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Architectural Institute of Japan NII-Electronic Library Service Arohiteotural nstitute of Japan カテ II 日本 建 築 学 会 画系倫 550 71 77 2001 12 J Archit Plann Environ Eng AIJ No 551 71 77 Dec 20 ll 事務 にお 空調 潜熱蓄熱式床暖 用し 場合 床暖房 熱量 予測制御 る研 1 空調負荷 動 を考慮 し たヒ 稼働 予測制御 ASTUDY ON PREDICTION CONTROL OF THE LATENT STORAGE FLOOR HEATING SYSTEM IN AN OFFICE ROOM UNDER AIR CONDITIONING Prediction control of required thermal energy using time series analysis 島真 2 1 本孝志 3 Mami n4JSHIA4A loshihant ASAI O and Ta a shi KISHIMOTO The authors made into a pre liction contU 1model of therequired thermal energy fc r an office room in which there was the combination system ofthe latent storage floorheat g and the air conditioning This model isbasedon the day series and the time series load predict on The authors set a condition inconstmcting the model that the gained heat load should not be over the lost heatload each hour The fbllowing results were obtaine L1 The gained heat loaddidn t comc over the lostheatload each houL 2 The load was cut about 70ihtotaland 50 apeak 3 SET had beenkeptbetWeenthe comfortable runge during the working ime Kayi ierdS Loadprediction Day series heatioad 7 ie series heatload Prediction control Latent storage floor heating system br () Ptce automation Airhandling unit 負荷予測予測制御eA 用潜熱蓄熱式床暖空調 1 はじめに 事務所建築ではア クセ 電気床暖房を採用す はできなか しか し クセ に対 床暖 房 トが 開発 され 務所建築でも床 暖 房 を使 用 きるようこの 暖房 調 とによ 空調 による電力消 費量 クカ 効果をもたらすまた調設備容量を らに 日中トを軽減 し電 力 準化 推進 すきる しか れら 前提とし夜電力を利用 夜間 ら翌 にかけて蓄熱を行な にあた 対応 な投測 制御 が必 e 従来 型床 にお け る 蓄 熱 予 測 制 御 を扱 た既 ω 室内 暖房 とし床暖房 使用であ 空調と併用前提 とし た床暖房 蓄熱制御 には 論文 方法 と同測制御方法をまま用する とは きな 空調 併用す る こ と を前 提 と した 場 床暖房にお ける 熱予 測制御 ルの 構築 をす る とに した 3 では 床暖房 熱量 予測 制御 いて 価項 積算負荷 可能 性 範 囲 と目の 生活 時 間帯 平均室温 を用 てい さらに 既往 論文 評価項 目には 室温 新 標 準 有効SET (以下 SEr 平 均値 を 用 れら前件部 評価項 目は 日系 列 値 を使 用 してお 時系 的な変化に対応させ てい ため 積 算 負荷 が同 とな る 日や 平均 Sが同 る日 時刻変動 ては 全 く異 な た室内温熱環境形成される可 能性 があ を防 する方法として 負荷 加え 時系列 負荷変 動 傾 向を果を 熱材 蓄熱 量 に反 映させることが えられる今ま吉田 CIO 時系列的な負荷変動 予測 必要性 を提唱 した α2時系列負荷測 方法 を した り して るが 際に時系列的な 負荷変動を映させた 既往 論文や運転実 は少な こで 本論文 ではω 6 推論 評価項 目に 日系列的な 変 動値 を 用 いて 制御 量を決定す だけでは H 系列 負荷 変動要素を取 入れ推 論 を行 な制御 を検討す に した 昼間 空調 間帯にお いて 床暖房を最大限使 房負 を必要 最大限に削減する とを 目指 詳細 ると 前件部に 積算 だけ 系列 負荷 変動を 示す値を取入れ 床暖房蓄熱量 測を行 うさらに 予測 され 制御量暖房を した 場合 空調負荷 と室内温 熱 環境 を 明 らかめにシミ を用 いて 証 を行 結果潜熱 から 放熱 てい 時間当 熱量は損失熱量を上回 るこ 空調 機 分担す 最大暖房負荷と日 積算暖房負荷 大幅 され る とが 事から1 大学工学部社会開発工学科 教授 州人学⊥学部利発⊥ 学科 大学院生 *:, きんでん Assoc Prof Dept〔,f Architecture and CivilEngineering Faculty of Eng ., Univ 〔〕Shinshu DrEng Graduate Studellt Dept Df A chi ecture ar d CivilEngineering Faculty {レf Eng Ulliv of Shinshu Kinden COrporati 〔〕 n 71 N 工工 Eleotronio Library

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Arohiteotural エnstitute   of   Japan

【カ テ ゴ リーII】     日本 建築学 会計画系 倫 史 築 第550号,71−77,2001年 12月

J.Archit. Plann.  Environ. Eng .、  AIJ,  No .55{1,71−77,  Dec.,20〔ll

事務所建 築 に お け る空調 シ ス テ ム に 潜熱蓄熱式床暖房を併用 した場合 の

           床暖房 へ の 投入 熱量 の 予測制御 に 関する研 究

         その 1  空調負荷 の 時系列変動 を考慮 した ヒーター稼働率の 予測制御

ASTUDY  ON  PREDICTION  CONTROL  OF  THE  LATENT  STORAGE  FLOOR −HEATING

         SYSTEM  IN AN  OFFICE  ROOM  UNDER  AIR  CONDITIONING

          Prediction control  of  required  thermal energy  using  time  series  analysis

       三 島 真 巳 * 2, 浅 野 良 晴

* 1,岸 本 孝 志 * 3

Mami  n4JSHIA4A ,}loshihant ASAI >O  and  Taんa /shi  KISHIMOTO

The authors  made  into a pre{liction contU )1 model  of  the required  thermal energy  fc)r an  office room  in which  therewas  the combination  system  ofthe  latent storage  floor heat血g and  the air conditioning . This model  is based on  the

day series and  the time  series load predictユon . The authors  set  a condition  in constmcting  the model  that the gainedheat load should  not  be over  the lost heat load血 each  hour. The fbllowing results  were  obtaine {L:1)The gained heatload didn

’t comc  over  the lost heat load血 each  houL 2)The  load was  cut about  70% ih total and  50% 血 apeak ,3)SET 串 had been kept betWeen the comfortable  runge  during the working  ime.

