アッセイ検体とする

Ca(CPZⅢ)キット: 2μLCa(OCPC)キット: 5μL

11111

Ca(CPZⅢ)キット(商品コード:CA01M / CA02M)、Ca(OCPC)キット(商品コード:CA30M / CA31M) 共通測定プロトコール

商品コード:CA01M、CA02M

※ マイクロプレートリーダー(96穴ウェル)を使用した場合

※ 商品コード: CA01M(合計500測定分) は、上記CA02M (250 測定分)が、2包装含まれております。

キット内容 合計 250 測定分(商品コード:CA02M)

Chelate color(発色液)

Calcium Standard 10 mg/dL (カルシウム標準液)

60 mL × 1

1.0 mL × 1

※ 懸濁試料の場合、主波長の吸光度から副波長の吸光度を差分した値をOD値として 濃度を算出することで、より一層の正確性を付与させることができます。

測光波長(主波長)

感度のある波長域

測定温度

ウエル

補正波長(副波長)

690 nm(吸収極大波長)

680~700 nm

25~37 ℃

96穴ウエル または 分光測定用セル等

740~800 nm

・ Apoplastic mesophyll signals induce rapid stomatal responses to CO2 in Commelina communis. The New phytologist 2013 Apr 8.

測定条件

11.012.0

0

5

10

15

Ca Mg

mg/

dL

血清標準物質の測定例

メタロアッセイ

血清標準物質

3.103.0

測定値の比較

メタロアッセイ カルシウム測定LS( CPZⅢ)(キットに 96穴ウェルは含まれておりません) 写真: 250測定用キット

Page 2: プレートリーダーで 微量金属・電解質を ...metallogenics.com/wp-content/uploads/2013/09/ca_assay_kit.pdf · ※ 懸濁試料の場合、主波長の吸光度から副波長の吸光度を差分した値をOD値として

2013.8 Metallogenics Co.,Ltd

※ メタロアッセイシリーズは、研究用測定試薬キットです。  診断・治療目的では使用しないで下さい。

メタロジェニクス株式会社〒260-0856千葉市中央区亥鼻 1-8-15 千葉大亥鼻イノベーションプラザTEL: 043-227-6767 FAX: 043-227-6768e-mail: [email protected]: http://metallogenics.com/

製造販売元取扱店

測定プロトコール

※ 試料ごとの前処理方法は、メタロアッセイ カルシウム測定LS(CPZⅢ)と共通です。

   裏面の測定プロトコールをご参照ください。

              シリーズ (微量金属・電解質定量キット)

Ca定量の意義

カルシウムは体重の約1.5-2.9%を占めており、骨格、軟組織の形成に重要な元素です。体内のカルシウムの90%はハイドロキシアパタイトとして骨に存在し、1%が細胞内、0.1%が血中に存在しています。生理的機能としては細胞中の浸透圧調整、血液凝固、筋委縮、神経刺激、酵素の活性化などに関与しています。血中のカルシウムは45%がアルブミン、グロブリンと結合しており、10%がリン酸塩、45%が遊離イオンです。血清カルシウムが低下すると、副甲状腺ホルモンが分泌され、骨吸収、腎臓での再吸収、活性型ビタミンDの生成に伴う小腸からのカルシウムの吸収が促進され、血清中の濃度が上昇します。血清中のカルシウム濃度が高くなると、甲状腺からカルシトニンが分泌され、骨吸収が抑制され、カルシウム濃度が低下します。このような機構により血清中での濃度は厳密に調節されており、正常値が狭いレンジ内に推移しています。低カルシウム血症としては、くる病、骨軟化症、テタニー、骨粗しょう症、動脈硬化を起こし、高カルシウム血症では抑うつ、意識障害、疲労感、知覚過敏、不整脈、高血圧などに関与することが知られています。

Ca定量キット 測定原理

o-Cresolphthalein Complexone(OCPC)はカルシウムと反応すると深紅色の複合体を形成します。この複合体の量はカルシウム濃度に比例するため、波長570nmの吸光度を測定することによりカルシウム濃度を求めることができます。OCPC法では検量線がシグモイド状になりやすい傾向がありますが、本キットでは、一点検量でも定量できるよう直線性が改善されました。

カルシウム 測定LS (OCPC)

プレートリーダーで 微量金属・電解質を                定量できます。

商品コード:CA30M、CA31M

主な仕様と性能

※ EDTA は測定値に影響を与えるため試料採取時には使用しないでください。

感度

同時再現性

正確性

測定範囲

共存物質の参考許容範囲

試薬ブランクを対照として、カルシウム標準液(10 mg/dL)を測定した時の吸光度は、0.5~1.0 の範囲内です。

同一検体を5回測定した時のCVは、5%以内です。

既知濃度の血清標準物質における表示値との差は、15%以内です。Arsenazo-III法、Chrolophosphonazo-III法、原子吸光光度法に対して良好な相関があります。

0.2~30 mg/dL

5 mg/dLのマグネシウムによる測定値への影響は、5%以内です。

※ マイクロプレートリーダー(96穴ウェル)を使用した場合

※ 商品コード: CA31M(合計500測定分) は、上記CA30M (250 測定分)が、2包装含まれております。

キット内容 合計 250 測定分(商品コード:CA30M)※

R-A Buffer (緩衝液)

R-B Chelate color(発色試液)

Calcium Standard 200 μg/dL (カルシウム標準液)

48 mL × 1

13 mL × 1

1.4 mL × 1

※ 懸濁試料の場合、主波長の吸光度から副波長の吸光度を差分した値をOD値として 濃度を算出することで、より一層の正確性を付与させることができます。

測光波長(主波長)

感度のある波長域

測定温度

ウエル

補正波長(副波長)

570 nm(吸収極大波長)

560~590 nm

25~37 ℃

96穴ウエル または 分光測定用セル等

540 nm または、650~700 nm

測定条件

※測定値の比較

0

4

8

12

Ca濃

度 m

g/dL

血清標準物質における  本キット測定値

メタロアッセイ Ca定量キット(OCPC法)

血清標準物質

検量線の直線性

0

0.2

0.4

0.6

0.8

2.5 5 7.5 10 12.5

Ca濃度(mg/dL)

OD

570

nm

r=0.998

●: メタロアッセイ Ca定量キット (OCPC法)▲: OCPC従来法

メタロアッセイ カルシウム測定LS(OCPC)(キットに 96穴ウェルは含まれておりません) 写真: 250測定用キット