Kayi −ierdS : Loadprediction, Day  series heat ioad,7}〃 ie series  heat load, Prediction control

    Latent storage  floor−heating system /br ()Ptce automation , Air handling unit        負荷予測、日系列、時系列 、予測制御、eA 用潜熱蓄熱式床暖房、空 調

1.は じ めに

  従来 、事務所建築で は、フ リー

ア クセ ス フ ロ ア と電気床暖 房を同 時

に 採用す る こ とは で き なか っ た。しか し、フ リーア ク セ ス フ ロ ア に 対

応 し た 床暖房パ ネル ユ ニ ッ トが 開発 され、フ リーア クセ ス フ ロ ア の 事

務所 建築で も床 暖房 を使用 で きるよ うに な っ た。この 床暖房 パ ネル は、空調 と併用 す る こ とに よ り、空調 の み の 運 転 に よ る電 力 消 費量に 対 し

て ピ ーク カ ッ トの 効果 をもたらす。また、空調 設備 容 量 を 小 さ くし 、さ

らに、日中の ラ ン ニ ン グ コ ス トを軽減 し電 力 の 平 準化を 推進 する こ と

が で き る。しか し、こ れ らの 効果 の 前 提 と して 、深夜電 力を利用 し て前

日の 夜 間か ら翌 日の 朝に か けて 蓄 熱 を行 な うに あ た り、翌 日の 負荷変

動 に 対応 した 適切 な投入 熱量 の 予 測制御 が 必要 となるe

 従 来 の 敷設 型床 暖 房 に お け る蓄熱予 測制 御 を扱 っ た 既 往の 論文

ω施  で は、室内の 暖房 方法 と して 床暖房の み の 使用 で あ っ た。従 っ て 、

空調 との 併用運 転を前提 と した床暖房の 蓄熱制御 に は、既往の 論文の

方法 と同様 の 予 測制御 方法をそ の ま ま適用 す る こ とは で きない 。そ こ

で、本論文 で は、空調 と併用す る こ と を前 提 と した 場 合の 、床 暖房に お

け る 蓄熱 予 測制御モ デル の 構築 をす る こ とに した。

 既往 の 論文 (3)で は 、床暖房 の 蓄熱 量 の 予測 制御 に お い て 、フ ァ ジ ィ

推 論 の 評 価項 目 に 、翌 日の 日積算負荷の 可能性範 囲 と、前 目の 生活時

間帯 の 平 均 室 温 を用い て い た。さ ら に、既往 の 論文   の 評価項 目に は、室 温 の 代わ りに、新標 準有効温 度 SET’(以 下 SEr )の 平均値 を用い て い

た。こ れ らの 前件部の 評価項 目は 日系 列 的な 値 を使 用 して お り、時 系

列 的な変化 に 対 応 させ て い な い 。その た め、日積 算負荷 が 同 じ値 とな

る 日や 、平均 S肝 が 同 じ値 とな る 日で も、時刻変動の プロ フ ァ イ ル に

よ っ ては 全 く異 なっ た室内温熱環境が 形成 され る 可能性が あ る.こ れ

を防止 す る方法 として、日系列 の 負荷予 測 に 加 え て 、時系列の 負荷変

動傾 向を予 測 し、そ の 結果 を 潜熱 蓄熱材 の 蓄熱量 に反 映 させ る こ とが

考 え られ る。今 まで に、吉 田CIO

が時系列 的な負荷 変動の 予 測 の 必 要 性

を 提 唱 した り、川 島α2)

が 時系列負荷予 測 方法 の 提 案を した り して い

る が、実際 に 時 系列 的 な負荷変動 を予 測 し、制 御に 反映 させ た 既往 の

論 文や 運 転 実績は 少 な い 。そ こ で 、本論文 で は、既往の 論文ω一(6)

の よ う

に フ ァ ジ ィ推論 の 評価 項 目に 日系列的 な負荷 の 変動値 を用 い て 制御

量を決定す る だけで は なく、− H の 時系 列 的な 負荷の 変動 要素を取 り

入 れて フ ァ ジ ィ 推論 を行 ない 、制御量 を検討す る こ とに した。その 上

で 、昼 間 の 空 調 時間 帯 にお い て 、床暖房を最大限に使 い なが ら、暖房 負

荷 を必 要 最大限 に 削 減 す る こ とを 目指 し た。詳細 に述べ る と、フ ァ ジ

ィ 推論 の 前件 部 に、日 積算食荷 だ け で なく、時 系列 的 な負 荷の 変動 を

示 す 値 を取 入 れ て 推 論 を行い 、床暖房 蓄熱量の 制 御量 の 予 測を行 う。さ らに、予測 され た制御 量に基 づ い て暖房運 転 を した場合の 空調負荷

と室 内 温熱 環境 を明 らかにす る ため に、シ ミュレー

シ ョ ン を用い て 検

証 を行 っ て い る。その 結果、日中に潜熱蓄熱材 か ら放熱 され て い る 場

合 の 、一時間当た りの 取得熱 量 は、損 失 熱 量 を 上 回 る こ とは な く、そ の

上 で 、空調機が 分担す る時間 最大暖 房 負 荷 と 日積算暖房負 荷は 大幅 に

.削減 され る こ とが 明 らか とな っ た。この 事 か ら、本 論文 の フ ァ ジ ィ 推

’1信州 大 学工 学 部 社 会 開 発工 学 科  教授

・工 博

靴信州 人学 ⊥ 学 部 利:会 開 発⊥ 学科 大学院 生

*:,き ん で ん 

Assoc. Prof ., Dept.〔,f Architecture and  Civil Engineering, Faculty of  Eng., Univ.〔〕「

Shinshu, Dr. Eng.Graduate Studellt, Dept.  Df  A 匸

.chi 亡ecture  ar 自d Civil Engineering, Faculty {レf Eng.,

Ulliv、 of  ShinshuKinden COrporati〔〕n

一 71 一

N 工工一Eleotronio  Library  

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論 は 有 効な制御方 法 で あ る と考 えた。

2.T 事   と OA用床    シ ス テ ム の 概要

 本論文 で は長野県下伊那郡豊丘 村に 立 地 して い る T 事務所 ビル の

事務ス ペ ース を解析対象 として い る,図 1 に 丁事務所全体平 面図を示

す eま た、そ の 中に OA用 床暖房の ヒ ーター系統割付図 を示す.表 1に建

物主 仕様 を 示 す。こ こ で は全 室 と もに、比 例 制 御 に よ る 空 調 運 転 が 行

なわ れて い る。ま た、事務 ス ペ ース と東西 の 隣室 は OA 用 床暖房 を、待

合ス ペ ース で は 湿式工 法 の 埋 設 型電気床 暖房 を敷設 し て い る。ま た 、

事務ス ペ ース と待合ス ペ ース の 間に は たれ壁 が な く、カ ウン ターで 仕

切 られ て い る。事務ス ペ ース は、床面 積 683.48m2、室容積 2392.18m3、OA

用 床暖房敷設 面積 522m2、ヒー

ター容 量 104.4kW、在室人員 44入 で、勤

務時間帯が 8 時か ら 18時ま で で あ る。ま た、事務ス ペ ース の OA用 床暖

房パ ネル の ヒー

ター

は 34 系統に 分か れ て い る がJ 系統 毎に敷設 され

てい る パ ネル の 枚数 が 異な る た め、1 系統 に お ける ヒ ーター容量 は

1.65kW〜3.30kW ま で と異なる。こ れ らの ヒ ーター系統の 組 み合 わせ を

変 え る こ とに よ っ て 、ヒ ーター稼働率を 調整 して、翌 日の 暖房負荷 に

対応 し た熱量 を蓄熱す る こ とが で き る e なお 、本論 文 で は、事務 ス ペ ー

ス の ヒー

ター

系統全 体に 対 し て 、実際に 電力供 給す る ヒー

ター

の 面積

割合 を ヒーター稼働率 とす る,また、ヒ

ーター1 系統にお け る 、ヒ

ータ

ー系 統全体 に対 する 面積 率は 2〜3%と なる。しか し 、系統毎に ヒ

ーター

容 量 が 異な るた め、面 積 率 も異な る こ とか ら、数系 統ずつ 組み 合 わせ

て制御 を行 うこ と とす る.また、予 測 した ヒ ーター稼働 率が 小 さい 場

合は、開 口部近 くの ヒ ーター

系 統を優先的 に採用 して い くこ と とす る。

こ れ をま と めて、本論 文 で は、ヒーター

系統全体に 対す る 面積率 を 10%

刻み で 区切 り、ヒー

ター

稼働率 の 予測 を行 う.

 蓄熱材 へ の 加熱時間は 夜 22 時か ら翌 日の 朝 8 時 まで の 夜間電 力を

使 用 して い る。そ して 蓄熱材上面 温 度が あ らか じ め設 定 し た加熱停止

温 度 32℃ に達 した 時 に ヒ ーターへの 通 電を停止 する。T 事務所 で は、

コ ン トロー

ラー

に よ る内部演算に よ り加熱必 要 時間 を算 出 し、朝 8 時

に蓄熱材 上 面温 度が 32℃ に な る よ うに 逆算して加熱 開始 時刻 を予 測

して い る。図 2 は OA用床 暖房敷設部 の 断 面詳細で あ り、そ の 各部の仕

様 を表 2 に示 す,さらに 、その うち の 潜熱蓄熱材の 物性 を表 3 に示 す。

3.  予 にお け る取  量・損失熱量 の い 方

 本 論 文 で 解析対 象 と して い る T 事務所は、図 1 に 示すよ うに、東 西

北に作 業室等の 隣室 を持 ち、南 には 待合ス ペ ース が あるe本論 文で は 、

待合 ス ペ ース をペ リメ

ータ ゾーン として、事務ス ペ ース を イ ン テ リア

ゾー

ン とみなす こ と と した。ま た、本論文 で は、両 ゾーン の 相互 の熱 干

渉は 考 え て い な い 。す なわ ち、日射に よ る取 得熱量 は、ペ リメー

タゾー

ン で ある待合 ス ペー

ス に 影響 し 、イ ン テ リア ゾーン で あ る 事務ス ペ ー

ス に は影響 し ない もの とする e

  本論文で は 、事務 ス ペ ース の 空調設定温 度を一

定 と した 場 合 、損 失

熱量は 、外気温 度 の 変化 に の み 影響 され る もの と扱 う。さ らに、取 得 熱

量に つ い て は 、時 間帯に 関 わ らず 変化 しな い 固 定 取 得 熱 量 と、時 間 毎

に変化 する 取得熱量の 2 種類 に分 けて 扱 う.前者 は、機器発熱量、照明

発熱 量、人体発熱量 とす るe 後者は床 面か らの 放熱量 とする。

  床面か らの 放熱 量の 時系列変化の 傾 向を把握す るため、シ ミ ュ レー

シ ョ ン を用い て 検証 し た 。なお、こ の シ ミ ュ レー

シ ョ ン プ ロ グ ラム に

つ い て は 次章 で 詳 細 に 説 明 す る。計 算条件 と して 、空 調 設 定温 度 を

一 72一

一 .

08

.NO

      76.000図 王 T 事 務 所 全 体 平 面 図

  表 1 建物主 仕様

名称 T 事務 所

所在 地 長野県下伊 那郡豊丘 村

建 物構 造 RC・S已

  外壁 フ ォーム ポ リス チ レ ン

  内壁 ロ ッ ク ウー

断熱仕様   …  壁 グラス ウール

:  天 井 グラス ウール

土間下 フ ォーム ポ リス チ レ ン

i  屋根 ス テ ン レ ス外 部仕上 げ       i  外壁 タイル

天 井 石 膏ボード

内部仕上 げ 1  内壁 合板

i  床 OA 用 フ ロ ア パ ネル

     …            ペ ア窓仕様   1            ガ ラス

内側 3  、空気層 6m 、      外側 3 

建築 面積   l  m2 2496,6

延べ 床 面 積署  m2 4618.3i  空調 氷 蓄熱式空調

暖房方法       1 床暖房 潜熱蓄熱式電気床暖房

吩.

畳…..」

「11

「近

 

 

F」

塁〜

 

 

 

 

〇一【

 図 2 0A 用 暖房断面図

表 20A 用 床暖募パ ネル の 仕様

゜  ト

名称      OA フ ロ ア 用 蓄熱床 暖房パ ネル

パ ネル 面積   i    m2 0.25

蓄熱 材 重 量   i      kg 3

ヒ ーター

容量   i   kW/枚 0.051 タイ ル カーペ ッ ト O,13

熱伝導率   1

  ケイカル 板 O.37[10

−3kW/蝋 ユ     潜熱 蓄熱 材 0.66

1    断熱材  .03

21.5℃に した。こ の 条件で は SET+は 快適域 か ら外れない こ とを確 か め

て い る e さ らに、加熱停止 温度 32℃、ヒ ーター稼働 率 IOO%で 床暖房 を

運転 した。ヒー

ター

通 電 停止 後 の 床 面 か らの 放熱 量 と、そ れ に 伴 う蓄

熱材温 度の 変化 の 仕 方 を図 3 に示 す uまた、1998 年 12 月に T 事務所

事 務 室 に お い て、室 内温 熱環境の 実測調査 を行 っ た。そ こ で 、事務室

の 室 温、床 面 温度 を 把握 し 、そ の 数値を基 に 床 面 か らの 放熱 量 を算 出

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し た。算出 し た数値の 平均値 を、シ ミ ュ レー

シ ョ ン に よ っ て 算出され

た 12 月 平均値 と同 時に 図 3 に示 す.床面か らの 放熱 量に つ い て 、実測

値 とシ ミ ュ レーシ ョ ン 値の 相関を求め た とこ ろ、RZ=O. 955 と高い 値 と

な っ た。これ を 図 4 に示 す。さら に、実測値 とシ ミ ュ レーシ ョ ン 値で t

検定 を行 っ た所、両 者 の 間 に差 が ある とい う仮説 は棄 却 され た。そ こ

で、シ ミュレ ーシ ョ ン値を用 い て、床 面 か ら の放熱 量 と蓄熱 材温 度 の

相関 を求め、図 5 に示 す。両者 の 相 関は R2=O.974と高い こ とか ら、ヒ ー

ター

通 電 停止 後の 床面 か ら の 放 熱量 は 蓄熱材温 度 の 変動に 依存す る

もの とい え る。ま た、ヒー

ター稼働 率 を変 え た場合 にお い て も図 5 の

関係 は 変 らない こ とを確か め た.こ れ は、OA 用 ユ ニ ッ ト間 の 横方 向へ

の 熱 の 伝 わ りは ない こ とに よ る。従 っ て 、ヒ ーター稼働 率 を変 え る こ

とに よ っ て、翌 日の 床面 か らの 放熱量 を調整す るこ とが可能 と な る。

4.シ ミュレー

シ ョ ン の 概

 本論文 に お け る負荷計算、及 び 制 御対 象 は、T 事務 所の 事務 ス ペ ー

ス と して い る。事 務ス ペ ース にお け る 8 時 か ら 17時 ま で の 時 間 毎 の 負

荷の 積算値 を、熱性 能評価 シ ミ ュ レーシ ョ ン プ ロ グ ラ ム 「ESPAR/M」Oo)

を用 い て 算出 して い る e シ ミ ュ レーシ ョ ン に お け る空調 運 転 の 室 内設

定温度 を決め るに あ た り、室温 を 21.5℃ 、相対湿 度 を 50%、換気 回 数 を

1回 /h、着衣量を 1clo、作業量を IMet、空調時の 風速を G. lm/s と して

シ ミュレ ーシ ョ ン を行 な っ た。そ の 結果、こ の 条件で は SET’

は快 適域

か ら 外れ ない こ とを確 か めて い る。なお 快適 域に つ い て は、既往 の 研

究 報 告〔η

に お け る 実 測 とア ン ケー

ト調 査 よ り、T 事務所 の 事務室 の

SEr の 快適 域は、23± 0,5℃ で あ る こ とが 明 らか に され て い る。そ こで、

こ の 条件 で 負荷計 算を 行 うこ と とした。また、そ の 他 の 条 件 と して、実

測値 か ら得 られ た機器 発熱量 22.4W/m2 、人 体 発 熱 量 5.2解 m2、照 明 発 熱

量 8.7W/m2 の 取得熱量 が あると した.さらに、外気 温度や水平面全 天 日

射量 な どの 外気条件は標準気象データ「松本亅を用い た。他の 部屋 は 室

温 を 21.5℃、湿度 5脇 と、換気回数 1 回〆h と固定 したuなお 、本論文 で

は、熱負 荷シ ミ ュ レーシ ョ ン の 第 1 段階 とし て、床暖房を併用 しな い

状 態で の 空 調 運 転 時 に お け る負荷 を計算 して い る。そ し て 、算 出 され

た 暖 房 負 荷 を基 に床 暖 房 の 必 要 投 入 熱 量 を 予 測 して い る.た だ し 、ヒ

ーター通 電時 にお け る夜 間 の 躯 体への 蓄 熱 効 果 を考慮 して い る。さ ら

に、第 2 段階 と して 、床暖房 を併用 した状 態で の 空 調運 転時に お け る

負荷 を計算 して い る。

  シ ミ ュ レーシ ョ ン の 解析期 間は 12 月 1 目か ら 31 日まで と し、助走

期 間 は解 析開始 日の一

ヶ 月 前か らと し た.

表 3 潜熱蓄熱材の 性 能

物 性 NaSOぺ 10H20

融解温 度  i    ℃ 32.0凝固 温 度  、    ℃ 30.0蓄熱量

 ikJ/k, i潜熱 129.8△T40 ℃     i          I      い 25.1比 重     kg如 3 1340.0

熱伝弊 i 脚 価 0.7比 熱     l  kJ/kgK 15.5

仕様限界温度 }   ℃ 50.0

α 

α 

α  α  α 

α 

α 

α 

α

 [ 葭己

慧e憩

灸陋蟹

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刻 [h]

  9

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口 6お 514

ム 3

,厚2

  単位

[10−2kW

/m2]

       ゜ IT

韓諞轟呀猛89

     図 4 実測値 と シ ミュレ ーシ ョ ン 値の 楫関図  0.050

響・…

   0.040

響  0.035

愛0,030

鑾・i…  0.(尼022      24      26      28      30      32           蓄熱材温度 [℃]

    図 5 床 面 か らの 放熱量 と蓄熱材 温度の 相関図

一稼働率の 最大値 を 算出す る e した が っ て、こ こ で は以 下の 大小 関係

を必要条件 と して い る。

笶く)、9738

A               ムq.、 ≧ max (tht (2)

  ヒ ータ ー稼働率の 最終予 測値 を 基 に シ ミュレー

シ ョ ン を行 う.さ ら

に、負荷計算の 結果 か ら、式 (2)が 満た され て い る こ とを検証 す る。

5.ヒ ーター   率 の 予 測制 モ デル

 本論 文 にお け る、ヒーター稼働率 の

.予測制御の 手順 を次に 示 す。

  日系列 の 負荷 変動 を 予 測 し、ヒ ーター稼働率 の 初期 予 測を行 う.す

な わ ち、日積算負荷 a の 可能性範囲 ゾ、を予 測 し 、空調 時間帯にお ける

床面か らの 積 算放熱 量 彫が ジ,を上 回 ら な い よ うな ヒ ーター稼働率 の

最大値 を 算出す る.し た が っ て 、こ こ で は 以 下 の 大小 関係 を必 要条件

と して い る b

ゾt ≧ max の (1>

  負 荷 の 時 系 列 変 動 を予 測 し、ヒー

ター

稼 働 率 の 最 終 予 測 を行 な う。

す な わ ち、勤務 時 間 帯 の どの 時 刻 に お い て も、時間 当た りの 床面 か ら

の 放熱量 免 が 、時間 当た りの 空調 負 荷 鰯 を h回 らな い よ うな ヒータ

5.1.ヒ ーター   率の   予  の 方法

 負 荷の 日系 列変動 の 予 測は、既往 の 論 文 (3〕−C5)と同様の 手法を用い

た.す なわ ち、目積算負荷 を予 測す るに あた り、シ ミュ レ ーシ ョ ン に よ

り求 め た計算値を も と に、前 日の 日積算負荷か ら翌 日に 起 りうる予測

範 囲を求 めて い る.次 に そ の 手 順 を述べ る.

 ま ず、フ ァ ジ ィ数 は 可 能性 分布 と して 扱 え る が、この フ ァ ジ ィ 数 を

係 数 と して 扱 う線 形 シ ス テ ム を可 能 性 線形 シ ス テ ムC9}

とす る.基 準 日

(各 月 の 1 日)か ら 「i」日 目にお け る 目積 算暖房負 荷の 可 能性範囲を 呂

と し、次式 で 表す。

ゾ、=ガ 1÷ A

’2・i (3)

一 73 一

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  こ こ で の 垢 は可能性分布 に 基づ い て い る。た だ し 、ジ,,A’1,A

’2 は そ

れぞれ の 区間に お い て 三 角 メ ン バ シ ッ プ 関数 をあて は めた フ ァ ジ ィ

集合 で あ る。それ らの 区 間 を次式に 示すe(表記の 仕方は文献  に従 う)

ジ,=(yi  , e∂

サA1 ≡(α b σ1)ゆ

オ 2=

(α 2 ,の

4rO

ρ0

 こ こ で 、yi,α 1,α 2 は Y’i, A’1,A

’:の 中心 を、ei, CL,C2 は 1”. A

’L,A

’2 の 左

右 の 広 が りを表す。

  したが っ て、式(3)の Y *iは、S}(4)か ら式(6)ま で を用 い て 次式の 形に

整理 す る こ と が 出来 る。

ジ广{α ,ら) (7)

 区間線形 回帰分析(9}に より、呂を算 出す るにあた り、A’1!’2 を算出す

る必 要 が あるeA’,y4

’2 は次 の 線形計画問題 と して扱 うこ とで解 く こ と

が で き る。

目的 関数 :

J(c广 min Σe ・i

制約条件 :

y + (1−h)ei≦ の

・’+ (1−h)Cj

・i

y−(1−h)el ≧ の

・’一(i−h>Cj・i

た だ し、h=O

    ρノ≧ 0  σ=置,2)

(8)

(9)

(10)

(11)

(12)

 式 (8)の 緬 を解 くこ とに よ っ て イ 1孟 の 区間が 定ま り、式 (3)の ジ、

が 求 まる。こ こ に おける詳 細な解法 は文献〔3)一 

で 述 べ られて い るの で、

本論文 で は概略す るに とどめた。

 上記 の 方法 に よ っ て 算出 した事務 ス ペ ース の ジ、につ い て、12 月 の

結果 を図 6 に 示 す。図 中 の 『◆一◆』 の 部分 が 呂 で あ る。次に、式 (D

を満 た す よ うな 勿 を 与 え る ヒー

ター

稼 働 率 を 求め るeす なわ ち、図 3

の シ ミュレー

シ ョ ン 値 に 基 づ き、先 に 予測 され た 日積 算負 荷 の 可能 性

範囲 の 最小値 に 見合 っ た 積算 放熱 量を与 え る ヒー

ター稼働 面積 を求

め、その 割合を算出す る。そ して 12 月 の 1 ヶ 月間の ヒー

ター稼働率 の

初期予測結果を図 7 に示す。

5.2.ヒ ーター  率の   終予 1

 5.1 に よ る方法 で 目積 算負 荷を 予 測 した 場 合、時間 帯に よ っ て は取

得 熱 量 が損 失 熱量 よ り多 くな る 可 能性 が あ り うるe本 節で は、そ の よ

うな こ とが な い よ うに、制御量の 補正 方法を示 す。す な わ ち、日中の 負

荷の 時系列変動の 状 況を ズ , とい う数値で 表す.そ して、ガ t を前件部

に含む フ ァ ジ ィ 推論を実施 し、日積算負荷 か ら求め た ヒー

ター

稼働率

の 初期予 測を 補正 し 、最 終予測値 を求め る。

  フ ァ ジ ィ推論 の 前件部及び後件部 の 各評価項 目を示す。

前件部…  負荷の 時系列変動の 状況            : Pt、

      前 目に お ける 時間 当た りの 空調負荷 の 最小値 : min {9i.1〆}

      蓄熱開始 時の 蓄熱材温 度         : ff、

後件部…ヒーター稼働 率の 補正 量                : μ

 前件 部  の 負荷 の 時系列変動 の 状 況 〆、の 算出手順を次に示 す。

  「i」日 目に お け る 、空調運転 開始 し て か ら 「t」時 間後の 時間 当た り

一 74 一

  O.5’

s。.、冒

O.30

,2

0.1

冨一8

靂ーへ

一 日積算負荷の トレ ン ド

ー シ ミ ュ レーシ ョ ン 結果 に よる 日積算負荷

O −一一K )前 日差か ら予測 され る翌日の 可能性範囲 名

◆ → 日積算負荷の 可能性範囲 若

図6 日藤負論可鑷 蕗25  28  31[d]

    d]           図 7 ヒ ーター稼働率の 初期予測値    1.oo    O.OS    O.08  GO .07 き 0.06粛0.05

  「10 .04 遭 O.03    O.02    0.01

  0・000123456789[t]

           図 8 曲線 恥 と平 均 線 L と接線 L ’i,1の 空調負荷 を 輪 とす る。こ こ で、「i」日 目の 日積算負荷 を次の よ うに

定義す る。

  n  ∩ Σ9μ

=q」 ただ し(t

−0,1,…,n),併 1,2,…,m )        (13>t一〇

  次 に、時刻 毎の 積算負荷 の 基準 化 を行 い 、こ れ を L」,t と して 式 (14)

に示 す。な お、Li.r は基 準化 され た積算負荷 の 時系列 変動 プ ロ フ ィー

ル を表 して い る。    Σ 4,,、Ltt#

qi   ただ し初期値 とし一C・L・・

=O       (14>

 12月 1 日の L4tを図 8 に示 す。さ らに、勤 務 時 間 帯 にお け る負 荷 の 平

均値 を基準化 した もの を 平均線 Zと し次 式に示 す と とも に、図 8 に 表

す。こ こ で、tは空調運 転開始 して か ら経過 した時 間、t’は 空調運転時間

とす るn

  _  t  L =一一                                              (15)     t

  さらに、観測及 び シ ミ ュ レ ーシ ョ ン の 結果か ら、五と、Li.tの 間 に は 次

の 大 小 関 係 が 出現 して い た。

ム≦ Li,t (16)

 こ こ で 、Lt,に対 し、L と同 じ傾 きの 直線を上方 か ら近 づ け た 場合に

傷 に 接す る 線を L ’i」と し て 図 8 に 示 す。点 Piρ,Li,p )で Li.t と L ’ixが接

し て い る 場合、L’i,tは次式 で 表 され る.

恥 一θ

ラρ丿

悔           (17)

 こ こ で 、p は 自然 数 で あ り、式 (i7)は 常に 次 の 条件を 満足 して い な

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けれ ばな らない 。

五≦ ムゴ., ≦ム

’」,,

したが っ て、次式に変形 で き る.

チ・   ・(’

ラρ〉

・ L・,P

(18)

(19)

 接 点 P の 時 間座 標 p は L’i.t が L に 対 し て 最も大きく膨 らむ 時刻を

示 して い る。こ の 時の p に お ける Li.p と L の 差 を Wi と した とき、嗜 は

Li,の 変動幅 で あ り、次式で 褒す こ とが で き る。

          t「v

・ =

 L ・・t−7              (2 )

 こ こ で 式 (17)よ り、p を、シ ミュレー

シ ョ ン結 果を 用 い て 算出 し た

とこ ろ、12月 の ほ とん どの 日に お い て 厂 4 とな っ た。12 月 に お ける p

の 値 を図 9に 示 す。こ こ で 、実値か ら求め た 嗜 と、常 に p=4 と仮 定 し

た 場 合 の 隅 を そ れ ぞれ 算出 し た。2 つ の 略 の 相関図 を図 10 に示 す。

さ ら に双 方 の データ 問で 、有意水準 95%で t 検定 を行 っ た,そ の 結果 、2

つ の データ間に 差があ る とい う仮説 は棄却 され 、2 つ のデータ の 間に

差が ある と言 えない こ とが 明 らか に な っ た。従 っ て 、本論 文 で は p−4

として 彫 を解析 して い く。

 次 に、嗜 は 9iを基 準 化 して 算出 した値 な の で 、略 の み に 従 っ て 制御

量 を 予 測 す る と、実際の 負荷に 対応で きない こ とが ある。そ こ で、略 に

対 して qiの 重 み をっ け て ガ,と し、次式 (2D で 表す。こ れ を フ ァ ジ ィ推

論の 前 件部  とす る.

  雫           tmi =σ・

’(Lゾ 7) (21)

1

098765432101 

 

 

 

饗駄

1:’  0.

lil§iil

1  35791113151719212325272931

0,4

  0.3

翻2

O.1

図 9 接点 P の p の 値

            O.O   e.1   0.2   0.3   0.4              モ デル 値図 10 実測値 か ら求 め られ る 彫 と本 論 文 で 作成 した 罵

    略 の トレ ン ド

    シ ミュ レー

シ ョ ン結果に 贈◎一{ 冫前 日差か ら予測 され る翌 日 の 彪.の 可能性範囲

◆一 ◆ 最終的な 略 の 可能性範囲1

07050

 

0 

01

   4   7   10   13   16   19   22   25   28   31d

]d

                                           図 ll 畝 の 可能 固鎚囲

 次 に、フ ァ ジィ 推論 の 三 角 メ ン バ シ ッ プ 関数 を定め る た め に 、塔 LO                                                                  I.0の 可 能性範 囲 を予 測 す る。可能 性 推 定モ デ ル の 作成手順は 5.1.と同様

で あ る。12月 の 略 の 可 能 性 範囲を図 12 に 示す。図中の 『◆一◆』の 部

既 明 能性 範 ・・ 中蛹 ・ 平均値 ・ と した。中央勵 ・・ 幅・、  時系列蘇 ゆ 糊

  轗 嬲叢篇

略 の 可能性範囲幅の 平均値 5 とした。っ ま り、左端 は δ順 右端 は b + i                齠  ZO PB                                                                  i.0                                                            1.0

りも 5〆t が小 さければ下 げ る こ と と した。                           M }:P。 sitive  Big

・ ・ 鄭 ・す ・eま た・前 件部  a・…  … 既 ・・ 論嫂 睇 ・扱 ・・本  鸛

響霧幣 、。 。二劣燦鏃 驫論 文 で は・T事 務所の 実測データ よ り ・ヒータ

ーへ の 通 電必要 時間 を求         表 4 フ ァ ジ ィ推論 の 制 御規則 表

め る重 回 帰式 を 作成 し 、蓄熱材 上 面温度 が 設 定温 度 に 達す る ま で に要

す る必要時間を算 出 した.さらに、朝 8 時か ら蓄熱 時間を逆算 して通

電開始時刻を決定 した。

 以 上 の 手順 をもとに、フ ァ ジ ィ 推論 に よ る ヒー

ター

稼働率の 最終予

測 を行な う。図 13 に フ ァ ジ ィ 推 論 の 各 評 価項 目の 三 角 メ ン バ シ ッ プ

関数 を 示 す。ま た、表 4 に 制 御 規 則 表 を 示 す。推論 方法 と し て は、Mamdani の 推論 方法

 を使 用 し、推 論結果の 非フ ァ ジ ィ化に は 重心法

C9)を用 い て い る。

6.シ ミュレーシ ョ ン に よ る 証

  ヒー

ター稼働率 の 初期 予測値 と最終予測値 を図 13 に 示 す。これ よ

り、補正 され て い る 日 は 18 日あ っ た。次に 12月 15日か ら 21 日ま で の

勤務 時間帯 にお け る 結果を図 14 に示 す。こ こ では、SET*、室 温、外気 温

度、空 調 機 が 分担 す る暖房負荷の うち床 暖房 を併用 した場 合 の 暖房 負

’ 7mln

  ’.L , μ

1NB NB 旧

2 冊 ZO NB3NB PB ZO4ZO NB 冊

5ZO ZO ZO6ZO PB PB7PB NB ZO8PB ZO PB9PB PB PB

〃r μ

10PB NB

荷、床暖房 を併用 しなか っ た 場合 の 暖房 負 荷、暖房 を併用 した こ とに

よる 暖房負荷 の 削減率 を時間 毎に 示 す、下 の 棒グ ラ フ よ り、OA 用床暖

房を併用 した場合 の 負荷は、常に Okw /m2 以上 で あ る こ とが わ か る。Okv /m2 以 下 に なる と空調 吹出 し温 度が 室温 よ りも低 くな り、室 内を

冷やす こ とにな る とを考え る と、室内の 取得 熱量 が損失 熱量 を上 回る

一 75 −.一

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こ とは なか っ た と言 える。また、空調機が分担す る 暖房 負荷 は時間 当

た り最大 92%まで 削減 され て い た。さらに、SEr は 23℃か ら 24.0℃ の

間 に あ っ た。午後 に快適域 の 上 限値 を 若干 上回 っ て い る が、概ね 快 適

域に 収ま っ て い た。次 に、12月 の 日積算負荷 に関 して、床 暖 房 を併 用 し

た 場 合 と床 暖房 を 併 用 しな か っ た場 合 と を合 わせ て 図 15 に示 す。床

暖房 を併用 した こ とに よ り、日積 算負荷 は大幅 に削減 された こ とが 分

か る。削減 され た 日積 算負荷 と、深 夜電力に よ り蓄熱材へ投 入 された

熱量 とを比較 して み る と、後者 の 方が若干 多 くなる場合は あ る もの の 、

昼間の 電力消費 量の 多 くの 割合 が夜間へ移行 され、電 力 の 平 準 化 に つ

なが る もの とい え る.ま た、負荷 の 削減 量 につ い て は、ま とめ て 表 5 に

表すuピ ーク負荷 は平 均 49%、目積 算負荷 は 平均 71%削 減 され て い た e

7.ま とめ

  本論文で は、空調シ ス テ ム と OA 用床暖房 とを併用運転す る事務所

に おい て 、事務 ス ペ ース を対象に、可能性線 形 シ ス テ ム とフ ァ ジィ 推

論 を 用 い て 床暖房 蓄熱 量 の 予 測 制 御 方法 の 構 築 を 行 な っ た。ま た、従

来 の 日系列 的な負 荷 予 測 に加 え、時 系 列 的 な 負 荷変 動 の 予 測 を行 な う

こ とに よ っ て、取 得 熱 が 損 失 熱 量 を上 回 ら ない よ うな 予 測 制 御方 法 を

提 案 した。さ らに、12月 にお い て 、シ ミ ュ レ ーシ ョ ン を用 い て 検証を 行

な っ た。その 結果、以下の こ とが明 らか にな っ た。

(D負荷の 時系列変動 を考慮 した ヒ ーター稼働 率の 最終 予 測に基 づ い

て、熱負荷 シ ミ ュ レ ーシ ョ ン を実施 した結果、全て の 目に お い て、取得

熱 量 は損 失熱量 を 上 回 る こ とは な か っ た。こ の こ とは、本 論 文 の 制 御

方法 が 有効 で あ る こ とを示 してい る と考 え る。

(2) OA 用 床 暖 房 を 併 用 させ て 空 調 運 転 を す る こ とに よ っ て 空調 機 が

分担 す る暖房 負荷 の 日積算値 は最大 100%、平均で 71%削減 で きた。

ピーク シ フ ト率は最 大 64%、平均 で 49% 削減で きる こ とがわか っ た。

こ の こ とか ら、空調の 間欠運 転で も、床 暖房 を 併用す る こ とに よ り、

ピーク シ フ トが行 われ 、一日を通 して の 電 力の 平準化が期待 で きる こ

とが わ か っ た。

(3)さ ら に、解析 期 間 中 の 勤 務 時 間 帯 の 平 均 SETtは概 ね 快適 域 の 中 に

お さま っ た。こ の こ とか ら、OA 用床 暖房 を 併用 した 空調 シ ス テ ム に よ

り快適 な 室 内 温熱環境 を形成す るこ とが で きた と考 え る.

 本論文 の 今後の 課題 を述べ る。今回 は 12 月の 結果を示 して い るが、

今後 は他 の 期間へ拡張 して適用 した い 。ま た本論文 で は、イ ン テ リア

ゾーン とペ リ メー

タ ゾーン との 間 に 熱干 渉が ない もの と し て検討 を

進 めた が、熱 干 渉を 無視 で き な い 場 合 に つ い て の モ デル の 構 築 を行 っ

て い く こ と も必 要 で あ る と考 え る。

記号

に 

 

 ユ

.4

α

α 1eiClc2h

: 目積算負荷の 可能性範囲 [kWh/m2 ]

:塔の 区 間係 数 [一ユ

:ジrの 区 間係 数 匚一]

: 日数 を示 すパ ラ メー

タ [司

:ジ「の 中心 [一

:A’1 の 中心 匚一]

;A’:の 中心 [一]

: ジ、の左 右の 広が り 匚一]

:A’1の左右の 広が り[一]

:A’z の 左右の 広が り[一]

;適合度 を計 るパ ラ メ ーター[一]

  24,5

一24−0923.5

椙23.OM22.5

840

[9]

鐘恢《

12100806

0200

α α

 α α α α α

 [ \

蚤]檸

薹ili觀i璽::l  J.6

靈  0.4  0.2  0,0

薗 DA 用床暖房を併用しない 口

. 〔叭  . . した  口

荷 の 削

22・0跚

21.5 肇21.0 益

                        100洫

                               80 勲                                                    s                                                60  ur

                        ・・ 覊                        1° 99罷

’79穐

179巴

179聡

’7911,

’79協

179望117 腮

図 14 シ ミ ュ レーシ ョ ン 結果 (12月 15 日 〜12月 21 日)

譱攣

1  3 5 7  9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31[d}     図 15 シ ミュレーシ ョ ン 結果 (12月)

表 5 床暖房を 併用 した 事 に よる空 調負荷 の 削減値と削減率

負荷の 削減値 負荷の 削減率

項 目ピー

ク負荷

  k駻ゴ

日積算負荷

k陥 / 

ピーク負荷

   %

日積算負荷

   %

鰍 0.69 0.43 63.6 100.O

最小 0.23 0.17 37.2 54.7

鞠 0.49 0.31 49.0 70.7

J〈の  : 可能性範 囲の 条件 匚

一ユ

min Σ c・i: 可能性範 囲の 和 の 最小値 [一

g   :勤務時 間帯 にお け る床面か らの 放熱量の 積 算値 匚kWh/m2 ]

9x,  :空調 運 転 開始 時 か ら 「t」時間後 の 床 面か らの 放熱 量 の 積算値

      [kWh/皿2]

げ、:負荷 の 時 系 列 変 動 の 状況 [一

min {ei−1、t} : 暖房対象 日 の 前 日 にお け る時 間 当た りの 空調 負 荷 の

        最小値 [kW/m2 ]

e , :蓄熱 開始時の 蓄熱材温度 [℃]

μ   : ヒー

ター稼働率の 補正 量[一]

t  :時 間 を示 す パ ラ メー

タ、空調 開始 して か ら経 過 した時間 [h]

4  : 「i」日 目の 日積算負荷 〔kWh如2]

Σ4’; 「’」日 目の 日積算負荷 [kWhfm2]f厂oqi

.r : 「’」H 目空調運転 開始 し て か ら「t」時 間後の 空 調負 荷 [kW/m2 ]

Li,t :基 準化 した 負荷 匚一]

Li,o :基 準化 した負荷の 初期値 [一]

i : 基準化 した負荷 の 平均値 を表 す 直線 [一

一 76 一

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tJ  : 1 日の 全空調 時間 匚時 間]

L ’i」 L と 同 じ傾 き で Lttに接 す る直 線 [一

p  :接点 P の t座 標 卜 ]

L炉

一C

:接点 Pの L 」,t座 標 [一]

:ムμ

の 変動幅 匚一

: py’iの 可 能性範囲 の 中央 の 平 均値 [一]

: PFiiの 可 能性範囲 の 幅の 平 均 値 [一]

min {毋 、} ;勤務 時 間帯に お け る床面か らの 放熱 量の 最小値 [k曜 m2 ]

0  :蓄 熱 材 の 融解温 度 〔℃ ]

b  : フ ァ ジ ィ 推論後件 部の パ ラ メータ[一]

参考文献

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ーム にお ける深夜電力を利用 した潜熱 ・

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ーク融合モ デル に よ る 投入 熱 量 の 予測、日本建 築学会計画 系論文報告集、第 501

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測 とフ ァ ジィ 推論 に よる予 測制御、目本建 築学 会計画系論 文報告集、第 517 号、PP.59〜64、箆999.3(4)鳩 野 、浅野 :学校建築 にお け る深 夜電 力を 利用 した 潜熱 蓄熱式床暖房 の 予 測

制御法 に 関す る論文 日本建 築学会計画 系論文 報告集、第 469 号、pp.25〜33、1995.3(5)高村、浅野 :学校建 築に お け る深夜電 力を利用 した 潜熱 蓄熱式 床 暖房の 予 測

制御法に 関す る論文 そ の 2 フ ァジ ィ・ニ ュー一ラル ネ ッ トワ

ーク融合モ デル を

用い た投入熱量 の 予測制御 日本建築学会計画系論 文報告集、第 504号、pp.71〜77、正998.2(6)浅野、三垣 :SErの 時系列変化 を考慮 した潜熱

・顕熱蓄熱材 併用型電気床暖房

の 予測制御 に 関す る論文 その 1 フ ァ ジ ィ・二 =

一ラル ネッ トワーク融合モ デ

ル を用 い た没入 熱量の 予 測制御、日本建築学 会計画 系論文報告集、第 528 号、pp.43〜50、20GO.2(7>浜 口 、浅 野 、他 :T 事務所 にお け る床 暖房 と空調 の 併用 運転の性 能 評 価 に関 す

る論文 その 1床暖房運転時の 実態調査、日本建築学会学術講演会 1999 年度大会

梗鱇 、1025〜1026

(8)三 島、浅野、他 :T 事務所に お け る床 暖房 と空 調の 併用 運転 の性 能 評 価 に関す

る 論文 その 2 シ ミュレー

シ ョ ン に よる検証 と実測結果か らの 評 価、日本建築学

会学術 講演 会 1999 年度大会 梗概集、1027〜1028

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(tl》吉田治典;飜 こおける熱負荷予測の役割 と背景 空気調和衛生工学、第 73巻、第 9

号、PP.7〜IO、1999.09(12)川島実:負荷予測ベ ン チマ

ークテス トの 概要報告 空気調和衛生工学、第 73 巻、第 9

e. pa.37〜42、1999.09

1::2001.T−3 月 2H 原稿 受理 ,2桝〕上年 8 月 3 日採用 決定 )

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